JPH0633545B2 - 無杼織機における緯糸処理方法 - Google Patents

無杼織機における緯糸処理方法

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JPH0633545B2
JPH0633545B2 JP20113385A JP20113385A JPH0633545B2 JP H0633545 B2 JPH0633545 B2 JP H0633545B2 JP 20113385 A JP20113385 A JP 20113385A JP 20113385 A JP20113385 A JP 20113385A JP H0633545 B2 JPH0633545 B2 JP H0633545B2
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和範 寺崎
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Toyoda Jidoshokki Seisakusho KK
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明はジェットルーム、レピア織機あるいはグリッパ
織機等の無杼織機における緯糸処理方法に関するもので
ある。
(従来の技術) ジェットルーム等の無杼織機においては有杼織機に比べ
て遥かに高い生産性を期待することができ、無杼織機の
採用傾向が近年顕著であるが、緯入れミスの発生割合が
有杼織機に比べて高くなることは周知の事実である。緯
入れミス発生の場合の機台停止は緯糸検出器からの緯入
れミス検出信号に基づいて行われるが、無杼織機のよう
な高速織機では各部の破損防止を考慮して機台1回転以
上慣性作動した後に機台停止が行われるため、緯入れミ
スの緯糸(以下、ミス糸という)が機台停止直前に筬打
ちされて織布に織りこまれる。そのため、機台を逆転し
て経糸によるミス糸の把持状態を解除し、このミス糸を
取り除かねばならないが、従来このミス糸除去作業は入
手によって行われていた。しかし、ミス糸は通常の緯糸
とほぼ同様に織布に打ちこまれているため、経糸を最大
開口状態にしても経糸によるミス糸の把持状態は充分に
解除されない。そのため、ミス糸除去は容易でなく、そ
の除去作業は非常に煩雑なものとなり、織機の停止時間
が長くなって高速織機に要求される生産性向上を阻害す
ることになる。
このような問題を解消しようとした一例が特開昭58−
220856号公報に開示されている。
この従来装置では第13図に示すように織幅方向に架設
されたガイドレール(図示略)に走行可能に垂下された
主枠1内に第1の空気圧シリンダ2が設けられており、
そのピストンロッド2aには補助枠3が取付けられてい
る。補助枠3には第2の空気圧シリンダ4が取り付けら
れており、そのピストンロッド4aには第3の空気圧シ
リンダ5が取付けられている。そして、シリンダ5側に
は受止体6が設けられているとともに、空気圧シリンダ
5のピストンロッド5a側には押圧体7が設けられ、両
者により緯糸が把持可能となっている。又、補助枠3の
下部には一対の引き出しローラ8,9が設けられてお
り、その下側には弾性を有するフィンガー10が略楕円
形状の軌跡を描くように往復揺動可能に設けられてい
る。
すなわち、この従来のミス糸処理装置は常には所定の退
避位置に退避しており、緯入れミス発生とともに前記ガ
イドレールに沿って所定位置まで移動される。そして、
第2の空気圧シリンダ4を作動させて受止体6及び押圧
体7を下動させ、一方の引き出しローラ9を押し除けて
経糸開口内へ受止体6及び押圧体7を挿入するととも
に、フィンガー10を経糸開口外から開口内へミス糸を
引っ掛けつつ侵入させる。これによりミス糸が織布Wか
ら分離されるとともに、受止体6と押圧体7との間に受
け渡され、第3の空気圧シリンダ5を作動することによ
りミス糸が受止体6と押圧体7とにより把持される。そ
の後、第2の空気圧シリンダ4を作動させて受止体6及
び押圧体7を上動し、経糸開口内からミス糸を引き出
し、両引き出しローラ8,9を駆動することにより全て
のミス糸が経糸開口内から引き出される。このようにし
て引き出されたミス糸は補助枠3に設けられた吸引パイ
プ11から吸引除去される。
(発明が解決しようとする問題点) 前記のような従来装置において第1に要求されることは
