JPH0632309U - 表示付中空容器 - Google Patents

表示付中空容器

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JPH0632309U
JPH0632309U JP7488092U JP7488092U JPH0632309U JP H0632309 U JPH0632309 U JP H0632309U JP 7488092 U JP7488092 U JP 7488092U JP 7488092 U JP7488092 U JP 7488092U JP H0632309 U JPH0632309 U JP H0632309U
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末男 漆原
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呉羽化学工業株式会社
呉羽プラスチックス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック材料により成形された中空容器
の外表面の隆起表示または陥没表示を、広い視野内で浮
き立って見えるようにし、表示効果が高く、その結果と
して装飾効果を向上できるようにする。 【構成】 中空容器1の表示部2に、文字などを表わす
標章表示としての隆起表示A1と、この隆起表示A1を囲
む枠表示としての隆起表示A2が設けられている。この
隆起表示A2に囲まれた範囲内であって隆起表示A1を除
く非表示領域B1に、水平方向に延びる多数の微細な溝
が形成されている。この微細な溝により光の反射に規則
性がもたらされ、広い視野範囲にて、隆起表示A1,A2
が浮き立って見えるようになり、表示内容が見やすく、
また装飾効果の高いものとなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば食品や調味料などを内容物とする軟質あるいは半硬質のプラ スチック材料製の中空容器の胴部などの外表面に、隆起表示または陥没表示が設 けられた中空容器の改善に関し、より詳細には、プラスチック材料によりブロー 成形された中空容器の前記表示を見やすくし且つ容器外観の装飾性を向上させる ことのできる表示付中空容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ケチャップやマヨネーズなどの食品や調味料などを内容物とする容器として、 プラスチック材料にてブロー成形された中空容器が使用されている。この中空容 器の胴部などの外表面には、内容物、商品名、製造者などの表示が付されるが、 この表示構造としてラベルを貼着することが従来から行われている。
【0003】 このラベルによる表示は、ラベルの印刷やラベルの貼着作業などの工程が必要 になってコストに影響を与えることになり、またラベルの剥れにより商品の外観 を低下させるおそれがある。そこで他の表示構造として、中空容器をブロー成形 する際、ブロー成形金型の表面に凹成形面または凸成形面を設けておくことによ り、成形後の中空容器の胴部などの外表面に、文字、記号または図形などを表わ す隆起表示または陥没表示を成形することも行なわれている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の表示構造は、中空容器の胴部などの外表面に、表示内容に応じた隆 起表示または陥没表示を設けただけであり、この隆起表示または陥没表示の面状 態と、これら周囲の領域の面状態とが同じであった。
【0005】 この表示構造は、隆起表示または陥没表示とそれ以外の領域との境界の段差部 での光に対する反射強度の変化を利用して、表示内容を視認させようとするもの である。しかしながら、隆起表示または陥没表示とそれ以外の領域とで面状態が 同じであると、中空容器内にケチャップやマヨネーズなどの内容物が充填された 状態で光を当てたときに、前記境界の段差部からの反射光の強度が高くなる範囲 が非常に狭い角度に限られてしまう。よって容器外面に照射される光に対しある 狭い反射角度方向から見たときには表示内容がある程度視認しやすいが、前記反 射角度から少しでも外れた角度方向から見た場合には、前記境界の段差部からの 反射光強度が極端に低下し、隆起表示または陥没表示が視覚的に浮き立たなくな って、表示効果が非常に弱くなる欠点がある。
【0006】 よって、現状の中空容器の表示内容を広い視野角度範囲にて浮き立たせること ができるようにして従来のものよりも表示を視認しやすくし、また容器外観の装 飾効果を高め、これにより容器を使用した商品の商品価値を向上させ、消費者の 購買意欲を向上させることができる表示付中空容器の改善が望まれていた。
