JPH062856B2 - 難帯電性塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

難帯電性塩素含有樹脂組成物

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JPH062856B2
JPH062856B2 JP22168687A JP22168687A JPH062856B2 JP H062856 B2 JPH062856 B2 JP H062856B2 JP 22168687 A JP22168687 A JP 22168687A JP 22168687 A JP22168687 A JP 22168687A JP H062856 B2 JPH062856 B2 JP H062856B2
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純雄 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、難帯電性塩素含有樹脂組成物に関するもの
である。
(従来の技術) 一般に、合成樹脂は電気絶縁性が高いので、静電気を帯
びやすい。合成樹脂が静電気を帯びると、ゴミを吸着し
やすくなり、種々の弊害を生ずる。例えば、合成樹脂の
加工工程では、ゴミが吸着されて製品の品質を低下させ
ることとなり、製品したあとでは、ゴミが吸着されて表
面を汚し、製品の価値を低下させる。従って、合成樹脂
を帯電しないようにすることは、合成樹脂製品の価値を
高める上で、重要な意義を持つことである。合成繊維を
帯電しないようにするためには、一般に帯電防止剤が添
加される。
塩素含有樹脂とくに塩化ビニル樹脂は、耐候性が良好で
あって寸法安定性がよく、また硬質樹脂にすることも軟
質樹脂にすることもでき、さらに難燃性であるという特
性を持っているので、広く利用されている。塩素含有樹
脂も帯電し易いという点では、他の合成樹脂と同じであ
る。その上に、塩素含有樹脂は、これを成形しようとし
て加熱したとき、分解し易いという欠点を持っている。
分解が起ると、製品が着色し無色透明にならない。しか
も、分解し易いという性質は、種々の材料の混入、例え
ば帯電防止剤の混入によっても促進されることが多かっ
た。従って、塩素含有樹脂を帯電し難くすることは、と
くに困難とされた。
合成樹脂を帯電しにくくするために、古くはカーボンブ
ラックや金属粉が配合された。しかし、カーボンブラッ
クや金属粉を配合したのでは、製品が不透明となり、ま
た任意の美麗な色を現出させることができない。そこ
で、塩化ビニル樹脂を帯電し難くするとともに、無色透
明の製品とすることが要望された。
この要望に応じるものとして、有機化合物から成る帯電
防止剤が用いられた。帯電防止剤としては既に色々な系
統の化合物が提案されている。例えば、特公昭40−7
366号公報は、帯電防止剤として 一般式 で表わされる第4級アンモニウム塩を提案している。こ
こで、Rは炭素数8−22のアルキル基、アルケニル
基、アルキルアミドエチル基、またはアルキルアミドプ
ロピル基で、R、R及びRは、炭素数1−4のア
ルキル基またはヒドロキシアルキル基を表わし、Xは過
ハロゲン酸、ベンゼン系スルホン酸、またはアルキルベ
ンゼン系スルホン酸のアニオンを表わすものとされてい
る。
この公報の提案によれば、一応は帯電し難く、また従来
のものよりも着色の少ない樹脂製品を得ることができ
る、しかし、この発明者が追試した結果では、製品は難
帯電性も無色透明性も満足なものではなかった。なぜな
らば、得られた樹脂製品について電気抵抗性を測定する
と、この公報に記載するような値が得られないからであ
り、また着色度を測定すると全く無色透明ではなく若干
着色が見られ、従って樹脂が分解されているように見え
るからである。そこで、離帯電性と無色透明性とが、と
もにさらに良好な帯電防止剤の開発が必要とされた。
