JPH06211816A - 光学活性オキサゾリジノン誘導体及び液晶組成物 - Google Patents

光学活性オキサゾリジノン誘導体及び液晶組成物

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JPH06211816A
JPH06211816A JP5005821A JP582193A JPH06211816A JP H06211816 A JPH06211816 A JP H06211816A JP 5005821 A JP5005821 A JP 5005821A JP 582193 A JP582193 A JP 582193A JP H06211816 A JPH06211816 A JP H06211816A
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JP
Japan
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liquid crystal
phase
compound
general formula
optically active
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JP5005821A
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English (en)
Inventor
Sadao Takehara
貞夫 竹原
Kayoko Nakamura
佳代子 中村
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
Kenichi Sato
健一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (R1:F又はC1〜10のアルコキシル基により置換
されていてもよいC1〜18のアルキル基、X:単結
合、−O−、環A:F置換されていてもよいフェニレン
基、Y:−C≡C−、−CH2CH2−、R2:C1〜1
0のアルキル基)で表わされる化合物及びこれを含有す
る特に強誘電性の液晶組成物。 【効果】 この化合物は、高い温度域までSC*相を示
し、母体液晶に少量添加するだけで充分な自発分極を誘
起でき、広い温度範囲で高速応答が可能な強誘電性液晶
組成物を得ることができる。得られた組成物は配向性も
良く、水、光等に対する化学的安定性にも優れているの
で、表示用液晶光スイッチング素子の材料として有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性オキサ
ゾリジノン誘導体、それを含有する液晶材料及び液晶表
示素子に関し、特に応答性、メモリー性に優れた強誘電
性液晶表示用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、その優れた特徴(低電
圧駆動、低消費電力、薄型表示が可能、明るい場所でも
使用でき目が疲れない。)によって、現在広く用いられ
ている。しかしながら、そのうち最も一般的な表示方式
であるTN型においては、CRT等の他の発光型表示方
式と比較すると応答が極めて遅く、且つ印加電場を切っ
た場合の表示の記憶(メモリー効果)が得られないた
め、高速応答の必要な光シャッター、プリンターヘッ
ド、あるいは更に時分割駆動の必要なテレビなど動画面
への応用には多くの制約があり、必ずしも適した表示方
式とはいえなかった。
【0003】最近になって、強誘電性液晶を用いる表示
方式が報告され、これによるとTN型液晶の100〜1
000倍という高速応答とメモリー効果とが得られるた
め、次世代液晶表示素子として期待され、現在盛んに研
究開発が進められている。
【0004】強誘電性液晶の液晶相はチルト系のキラル
スメクチック相に属するものであるが、そのうちキラル
スメクチックC(以下、SC*と省略する)相が最も低
粘性であり最も望ましい。SC*相を示す液晶化合物は
既に数多く合成され検討されているが、強誘電性液晶素
子として用いるための以下の条件、即ち(イ)室温を含
む広い温度範囲でSC*相を示すこと、(ロ)良好な配
向性を得るためにSC*相の高温側に適当な相系列を有
し、且つその螺旋ピッチが大きいこと、(ハ)適当なチ
ルト角を有すること、(ニ)粘性が小さいこと、(ホ)
自発分極がある程度大きいこと、(ヘ)高速応答を示す
こと等を単独で満足するような化合物は知られていな