【0007】 本考案は上記従来の課題を解決するものであり、胴部などの外表面に隆起表示 または陥没表示が設けられたものにおいて、これらの表示部以外の領域での光線 の反射状態をコントロールして、表示部分とそれ以外の領域とでの反射光の変化 を広い反射角度にて視認できるようにし、表示内容を視認しやすくし、且つ容器 外観の装飾効果を高めることもできる表示付中空容器を提供することを目的とし ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案の考案者は、表面に隆起表示または陥没表示が形成されている中空容器 において、前記隆起表示または陥没表示以外の領域にて光の反射状態をコントロ ールすることにより、表示部分とそれ以外の領域とでの光の反射状態を異ならせ 、またその反射量の変化を広い反射角度範囲にて識別しやすくできることに着目 して、本考案に至った。
【0009】 本考案の構成は、プラスチック材料により中空に成形され且つ外表面に隆起表 示または陥没表示が設けられている中空容器において、前記隆起表示または陥没 表示以外の領域に多数の微細な凹凸が形成されていることを特徴とするものであ り、前記領域の多数の微細な凹凸により光に対する反射状態をコントロールし、 広い反射角度範囲にて前記隆起表示または陥没表示を浮き立たせるようにしたも のである。
【0010】 また、隆起表示または陥没表示により、所定の標章表示とこの標章表示を囲む 枠表示とが形成されているものである場合には、この枠表示にて囲まれた部分で 且つ前記標章表示を除く領域に多数の微細な凹凸を形成することにより、表示の 見やすさをさらに向上できるようになる。 ここで、多数の微細な凹凸は、互いに平行に延びる直線溝により形成すること が好ましい。
【0011】 図1は、例えばケチャップを内容物とする軟質のプラスチック材料製の中空容 器1の外観斜視図であり、図2はこの中空容器1の表示部2の拡大正面図、図3 は図2のII−II線断面図である。 この中空容器1の胴部の外表面に設けられた表示部2には、隆起表示A1とA2 が設けられている。隆起表示A1は文字、記号または図形もしくはこれらの組み 合わせとなる標章表示(図1では文字のみ)で、隆起表示A2はこの標章表示を 囲む枠表示である。
【0012】 図3に示すように、隆起表示A1とA2の容器1の外表面からの隆起高さ寸法H は例えば0.2mm程度である。また隆起表示A1とA2の表面は共に平滑面であ る。図の例では、枠表示である隆起表示A2で囲まれた部分であって且つ標章表 示となる隆起表示A1を除く非表示領域B1に微細な多数の凹凸が形成されている 。図1と図2の例では、この凹凸は、中空容器1の幅方向(水平方向)へ互いに 平行に延びる多数の微細な直線溝により形成されている。
【0013】 隆起表示A1とA2の表面を平滑面とし、非表示領域B1にて容器外表面に多数 の微細な凹凸を成形することにより、内容物を充填した状態において光に対する 反射状態が非表示領域B1の微細な凹凸によりコントロールされる。その結果、 隆起表示A1,A2と非表示領域B1との反射光量を広い反射角度範囲にて変化さ せることができ、隆起表示A1,A2が浮き立つように目立って見える範囲が広が ることになる。よって表示部2の表示内容を認識しやすくなり、また容器外観の 装飾性も高められる。
【0014】 特に図1と図2に示すように、枠表示となる隆起表示A2で囲まれた範囲の非 表示領域B1に凹凸を設け、しかもこの凹凸を互いに平行に延びる微細な直線溝 とすることにより、表示部2全体の装飾効果が高められる。 表示部2を見やすいものとしまた装飾効果を高めることにより、消費者が商品 を識別しやすくなるのみならず、商品価値が高められて消費者の購買意欲を高め ることができるようになる。特に最近重視されているCI(Corporate Identuty )を高める上においても有効である。
【0015】 表示部2の形状は、図1と図2に示すものに限られるものではなく、図5に示 すように、隆起表示A1を囲む枠表示の隆起表示A2を円形または楕円形あるいは 長円形にし、これに囲まれた範囲であって且つ標章表示となる隆起表示A1を除 く非表示領域B1に多数の微細な直線溝により凹凸を形成してもよい。あるいは 図6に示すように、標章表示となる隆起表示A1の周囲に枠表示が設けられてい ないものであって、前記隆起表示A1の周囲の一定の非表示領域B2(図6では楕 円領域)に多数の微細な直線溝による凹凸を形成してもよい。
【0016】 さらには図2と図5に示す表示部2の場合において、枠表示となる隆起表示A 2の内側だけでなくその外側の一定範囲の非表示領域に多数の微細な直線溝によ る凹凸を形成することも可能である。 または、中空容器1の表示部2が設けられている側面(図1にてCで示す範囲 )の全面に多数の微細な直線溝による凹凸を形成してもよく、さらには、表示部 2以外の容器外表面全域に多数の微細な直線溝を形成することも可能である。
