JPH06256995A - フォトレジストの電着塗装法及びレジストパターンの製造法 - Google Patents

フォトレジストの電着塗装法及びレジストパターンの製造法

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JPH06256995A
JPH06256995A JP4559993A JP4559993A JPH06256995A JP H06256995 A JPH06256995 A JP H06256995A JP 4559993 A JP4559993 A JP 4559993A JP 4559993 A JP4559993 A JP 4559993A JP H06256995 A JPH06256995 A JP H06256995A
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JP
Japan
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electrodeposition
substrate
liquid
photoresist
solution
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Application number
JP4559993A
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English (en)
Inventor
Takuro Kato
琢郎 加藤
Shigeo Tachiki
繁雄 立木
Masaharu Yamada
正治 山田
Toshihiko Shiotani
俊彦 塩谷
Katsutoshi Itani
勝利 井谷
Yuujirou Sano
雄治郎 佐野
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Adeka Corp
Dai Nippon Toryo Co Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
Tokai Denka Industrial Co Ltd
Dai Nippon Toryo Co Ltd
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜厚むらや塗膜外観の低下を起こすことな
い、フォトレジストの電着塗装法及びレジストパターン
の製造法を提供する。 【構成】 表面に銅層を有する基板を、化学研磨液を用
いて表面処理し、水洗した後、フォトレジスト成分を含
む電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液を物理的に
基板に当てて、基板表面の水膜を電着液又は該電着液を
限外濾過した濾液で置換した後、電着塗装を行うことを
特徴とするフォトレジストの電着塗装法及びこの電着塗
装法により基板上にフォトレジストを形成した後、画像
状に露光し、現像することを特徴とするレジストパター
ンの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトレジストの電着
塗装法及びレジストパターンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路板を製造するに際し
ては、銅張り積層板の表面にフォトレジスト層を形成
し、次いで、活性光線を画像状に照射し、レジストパタ
ーンを形成している。この工程において、フォトレジス
ト層の形成には、種々の方法が採用されている。例え
ば、光硬化性樹脂組成物溶液(塗液)をディップコー
ト、ロールコート、カーテンコート等の塗装方法により
塗装する方法、あるいは感光性樹脂組成物のフィルム
(感光性フィルム)を積層する方法が知られている。こ
れらの方法のうち、感光性フィルムを積層する方法は、
簡便に均一な厚みのフォトレジスト層が形成できること
から、現在主流の方法として採用されている。
【0003】最近、プリント回路板の高密度、高精度化
が進むにしたがい、レジストパターンは、より高品質な
ものが必要となってきている。すなわち、ピンホールが
なく、下地の基板表面によく密着したレジストパターン
であることが望まれている。しかしながら、かかる要求
に対して、現在主流となっている感光性フィルムを積層
する方法では限界のあることが知られている。この方法
では、基板製造時の打痕、研磨の不均一性、基板内層の
ガラス布の網目、表面への銅めっきのピット等の不均一
などによって生起する基板表面の凹凸への追従性が乏し
く、充分な密着性を得ることが困難である。この困難
は、フィルムの積層を減圧下で行うこと(特公昭59−
3740号公報)によって回避できるが、これには特殊
で高価な装置が必要となる。
【0004】このようなことが理由となって、近年再び
ディップコート、ロールコート、カーテンコート等の溶
液塗装方法が見直されるようになってきた。しかし、こ
れらの塗装方法では塗膜の制御の困難、膜厚の均一性が
不充分、ピンホールの発生等の問題がある。
【0005】そこで、最近、新たな方法として電着塗装
法でフォトレジスト層を形成する方法が提案されてい
る。この方法によると、レジストの密着性が向上す
る、基板表面の凹凸への追従性が良好である、短時
間で膜厚の均一なフォトレジスト層を形成できる、塗
液が水溶液であるため作業環境の汚染を防止でき防災上
にも問題がない等の利点がある。そのため、最近、電着
塗装法によるフォトレジスト層の形成方法や該方法に好
適な電着浴の組成に関していくつかの提案がなされてい
る。
【0006】しかし、本発明者らの検討によると、電着
塗装法によりフォトレジスト層を形成する方法には、上
述した多くの利点が得られる一方、その操作工程には他
の方法には見られない細心の配慮が必要であることが分
かってきた。特に、電着塗装する予備段階としての基板
の前処理は、極めて重要であり、表面が腐食していた
り、油分が付着している基板をそのまま電着塗装する
と、電着塗装後に得られたフォトレジストの膜厚が著し
く不均一になり、また、その後の露光、現像によるレジ
ストパターンの形成も阻害される。したがって、電着塗
装する前に、基板表面は前処理により均一に清浄にして
おかなければならない。
【0007】基板表面の前処理方法としては、通常、脱
脂、酸洗、物理研磨、化学研磨などがあるが、上述した
ように、基板表面に発生した錆や腐食部分を除去するに
