JPH06219955A - 抗腫瘍剤 - Google Patents
抗腫瘍剤Info
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- JPH06219955A JPH06219955A JP5028617A JP2861793A JPH06219955A JP H06219955 A JPH06219955 A JP H06219955A JP 5028617 A JP5028617 A JP 5028617A JP 2861793 A JP2861793 A JP 2861793A JP H06219955 A JPH06219955 A JP H06219955A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 新規な抗腫瘍剤の提供。
【構成】 ストレプトバーチシリウム・ハチジョウエン
スの培養上清液より得ることができ、抗腫瘍活性を示
し、下記の理化学的性質を有する物質を有効成分として
含有する抗腫瘍剤。 a) 外観:白色〜淡黄色粉末 b) 元素分析:C30〜40%; H4〜8%; N7〜11
%; O35〜60%〔ただし、上記元素分析値は、全体と
しての物質からリン酸イオン及びナトリウムを除く部分
を 100%とした場合の、C、H、N及びOの重量比率
(%)を示す。〕 c) 有機物の分子量: 5,000〜10,000 d) 赤外部吸収スペクトル:以下にあげる各範囲に明ら
かなピークが見られる。3300〜3500, 1650〜1660, 1540
〜1580, 1400〜1410, 1225〜1265, 1080〜1090cm-1 e) 糖分含有量:10〜30μg/mg f) 蛋白含有量:20〜50μg/mg g) 糖分/蛋白含量比:0.6 〜0.7(重量比) h)溶解性:水に可溶
スの培養上清液より得ることができ、抗腫瘍活性を示
し、下記の理化学的性質を有する物質を有効成分として
含有する抗腫瘍剤。 a) 外観:白色〜淡黄色粉末 b) 元素分析:C30〜40%; H4〜8%; N7〜11
%; O35〜60%〔ただし、上記元素分析値は、全体と
しての物質からリン酸イオン及びナトリウムを除く部分
を 100%とした場合の、C、H、N及びOの重量比率
(%)を示す。〕 c) 有機物の分子量: 5,000〜10,000 d) 赤外部吸収スペクトル:以下にあげる各範囲に明ら
かなピークが見られる。3300〜3500, 1650〜1660, 1540
〜1580, 1400〜1410, 1225〜1265, 1080〜1090cm-1 e) 糖分含有量:10〜30μg/mg f) 蛋白含有量:20〜50μg/mg g) 糖分/蛋白含量比:0.6 〜0.7(重量比) h)溶解性:水に可溶
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な抗腫瘍剤に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、種々の抗腫瘍性抗生物質が微
生物より生産されていることが知られている。その内の
いくつかのものは、制癌剤として実用化されている。特
に、放線菌由来の制癌剤として、マイトマイシンC、ブ
レオマイシン、アドリアマイシン、ネオカルチノスタチ
ン等が知られており、治療に応用されている。しかしな
がら多くの抗腫瘍性抗生物質が、骨髄抑制、胃腸障害、
心機能障害や脱毛といった副作用を伴い、癌の患者にと
って大きな負担となっている。又、多くの癌患者におい
て免疫能が低下し、癌の進行の促進が見られたり、各種
細菌に対する抵抗性が減弱し、重篤な感染症にかかりや
すくなる。このような背景から、近年、臨床サイドから
癌の治療法として、クオリティー・オブ・ライフという
概念が検討されるようになり、制癌剤の領域について
も、より副作用の少ない、かつ癌患者の免疫能を亢進し
て癌の治療を試みることが盛んになってきている。
生物より生産されていることが知られている。その内の
いくつかのものは、制癌剤として実用化されている。特
に、放線菌由来の制癌剤として、マイトマイシンC、ブ
レオマイシン、アドリアマイシン、ネオカルチノスタチ
ン等が知られており、治療に応用されている。しかしな
がら多くの抗腫瘍性抗生物質が、骨髄抑制、胃腸障害、
心機能障害や脱毛といった副作用を伴い、癌の患者にと
って大きな負担となっている。又、多くの癌患者におい
て免疫能が低下し、癌の進行の促進が見られたり、各種
細菌に対する抵抗性が減弱し、重篤な感染症にかかりや
すくなる。このような背景から、近年、臨床サイドから
癌の治療法として、クオリティー・オブ・ライフという
概念が検討されるようになり、制癌剤の領域について
も、より副作用の少ない、かつ癌患者の免疫能を亢進し
て癌の治療を試みることが盛んになってきている。
【0003】放線菌の1種であるストレプトバーチシリ
ウム・ハチジョウエンス(Streptoverticillium hachij
oense )〔ストレプトマイセス・ハチジョウエンシス
(Streptomyces hachijoensis)と同義〕由来の有効成分
として、膣トリコモナス症に有効なポリエン系抗生物質
トリコマイシンの存在が知られている。また、本発明者
の一人である添田はストレプトバーチシリウム・ハチジ
ョウエンスH−2609株(IFO 12782)(ATCC 19769)か
ら分子量1200の抗腫瘍物質を得ている( 特公昭49-42560
号公報、防衛衛生 第14巻、第1号、第1頁、1967、特
公昭52-50278号公報) 。また、津国らは同じ菌を用いて
分子量 1.5万〜 3.5万の蛋白質を主体とした抗腫瘍性物
質を得ている( 特公昭56-9517 号公報)。また、河野は
同じ菌を用いて分子量2万から6万の蛋白質を主体とし
た抗腫瘍剤を得た(特開平2-53729号公報)。
ウム・ハチジョウエンス(Streptoverticillium hachij
oense )〔ストレプトマイセス・ハチジョウエンシス
(Streptomyces hachijoensis)と同義〕由来の有効成分
として、膣トリコモナス症に有効なポリエン系抗生物質
トリコマイシンの存在が知られている。また、本発明者
の一人である添田はストレプトバーチシリウム・ハチジ
ョウエンスH−2609株(IFO 12782)(ATCC 19769)か
ら分子量1200の抗腫瘍物質を得ている( 特公昭49-42560
号公報、防衛衛生 第14巻、第1号、第1頁、1967、特
公昭52-50278号公報) 。また、津国らは同じ菌を用いて
分子量 1.5万〜 3.5万の蛋白質を主体とした抗腫瘍性物
質を得ている( 特公昭56-9517 号公報)。また、河野は
同じ菌を用いて分子量2万から6万の蛋白質を主体とし
た抗腫瘍剤を得た(特開平2-53729号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】癌化学療法の分野にお
いては、多様な癌の種類、症状に対応して多様な抗腫瘍
剤が要求されている。本発明は新規な抗腫瘍剤を提供す
ることを目的とする。
いては、多様な癌の種類、症状に対応して多様な抗腫瘍
剤が要求されている。本発明は新規な抗腫瘍剤を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はストレプトバー
チシリウム・ハチジョウエンスの培養上清液より得るこ
とができ、抗腫瘍活性を示し、下記の理化学的性質を有
する物質を有効成分として含有する抗腫瘍剤に関する。 a) 外観:白〜淡黄色粉末 b) 元素分析:C30〜40%; H4〜8%; N7〜11
%; O35〜60%〔ただし、上記元素分析値は、全体と
しての物質からリン酸イオン及びナトリウムを除く部分
を 100%とした場合の、C、H、N及びOの重量比率
(%)を示す。〕 c) 有機物の分子量: 5,000〜10,000 d) 赤外部吸収スペクトル:以下にあげる各範囲に明ら
かなピークが見られる。3300〜3500, 1650〜1660, 1540
〜1580, 1400〜1410, 1225〜1265, 1080〜1090cm-1 e) 糖分含有量:10〜30μg/mg f) 蛋白含有量:20〜50μg/mg g) 糖分/蛋白含量比: 0.6〜0.7(重量比) h) 溶解性:水に可溶 上記で元素分析は熱伝導度検出法(Heraeus社 CHN-O-Rap
id使用) 、分子量はゲル濾過法、赤外部吸収スペクトル
は KBr錠剤法、糖分含有量はフェノール硫酸法、蛋白含
有量はバイオラッド社プロテインアッセイキッドを用い
て行った(実施例1においても同様)。
チシリウム・ハチジョウエンスの培養上清液より得るこ
とができ、抗腫瘍活性を示し、下記の理化学的性質を有
する物質を有効成分として含有する抗腫瘍剤に関する。 a) 外観:白〜淡黄色粉末 b) 元素分析:C30〜40%; H4〜8%; N7〜11
%; O35〜60%〔ただし、上記元素分析値は、全体と
しての物質からリン酸イオン及びナトリウムを除く部分
を 100%とした場合の、C、H、N及びOの重量比率
(%)を示す。〕 c) 有機物の分子量: 5,000〜10,000 d) 赤外部吸収スペクトル:以下にあげる各範囲に明ら
かなピークが見られる。3300〜3500, 1650〜1660, 1540
〜1580, 1400〜1410, 1225〜1265, 1080〜1090cm-1 e) 糖分含有量:10〜30μg/mg f) 蛋白含有量:20〜50μg/mg g) 糖分/蛋白含量比: 0.6〜0.7(重量比) h) 溶解性:水に可溶 上記で元素分析は熱伝導度検出法(Heraeus社 CHN-O-Rap
id使用) 、分子量はゲル濾過法、赤外部吸収スペクトル
は KBr錠剤法、糖分含有量はフェノール硫酸法、蛋白含
有量はバイオラッド社プロテインアッセイキッドを用い
て行った(実施例1においても同様)。
【0006】本発明の抗腫瘍剤の有効成分は、ストレプ
トバーチシリウム・ハチジョウエンスの培養上清液より
得ることができる。ストレプトバーチシリウム・ハチジ
ョウエンスの菌学的性状は、「抗トリコモナス・抗ガン
作用を有する新抗生物質、トリコマイシンについて」
(細谷ら、ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス第
10巻、第564 頁、1952年)において、ストレプトバーチ
シリウム・ハチジョウエンスのH−2609株について
述べられており、また「スタディーズ オン ザアンチ
バイオティクス サブスタンス プロデューシング ス
トレインズH2075、H−2609アンドH−303
0」(ザ ジャーナル オブ アンチバイオティクス
シリーズA、第7巻、第1号、第10頁、1954年)におい
て、ストレプトバーチシリウム・ハチジョウエンスのH
−2609株及びH−2075株について述べられてい
る。また、H−2609株は IFO 12782号(ATCC 19769)
として寄託されている。本発明においてはH−2609
株、H−2075株、H−3030株を具体的菌株とし
て用いることができるが、それらに限らず、ストレプト
バーチシリウム・ハチジョウエンスに属し、上記有効成
分を生産する能力を有する限り、他の野性株も使用で
き、さらにはこれらの微生物の常法による変異処理(例
えば紫外線照射、変異剤処理、遺伝子工学的処理)によ
って得られる変異株も使用可能である。
トバーチシリウム・ハチジョウエンスの培養上清液より
得ることができる。ストレプトバーチシリウム・ハチジ
ョウエンスの菌学的性状は、「抗トリコモナス・抗ガン
作用を有する新抗生物質、トリコマイシンについて」
(細谷ら、ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス第
10巻、第564 頁、1952年)において、ストレプトバーチ
シリウム・ハチジョウエンスのH−2609株について
述べられており、また「スタディーズ オン ザアンチ
バイオティクス サブスタンス プロデューシング ス
トレインズH2075、H−2609アンドH−303
0」(ザ ジャーナル オブ アンチバイオティクス
シリーズA、第7巻、第1号、第10頁、1954年)におい
て、ストレプトバーチシリウム・ハチジョウエンスのH
−2609株及びH−2075株について述べられてい
る。また、H−2609株は IFO 12782号(ATCC 19769)
として寄託されている。本発明においてはH−2609
株、H−2075株、H−3030株を具体的菌株とし
て用いることができるが、それらに限らず、ストレプト
バーチシリウム・ハチジョウエンスに属し、上記有効成
分を生産する能力を有する限り、他の野性株も使用で
き、さらにはこれらの微生物の常法による変異処理(例
えば紫外線照射、変異剤処理、遺伝子工学的処理)によ
って得られる変異株も使用可能である。
【0007】この放射菌ストレプトバーチシリウム・ハ
