JPH0624726A - ジルコニア−二ケイ化モリブデン組成物およびその製造法 - Google Patents

ジルコニア−二ケイ化モリブデン組成物およびその製造法

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JPH0624726A
JPH0624726A JP3220182A JP22018291A JPH0624726A JP H0624726 A JPH0624726 A JP H0624726A JP 3220182 A JP3220182 A JP 3220182A JP 22018291 A JP22018291 A JP 22018291A JP H0624726 A JPH0624726 A JP H0624726A
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oxide
zirconia
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John J Petrovic
ジェイ ペトロビック ジョン
Richard E Honnell
イー ホネル リチャード
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二ケイ化モリブデンとジルコニアを成分と
し、さらにジルコニアの安定剤を組み合わせることによ
り、高温および低温どちらにおいても破壊堅度、強度な
どの改良された機械的特性を有する、金属間化合物とセ
ラミックの利点をともに持ちあわせた組成物ならびにそ
の製造法を提供することを目的とする。 【構成】 二ケイ化モリブデンならびに純粋な酸化ジル
コニウム、部分的に安定な酸化ジルコニウムおよび充分
に安定な酸化ジルコニウムからなる群より選ばれた物質
を成分として含有することを特徴とする物質の組成物で
あり、前記部分的におよび充分に安定な酸化ジルコニウ
ムにおいて用いられる結晶安定剤が酸化カルシウム、酸
化セリウム、酸化イットリウムまたは酸化マグネシウム
などのような物質である前記特徴を有する物質の組成物
ならびにその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物質学の分野、非金属物
質および粉末冶金に関する。さらに詳しくは、セラミッ
ク物質と金属間化合物両方の特徴を有する機械的特性が
改良されたジルコニア- 二ケイ化モリブデン組成物およ
びその製造法に関する。本発明は米国エネルギー省(U.
S. Department of Energy )との契約(契約番号W-7405
-ENG-36)のもとになされたものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】セラ
ミック物質は高温強度、抗腐食性、低密度および低熱膨
張性などのような該物質を高温で適応させるのにふさわ
しい顕著な特性を有する。しかしながら、セラミックス
と金属とは1つの非常に重要な点で異なっている。それ
はセラミックスがもろいということである。すなわち圧
力をかけると、破壊する前に変形することができない。
この応力緩和特性の欠落は、高温構造適応においてセラ
ミックスを使用する際の主な欠点であり、セラミックス
のひび割れに対する耐性が低いという原因でもある。
【0003】ところが、セラミックスの利点と金属のあ
る有効な機械的特性とを有するある種の物質がある。こ
れらの物質は金属間物質であり、高温ではセラミックス
の優れた特性を有する一方、柔軟性および応力緩和特性
を示すなど金属のような機械的特性も有する。
【0004】二ケイ化モリブデン(MoSi2 )は金属間化
合物であり、高温での酸化状況における構造用途のため
の可能性を有する。これは融点が2030℃で、高温での抗
酸化性が非常によい。またMoSi2 は約900 〜1000℃で脆
性から延性への変遷を示すため、機械的には高温で金属
としてふるまう。このようにMoSi2 は高温で応力緩和特
性を有する。1200〜1800℃の可能な使用温度範囲で、高
温構造物質としてMoSi2 を使用することが妨げられてい
る主な問題点は、高温で強度が比較的小さく低温で脆性
および破壊堅度(fracture toughness)が欠落している
ことである。ここで、破壊堅度は破壊に対する抵抗力と
定義される。強度は低温では脆性破壊(brittle fractu