は脱脂や酸洗だけでは不充分であり、また、スルーホー
ルのある基板の場合には、スルーホール内までを処理す
るには物理研磨のみでは不充分である。そのため、電着
塗装でフォトレジスト層を形成する場合の基板表面の前
処理には化学研磨が多用される。
【0008】しかしながら、化学研磨の場合には、特開
平1−7690号公報に開示されているように基板表面
に付着した化学研磨液を洗い流すために水洗、水切りを
するが、その後、電着液に基板を浸漬して電着塗装を行
うと、電着塗装後のフォトレジストの膜厚のばらつきが
大きく、塗膜外観が著しく悪化するという問題があっ
た。また、スルーホールを有する基板を用いるとスルー
ホール内の膜厚が薄い、もしくはスルーホール内が電着
されないという問題があった。また、特開平2−236
93号公報には酸洗後の水洗工程の後、プレディップ槽
で電着液になじませた後にレジストの電着塗装を行うと
の記述があるが、化学研磨後の水洗工程の後では、単に
プレディップ槽でしばらく浸漬した状態に保ち、基板を
電着液になじませても、フォトレジストの膜厚のばらつ
きが大きく、塗膜外観が著しく低下するという問題、ス
ルーホール内の膜厚が薄い、もしくはスルーホール内が
電着塗装されないという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、膜厚むらや
塗膜外観の低下を起こすことのない、フォトレジストの
電着塗装法及びレジストパターンの製造法を提供するも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の膜
厚むらや塗膜外観の低下の原因を鋭意研究した結果、化
学研磨後の基板は、通常の脱脂や酸洗といった前処理後
の基板と比べて、水との付着力が強まるため、いったん
基板表面に付着した水は、容易には電着液と置換しない
ことを見出した。このため、化学研磨後、水洗により表
面に水が付着した基板を電着液の中に浸漬し、なじませ
るためにしばらく放置しても、完全には基板表面の水と
電着液とが置換されず、その状態で電着塗装を行うため
に膜厚むらや塗膜外観の低下が起こるものと判断するに
至った。
【0011】本発明は、前述の知見に基づいてなされた
もので、化学研磨し、水洗して水に濡れた基板を電着液
もしくは、同等の効果を示す該電着液を限外濾過した濾
液で物理的に叩くことによって、基板の表面に付着した
水を除去し、電着液もしくは、該電着液を限外濾過した
濾液で一様に基板表面を濡らすことができることを見出
した結果である。電着液で濡らした場合にはもちろん、
そのまますぐに電着塗装が可能であり、また、該電着液
を限外濾過した濾液で濡らした場合も、次に電着液に基
板を浸漬すれば容易に基板表面は電着液と置換される。
共に得られた電着膜の厚みは均一であり、塗膜外観も良
好になることを確認し、本発明に至った。
【0012】すなわち、本発明は、表面に銅層を有する
基板を化学研磨液を用いて表面処理し、水洗した後、フ
ォトレジスト成分を含む電着液又はこの電着液を限外濾
過した濾液を物理的に基板に当てて、基板表面の水膜を
電着液又は該電着液を限外濾過した濾液で置換した後、
電着塗装を行うことを特徴とするフォトレジストの電着
塗装法に関する。
【0013】また、本発明は、上記の電着塗装法により
基板上にフォトレジスト層を形成した後、画像状に露光
し、現像することを特徴とするレジストパターンの製造
法に関する。
【0014】以下に、本発明について詳述する。まず、
本発明のフォトレジストの電着塗装法について詳述す
る。本発明においては、表面処理として、化学研磨液を
用いる化学研磨を行うが、化学研磨に先立って、水酸化
ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン
酸ナトリウム等を用いるアルカリ脱脂、トリクロルエチ
レン、パークロルエチレン等の溶剤脱脂を用いる脱脂、
硫酸等による酸洗、バフ研磨に代表される物理研磨など
を行うこともできる。
【0015】本発明に用いる化学研磨液としては、特に
制限はなく、各種のものを用いることができるが、硫酸
と過酸化水素を含む水溶液、過硫酸ナトリウム、過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩を含む水溶
液などが好適である。
【0016】硫酸と過酸化水素を含む水溶液の場合、硫
酸の濃度は0.5〜30重量%が好ましく、特に5〜2
0重量%がより好ましい。硫酸の濃度が0.5重量%未
満であると、化学研磨効果が充分に発揮されず、また、
30重量%を超えると、不経済であるので好ましくな
い。他方、過酸化水素の濃度は、0.5〜50重量%で
あることが好ましく、1〜20重量%がより好ましい。
過酸化水素の濃度が0.5重量%未満であると、化学研
磨効果が充分に発揮されず、また、50重量%を超える
と不経済であるとともに危険を伴うので好ましくない。
【0017】また、過硫酸塩を含む水溶液の場合には、
過硫酸塩の濃度は1〜50重量%であることが好まし
く、5〜35重量%がより好ましい。過硫酸塩の濃度が
1重量%未満であると、化学研磨効果が充分に発揮され
ず、また、50重量%を超えると、不経済であり好まし
くない。なお、過硫酸カリウムは10重量%程度しか水
に溶解せず、濃度には限界がある。化学研磨液には、上
記の主成分以外にアミン類、アルコール類、グリコール
エーテル類、界面活性剤などを適宜、必要に応じて添加
することができる。
【0018】これらの化学研磨液は、通常、10〜50
℃の温度範囲(基板表面の銅を1μm研磨するのに5秒
〜10分かかる)で使用されることが好ましく、特に2
0〜40℃の温度範囲(基板表面の銅を1μm研磨する
のに10秒〜3分かかる)で使用されることが好まし
い。温度が10℃未満であると、生成したCuSO4
溶解度が低くなりすぎ、銅表面に析出する傾向がある。
また、50℃を超えると、化学研磨の速度が速すぎ、ま
た、過酸化水素H22の分解を促進したりして研磨量の
制御が難しくなる傾向がある。
【0019】化学研磨は、基板を化学研磨液中に浸漬す
る方法、基板表面に化学研磨液を噴霧する方法等により
行われる。前処理による基板表面の銅の研磨量(厚みの
減少量で示される)は、重要であり、0.5μm以上が
好ましく、1.0μm以上がより好ましく、1.5μm
以上が特に好ましい。研磨量が0.5μm未満である
と、前処理した効果が少なく、銅の表面の汚染状態によ
って異常な電着を引き起こす可能性がある。研磨量の測
定は、研磨前の基板の重量と研磨後の基板の重量を測定
して行うことができる。
