JPH0627852Y2 - ボルトを用いた樹脂部材の取付構造 - Google Patents

ボルトを用いた樹脂部材の取付構造

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JPH0627852Y2
JPH0627852Y2 JP376889U JP376889U JPH0627852Y2 JP H0627852 Y2 JPH0627852 Y2 JP H0627852Y2 JP 376889 U JP376889 U JP 376889U JP 376889 U JP376889 U JP 376889U JP H0627852 Y2 JPH0627852 Y2 JP H0627852Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、樹脂部材をボルトによって所定の組付部材に
固着するための取付構造に係り、特に樹脂部材の被取付
部を組付部材に対して所定の間隙を隔てた状態で強固に
ボルト固定するための取付構造に関するものである。
(背景技術) 樹脂部材をその被取付部において所定の組付部材にボル
ト固定する場合、ボルトと螺合可能な雌ねじ部を組付部
材に設ける一方、樹脂部材の被取付部にボルト挿通孔を
設け、そのボルト挿通孔に挿通させた状態で組付部材の
雌ねじ部にボルトを螺着させて、ボルトの頭部と組付部
材との間で樹脂部材の被取付部を挟圧させるようにする
ことが一般に行なわれている。
ところが、このような取付構造では、組付部材と樹脂部
材の被取付部との間に、それらの組付構造上の理由など
から、所定の間隙が必然的に形成されるような場合、そ
の間隙を消滅させる分だけ樹脂部材の被取付部に不要な
応力が惹起されるといった問題があり、その応力によっ
て樹脂部材が損傷せしめられたり、その耐久性が低下せ
しめられたりするといった不具合があった。
例えば、近年、自動車のパワーステアリングの油圧系統
に用いられるポンプ直上タイプのリザーバタンク(以
下、単にパワステタンクと言う)を樹脂化する試みが為
されているが、かかる樹脂製のパワステタンクの取付構
造として従来の金属製のパワステタンクと同様の取付構
造を採用した場合、すなわち、第4図に示されているよ
うに、樹脂製のタンク本体2からベーンポンプ4を取り
囲むように、複数の取付ブラケット6を延び出させて、
それら取付ブラケット6においてタンク本体2をベーン
ポンプ4にボルト固定するようにした場合には、タンク
本体2をベーンポンプ4に対して組み付け得るようにす
るために、各取付ブラケット6とベーンポンプ4との間
に、第5図に示す如き所定の隙間:Cを形成するように
する必要がある。
そのため、かかるパワステタンクのベーンポンプへの取
付けに際して、前記従来の樹脂部材のボルト取付構造を
採用すると、第6図に示されているように、ベーンポン
プ4の雌ねじ部8に対するボルト9の締付けによって、
ベーンポンプ4との間の隙間:Cを消滅させるように取
付ブラケット6が変形せしめられる結果、取付ブラケッ
ト6の基端部に応力が惹起されて、取付ブラケット6が
その基端部で破損され易くなり、ベーンポンプ4の耐久
性が大幅に低下するといった不具合が生じるのである。
(解決課題) 本考案は、このような事情を背景として為されたもので
あり、その解決すべき課題とするところは、ボルトの被
螺合状態において、樹脂部材の被取付部と組付部材との
間に所定の隙間が必然的に形成されるような場合におい
て、その隙間を消滅させることなく、すなわち樹脂部材
の被取付部を実質的に変形させることなく、樹脂部材を
その被取付部において組付部材に対して強固にボルト固
定し得る樹脂部材の取付構造を提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決するために、本考案にあって
は、所定の組付部材に対して、樹脂部材を、その被取付
部においてボルト固定するための取付構造として、ボル
トに螺合可能なナット部材を樹脂部材の被取付部に固設
し、ボルトをそのナット部材に螺合させて貫通せしめた
状態で、組付部材に設けられた雌ねじ部に螺合させてな
る構造を採用したのである。
(作用) このような樹脂部材の取付構造においては、樹脂部材を
その被取付部で組付部材にボルト固定する際、樹脂部材
の被取付部に固設したナット部材にボルトを螺合して貫
通させた状態で、樹脂部材の被取付部にボルト軸心方向
の大きな力を加えることなく、ボルトを更に螺進させる
ことにより、樹脂部材の被取付部と組付部材とのボルト
軸心方向における相対位置関係を実質的に変化させるこ
となく、すなわち樹脂部材の被取付部と組付部材との間