re)により制限され、一方高温では可塑性変形(plasti
c deformation)またはクリープにより制限される。該
物質が高温で有効な構造物質となるために、その高温強
度および室温破壊堅度の両方が改良されなければならな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】酸化ジルコニウム(ジル
コニアともいう、 ZrO2 )はセラミックであり、室温で
は大きな強度および大きな破壊堅度を有するが、高温で
は有さない。このことにより、MoSi2 と ZrO2 との組成
物は室温では ZrO2 により、また高温ではMoSi2 により
大きな破壊堅度を有するであろうことが示唆される。
【0006】純粋なジルコニアは高温では正方結晶状態
であり、低温では単斜結晶状態である。正方状態のジル
コニアを、これの単斜状態への転移温度で冷却すると
き、弾性限度および破壊限度をこえるのに充分でひび割
れすることによりのみ適用されうる体積変化がみられ
る。このように、純粋なジルコニアを成分として多く含
有する組成物の生成は、冷却中にひび割れをおこすため
不可能である。しかしながら、破壊堅度および強度を改
良するために正方状態から単斜状態への変形における体
積膨張が用いられうる。
【0007】ジルコニアの特性は結晶安定剤(crystall
ographic stabilizing agent)を添加することにより変
更される。該安定剤には酸化イットリウム(Y
2 3 )、酸化マグネシウム(MgO )、酸化カルシウム
(CaO )および酸化セリウム( CeO2)が含有される。
ジルコニアと安定剤との混合物は、部分的に安定かまた
は充分に安定かで特徴づけられる。部分的に安定なジル
コニア(partially stabilizedzirconia(PSZ))は冷却
中正方状態のままであるが、ある状況下で部分的に単斜
状態に変形する。充分に安定なジルコニア(fully stab
ilized zirconia(FSZ))は高温で立方体の結晶状態(cu
bic crystalline state )であり、冷却してもそのまま
である。部分的な安定化および充分な安定化のための安
定剤の量は用いられる安定化成分(stabilization agen
t )で変化し、ジルコニアと安定剤の相図から決定され
うる。
【0008】このように本発明者らは前記の点に鑑み鋭
意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は二ケイ化モリブデンなら
びに純粋な酸化ジルコニウム、部分的に安定な酸化ジル
コニウムおよび充分に安定な酸化ジルコニウムからなる
群より選ばれた物質を成分として含有することを特徴と
する物質の組成物であり、前記部分的におよび充分に安
定な酸化ジルコニウムにおいて用いられる結晶安定剤が
酸化カルシウム、酸化セリウム、酸化イットリウムまた
は酸化マグネシウムなどのような物質である前記特徴を
有する物質の組成物に関する。さらに本発明は二ケイ化
モリブデンならびに純粋な酸化ジルコニウム、部分的に
安定な酸化ジルコニウムおよび充分に安定な酸化ジルコ
ニウムからなる群より選ばれた物質を成分として含有す
ることを特徴とする物質の組成物の製造法であり、該方
法が、a.二ケイ化モリブデンと前記酸化ジルコニウム物
質のうちの1つとを混合し、実質的に均質な混合物を形
成することおよび、b.該混合物を加熱することからなる
前記組成物の製造法に関する。
【0010】ジルコニアに関する情報は、イギリス国
(England )、ツイッケナム(Twickenham)のマグネシ
ウム・エレクトロン・リミテッド(Magnesium Elektron
LTD.)による公報「アン・イントロダクション・トゥ
ー・ジルコニア、ジルコニア・アンド・ジルコニア・セ
ラミックス(An Introduction To Zirconia;Zirconia
And Zirconia Ceramics)(アール・スチーブンス(R. S
tevens)( リーズ大学(University of Leeds))著)にお
いてえられる。
【0011】本発明の物質を直接適用しうる例は、冷却
システムを必要としないエンジンターボチャージャーロ
ーター(engine turbocharger rotor )および断熱ディ
ーゼルエンジン(adiabatic diesel engine )である。