【0020】なお、銅の研磨量は、前処理を化学研磨の
みによって行う場合には、化学研磨のみで0.5μm以
上研磨する必要があり、後述する物理研磨など、他の前
処理法を併用する場合には、化学研磨を含めて各方法に
よる研磨量の合計が0.5μm以上であればよい。
【0021】化学研磨後の基板に付着した化学研磨液を
水洗する方法としては、特に制限はなく、例えば、水中
に基板を浸漬する方法、基板表面に水を噴霧する方法、
基板表面を流水下にさらす方法などが挙げられる。
【0022】このようにして化学研磨を終えた基板を、
次に電着塗装するわけであるが、ここで、電着液又はそ
の電着液を限外濾過した濾液を物理的に基板に当てる操
作が必要になる。この電着液又はその電着液を限外濾過
した濾液を基板に当てる方法には、特に制限はなく、要
は、該液で基板表面を物理的に叩いて基板表面に付着し
ている水を電着液もしくは、該電着液を限外濾過した濾
液に速やかに置換する方法であればよい。
【0023】この方法のうち、好ましい例を以下に示す
と、 電着液又はこの該電着液を限外濾過した濾液を、化
学研磨後の水に濡れた基板にスプレー状やシャワー状に
して吹きかける方法、 電着液又はこの該電着液を限外濾過した濾液を予め
付着させておいたロールかブラシ等で、化学研磨後の水
に濡れた基板の表面をこする方法、 電着液又はこの該電着液を限外濾過した濾液中に、
化学研磨後の水に濡れた基板を浸漬し、該液の中で、基
板に向けて該液をノズルなどから吹き出す方法、 電着液又はこの該電着液を限外濾過した濾液中に、
化学研磨後の水に濡れた基板を浸漬し、該液の中で、ロ
ール、ブラシ等で基板の表面をこする方法 などがある。これらを単独で行ってもよく、二つ以上を
併用して行ってもよい。
【0024】このように本発明の特徴である化学研磨後
の水洗水によって濡れている基板の表面を物理的な方法
で電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液でいったん
濡らすことにより、次の電着塗装が極めてスムーズに行
える。
【0025】ここでいう電着液とは、電着塗装に用いる
感光性樹脂組成物(フォトレジスト成分)を含む感光性
電着塗料をさし、これについては後述する。また、この
電着液を限外濾過した濾液とは、例えば、ニトロセルロ
ース、アセチルセルロースなどのセルロース系、ポリア
クリロニトリル、ポリスルホン、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンなどの合成高分子系、黒鉛、セラミッ
クスなどの無機系に類別される限外濾過膜を平面膜型、
管型、スパイラル巻型、中空系型等のモジュールに組み
立てて、その中を該電着液を透過させて得られた濾液を
いい、一般的な限外濾過法により、該電着液を濾過して
得られた濾液をいう。
【0026】なお、スルーホールのある基板を用いる場
合には、上記の工程を経た基板をいったん、電着液の中
で、機械的に揺動もしくは振動させたり、また、電着液
の撹拌や電着液に超音波振動を加えたりするなどして、
スルーホール内を脱泡し、電着液でスルーホール内を満
たした後、電着塗装を行うことが、スルーホール内の均
一電着という点で好ましい。
【0027】次に、電着塗装に用いる感光性樹脂組成物
を含む感光性電着塗料(以下、電着液と略す)について
説明する。電着液には、電着塗装形式としてアニオン系
とカチオン系とがある。前者は、電着液中で樹脂がアニ
オンに解離し、陽極である被塗物の基板に樹脂アニオン
が電気泳動して基板表面に析出する方式であり、後者
は、樹脂がカチオンに解離し、陰極である被塗物の基板
に樹脂カチオンが電気泳動して基板表面に析出する方法
である。
【0028】したがって、アニオン系の場合には、感光
性樹脂組成物の主たる樹脂中にはアニオンに解離しやす
いカルボキシル基を含み、イオンの解離を促進し、感光
性樹脂組成物を水溶化又は水分散化させるために中和剤
として、例えば、トリエチルアミン、モノエタノールア
ミン、モルホリン、アンモニア、水酸化ナトリウム等の
塩基が添加される。
【0029】また、カチオン系の場合には、感光性樹脂
組成物の主たる樹脂中にはカチオンに解離しやすいアミ
ノ基を含み、イオンの解離を促進し、感光性樹脂組成物
を水溶化又は水分散化させるために中和剤として、例え
ば、酢酸、乳酸、リン酸、硫酸等の酸が添加される。
【0030】一方、感光システムとしては、ネガ型とポ
ジ型に分類される。前者は、露光部が光硬化して現像液
に不溶となり、未露光部を溶解、現像する方式である。
後者は、例えば、オルトキノンジアジド化合物等のよう
に露光によりアルカリ水溶液などへの溶解性が増す性質
を利用して、露光部を溶解、現像する方式である。した
がって、ネガ型の場合には組成物中に光重合性の不飽和
結合を有する化合物と光重合開始剤が必要となる。
【0031】また、ポジ型の場合には、オルトキノンジ
アジド化合物、o−ニトロベンジル化合物、さらには、
t−ブチルエステル基、t−アミルエステル基等の酸分
解性基を有する化合物とヨードニウム塩、スルホニウム
塩等の光酸発生剤からなる化学増幅系などが用いられ
る。
【0032】上記の各場合の感光性樹脂組成物の代表例
をまとめると、下記のようになる。
【0033】 アニオン系/ネガ型の場合 カルボキシル基含有樹脂、分子中に重合性不飽和結合を
少なくとも1個有するエチレン性不飽和化合物及び光重
合開始剤が主成分となる。ここで、カルボキシル基含有
樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
等とアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチ
レン等との共重合物が好ましい。
【0034】また、カルボキシル基の含有率は、酸価が
30〜250となる程度であることが好ましい。樹脂の
酸価が30未満であると、水分散性が劣り、酸価が25
0を超えると、電着膜(フォトレジスト)の外観が劣
る。樹脂の重量平均分子量は、1,000〜150,0
00が好ましい。分子量が1,000未満では、電着膜
の機械的強度が弱くなる傾向があり、150,000を
超えると、電着塗工性が劣る傾向がある。
【0035】カルボキシル基含有樹脂は、さらに重合性
不飽和基を含んでいてもよい。かかる樹脂としては、カ
ルボキシル基含有樹脂にメタクリル酸グリシジルを付加
反応させたり、水酸基含有モノマーをさらに共重合成分
とする共重合体に、分子中に重合性不飽和結合を有する
