JPH06325323A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
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- JPH06325323A JPH06325323A JP31638893A JP31638893A JPH06325323A JP H06325323 A JPH06325323 A JP H06325323A JP 31638893 A JP31638893 A JP 31638893A JP 31638893 A JP31638893 A JP 31638893A JP H06325323 A JPH06325323 A JP H06325323A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 媒体対向面の研削時の基板の欠けを抑制し、
良好な記録再生特性を付与する。 【構成】 基板1上に薄膜素子よりなる磁気回路部2を
形成した薄膜素子基板3と、保護板5を接合して形成さ
れる薄膜磁気ヘッドにおいて、薄膜素子基板3の熱膨張
率を保護板5の熱膨張率よりも大きくし、且つ保護板5
接合後の薄膜素子基板3の反りの曲率半径を4000m
m以上とする。また、上記のような薄膜磁気ヘッドにお
いて、基板1上に磁気回路2を形成した際の薄膜素子基
板3の反り量を保護板5接合時の薄膜素子基板3の反り
量よりも小さいものとしても良い。
良好な記録再生特性を付与する。 【構成】 基板1上に薄膜素子よりなる磁気回路部2を
形成した薄膜素子基板3と、保護板5を接合して形成さ
れる薄膜磁気ヘッドにおいて、薄膜素子基板3の熱膨張
率を保護板5の熱膨張率よりも大きくし、且つ保護板5
接合後の薄膜素子基板3の反りの曲率半径を4000m
m以上とする。また、上記のような薄膜磁気ヘッドにお
いて、基板1上に磁気回路2を形成した際の薄膜素子基
板3の反り量を保護板5接合時の薄膜素子基板3の反り
量よりも小さいものとしても良い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気回路部を構成する
磁気コアやコイル等が真空薄膜形成技術によって形成さ
れてなる薄膜磁気ヘッドに関するものである。
磁気コアやコイル等が真空薄膜形成技術によって形成さ
れてなる薄膜磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜磁気ヘッドは、磁気回路部
が真空薄膜形成技術によって形成される薄膜素子により
構成されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等の微細
寸法化が容易で高分解能記録が可能であるという特徴を
有しており、高密度記録化に対応した磁気ヘッドとして
注目されている。
が真空薄膜形成技術によって形成される薄膜素子により
構成されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等の微細
寸法化が容易で高分解能記録が可能であるという特徴を
有しており、高密度記録化に対応した磁気ヘッドとして
注目されている。
【0003】このような薄膜磁気ヘッドとしては、薄膜
素子の形成される薄膜素子基板と保護板がガラス接合さ
れたものが一般的である。上記薄膜素子基板は、薄膜素
子である上部磁気コア,導体コイル等よりなる磁気回路
を下部磁気コアであるフェライト等よりなる基板上に形
成したものであり、多チャンネル形成されていても良
い。また、保護板は上記磁気回路を保護するように、基
板の磁気回路形成面にガラス接合されている。
素子の形成される薄膜素子基板と保護板がガラス接合さ
れたものが一般的である。上記薄膜素子基板は、薄膜素
子である上部磁気コア,導体コイル等よりなる磁気回路
を下部磁気コアであるフェライト等よりなる基板上に形
成したものであり、多チャンネル形成されていても良
い。また、保護板は上記磁気回路を保護するように、基
板の磁気回路形成面にガラス接合されている。
【0004】このような薄膜磁気ヘッドは、次のような
製造方法によって製造される。先ず、図6に示すように
下部磁気コアである基板11上に上部磁気コアや導体コ
イル等よりなる磁気回路部12を真空薄膜形成技術によ
って形成し、薄膜素子基板13を得る。次いで、薄膜素