MoSi2 の室温電気伝導度は比較的高いので、本発明の組
成物の放電機械加工を用いることが可能であるかもしれ
ない。該機械加工の方法は、ジルコニア物質について現
在用いられているダイヤモンド機械加工プロセスよりも
かなり安価である。またジルコニアは室温で2.45GHz の
マイクロ波放出とは関連しないであろうけれども、本発
明の組成物は該マイクロ波と関連するので、マイクロ波
プロセシングが該組成物の製造において用いられうると
いうことが期待されうる。
【0012】
【実施例】本発明の組成物は、(1) 純粋な(安定でな
い)ジルコニア、PSZ またはFSZ で補強されたMoSi2
(2) MoSi2 で補強された純粋なジルコニア、PSZ または
FSZ および(3) サーメットと呼ばれるMoSi2 と ZrO2
のからみ合う網状組織である。
【0013】変形堅化(transformation toughening )
として知られているメカニズムにより、純粋な ZrO2
子がMoSi2 基盤(matrix)の堅度および強度を改良する
と思われている。正方状態から単斜状態への変形温度で
冷却中、体積膨張が基盤中で微小なひび割れを起こす原
因となる。この微小なひび割れは基盤中のひび割れを広
めるエネルギーを吸収または浪費し、このことによりセ
ラミックの堅度が増加するであろう。
【0014】PSZ の粒子でMoSi2 を補強することによっ
て、変形堅化のメカニズムによる低温破壊堅度が改良さ
れ、これらのMoSi2 基盤組成物の高温(elevatedtemper
ature)強度および抗クリープを増大させる可能性も有
する。PSZ における変形堅化メカニズムは、純粋な ZrO
2 のものとは異なる。PSZ においては、正方結晶から単
斜結晶へのマルテンサイトな(martensitic )変形はひ
び割れの先端で応力場において優先的に起こるものであ
り、物質の大部分においてではない。変形にともなう体
積変化によりひび割れの先端の応力が低下し、組成物の
破壊堅度が増大する。SiC ホイスカーおよびSiC 粒子を
MoSi2 で補強することに対して認められた高温強化効果
に類似した形態(fashion )での高温で転位モーション
(dislocation motion)に与える分散強化効果により高
温効果が起こるであろう。
【0015】FSZ を添加することによるMoSi2 基盤の特
性の改良は変形堅化によるものではなく、おそらくひび
割れたわみ堅化(crack deflection toughening )によ
るものであろう。
【0016】ジルコニアは非常に安定であり、熱伝導度
が低いため構造絶縁体として望ましい。モノリシックジ
ルコニア物質は、変形堅化効果により低温で高破壊堅度
を有する一方、堅化に原因のあるマルテンサイトな変形
はある程度の上昇温度で減少するので、温度が上昇する
とその堅化特性を失う。典型的には、約900 ℃より高温
ではすべての変形堅化が失われる。しかしながら、MoSi
2 は900 〜1000℃より高温で可塑性変形を示し始める。
このようにジルコニア基盤中にMoSi2 粒子が存在するこ
とにより、破壊堅度、強度およびひび割れ成長特性(cr
ack growthbehavior )などのような該基盤の高温機械
特性がかなり改良されえた。1000℃をこえるとMoSi2
子は、可塑性変形エネルギー吸収によりジルコニア基盤
中のもろいひび割れの開始および広がりを抑制する延性
金属粒子として働く。MoSi2堅化効果は温度が上昇する
と増加し、したがって変形堅化の減少を補うであろう。
【0017】本発明の混合物または合金に関して重要な
点が3点ある。まずMoSi2 と ZrO2とは熱力学的に安定
であり、このため組成物を生成するあいだまたは高温で
該組成物を用いるばあいでもこれらは反応しないであろ
う。このことにより、純粋なZrO2 およびPSZ の堅化を
もたらす結晶のマルテンサイトな変形が、化学反応によ
る化合物の変化によって影響を受けないであろうことが
意味される。つぎにZrO2 とMoSi2 を形成する保護 SiO
2 酸化層とはほとんど反応しないので(約1700℃で SiO
2 は ZrSiO4 と熱力学的に安定である)、ジルコニア粒
子- MoSi2基盤組成物の高温での抗酸化性は、純粋なMoS
i2 と比較してさらによい。最後にMoSi2 の熱膨張率は
安定な ZrO2 のものと類似している(室温でMoSi2 は7.