モノイソシアナート化合物、例えば、β−メタクリロイ
ルエチルイソシアナートを反応させることによって製造
できる。
【0036】カルボキシル基含有樹脂の他の例として
は、エポキシ樹脂と不飽和脂肪酸とのエステル化物にお
ける脂肪酸鎖中の不飽和結合にα,β−エチレン性不飽
和二塩基酸又はその無水物を付加させた樹脂がある。ま
た、不飽和脂肪酸変性の高酸価アルキド樹脂も本発明に
用いることができる。
【0037】さらに、共役ジエン重合体又は共役ジエン
共重合体にα,β−不飽和ジカルボン酸無水物を付加
し、さらにアルコール性水酸基を有するα,β−不飽和
モノカルボン酸エステルを反応させた樹脂がある。これ
らの樹脂の酸価及び分子量は、いずれも前述の範囲の値
であることが好ましい。
【0038】これらのカルボキシル基含有樹脂に用いる
中和剤としては、前述したように、例えば、トリエチル
アミン、モノエタノールアミン、モルホリン、アンモニ
ア、水酸化ナトリウム等の塩基があり、これらは単独で
又は混合物として使用できる。
【0039】中和剤の使用量は、樹脂中のカルボキシル
基1当量に対して、0.3〜1.0当量が好ましく、
0.3当量未満では電着液の水分散安定性が低下し、
1.0当量を超えると、塗膜厚が薄くなり、貯蔵安定性
も低下する傾向があり、好ましくない。
【0040】分子中に重合性不飽和結合を少なくとも1
個有するエチレン性不飽和化合物としては、エチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート等の多価アルコールのアクリル酸エステ
ルあるいはメタクリル酸エステルを挙げることができ
る。ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のア
クリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルも有用
である。
【0041】光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、
エチルアントラキノン、エチルチオキサントン等の公知
の光重合開始剤を用いることができる。
【0042】これらの感光性樹脂組成物は、前記のカル
ボキシル基含有樹脂100重量部に対して、分子中に重
合性不飽和結合を少なくとも1個有するエチレン性不飽
和化合物を20〜50重量部、光重合開始剤を2〜10
重量部の割合で含有していることが好ましい。エチレン
性不飽和化合物が50重量部を超えると、組成物の水分
散性が低下し、20重量部未満では組成物の光硬化性が
低下する傾向がある。光重合開始剤についても上記の範
囲より多すぎると、水分散性が低下し、少なすぎると、
光硬化性が低下する傾向がある。
【0043】これらの感光性樹脂組成物は、前記の3成
分に加えて、着色剤、光発色剤、熱重合防止剤、可塑
剤、充填剤等を含有していてもよい。
【0044】 カチオン系/ネガ型の場合 1〜3級アミノ基含有樹脂、分子中に重合性不飽和結合
を少なくとも1個有するエチレン性不飽和化合物及び光
重合開始剤が主成分となる。ここで、1〜3級アミノ基
含有樹脂としては、例えば、アミノエチル(メタ)アク
リレート〔(メタ)アクリレートは、メタクリレート及
びアクリレートを意味するものとする。以下同様〕、
N,N′−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、N,
N′−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート等の
アミノ基含有重合性モノマーとアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、スチレン等との共重合物が好まし
い。また、アミノ基の含有率は、アミン価が30〜25
0となる程度が好ましい。樹脂のアミン価が30未満で
は水分散性が劣り、アミン価が250を超えると、電着
膜(フォトレジスト)の外観が劣る。樹脂の重量平均分
子量は、5,000〜150,000が好ましい。分子
量が5,000未満では、電着膜の機械的強度が弱くな
る傾向があり、150,000を超えると電着塗工性が
劣る傾向がある。
【0045】アミノ基含有樹脂の他の例としては、前記
のアミノ基含有重合性モノマーの代わりに、例えば、グ
リシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)ア
クリルアミド等のグリシジル基含有重合性モノマーとア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等
との共重合体を合成し、該共重合体とジメチルアミン、
ジエタノールアミン、ピペリジン、モルホリン等の第2
級アミン化合物を付加させることによって得られる樹脂
が挙げられる。さらには、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂等のアミノ
樹脂なども本発明の方法に用いることができる。
【0046】アミノ基含有樹脂は、さらに、重合性不飽
和基を含むものであってもよい。かかる樹脂は、例え
ば、基体樹脂に含有させたグリシジル基の一部をアミノ
化合物と反応させて開環させ、その後残存するグリシジ
ル基にアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸
を反応させて不飽和基を導入するか、あるいはグリシジ
ル基に水酸基を持った不飽和モノマー、例えば、ヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート等を反応させて不飽和基を導入することによって製
造することができる。
【0047】これらのアミノ基含有樹脂の中和剤として
は、前述したように、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳
酸、ギ酸、リン酸、硫酸等の酸が使用でき、これらは単
独又は混合物として使用できる。中和剤の使用量は、ア
ミノ基1当量に対して0.3〜1.0当量が好ましく、
0.3当量未満では電着液の水分散安定性が低下する傾
向があり、1.0当量を超えると、塗膜厚が薄くなり、
貯蔵安定性が低下する傾向があり、好ましくない。
【0048】分子中に重合性不飽和結合を少なくとも1
個有するエチレン性不飽和化合物及び光重合開始剤につ
いては、前記アニオン系/ネガ型の場合に例示したも
のと同じものを使用することができる。
【0049】これらの感光性樹脂組成物は、前記のアミ