に所定の間隙が形成されている場合にあっては、その間
隙を消滅させることなく、ボルトを組付部材の雌ねじ部
に螺合させることができる。
そして、その状態でボルトを更に螺進させ、ボルトの頭
部の被取付部への当接によってそれ以上螺進しなくなる
までボルトを締め付けるようにすれば、ボルトの頭部の
被取付部への当接に基づいてボルトの抜け出し方向への
回転が阻止されることとなり、その結果、樹脂部材の被
取付部が、組付部材との間に初期の間隙を隔てた状態
で、組付部材に対してボルトを介して固定的に取り付け
られることとなる。
つまり、たとえ樹脂部材の被取付部と組付部材との間に
所定の間隙が設けられている場合においても、被取付部
を変形させることなく、樹脂部材をその被取付部におい
て組付部材にボルト固定し得るのであり、被取付部に不
要な応力が生じるのを良好に回避できるのである。
(実施例) 以下、本考案をより一層具体的に明らかにするために、
前述の如き、自動車のパワーステアリングの油圧系統に
用いられるポンプ直上タイプの樹脂製パワステタンクの
取付けに本考案を適用した場合について、その一実施例
を図面に基づいて詳細に説明する。
先ず、第1図には、組付部材としてのベーンポンプ10
に対する樹脂部材としての樹脂製パワステタンク12の
取付状態が概略的に示されている。そこにおいて、14
は、タンク蓋体16と共にパワステタンク12を構成す
るタンク本体であり、そのタンク本体14の底壁部から
ベーンポンプ10の上部を取り囲むように、被取付部と
しての取付ブラケット18が複数延び出させられてい
る。そして、第2図に示されているように、パワステタ
ンク12は、それらタンク本体14から延び出させられ
た複数の取付ブラケット18においてベーンポンプ10
にボルト20で固定されている。
ここで、ボルト20が螺合されるベーンポンプ10の雌
ねじ部22の形成部位に対応する各取付ブラケット18
の部位には、それぞれ、取付ブラケット18を板厚方向
に貫通する状態で、ベーンポンプ10側の所定長さ部位
が大径部とされた段付穴26が形成されている。そし
て、この段付穴26に対して、ボルト20に螺合可能な
雌ねじ部28を備えた金属製のナット30が圧入固定さ
れている。
なお、このナット30は、その外周部の一端に環状のフ
ランジ32が一体に設けられた構造を有しており、その
外面形状が取付ブラケット18の段付穴26の内面形状
に対応させられている。そして、そのフランジ32が段
付穴26の段付面に当接する状態で段付穴26に圧入せ
しめられている。また、ボルト20に螺合可能な雌ねじ
部28は、ここでは、ナット30の内周部のフランジ3
2の形成端側の所定長さ部分にだけ形成されており、ナ
ット30の内周部の残りの部分は、ボルト20の外径よ
りも内径の大きい遊嵌部34とされている。
ところで、パワステタンク12の各取付ブラケット18
は、パワステタンク12をベーンポンプ10に組み付け
得るようにする都合上、第3図に示されているように、
ベーンポンプ10に対する組付位置にパワステタンク1
2を配置した状態において、ベーンポンプ10との間に
それぞれ所定の間隙(通常は、0.5〜1mm程度の間
隙):Cを形成するように設けられることとなるが、第
2図に示されているように、ここでは、その間隙:Cが
実質的に変化させられることなく、頭部36が取付ブラ
ケット18に当接させられてその回転が阻止せしめられ
た状態で、ボルト20がナット30の雌ねじ部28およ
びベーンポンプ10の雌ねじ部22にそれぞれ螺合させ
られて、各取付ブラケット18がベーンポンプ10に固
定され、以てパワステタンク12がベーンポンプ10に
対して固定的に取り付けられている。
すなわち、パワステタンク12の取付ブラケット18を
ベーンポンプ10にボルト20で固定するに際しては、
先ず、第3図に示すように、ベーンポンプ10に対する
組付位置にパワステタンク12を配置した状態で、ボル
ト20をナット30の雌ねじ部28に螺合させ、その状
態で、取付ブラケット18の変形を招くような不要な力
をボルト20の軸心方向に加えることなく、ボルト20
を螺進させて、ベーンポンプ10の雌ねじ部22に螺合
させる。そして、その状態からボルト20を更に螺進さ
せて、ボルト20の頭部36が取付ブラケット18に当
接し、その当接によってボルト20の回転が阻止される
位置までボルト20を締め付けるのである。
このようにすれば、第2図に示されているように、取付
ブラケット18とベーンポンプ10との間に初期の間
隙:Cが保たれたままで、ボルト20が取付ブラケット
18に、更にはベーンポンプ10に固定的に螺着される
のであり、それ故、取付ブラケット18の変形を伴うこ