子基板13と保護板の接合を行う。この際、図7に示す
ように保護板14が薄膜素子基板13の磁気回路部12
の素子部12aを覆うように、保護板14と薄膜素子基
板13を重ね合わせるようにする。
製造方法によって製造される。先ず、図6に示すように
下部磁気コアである基板11上に上部磁気コアや導体コ
イル等よりなる磁気回路部12を真空薄膜形成技術によ
って形成し、薄膜素子基板13を得る。次いで、薄膜素
子基板13と保護板の接合を行う。この際、図7に示す
ように保護板14が薄膜素子基板13の磁気回路部12
の素子部12aを覆うように、保護板14と薄膜素子基
板13を重ね合わせるようにする。
【0005】そして、図8に示すように加圧治具15に
よって薄膜素子基板13と保護板14を挟み込み、図中
矢印Pで示す方向に圧力をかけながら図示しない融着ガ
ラスを配して薄膜素子基板13と保護板14のガラス融
着を行う。最後に、図9に示すように得られた接合物で
ある薄膜磁気ヘッド16の媒体対向面16aに円筒研削
を行い、上述したような薄膜磁気ヘッドを得る。
よって薄膜素子基板13と保護板14を挟み込み、図中
矢印Pで示す方向に圧力をかけながら図示しない融着ガ
ラスを配して薄膜素子基板13と保護板14のガラス融
着を行う。最後に、図9に示すように得られた接合物で
ある薄膜磁気ヘッド16の媒体対向面16aに円筒研削
を行い、上述したような薄膜磁気ヘッドを得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
薄膜磁気ヘッドにおいては、基板が磁気回路部より剥離
し易く、最終工程である媒体対向面の円筒研削の際に基
板に欠けが発生してしまうという問題が発生している。
下部磁気コアである基板に欠けが発生すると、その部分
の磁気ギャップ長が大きくなってしまい、十分な記録再
生特性を得ることが出来ず、不良品となってしまう。ま
た、欠けが大きくなると、媒体への傷付きが生じ、媒体
の製品寿命を縮めてしまう。
薄膜磁気ヘッドにおいては、基板が磁気回路部より剥離
し易く、最終工程である媒体対向面の円筒研削の際に基
板に欠けが発生してしまうという問題が発生している。
下部磁気コアである基板に欠けが発生すると、その部分
の磁気ギャップ長が大きくなってしまい、十分な記録再
生特性を得ることが出来ず、不良品となってしまう。ま
た、欠けが大きくなると、媒体への傷付きが生じ、媒体
の製品寿命を縮めてしまう。
【0007】このような薄膜磁気ヘッドの媒体対向面研
削時に発生する基板の欠けは次のような理由により発生
するものと思われる。基板上に磁気回路部を形成する際
には主に磁気回路部形成面が凸形状となるような方向の
反りが発生し易いが、この後工程である保護板との接合
時に保護板によって薄膜素子基板の反りを矯正し、反り
のない薄膜磁気ヘッドを形成している。ところが、この
時の薄膜素子基板には内部歪みが発生しており、結果的
に基板を磁気回路部より剥離する方向の内部応力が発生
して磁気回路部から基板が剥離してしまい、媒体対向面
の研削の際にその部分から基板の欠けが発生するものと
思われる。
削時に発生する基板の欠けは次のような理由により発生
するものと思われる。基板上に磁気回路部を形成する際
には主に磁気回路部形成面が凸形状となるような方向の
反りが発生し易いが、この後工程である保護板との接合
時に保護板によって薄膜素子基板の反りを矯正し、反り
のない薄膜磁気ヘッドを形成している。ところが、この
時の薄膜素子基板には内部歪みが発生しており、結果的
に基板を磁気回路部より剥離する方向の内部応力が発生
して磁気回路部から基板が剥離してしまい、媒体対向面
の研削の際にその部分から基板の欠けが発生するものと
思われる。
【0008】また、媒体対向面研削により表面的な基板
の欠けを除去して製品としても、基板を磁気回路部より
剥離する方向の内部応力が残存していることから、実使
用によって再び基板の欠けが発生してしまう。
の欠けを除去して製品としても、基板を磁気回路部より
剥離する方向の内部応力が残存していることから、実使
用によって再び基板の欠けが発生してしまう。
【0009】このような問題を解決するために、基板と
磁気回路の密着強度を向上させる、或いは保護板との接
合の際に用いられる融着ガラスのガラス転移点を下げる
等の手法が提案されているが、これらの実施は困難であ