ノ基含有樹脂100重量部に対して、1分子中に重合性
不飽和結合を少なくとも1個有するエチレン性不飽和化
合物を20〜50重量部、光重合開始剤を2〜10重量
部の割合で含有していることが好ましい。それぞれの範
囲外での使用は、前記アニオン系/ネガ型の場合に記
載した理由と同様に好ましくない。
【0050】これらの感光性樹脂組成物は、前記の3成
分に加えて、着色剤、光発色剤、熱重合防止剤、可塑
剤、充填剤などを含有していてもよい。
【0051】 アニオン系/ポジ型の場合 一般的には、キノンジアジド基とカルボキシル基とを有
する樹脂系、又はキノンジアジド基を分子内に2個以上
有する化合物(感光剤)とカルボキシル基含有樹脂との
混合系がある。
【0052】前者の例としては、メタクリル酸、アクリ
ル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート等に1,2−ナフトキノン−2−ジ
アジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ベンゾキノ
ン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド等を反応さ
せて得られたモノマー及びアクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル等のモノマーを共重合した樹脂がある。
ここで、樹脂中のキノンジアジド基の含有量は、樹脂の
分子量100当たり0.04〜0.20個が好ましく、
0.04個未満では露光時に発生するカルボン酸の量が
少ないため現像が困難となる傾向があり、0.20個を
超えると電着膜(フォトレジスト)が硬くてひび割れを
起こしやすくなる傾向がある。
【0053】後者の例としては、前記アニオン系/ネ
ガ型の場合に記載したカルボキシル基含有樹脂に、没食
子酸エステル、トリヒドロキシベンゾフェノン等に1,
2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロ
リド、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スル
ホニルクロリド等を反応させて得られた感光剤を、カル
ボキシル基含有樹脂と感光剤の総量100重量部に対し
て5〜50重量部混合した組成物がある。感光剤の含有
量が5重量部未満では光感度が低く、50重量部を超え
ると電着液の水分散安定性が低下する。
【0054】前者及び後者の樹脂の酸価及び重量平均分
子量は、前記アニオン系/ネガ型の場合に記載したカ
ルボキシル基含有樹脂と同様である。また、用いる中和
剤の代表例及び使用量も同様である。さらに、これらの
感光性樹脂組成物は、前記の主成分に加えて、着色剤、
光発色剤、熱重合防止剤、可塑剤、充填剤などを含有し
ていてもよい。
【0055】 カチオン系/ポジ型の場合 一般的にはキノンジアジドを分子内に付加した1〜3級
アミノ基含有樹脂が主成分として使用される、このよう
な樹脂は、分子内に1個の2級アミノ基を有する重合性
モノマー、例えば、t−ブチルアミノエチルメタクリレ
ート、t−ブチルアミノスチレン等にアニオン系/ポ
ジ型の場合に記載したキノンジアジド類を反応させたモ
ノマー、前記カチオン系/ネガ型の場合に記載した1
〜3級アミノ基含有モノマー及び必要に応じてアクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等の重合
性モノマーを共重合することにより得ることができる。
【0056】キノンジアジドを分子内に付加したアミノ
基含有樹脂のアミノ基含有率は、アミン価が30〜25
0となる程度が好ましい。樹脂のアミン価が30未満で
あると水分散性が劣り、アミン価が250を超えると、
電着膜(フォトレジスト)の外観が劣る。樹脂の重量平
均分子量は5,000〜150,000が好ましい。分
子量が5,000未満では、電着膜の機械的強度が弱く
なる傾向があり、150,000を超えると電着塗工性
が劣る傾向がある。
【0057】また、樹脂中のキノンジアジド基の含有量
は樹脂の分子量100当たり0.04〜0.20個が好
ましく、0.04個未満では露光時に発生するカルボン
酸の量が少ないため現像が困難であり、0.20個を超
えると、樹脂のガラス転移点が高くなり、電着膜(フォ
トレジスト)が硬くてひび割れを起こしやすくなる。
【0058】これらのアミノ基含有樹脂に用いる中和剤
の代表例及び使用量も同様である。さらに、これらの感
光性樹脂組成物は、前記の主成分に加えて、着色剤、光
発色剤、熱重合防止剤、可塑剤、充填剤等を含有してい
てもよい。
【0059】これらの感光性樹脂組成物を用いて電着液
を作製するには、一般的には、まずメトキシエタノー
ル、エトキシエタノール、ジエチレングリコール、ジオ
キサン等の親水性溶媒に感光性樹脂組成物を均一に溶解
させることが望ましい。この場合、樹脂を合成する際に
用いた親水性溶媒をそのまま用いてもよく、いったん合
成溶媒を留去した後、別の親水性溶媒を加えてもよい。
また、親水性溶媒は、2種類以上用いてもよい。親水性
溶媒の使用量は、感光性樹脂組成物100重量部に対し
て300重量部以下の範囲が好ましい。
【0060】次に、この溶液に前記の各場合において示
した中和剤を加えて樹脂を中和することにより水溶化又
は水分散化を容易にする。最後に水を加えて感光性樹脂
組成物を水に溶解又は分散させて電着液を作製すること
ができる。電着液の固形分は5〜20重量%が好まし
く、電着液のpHはアニオン系の場合6.0〜9.0、カ
チオン系の場合3.0〜9.0の範囲が好ましい。
【0061】また、感光性樹脂組成物の水分散性や分散
安定性を高めるために界面活性剤を適宜加えることもで
きる。さらに、電着塗装時の塗布量をコントロールする
ために、トルエン、キシレン、2−エチルヘキシルアル
コール等の疎水性溶媒も適宜添加することができる。
【0062】本発明において、フォトレジストを電着塗
装により形成する基板としては、表面に銅層を有する基
板が用いられる。この基板は、銅箔や銅板でもよく、ま
た、ガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂等の基板の
表面に銅箔を積層した銅張り積層板でもよい。また、銅
箔の表面に電解及び/又は無電解銅めっきを施した基板
でもよい。もちろん、銅の表面に他の金属で酸化防止処
理を施してもよく、また、銅の内部に他の金属を含ませ
た合金でもよい。これらの基板には、スルーホールが形
成されていてもよい。