(発明が解決しようとする問題点) この発明は、塩素含有樹脂の熱分解を防ぐとともに、そ
の電気抵抗性を低下させて、無色透明性と難帯電性との
両面で、一層すぐれた塩素含有樹脂組成物を提供しよう
とするものである。
(問題を解決するための手段) この発明者は、特公昭40−7366号公報の提唱する
帯電防止剤並びにこれに類似した化合物の諸特性、とく
に塩化ビニル樹脂に対して示す性質を広汎に検討した。
その結果、この発明者は、上記公報の提唱する帯電防止
剤の中から特定の第4級アンモニウム化合物を選び、こ
れを特定の過塩素酸塩とともに、塩化ビニル樹脂に添加
すると、熱安定性がよく着色が少なく、また帯電し難い
樹脂組成物の得られることを見出した。すなわち上記特
定のアンモニウム化合物を過塩素酸塩とともに用いる
と、相剰効果が現われて、アンモニウム化合物を単独で
用いた場合とは違って、格段に熱安定性と難帯電性とが
共に向上することを見出した。さらに、この発明者は、
研究を続けた結果、上記公報の提唱していない特定のア
ンモニウム塩を調製して、これを特定の過塩素酸塩とと
もに塩化ビニル樹脂に添加すると、こゝに無色透明で難
帯電性の樹脂組成物の得られることを見出した。この発
明は、このような知見に基づいて完成されたものであ
る。
この発明は塩素含有樹脂に対して2種類の化合物を添加
することを骨子とするものである。2種類の化合物のう
ちの1つは、N−(ポリ)オキシアルキレン−N、N、
N−トリアルキルアンモニウム塩であって、これは一般
で表わされる化合物である。他の1つは、過塩素酸塩で
あって、一般式 M(ClO4)m (式2) で表わされる化合物である。ことで、R、R及びR
は、そのうち1個が炭素数5−24のアルキル基であ
り、他の2個が炭素数1−5のアルキル基であり、R
は炭素数2−4のアルキレン基であり、nは1−15の
整数であり、Xは塩酸、塩素酸又は過塩素酸のアニオン
であり、Mは周期律表中の1A又は2Aに属する金属イ
オンまたはアンモニウムイオンNH4 +であり、mは1又は
2の整数である。
すなわち、この発明は、 (a)上記の式1で表わされるアンモニウム塩を塩素含有
樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部と、 (b)上記の式2で表わされる過塩素酸塩を(a)で表わされ
るアンモニウム塩1重量部に対して0.02〜0.5重量部
と、 (c)塩素含有樹脂とが含有されていることを特徴とする
難帯電性塩素含有樹脂組成物を提供するものである。
(先行技術との関係) 上記の式1で表わされるアンモニウム塩は、特公昭40
−7366号公報の提唱するアンモニウム塩と一部で重
複するだけで大部分は別異のものとなっている。詳述す
れば、上記公報の提唱するアンモニウム塩は、上述のよ
うに一般式 で表わされているから、一見したところこの発明で用い
られる式1の化合物に似ている。ところが、式1では、
Xが塩酸、塩素酸又は過塩素酸のアニオンに限定されて
おり、他方、式3では、Xは過ハロゲン酸、ベンゼン系
スルホン酸又はアルキルベンゼン系スルホン酸のアニオ
ンに限定されているから、両者が同じものとなるのは、
Xとして過塩素酸のアニオンが使用された場合だけであ
る。すなわち、式1において、Xが塩酸及び塩素酸のア
ニオンである場合には式1の化合物は式3のものとは全
く異なることになる。また、式3では、Rが炭素数1
−4のヒドロキシアルキル基であるとされ、他方、式1
ではこれに相当するものが(RO)nHとされ、R
は炭素数2−4のアルキレン基で、nは1−15の整数
であるとされているから、これらが一致するのは、式3
のnが1の場合の1部だけである。すなわち、nが2以
上の整数である場合には、式1のアンモニウム塩は式3
のアンモニウム塩と全く異なるものとなる。そのほか、
、R、Rは、何れもその一部が重複するだけで
ある。従って、この発明で用いられる式1のアンモニウ
ム塩は大部分が特公昭40−7366号公報の提唱する
アンモニウム塩とは異なっている。