【0017】 前記非表示領域B1(およびB2)の多数の微細な直線溝は、中空容器1をブロ ー成形する際の成形金型により転写成形される。すなわちこの種の中空容器は公 知のダイレクトブロー成形、延伸ブロー成形、インジェクションブロー成形また はシートフォーミングなどの中空成形法により成形が可能であるが、この中空成 形に使用される成形金型の内面の成形面において、前記非表示領域B1(および B2)に対応する部分に多数の微細な成形凸部を設けておくことにより、前記の 微細な直線溝を成形することが可能である。
【0018】 図4は、前記非表示領域B1(およびB2)に多数の微細な直線溝を転写成形す ることのできる成形金型10の一部を示す拡大断面図である。 成形金型10の内面(成形面)において、表示部2の隆起表示A1とA2に対応 する部分には深さ寸法Hの成形凹部11が設けられ、この成形凹部11の底面1 1a(隆起表示A1,A2の表面を成形する部分)は平滑面となっている。なお隆 起表示A1とA2の表面を凸曲面状とする場合には、前記底面11aを凹曲面とす ればよく、この場合も凹曲面となる底面11aの表面は平滑面としておく。
【0019】 成形金型10の成形面において、非表示領域B1(およびB2)に対応する成形 部には、前記微細な直線溝を転写するために微細な成形凸部12が多数設けられ ている。図4の例では、成形凸部12の断面形状が台形であり、底幅寸法および 開口幅寸法がW、高さ寸法がhである。中空容器が成形された状態では、前記成 形凹部11により、高さ寸法Hの隆起表示A1とA2が成形され、また非表示領域 B1(およびB2)に、開口幅寸法がほぼW、深さ寸法がほぼhの多数の微細な直 線溝が転写成形される。
【0020】 非表示領域に形成される微細な溝の開口幅寸法(図1におけるWで決まる寸法 )は0.1〜1.0mm、好ましくは0.2〜0.5mmである。また溝の深さ 寸法(図4のhで決まる寸法)は0.05〜0.5mmで、好ましくは0.1〜 0.2mmである。また隣り合う直線溝の配列ピッチ(隣接する溝の幅中心間の 距離)は0.1〜1.5mm好ましくは0.3〜1.0mmである。 なお隆起表示A1とA2の高さ寸法(金型の寸法H)は、中空容器の厚さ寸法お よび隆起表示の面積などに応じて変化するものであるが、一般的に0.1〜1. 0mm程度である。
【0021】 微細な直線溝の断面形状は台形に限られず、直角三角形などの鋸刃形状または 二等辺三角形や正三角形などの三角形、あるいは断面形状が半円形や楕円形また はサインカーブのように表面が曲面形状となっていてもよく、この断面形状によ り光の反射の方向および光の反射角度範囲を変えることが可能である。 また非表示領域B1(およびB2)に形成される微細な凹凸は、必ずしも微細な 直線溝である必要はなく、互いに平行で且つ曲線的に変化する溝であってもよい 。あるいは正面拡大形状が円形または長円形の凹部または突部が規則的にまたは 不規則的に配列しているものであってもよい。
【0022】 次に、本考案の中空容器を構成するプラスチック材料としては、例えば、結晶 性ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、低密度ポリエチレン あるいは中密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテ ン−1、直鎖状エチレン−αオレフィンコポリマー(LLDPE、VLDPE、 ULDPE)、またはこれ以外のポリオレフィン系樹脂、
【0023】 ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などの芳香属ビニル重合体、ポ リ塩化ビニル重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル −スチレン−ブタジエン共重合体のごときニトリル系共重合体、ナイロン6、ナ イロン6−6、ナイロン6−12、パラまたはメタキシレンアジパミド、ヘキサ メチレンジアミンとテレフタル酸及び/またはイソフタル酸との共重合ポリアミ ド、またはこれ以外のポリアミド系樹脂、
【0024】 ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、 各種ポリカーボネート、ポリオキシエチレンなどのポリアセタール系樹脂、 以上いずれか一種類の熱可塑性樹脂、あるいは上記列挙のものから選ばれた少 なくとも二種類以上のブレンド物またはポリマーアロイなどを挙げることができ る。なお中空容器のプラスチック材料は、これらに限定されるものではない。