る。
磁気回路の密着強度を向上させる、或いは保護板との接
合の際に用いられる融着ガラスのガラス転移点を下げる
等の手法が提案されているが、これらの実施は困難であ
る。
【0010】そこで、本発明は従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、磁気回路部からの基板の剥離がな
く、媒体対向面の研削時に基板の欠けが発生することが
なく、媒体の製品寿命を縮めることがなく、良好な記録
再生特性を有する薄膜磁気ヘッドを提供することを目的
とする。
されたものであり、磁気回路部からの基板の剥離がな
く、媒体対向面の研削時に基板の欠けが発生することが
なく、媒体の製品寿命を縮めることがなく、良好な記録
再生特性を有する薄膜磁気ヘッドを提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明者等が鋭意検討した結果、薄膜素子基板と保
護板の熱膨張率を調整することにより、薄膜素子基板に
基板を磁気回路部より剥離する方向の内部応力を発生さ
せることなく両者の接合を行い、基板が磁気回路部から
剥離することもなく、媒体対向面の研削時に基板の欠け
が発生することのない磁気ヘッドを得ることができるこ
とを見出した。また、薄膜素子基板の薄膜素子を形成す
る際に発生する反り量を保護板接合後の薄膜素子基板の
反り量よりも小さくすることによっても上述の目的を達
成することが可能であることを見出した。
めに本発明者等が鋭意検討した結果、薄膜素子基板と保
護板の熱膨張率を調整することにより、薄膜素子基板に
基板を磁気回路部より剥離する方向の内部応力を発生さ
せることなく両者の接合を行い、基板が磁気回路部から
剥離することもなく、媒体対向面の研削時に基板の欠け
が発生することのない磁気ヘッドを得ることができるこ
とを見出した。また、薄膜素子基板の薄膜素子を形成す
る際に発生する反り量を保護板接合後の薄膜素子基板の
反り量よりも小さくすることによっても上述の目的を達
成することが可能であることを見出した。
【0012】すなわち、本発明は、基板上に薄膜素子の
形成される薄膜素子基板と保護板が接合されてなる薄膜
磁気ヘッドにおいて、上記薄膜素子基板の熱膨張率が上
記保護板の熱膨張率よりも大きく、且つ保護板を接合し
た後の薄膜素子基板の反りの曲率半径が4000mm以
上であることを特徴とするものである。
形成される薄膜素子基板と保護板が接合されてなる薄膜
磁気ヘッドにおいて、上記薄膜素子基板の熱膨張率が上
記保護板の熱膨張率よりも大きく、且つ保護板を接合し
た後の薄膜素子基板の反りの曲率半径が4000mm以
上であることを特徴とするものである。
【0013】保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り
が、曲率半径4000mm未満の反りであると、複数チ
ャンネルの薄膜素子を形成した際に、アジマスロスが問
題となる。
が、曲率半径4000mm未満の反りであると、複数チ
ャンネルの薄膜素子を形成した際に、アジマスロスが問
題となる。
【0014】また、上記のような薄膜磁気ヘッドにおい
て、基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素子基板の反
り量は、保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り量よ
りも小さくなるように設定することが好ましい。この逆
であると、基板と磁気回路部とが剥離する方向に力が加
わることになる。
て、基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素子基板の反
り量は、保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り量よ
りも小さくなるように設定することが好ましい。この逆
であると、基板と磁気回路部とが剥離する方向に力が加
わることになる。
【0015】
【作用】基板上に薄膜素子の形成される薄膜素子基板と
保護板とが接合されてなる薄膜磁気ヘッドにおいて、上
記薄膜素子基板の熱膨張率が上記保護板の熱膨張率より
も大きくなるように設定すると、薄膜素子基板が凸にな
る方向に反りが発生し、保護板に対して押し付けられる
形になってギャップの欠けが抑制される。このとき、薄