また、この発明は、式1のアンモニウム塩を式2で表わ
される過塩素酸塩と一緒に用いる点で、特公昭40−7
366号公報の開示するところと異なっている。すなわ
ち、上記公報は、式3で表わされるアンモニウム塩を単
独で帯電防止剤として働かせることとしており、他の化
合物と協同して働かせることを全く教えていない。とこ
ろが、この発明は、過塩素酸塩を式1のアンモニウム塩
と共存させて帯電防止作用を高め、且つ樹脂を無色透明
に保持できることとしているから、全く目新しいもので
ある。
(アンモニウム塩の説明) この発明で用いられる式1のアンモニウム塩は、上述の
ように、R、R及びRの何れか1つが炭素数5−
24のアルキル基であることを必要としているが、その
うちで普通に用いられるのは炭素数が8−18のアルキ
ル基である。また、R、R及びRのうちの残りの
2つは、炭素数が1−5のアルキル基であることを必要
とするが、そのうちで普通に用いられるのは炭素数が1
−2のアルキル基である。また、Rは炭素数2−4の
アルキレン基であることを必要とするが、そのうちで普
通に用いられるのは炭素数が2−36のアルキレン基で
ある。nは1−15の整数であることを必要とするが、
普通に用いられるのは1−5である。また、Xは塩酸又
は過塩素酸のアニオンが普通に用いられる。
式1のアンモニウム塩は、重量で樹脂100部に対して
0.5−5部の割合で用いられる。そのうちでも、好まし
いのは3部以下である。その理由は、アンモニウム塩が
0.5部より少ないときは、その効果が充分に現われない
し、逆に5部より多いときは、アンモニウム塩が樹脂と
相溶しないで、製品の表面へ浸出するに至り、製品の外
観を悪くするばかりでなく、耐熱性耐水性を低下させる
からである。
(過塩素酸塩の説明) 式2の過塩素酸塩としては、一般式におけるMが周期律
表の1A、2Aに属する金属イオン又はアンモニウム基
であることが必要とされる。すなわち、Mは例えばリチ
ューム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、ペリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンジウム、バリ
ウム及びアンモニウムである。
そのうちでも好ましいのは、リチュウム、バリウム、マ
ゲネシウム及びアンモニウムである。
式2の過塩素塩は、式1のアンモニウム塩の量を基準に
して、その添加量を定める。すなわち、式2の化合物
は、重量で式1の化合物1部に対し、0.02−0.5部とす
るが、そのうちでも好ましいのは0.05−0.3部の割合で
ある。その理由は、式1の過塩素酸塩が0.02以下では、
充分な帯電防止の効果が得られないからであり、逆に0.
5部以上となると、式1のアンモニウム塩と協同して発
揮される帯電防止の効果が増量分に見合うほど向上しな
いだけでなく、却って樹脂の熱安定性を損ない、また耐
水性を低下するなどの弊害が現われるからである。
(その他の配合物) 塩素含有樹脂、とりわけ塩化ビニル樹脂は、これを軟質
樹脂として使用する場合は勿論、硬質樹脂として使用す
る場合にも、通常これに可塑剤が加えられる。そのほ
か、安定剤、充填材、顔料等が加えられる。この発明に
係る組成物は、このような一般に樹脂の加工にあたって
加えられる種々の添加物が、加えられてもよい。
(配合順序の影響) この発明に係る組成物は、配合すべきものの添加順序に
よって僅かではあるが性質を異にする。組成物について
の通常の常識では、組成物を作るための配合物はこれを
どのような順序で加えても、得られる製品の性質は余り
変りがないとされている。ところが、この発明の組成物
は、配合物の添加順序を変えると、得られた組成物の電
気抵抗性、すなわち、難帯電性が僅かではあるが変わる
こととなる。その点で、この組成物は甚だ奇異に感ぜら
れる。
例えば、式1のアンモニウム塩と式2の過塩素酸塩とを
別々に塩化ビニル樹脂に加えるよりも、式1のアンモニ