【0063】このような表面に銅層を有する基板に電着
塗装するには、電着液がアニオン系の場合には基板を陽
極とし、カチオン系の場合には基板を陰極として電着液
中に浸漬し、通常、定電流法の場合、好ましくは10〜
400mA/dm2の直流電流を、また、定電圧法の場合、好
ましくは50〜400Vの直流電圧を10秒〜5分間印
加して行われる。このときの電着液の温度は15〜30
℃に管理することが好ましい。
【0064】電着塗装後、電着液から被塗物を引き上
げ、水洗、水切りした後、熱風などで乾燥する。この
際、乾燥温度が高すぎるとフォトレジストが変質するた
め、通常、120℃以下で乾燥することが望ましい。
【0065】次いで、得られたフォトレジストに活性光
線を画像状に照射し、フォトレジストが化学増幅系の場
合には、さらに、60〜150℃で1〜30分間の後加
熱工程を経た後、現像によりレジストパターンを得るこ
とができる。
【0066】活性光線の光源としては、波長300〜4
50nmの光線を発するもの、例えば、水銀蒸気アーク
灯、カーボンアーク灯、キセノンアーク灯等が好適に用
いられる。
【0067】現像は、アニオン系の電着液でフォトレジ
ストを形成した場合には、通常、水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ水溶液を吹き付けるか、アルカリ水溶液に浸
漬するなどして行われる、また、カチオン系の電着液で
フォトレジストを形成した場合には、通常、酢酸、乳酸
若しくはそれらの水溶液等の酸性液やエタノール、クロ
ロセン、トリクレン等の有機溶媒を吹き付けるか、それ
らの液に浸漬するなどして行われる。
【0068】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるも
のではない。
【0069】合成例1 撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス
導入管を備えたフラスコにジオキサン300gを加え、
撹拌し、窒素ガスを吹き込みながら90℃に加温した。
温度が90℃で一定になったところで、メタクリル酸6
7.6g、メタクリル酸メチル166.6g、アクリル
酸n−ブチル165.8g及びアゾビスイソブチロニト
リル4.0gからなる混合物を2時間かけてフラスコ内
に滴下し、その後、90℃で3.5時間撹拌しながら保
温した。
【0070】次いで、アゾビスジメチルバレロニトリル
2gとジオキサン100gとの混合物を30分かけてフ
ラスコ内に滴下し、その後再び撹拌しながら90℃で4
時間保温した。
【0071】このようにして得られた樹脂の重量平均分
子量は35,000、酸価は108、樹脂溶液の固形分
は50.1重量%であった。
【0072】この合成例で得られた樹脂溶液150gに
ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学株
式会社製、UKエステルA−TMM−3)25g、ベン
ゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′
−ジアミノベンゾフェノン0.2gを加えて溶解し、次
いで、ジメチルアミノエタノール4.5gを加えて溶解
した。
【0073】この溶液に脱イオン水850gを撹拌しな
がら加えて電着液〔以下、電着液(A)と称する〕を作
製した。電着液(A)のpHは7.3、固形分は約10重
量%であった。
【0074】合成例2 撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロート及び窒素ガス
導入管を備えたフラスコにジオキサン452gを加え、
撹拌しながら窒素ガスを吹き込み、90℃に加温した。
温度が90℃で一定になったところで、メタクリル酸4
3.2g、メタクリル酸メチル132g、アクリル酸n
−ブチル185g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3
9.8g及びアゾビスイソブチロニトリル4gからなる
混合物を2.5時間かけてフラスコ内に滴下し、その
後、90℃で撹拌しながら3時間保温した。3時間後に
アゾビスイソブチロニトリル1.2gをジオキサン40
gに溶かした溶液を10分かけてフラスコ内に滴下し、
その後再び90℃で撹拌しながら4時間保温した。
【0075】このようにして得られた樹脂の重量平均分
子量は56,000、酸価は72、樹脂溶液の固形分は
44.6重量%であった。
【0076】一方、感光剤の合成を下記のように行っ
た。没食子酸n−プロピル21.2g(0.1モル)及
び1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニ
ルクロリド53.7g(0.2モル)をジオキサン50
0mlに溶かした溶液を撹拌しながら40℃に加温し、こ
れにトリエチルアミン21gを30分かけて滴下した。
滴下後、40℃でさらに3時間反応させた後、反応物を
0.1Nの塩酸水溶液に注入し、得られた沈殿物を精
製、濾過して感光剤である没食子酸n−プロピルと1,
2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸との
エステル化合物55gを得た。
【0077】この合成例2で得られた樹脂溶液170
g、上記の感光剤20g及びトリエチルアミン5.8g
を混合し、得られた溶液に脱イオン水760gを撹拌し
ながら加えて電着液を作製した。得られた電着液〔以
下、電着液(B)と称する〕のpHは7.9、固形分は約
10重量%であった。
【0078】実施例1 過酸化水素25g/l、硫酸150g/l及びモノブチ
ルセロソルブ5g/lを含む化学研磨液(25℃)に予
め、高湿下に放置して表面の一部に錆を発生させ、更
に、指紋などをつけて汚染させた両面銅張り積層板(M
CL−E−61、H18D、日立化成工業株式会社製、
300mm×500mm)を2分間浸漬した(銅の研磨量
2.0μm)。基板を化学研磨液から引き上げ、流水で
水洗し、水洗水で濡れた基板に、電着液(A)をスプレ
ー圧力1.0kg/cm2で1分間、均一に吹きつけた。
【0079】この基板を電着液(A)の中に陽極として
浸漬し、陰極には同一面積のステンレス板(SUS30
4)を浸漬し、25℃の温度で150Vの直流電圧を3
分間印加して電着塗装を行った。電着液から基板を引き
上げ、水洗後、100℃で10分乾燥し、形成された電
着膜(フォトレジスト)の膜厚及び外観を観察し、結果
を表1に示した。
【0080】得られたフォトレジストを、ネガマスクを