フィンガー10が織前に打ちこまれているミス糸を引っ
掛けて織前からミス糸を確実に分離することである。織
前からミス糸1本を分離するにはフィンガー10の極め
て微妙な動作を必要とすることは言うまでもなく、織布
上を摺動させて経糸開口外から織前を擦過しつつ経糸開
口内へフィンガー10の先端を進入させ、同フィンガー
10の先端にミス糸を引っ掛けて織前から経糸開口内へ
分離する手段においてはフィンガー10の先端の移動速
度がミス糸分離作用上極めて大きな影響を与える。すな
わち、フィンガー10の移動速度が大きいとフィンガー
10の先端が織前に打ちこまれているミス糸と係合する
にも関わらずミス糸を引っ掛けることに失敗するおそれ
が多分にある。そこで、フィンガー10の移動速度を適
宜に抑制してミス糸引っ掛け作用を確実に行わせればよ
いのであるが、このような対応手段を採用すれば織前か
らミス糸を分離して経糸開口内から経糸開口外へミス糸
を引き出し処理する時間が長くなり、高速織機に要求さ
れる生産性向上を阻害することになる。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) そこで本発明では、経糸の開口状態を形成して機台停止
直前に織布に織り込まれた緯糸の織り込み状態を解除
し、織前の上方付近において前記緯糸の分離処理を行う
緯糸処理装置の緯糸分離部材をその所定の退避位置から
織前を擦過する緯糸分離経路に沿って移動する際、前記
緯糸分離経路のうちの織前近傍では前記緯糸分離部材の
移動速度を低速度に切り換え、この低速移動でもって前
記緯糸を織前から経糸開口内へ分離し、その後、前記緯
糸分離部材の移動速度を低速度から高速度に切り換えて
前記退避位置に復帰させるようにした。
(作用) すなわち、緯入れミスが発生してミス糸が織布に織りこ
まれた場合には経糸の開口状態を形成して織布に織り込
まれたミス糸の織り込み状態を解除し、前記緯糸処理装
置を作動させる。これにより緯糸処理装置の緯糸分離部
材が織前を擦過する緯糸分離経路に沿って経糸開口外の
退避位置から経糸開口内へ進入し、織布からミス糸を分
離する。前記緯糸経路上において前記退避位置から織前
近傍までの緯糸分離部材の移動速度が同織前近傍から経
糸開口内のミス糸分離位置までの緯糸分離部材の移動速
度と比較して高速度に設定されている。すなわち、前記
織前近傍から経糸開口内のミス糸分離位置までの間では
緯糸分離部材の移動速度が織前からミス糸を引っ掛けて
確実に分離し得る程度の低速度に設定されており、ミス
糸分離は支障なく行われ得る。一方、ミス糸分離に直接
的には関係のない前記退避位置から前記織前近傍に至る
経路上では緯糸分離部材の移動速度が可及的に高速度に
設定されており、前記退避位置から前記織前近傍への緯
糸分離部材の到達時間は短い。
その後、緯糸分離作用のみを行う緯糸分離部材は分離さ
れたミス糸を解放する経路に沿って経糸開口内から経糸
開口外の前記退避位置へ復帰し、緯糸分離作用及び経糸
開口内からの緯糸引き出し作用をも行う緯糸分離部材は
分離されたミス糸を保持したまま経糸開口内から経糸開
口外へ移動する。従って、織布の織前から経糸開口内へ
分離されたミス糸の一部が経糸開口内から経糸開口外へ
引き出され、適宜の手段により除去処理可能となる。経
糸開口内から経糸開口外へミス糸を引き出した緯糸分離
部材はミス糸を解放して前記退避位置へ復帰し、緯糸分
離作用のみを行う緯糸分離部材とともに次の緯入れミス
に備える。前記両緯糸分離部材はいずれも緯糸分離後の
所定時期に移動速度を低速度から高速度に切り換えら
れ、この高速移動でもって退避位置へ復帰する。すなわ
ち、ミス糸分離に直接的に関係する経路上以外では適宜
の高速度でもって緯糸分離部材を移動することができ、
確実なミス糸分離及びミス糸の高速処理が可能となる。
(実施例) 以下、本発明を具体化した一実施例を第1〜11図に基
づいて説明する。
第2図に示すように、21は図示しないスレイの一端側
に装着された緯入れ用メインノズルであって、図示しな
い緯糸測長貯留装置を経由して同メインノズル21内へ
案内された緯糸が前記スレイ上に多数並設された緯糸ガ
イド部材22により形成される緯糸案内通路S内へ緯入
れ用メインノズル21から射出緯入れされる。この実施
例では緯糸測長貯留装置としてドラム上に緯糸を巻付け
て測長貯留するいわゆるドラム式緯糸測長貯留装置が用
いられている。緯糸案内通路S内へ緯入れされた緯糸は
緯糸ガイド部材22と対向して緯入れ方向へ所定の間隔