ウム塩と式2の過塩素酸塩とを予じめよく混合しておい
て、その混合物を塩化ビニル樹脂に加える方が、帯電し
にくい塩化ビニル樹脂を得ることができる。また、可塑
剤を用いる場合には、アンモニウム塩と過塩素酸塩とを
別々に可塑剤に添加しよく混合してのち、その混合物同
志をまぜ、その後に樹脂と混合してもよいが、それより
も、初めにアンモニウム塩と過塩素酸塩とをよく混合し
ておき、とくに加熱下(例えば40−100℃)に1〜
2時間混合し冷却したのち、これを可塑剤に添加してよ
く混合し、この混合物を樹脂に添加すると、より帯電し
にくい塩化ビニル樹脂を得ることができる。難帯電性の
ほかに、熱安定性や耐水性も一層良好となる。
(可塑剤の影響) また、この発明の組成物は、そこに可塑剤が配合される
場合には、可塑剤の種類によっても影響を受ける。可塑
剤として、脂肪酸エステル、フタル酸エステル、アジピ
ン酸エステル、トリメリット酸エステル等を用いること
ができる。このような可塑剤は、重量で樹脂100部に
対し30−100部、好ましくは40−70部使用する
ことできる。
(発明の効果) この発明に係る組成物は、式1のアンモニウム塩を塩素
含有樹脂100重量部に対して0.5〜5重量部と、式2
の過塩素酸塩を(a)で表わされるアンモニウム塩1重量
部に対して0.020.5重量部と、塩素含有樹脂と
を含んでいるので、組成物として帯電しにくく、従つて
ゴミを吸着し難いので、これを加工して品質のすぐれた
塩素含有樹脂製品を得ることができる。また、こうして
得られた樹脂製品は、帯電し難いから、ゴミを吸着せ
ず、従って表面を構成に保ったことができる。このこと
から、製品の電気抵抗性を測定すること、明らかとな
る。すなわち、この発明による場合には従来のものより
も電気抵抗値がオーム単位で1桁以上、通常2桁から4
桁も小さくなっていることから明らかである。また、こ
の発明に係る組成物は、上記アンモニウム塩と過塩素塩
とを含んでいるためと推察されるが着色が少なく無色透
明の製品を与える。こうして、この発明によれば、帯電
しにくい無色透明の塩素含有樹脂製品が得られるので実
用上の効果が大きい。
(実施例) 以下に、実施例及び比較例を挙げて、この発明に係る組
成物のすぐている所以を具体的に説明する。以下で単に
部というのは、重量部の意味である。また、そこで得ら
れた製品の物性測定は次のようにして行われた。
引張試験:20℃、ダンペル3号、引張速度200mm/分 相 溶 性:50℃、95%の相対湿度の下に120時間 放配置後のブリードの有無判定 電気抵抗性: (1) 表面抵抗:30℃、50%の相対湿度下のオーム (2) 体積固有抵抗:30℃、50%の相対湿度下のオ
ー ム−cm 揮発減量:100℃に6時間加熱した後の減量割合(重 量%)。
着色性 :着色を肉眼で判定して6段階に分け、無色を 1として黄色の着色を6として評価した。
実施例1 この実施例では、式1のアンモニウム塩としてR1がデ
シル基で、R2とR3とがともにメチル基であり、R4がエ
チレン基でnが3であうような、N−ポリオキシエチレ
ン−N、N、N−デシル、ジメチルアンモニウム過塩素
酸塩を用いた。また、式2の過塩素酸塩としては、Mが
マグネシウムであるような、過塩素酸マグネシウムを用
いた。
塩化ビニル樹脂100部に上記アンモニウム過塩素酸塩
3部と、過塩素酸マグネシウム0.7部と、ジオクチルフ
タレート50部と、パリウム−亜鉛系安定剤(日産フエ
ロ社製、LTL−272)2.5部と、エポキシ系安定剤
(アデカアーガス社製、D−178)2部とを配合し
た。この配合物を160℃で6分間ロールで混練し、次
いで170℃で7分間プレスして樹脂シートした。
このシートについてその物性を測定した。物性として
は、引張試験、相溶性、電気抵抗性、着色度、揮発減量
を測定した。その結果引張試験における伸び率が345
%、拡張力が2.55kg/mm2、相溶性試験ではブリードを
全く認めず、表面抵抗が8.0×10オーム、体積固有
抵抗が4.3X10オーム−cm、着色は1で無色透明で