膜素子基板の反りが曲率半径4000mm以上となるよ
うな反りであれば、多チャンネル化したときにもアジマ
スロスによる出力の低下は問題にならない。
保護板とが接合されてなる薄膜磁気ヘッドにおいて、上
記薄膜素子基板の熱膨張率が上記保護板の熱膨張率より
も大きくなるように設定すると、薄膜素子基板が凸にな
る方向に反りが発生し、保護板に対して押し付けられる
形になってギャップの欠けが抑制される。このとき、薄
膜素子基板の反りが曲率半径4000mm以上となるよ
うな反りであれば、多チャンネル化したときにもアジマ
スロスによる出力の低下は問題にならない。
【0016】通常、薄膜素子基板は薄膜素子形成面側が
凸になるような反りを有しているので、初期の反り量,
すなわち基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素子基板
の反り量が、保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り
量よりも小さくなるように設定すれば、基板が磁気回路
部より剥離する方向の内部応力を発生させることはな
く、残留歪等による構造物(磁気回路部)への負荷が解
消される。
凸になるような反りを有しているので、初期の反り量,
すなわち基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素子基板
の反り量が、保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り
量よりも小さくなるように設定すれば、基板が磁気回路
部より剥離する方向の内部応力を発生させることはな
く、残留歪等による構造物(磁気回路部)への負荷が解
消される。
【0017】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、実験結果に基づいて詳細に説明する。
いて、実験結果に基づいて詳細に説明する。
【0018】本実験例においては、基板上に多チャンネ
ルの磁気回路が形成される多チャンネル型薄膜磁気ヘッ
ドにおける保護板の熱膨張率(本実験例においては熱膨
張係数として示している。)と媒体対向面研削時の基板
の欠けの発生率,保護板接合後の薄膜素子基板の反り量
の関係について調査を行った。
ルの磁気回路が形成される多チャンネル型薄膜磁気ヘッ
ドにおける保護板の熱膨張率(本実験例においては熱膨
張係数として示している。)と媒体対向面研削時の基板
の欠けの発生率,保護板接合後の薄膜素子基板の反り量
の関係について調査を行った。
【0019】すなわち、図1に示すように、基板1上に
薄膜素子である多チャンネルの磁気回路部2を形成して
薄膜素子基板3を形成し、図2に示すように融着ガラス
4を介して薄膜素子基板3と保護板5を接合して薄膜磁
気ヘッドを形成した。この際、基板1として熱膨張係数
αが122×10-7であるフェライトを用い、保護板5
として熱膨張係数αが101×10-7であるセラミック
ス保護板Aまたは熱膨張係数αが126×10-7である
セラミックス保護板Bを用いた。なお、融着ガラスの熱
膨張係数αは90×10-7であり、融着条件は490℃
×30分とした。
薄膜素子である多チャンネルの磁気回路部2を形成して
薄膜素子基板3を形成し、図2に示すように融着ガラス
4を介して薄膜素子基板3と保護板5を接合して薄膜磁
気ヘッドを形成した。この際、基板1として熱膨張係数
αが122×10-7であるフェライトを用い、保護板5
として熱膨張係数αが101×10-7であるセラミック
ス保護板Aまたは熱膨張係数αが126×10-7である
セラミックス保護板Bを用いた。なお、融着ガラスの熱
膨張係数αは90×10-7であり、融着条件は490℃
×30分とした。
【0020】このとき、厳密に言えば薄膜素子基板3の
熱膨張係数と基板1の熱膨張係数は微妙に相違すること
が予想されるが、便宜上、ここでは同等と見做した。以
上により2種類の薄膜磁気ヘッドを作成したが、セラミ
ックス保護板Aを用いた薄膜磁気ヘッドをサンプル1と
し、セラミックス保護板Bを用いた薄膜磁気ヘッドをサ
ンプル2とした。
熱膨張係数と基板1の熱膨張係数は微妙に相違すること
が予想されるが、便宜上、ここでは同等と見做した。以
上により2種類の薄膜磁気ヘッドを作成したが、セラミ