【0025】 また本考案の中空容器は、前記に列挙されたいずれか一種類の熱可塑性樹脂ま たは二種類以上のブレンド物またはポリマーアロイによる単層構造でもよいが、 多層構造とすることも可能である。 多層構造の例としては、例えば、ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレー トなどを内層および外層とし、これらの樹脂層の間に接着層を介し(または介さ ず)芯層としてガスバリヤー層を設けたものが挙げられる。ガスバリヤー層とし て使用される樹脂材料としては、例えばエチレン含有量が20〜50モル%のエ チレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂、ポリ塩化ビニリデン系重 合体、高ニトリル基含有重合体、その他、MXD−6ナイロンなど公知の物理的 ガスバリヤー性樹脂の他、酸素吸収ポリマーなど化学的ガスバリヤー材が使用可 能である。
【0026】 多層構造において、内層または外層と中間層または芯層との間に充分な接着性 が得られない場合には、これらの間に接着性樹脂層を設けることができる。この 場合の接着性樹脂としては、酸変成オレフィン樹脂や各種コポリアミド、コポリ エステル樹脂などが使用可能である。 また、本考案の中空容器に、リグラインド層を含有させることができる。 中空容器の成形方法は前述のように、公知のダイレクトブロー成形、延伸ブロ ー成形、インジェクションブロー成形またはシートフォーミングなどの任意の中 空成形法であり、容器の厚み寸法は0.1〜2.0mm程度、好ましくは0.2 〜0.6mm程度である。
【0027】 なお、上記説明では、表示部2にて隆起表示A1とA2により標章表示や枠表示 がなされているが、各図においてA1とA2で示す各表示部分を凹状にした陥没表 示とすることもできる。この場合には陥没表示の周囲の領域(例えばA1とA2で 囲まれる範囲)において微細な凹凸例えば微細な溝を形成することになる。ある いは所定の文字、記号、図形などの形状の陥没表示が広い面積にて凹状に成形さ れている場合には、この陥没部の底面に微細な溝などの凹凸を成形してもよい。
【0028】
【実施例】
以下本考案の実施例を説明する。 (実施例) 実施例として、図1と図2に示すように、中空容器1の表示部2に標章表示と なる隆起表示A1と枠表示となる隆起表示A2を成形し、隆起表示A2の範囲内で あって隆起表示A1を除く部分に微細な直線溝を成形した。 ダイレクトブロー成形用の金型の成形面のうち、表示部を成形する部分の断面 形状を図4に示す構造とした。すなわち非表示領域に微細な直線溝を転写成形す るための成形凸部12の断面形状をほぼ台形とし、この成形凸部12が互いに平 行にて紙面直交方向に直線状に延びるものとした。
【0029】 隆起表示となる部分を成形する成形凹部11の深さ寸法Hは0.2mmとし、 非表示領域の微細な直線溝を成形するための成形凸部12,12,…の深さ寸法 hを0.1mmとした。また成形凸部12,12,…の底幅寸法および開口幅寸 法Wを0.25mm、成形凸部12,12,…の頂部および底部のそれぞれの幅 寸法WaとWbを0.05mmとし、その結果、成形凸部の幅方向のピッチは0 .3mmとなった。したがって、この成形金型により中空容器をダイレクトブロ ー成形すると、表示部には高さ寸法がほぼ0.2mmの隆起表示が形成され、非 表示領域では、深さ寸法がほぼ0.1mm、幅寸法がほぼ0.25mmの微細な 溝が0.3mmピッチすなわち1cmの間に33本転写成形されることになる。
【0030】 この金型を用いて、複数の公知の押出機を用いダイレクトブロー成形機により 内容積が500cc、目付け18.5グラムの圧潰性中空容器を作成した。 その構成は、外層より、LDPE/接着性樹脂層/EVOH/接着性樹脂層/ リグラインド層/接着性樹脂層/LDPEで、この各層の厚さ寸法は、中空容器 の胴部において、外層側から順に175/3/15/3/50/175(μm) で、合計で421(μm)であった。
【0031】 最内層と最外層のLDPE(低密度ポリエチレン)はJIS:K−6758で 測定した密度が0.921(g/cc)で、MFR(Melt Flow Rate)は0.8 であった。ガスバリヤー層として使用されるEVOH(エチレン−ビニルアルコ ール共重合体)は、エチレン含有量が32モル%のもので、株式会社クラレ製の 商品名「EVAL・EP−F」を使用した。また、接着性樹脂層は、酸無水物変 成グラフトポリエチレンで三井石油化学工業株式会社製の商品名「アドマー」を 用いた。