あり、揮発減量は0.45%であった。従って、このシート
は、帯電し難く、無色透明で良好な軟質塩化ビニル樹脂
シートであると認められた。
実施例2 この実施例では、可塑剤を使用しないこととした例であ
る。式1のアンモニウム塩としてR1がデシル基で、R2
とR3とがともにメチル基であり、R4がエチレン基でn
が2であるような、N−ポリオキシエチレン−N、N、
N−デシル、ジメチルアンモニウム過塩素酸塩を用い
た。このアンモニウム塩は、実施例1のアンモニウム塩
に比べるとnの値が異なるだけである。また、式2の過
塩素酸塩としては、Mがマグネシウムであるような、過
塩素酸リチシウムを用いた。
塩化ビニル樹脂100部に上記アンモニウム塩4.8部
と、過塩素酸リチウム0.8部、安定剤としてエポキシ化
大豆油3部、オクチル−錫メルカプタイド1部、バリウ
ム−亜鉛系安定剤1部を加え、この配合物を常温でよく
混合したのち、175−185℃のロールで6分間混練
し、次いで180℃で7分間プレスして、樹脂シートし
た。
このシートについて物性を測定したところ、相溶性試験
ではブリードを全く認めず、表面電気抵抗が4×10
10オーム、体積固有抵抗が7×1010オーム−cm、
着色度は無色透明で1と評価され、帯電し難く、無色透
明で良好な製品を与えるものであると認められた。
実施例3 この受施例では式1のアンモニウム塩として、 を用いた。また式2の過塩素酸塩として、過塩素酸バリ
ウムを用いた。
塩化ビニル樹脂100部に、上記アンモニウムクロライ
ド1部と、過塩素酸バリウム0.4部と、可塑剤としてデ
ジシルアジペート40部を加え、安定剤は実施例1と同
じものを同量加え、その後は実施例1と全く同様にして
シートを得た。
このシートについて物性を測定したところ、引張試験に
おける伸び率が300%、抗張力が2.60kg/mm2、相
溶性試験ではブリードを認めず、電気抵抗性は表面抵抗
が4.5×10オーム、体積固有抵抗が2.0×10
ーム−cmで、着色性は無色透明で1と評価され、揮発減
量は0.15%であって、帯電し難く無色透明で良好なも
のであると認められた。
実施例4 この実施例では、式1のアンモニウム塩として、 を用いた。また、式2の過塩素酸塩として過塩素塩リチ
ウムを用いた。
塩化ビニル樹脂100部に、上記アンモニウム塩3部た
過塩素酸リチウム0.3部と、可塑剤としてジブチルフタ
レート45部とを加え、安定剤は実施例1と同じものを
同量加え、その後は実施例1と全く同様にしてシートを
得た。
このシートについて、物性を測定したところ、引張試験
における伸び率が290%、抵抗力が2.30kg/mm2
相溶性試験ではブリードを認めず、電気抵抗性は表面抵
抗が4.0×10オーム、体積固有抵抗が2.1×10
オーム−cm、着色性は無色透明であって2と評価され、
揮発減量は2.55%であった。従って全体としては、帯
電し難く、無色透明で良好な製品と認められた。
実施例5 この実施例は、添加順序を考慮したものである。
この実施例では、式1のアンモニウム塩として、 を用いた。また、式2の過塩素酸塩として過塩素塩リチ
ウムを用いた。可塑剤としてはジイソニルフタレートを
用いた。
添加順序は次のようにした。すなわち、ジイソノニルフ
タレート100gに、上記アンモニウム塩5gと、過塩
素酸リチウム0.4gとを加え、この混合物を60℃で1
時間よく混合し、冷却して透明な溶液を得た。塩化ビニ
ル樹脂100部に対し、上記溶液を55部添加し、その
後に実施例1で用いたのと同じ安定剤を実施例1と全く
同じ割合で加えた。
その後は、実施例1と全く同様にして厚さ1mmのシート
を得て、このシートについて物性を測定した。その結
果、引張試験における伸び率が310%、抵抗力が2.4
kg/mm2、相溶性試験ではブリードを全く認めず、電気
抵抗性は表面抵抗が4.8×10オーム、体積固有抵抗
が9.5×10オーム−cm、着色性は極めて僅かに着色
していて2と評価され、揮発減量は0.35%であった。