い。そのため、数種あるいはそれ以上の化合物を混合し
てSC*相を示す液晶組成物(以下、SC*液晶組成物と
省略する)として用いる必要がある。
【0005】SC*液晶組成物の調製方法としてはアキ
ラルな化合物からなり、スメクチックC(以下、SCと
省略する)相を示す母体液晶(以下、SC母体液晶と省
略する)に、光学活性化合物からなるドーパントを、い
わゆるキラルドーパントとして添加する方法が、より低
粘性の組成物を得ることができ、高速応答が可能となる
ので最も一般的である。
【0006】キラルドーパントとして用いる化合物は単
独では必ずしもSC*相を示す必要はなく、また、液晶
相すら示す必要もないが、少量の添加で液晶組成物に充
分な自発分極を誘起することや、キラルドーパントとし
て誘起する螺旋のピッチが充分大きいことなどの性質を
示すことが必要である。
【0007】キラルドーパントとして大きな自発分極を
誘起するためには、強い双極子モーメントを有する基が
化合物分子の中心骨格(コア)及び不斉炭素になるべく
近接し、固定されていることが必要であることは既に知
られている。このような考えに基づき本発明者らは一般
式(III)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R3はアルキル基又はアルコキシ
ル基を表わし、環Bは1個又は2個のフッ素原子により
置換されていてもよい1,4−フェニレン基又はトラン
ス−1,4−シクロヘキシレン基を表わし、R4はアル
キル基を表わす。)で表わされる光学活性オキサゾリジ
ノン誘導体を合成し、この化合物を母体液晶に少量添加
することにより、充分大きな自発分極を誘起し、高速応
答性のSC*液晶組成物の調製が可能となることを見い
だし、報告した。(日本化学会第61回春季年会予稿集
127ページ及び特開平3−151371号公報)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、光学活
性オキサゾリジノン誘導体はキラルドーパントとして優
れた性質を有することが既に知られていたが、その特性
は改善の余地がないわけではなかった。
【0011】即ち、一般式(III)の化合物は単独で
はSC*相を示さないので、添加により組成物のSC*
の温度範囲を高温域に拡大することはできるものの、そ
の温度幅はあまり大きくなかった。従って、一般式(I
II)の化合物を用いて実用的な組成物を調製する場
合、母体液晶として、特にSC(又はSC*)相の上限
温度(以下、Tcと省略する)の高い母体液晶を用いる
必要があった。
【0012】本発明が解決しようとする課題は、単独で
もSC*相を示す光学活性なオキサゾリジノン誘導体を
提供し、更に、その化合物を含有し、高速応答が可能
で、且つ、液晶相の温度範囲の広い強誘電性液晶組成物
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、一般式(I)
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R1はフッ素原子又は炭素原子数
1〜10のアルコキシル基により置換されていてもよい
炭素原子数1〜18のアルキル基を表わすが、好ましく
は炭素原子数4〜12の直鎖状アルキル基を表わす。X
は単結合又は−O−を表わし、環Aは1個又は2個のフ
ッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレ
ン基を表わすが、好ましくは1,4−フェニレン基を表
わす。Yは−C≡C−又は−CH2CH2−を表わすが、
好ましくは−C≡C−を表わす。R2は炭素原子数1〜
10のアルキル基を表わすが、好ましくは直鎖状アルキ
ル基を表わす。オキサゾリジノン環の5位の不斉炭素原
子は(R)又は(S)配置である。)で表わされる光学
活性オキサゾリジノン誘導体を提供する。
【0016】SC(又はSC*)相を示しやすい傾向を
有する液晶骨格は数多く知られているが、その代表的な
ものとして安息香酸フェニル等のエステル型の骨格と、
フェニルピリミジン型の骨格をあげることができる。し
かしながら、これまで知られている化合物の中で、これ
らの骨格とオキサゾリジノン環をともに有する化合物
は、化合物単独ではいずれもSC*相を示さなかった。
【0017】また、トラン型の骨格や、1,2−ジフェ
ニルエタン型の骨格もSC(又はSC*)相を示しやす
い傾向を有する骨格であるが、前述のエステル型やフェ