2 C-1、安定な ZrO2 は7.5 C-1である)。このことに
より、組成物システムにおけるどんな熱膨張の誤った応
力でも最小であろうことが意味される。
【0018】つぎに、本発明の組成物を以下のようにし
て生成した。
【0019】マサチューセッツ州(MA)、ダンバース
(Danvers )のアルファ・プロダクツ(Alfa Products
)からえられた純度99.9%のMoSi2 粉末をふるいにか
け、400メッシュのスクリーン(約37ミクロンの孔)を
通過するような粉末をえた。えられた400 メッシュの粉
末およびジルコニア粉末を、所望の組成物を供給するの
に必要な量だけ高速機械ミキサー中で混合した。該混合
された粉末を含有し、約50重量%の固体を有する水性ス
リップ(slip)懸濁液を調製した。固体の量は限定され
るものではないが、好ましくは約40〜約65重量%であ
る。スリップを生成するために、水酸化アンモニウムで
pHを9.5 に調整した脱イオン水を用いた。該pH値および
用いる調整剤は限定されるものではない。懸濁液を機械
的に撹拌し、キャスティングが完成する前に成分が定ま
らないように超音波にかけた。該スリップをパリス型
(paris mold)のプラスター中に投入しセットした。緑
色のスリッブキャストボディーを乾燥し、それから10メ
ッシュ(2mm未満)の破片に粉砕してホットプレスに適
した物質をえた。出発物質と懸濁液とを混合した結果と
して、もちろん各々の破片または大きな粒子は実質的に
均質であった。
【0020】粉砕した物質を一列に並べた金型(登録商
標グラフォイル(Grafoil) )中に入れ、長径約31.8mm、
厚さ約6.35mmのディスクにホットプレスした。ホットプ
レスをアルゴン中で完成させ、温度を光学的に測定し
た。用いた圧力は約30Mpa であり、サンプルを約1700℃
に加熱しここで加熱を中止してそのまま保持した。約8
時間をこえるさらに長い保持時間が望ましいかもしれな
いけれども、約1700℃の最高温度での保持時間は約5分
間であり、それからゆっくりと冷却し始めた。温度が低
下し1200℃になったとき、圧力をゆっくりと除去してサ
ンプルを室温まで冷却させた。それから密着した形状の
ものを金型から取り出した。該プロセスで用いられる最
高温度は約1000〜約2000℃の範囲であろうことが予想さ
れる。用いられる圧力は210MPaの高圧であるか、もし無
圧焼結(pressureless sintering)が用いられるならば
1.0MPaの低圧または0MPa である。
【0021】スリップをキャスティングして緑色のボデ
ィーを形成し、それからそのボディーをサイズ縮小プロ
セスを用いて処理することにより、さらに均質な物質ま
たは成分の乾燥混合物よりもホットプレスによりよく適
応しうる物質が提供される。しかしながら当業者は、本
発明の組成物に適応されうるホットプレスのための物質
の別の製造法についても熟知している。物質の乾燥混合
物の無圧焼結(熱処理のみ)もまた本発明の組成物を生
成するために用いられてもよい。さらに該粉末を混合し
たあとにホットプレスし、スリップのキャスティング工
程は無くてもよい。ホットプレス中の物質の粒子サイズ
の最初の決定要因は、完成した物質またはサンプルの均
質性である。ホットプレスに適した物質がホットプレス
の金型に合う何らかの粒子サイズのものであればよい。
【0022】実行可能性を確立するための予備研究とし
て、MoSi2 基盤中PSZ が30体積%のサンプルを作成し特
徴づけた。ジルコニア中の安定剤は2.3 重量%のCaO で
あった。PSZ 粉末のSEM マイクログラフ(micrograph)
により、約5ミクロンからサブミクロン(submicron )
の範囲である比較的大きな粒子サイズ分布が示された。
PSZ 粉末のX線解析により、準安定な正方相を保持して
いるという顕著な証拠はなく、主に単斜相およびより少
ない立方相が示された。ホットプレスされたサンプルは
理論上約96%の密度を有していた。組成物の金属組織的
試験により、一部のミクロ構造の非均質が明らかではあ
るが、MoSi2 基盤中のPSZ 粒子の密集したミクロ構造と
かなりよい分布が示された。サンプルのミクロ構造を観
察することにより、ホットプレスの結果PSZ 粒子とMoSi