従って、全体としては、帯電し難く、無色透明で良好な
製品と認められた。
実施例6 この実施例は、実施例5と同じ材料を用いて、添加順序
を考えないで同時に添加した例である。
まず、塩化ビニル樹脂100部に、ジイソノニルフタレ
ート52.5部と、実施例5で用いたアンモニウム塩2.5
部と過塩素酸リチウム0.2部とを同時に添加し、さらに
同じ安定剤を同じ割合で加えた。
その後は、実施例1と全く同様にして厚さ1mmのシート
を得て、このシートについて物性を測定した。その結
果、引張試験における伸び率が300%、抵抗力が2.5
kg/mm2、相溶性試験ではブリードを全く認めず電気抵
抗性は表面抵抗が7.5×10オーム、体積固有抵抗が
2.0×10オーム−cm、着色性は極めて僅かに着色し
ていて2と評価され、揮発減量は0.40%であった。従
って、全体としては帯電し難く、無色透明で良好な軟質
塩化ビニル樹脂シートと認められた。
実施例6を実施例5と比較すると、実施例5の方が電気
抵抗値が小さくなっているので、難帯電性は実施例5の
方がすぐれている。このことは、添加方法の影響である
と考えられる。
比較例1 この比較例は、過塩素酸塩を用いないで、ただアンモニ
ウム塩だけを帯電防止剤として加えた例である。帯電防
止剤としては、 を用いた。また可塑剤としてはジオクチルフタレートを
用いた。
塩化ビニル100部に上記帯電防止剤5部と可塑剤50
部とを加え、これに実施例1と同じ安定剤を同量加え
た。その後は、実施例1と全く同様にしてシートを得
た。
このシートについて物性を測定したところ、引張試験に
おける伸び率が330%、抗張力が2.50kg/mm2、相
溶性試験ではブリードを全く認めず、電気抵抗性は表面
抵抗が6.0×10オーム、体積固有抵抗が1.0×10
11オーム−cm、着色性は相当に着色して4を評価され、
揮発減量は0.46%であった。従って、全体としては比
較的帯電し易く、相当に着色していたので、不良と認め
られた。
比較例2 この比較例は塩化ビニル樹脂に可塑剤だけを加えて帯電
防止剤を全く用いなかった例である。
塩化ビニル樹脂100部に可塑剤としてジオクチルフタ
レート50部を加え、これに実施例1と同じ安定剤を同
量加えた。その後は、実施例1と全く同様にしてシート
を得た。
このシートについて物性を測定したところ、引張試験の
伸び率は310、抗張力は2.55kg/mm2、相溶性試験
ではブリードを全く認めず、電気抵抗性は表面抵抗が1.
0×1012オーム、体積固有抵抗が9.0×1012オーム
−cm、着色性は無色透明で1と評価され、揮発減量は0.
77%であった。従って、全体としては帯電し易い欠点
を持つが、無色透明性は良好であると認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 一般式 で表わされるアンモニウム塩を塩素含有樹脂100重量
    部に対して0.5〜5重量部と、 (b) 一般式 M(ClO)m で表わされる過塩素酸塩を(a)で表わされるアンモニウ
    ム塩1重量部に対して0.02〜0.5重量部と、 (c)塩素含有樹脂とが含まれていることを特徴とする、
    難帯電性塩素含有樹脂組成物。但し、R、R及びR
    のうち1個は炭素数が5−24のアルキル基、他は炭
    素数1−5のアルキル基、Rは炭素数2−4のアルキ
    レン基、nは1−15の整数、Xは塩酸、塩素酸又は過塩
    素酸のアニオン、Mは周期律表中1A又は2Aに属する
    金属イオン又はアンモニウムイオン、mは1又は2であ
    る。
JP22168687A 1987-09-04 1987-09-04 難帯電性塩素含有樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH062856B2 (ja)

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