【0032】 (比較例) 比較例としては、前記実施例と同じ形状の中空容器を成形するダイレクトブロ ー成形用の成形金型であって、非表示領域を成形する成形部に図4に示すような 成形凸部12が形成されておらず、この部分が平滑面であるものを使用した。ま た使用したプラスチック材料や容器の胴部における厚さ寸法などは実施例と同じ ものとして圧潰性中空容器を成形した。
【0033】 (評価方法) 上記実施例と比較例のそれぞれの中空容器に市販のケチャップを充填し、まず その外観において中身を充填した場合の表示部の見栄え、装飾効果を観察して比 較した。 この評価方法は、40才代の男性10人、35〜40才の主婦10人をモニタ ーとして、視覚による外観比較評価により行った。比較評価方法は、比較例の中 空容器の外観を基準とし、これに対する実施例の中空容器の外観が「優」と感じ たら「評価A」、「秀」と感じたら「評価B」、「良」と感じたら「評価C」、 比較例と変わらないと感じたら「評価D」と回答するものとした。この4段階評 価の結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】 上記表1から、「優」と「秀」の評価の合計が75%を占め、優れた表示効果 および装飾効果が得られていることが判る。
【0036】 次に実施例と比較例のそれぞれの中空容器の表示部の部分に光を当て、その投 光角と受光角を変えて、JIS:K−7105に準じてそのグロス値(%)を測 定した。投光は中空容器1の表示部2が設けられている正面方向から行った。以 下において投光角は、水平方向を0度とする。また中空容器の表示部における微 細な直線溝は図1に示したのと同様に容器幅方向(水平方向)とし、投光角の変 化方向は、微細な直線溝の延び方向と直交する向きとした。 測定方法は、受光角をそれぞれ45,60,75度とし、投光角を5度刻みに 20〜75度の間で変化させた。このときの測定されたグロス値(%)を表2に 示す。測定装置は、日本電色工業株式会社製の、変角光沢計(VG−1D)を使 用した。
【0037】
【表2】
【0038】 表2に示すように、比較例では、投光角と受光角がほぼ一致したときにのみ、 強いグロス値を示している。すなわち比較例では、狭い受光角範囲に限って表示 部が見やすくなるだけである。 一方、実施例においては、広い受光範囲にて高いグロス値となっており、表示 部の隆起表示の浮き上がり効果が、全視野にわたっていることが示され、前記表 1による視覚評価結果とよく一致している。
【0039】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、中空容器において隆起表示または陥没表示以外 の領域に凹凸を設けたことにより、その表示内容が広い視野にわたって浮き立っ て見えるようになり、表示の視認が容易になり、また装飾効果を高め、消費者に 商品イメージを定着させるのに好適なものとなる。
【0040】 また請求項2に記載したように、枠表示に囲まれた範囲で且つ標章表示を除く 領域に凹凸を形成することにより、表示部全体の装飾効果をさらに高めることが できる。
【0041】 請求項3に記載したように、凹凸を微細な溝にすることにより、非表示部によ る反射光のコントロール効果が高まり、隆起表示または陥没表示とそれ以外の領 域との目視区別が一層鮮明なものとなる。
【提出日】平成5年4月15日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の表示構造は、中空容器の胴部などの外表面に、表示内容に応じた隆 起表示または陥没表示を設けただけであり、この隆起表示または陥没表示 面状態と、これら表示部の周囲の領域の面状態とが同じであった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 本考案は上記従来の課題を解決するものであり、胴部などの外表面に隆起表示 または陥没表示が設けられたものにおいて、これらの表示部以外の領域での光線 の反射状態に規則性を与え、表示部分とそれ以外の領域とでの反射光の変化を広 い反射角度にて視認できるようにし、表示内容を視認しやすくし、且つ容器外観 の装飾効果を高めることもできる表示付中空容器を提供することを目的としてい る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案の考案者は、表面に隆起表示または陥没表示が形成されている中空容器 において、前記隆起表示または陥没表示以外の領域にて光の反射状態に規則性を 与える ことにより、表示部分とそれ以外の領域とでの光の反射状態を異ならせ、 またその反射量の変化を広い反射角度範囲にて識別しやすくできることに着目し て、本考案に至った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 本考案の構成は、プラスチック材料により中空に成形され且つ外表面に隆起表 