ックス保護板Aを用いた薄膜磁気ヘッドをサンプル1と
し、セラミックス保護板Bを用いた薄膜磁気ヘッドをサ
ンプル2とした。
【0021】そして、上記サンプル1,2について媒体
対向面研削時の基板の欠けの発生率及び保護板接合後の
薄膜素子基板の反り量を調査した。基板の欠けの発生率
は、多チャンネル型の薄膜磁気ヘッドに形成される全ト
ラック(52トラック)中、欠けの発生したトラックの
割合として表し、薄膜素子基板の反り量は、全トラック
中で最も反っているトラックと、基板の両端に形成され
るトラックを基準とした水平面との距離を測定して表し
た。なお、本実験例に用いた薄膜素子基板の反り量は、
磁気回路部が凸形状となるような方向で1〜2μmであ
り、その反りの曲率半径は、20161〜10080m
m程度であった。結果を表1に示す。
対向面研削時の基板の欠けの発生率及び保護板接合後の
薄膜素子基板の反り量を調査した。基板の欠けの発生率
は、多チャンネル型の薄膜磁気ヘッドに形成される全ト
ラック(52トラック)中、欠けの発生したトラックの
割合として表し、薄膜素子基板の反り量は、全トラック
中で最も反っているトラックと、基板の両端に形成され
るトラックを基準とした水平面との距離を測定して表し
た。なお、本実験例に用いた薄膜素子基板の反り量は、
磁気回路部が凸形状となるような方向で1〜2μmであ
り、その反りの曲率半径は、20161〜10080m
m程度であった。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果を見てわかるように、セラミッ
ク保護板Bの熱膨張係数αが薄膜素子基板の熱膨張係数
αよりも大きいサンプル2においては、接合後の薄膜素
子基板の反り量は減少し(表1中、負の表示は反りの方
向が逆方向となったことを示す。)、且つ基板の欠け発
生率は19.7%であり、セラミック保護板Aの熱膨張
係数αが基板の熱膨張係数αよりも小さいサンプル1に
おいては、接合後の薄膜素子基板の反り量は増加し、且
つ基板の欠け発生率は0%であった。従って、基板上に
薄膜素子の形成される薄膜素子基板と保護板が接合され
てなる薄膜磁気ヘッドにおいて、上記薄膜素子基板の熱
膨張係数(熱膨張率)を上記保護板の熱膨張係数(熱膨
張率)よりも大きくすることにより、媒体対向面研削時
の基板の欠けの発生を防止することができることが確認
された。
ク保護板Bの熱膨張係数αが薄膜素子基板の熱膨張係数
αよりも大きいサンプル2においては、接合後の薄膜素
子基板の反り量は減少し(表1中、負の表示は反りの方
向が逆方向となったことを示す。)、且つ基板の欠け発
生率は19.7%であり、セラミック保護板Aの熱膨張
係数αが基板の熱膨張係数αよりも小さいサンプル1に
おいては、接合後の薄膜素子基板の反り量は増加し、且
つ基板の欠け発生率は0%であった。従って、基板上に
薄膜素子の形成される薄膜素子基板と保護板が接合され
てなる薄膜磁気ヘッドにおいて、上記薄膜素子基板の熱
膨張係数(熱膨張率)を上記保護板の熱膨張係数(熱膨
張率)よりも大きくすることにより、媒体対向面研削時
の基板の欠けの発生を防止することができることが確認
された。
【0024】なお、このことは以下のように説明され
る。先ず、図3に示すように基板1上に磁気回路部2を
形成する際には、基板1には図中矢印N1 で示す方向の
内部応力が発生し、その結果薄膜素子基板3には図中矢
印S1 で示すような方向の力が加わって反りが生じ、薄
膜素子基板3は磁気回路部2を凸形状とするような方向
に沿った形状となる。
る。先ず、図3に示すように基板1上に磁気回路部2を
形成する際には、基板1には図中矢印N1 で示す方向の
内部応力が発生し、その結果薄膜素子基板3には図中矢
印S1 で示すような方向の力が加わって反りが生じ、薄
膜素子基板3は磁気回路部2を凸形状とするような方向
に沿った形状となる。
【0025】次に、上記薄膜素子基板3に融着ガラス4
を介して保護板5を接合するが、サンプル2のように保
護板5として薄膜素子基板3よりも熱膨張係数αの大き
いものを用いた場合には、図4に示すように薄膜素子基
板3の磁気回路部2から基板1が剥離して間隙6が生じ
るが、これは次のように説明される。
を介して保護板5を接合するが、サンプル2のように保
護板5として薄膜素子基板3よりも熱膨張係数αの大き
いものを用いた場合には、図4に示すように薄膜素子基