で配設された図示しない補助ノズルにより緯入れ用メイ
ンノズル21側から順次リレー的に牽引される。
緯入れ用メインノズル21から射出された緯糸が正常に
緯入れされ、織布Wの反メインノズル側の布端まで到達
した場合には、筬打ち動作の途中、すなわち前記スレイ
とともに緯糸ガイド部材22が織布W側に向けて前進す
る間に緯糸ガイド部材22の案内孔22aからスリット
22bを通って緯糸が脱出し、同緯糸が筬23により織
布Wの織前W1に打ちこまれて織布Wに織りこまれ、織
布Wの緯入れ用メインノズル21側の布端近傍に設けら
れたカッター24により切断される。そして、以後の緯
入れが継続される。
緯糸が反メインノズル側の布端まで到達しないといった
緯入れミスが発生した場合には、同布端付近に対応位置
する緯糸ガイド部材22に設けられた緯糸検出器(図示
略)が緯入れミスを検出し、同検出器からの緯入れミス
検出信号に基づいて機台が停止されるようになってい
る。前記緯糸検出器は緯糸ガイド部材22のスリット2
2bを挟んで対向配置された投受光素子からなり、筬打
ち時に緯糸が同スリット22bを通過しなかったとき緯
入れミス検出信号を発するものである。
前記緯入れミス検出信号(機台停止信号でもある)が発
せられた後、機台はほぼ1回ほど慣性で回転して筬打ち
直前で停止し、この機台慣性作動中にミス糸Yが織布W
に織りこまれる。又、機台慣性作動中にミス糸Yに続く
緯入れが行われようとするが、緯入れミス検出信号に基
づいて前記緯糸測長貯留装置からの緯糸引き出しが阻止
される。すなわち、前記ドラム上にて緯糸の測長貯留及
び緯入れ方向への移行を制御すべくドラムから出没する
緯糸係止ピンを前記緯入れミス検出信号に基づいて突出
状態に維持し、同ドラムからの巻糸の引き出し解舒が阻
止される。
左右両サイドフレーム(図示略)上には支持ブラケット
25,26がそれぞれ立設されており、両ブラケット2
5,26間には断面コ字状の支持レール27が架設され
ている。支持レール27の両端部前面には吊下ブラケッ
ト28が止着されており、その下端部には駆動軸30が
回動可能に吊下支持されている。一方の支持ブラケット
25には正逆転可能な変速モータ31が装着されてお
り、同モータ31の駆動歯車31aには駆動軸30に止
着された被動歯車32が噛合されている。変速モータ3
1は前記緯入れミス検出信号に基づいて正転方向へ作動
されるようになっている。
支持レール27の緯入れ用メインノズル21側の端部に
は緯糸分離及び緯糸引き出し処理の両作用を行う緯糸引
き出し装置33が配設されているとともに、支持レール
27の残りの部分には緯糸分離作用のみを行う複数の緯
糸分離装置34が所定間隔をおいて配設されており、こ
れらの装置33,34の組み合わせにより緯糸処理装置
全体が構成されている。
緯糸引き出し装置33について詳述すると、第1,3図
に示すようにそのフレーム33aは前記駆動軸30が回
動可能に両側壁を貫通するように支持レール27に締付
固定されており、フレーム33aの左側壁(第1図にお
いて左側)側において二叉状の吊下ブラケット35が支
持レール27の前面に締付固定されている。同ブラケッ
ト35先端部の両支持片35a,35b間には軸36が
回動可能に支持されており、第1図において吊下ブラケ
ット35の側方にて軸36の左端には歯車37が止着さ
れ、駆動軸30に止着された歯車38と噛合されてい
る。歯車37と歯車38との歯数は同一に設定されてお
り、歯車38の1回転に対して歯車37が1回転するよ
うになっている。吊下ブラケット35の両支持片35
a,35b間において軸36には二叉状アーム39が回
動可能に支持されているとともに、同アーム39内にて
軸36にはタイミングプーリ40が止着されており、二
叉状アーム39のアーム片39a,39bの先端部間に
は軸41が回動可能に支持されている。二叉状アーム3
9の連結基端部にはバランスウェイト42が止着されて
おり、同バランスウェイト42が吊下ブラケット35に
設けられた図示しない一対のストッパに当接することに
より二叉状アーム39の回動範囲を規制されている。ア
ーム片39a,39b間の軸36にはタイミングプーリ
43が止着されており、同プーリ43と前記タイミング
プーリ40との間にはタイミングベルト44が掛装され
ている。両プーリ40,43の径は同一に設定されてい
る。
第1,3図に示すように、吊下ブラケット35の一方の