ニルピリミジン型の骨格程、SC(又はSC*)相を示
す傾向は強くなかった。
【0018】本発明者らは、特にオキサゾリジノン誘導
体について鋭意検討した結果、意外にもオキサゾリジノ
ン環とトラン型骨格をともに有する化合物が、非常に高
い温度まで、しかも広い温度範囲でSC*相を示すこと
を見いだし、本発明の一般式(I)の化合物を提供する
に至った。
【0019】本発明は、また、一般式(I)で表わされ
る光学活性化合物を含有する液晶組成物を提供する。本
発明の液晶組成物は、上記一般式(I)で表わされる化
合物の少なくとも1種を構成成分として含有するもので
あり、特に強誘電性液晶表示用として、主成分であるS
C母体液晶及び上記一般式(I)の化合物の少なくとも
1種を、キラルドーパントの一部又は全部として含有す
るSC*液晶組成物が最も望ましい。
【0020】本発明の液晶組成物は、強誘電性液晶に限
らず、ネマチック液晶に少量添加することにより、TN
型液晶としていわゆるリバースドメインの防止に、ある
いは、STN型液晶としての用途などに利用することが
できる。
【0021】本発明の液晶組成物は、種々の液晶表示素
子の構成材料として有用であり、例えば、強誘電性液晶
表示素子、ネマチック(コレステリック)液晶を用いた
TN型、STN型あるいは相転移型の液晶表示素子、光
変調素子、非線形光学素子、光コンピューター用素子等
に用いることができる。
【0022】本発明の一般式(I)の化合物は、例え
ば、以下の製造方法に従って製造することができる。即
ち、一般式(II)
【0023】
【化5】
【0024】(式中、Zは臭素原子又は沃素原子を表わ
し、R2及びオキサゾリジノン環の5位の不斉炭素原子
は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わ
される光学活性な5−アルキル−3−(4−ハロゲノフ
ェニル)オキサゾリジノン誘導体と、一般式(IV)
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R1、X及び環Aは一般式(I)
におけると同じ意味を表わす。)で表わされるエチニル
ベンゼン誘導体とを、パラジウム触媒存在下に反応させ
ることにより、一般式(I)においてYが−C≡C−で
ある一般式(Ia)
【0027】
【化7】
【0028】(式中、R1、X、環A及びR2は一般式
(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わされる化
合物を得ることができる。更に、一般式(Ia)の化合
物を接触還元することにより、Yが−CH2CH2−であ
る一般式(Ib)
【0029】
【化8】
【0030】(式中、R1、X、環A及びR2は一般式
(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わされる化
合物を得ることができる。ここで中間体として用いた一
般式(II)の化合物も新規な化合物であり、本発明は
この化合物をも提供する。
【0031】一般式(II)の化合物は、例えば、以下
のようにして製造することができる。4−ハロゲノアニ
リンを塩基存在下に、クロロギ酸エステルと反応させて
一般式(V)
【0032】
【化9】
【0033】(式中、Zは一般式(II)におけると同
じ意味を表わし、R5はアルキル基を表わす。)で表わ
されるウレタン誘導体とし、次いで、一般式(VI)
【0034】
【化10】
【0035】(式中、R2は一般式(I)におけると同
じ意味を表わし、オキシラン環の2位の不斉炭素原子は
(R)又は(S)配置である。)で表わされる光学活性
なオキシラン誘導体と反応させることにより得ることが
できる。
【0036】一般式(VI)の光学活性オキシラン誘導
体は一部市販されており、市販されていない化合物も、
市販の光学活性なエピクロロヒドリンから、容易に合成
することができる。
【0037】上記のようにして本発明の一般式(I)あ
るいは一般式(II)の化合物を得ることができるが、
これらに属する個々の具体的な化合物は、融点などの相
転移温度、赤外吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴ス
ペクトル(NMR)、質量スペクトル(MS)等の手段
により確認することができる。
【0038】斯くして得られた一般式(I)の化合物の
代表的なものの例を第1表に掲げる。
【0039】
【表1】
【0040】(表中、Crは結晶相を、SC*はキラル
スメクチックC相を、N*はキラルネマチック相を、I
は等方性液体相をそれぞれ表わし、相転移温度は、数字
の左側の相と右側の相との間の転移温度を表わし、例え
ば、Cr94 SC*は結晶相とキラルスメクチックC
相間の転移温度が94℃であることを表わす。以下同
様。)
【0041】第1表から、本発明の一般式(I)の化合
物は非常に高い温度域までSC*相を示す。従って、現
在汎用されている母体液晶に添加することにより、その
Tcを上昇させ、SC*相の温度範囲を大きく拡大する
ことができ、液晶相の温度範囲が広い実用的な組成物を
得るうえで極めて有用である。
【0042】液晶表示素子の高速応答性を得るために
は、低粘性の母体液晶を用いることが必要であるが、一
般的に、低粘性のSC母体液晶はTcがあまり高くない
という問題点を有している。本発明の一般式(I)の化
合物は、このようにTcが低く、しかも液晶相の温度範
囲の狭い組成物のTcを上昇させ、SC*相の温度範囲
を拡大することも可能である。
【0043】また、液晶表示素子の良好な配向を得るた
めには、SC*液晶組成物は高温域から(I−N*−SA
−SC*)の相系列を示すことが最も望ましいとされて
いる。ところが、一般的にキラルドーパントとして少量
の添加でも大きい自発分極を誘起できる光学活性化合物
には、キラルネマチック(N*)相の温度範囲を狭くす
るかあるいは消失させ、しかもスメクチックA(SA)
相の温度範囲を拡大させてしまう傾向の強いものが多
い。このような化合物をキラルドーパントとして用いた
場合には、得られたSC*液晶組成物は、高温域から
(I−SA−SC*)の相系列を示すことが多い。
【0044】本発明の一般式(I)の化合物はSC*
の高温域にSA相が存在せず、N*相のみが存在する。
従って、SC母体液晶に添加した場合、SA相の温度範
囲を狭くし、N*相の温度範囲を拡大する傾向が強い。
上述のような低粘性の母体液晶にはN相が存在しない
か、あるいはその温度範囲が非常に狭く、SA相の温度
範囲が非常に広い組成物が多いので、一般式(I)の化
合物を添加すれば、そのような組成物を用いても、SA
相が狭く、N*相が広い組成物を得ることができる。
後述の実施例にも示したが、以下の例からもそのような
効果が得られることが明らかである。
【0045】以下の組成からなるフェニルピリミジン系
の母体液晶を調製した。
【0046】
【化11】
【0047】相転移温度(℃) Cr12.5 SC
55.5 SA64.5 N70 Iこの母体液晶
(A)95重量%及び本発明の(No.1)の化合物5
重量%からなるSC*液晶組成物を調製した。このSC*
液晶組成物の相転移温度は以下の通りであった。
【0048】相転移温度(℃) SC*62 SA6
3 N71 I このことから、本発明の一般式(I)の化合物は少量の
添加でも、Tcを大きく上昇させ、SA相の温度範囲を
狭くし、N*相の温度範囲を拡大していることが理解で
きる。
【0049】これに対して、前述の一般式(III)の
エステル型光学活性化合物のうち、末端基が本発明の
(No.1)の化合物と同一である式(R)
【0050】
【化12】
【0051】の化合物5重量%及び同じ母体液晶95重
量%からなるSC*液晶組成物の相転移温度は以下の通
りであった。 相転移温度(℃) SC*58.5 SA62 N*
9 I このことから、式(R)の化合物はTcを上昇させ、S
A相の温度範囲を狭くし、N*相の温度範囲を拡大する
が、その効果は(No.1)の化合物に比べるとはるか
に小さいものであることが明らかである。
【0052】また、これらの一般式(I)の化合物をS
C母体液晶に少量添加することによって、充分に大きい
自発分極を誘起して、高速応答を可能とすることができ
る。例えば、(No.1)の化合物わずか5重量%及び
フェニルピリミジン系の母体液晶(A)95重量%から
なるSC*液晶組成物の25℃における自発分極は+
8.9nC/cm2であり、それを用いて作製した表示用セ
ルでは75μ秒の高速応答が確認された。
【0053】このように本発明の一般式(I)の化合物
は少量の添加でも充分大きい自発分極を誘起できるの
で、母体液晶に対する添加量は総量で2%程度以上であ
ればよく、他のキラルドーパントと併用する場合には更
に少量でも可能である。
【0054】しかしながら、特に高速応答性を得る目的
で、SC母体液晶の粘性を低下させるために、構成成分
としてシクロヘキサン環を有する化合物、あるいは両末
端基がアルキル基であるような低粘性の化合物を添加す
ることが多い。このような化合物はやはりSA相を拡大
し、N*相を消失させやすい傾向を有する。
【0055】前述のように、良好な配向を得るために
は、SC*液晶組成物は高温域から(I−N*−SA−S
*)の相系列を示すことが最も望ましいとされてい
る。従って、これまで知られている化合物を添加して、
良好な配向性と高速応答性を同時に満足させることはこ
れまでかなり困難であったが、一般式(I)の化合物を
用いることにより、そのような組成物の調製も容易であ
る。
【0056】本発明の一般式(I)の化合物をドーパン
トとして添加する母体液晶に用いられるSC化合物とし
ては、例えば下記一般式(A)
【0057】
【化13】
【0058】(式中、Ra及びRbは直鎖状又は分岐状の
アルキル基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル
基、アルカノイルオキシ基又はアルコキシカルボニルオ
キシ基を表わし、互いに同一であっても異なっていても
よい。)で表わされるフェニルベンゾエート系化合物や
一般式(B)
【0059】
【化14】
【0060】(式中、Ra及びRbは一般式(A)におけ
ると同じ意味を表わす。)で表わされるピリミジン系化
合物をあげることができる。また一般式(A)、(B)
を含めて一般式(C)
【0061】
【化15】
【0062】(式中、Ra及びRbは一般式(A)におけ
ると同じ意味を表わし、環L及び環Mはそれぞれ1,4
−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジ
ン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル
基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6
−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基あ
るいはこれらのハロゲン置換体を表わし、互いに同一で
あっても異なっていてもよく、Zaは−COO−、−O
CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、
−C≡C−又は単結合を表わす。)で表わされる化合物
も同様の目的に使用することができる。
【0063】また、SC相の温度範囲を高温域に拡大す
る目的には一般式(D)
【0064】
【化16】
【0065】(式中、Ra及びRbは一般式(A)におけ
ると同じ意味を表わし、環L、環M及び環Nは前記一般
式(C)における環L、環Mと同じ意味を表わし、互い
に同一であっても異なっていてもよく、Za及びZbはそ
れぞれ前記一般式(C)におけるZaと同じ意味を表わ
し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表
わされる3環の化合物を用いることができる。
【0066】これらの化合物は混合してSC母体液晶と
して用いるのが効果的であるが、組成物としてSC相を
示せばよいのであって、個々の化合物については必ずし
もSC相を示す必要はない。
【0067】こうして得られたSC液晶組成物に本発明
の一般式(I)の化合物、及び必要とあれば他の光学活
性化合物をキラルドーパントとして加えることにより、
容易に室温を含み、高温域まで広い温度範囲でSC*
を示す液晶組成物を得ることができる。
【0068】本発明の一般式(I)の化合物を含有する
SC*液晶組成物は、2枚の透明ガラス電極間に1〜2
0μm程度の薄膜として封入することにより、表示用セ
ルとして使用できる。良好なコントラストを得るために
は均一に配向したモノドメインとする必要があるが、本
発明の一般式(I)の化合物を含有する組成物は前述の
ような望ましい相系列を示し、配向性に優れているの
で、そのようなセルを得ることも容易である。
【0069】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説
明するが、勿論本発明の主旨、及び適用範囲は、これら
の実施例により制限されるものではない。
【0070】なお、化合物の構造はNMR、IR、MS
及び元素分析により確認した。相転移温度の測定は温度
調節ステージを備えた偏光顕微鏡及び示差走査熱量計
(DSC)を併用して行った。IRにおける(KBr)
は錠剤成形による、(neat)は液膜による測定を表
わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表わし、sは
1重線、dは2重線、tは3重線、quintetは5
重線を、mは多重線を、また、例えば、ddは2重の2
重線を表わし、bは幅広い線を表わす。Jはカップリン
グ定数を表わす。MSにおけるM+は親ピークを表わ
し、( )内の数値はそのピークの相対強度を表わす。
組成物中における「%」はすべて「重量%」を表わす。
【0071】(実施例1) (5R)−5−ヘキシル−
3−[4−(4−オクチルオキシフェニルエチニル)フ
ェニル]オキサゾリジン−2−オンの合成
【0072】
【化17】
【0073】(1−a) (5R)−3−(4−ブロモ
フェニル)−5−ヘキシルオキサゾリジン−2−オンの
合成 (4−ブロモフェニル)カルバミド酸エチル2.43g
(10ミリモル)にトリエチルアミン0.07ml
(0.5ミリモル)と(R)−1,2−エポキシオクタ
ン1.92g(15ミリモル)を加え、封管中、100
℃で8時間反応させた。反応混合物をエタノールから再
結晶させて(5R)−3−(4−ブロモフェニル)−5
−ヘキシルオキサゾリジン−2−オン2.2g(収率6
7%,88%ee)を得た。
【0074】無色針状晶 融点 82℃ [α]D +35.7゜(c=0.8,CHCl3,20℃) IR(KBr) 2950,1730,1500,13
90,1320,1220,830cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.90(t,J=7
Hz,3H),1.2〜1.6(m,8H),1.72
(ddt,J=13.9,8.5and5.4Hz,1
H),1.80〜1.91(m,1H),3.61(d
d,J=8.5and7.2Hz,1H),4.05
(t,J=8.5Hz,1H),4.64(dtd,J
=8.5,7.2and5.6Hz,1H),7.43
(d,J=9.3Hz,2H),7.47(d,J=
9.3Hz,2H) MS m/z 327(M++2,45),325
(M+,45),199(98),197(100),
184(63),117(35),41(67) 元素分析:C1520NBrO2として 計算値:C,55.23%;H,6.18%;N,4.
29%;Br,24.49% 実測値:C,55.29%;H,6.09%;N,4.
23%;Br,24.48%
【0075】(1−b) (5R)−5−ヘキシル−3
−[4−(4−オクチルオキシフェニルエチニル)フェ
ニル]オキサゾリジン−2−オンの合成 上記(1−a)で得た(5R)−3−(4−ブロモフェ
ニル)−5−ヘキシルオキサゾリジン−2−オン653
mg(2.0ミリモル)のトリエチルアミン(4ml)
溶液に、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)28mg(0.4ミリモル)とトリフェ
ニルホスフィン21mg(0.8ミリモル)、更にヨウ
化銅(I)15mg(0.8ミリモル)と1−エチニル
−4−オクチルオキシベンゼン1.15g(5ミリモ
ル)を加え、10時間加熱還流した。反応液を1M塩酸
60ml中に注ぎ、反応生成物を酢酸エチル20mlで
3回抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液20m
lと飽和食塩水20mlで洗浄した。無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をカラムク
ロマトグラフィー(Kieaselgel60、ヘキサ
ン/酢酸エチル=10/1)を用いて精製して、(5
R)−5−ヘキシル−3−[4−(4−オクチルオキシ
フェニルエチニル)フェニル]オキサゾリジン−2−オ
ン350mg(収率37%,90%ee)を得た。更に
エタノール22mlから再結晶させて、無色針状晶21
2mg(収率22%,90%ee)を得た。
【0076】無色針状晶 相転移温度(℃) Cr94 SC*155 N*163
I [α]D +39.4(c=0.6,CHCl3,20℃) IR(KBr) 2950,1750,1520,14
00,1252,1220,840cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=7
Hz,3H),0.90(t,J=7Hz,3H),
1.24〜1.56(m,18H),1.68〜1.9
2(m,2H),1.78(quintet,J=6.
7Hz,2H),3.66(dd,J=8.7and
7.2Hz,1H),3.97(t,J=6.6Hz,
1H),4.09(t,J=8.6Hz,1H),4.
65(dtd,J=8.6,7.3,and5.7H
z,1H),6.86(d,J=8.9Hz,2H),
7.44(d,J=8.9Hz,2H),7.50
(d,J=9.3Hz,2H),7.53(d,J=
9.3Hz,2H) MS m/z 475(M+,100),235(1
5) 元素分析:C3141NO3として 計算値:C,78.28%;H,8.69%;N,2.
94% 実測値:C,78.37%;H,8.67%;N,2.
93%
【0077】(実施例2) (5R)−5−オクチル−
3−[4−(4−オクチルオキシフェニルエチニル)フ
ェニル]オキサゾリジン−2−オンの合成
【0078】
【化18】
【0079】実施例1において、(R)−1,2−エポ
キシオクタンに代えて、(R)−1,2−エポキシデカ
ンを用いた以外は実施例1と同様にして、(5R)−3
−(4−ブロモフェニル)−5−オクチルオキサゾリジ
ン−2−オン及び(5R)−5−オクチル−3−[4−
(4−オクチルオキシフェニルエチニル)フェニル]オ
キサゾリジン−2−オンを合成した。
【0080】(5R)−3−(4−ブロモフェニル)−
5−オクチルオキサゾリジン−2−オン 無色針状晶 融点 76℃ [α]D +32.3゜(c=1.0,CHCl3,20℃) IR(KBr) 2930,1730,1595,15
00,1420,1390,1310,1220,11
50,1080,990,830,760,510cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
6.9Hz,3H),1.22〜1.48(m,12
H),1.67〜1.77(m,1H),1.81〜
1.91(m,1H),3.62(dd,J=8.6a
nd7.2Hz,1H),4.04(t,J=8.6H
z,1H),4.60〜4.69(m,1H),7.4
3(d,J=9.3Hz,2H),7.48(d,J=
9.3Hz,2H) MS m/z 355(M++2,53),353
(M+,54),199(97),197(100),
163(61) 元素分析:C1724NBrO2として 計算値:C,57.63%;H,6.83%;N,3.
95%;Br,22.55% 実測値:C,57.72%;H,6.68%;N,3.
94%;Br,22.49%
【0081】(5R)−5−オクチル−3−[4−(4
−オクチルオキシフェニルエチニル)フェニル]オキサ
ゾリジン−2−オン 無色針状晶 相転移温度(℃) Cr90 SC*162 N*164
I [α]D +32.0゜(c=1.0,CHCl3,20℃) IR(KBr) 2950,1750,1620,15
30,1400,1255,1220,840cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
6.9Hz,6H),1.23〜1.55(m,22
H),1.67〜1.92(m,4H),3.66(d
d,J=8.6and7.2Hz,1H),3.97
(t,J=6.6Hz,2H),4.08(t,J=
8.6Hz,1H),4.60〜4.69(m,1
H),6.86(d,J=9.0Hz,2H),7.4
4(d,J=9.0Hz,2H),7.51(d,J=
9.3Hz,2H),7.53(d,J=9.3Hz,
2H) MS m/z 503(M+,100),235(1
7) 元素分析:C3345NO3として 計算値:C,78.69%;H,9.01%;N,2.
78% 実測値:C,78.91%;H,8.83%;N,2.