板3の磁気回路部2から基板1が剥離して間隙6が生じ
るが、これは次のように説明される。
【0026】薄膜素子基板3と保護板5の接合の際に
は、加熱加圧を行って融着ガラス4を溶融させた後に冷
却固化させる。この時、加熱によって薄膜素子基板3と
保護板5はそれぞれの熱膨張係数に応じて熱膨張し、冷
却によって元の形状に戻ろうとする。しかしながら、保
護板5の方が熱膨張係数が大きく熱膨張が大きいことか
ら、冷却時の収縮量は薄膜素子基板3よりも多くなり、
薄膜素子基板3内部には内部歪みが発生し、その結果図
中矢印N2 方向の内部応力が発生し、該内部応力によっ
て図中矢印S2 方向の力が発生して基板1が磁気回路部
2から剥離され、間隙6が発生する。そして、該薄膜磁
気ヘッドの媒体対向面に円筒研削を行うと、この間隙6
より基板の欠けが発生してしまう。なお、このような薄
膜磁気ヘッドにおいては、上記実験例でも述べたように
薄膜素子基板の反り量は接合後に小さくなる。
は、加熱加圧を行って融着ガラス4を溶融させた後に冷
却固化させる。この時、加熱によって薄膜素子基板3と
保護板5はそれぞれの熱膨張係数に応じて熱膨張し、冷
却によって元の形状に戻ろうとする。しかしながら、保
護板5の方が熱膨張係数が大きく熱膨張が大きいことか
ら、冷却時の収縮量は薄膜素子基板3よりも多くなり、
薄膜素子基板3内部には内部歪みが発生し、その結果図
中矢印N2 方向の内部応力が発生し、該内部応力によっ
て図中矢印S2 方向の力が発生して基板1が磁気回路部
2から剥離され、間隙6が発生する。そして、該薄膜磁
気ヘッドの媒体対向面に円筒研削を行うと、この間隙6
より基板の欠けが発生してしまう。なお、このような薄
膜磁気ヘッドにおいては、上記実験例でも述べたように
薄膜素子基板の反り量は接合後に小さくなる。
【0027】一方、サンプル1のように保護板5として
薄膜素子基板3よりも熱膨張係数αの小さいものを用い
た場合には、基板1,磁気回路部2間に間隙が発生しな
い。これは、次のように説明される。この薄膜磁気ヘッ
ドにおいても、薄膜素子基板3と保護板5の接合の際に
は融着ガラス4を溶融させた後に冷却固化させる。この
時、やはり加熱によって薄膜素子基板3と保護板5はそ
れぞれの熱膨張係数に応じて熱膨張し、冷却によって元
の形状に戻ろうとする。上記薄膜磁気ヘッドにおいて
は、保護板5の熱膨張係数が薄膜素子基板3の熱膨張係
数よりも小さく熱膨張が小さいことから、冷却時の収縮
量は薄膜素子基板3よりも小さくなり、薄膜素子基板3
内部には図中矢印N3 方向の内部応力が発生し、図中矢
印S3 方向の力が加わって基板1は磁気回路部2に押し
つけられる。すなわち、媒体対向面に円筒研削を行って
も、基板の欠けは発生しない。なお、このような薄膜磁
気ヘッドにおいては、薄膜素子基板の反り量は接合後に
大きくなる傾向にある。
薄膜素子基板3よりも熱膨張係数αの小さいものを用い
た場合には、基板1,磁気回路部2間に間隙が発生しな
い。これは、次のように説明される。この薄膜磁気ヘッ
ドにおいても、薄膜素子基板3と保護板5の接合の際に
は融着ガラス4を溶融させた後に冷却固化させる。この
時、やはり加熱によって薄膜素子基板3と保護板5はそ
れぞれの熱膨張係数に応じて熱膨張し、冷却によって元
の形状に戻ろうとする。上記薄膜磁気ヘッドにおいて
は、保護板5の熱膨張係数が薄膜素子基板3の熱膨張係
数よりも小さく熱膨張が小さいことから、冷却時の収縮
量は薄膜素子基板3よりも小さくなり、薄膜素子基板3
内部には図中矢印N3 方向の内部応力が発生し、図中矢
印S3 方向の力が加わって基板1は磁気回路部2に押し
つけられる。すなわち、媒体対向面に円筒研削を行って
も、基板の欠けは発生しない。なお、このような薄膜磁
気ヘッドにおいては、薄膜素子基板の反り量は接合後に
大きくなる傾向にある。
【0028】従って、基板に薄膜素子を形成する時に発
生する薄膜素子基板の反り量を保護板を接合した後の薄
膜素子基板の反り量よりも小さくすることによって、媒
体対向面研削時の基板の欠けを防止できることも確認さ
れた。
生する薄膜素子基板の反り量を保護板を接合した後の薄
膜素子基板の反り量よりも小さくすることによって、媒
体対向面研削時の基板の欠けを防止できることも確認さ
れた。