支持片35a内側面には磁気センサーからなる近接スイ
ッチS1が軸36から所定距離をおいて配設されてお
り、二叉状アーム39の連結基端部側面にはマグネット
M1が軸36から前記所定距離をおいて配設されてい
る。第3図に示すように、二叉状アーム39がほぼ水平
状態の退避位置にあるときには近接スイッチS1とマグ
ネットM1とは軸36を中心として角度θ1をなすよう
に設定されている。近接スイッチS1は前記緯入れミス
検出信号に基づいて作動状態に置かれ、この作動状態に
おいて同スイッチS1とマグネットM1とが対向する
と、変速モータ31が高速回転から低速回転へと切り換
えられるようになっている。
一方のアーム片39aの外側面にはクラッチ台45が軸
41に対して回動可能に止着されており、同台45には
ブレーキライニング46が止着されている。アーム片3
9aの側方において軸41には前記クラッチ台45と対
応してクラッチ台47が固着されており、同台47の内
側にはブレーキライニング48が止着され、前記ブレー
キライニング46と当接し得るようになっている。軸4
1の左端部にはナット49が螺着されており、同ナット
49とアーム片39bとの間には押圧ばね50が介在さ
れている。従って、軸41全体が第1図において左方へ
付勢され、両ブレーキライニング46,48同士が圧接
される。軸41の右端にはアーム51が軸41と直行し
て止着されており、第3図に示すように同アーム51の
先端部には板ばね52が止着されているとともに、同ば
ね52の先端部には緯糸分離部材53が止着されてい
る。
第1,3図に示すように、二叉状アーム39の一方のア
ーム片39aの外側面上には前記近接スイッチS1と同
様の一対の近接スイッチS2,S3が軸41から所定距
離をおいて配設されており、クラッチ台47の内側面上
にはマグネットM2が軸41から前記所定距離をおいて
配設されている。第3図に示すように一対の近接スイッ
チS2,S3は軸41を中心として角度θ2をなすよう
に設定されており、二叉状アーム39とアーム51とが
同図に示す配置関係のときにはマグネットM2が一方の
近接スイッチS2と対向するようになっている。両近接
スイッチS2,S3は緯入れミス検出信号に基づいて作
動状態に置かれ、この作動状態においてマグネットM2
が近接スイッチS2と対向すると逆転作動中の変速モー
タ31が停止され、マグネットM2が近接スイッチS3
と対向すると正転作動中の変速モータ31が逆転作動さ
れるとともに、同モータ31の回転速度が低速回転から
高速回転へと切り換えられるようなっている。
第1図に示すように、フレーム33a内には吊下ブラケ
ット54がフレーム33aの右側壁側にて支持レール2
7前面に締付固定されており、第3図に示すように前方
へ傾斜して突出する吊下ブラケット54の環状先端部に
はエアシリンダ55が支持レール27方向に揺動可能に
支持されている。エアシリンダ55の下方近傍には軸5
6が回動可能に支持レール27と直交する方向に支持さ
れており、同軸56の前端部には二叉状クランクアーム
57が止着されている。同クランクアーム57のアーム
片57a,57b間には連結軸58が回動可能に架設さ
れており、同軸58には下側からねじ59がスライド可
能に貫通されている。ねじ59はエアシリンダ55の駆
動ロッド55a先端に螺合されているとともに、ねじ5
9にはナット60が螺合されている。そして、ナット6
0と連結軸58との間には押圧ばね61が介在されてお
り、連結軸58とねじ59の頭部とが常には当接するよ
うになっている。
第3図に示すように、軸56の後端部の下方には軸62
が回動可能に支持されており、軸56及び軸62の後端
にそれぞれ止着された歯車63,64同士が噛合されて
いる。軸62の前端には支持アーム65が軸62と直交
するように止着されており、同アーム65の先端には被
動ローラ29が回動可能に支持されている。被動ローラ
29は常には第1図に実線で示す退避位置にあり、エア
シリンダ55の作動によりクランクアーム57が下動さ
れ、被動ローラ29が退避位置から鎖線で示す位置へ回
動される。エアシリンダ55は変速モータ31が正転作
動から逆転作動に切り換えられるときに作動されるよう
になっている。
第1図に示すように歯車63,64と吊下ブラケット3
5との間には軸66が前記軸56,62と平行に回動可
能に支持されており、同軸66の中央部には駆動ローラ
67が止着されているともに、前端には歯車68が止着