となく、すなわち取付ブラケット18に応力を惹起させ
ない状態で、取付ブラケット18、ひいてはパワステタ
ンク12を、ベーンポンプ10に対して、ボルト20で
固定的に取り付け得るのである。なお、第2図におい
て、38は、ボルト20の頭部36と取付ブラケット1
8との間に介在せしめられるワッシャである。
このように、本実施例の取付構造によれば、パワステタ
ンク12の各取付ブラケット18とベーンポンプ10と
の間に初期の間隙:Cを実質的に保持したままで、取付
ブラケット18をベーンポンプ10に固定的にボルト固
定できるため、取付ブラケット18の基端部に応力を惹
起すことなく、パワステタンク12をベーンポンプ10
に固定的に取り付け得るのであり、それ故、そのような
応力によって取付ブラケット18、ひいてはパワステタ
ンク12が比較的早期に破損せしめられるようなことを
良好に回避できるのである。
また、本実施例の取付構造によれば、取付ブラケット1
8が変形されないため、パワステタンク12の取付ブラ
ケット18とベーンポンプ10との間の間隙:Cをでき
るだけ小さく抑えることが必ずしも要求されないのであ
り、このように、取付ブラケット18の形成条件が緩和
されることから、その分、パワステタンク12の設計の
自由度が向上するといった利点もあるのである。
以上、本考案の一実施例を詳細に説明したが、これは文
字通りの例示であり、本考案が、かかる具体的に限定さ
れることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において、
種々なる変更,修正,改良等を施した態様で実施できる
ことは、言うまでもないところである。
例えば、前記実施例では、被取付部としての取付ブラケ
ット18に対してナット部材としてのナット30が圧入
されて固設されていたが、ナット部材を被取付部に対し
てインサート成形手法等の他の手法によって固設するよ
うにすることも可能である。
また、前記実施例では、自動車のパワステアリングの油
圧系統において用いられるポンプ直上タイプの樹脂製パ
ワステタンクのベーンポンプへの取付けに本考案を適用
した例について述べたが、それ以外の組付部材に対する
樹脂部材の取付けにも本考案に従う取付構造を適用する
ことができる。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案に従う取付構造
によれば、樹脂部材の被取付部と組付部材との間に所定
の間隙が設けられている場合においても、被取付部を変
形させることなく、樹脂部材をその被取付部において組
付部材に強固にボルト固定して、ボルトの締付けによっ
て不要な応力が樹脂部材の被取付部に生じることを良好
に回避できるのであり、それ故、その応力によって樹脂
部材が損傷せしめられたり、損傷せしめられ易くなるこ
とを未然に回避して、樹脂部材の耐久性を大幅に向上す
ることができるのである。また、樹脂部材の被取付部と
組付部材との間の間隙の大きさに拘わらず、同様の効果
を得ることができるため、特にその間隙の大きさが限定
されるような場合を除き、樹脂部材の設計の自由度を向
上し得るといった利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、自動車のパワステアリングの油圧系統におい
て用いられるポンプ直上タイプのパワステタンクのベー
ンポンプへの取付けに本考案の取付構造を適用した例を
概略的に示す外観図であり、第2図は、その要部拡大断
面図である。第3図は、第1図のベーンポンプに対する
組付位置にパワステタンクを配置した状態の第2図に対
応する断面図である。第4図,第5図および第6図は、
それぞれ、従来の取付構造を説明するための第1図,第
3図および第2図に相当する図である。 10:ベーンポンプ(組付部材) 12:パワステタンク(樹脂部材) 14:タンク本体 18:取付ブラケット(被取付部) 20:ボルト、22:雌ねじ部 30:ナット、36:頭部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の組付部材に対して、樹脂部材を、そ
    の被取付部においてボルト固定するための取付構造であ
    って、 前記ボルトに螺合可能なナット部材を前記樹脂部材の被
    取付部に固設し、前記ボルトを該ナット部材に螺合させ
    て貫通せしめた状態で、前記組付部材に設けられた雌ね
    じ部に螺着させてなることを特徴とするボルトを用いた
    樹脂部材の取付構造。
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