【0029】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、基板上に薄膜素子の形成される薄膜素子基板と保
護板とが接合されてなる薄膜磁気ヘッドにおいて、上記
薄膜素子基板の熱膨張率が上記保護板の熱膨張率よりも
大きくなるように設定すると、薄膜素子基板が凸になる
方向に反りが発生し、保護板に対して押し付けられる形
になってギャップの欠けが抑制される。従って、薄膜素
子基板に基板を磁気回路部より剥離する方向の内部応力
を発生させることなく保護板との接合が行われ、基板が
薄膜素子から剥離することがなく、媒体対向面研削時に
基板に欠けが生じることがなく、媒体の製品寿命を縮め
ることがなく、良好な記録再生特性を有する薄膜磁気ヘ
ッドを得ることができる。このとき、薄膜素子基板の反
りが曲率半径4000mm以上となるような反りであれ
ば、多チャンネル化したときにもアジマスロスによる出
力の低下は問題にならず、良好な特性を有する薄膜磁気
ヘッドを得ることが可能となる。
明は、基板上に薄膜素子の形成される薄膜素子基板と保
護板とが接合されてなる薄膜磁気ヘッドにおいて、上記
薄膜素子基板の熱膨張率が上記保護板の熱膨張率よりも
大きくなるように設定すると、薄膜素子基板が凸になる
方向に反りが発生し、保護板に対して押し付けられる形
になってギャップの欠けが抑制される。従って、薄膜素
子基板に基板を磁気回路部より剥離する方向の内部応力
を発生させることなく保護板との接合が行われ、基板が
薄膜素子から剥離することがなく、媒体対向面研削時に
基板に欠けが生じることがなく、媒体の製品寿命を縮め
ることがなく、良好な記録再生特性を有する薄膜磁気ヘ
ッドを得ることができる。このとき、薄膜素子基板の反
りが曲率半径4000mm以上となるような反りであれ
ば、多チャンネル化したときにもアジマスロスによる出
力の低下は問題にならず、良好な特性を有する薄膜磁気
ヘッドを得ることが可能となる。
【0030】また、本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて
は、基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素子基板の反
り量を保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り量より
も小さくしても良い。通常、薄膜素子基板は薄膜素子形
成面側が凸になるような反りを有していることから、初
期の反り量,すなわち基板上に薄膜素子を形成した際の
薄膜素子基板の反り量が、保護板を接合した後の薄膜素
子基板の反り量よりも小さくなるように設定すれば、基
板が磁気回路部より剥離する方向の内部応力を発生させ
ることはなく、残留歪等による構造物(磁気回路部)へ
の負荷が解消される。従って、薄膜素子基板に基板を磁
気回路部より剥離する方向の内部応力を発生させること
なく保護板との接合が行われ、基板が薄膜素子から剥離
することがなく、媒体対向面研削時に基板に欠けが生じ
ることがなく、媒体の製品寿命を縮めることがなく、良
好な記録再生特性を有する薄膜磁気ヘッドを得ることが
できる。
は、基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素子基板の反
り量を保護板を接合した後の薄膜素子基板の反り量より
も小さくしても良い。通常、薄膜素子基板は薄膜素子形
成面側が凸になるような反りを有していることから、初
期の反り量,すなわち基板上に薄膜素子を形成した際の
薄膜素子基板の反り量が、保護板を接合した後の薄膜素
子基板の反り量よりも小さくなるように設定すれば、基
板が磁気回路部より剥離する方向の内部応力を発生させ
ることはなく、残留歪等による構造物(磁気回路部)へ
の負荷が解消される。従って、薄膜素子基板に基板を磁
気回路部より剥離する方向の内部応力を発生させること
なく保護板との接合が行われ、基板が薄膜素子から剥離
することがなく、媒体対向面研削時に基板に欠けが生じ
ることがなく、媒体の製品寿命を縮めることがなく、良
好な記録再生特性を有する薄膜磁気ヘッドを得ることが
できる。
【図1】実験例において作製した薄膜磁気ヘッドの製造
方法をその工程順にしたがって示すものであり、基板上
に磁気回路部を形成して薄膜素子基板を形成する工程を
示す概略断面図である。
方法をその工程順にしたがって示すものであり、基板上