されている。第3図に示すように歯車68の若干前方か
つ上方にはモータ69が配設されており、その駆動歯車
69aと歯車68とが噛合されている。モータ69は緯
入れミス検出信号に基づいて作動され、これにより駆動
ローラ67が第1図に示す矢印方向に回転される。そし
て、被動ローラ29はエアシリンダ55の作動により駆
動ローラ67に圧接され、駆動ローラ67とともに回転
される。
第1図に示すように吊下ブラケット35の右側面には支
持片70が止着されており、同支持片70には図示しな
い吸引装置に接続された吸引パイプ71が垂立状態に支
持されている。同パイプ71の吸引口71aは駆動ロー
ラ67の下面側に配置されている。前記吸引装置は緯入
れミス検出信号に基づいて作動される。
次に、緯糸分離装置34について説明すると、第1図に
示すように支持レール27の前面には二叉状吊下ブラケ
ット72が締付固定されており、その二叉状先端部の連
結基端上面にはフレーム34aが締付固定されており、
駆動軸30が回動可能にフレーム34aの両側壁を貫通
している。フレーム34a内の機構は前記緯糸引き出し
装置33において吊下ブラケット35に支持された機構
とほぼ同様であり、駆動軸30の回転駆動は、同軸30
に止着された歯車73と噛合された歯車74を介して吊
下ブラケット72の二叉状先端部間に回転可能に架設さ
れた軸75に伝達される。歯車73に対する歯車74の
歯数比は緯糸引き出し装置33における歯車38に対す
る歯車38の歯数比1よりも大きく設定されている。同
軸75には二叉状アーム76が回動可能に支持されてお
り、同アーム76のアーム片76a,76bの先端部間
には軸77が回動可能に支持されている。二叉状アーム
76の連結基端部には緯糸引き出し装置33側のバラン
スウェイト42と同様のバランスウェイト78が止着さ
れている。この緯糸分離装置34側においてもバランス
ウェイト78が図示しない一対のストッパに当接して二
叉状アーム76の回動範囲が規制されるようになってい
る。アーム片76a,76b間において軸75,77に
はタイミングプーリ79,80が止着されており、両プ
ーリ79,80間にはタイミングベルト81が掛装され
ている。軸77の左端部にはナット82が螺着されてお
り、同ナット82とアーム片76bとの間には押圧ばね
83が介在されている。従って、軸77全体が左方へ付
勢され、アーム片76a側のクラッチ台84に止着され
たブレーキライニング85と軸77側のクラッチ台86
に止着されたブレーキライニング87とが圧接される。
軸77の右端にはアーム88が軸77と直交するように
止着されており、アーム88の先端には幅広の板ばね8
9が止着されているとともに、同ばね89の先端側には
複数の切り込み89a(この実施例では5つ)が形成さ
れている。そして、各切り込み89aにより分割された
複数のばね片89b(この実施例では6つとなる)の先
端部には緯糸分離部材90がそれぞれ止着されている。
さて、本実施例では緯入れミス発生の場合には、ミス糸
処理はミス糸処理プログラムに基づいて自動的に行われ
るようになっている。そこで、緯入れミスが発生した場
合のミス糸処理の作用を次に説明する。
緯入れミスが発生すると、前述したごとくミス糸Yが織
布Wの織前W1に織りこまれるとともに、緯入れミス検
出信号に基づいて機台慣性作動中にミス糸Yに続いて緯
入れ用メインノズル21から射出されようとする緯糸の
緯入れが緯糸測長貯留装置側において阻止される。機台
停止後、機台は1回半ほど自動的に逆転され、筬23が
第3図に示す最後退位置に停止する。この機台逆転に伴
い、経糸T1及びT2は第9図に示す最大開口状態に至
る。従って、経糸T1,T2によるミス糸Yの把持状
態、すなわち織り込み状態が解除される。
緯入れミス検出信号に基づいて機台逆転後に変速モータ
31が高速度で正転作動され、これにより駆動軸30が
第3,7図に矢印Pで示す方向に回転される。駆動軸3
0の回転は、緯糸引き出し装置33においては歯車38
及び37を介して軸36に伝達され、緯糸分離装置34
においては歯車73及び74を介して軸75に伝達され
る。
第3図に示すように緯糸引き出し装置33側においては
軸36が同図に示す矢印Q方向に回転され、この回転が
タイミングベルト44を介して軸41に伝えられ、同軸
41が軸36と同方向に回転される。この場合、二叉状
アーム39側と軸41側とがブレーキライニング46,
48を介して圧接接続されているため、二叉状アーム3
9と軸41との間には押圧ばね50の作用力に応じた摩
擦トルクが存在し、両者の間には相対的な回動が生じな
い。従って、二叉状アーム39と軸41とは一体的とな
って軸36を中心として第3図に示す状態から時計回り
方向へ回動する。緯糸分離部材53が第4図に示す経路
C1に沿って角度θ1だけ回動して織前W1近傍の実線
位置に至ると、マグネットM1が近接スイッチS1と対
向し、変速モータ31が高速度回転から低速度回転に切
り換えられる。この状態で二叉状アーム39及び軸41
が一体的に回動するにつれ、緯糸分離部材53の先端が
織布W上を摺動しつつ織前W1側へゆっくりと移動して
いく。そして、第9図に示すように緯糸分離部材53の
先端が織前W1に到達すると、緯糸分離部材53の先端
がミス糸Yに係合し、経糸引き出し装置33付近のミス
糸Yが経糸開口外から経糸開口内へ進入する緯糸分離部
材53により第10図に示すように織布Wから分離され
る。第4図の実線位置から経糸開口内の鎖線位置へと織
前W1を擦過する緯糸分離部材53の移動速度は経路C
1上と比較して極めてゆっくりとしており、緯糸分離部
材53先端によるミス糸引っ掛け作用は確実に行われ、
ミス糸分離失敗のおそれはない。
一方、緯糸分離装置34側においては軸75が前記軸3
6と同方向の第7図に示す矢印R方向に回転され、この
回転がタイミングベルト81を介して軸77に伝えら
れ、同軸77が軸75と同方向に回転される。この場
合、緯糸引き出し装置33側と同様に二叉状アーム76
側と軸77側とがブレーキライニング85,87を介し
て圧接接続されているため、二叉状アーム76と軸77
との間には押圧ばね83の作用力に応じた摩擦トルクが
存在し、両者の間には相対的な回動が生じない。従っ
て、二叉状アーム76と軸77とは一体的となって軸7
5を中心として第7図に示す状態から時計回り方向へ回
動する。この場合、緯糸引き出し装置33側の歯車3
7,38間の歯数比と、緯糸分離装置34側の歯車7
3,74間の歯数比とが異なって設定されているため、
緯糸引き出し装置33側の緯糸分離部材53が第4図に
実線で示す位置まで回動配置されたときには、緯糸分離
部材90は第8図に示す緯糸分離経路Dに沿って実線位
置に回動到達するのみである。
緯糸引き出し装置33側における緯糸分離部材53が第
4図に示す経糸開口内の鎖線位置まで到達すると、バラ
ンスウェイト42が前記図示しない第1のストッパに当
接し、二叉状アーム39の回動は阻止される。従って、
同アーム39は第4図に示す鎖線位置にて停止するが、
変速モータ31による軸41の回動力が二叉状アーム3
9側と軸41側との間の摩擦トルクに打ち勝ち、軸41
が二叉状アーム39に対して相対的に回転する。その結
果、第10図に示すように緯糸分離部材53がミス糸Y
を係合保持している状態において、緯糸分離部材53が
第5図に示す鎖線位置から同図に示す緯糸引き出し経路
C2に沿って軸41を中心に時計回り方向に回動され、
緯糸分離部材53が同図に示す経糸開口外の実線位置へ
回動配置される。すなわち、緯糸分離部材53に係合保
持されていたミス糸Yの一部が経糸開口内から経糸開口
外へ引き出され、駆動ローラ67と被動ローラ29との
間に引き出し配置される。緯糸引き出し経路C2におい
ては前記経路C1′上と比較して緯糸分離部材53の移
動速度はさらに低下する。すなわち、タイミングベルト
44を掛装した両タイミングプーリ40,43が同一径
に設定されているために軸36と軸41とにおける回転
速度は同一であり、第3,4図において軸41から緯糸
分離部材53先端までの距離が軸36から緯糸分離部材
53先端までの距離よりも短いからである。経糸開口内
から経糸開口外へミス糸Yを引き出す場合にこのような
低速度でもってすれば、経糸T1,T2による把持が解
消されているとはいえ相応の引き出し抵抗を示すミス糸
Yの切断は確実に回避される。もちろん前記タイミング
プーリ43の径をタイミングプーリ40の径よりも適宜
小さく設定し、前記経路C1上における緯糸分離部材5
3の移動速度と同等あるいは若干速めるようにすること
も可能である。
この時点において緯糸分離装置34側では緯糸分離部材
90が第8図に示す緯糸分離経路D′に沿って経糸開口
外の実線位置から織前W1を擦過しつつ経糸開口内へ進
入しており、緯糸分離装置34付近のミス糸Y1の一部
が織前W1から経糸開口内へ分離されている。緯糸分離
部材90が緯糸分離経路D′上を移動しているときには
変速モータ31が低速度回転しており、緯糸分離部材9
0はゆっくりと織前W1を擦過し、ミス糸Yを確実に分
離する。
緯糸分離部材53が軸36を中心に第4図の実線位置か
ら角度θ2だけ回動して駆動ローラ67及び被動ローラ
29間にミス糸Yが引き出し配置されると、マグネット
M2が近接スイッチS3と対向し、変速モータ31が逆
転作動されるとともに、同モータ31が高速回転に切り
換えられる。このときエアシリンダ55が作動され、被
動ローラ29が第1図に実線で示す退避位置から駆動ロ
ーラ67と当接する鎖線位置まで回動される。従って、
両ローラ67,29間に引き出し配置されていたミス糸
Yは被動ローラ29に引っ掛けられて同ローラ29と駆
動ローラ67との間に圧接挾持される。この時点におい
てはモータ69が緯入れミス検出信号に基づいて作動さ
れており、駆動ローラ67が第1図に示す矢印方向に回
転している。これにより両ローラ67,29間に圧接挾
持されたミス糸Yが吸引パイプ71の吸引口71a側へ
案内される。この状態では第6図に示すようにエアシリ
ンダ55の駆動ロッド55aに螺合されたねじ59の頭
部が連結軸58から離間しており、被動ローラ29は押
圧ばね61の作用により駆動ローラ67に圧接されてい
る。この圧接力はナット60の螺合位置の調整により適
宜変更可能である。ミス糸Yが両ローラ67,29間に
圧接挾持された時点では吸引パイプ71に接続された図
示しない吸引装置が作動されており、両ローラ67,2
9間から吸引口71a側へ案内されたミス糸Yは第11
図に示すように吸引パイプ71内へ吸引導入される。従
って、緯糸引き出し装置33及び緯糸分離装置34によ
り織前W1から経糸開口内へ分離されているミス糸Y
は、両ローラ67,29の回転引き出し作用と吸引パイ
プ71の吸引作用との協働により経糸開口内から経糸開
口外へ順次引き出され、吸引パイプ71内へと吸引除去
される。
変速モータ31の逆転作動により緯糸引き出し装置33
側においては緯糸分離部材53が経糸開口外へ回動配置
された状態のまま同分離部材53と二叉状アーム39と
が一体的となって軸36を中心に反時計回り方向に高速
度で回動され、緯糸分離部材53が第6図に示す復帰経
路C3に沿って移動される。緯糸分離部材53が第6図
に実線で示す位置に至ると、バランスウェイト42が第
2のストッパに当接し、二叉状アーム39の回動が停止
される。その後、前記と同様に緯糸分離部材53側がブ
レーキライニング46,48間の摩擦トルクに打ち勝っ
て二叉状アーム39に対して回動し、第6図に示す復帰
経路C4に沿って第3図に示す退避位置に復帰する。こ
の復帰によりマグネットM2が近接スイッチS2と対向
し、変速モータ31の作動が停止される。
一方、緯糸分離装置34側においては第8図に示すよう
に経糸開口内に進入している緯糸分離部材90が二叉状
アーム76と一体的に緯糸分離経路D′,Dに沿って経
糸開口内から経糸開口外へ高速度で回動配置され、緯糸
引き出し装置33側の緯糸分離部材53が退避位置へ復
帰した時点で第7図に示す退避位置に復帰する。
緯糸分離部材53及び緯糸分離部材90が退避位置に復
帰し、ミス糸Yがすべて吸引パイプ71内に吸引除去さ
れると、モータ69、吸引パイプ71に接続された吸引
装置の作動がそれぞれ停止されるとともに、エアシリン
ダ55の駆動ロッド55aが元位置に復帰する。
その後、機台は自動的に所定量逆転され、再起動に最も
適した回転位置にて停止し、織機の運転が再開される。
このように本実施例では、変速モータ31の回転速度制
御によりミス糸Yを分離して引き出す緯糸分離部材53
及びミス糸Yを分離するだけの緯糸分離部材90の移動
速度がミス糸分離に直接関係する経路C1′,D′に移
行するときに低速度に切り換えられ、ミス糸Y分離後の
所定時期、すなわち経糸開口内から経糸開口外へのミス
糸Yの一部の引き出し後に低速度から高速度に切り換え
られるようにしたので、ミス糸Yの分離を確実に行いつ
つミス糸Yの分離処理を短時間で完了することができ、
ジェットルームのような高速織機に要求される生産性向
上の阻害を回避することができる。
緯糸引き出し装置33及び緯糸分離装置34のいずれに
おいてもバランスウェイト42,78の存在により二叉
状アーム39及び76の高速回動が円滑に行われ、しか
も例えば第3,5,7図に示すように二叉状アーム3
9,78が水平状態に配置されているような場合にもそ
の回動モーメントがブレーキライニング46,48間及
び85,87間の摩擦力を上回って緯糸分離部材53及
び緯糸分離部材90が回動してしまうおそれはない。
本発明はもちろん前記実施例のみに限定されるものでは
なく、例えば第12図に示す実施例も可能である。この
実施例では長短両駆動軸91,92が使用されており、
短い駆動軸92は緯入れ用メインノズル21側において
一対の吊下ブラケット28により回転可能に支持され、
支持ブラケット26に装着支持された変速モータ31A
に作動連結されている。同駆動軸92の回転駆動力は緯
糸引き出し装置33側にのみ伝達され、緯糸分離部材5
3のミス糸分離及び引き出し作用が行われる。一方、長
い駆動軸91は前記実施例と同様に支持ブラケット25
側に装着支持された変速モータ31に作動連結されてお
り、同軸91の回転駆動力は複数の緯糸分離装置33側
にのみ伝達され、緯糸分離部材90のミス糸分離作用が
行われる。すなわち、本実施例では変速モータ31,3
1Aの回転速度をそれぞれ独立に制御することにより、
緯糸分離部材53及び90の移動速度の切り換えタイミ
ングを別々に最適に設定することができる。
又、前記実施例において緯糸引き出し装置33側の二叉
状アーム39に対する緯糸分離部材53の回動を緯糸分
離作用にも利用し、タイミングプーリ40に対してタイ
ミングプーリ43の径を大きくすることにより緯糸分離
部材53の移動速度を高速度から低速度に切り換えるこ
とが可能である。
さらに、前記実施例において変速モータの回転速度の切
換を予め設定されたプログラムに基づいて制御すること
も可能である。
本発明ではミス糸の処理のみならず人為的な機台停止直
前の慣性作動中に緯入れされた緯糸を織布から分離処理
する場合に適用したり、織幅の変更に合わせて緯糸分離
装置34の設置数を適宜増減したり、機台慣性作動中ミ
ス糸に続いて緯入れされようとする緯糸の緯入れを緯入
れ装置前方で阻止する織機に本発明を具体化したり、あ
るいはジェットルーム以外の無杼織機に本発明を適用し
たり、さらには特開昭58−220856号公報に開示
される前記従来装置のような移動方式の緯糸処理装置に
本発明を適用したり、同従来装置のフィンガーのように
ミス糸分離作用のみを行う緯糸処理装置に本発明を適用
することも可能である。この場合、同従来装置の受止体
及び押圧体からなるミス糸引き出し部材の移動速度を経
糸開口外では高速に、経糸と係合するときには低速に切
り換え制御すれば一層効果的である。
発明の効果 以上詳述したように、本発明の緯糸処理方法によれば織
布からミス糸を確実に分離しつつミス糸の分離処理を短
時間で行うことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1〜11図は本発明を具体化した一実施例を示し、第
1図は緯糸引き出し装置及び緯糸分離装置を示す正断面
図、第2図は略体平面図、第3図は緯糸引き出し装置の
側断面図、第4〜6図は緯糸分離及び緯糸引き出し作用
を説明する緯糸引き出し装置の側断面図、第7図は緯糸
分離装置の側断面図、第8図は緯糸分離作用を説明する
側断面図、第9〜11図は緯糸分離及び引き出しを説明
する作用図、第12図は本発明の別例を示す略体平面
図、第13図は従来装置を示す側断面図である。 支持レール27、駆動軸30,91,92、変速モータ
31,31A、緯糸処理装置を構成する緯糸引き出し装
置33及び緯糸分離装置34、緯糸分離部材53,9
0、経糸T1,T2、ミス糸Y、緯糸分離経路C1′,
D′。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経糸の開口状態を形成して機台停止直前に
    織布に織り込まれた緯糸の織り込み状態を解除し、織前
    の上方付近において前記緯糸の分離処理を行う緯糸処理
    装置の緯糸分離部材をその所定の退避位置から織前を擦
    過する緯糸分離経路に沿って移動する際、前記緯糸分離
    経路のうちの織前近傍では前記緯糸分離部材の移動速度
    を高速度から低速度に切り換え、この低速移動でもって
    前記緯糸を織前から経糸開口内へ分離し、その後、前記
    緯糸分離部材の移動速度を高速度に切り換えて前記退避
    位置に復帰させる無杼織機における緯糸処理方法。
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