チジョウエンスの培養は、以下に示すような方法によっ
て行うことができる。栄養源としては、従来放射線菌の
培養に利用されている公知のものが使用できる。例え
ば、炭素源としてグルコース、糖蜜、澱粉、デキストリ
ン、スクロース、水飴、動植物油等を使用しうる。また
窒素源として大豆粉、小麦胚芽、コーンスティープリカ
ー、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、硫酸アンモニウ
ム、硝酸ナトリウム、尿素等を使用しうる。その他必要
に応じて、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム、コバルト、塩素、燐酸、硫酸およびその他のイ
オンを生成することができる無機塩類を添加すること
は、有効である。また菌の発育を助け、有効成分の生産
を促進するような有機及び無機物を適当に添加すること
ができる。培養方法としては、好気的条件での培養法が
適しており、培養に適当な温度は27〜30℃であるが、多
くの場合28℃付近で培養する。また、培養に適当なpH域
は7.0 〜9.0 である。上記条件下に通常3〜7日培養を
行うことにより活性の高い培養液を得ることができる。
チジョウエンスの培養は、以下に示すような方法によっ
て行うことができる。栄養源としては、従来放射線菌の
培養に利用されている公知のものが使用できる。例え
ば、炭素源としてグルコース、糖蜜、澱粉、デキストリ
ン、スクロース、水飴、動植物油等を使用しうる。また
窒素源として大豆粉、小麦胚芽、コーンスティープリカ
ー、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、硫酸アンモニウ
ム、硝酸ナトリウム、尿素等を使用しうる。その他必要
に応じて、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム、コバルト、塩素、燐酸、硫酸およびその他のイ
オンを生成することができる無機塩類を添加すること
は、有効である。また菌の発育を助け、有効成分の生産
を促進するような有機及び無機物を適当に添加すること
ができる。培養方法としては、好気的条件での培養法が
適しており、培養に適当な温度は27〜30℃であるが、多
くの場合28℃付近で培養する。また、培養に適当なpH域
は7.0 〜9.0 である。上記条件下に通常3〜7日培養を
行うことにより活性の高い培養液を得ることができる。
【0008】培養液からの有効成分の分離は以下のごと
く行われる。まず、培養液から菌体を除去し、菌体除去
液に塩化亜鉛等の電解質無機塩を加えて塩析し、生ずる
沈澱を採取し、これに第二燐酸ナトリウム等の燐酸アル
カリの水溶液を加えて抽出を行い、この抽出液にメタノ
ール等の親水性有機溶媒を加えて沈澱する画分を採取
し、これを水に溶解し不溶物を除去して溶液を得る。こ
のものはそのまま次の工程に使用できるが、必要に応じ
凍結乾燥等によって乾燥物として次の工程に供してもよ
い。この溶液または凍結乾燥物取得までの工程は特公昭
49-42560号公報にも記載されているが、より具体的には
例えば以下の如く行われる。すなわち、培養液から菌体
を除去し、その上清に50%(w/v) の塩化亜鉛、硫酸アン
モニウム等の電解質無機塩の水溶液を最終濃度約2.5 %
になるように加えて塩析し、生ずる沈澱を採取し、これ
に10%(w/v) の第二燐酸ナトリウム等の燐酸ナトリウム
の水溶液を上清に対して約55%(w/v) 加えて抽出を行
い、この抽出液に親水性有機溶媒であるメタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコ
ールや、アセトン、イソブチルケトン等のケトン系溶媒
等を加えて、沈澱する画分を採取する。採取した沈澱物
を蒸留水に溶解後、適当な濾過材を用いて濾過して不溶
物を除去し、濾液を必要に応じ凍結乾燥する(一次分離
物)。この一次分離物は免疫賦活活性成分と殺細胞活性
成分の両方を含んでいる。
く行われる。まず、培養液から菌体を除去し、菌体除去
液に塩化亜鉛等の電解質無機塩を加えて塩析し、生ずる
沈澱を採取し、これに第二燐酸ナトリウム等の燐酸アル
カリの水溶液を加えて抽出を行い、この抽出液にメタノ
ール等の親水性有機溶媒を加えて沈澱する画分を採取
し、これを水に溶解し不溶物を除去して溶液を得る。こ
のものはそのまま次の工程に使用できるが、必要に応じ
凍結乾燥等によって乾燥物として次の工程に供してもよ
い。この溶液または凍結乾燥物取得までの工程は特公昭
49-42560号公報にも記載されているが、より具体的には
例えば以下の如く行われる。すなわち、培養液から菌体
を除去し、その上清に50%(w/v) の塩化亜鉛、硫酸アン
モニウム等の電解質無機塩の水溶液を最終濃度約2.5 %
になるように加えて塩析し、生ずる沈澱を採取し、これ
に10%(w/v) の第二燐酸ナトリウム等の燐酸ナトリウム
の水溶液を上清に対して約55%(w/v) 加えて抽出を行
い、この抽出液に親水性有機溶媒であるメタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコ
ールや、アセトン、イソブチルケトン等のケトン系溶媒
等を加えて、沈澱する画分を採取する。採取した沈澱物
を蒸留水に溶解後、適当な濾過材を用いて濾過して不溶
物を除去し、濾液を必要に応じ凍結乾燥する(一次分離
物)。この一次分離物は免疫賦活活性成分と殺細胞活性
成分の両方を含んでいる。
【0009】次にこの一次分離物をゲル透過クロマトグ
ラフィー(gel permeation chromatography)(GPC) に付
して分子量 5,000〜10,000の画分を得る。このゲル透過
クロマトグラフィーは例えばカラムとして G3000PW(東
ソー(株)製)を用い、溶出剤として20mM燐酸緩衝液(p
H7.2)+0.2MNaClを用いて行うことができる。溶出液を
濃縮し、必要に応じ透析、凍結乾燥して本発明の抗腫瘍
剤の有効成分を得る。上記で濃縮は例えば排除分子量
1,000の膜を用いる限外濾過によって行うことができ
る。本発明の抗腫瘍剤の有効成分は上記の如くして得る
ことができ、前記した物性を有する。なお、有効成分は
透析、限外濾過等による無機物の除去の程度によって、
通常、無機物を例えば30%以下含有する。したがっ
て、無機物を完全に除去した場合、前記物性値は多少異
なるものとなり得るが、そのような有効成分を用いる場
合も当然本発明の抗腫瘍剤の範囲に入るものである。な
お、上記で無機物はNa、リン酸イオン、灰分、水等より
構成されると考えられる。本発明の抗腫瘍剤の有効成分
は一次分離物と比べて、免疫賦活成分を実質上含有しな
いこと、及び抗腫瘍活性がはるかに高められていること
において際立った相異を示す。
ラフィー(gel permeation chromatography)(GPC) に付
して分子量 5,000〜10,000の画分を得る。このゲル透過
クロマトグラフィーは例えばカラムとして G3000PW(東
ソー(株)製)を用い、溶出剤として20mM燐酸緩衝液(p
H7.2)+0.2MNaClを用いて行うことができる。溶出液を
濃縮し、必要に応じ透析、凍結乾燥して本発明の抗腫瘍
剤の有効成分を得る。上記で濃縮は例えば排除分子量
1,000の膜を用いる限外濾過によって行うことができ
る。本発明の抗腫瘍剤の有効成分は上記の如くして得る
ことができ、前記した物性を有する。なお、有効成分は
透析、限外濾過等による無機物の除去の程度によって、
通常、無機物を例えば30%以下含有する。したがっ
て、無機物を完全に除去した場合、前記物性値は多少異
なるものとなり得るが、そのような有効成分を用いる場
合も当然本発明の抗腫瘍剤の範囲に入るものである。な
お、上記で無機物はNa、リン酸イオン、灰分、水等より
構成されると考えられる。本発明の抗腫瘍剤の有効成分
は一次分離物と比べて、免疫賦活成分を実質上含有しな
いこと、及び抗腫瘍活性がはるかに高められていること
において際立った相異を示す。
【0010】本有効成分の治療への適用については、注
射剤として使用することが好ましいが、経口、坐薬等の
剤系にして使用することもできる。注射剤としては皮下
の他、筋肉内、静脈内注射剤のいずれでもよく、懸濁
液、溶液もしくは使用時溶解させる粉末等の剤系が用い
られる。本発明の有効成分の投与量は患者の症状に応じ
て適宜選択されるが、一般に成人において1〜100mg/kg
を1日1〜数回に分け投与するのが好ましく、投与方法
としては皮下、筋肉内、静脈内もしくは患部への注射ま
たは経口によってなされるのが好ましい。
射剤として使用することが好ましいが、経口、坐薬等の
剤系にして使用することもできる。注射剤としては皮下
の他、筋肉内、静脈内注射剤のいずれでもよく、懸濁
液、溶液もしくは使用時溶解させる粉末等の剤系が用い
られる。本発明の有効成分の投与量は患者の症状に応じ
て適宜選択されるが、一般に成人において1〜100mg/kg
を1日1〜数回に分け投与するのが好ましく、投与方法
としては皮下、筋肉内、静脈内もしくは患部への注射ま
たは経口によってなされるのが好ましい。
【0011】注射剤としての製剤形態は、通常減菌水水
溶液を包含する。上記形態の製剤はまた緩衝剤pH調節
剤)リン三水素ナトリウム、クエン酸等)、等張化剤
(塩化ナトリウム、グルコース等)、保存剤(パラオキ
シ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル等)
等の水以外の他の製薬補助剤を含有することができる。
該製剤は細菌保持フィルターを通す濾過、組成物への殺
菌剤の混入、組成物の照射や加熱によって滅菌すること
ができる。該製剤はまた殺菌固体組成物として製造し、
用時滅菌水素等に溶解して使用することもできる。経口
投与剤は胃腸器官による吸収に適した形に製剤する。錠
剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、粉末剤は常用の製薬
補助剤、例えば結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラ
チン、ソルビット、トラガカント、ポリビニルピロリド
ン、ヒドロキシプロピルセルロース等)、賦形剤(ラク
トース、スクロース、コーンスターチ、リン酸カルシウ
ム、ソルビット、グリシン等)、滑沢剤(ステアリン酸
マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリ
カ等)、崩壊剤(ポテトスターチ、カルボキシメチルセ
ルロース等)、湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)を
包含することができる。
溶液を包含する。上記形態の製剤はまた緩衝剤pH調節
剤)リン三水素ナトリウム、クエン酸等)、等張化剤
(塩化ナトリウム、グルコース等)、保存剤(パラオキ
シ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル等)
等の水以外の他の製薬補助剤を含有することができる。
該製剤は細菌保持フィルターを通す濾過、組成物への殺
菌剤の混入、組成物の照射や加熱によって滅菌すること
ができる。該製剤はまた殺菌固体組成物として製造し、
用時滅菌水素等に溶解して使用することもできる。経口
投与剤は胃腸器官による吸収に適した形に製剤する。錠
剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、粉末剤は常用の製薬
補助剤、例えば結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラ
チン、ソルビット、トラガカント、ポリビニルピロリド
ン、ヒドロキシプロピルセルロース等)、賦形剤(ラク
トース、スクロース、コーンスターチ、リン酸カルシウ
ム、ソルビット、グリシン等)、滑沢剤(ステアリン酸
マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリ
カ等)、崩壊剤(ポテトスターチ、カルボキシメチルセ
ルロース等)、湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)を
包含することができる。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 1) 請求項1の有効成分の製造 ストレプトバーチシリウム・ハチジョウエンスH−2609
株の保存菌株2.0ml をスピッツコルべン中の下記組成の
サブロー培地寒天培地50mlに流し込み、28℃で8日間静
置培養した。出現したコロニー( スピッツコルベン2本
分)を 500ml容坂口フラスコ6本中の下記組成の液体培
地各100ml に白金耳で接種し、28℃、150rpmで3日間振
盪培養した。培養物全量(約600ml)を30L発酵槽中の上
記と同一組成の液体培地16Lに加え、28℃、245rpm、通
気量16L/min で3日間通気攪拌培養した。 サブロー寒天培地及び調製 グルコース30g 、ペプトン10g 及び寒天20g を純水1000
mlに溶解。pH無調整。 液体培地及び調製 (1)ポリペプトン5g、プロテオースペプトン(Difco)10
g、グルコース5g、塩化ナトリウム7.5g及び肉エキス3g
を純水1000mlに溶解。 (2)バレイショデンプン20g を純水200ml に溶解。 (1)液を80℃に加熱し、(2) 液を3回に分け、攪拌しな
がら添加、溶解させる。
る。 実施例1 1) 請求項1の有効成分の製造 ストレプトバーチシリウム・ハチジョウエンスH−2609
株の保存菌株2.0ml をスピッツコルべン中の下記組成の
サブロー培地寒天培地50mlに流し込み、28℃で8日間静
置培養した。出現したコロニー( スピッツコルベン2本
分)を 500ml容坂口フラスコ6本中の下記組成の液体培
地各100ml に白金耳で接種し、28℃、150rpmで3日間振
盪培養した。培養物全量(約600ml)を30L発酵槽中の上
記と同一組成の液体培地16Lに加え、28℃、245rpm、通
気量16L/min で3日間通気攪拌培養した。 サブロー寒天培地及び調製 グルコース30g 、ペプトン10g 及び寒天20g を純水1000
mlに溶解。pH無調整。 液体培地及び調製 (1)ポリペプトン5g、プロテオースペプトン(Difco)10
g、グルコース5g、塩化ナトリウム7.5g及び肉エキス3g
を純水1000mlに溶解。 (2)バレイショデンプン20g を純水200ml に溶解。 (1)液を80℃に加熱し、(2) 液を3回に分け、攪拌しな
がら添加、溶解させる。
【0013】培養終了後、培養物を遠心除菌し、上清液
を吸引濾過した。濾液(12L)に50%ZnCl2 0.6 L
を加え、1分間攪拌し、ついで9分間静置後上記と同様
に吸引濾過した。沈澱を10%Na2HPO4 6.6 Lに溶解し、
1時間攪拌し、4℃で一夜静置後上記と同様に吸引濾過
した。濾液 6.6Lにメタノール(4℃)26.4Lを添加
し、5分攪拌後上記と同様に吸引濾過した。得られた沈
澱を水7.92Lに溶解し、上記と同様に吸引濾過した。濾
液 7.9Lを凍結乾燥して一次分離物226.7 g を得た。
を吸引濾過した。濾液(12L)に50%ZnCl2 0.6 L
を加え、1分間攪拌し、ついで9分間静置後上記と同様
に吸引濾過した。沈澱を10%Na2HPO4 6.6 Lに溶解し、
1時間攪拌し、4℃で一夜静置後上記と同様に吸引濾過
した。濾液 6.6Lにメタノール(4℃)26.4Lを添加
し、5分攪拌後上記と同様に吸引濾過した。得られた沈
澱を水7.92Lに溶解し、上記と同様に吸引濾過した。濾
液 7.9Lを凍結乾燥して一次分離物226.7 g を得た。
【0014】一次分離物92g を22mM燐酸緩衝液(pH7.2)
920ml に溶解し、同緩衝液を用いて充填したG3000PW
(東ソー製HPLCカラム)φ21.5×60cmカラムに注
ぎ、0.2 MNaCl を含有する20mM燐酸緩衝液(pH7.2)を2.
5ml/min の通塔速度で通塔することによりゲル透過クロ
マトグラフィーを行った。分子量 5,000〜10,000に相当
する、通塔開始後60分〜75分の画分を排除分子量1,000
の膜を用いる限外濾過(圧力10Kg/cm2) に付して1/20に
濃縮し、濃縮液を水で20倍に希釈し、この操作を三度繰
り返すことにより脱塩濃縮を行い、ついで内液を凍結乾
燥して凍結乾燥物(本発明の抗腫瘍剤の有効成分、以下
「本発明品」という)200mg を得た。この物質の外観は
白色〜淡黄色粉末で、物性値は下記の通りである。 有機物の分子量:5,000 〜10,000 赤外部吸収スペクトル:図1 紫外部吸収スペクトル(水溶液中で測定):図2 糖分含有量:15μg/mg 蛋白含有量:23μg/mg 糖分/蛋白含量比:0.65( 重量比) なお、上記元素分析値は、全体としての物質を 100%と
した場合の重量比率( フ法、Naは原子吸光法により測定した。
920ml に溶解し、同緩衝液を用いて充填したG3000PW
(東ソー製HPLCカラム)φ21.5×60cmカラムに注
ぎ、0.2 MNaCl を含有する20mM燐酸緩衝液(pH7.2)を2.
5ml/min の通塔速度で通塔することによりゲル透過クロ
マトグラフィーを行った。分子量 5,000〜10,000に相当
する、通塔開始後60分〜75分の画分を排除分子量1,000
の膜を用いる限外濾過(圧力10Kg/cm2) に付して1/20に
濃縮し、濃縮液を水で20倍に希釈し、この操作を三度繰
り返すことにより脱塩濃縮を行い、ついで内液を凍結乾
燥して凍結乾燥物(本発明の抗腫瘍剤の有効成分、以下
「本発明品」という)200mg を得た。この物質の外観は
白色〜淡黄色粉末で、物性値は下記の通りである。 有機物の分子量:5,000 〜10,000 赤外部吸収スペクトル:図1 紫外部吸収スペクトル(水溶液中で測定):図2 糖分含有量:15μg/mg 蛋白含有量:23μg/mg 糖分/蛋白含量比:0.65( 重量比) なお、上記元素分析値は、全体としての物質を 100%と
した場合の重量比率( フ法、Naは原子吸光法により測定した。
【0015】2) 抗腫瘍活性(殺細胞活性)の測定 1×105cells/ml に調整したエールリッヒ腹水細胞 200
μl を96穴微量力価プレートに分注後、試料水溶液20μ
l を添加し、CO2 インキュベター(37℃、5%CO2)で24
時間インキュベートした。ついで、MTT (3-(4,5-ジメチ
ルチアゾール-2- イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウム
ブロマイド) 試薬20μl を添加して5時間インキュベー
ト後、上清をパスツールピペットで吸引除去し、DMSO50
μl を加えてホルマザンの結晶を溶解させる。活性は 5
10nmと630nm の吸光度(PBSをブランクとする) をマイク
ロプレートリーダーで直接測定し、次式により殺細胞率
を算出する。 A510:510nm での吸光度 B630:630nm での吸光度(バックグラウンド) 使用細胞:エールリッヒ腹水細胞、移植後7日目の腹水
細胞(ddyマウス、雄使用) 殺細胞活性の定義:殺細胞率が50%となるときの殺細胞
活性を100unlt/mlと定義する。 殺細胞活性=(50%殺細胞率を与えるサンプルの希釈倍
数)×100unit/ml 上記測定の結果、本発明品の殺細胞活性は71.6unit/mg
であったが、一次分離物では3.5unit/mgにしかすぎなか
った。
μl を96穴微量力価プレートに分注後、試料水溶液20μ
l を添加し、CO2 インキュベター(37℃、5%CO2)で24
時間インキュベートした。ついで、MTT (3-(4,5-ジメチ
ルチアゾール-2- イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウム
ブロマイド) 試薬20μl を添加して5時間インキュベー
ト後、上清をパスツールピペットで吸引除去し、DMSO50
μl を加えてホルマザンの結晶を溶解させる。活性は 5
10nmと630nm の吸光度(PBSをブランクとする) をマイク
ロプレートリーダーで直接測定し、次式により殺細胞率
を算出する。 A510:510nm での吸光度 B630:630nm での吸光度(バックグラウンド) 使用細胞:エールリッヒ腹水細胞、移植後7日目の腹水
細胞(ddyマウス、雄使用) 殺細胞活性の定義:殺細胞率が50%となるときの殺細胞
活性を100unlt/mlと定義する。 殺細胞活性=(50%殺細胞率を与えるサンプルの希釈倍
数)×100unit/ml 上記測定の結果、本発明品の殺細胞活性は71.6unit/mg
であったが、一次分離物では3.5unit/mgにしかすぎなか
った。
【0016】
【発明の効果】本発明により新規抗腫瘍剤が提供され
る。
る。
【図1】実施例1で得られた、本発明の抗腫瘍剤の有効
成分のIRスペクトルを示す。
成分のIRスペクトルを示す。
【図2】実施例1で得られた、本発明の抗腫瘍剤の有効
成分のUVスペクトルを示す。
成分のUVスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 浩 福岡県北九州市戸畑区境川1丁目7−4− 202 (72)発明者 岡本 茂 福岡県北九州市小倉北区中井2丁目4−6 −405 (72)発明者 関谷 広勝 福岡県北九州市小倉北区中井4丁目10−3
Claims (1)
- 【請求項1】 ストレプトバーチシリウム・ハチジョウ
エンスの培養上清液より得ることができ、抗腫瘍活性を
示し、下記の理化学的性質を有する物質を有効成分とし
て含有する抗腫瘍剤。 a) 外観:白〜淡黄色粉末 b) 元素分析:C30〜40%; H4〜8%; N7〜11
%; O35〜60%〔ただし、上記元素分析値は、全体と
しての物質からリン酸イオン及びナトリウムを除く部分
を 100%とした場合の、C、H、N及びOの重量比率
(%)を示す。〕 c) 有機物の分子量: 5,000〜10,000 d) 赤外部吸収スペクトル:以下にあげる各範囲に明ら
かなピークが見られる。3300〜3500, 1650〜1660, 1540
〜1580, 1400〜1410, 1225〜1265, 1080〜1090cm-1 e) 糖分含有量:10〜30μg/mg f) 蛋白含有量:20〜50μg/mg g) 糖分/蛋白含量比: 0.6〜0.7(重量比) h) 溶解性:水に可溶
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5028617A JPH06219955A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 抗腫瘍剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5028617A JPH06219955A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 抗腫瘍剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06219955A true JPH06219955A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12253518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5028617A Withdrawn JPH06219955A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 抗腫瘍剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06219955A (ja) |
-
1993
- 1993-01-25 JP JP5028617A patent/JPH06219955A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000404 |