に磁気回路部を形成して薄膜素子基板を形成する工程を
示す概略断面図である。
【図2】薄膜素子基板と保護板を接合する工程を示す概
略断面図である。
略断面図である。
【図3】磁気回路を形成した際に薄膜素子基板に発生す
る内部応力及び薄膜素子基板に加わる力の方向を示す模
式図である。
る内部応力及び薄膜素子基板に加わる力の方向を示す模
式図である。
【図4】保護板を接合した際に薄膜素子基板に発生する
内部応力及び薄膜磁気ヘッドに加わる力の方向の一例を
示す模式図である。
内部応力及び薄膜磁気ヘッドに加わる力の方向の一例を
示す模式図である。
【図5】保護板を接合した際に薄膜素子基板に発生する
内部応力及び薄膜磁気ヘッドに加わる力の方向の他の例
を示す模式図である。
内部応力及び薄膜磁気ヘッドに加わる力の方向の他の例
を示す模式図である。
【図6】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を工程順に示
すものであり、基板上に磁気回路を構成して薄膜素子基
板を形成する工程を示す斜視図である。
すものであり、基板上に磁気回路を構成して薄膜素子基
板を形成する工程を示す斜視図である。
【図7】薄膜素子基板と保護板を重ね合わせる工程を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図8】薄膜素子基板と保護板をガラス融着する工程を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図9】薄膜磁気ヘッドの媒体対向面に円筒研削を行う
工程を示す斜視図である。
工程を示す斜視図である。
1・・・・・・・・・・基板 2・・・・・・・・・・磁気回路部 3・・・・・・・・・・薄膜素子基板 4・・・・・・・・・・融着ガラス 5・・・・・・・・・・保護板 N1 ,N2 ,N3 ・・・内部応力 S1 ,S2 ,S3 ・・・力
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に薄膜素子が形成された薄膜素子
基板と保護板とが接合一体化されてなる薄膜磁気ヘッド
において、 上記薄膜素子基板の熱膨張率が上記保護板の熱膨張率よ
りも大きく、且つ保護板を接合した後の薄膜素子基板の
反りの曲率半径が4000mm以上であることを特徴と
する薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 基板上に薄膜素子を形成した際の薄膜素
子基板の反り量が、保護板を接合した後の薄膜素子基板
の反り量よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の
薄膜磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31638893A JPH06325323A (ja) | 1993-03-19 | 1993-12-16 | 薄膜磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6075293 | 1993-03-19 | ||
| JP5-60752 | 1993-03-19 | ||
| JP31638893A JPH06325323A (ja) | 1993-03-19 | 1993-12-16 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06325323A true JPH06325323A (ja) | 1994-11-25 |
Family
ID=26401808
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31638893A Withdrawn JPH06325323A (ja) | 1993-03-19 | 1993-12-16 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06325323A (ja) |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP31638893A patent/JPH06325323A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |