JPH06202275A - 静電防止層及び熱増粘性バリヤー層からなる写真支持体材料 - Google Patents

静電防止層及び熱増粘性バリヤー層からなる写真支持体材料

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JPH06202275A
JPH06202275A JP5293185A JP29318593A JPH06202275A JP H06202275 A JPH06202275 A JP H06202275A JP 5293185 A JP5293185 A JP 5293185A JP 29318593 A JP29318593 A JP 29318593A JP H06202275 A JPH06202275 A JP H06202275A
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antistatic
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barrier layer
coating
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Charles C Anderson
チェスター アンダーソン チャールズ
Wayne A Bowman
アーサー ボウマン ウェイン
Billy R Dotson
レイ ドットソン ビリー
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、静電防止層及びその上に被覆され
たバリヤー層を有する写真支持体材料に関し、融合助剤
を必要とせず、乾燥により誘起されるモトルパターンを
示さない支持体を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の写真要素用基板は、五酸化バナジウ
ムを含んでなる静電防止層、及びその上に被覆される、
親水性官能基を有する熱増粘性ポリアクリルアミドポリ
マーのバリヤー層を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電荷の発生に対して
防護できる静電(帯電)防止層及び前記の静電防止層の
上に被覆されたバリヤー層を有する写真支持体材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】写真工業においては、製造中及び使用中
に静電荷の帯電を防止するように静電防止性を有する写
真フィルム及び印画紙を提供する必要性が従来より認め
られていた。静電荷は、写真乳剤中に不規則なカブリパ
ターン及び各種の塗布上の欠陥、例えば、モトルパター
ン及び撥水性スポットを発生させる原因になることがあ
る。このような静電荷はまた写真要素表面上に汚れ及び
粉塵を引きつけ、その結果、処理フィルム中に“ピンホ
ール”が形成され、同時に取扱い及び運搬上の問題を引
きおこすことになる。
【0003】静電荷の帯電から起こる問題を回避するた
めに、写真要素中に静電防止層(すなわち、導電層)を
配備することが従来からの方法である。写真要素に用い
るための各種の静電防止層が知られている。例えば、米
国特許第3,033,679号は、スチレンとスチリル
ウンデカン酸の共重合体のアルカリ金属塩からなる静電
防止層について開示している。ハロゲン化金属、例えば
塩化ナトリウム又は塩化カリウムを硬化ポリビニルアル
コールバインダー中の導電性材料として有する写真フィ
ルムが米国特許第3,437,484号に記載されてい
る。米国特許第第3,525,621号では、静電防止
層は、コロイド状シリカ及び有機静電防止剤、例えば、
アルキルアリールポリエーテルスルホネートのアルカリ
金属塩、アリールスルホン酸のアルカリ金属塩、又は高
分子カルボン酸のアルカリ金属塩からなる。アニオン性
フィルム形成性高分子電解質、コロイド状シリカ及びポ
リアルキレンオキシドからなる静電防止層が米国特許第
3,630,740号に開示されており、一方、米国特
許第3,681,070号は静電防止剤としてスチレン
及びスチレンスルホン酸の共重合体について述べてい
る。米国特許第4,542,095号は、バインダー、
重合アルキレンオキシドモノマーを重合せしめた非イオ
ン性界面活性ポリマー、及びアルカリ金属塩からなる静
電防止組成物について述べている。米国特許第4,91
6,011号には、スチレンスルホネート−マレイン酸
共重合体、ラテックスバインダー、及びアルキル置換三
官能性アジリジン架橋剤からなる静電防止層が開示され
ている。
【0004】金属酸化物、特に、例えば、Guesta
ux、米国特許第4,203,769号に記載されてい
るような五酸化バナジウムからなる組成物から静電防止
層を調製することが知られている。五酸化バナジウムを
含有する静電防止層は、優れた静電防止性を有し、そし
てそれらが優れた透明性を有することそしてそれらの性
能が湿度変化に対し有意に影響を受けないという点で極
めて有利である。保護オーバーコート層、例えば、磨耗
を防止しそして/又は摩擦特性を高めるためのセルロー
ス材料からなる層を有する、五酸化バナジウム静電防止
層をはじめとする金属酸化物層を調製することもまた知
られている。
【0005】あるタイプの写真要素では、静電防止層を
支持体の画像形成層とは反対側上に配置させるので、場
合によって配備する保護オーバーコート層以外に、静電
防止層の上を被う機能層は必要ではない。高分子バイン
ダーを含有する五酸化バナジウム静電防止層は、かかる
要素と共に用いると効果的であり、最外層として役立
ち、あるいは場合により摩擦抵抗性保護トップコート層
として役立つ被覆セルロース層と共に配備してもよい。
しかしながら、別のタイプの写真要素では、静電防止層
は下塗り層と静電防止層の両層として機能しなければな
らない。したがって、例えば、多くの写真要素は、カー
リングを制御するために、支持体の画像形成層と反対側
にゼラチン含有ペロイド層を含有する。かかる要素は、
通常、下塗り層及び静電防止層の両層として作用する、
カーリング防止層の下側層を含有する。他の写真要素、
例えば、X線フィルムは、ハロゲン化銀乳剤層を両側に
塗布し、ハロゲン化銀乳剤層の各々の下側に位置する下
塗り層及び静電防止層の両層として機能する層と共に配
備する。五酸化バナジウム静電防止層を下塗り層として
用いる場合には深刻な問題に直面する。例えば、ハロゲ
ン化銀乳剤層とカーリング制御層は五酸化バナジウム静
電防止層に十分に接着せず、その結果、離層が生じるこ
とがある。五酸化バナジウムは下塗り層から上側乳剤層
又はカーリング制御層を介して処理液まで拡散し、それ
により、フィルムの処理後の望ましい静電防止保護性が
減少又は喪失する結果となることがある。
【0006】米国特許第5,006,451号は、五酸
化バナジウム静電防止下塗り層の上にラテックスポリマ
ーバリヤー層を塗布して処理中の静電防止特性の低下を
防止しそして次に塗布する親水性コロイド層、例えば、
カーリング制御層への接着性を良好にする。しかしなが
ら、かかるラテックスバリヤー層は、有意量の高沸点有
機溶剤“融合助剤(coalescing aid
s)”を必要とし、これらは乾燥の際揮発する傾向があ
り、その結果塗布欠陥となり、次に塗布する層の均一性
及び接着性の欠如となり、同時に運搬上の問題がおこる
ことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】微粒子ラテックス形か
らのラテックスポリマーが、高スピードフィルム支持体
製造における極めて短い乾燥時間内にバリヤー層として
作用することができる密着性フィルムに確実に融合凝集
するように、有意濃度の高沸点有機溶剤“融合助剤”を
ラテックス配合物に用いる。融合助剤は、乾燥中のラテ
ックスポリマーのガラス転移点を低下させ、ラテックス
粒子を流動させそしてフィルムを形成せしめる。いくつ
かの融合助剤はラテッスクフィルム中に永久に残留する
が、このような物質もまたバリヤー塗布物を乾燥する際
に部分的に揮発する。塗布装置の冷却域で揮発性融合助
剤が凝集すると塗布物に欠陥が生じ運搬上の問題が生じ
る。更に、ラテックスが融合助剤の存在下で融合凝集す
ると、融合助剤の幾分かが塗布物の表面に滲み出ること
がよく知られている。この高沸点有機化合物(融合助
剤)が滲み出た表面層は、その後に塗布される層、例え
ば、写真乳剤又はカール制御層の均一性及び接着性に悪
影響を与える。
【0008】更に、水性配合物のラテックスバリヤーポ
リマー(融合助剤を用いる又は用いない)は、ほとんど
すべての水が蒸発するまでは、粘度増加を示さない低粘
度液である。塗布物は、慣用の高温空気衝突を用いて乾
燥するので、低粘度液状塗布物の均一性が乱され、その
結果、その塗布物が十分に乾燥するまでに非均一性“モ
トル化”層が得られる。写真要素において、このような
非均一性は、特に写真乳剤層又はカール制御層をバリヤ
ー層上に被覆する際に、モトルパターンがこれらの層に
転写することがあるので深刻な問題を引き起こす。
【0009】したがって、五酸化バナジウム静電防止層
及びそのためのバリヤー層を含んでなる静電防止写真フ
ィルム支持体であって、融合助剤を必要とせずそして乾
燥により誘起されるモトルパターンを示さない支持体が
望まれる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、写真要素用基
板であって、五酸化バナジウムを含んでなる静電防止
層、及びその上に被覆される、親水性官能基を有する熱
増粘性ポリアクリルアミドポリマーのバリヤー層を含有
する支持体を含んでなる写真要素用基板、並びにそのよ
うな写真要素を提供する。
【0011】本発明はまた、本発明の基板の調製方法で
あって、前記方法が、支持体を五酸化バナジウム静電防
止層で塗布し、次いで前記の静電防止層上の被覆層とし
て親水性官能基を有する熱増粘性ポリアクリルアミドポ
リマーの水溶液を塗布することからなる方法をも提供す
る。本発明の実施により静電防止ができる写真要素につ
いては、支持体の構造及び組成、画像形成層の数及び組
成、存在する補助層の種類、各種層を形成するために用
いる材料等は大巾に変動することができる。
【0012】本発明の写真要素は、各種のガラス、例え
ば、ソーダガラス、カリガラス、ボロシリケートガラ
ス、石英ガラス等;紙、バリタ被覆紙、α−オレフィン
ポリマー被覆紙、合成紙、例えば、ポリスチレン、セラ
ミックス、金属、ホイル、合成高分子量フィルム材料、
例えば、ポリアルキルアクリレート又はメタクリレー
ト、ポリスチレン、ポリアミド、例えば、ナイロン、半
合成高分子量材料、例えば、硝酸セルロース、酢酸セル
ロース、酢酪酸セルロース等のフィルム;塩化ビニル、
ポリ(ビニルアセタール)、ポリカーボネートのホモポ
リマー及びコポリマー、オレフィン、例えば、ポリエチ
レンおよびポリプロピレン等のホモポリマー及びコポリ
マーを含む任意の適切な不透明又は透明な写真用支持体
上に調製することができる。
【0013】ポリエステルフィルムは、それらが優れた
強度及び寸法安定性を有する故に特に有利である。かか
るフィルム支持体は周知であり、広く使用されており、
そして典型的に二価アルコールを二塩基性飽和脂肪カル
ボン酸又はその誘導体と縮合させることにより製造され
た高分子量ポリエステルから製造される。かかるポリエ
ステルの製造に用いるための適切な二価アルコールは当
該技術分野において周知であり、ヒドロキシ基が末端炭
素原子上にあり、2〜12個の炭素原子を含むグリコー
ル、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、デカメチレングリコール、ドデカメチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ
る。
【0014】ポリエステルを製造するのに有用な適切な
二塩基酸としては、2〜16個の炭素原子を含有するも
の、例えば、アジピン酸、セバチン酸、イソフタル酸、
テレフタル酸等が挙げられる。前記のような酸のアルキ
ルエステルもまた用いることができる。他のアルコール
及び酸、並びにそれらから得られるポリエステル及びそ
れらの製造については米国特許第2,720,503号
及び第2,901,466号(これらは引用することに
より本明細書中に包含する)に記載されている。ポリ
(エチレンテレフタレート)が好ましい。
【0015】約0.05〜約0.25ミリメートル;好
ましくは2〜10ミル(0.002〜0.010イン
チ)の範囲の厚さの支持体を用いると極めて満足すべき
結果が得られる。一般に、ポリエステルフィルム支持体
は、ポリエステルのスリットダイを介しての溶融押出
し、雰囲気状態への冷却、横方向及び長手方向への延伸
配向、及び寸法拘束下での熱硬化により調製する。ポリ
エステルフィルムはまた熱緩和処理に付して寸法安定性
及び表面滑性を改善することもできる。
【0016】使用する支持体は典型的に支持体及び静電
防止層の間に下塗り層もしくはプライマー層(ポリマー
性下塗り)を含むであろう。塗布組成物の支持体への接
着性を改良するために用いる下塗り層はよく知られてお
り、任意の適切な材料を用いることができる。この目的
のために有用な組成物としては、塩化ビニリデンの共重
合体、例えば、塩化ビニリデン/アクリル酸メチル/イ
タコン酸のターポリマー又は塩化ビニリデン/アクリロ
ニトリル/アクリル酸のターポリマー等が挙げられる。
これらのそして他の適切な組成物は、例えば、米国特許
第2,627,088号;第2,698,240号;第
2,943,937号;第3,143,421号;第
3,201,249号;第3,271,178号;第
3,443,950号;第3,501,301号等(こ
れらは引用することにより本明細書に包含する)に記載
されている。高分子下塗り層は、通常、典型的にゲルサ
ブ(gel sub、ゼラチン下塗り)と称されるゼラ
チンからなる第二の下塗り層で被覆されている。
【0017】五酸化バナジウム静電防止層の利点は、例
えば、米国特許第4,203,769号(引用すること
により本明細書に包含する)に記載されている。この静
電防止層は一般に、五酸化バナジウムのコロイド状水溶
液を塗布することにより調製する。好ましくは、五酸化
バナジウムを銀でドーピングする。ポリマーバインダ
ー、例えば、塩化ビニリデン/アクリル酸メチル/イタ
コン酸ターポリマー、アクリロニトリル/塩化ビニリデ
ン/アクリル酸ターポリマー等を用いて層の一体性及び
接着性を改良することが好ましい。ポリマーバインダー
の五酸化バナジウムに対する重量比は約1:5〜20
0:1、好ましくは1:1〜10:1の範囲であること
ができる。静電防止塗布配合物は、塗布性を改良するた
めの適切な湿潤助剤を含有することもできる。
【0018】本発明に用いるバリヤー層は、親水性官能
基を有する熱増粘性アクリルアミドポリマーからなる。
所望のバリヤー特性及び特にその後に塗布する層、例え
ば、親水性コロイド層、特にゼラチン含有層に対する接
着性と共に、所望の熱増粘性挙動が得られるように親水
性官能基が選ばれる。場合により、バリヤー層組成物
は、ゼラチン又は他の親水性コロイド、マット粒子、湿
潤助剤、架橋剤もしくは硬化剤、それらの混合物等をは
じめとする任意の適切な追加の成分を含有することがで
きる。ゼラチン又は親水性コロイド材料は、親水性/疎
水性バランスを調整し、同時に優れたバリヤー性能及び
接着性を得る助けとして用いられる。ゼラチンは通常、
ゼラチンと熱増粘性ポリマーの合計重量の約25%まで
の量を用いる。コロイド状シリカのようなマット粒子又
はポリメチルメタクリレートのようなポリマー樹脂のビ
ーズは、写真支持体材料をロール状に巻く際にブロッキ
ングが発生する傾向を低減させるのに用いることができ
る。湿潤剤は塗布性を促進するのに用いる。望ましい場
合には、架橋剤又は硬化剤を用いてポリマーを架橋さ
せ、それによりバリヤー層を更に耐久性のあるものとす
ることができる。この目的のために特に有用な材料とし
ては2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン(DH
D)、ビス(ビニルメチル)スルホン(BVSM)等及
びこれらの混合物が挙げられる。
【0019】本発明のポリアクリルアミドバリヤーポリ
マーは、昇温すると共に水媒体中で熱増粘挙動を示す。
この粘度増加が有意であり、全く流動性を示さないゲル
が形成する。したがって、高温で乾燥した熱増粘性ポリ
マーは急速に硬化しかつ乾燥し、高温気体衝突によるポ
スト−コーティング−フローを示してまだらとなること
もない。このように、本発明の乾燥塗布物は、特にラテ
ックス配合物から得た塗布物と比較して優れた均一性を
有し、そしてラテックスポリマーを用いた場合に発生す
ることがあるまだらも全く発生しない。更に、本発明の
均一塗布物は、ラテックス塗布組成物中に残留する融合
助剤を必要とせずに得られる。
【0020】水性媒体(この水性媒体中で本発明のポリ
アクリルアミドは、それらを特徴づける熱増粘性を示
す)は必要に応じていくつかの有機溶剤を含んでいても
よい。したがって、本明細書において用いられるよう
に、用語“水性媒体”は、完全な水性溶剤、並びに主に
水性媒体といくらかの適切な水溶性溶媒、例えば、低ア
ルキルアルコール(例えば、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等)、テトラヒドロフラン、アセトン
等、及びそれらの混合物を含有する媒体を意味する。水
以外の溶剤を全溶剤の約50%未満、好ましくは20%
未満の重量で用いることができる。
【0021】本発明の好ましい熱増粘性ポリアクリルア
ミドは疎水性基と共に親水性基を有する。親水性基は重
合可能な水溶性イオン性ビニルモノマーであり、疎水性
基はフリーラジカル重合を行うことができるアクリルア
ミドモノマー又はメタクリルアミドモノマーであって、
水に不溶性であるか、又は水に不溶性のホモポリマーを
形成するか、又はLCST(低臨界溶液温度)特性を示
すポリマーを形成するものである。多くのポリマーは加
熱すると溶液から沈澱し、粘度及び光透過性の両者が急
激に低下する原因となる。この沈澱が発生する温度を低
臨界溶液温度(LCST)と称する。
【0022】本発明の好ましいポリアクリルアミドポリ
マーは以下の式(1)を有する:
【0023】
【化1】
【0024】前記式中、Aは、1個又はそれ以上の疎水
性N−置換アクリルアミド又はメタクリルアミドモノマ
ーから誘導される反復単位を表し、前記のアクリルアミ
ド又はメタクリルアミドモノマーは以下の式(2)を有
する:
【0025】
【化2】
【0026】前記式中、X=H又はCH3 ;Y=H又は
Zであり、式中、Zは炭素原子数3〜6個のアルキル置
換基又は炭素原子数3〜6個のケトアルキルラジカル
(ここでケト基はアルキルラジカルの末端炭素原子の間
にある)であり、 (a)3−炭素飽和アルキル置換基、例えば、イソプロ
ピル、n−プロピル、シクロプロピル等; (b)4−炭素飽和アルキル置換基、例えば、n−ブチ
ル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、シクロ
ブチル、1−メチルシクロプロピル、e−メチルシクロ
プロピル等; (c)5−炭素置換基、例えば、n−ペンチル、1−メ
チルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、
1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピ
ル、1−エチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、
シクロペンチル、2,2−ジメチルシクロプロピル、
2,3−ジメチルシクロプロピル、1,3−ジメチルシ
クロプロピル、2−メチルシクロプロピルメチレン、1
−メチルシクロプロピルメチレン、1−メチルシクロブ
チル、2−メチルシクロブチル、3−メチルシクロブチ
ル、シクロブチルメチレン等; (d)6−炭素飽和アルキル置換基、例えば、n−ヘキ
シル、シクロヘキシル、ヘキシルのすべての分枝状飽和
異性体、置換シクロヘキシル、シクロブチル、シクロプ
ロピルであって、全部で6個の炭素を有するもののすべ
ての分枝状飽和異性体; (e)前記の基(a〜d)の立体異性体及び光学活性
体; (f)フェニル又は1,1−ジメチル−3−オキソブチ
ル; (g)前記のいずれかの組合わせ; (h)疎水性フラグメント上のヘテロ原子、 を挙げることができる。
【0027】式(1)の(A)が単一の疎水性N−置換
アクリルアミド(組合わせではなく)であり、そして式
(2)のYがHである場合は、a′に以下の制限があ
る: (a)3−炭素置換基a′=90〜99.9モル%。 (b)4−炭素置換基a′=50〜95モル%。 (c)5−炭素置換基a′=40〜95モル%。
【0028】(d)6−炭素置換基a′=40〜95モ
ル%。 (A)が単一の疎水性N−置換アクリルアミドであり、
そしてY=Z=n−プロピルである場合は、a′=50
〜99.9モル%である。Zが1,1−ジメチル−3−
オキソブチルであり、そして式(2)のYがHである場
合はa′=85〜99モル%である。
【0029】(A)がZにより示される基の組合わせの
場合は、a′(組合わせの全モル%)は30〜99.9
%の範囲である。好ましい式(2)のモノマーとして
は、N−イソプロピルアクリルアミド(IPA)、N−
t−ブチルアクリルアミド(TBA)、N−(1,1−
ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド(DO
A)等が挙げられる。任意の他の適切な式(2)のモノ
マーとして、例えば、N−n−ブチルアクリルアミド
(NBA)、N−sec−ブチルアクリルアミド(SB
A)、N−イソブチルアクリルアミド(IBA)、N−
t−ペンチルアクリルアミド(TPA)等及びそれらの
混合物を用いることができる。
【0030】式(1)のBは以下の式(3)の1個又は
それ以上のイオン性親水性ビニルモノマーからの反復単
位を表わす:
【0031】
【化3】
【0032】前記式中、
【0033】
【化4】
【0034】であり、Wは炭素原子数1〜6個の直鎖又
は分枝状のアルキレンであり、nは0又は1であり、n
が0の場合はQはH2 であり;nが1の場合はQは、複
素環イオン性基、例えば、イミダゾリウム、チアゾリウ
ム、ピリジニウムを含むイオン性基、並びに−N
3 + ,−NH2 + ,−NHR2 + ,−NR3 + ,=
NR2 + ,−CO2 - ,−SO2 - ,−SO3 - (式
中、Rは炭素原子数1〜10個の低級アルキルである)
を含むイオン性基であり、これらのイオン性基の適切な
結合対イオンとしてはアルキド、アルカリ金属、アンモ
ニウム、ハロゲン、例えば、Cl,Br等が挙げられ
る。b′は50〜0.1モル%の範囲内である。
【0035】親水性部分(B)は、好ましくはラジカル
重合を行うことができるイオン性基を有する任意のクラ
スのビニルモノマーから選ばれる。好ましいものは、N
−(3−アミノプロピル)−1−メタクリルアミドHC
l(APM)、3−アクリルアミドプロピオン酸(AP
A)、N−(2−スルホ−1,1−ジメチルエチル)ア
クリルアミドのナトリウム塩(SSA)、N−3−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド
HCl(DMM)、アクリルアミド(AM)、N−2−
カルボキシエチルアクリルアミド(CEA)、2−メチ
ル−2−プロペン酸のナトリウム塩(SA)である。
【0036】Bの定義に含まれる他の代表的モノマーと
してはアクリル酸ナトリウム、N−3−アミノプロピル
メタクリルアミド塩酸塩、p−スチレンスルホン酸ナト
リウム塩、N−3−ジメチルアミノプロピルメタクリル
アミド塩酸塩、N−ビニルイミダゾール塩酸塩、ビニル
ピリジン塩酸塩、N−2−スルホ−1,1−ジメチルエ
チルアクリルアミドのナトリウム塩、2−アミノエチル
メタクリレート塩酸塩、無水マレイン酸等が挙げられ
る。式(3)のQは、同一又は反対電荷の1個又はそれ
以上のイオン性基を含有することができる。
【0037】親水性モノマー(B)は部分的に、式
(3)で表されるような同一又は反対電荷の他の親水性
イオン性モノマーで置換されていてもよい。式(1)の
Cは、Aとして定義したもの以外の、フリーラジカル重
合を行うことができる1個又はそれ以上の疎水性ビニル
モノマーの反復単位を表す。c′=0〜20モル%。
【0038】代表的ビニルモノマーとしては、アクリル
もしくはメタクリルエステル、スチレン、置換スチレ
ン、アクリロニトリル、2−アセトアセトキシエチルメ
タクリレート、メチル−2−アクリルアミド−2−メト
キシアセテート、ヒドロキシエチルメタクリレート及び
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及び
アクリレート等が挙げられる。
【0039】式(1)により定義される好ましいポリマ
ーは、約20,000〜約1,000,000の範囲
の、最も好ましくは約100,000〜約350,00
0の範囲の分子量を有する。五酸化バナジウムからなる
静電防止層は、静電防止として機能するのに十分な量使
用する。その上に被覆されるバリヤー層は、五酸化バナ
ジウムの拡散を遅延させ、そしてその層に被覆した水性
塗布組成物に受容されかつ強く接着するようにするのに
十分な親水性機能を与えるのに十分な熱増粘性アクリル
アミドポリマーを含有する。
【0040】本発明の利点としては、本発明の熱増粘性
ポリアクリルアミドバリヤー層が水溶性ポリマーである
という点でなお一層驚くべきものがある。一般に、疎水
性ポリマー、例えば、ラテックスペイント配合物、エポ
キシ保護仕上げ剤等が水分散性又は有機溶剤溶解性配合
物として被覆される耐水性バリヤーとして作用する。水
溶性ポリマーは、ポリマーが水溶液用のバリヤーとして
作用しなければならないような塗布用の候補にはなりに
くいであろう。したがって、本発明の水溶性、熱増粘性
バリヤーポリマーが、フィルム処理水溶液から五酸化バ
ナジウム静電防止層を保護するという要件を満たしてい
るということは極めて驚くべきことである。
【0041】五酸化バナジウム静電防止層及びその上に
被覆されているバリヤー層は、支持体上に、特定の所望
写真製品に依って、各層についての最適被覆量で塗布す
ることができる。典型的に、静電防止層は1平方メート
ル当り約1〜25mgの乾燥被覆量で塗布する。熱増粘性
ポリアクリルアミドバリヤー層は好ましくは、一平方メ
ートル当り約50〜約2000mgの乾燥被覆量になるよ
うに、約0.5〜約10重量%の熱増粘性ポリマーを含
む水溶液を用いて塗布する。バリヤー層の乾燥被覆量は
好ましくは1平方メートル当り約300〜1000mgで
ある。
【0042】任意の適切な銀塩を含有する乳剤を用いて
本発明の写真要素のハロゲン化銀層を形成することがで
きる。このような乳剤は、所望の最終用途次第で慣用技
法を用いて調製することができる。塩化銀、塩臭化銀、
臭化銀、臭ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀等をハロゲン化銀と
して用いることができる。任意の既知の保護性コロイド
を、個別に、又はゼラチン、水溶性ゼラチン代替物、も
しくはそれらのいずれかの誘導体と組合わせて、写真乳
剤調製に用いることができる。これらの例としては、ゼ
ラチン(石灰処理又は酸処理されたもの)、ゼラチンを
他の高分子と反応させることにより生成したゼラチン誘
導体、アルブミン及びカゼイン、セルロース誘導体、例
えば、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチ
ルセルロース、糖誘導体、例えば、寒天、アルギン酸ナ
トリウム及びデンプン誘導体、高分子材料、例えば、ポ
リビニルアルコールヘミアセタール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルイミダゾール等が挙げられる。他の適切なゼラ
チン誘導体は米国特許第2,614,928号;第2,
763,639号;第3,118,766号;第3,1
32,945号;第3,186,846号;第3,31
2,553号;第4,268,622号;第4,05
9,448号;第2,763,625号;第2,83
1,767号;第2,956,884号;第3,87
9,205号(これらは引用することにより本明細書中
に包含する)等に開示されている。
【0043】任意の適切な方法により塗布することがで
きるハロゲン化銀乳剤を調製するために既知方法を用い
ることができる。塗布法としては、米国特許第2,68
1,294号;第4,059,448号;第2,76
1,791号;第2,941,898号(これらは引用
することにより本明細書中に包含する)に開示されてい
るような、浸漬コーティング、カーテンコーティング、
ローラーコーティング、押出しコーティング等が挙げら
れる。必要に応じて2層又はそれ以上の層を同時に塗布
することができる。
【0044】ハロゲン化銀乳剤はまた、スピード、カブ
リ防止、安定化、硬化、マット、潤滑化、増白、増感、
塗布助剤、UV吸収等のための適切な化合物も含有する
ことができる。適切な硬化剤は、例えば、米国特許第
1,870,354号;第3,380,829号;第
3,047,394号;第3,091,537号;第
3,325,287号;第2,080,019号;第
2,726,162号;第3,725,925号;第
3,255,000号;第3,321,313号及び第
3,057,723号(これらは引用することにより本
明細書中に包含する)に開示されている。
【0045】塗布助剤として用いることができ、滑り特
性等を改良するための適切な界面活性剤は、例えば、米
国特許第3,294,540号;第2,240,472
号;第2,831,766号;第2,739,891
号;第2,359,980号;第2,409,930
号;第2,447,750号;第3,726,683
号;第2,823,123号;及び第3,415,64
9号(これらは引用することにより本明細書中に包含す
る)に開示されている。
【0046】写真乳剤は、メチン色素等をはじめとする
任意の適切な色素で分光増感することもできる。他の適
切な増感色素は、例えば、特に超増感用として、米国特
許第2,231,658号;第2,493,748号;
第2,503,776号;第2,519,001号;第
2,912,329号;第3,656,959号;第
3,694,217号;第3,837,862号;第
3,814,609号;第3,769,301号;及び
第3,703,377号(これらは組み合わせをはじめ
として、引用することにより本明細書中に包含する)に
開示されている。乳剤はまたそれ自身は分光増感作用を
全く有しない色素、又は可視光線は吸収しないが超増感
を行うことができる物質を含有することもできる。
【0047】任意の潤滑剤を用いることができるが、こ
れらとしては、高脂肪族酸の高アルコールエステル、カ
ゼイン、高脂肪族酸のカルシウム塩、シリコーン化合
物、液状パラフィン等であって、米国特許第2,58
8,756号;第3,121,060号;第3,29
5,979号;第3,042,522号及び第3,48
9,567号(これらは引用することにより本明細書中
に包含する)に開示されているようなものが挙げられ
る。
【0048】任意の適切な可塑剤、特に、米国特許第
2,960,404号及び第3,520,694号(こ
れらは引用することにより本明細書中に包含する)に開
示されているような、グリセリン、ジオール、三価脂肪
族アルコール等を用いることができる。当該技術分野で
知られているマット剤及びカブリ防止剤を用いることが
でき、これらとしては、米国特許第2,322,037
号;第3,079,257号;第3,022,169
号;第2,336,327号;第2,360,290
号;第2,403,721号;第2,728,659
号;第2,732,300号;第2,735,765
号;第2,418,613号;第2,675,314
号;第2,710,801号;第2,816,028
号;第3,457,079号;及び第2,384,65
8号(これらは引用することにより本明細書中に包含す
る)に記載されているものが挙げられる。
【0049】任意の紫外線吸収剤、例えば、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾトリアゾール系、チアゾリジン系等を用
いることができる。任意の増白剤を用いることができ、
これらとしてはスチルベン系、トリアジン系、オキサゾ
ール系、クマリン系等が挙げられる。本発明の写真要素
は、例えば、米国特許第4,900,652号(引用す
ることにより本明細書中に包含する)に記載されている
うように極めて短時間での処理を要する放射線写真要素
又はX線写真要素において特に有用である。本発明の特
異なバリヤー層のために、ラテックスバリヤー層のため
の高沸点有機融合助剤を必要としないので、最迅速の処
理条件を採用する場合でさえ、これらの層を容易にしか
も効果的に処理することができる。しかしながら、本発
明要素は、更に遅い処理又は処理条件が採用される場合
にもまた、本明細書に記載した利点が得られ、カラーフ
ィルム、グラフィックアートフィルム、マイクロ写真等
に用いる場合に特に利点があることが理解される。
【0050】任意の望ましい現像化学薬品を用いること
ができる。一実施態様において、本発明の写真要素は、
35℃90秒以内の処理サイクルで現像、定着、洗浄が
行われ、各工程各々については僅か約30秒以内であ
る。この実施態様を以下の実施例において用いる。現像
工程には、水約700mL、塩化ストロンチウム六水和物
15.8mL、炭酸リチウム8.8mg、Lignosit
e458(Georgia Pacific)12.5
mg、5−メチルベンゾトリアゾール0.06g、メタ重
亜硫酸ナトリウム8.85g、45%溶液としての水酸
化カリウム42.75g、無水ホウ酸60メッシュ(酸
化ホウ素)0.56g、無水炭酸ナトリウム4.74
g、無水重炭酸ナトリウム3.75g、ジエチレングリ
コール10g、亜硫酸カリウム133.5g(45%溶
液)、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩(4
0%溶液)5.33g、ハイドロキノン22g、氷酢酸
12.5g、1−フェニル−3−ピラゾリジノン1.3
5g、5−ニトロインダゾール127mg、グルタルアル
デヒド(50%溶液)8.85g、臭化ナトリウム3.
45g、及び27℃でのpH10+/−0.1において1
リットルにするための十分な水を含有する現像液/補充
液を用いる。この現像液は、色素を無色にする亜硫酸塩
並びにpH10で色素を漂白するための水酸化物及び水を
含有する。
【0051】あるいは、この現像液は、米国特許第4,
269,929号(引用することにより本明細書中に包
含する)に記載されているような、コントラスト増強ア
ミノ化合物を含有する高pH(11.3)現像液であるこ
ともできる。高pHでのグラフィックアートフィルム用の
この高コントラスト現像液は、五酸化バナジウム静電防
止剤の溶解にとっては最悪の条件であり、以下の例にお
いて用いる。
【0052】定着工程には、水約600mL、氷酢酸2
0.7g、水酸化ナトリウム(50%溶液)4g、無水
炭酸リチウム8.8mg、塩化ストロンチウム(六水和
物)15.8mg、チオ硫酸アンモニウム(56.5%チ
オ硫酸アンモニウム、4%亜硫酸アンモニウム)23
8.8g、ヨウ化カリウム0.8g、無水チオ硫酸ナト
リウム35.5g、メタ重亜硫酸ナトリウム4.9g、
グルコン酸ナトリウム3.23g、硫酸アルミニウム
(25%溶液)23.15g、及び27℃でのpH4.1
+/−0.1において1リットルにするのに十分な水を
用いる。定着溶液は、未現像銀塩を溶解除去するチオ硫
酸塩を含有する。
【0053】感光性写真材料の現像用として知られてい
る他の処理及び処理条件を用いて、米国特許第4,05
9,448号(引用することにより本明細書中に包含す
る)に記載されているものをはじめとする本発明の写真
要素を処理することができる。本明細書に記載のバリヤ
ー層によれば、五酸化バナジウム層上に直接に従来の被
覆層を塗布した場合に得られる劣悪な接着性と比較し
て、ハロゲン化銀乳剤被覆層への接着性が改良される。
接着性を尚一層改良するために、極めて薄いゼラチン層
又は親水性コロイド層を、バリヤー層と乳剤層又はカー
ル制御層の間に設けてもよい。このような薄層の典型的
な乾燥被覆量は1平方メートル当り約50〜100mg、
好ましくは1平方メートル当り約80mgである。
【0054】本発明のバリヤー層によればまた優れた塗
布均一性が得られる。このことはカール制御層と共に用
いる場合に特に重要であり、このカーリング制御層は特
に低湿度条件下でフィルムがフィルムの写真乳剤側へカ
ーリングしないように写真フィルムの裏側上に典型的に
用いられるものである。フィルムの平坦性を促進するの
に加えて、これらのカーリング制御層は典型的に裏側の
ハレーション防止をも可能にする各種色素を含む。例え
ば、米国特許第5,006,451号に記載の前記のバ
リヤー層の上に色素含有カーリング制御層を被覆した場
合、乾燥工程の結果としてラテックスバリヤー層に発生
する非均一性は被覆層に転写することがある。したがっ
て、カーリング制御層のハレーション防止特性は非均一
性であるかもしれない。ある用途において、例えば、グ
ラフィックアート工業において、フィルム露光はフィル
ムの裏側から行ってもよい。したがって、ハレーション
防止層の非均一性は非均一な露光となり、従って処理フ
ィルムの画像品質が不良となることがある。写真乳剤層
を非均一ラテックスバリヤー層の上に塗布した場合、非
均一性は乳剤に転写され、その結果露光処理されたフィ
ルムの画像品質が望ましくないものになる。このよう
に、本発明の五酸化バナジウム静電防止層のためのバリ
ヤー層により優れた塗布均一性が得られることは極めて
重大なことである。
【0055】本発明を以下の例により更に具体的に説明
するが、これらに限定することを意図していない。例に
おいて特に断らない限りすべての部及びパーセントは重
量部、重量%である。
【0056】
【実施例】例1 N−t−ブチルアクリルアミド/N−(3−アミノプロ
ピル)−1−メタクリルアミドHCl(84:16)の
調製 メタノール(3500g)及び蒸留水(1500g)
を、コンデンサーを備えた12リットルフラスコに添加
し次いで窒素を用いて20分間脱気した。tert−ブ
チルアクリルアミド(TBA)(1067g)及びアミ
ノプロピルメタクリルアミド塩酸塩(APM)(285
g)を添加し次いで温度を60℃まで上げた。2,2′
−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)開始剤約2
gを添加し次いで60℃窒素下で攪拌を16時間継続し
て不透明な粘稠液を得た。蒸留水6リットルを添加し次
いで温度を75℃まで上げた。コンデンサーを取りはず
し、フラスコの内容物を75℃で急速窒素流で24時間
攪拌してメタノールを除去した。蒸留水3リットルを添
加し次いでポリマーをフラスコから取り出し、その間高
温を維持して、約40℃で発生するゲル化を回避した。
ポリマー溶液は13.2%の固形分を含み、メタール中
0.1M LiClで1.02の固有粘度を有した。
【0057】例2〜41 アクリロニトリル、塩化ビニリデン及びアクリル酸のタ
ーポリマーラテックスで下塗りした(100mg/m2)ポ
リエチレンテレフタレートフィルム支持体に、ドクター
ブレードを用いて、0.025重量%の銀−ドーピング
化(4%)五酸化バナジウム、0.075重量%のメチ
ルアクリレート、塩化ビニリデン及びイタコン酸のター
ポリマーラテックス(15/2/83)、並びに0.0
1重量%の、約10個のグリシドール単位(非イオン界
面活性剤10G.Olin Mathieson Ch
emical Co)を含有するパラ−イソノニルフェ
ノキシポリグリシドールを含有する静電防止水性配合物
を塗布した。この塗布物を2分間100℃で乾燥して1
平方メートル当り約8mgの乾燥重量を有する静電防止層
を形成した。
【0058】第1表に表示したような各種の熱増粘性ポ
リアクリルアミドポリマーを例1のように調製した。第
1表に表示したような、2〜6重量%の熱増粘性ポリマ
ー、0.01重量%の10G界面活性剤及び架橋剤を、
静電防止層の上に被覆し次いで3分間100℃で乾燥し
て明澄なバリヤー層を形成した。このバリヤー層は第1
表に表示したように1平方メートル当り400〜140
0mgの乾燥重量を有した。
【0059】本発明の生成物を、通常のフィルム現像液
及び定着液による処理後の静電特性の耐久性について試
験し、そして静電防止層を含有するが、バリヤー層を有
しない対照試料と比較した。これらの試料を、米国特許
第4,269,929号に記載されているように高pH
(11.3)の現像液及び定着液に38℃で各々60秒
ずつ浸し、次に蒸留水ですすぎ洗いをした。20%の相