介して3kWの超高圧水銀灯によって100mJ/cm2の光
量で画像状に露光した後、1重量%炭酸ナトリウム水溶
液で現像したところ、50μmの高解像度を有した良好
なレジストパターンを形成することができた。
【0081】実施例2 過硫酸アンモニウム120g/lを含む化学研磨液(2
5℃)に実施例1と同様の基板を1分間浸漬した(銅の
研磨量0.8μm)。基板を化学研磨液から引き上げ、
流水で水洗後、電着液(A)を限外濾過膜(NTU20
20 P18B、日東電工(株)製)を通して濾過した
濾液を十分に浸み込ませたスポンジロールで、水洗水で
濡れた基板の表面を均一に5往復こすった。
【0082】この基板を電着液(A)の中に陽極として
浸漬し、実施例1と同様の方法及び条件で電着塗装及び
乾燥を行い、形成されたフォトレジストの膜厚及び外観
を観察し、結果を表1に示した。得られたフォトレジス
トについて、実施例1と同様の方法及び条件で露光及び
現像を行ったところ、50μmの高解像度を有した良好
なレジストパターンを形成することができた。
【0083】実施例3 過酸化水素20g/l及び硫酸/50g/lを含む化学
研磨液(30℃)に実施例1と同様の基板を1.5分浸
漬した(銅の研磨量1.5μm)。基板を化学研磨液か
ら引き上げ、流水で水洗後、水洗水で濡れた基板を、電
着液(A)の中に浸漬し、基板から10mm離れた電着液
(A)の中に設けられたノズルから、電着液(A)を
1.5kgf/cm2の圧力で基板に向けて吹き出し、基板に
均一に0.5分間、電着液(A)を吹きつけた。
【0084】この基板を電着液(A)の中に陽極として
浸漬し、実施例1と同様の方法及び条件で電着塗装及び
乾燥を行い、形成されたフォトレジストの膜厚及び外観
を観察し、結果を表1に示した。得られたフォトレジス
トについて、実施例1と同様の方法及び条件で露光及び
現像を行ったところ、50μmの高解像度を有した良好
なレジストパターンを形成することができた。
【0085】実施例4 実施例1と同様の化学研磨液と基板を用いて、実施例1
と同一条件で化学研磨した基板を化学研磨液から引き上
げ、流水で水洗後、水洗水で濡れた基板を電着液(A)
の中に浸漬し、ナイロンブラシで、電着液(A)中の基
板の表面を均一に4往復こすった。
【0086】この基板を電着液(A)の中に陽極として
浸漬し、実施例1と同様の方法及び条件で電着塗装及び
乾燥を行い、形成されたフォトレジストの膜厚及び外観
を観察し、結果を表1に示した。得られたフォトレジス
トについて、実施例1と同様の方法及び条件で露光及び
現像を行ったところ、50μmの高解像度を有した良好
なレジストパターンを形成することができた。
【0087】実施例5 実施例1で用いた、予じめ表面の一部に錆を発生させた
り、汚染させたりしていない清浄な両面銅張り積層板の
所定位置に直径0.4mmから1.0mmのドリル穴をあ
け、次いで銅めっきを施して、両面銅張り積層板の表面
及びスルーホールの孔壁部に銅めっき層を形成した基板
を実施例1の場合と同様に、予じめ高湿下に放置して表
面やスルーホール内部の一部に錆を発生させ、更に指紋
などをつけて汚染させた後、この基板を実施例1で用い
た化学研磨液に1.5分浸漬した(銅の研磨量1.5μ
m)。基板を化学研磨液から引き上げ、流水で水洗後、
水洗水で濡れた基板に、電着液(B)をスプレー圧力
0.6kg/cm2で2分間、均一に吹きつけた。
【0088】この基板を電着液(B)の中に浸漬し、縦
方向に50mmのストロークで基板を20回揺動させた
後、そのまま基板を陽極とし、陰極には同一面積のステ
ンレス板(SUS304)を浸漬し、150Vの直流電
圧を3分間印加して電着塗装を行った。電着液から基板
を引き上げ、水洗後、80℃で10分間乾燥し、形成さ
れたフォトレジストの膜厚及び外観を観察し、結果を表
1に示した。
【0089】得られたフォトレジストを、ポジマスクを
介して3kWの超高圧水銀灯によって300mJ/cm2の光量
で画像状に露光した後、1重量%のメタ珪酸ナトリウム
水溶液で現像したところ、50μmの高解像度を有した
良好なレジストパターンを形成することができた。
【0090】実施例6 実施例3に用いた化学研磨液に、実施例5で用いたスル
ーホールを有する基板を1分間浸漬した(銅の研磨量
1.0μm)。基板を化学研磨液から引き上げ、流水で
水洗後、水洗水で濡れた基板を、電着液(B)で限外濾
過膜(NTU2120 F2E、日東電工(株)製)を
通して濾過した濾液の中に浸漬し、ナイロンブラシで、
この濾液中の基板の表面を均一に5往復こすった。
【0091】この基板を電着液(B)の中に浸漬し、そ
の後は、実施例5と同様の方法及び条件で、スルーホー
ル内の脱泡、電着塗装及び乾燥を行い、形成されたフォ
トレジストの膜厚及び外観を観察し、結果を表1に示し
た。得られたフォトレジストについて、実施例5と同様
の方法及び条件で露光及び現像を行ったところ、50μ
mの高解像度を有した良好なレジストパターンを形成す
ることができた。
【0092】比較例1 実施例1と同様の基板を、化学研磨処理することなし
に、直接、電着液(A)中に陽極として浸漬し、実施例
1と同様の方法及び条件で電着塗装及び乾燥を行い、形
成されたフォトレジストの膜厚及び外観を観察し、結果
を表1に示した。得られたフォトレジストについて、実
施例1と同様の方法及び条件で露光及び現像を行った。
【0093】比較例2 実施例1と同様の基板を、10重量%の硫酸水溶液(2
5℃)に2分間浸漬し、酸洗を行った。基板を硫酸水溶
液から引き上げ、流水で水洗し、水洗水で濡れた基板を
直接、電着液(A)中に陽極として浸漬し、実施例1と
同様の方法及び条件で電着塗装及び乾燥を行い、形成さ
れたフォトレジストの膜厚及び外観を観察し、結果を表
1に示した。得られたフォトレジストについて、実施例
1と同様の方法及び条件で露光及び現像を行った。
【0094】比較例3 実施例1と同様の基板を実施例1と同様の方法及び条件
で化学研磨し、水洗後、水洗水で濡れた基板を直接、電
着液(A)中に陽極として浸漬し、実施例1と同様の方
法及び条件で電着塗装及び乾燥を行い、形成されたフォ
トレジストの膜厚及び外観を観察し、結果を表1に示し
た。得られたフォトレジストについて、実施例1と同様
の方法及び条件で露光及び現像を行った。
【0095】比較例4 実施例5と同様のスルーホールを有する基板を実施例5
と同様の方法及び条件で化学研磨し、水洗後、水洗水で
濡れた基板を直接、電着液(B)中に陽極として浸漬
し、実施例5と同様の方法及び条件で電着塗装及び乾燥
を行い、形成されたフォトレジストの膜厚及び外観を観
察し、結果を表1に示した。得られたフォトレジストに
ついて、実施例5と同様の方法及び条件で露光及び現像
を行った。
【0096】
【表1】
【0097】表1において、膜厚の「ばらつき」は、1
枚の基板について均等に15ケ所の位置で膜厚を渦電流
式膜厚計(パーマスコープE111,Fischer社製)を
用いて測定し、そのうちの最大膜厚(μm)と最小膜厚
(μm)との差をばらつきとして表したものである。
【0098】化学研磨処理を施さない基板を用いた比較
例1の場合には、基板表面の汚れや腐食による錆の部分
が電着塗装後のフォトレジストにも塗膜むらとして反映
され、膜厚のばらつきも大きい。また、現像後の基板の
未露光部には、現像によっても除去されない現像残りが
多く発生し、特に、基板の表面が腐食している部分で
は、現像残りが著しく、その後のエッチング工程では銅
のエッチングが困難であった。
【0099】また、化学研磨の替わりに酸洗を行った比
較例2の場合には、比較例1に比べると塗膜外観は多少
向上するものの、基板表面の錆の除去が不十分で、それ
を受けて、塗膜むらが生じた。また、現像後の基板の未
露光部には、錆の除去が不十分であった箇所に現像残り
が発生し、その部分では、銅のエッチングが困難であっ
た。ただし、比較例3に比べると、本発明になる水洗水
で濡れた基板表面を、電着液もしくは、該電着液を限外
濾過した濾液で物理的に叩いて、水を置換する工程を設
けなくても、膜厚のばらつきは小さい。おそらく、酸洗
後の基板に付着している水は、化学研磨後の場合に比べ
て比較的容易に電着液との置換が行われるものと推定で
きる。
【0100】一方、化学研磨処理後、本発明になる水洗
水で濡れた基板表面を電着液もしくは、該電着液を限外
濾過した濾液で物理的に叩いて、水を置換する工程を設
けなかった比較例3及び4の場合は、目視でも判別でき
る程、フォトレジストの膜厚のばらつきが大きかった。
また、露光、現像後の基板の比較例3の場合には未露光
部、比較例4の場合には露光部には、比較例1や2に見
られた現像残りは認められなかったが、膜厚のばらつき
を反映し、場所によって過剰露光、露光不足が発生し、
レジストパターンの太りや細りが生じた。その結果、レ
ジストパターンの形状は、実施例1〜6の場合に比べて
著しく劣り、解像度も100μm以上と低かった。ま
た、比較例4の場合には、スルーホールの内部にレジス
トが形成されていない箇所が多数あった。
【0101】これに対し、実施例1〜6の場合、フォト
レジストの膜厚は極めて均一で、塗膜外観も光沢があ
り、良好であった。これにより、露光、現像後のレジス
トパターンも解像度は50μmと高く、シャープな形状
であった。もちろん、現像残りは認められなかった。ま
た、実施例5及び6の場合には、スルーホールの内部に
も均一にレジストが形成されていた。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、電着塗装後の電着膜
(フォトレジスト)が基板の表面の影響を受けることな
く、均一に形成され、また、スルーホールのある基板で
はスルーホールの内部まで欠陥なく均一にレジストが形
成され、これを露光、現像すれば、シャープな高解像度
のレジストパターンを得ることができ、本発明は、特に
プリント回路板の製造に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 琢郎 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 立木 繁雄 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 山田 正治 栃木県大田原市下石上1382番12号 大日本 塗料株式会社那須工場内 (72)発明者 塩谷 俊彦 栃木県大田原市下石上1382番12号 大日本 塗料株式会社那須工場内 (72)発明者 井谷 勝利 静岡県富士市富士岡580番地 東海電化工 業株式会社吉原工場内 (72)発明者 佐野 雄治郎 静岡県富士市富士岡580番地 東海電化工 業株式会社吉原工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に銅層を有する基板を、化学研磨液
    を用いて表面処理し、水洗した後、フォトレジスト成分
    を含む電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液を物理
    的に基板に当てて、基板表面の水膜を電着液又はこの電
    着液を限外濾過した濾液で置換した後、電着塗装を行う
    ことを特徴とするフォトレジストの電着塗装法。
  2. 【請求項2】 化学研磨液が、硫酸と過酸化水素を含む
    液又は過硫酸塩を含む液である請求項1記載のフォトレ
    ジストの電着塗装法。
  3. 【請求項3】 化学研磨液を用いた表面処理において、
    基板の表面の銅層の研磨量が、0.5μm以上である請
    求項1又は2記載のフォトレジストの電着塗装法。
  4. 【請求項4】 フォトレジスト成分を含む電着液又はこ
    の電着液を限外濾過した濾液を物理的に基板に当てる方
    法が、 電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液を基板に
    吹きかける方法、 電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液が付着し
    たロールやブラシ等で基板の表面をこする方法、 電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液中に基板
    を浸漬し、該液中で基板に向けて該液を吹き出す方法、
    及び 電着液又はこの電着液を限外濾過した濾液中に基板
    を浸漬し、該液の中でロール、ブラシ等で基板の表面を
    こする方法 からなる群から選ばれる少なくとも一つの方法である請
    求項1、2又は3記載のフォトレジストの電着塗装法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の電着塗装
    法により基板上にフォトレジストを形成した後、画像状
    に露光し、現像することを特徴とするレジストパターン
    の製造法。
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