示または陥没表示が設けられている中空容器において、前記隆起表示または陥没 表示以外の少なくともその周囲領域に多数の微細な凹凸が形成されていることを 特徴とするものであり、前記領域の多数の微細な凹凸により光に対する反射状態 に規則性を与えることにより、 広い反射角度範囲にて前記隆起表示または陥没表 示を浮き立たせるようにしたものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 隆起表示A1とA2の表面を平滑面とし、非表示領域B1にて容器外表面に多数 の微細な凹凸を成形することにより、内容物充填された状態において光に対す る反射状態が非表示領域B1の微細な直線溝により規則性を有して特定された状 態となる。 その結果、隆起表示A1,A2と非表示領域B1との反射光量に、広い 反射角度範囲にて差を生じさせることができ、隆起表示A1,A2が浮き立つよう に目立って見える範囲が広がることになる。よって表示部2の表示内容を認識し やすくなり、また容器外観の装飾性も高められる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 微細な直線溝の断面形状は台形に限られず、直角三角形などの鋸刃形状または 二等辺三角形や正三角形などの三角形、あるいは断面形状が半円形や楕円形また はサインカーブのように表面が曲面形状となっていてもよく、この断面形状によ り光の反射の方向および光の反射角度範囲を変えることが可能である。 また非表示領域B1(およびB2)に形成される微細な凹凸は、必ずしも微細な 直線溝である必要はなく、互いに平行で且つ曲線的に変化する溝であってもよい 。あるいは正面拡大形状が一定の円形または長円形の凹部または突部が規則的に または不規則的に配列しているものであってもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】 (評価方法) 上記実施例と比較例のそれぞれの中空容器に市販のケチャップを充填し、まず その外観において中身を充填した場合の表示部の見栄え、装飾効果を観察して比 較した。 この評価方法は、40才代の男性10人、35〜40才の主婦10人をモニタ ーとして、視覚による外観比較評価により行った。比較評価方法は、比較例の中 空容器の外観を基準とし、これに対する実施例の中空容器の外観が「」と感じ たら「評価A」、「」と感じたら「評価B」、「良」と感じたら「評価C」、 比較例と変わらないと感じたら「評価D」と回答するものとした。この4段階評 価の結果を表1に示す。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【表1】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】 上記表1から、「」と「」の評価の合計が75%を占め、優れた表示効果 および装飾効果が得られていることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空容器の一例の外観を示す斜視図、
【図2】図1に示す中空容器の表示部を拡大して示す正
面図、
【図3】図2のII−II線断面図、
【図4】中空容器を成形する金型のうちの表示部を成形
する部分を示す拡大断面図、
【図5】表示部の他の構造例を示す正面図、
【図6】表示部のさらに他の構造例を示す正面図、
【符号の説明】
1 中空容器 2 表示部 A1,A2 隆起表示 B1,B2 非表示領域 10 成形金型 11 成形凹部 12 成形凸部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材料により中空に成形され
    且つ外表面に隆起表示または陥没表示が設けられている
    中空容器において、前記隆起表示または陥没表示以外の
    領域に多数の微細な凹凸が形成されていることを特徴と
    する表示付中空容器。
  2. 【請求項2】 隆起表示または陥没表示により、所定の
    標章表示とこの標章表示を囲む枠表示とが形成されてお
    り、この枠表示にて囲まれた部分で且つ前記標章表示を
    除く領域に多数の微細な凹凸が形成されている請求項1
    記載の表示付中空容器。
  3. 【請求項3】 多数の微細な凹凸は、互いに平行に延び
    る直線溝により形成されている請求項1または請求項2
    記載の表示付中空容器。
JP1992074880U 1992-10-02 1992-10-02 表示付中空容器 Expired - Lifetime JPH0748492Y2 (ja)

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