78%
【0082】(実施例3) SC*液晶組成物の調製 以下の組成からなるSC母体液晶(H−1)を調製し
た。
【0083】
【化19】
【0084】この母体液晶の相転移温度は以下の通りで
あった。 相転移温度(℃) Cr12.5 SC55.5 SA
64.5 N70 I この母体液晶(H−1)95%及び実施例1の(No.
1)の化合物5%からなるSC*液晶組成物(M−1)
を調製した。その相転移温度は以下の通りであった。
【0085】相転移温度(℃) SC*62 SA6
3 N*71 I このことから、(No.1)の化合物は母体液晶(A)
のTcを上昇させるとともに、SA相の温度範囲を狭く
し、N*相の温度範囲を拡大する効果を有することが理
解できる。なお、融点は明確でなかった。
【0086】同様にして、母体液晶(H−1)95%及
び実施例2の(No.2)の化合物5%からなるSC*
液晶組成物(M−2)を調製した。その相転移温度は以
下の通りであった。
【0087】相転移温度(℃) SC*62 SA6
5 N*72 I
【0088】(実施例4) 液晶表示素子の作製 実施例3で得られたSC*液晶組成物(M−1)を等方
性液体(I)相まで加熱し、これを厚さ約2μmの2枚
の透明電極板(ポリイミドコーティング−ラビングによ
る配向処理を施してある)からなるガラスセルに充填し
て、表示用素子を作製した。これを室温まで徐冷したと
ころ均一に配向したSC*相のセルが得られた。このセ
ルに電界強度10Vp-p/μm、50Hzの矩形波を印
加して、その電気光学的応答速度を測定したところ、2
5℃で75μ秒という高速応答が確認できた。このとき
のチルト角は29.5゜であり、コントラストは非常に
良好であった。またこの自発分極は+8.9nC/cm2
あった。
【0089】同様にして、SC*液晶組成物(M−2)
を用いて液晶表示用素子を作製し、その特性を測定し
た。結果は以下の通りであった。 (M−2):応答90μ秒、チルト角16.5゜、自発
分極+6.0nC/cm2、コントラスト良好
【0090】(比較例)上記と同じ母体液晶(H−1)
95%及び(No.1)の化合物の類似構造を有する
が、エステル系の骨格である式(R)
【0091】
【化20】
【0092】の化合物5%からなるSC*液晶組成物
(N−1)を調製した。その相転移温度は以下の通りで
あった。 相転移温度(℃) SC*58.5 SA62 N*
9 I このことから、この(N−1)は(M−1)に比べてS
*相の上限温度が3.5度も低下しており、SA相は
拡大し、逆にN相は狭くなっていることが明らかであ
る。
【0093】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる光学
活性オキサゾリジノン誘導体は、高い温度域までSC*
相を示し、キラルドーパントとして母体液晶に少量添加
するだけで、液晶相の上限温度を高め、大きい自発分極
を誘起することができ、広い温度範囲で高速応答が可能
で、且つ配向性の優れた液晶組成物を提供することがで
きる。この一般式(I)の化合物は、工業的に容易に製
造でき、無色で水、光等に対する化学的安定性にも優れ
ているので非常に実用的である。
【0094】更に、一般式(I)の化合物を含有するキ
ラルスメクチック液晶組成物では、80μ秒以下の高速
応答を実現することも可能であり、表示用光スイッチン
グ素子の構成材料として極めて有用である。
フロントページの続き (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市南台1−9−2−102 (72)発明者 佐藤 健一 神奈川県相模原市上溝35−11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1はフッ素原子又は炭素原子数1〜10のア
    ルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数1
    〜18のアルキル基を表わし、Xは単結合又は−O−を
    表わし、環Aはフッ素原子により置換されていてもよい
    1,4−フェニレン基を表わし、Yは−C≡C−又は−
    CH2CH2−を表わし、R2は炭素原子数1〜10のア
    ルキル基を表わし、オキサゾリジノン環の5位の不斉炭
    素原子は(R)又は(S)配置である。)で表わされる
    光学活性化合物。
  2. 【請求項2】 環Aが1,4−フェニレン基であり、Y
    が−C≡C−である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の一般式(I)で表わされ
    る化合物を含有する液晶組成物。
  4. 【請求項4】 強誘電性キラルスメクチック相を示す請
    求項3記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(II) 【化2】 (式中、Zは臭素原子又は沃素原子を表わし、R2は炭
    素原子数1〜10のアルキル基を表わし、オキサゾリジ
    ノン環の5位の不斉炭素原子は(R)又は(S)配置で
    ある。)で表わされる光学活性化合物。
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