対湿度で処理した試料の内部抵抗率を測定し次いで処理
前の内部抵抗率と比較した。結果を第1表に報告する。
表示されているように、最終用途/処理条件次第で、疎
水性モノマーと親水性モノマー、組成、架橋剤の添加、
全バリヤー層塗布重量を適切に選択することにより優れ
た静電防止性が得られるが、ここで静電防止性とは、処
理の前後について20%相対湿度で10log オーム/平
方未満の低抵抗率値(塩橋法を用いて測定)により示さ
れる。実施例の条件下では、例2,5,7,9,10,
13,17〜19,22,26及び37〜41について
良好な結果が得られた。
【0060】例42〜49 静電防止層及びバリヤー層は、例2〜41に述べたよう
にして調製した。第2表に示したように、ある場合は、
バリヤー層を、80mg/m2の乾燥塗布重量の薄いゼラチ
ン下塗り層で被覆した。バリヤー層又はゼラチン下塗り
層を次にBVSM硬化剤及び10G界面活性剤で硬化し
たゼラチンカーリング制御層を1平方メートル当り5g
で被覆した。対照試料は、本説明のバリヤー層なしで静
電防止層の上に前記のカーリング制御層の被覆を有し
た。
【0061】試験試料を例2〜41のようにしてバリヤ
ー性能及びゼラチンカーリング製御層の接着性について
評価した。乾燥接着性は、標準ペイント及び塗布試験の
ように、レーザブレードを用いて塗布物中に小さいハッ
チマークをつけ、このハッチマークをつけた区域上に高
粘性テープを置き、次に急速にテープを表面からひきは
がした。マークをつけた区域のうちひきはがされた量が
乾燥接着性の目安となる。
【0062】湿潤接着性は、試験試料を各々現像液及び
定着液中に35℃で30秒間置き、次に蒸留水中ですす
ぎ洗いをすることにより測定した。未だ湿っている間
に、1mm巾の線をカーリング制御層中につけ、そして指
を強く線上にこすりつけた。このこすりつけの終了後の
線の巾を元の巾と比較して、湿潤接着性の目安とした。
第2表に示した結果のように、本発明のバリヤーポリマ
ーは、静電防止性能と共にゼラチン層、例えば、カーリ
ング制御層又は写真乳剤層に対する優れた接着性をも同
時に付与することができる。
【0063】例50 本例は、本発明のポリマーによれば、バリヤー層として
融合助剤を含有する従来のラテックスポリマーを用いた
場合に発生することが多いモトルパターンを生じること
なく、均一な塗布物を提供することを実証するものであ
る。静電防止性の耐久性とゼラチン層への優れた接着性
の両者を有することが示されている、例46〜49の熱
増粘性ポリマーを試験し、熱硬化操作に付した場合の塗
布均一性について、米国特許第5,006,451号の
実施例34〜72に記載されているメチルアクリレート
/塩化ビニリデン/イタコン酸のラッテクスバリヤーポ
リマーと比較した。
【0064】コーティングホッパーから前記のように、
イタコン酸ターポリマーで下塗りした移動するポリエス
テルフィルム基板上に塗布溶液を塗布して500〜20
00mg/m2の乾燥塗布重量とし、直ちに乾燥室において
95℃で空気により乾燥した。この塗布溶液は、0.5
〜1重量%のポリマー及び約0.1%の溶解性青色色素
を含有し、塗布均一性を際立たせた。熱増粘性バリヤー
層は優れた均一性を示したが、一方ラテックスバリヤー
層は有意の乾燥モトルを示した。
【0065】本明細書において述べた他の本発明バリヤ
ー層についても、前記の例の対応物として、同様の結果
を得ることができる。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】本発明を詳細に説明してきたが、詳細に述
べたのは単に説明の目的のためであり、特許請求の範囲
に記載した以外に、本発明の精神及び範囲から逸脱こと
なく変更できることが理解されるであろう。
【0070】本発明の効果 五酸化バナジウム静電防止支持体によれば、湿度に影響
を受けない静電防止性が得られる。バリヤー層は、五酸
化バナジウムの静電防止層からの拡散を防止し、それに
より耐久性のある静電防止層を提供する。バリヤー層は
またその下に位置する静電防止層及び親水性コロイド
層、例えば、その上に被覆されることがあるゼラチン層
への接着性を優れたものとする。本発明のバリヤー層の
熱増粘性はまた優れた塗布均一性を与え、それにより写
真乳剤層又はカーリング制御層がバリヤー層の上に被覆
された場合に、それらの層へのモトルパターンの転写の
原因になる非均一性を回避する。
【0071】五酸化バナジウム静電防止層及びバリヤー
層からなる本発明の静電防止写真フィルム支持体は、融
合助剤を必要としない。本発明の利点は、バリヤー層が
水溶性ポリマーであるという事実からも更に驚くべきも
のがある。
【0072】本発明の他の実施態様 1.前記の支持体が不透明又は透明な写真支持体である
基板。 2.前記の支持体がポリエステルフィルムである基板。 3.前記のポリエステルがポリエチレンテレフタレート
である基板。 4.前記の支持体が下塗り層を含む基板。 5.前記の下塗り層がアクリロニトリル、塩化ビニリデ
ン及びアクリル酸又はアクリル酸メチル、塩化ビニリデ
ン及びイタコン酸のターポリマーである基板。 6.前記の五酸化バナジウムが銀でドーピングされてい
る基板。 7.前記の静電防止層がバインダーを含有する基板。 8.前記のバインダーがメタクリレート、塩化ビニリデ
ン及びイタコン酸のターポリマーである基板。 9.バインダーの五酸化バナジウムに対する重量比の範
囲が約1:5〜200:1、好ましくは1:1〜10:
1である基板。 10.バインダーの五酸化バナジウムに対する重量比の
範囲が約1:1〜10:1である基板。 11.前記の静電防止層が湿潤剤を含有する基板。 12.前記の静電防止層が1平方メートル当り約1〜2
5mgの乾燥被覆量で支持体上に配備される基板。 13.前記の熱増粘性ポリアクリルアミドポリマーが式
(1);
【0073】
【化5】
【0074】前記式中、Aは、1個又はそれ以上の疎水
性N−置換アクリルアミド又はメタクリルアミドモノマ
ーから誘導される反復単位を表すを有し、前記のアクリ
ルアミド又はメタクリルアミドモノマーは以下の式
(2):
【0075】
【化6】
【0076】前記式中、X=H又はCH3 ;Y=H又は
Zであり、式中、Zは炭素原子数3〜6個のアルキル置
換基又は炭素原子数3〜6個のケトアルキルラジカル
(ここでケト基はアルキルラジカルの末端炭素端子原子
の間にある)であり、 (a)3−炭素飽和アルキル置換基、例えば、イソプロ
ピル、n−プロピル、シクロプロピル等; (b)4−炭素飽和アルキル置換基、例えば、n−ブチ
ル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、シクロ
ブチル、1−メチルシクロプロピル、e−メチルシクロ
プロピル等; (c)5−炭素置換基、例えば、n−ペンチル、1−メ
チルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、
1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピ
ル、1−エチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、
シクロペンチル、2,2−ジメチルシクロプロピル、
2,3−ジメチルシクロプロピル、1,3−ジメチルシ
クロプロピル、2−メチルシクロプロピルメチレン、1
−メチルシクロプロピルメチレン、1−メチルシクロブ
チル、2−メチルシクロブチル、3−メチルシクロブチ
ル、シクロブチルメチレン等; (d)6−炭素飽和アルキル置換基、例えば、n−ヘキ
シル、シクロヘキシル、ヘキシルのすべての分枝状飽和
異性体、置換シクロヘキシル、シクロブチル、シクロプ
ロピル等であって、全部で6個の炭素を有するもののす
べての分枝状飽和異性体; (e)前記の基(a〜d)の立体異性体及び光学活性
体。
【0077】(f)フエニル又は1,1−ジメチル−3
−オキソブチル; (g)前記のいずれかの組合わせ; (h)疎水性フラグメント上のヘテロ原子、を挙げるこ
とができる、を有し;式(1)の(A)が単一の疎水性
N−置換アクリルアミド(組合わせではなく)であり、
そして式(2)YがHである場合は、a′は、(a)3
─炭素置換基a′=90〜99.9モル%、(b)4─
炭素置換基a′=50〜95モル%、(c)5─炭素置
換基a′=40〜95モル%、(d)6─炭素置換基
a′=40〜95モル%、という制限があり;(A)が
単一の疎水性N−置換アクリルアミドであり、そしてY
=Z=n−プロピルである場合は、a′=50〜99.
9モル%であり;Zがレノージメチル−3−オキソブチ
ルであり、そして式(2)のYがHである場合はa′=
85〜99モル%であり;(A)がZにより示される基
の組合わせの場合は、a′(組合わせの全モル%)は3
0〜99.9%の範囲であり;Bは式(3);
【0078】
【化7】
【0079】前記式中、
【0080】
【化8】
【0081】であり、Wは炭素原子数1〜6個の直鎖又
は分枝状のアルキレンであり、nは0又は1であり、n
が0の場合はQは水素であり;nが1の場合はQは、複
素環イオン性基、例えば、イミダゾリウム、チアゾリウ
ム、ピリジニウムを含むイオン性基、並びに−N
3 + ,−NH2 + ,−NHR2 + ,−NR3 + =N
2 +,−CO2 - ,−SO2 - ,−SO3 - (式中、
Rは炭素原子数1〜10個の低級アルキルである)を含
むイオン性基であり、これらのイオン性基の適切な結合
対イオンとしてはアルキド、アルカリ金属、アンモニウ
ム、ハロゲン、例えば、Cl,Br等が挙げられ、b′
は50〜0.1モル%の範囲内である、で表される1個
又はそれ以上のイオン性親水性ビニルモノマーの反復単
位を表し;式(1)のCは、Aとしての定義したもの以
外の、フリーラジカル重合を行うことができる1個又は
それ以上の疎水性ビニルモノマーの反復単位を表し;そ
してc′は0〜20モル%である、を有することを特徴
とする基板。 14.式中a′が約50〜99.1モル%の範囲にあ
り、そしてb′が約50〜0.1モル%の範囲にある前
記式で表される基板。 15.前記のポリアクリルアミドポリマー中のAがte
rt−ブチルアクリルアミドから誘導される基板。 16.前記のポリアクリルアミドポリマーのBが、アミ
ノプロピルメタクリルアミド塩酸塩、N−(2−スルホ
−1,1−ジメチルエチル)アクリルアミドナトリウム
塩、アクリルアミド、2−アセトアセトキシエチルメタ
クリレート、3−アクリルアミドプロピオン酸、N−イ
ソプロピルアクリルアミド又はこれらの混合物から誘導
される基板。 17.前記のポリアクリルアミドポリマーの分子量が約
20,000〜約1,000,000、好ましくは10
0,00〜350,000の範囲にある基板。 18.前記のバリヤー層が1平方メートル当り約50〜
約2000mgの乾燥被覆量で前記の静電防止層の上に被
覆されている基板。 19.前記のバリヤー層が、親水性コロイド、マット粒
子、湿潤助剤、硬化剤及びこれらの混合物を含有する基
板。 20.前記の親水性コロイドがゼラチンである基板。 21.2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン、ビ
ス(ビニルメチル)スルホン及びこれらの混合物から選
ばれた硬化剤を含む基板。 22.前記のバリヤー層がその上に被覆されたゲル(ゼ
ラチン)下塗り層を含有する基板。 23.前記のゼラチン下塗り層がカーリング制御層で被
覆されている基板。 24.前記のカーリング制御層がゼラチン及び硬化剤、
好ましくはBVSMを含有する基板。 25.支持体を五酸化バナジウム静電防止層で塗布し次
いで前記の静電防止層上の被覆層として、親水性官能基
を有する熱増粘性ポリアクリルアミドポリマーの水溶液
を塗布することにより基板を調製する方法。 26.前記支持体に下塗り層を塗布しそして前記の下塗
りを施こした支持体上に前記の静電防止層を塗布するこ
とを含む方法。 27.前記の水溶液が、水以外の溶剤を水性媒体全体の
約50%未満、好ましくは20%未満含有する方法。 28.本発明による基板上に配備されたハロゲン化銀乳
剤を含有する写真要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ビリー レイ ドットソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ヒアワタ トレイル 17

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その表面上に、五酸化バナジウム静電防
    止層を含有する静電防止層、及びその上に被覆された、
    親水性官能基を有する熱増粘性ポリアクリルアミドポリ
    マーのバリヤー層を配備せしめた支持体を含んでなる写
    真要素用基板。
JP5293185A 1992-11-23 1993-11-24 静電防止層及び熱増粘性バリヤー層からなる写真支持体材料 Pending JPH06202275A (ja)

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