2 基盤とのあいだで反応が起らないことが示唆された。
さらにX線回折解析によっても、反応が起こらないこと
が示された。これらより、少なくともホットプレス温度
をこえて ZrO2 とMoSi2 との混合物が熱力学的に安定で
あることが示される。さらに、ジルコニア安定剤のCaO
がどんな反応をも誘発しないことも示される。ホットプ
レス後のPSZ のX線回折パターンは粉末のPSZ のパター
ンと類似していた。化学反応が起こらないということ
は、変形堅化効果を生み出す正方状態から単斜状態への
マルテンサイトな変形が、化学反応による組成物中の変
化によって影響を受けないということを意味している。
このことにより、低温で組成物をかなり堅化させるため
の変形堅化メカニズムの最適化が可能であろうことが示
される。
【0023】30体積%のPSZ 粒子- MoSi2 基盤組成物の
酸化反応の予備評価において、サンプルを炉の中で加熱
し、冷却する前に1500℃で2時間保持した。形成された
酸化層は巨視的にガラス質の外観であり、組成物の表面
に密着および粘着していた。厚さは約50ミクロンであっ
た。該層は白っぽい特定の相を含有していた。純粋なMo
Si2 は該温度でガラス質の SiO2 酸化層を形成するの
で、組成物の酸化層中に存在する相の種類は ZrO2 、 Z
rSiO4 および SiO2 であることが予想される。ZrO2 -Si
O2 についての相図により、固体相 ZrO2 -ZrSiO4 およ
び ZrSiO4 - SiO 2 が、 ZrO2 - 液体二相場を形成する
約1700℃まで熱力学的に安定であることが示される。
【0024】30体積%のPSZ 粒子- MoSi2 基盤組成物サ
ンプルのポリッシュされた(polished)セクション上と
比較のための純粋なMoSi2 上で微小堅さ押し込み破壊堅
度を測定した。10kgのビッカース(Vickers )押し込み
が用いられた。破壊堅度をアンスティス(Anstis)らの
式(ジー・アール・アンスティス(G.R. Anstis) 、ピー
・キャンティクル(P.Chantikul) 、ビー・アール・ロー
ン・(B.R.Lawn)およびディー・ビー・マーシャル(D.B.M
arshall)によるジャーナル・オブ・アメリカン・セラミ
ック・ソサイエティー(J.Amer.Ceram.Soc.) 、第64巻、
533 頁、1981年)を用いて計算した。
【0025】純粋なMoSi2 サンプルの破壊堅度は2.58MP
a- m0.5 であり、30体積%のPSZ-MoSi2 基盤については
約2.51倍の6.56MPa- m0.5 であった。MoSi2 の硬度は1
0.0GPa で、組成物は8.49GPa であった。テストサンプ
ルの微視的な試験により、同じ押し込み圧力でのMoSi2
中の基本的なひび割れのパターンは、組成物サンプルの
ものよりもかなり大きいということが示された。組成物
の基本的なひび割れの1つの検査により、ひび割れがPS
Z-MoSi2 相の境界に沿いPSZ 相を通って分裂していると
いうことが示された。ひび割れがPSZ 相に渡っているこ
とは明らかであった。
【0026】最高プレス温度を1600℃とした以外は前記
と同様にして、MoSi2 基盤中のPSZが10〜90体積%の範
囲の組成物を含有するサンプル群、純粋な ZrO2 サンプ
ルおよび純粋なMoSi2 サンプルを生成した。ジルコニア
には、安定剤として2.5mol%(4.5 重量%)のY2 3
を添加した。PSZ は0.3 ミクロンの平均粒子サイズを有
し、これはトソー・コーポレーション(Tosoh Corporat
ion )(アトランタ(Atlanta) および東京)からえられ
た。これらのサンプルの室温での破壊堅度を測定した。
その結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示すように、MoSi2 中の ZrO2 の量
が増加するにつれて破壊堅度が増大した。
【0029】80体積%のMoSi2 の組成物を含有するサン
プル群および純粋なMoSi2 サンプルを前記と同様にして
生成した。各々の組成物の残りの20体積%はジルコニア
であり、1つのサンプルについては安定でないジルコニ
アで、残りについては種々の組成の安定剤を含有する安
定なジルコニアであった。安定剤としては以下の表2に
示すような量の、Y2 3 、MgO および CeO2 を用い
た。これらのサンプルの室温での破壊堅度および硬度を
測定した。その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】8mol %のY2 3 を含有するサンプルは
充分に安定化された。安定剤を含有するその他のサンプ
ルはすべて部分的に安定化された。
【0032】安定でない ZrO2 組成物は、破壊堅度値が
3倍と純粋なMoSi2 と比較してかなりの堅化を示した。
これは微小なひび割れによる自発的な変形堅化のためで
あると思われる。 ZrO2 にY2 3 を添加すると、組成
物の堅度レベルがかなり低下した。部分的に安定な ZrO
2 粒子(Y2 3 が2.0 、2.5 、3.0 、4.0 mol %)お
よび充分に安定な ZrO2 (Y2 3 が8.0 mol %)の堅
度値はより小さかった。MgO を含有する部分的に安定な
ZrO2 および CeO2 を含有する部分的に安定なZrO2
堅度値は、対応する量のY2 3 を含有する部分的に安
定な物質よりもやや大きかった。これらより、部分的に
安定なサンプルの堅化のメカニズムはひび割れ先端変形
堅化であり、充分に安定なサンプルのものはひび割れた
わみ堅化であると思われる。
【0033】
【発明の効果】本発明において二ケイ化モリブデンとジ
ルコニアを成分とし、さらにジルコニアの安定剤を組み
合わせることにより、高温および低温どちらにおいても
破壊堅度、強度などの改良された機械的特性を有する、
金属間化合物とセラミックの利点をともに持ちあわせた
組成物ならびにその製造法が提供されうる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二ケイ化モリブデンならびに純粋な酸化
    ジルコニウム、部分的に安定な酸化ジルコニウムおよび
    充分に安定な酸化ジルコニウムからなる群より選ばれた
    物質を成分として含有することを特徴とする物質の組成
    物であり、前記部分的におよび充分に安定な酸化ジルコ
    ニウムにおいて用いられる結晶安定剤が酸化カルシウ
    ム、酸化セリウム、酸化イットリウムまたは酸化マグネ
    シウムなどのような物質である前記特徴を有する物質の
    組成物。
  2. 【請求項2】 二ケイ化モリブデンならびに純粋な酸化
    ジルコニウム、部分的に安定な酸化ジルコニウムおよび
    充分に安定な酸化ジルコニウムからなる群より選ばれた
    物質を成分として含有することを特徴とする物質の組成
    物の製造法であり、該方法が a.二ケイ化モリブデンと前記酸化ジルコニウム物質のう
    ちの1つとを混合し、実質的に均質な混合物を形成する
    ことおよび b.該混合物を加熱することからなる前記組成物の製造
    法。
  3. 【請求項3】 さらに、 a.最高温度に到達するまで前記混合物を加熱すること、 b.前記混合物に加圧し、最高圧力に到達するまで圧力を
    増加させること、 c.しばらくのあいだほぼ前記最高圧力およびほぼ前記最
    高温度で前記混合物を保持すること、 d.前記混合物に加えていた圧力を大気圧まで低下させ、
    該混合物を環境温度まで冷却することおよび e.前記混合物からなる密着した形状のものを回収するこ
    とを含有する請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 前記のように加熱および加圧する前に、
    前記混合物を以下の工程 a.該混合物に水を加えて混合し、懸濁液を形成させるこ
    と、 b.前記懸濁液を型でキャスティングすること、 c.前記キャスティングを乾燥することおよび d.前記乾燥したキャスティングをサイズ縮小プロセスに
    供し、ホットプレスに適したサイズの粒子にまで縮小さ
    せることに供する請求項3の製造法。
  5. 【請求項5】 前記最高温度が約1700℃である請求項3
    記載の製造法。
  6. 【請求項6】 前記最高圧力が約30MPa である請求項3
    記載の製造法。
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