JPH06338052A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

Info

Publication number
JPH06338052A
JPH06338052A JP1355794A JP1355794A JPH06338052A JP H06338052 A JPH06338052 A JP H06338052A JP 1355794 A JP1355794 A JP 1355794A JP 1355794 A JP1355794 A JP 1355794A JP H06338052 A JPH06338052 A JP H06338052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
cathode
magnetic
film
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1355794A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunobu Chiba
一信 千葉
Kenichi Sato
研一 佐藤
Takao Mori
敬郎 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP1355794A priority Critical patent/JPH06338052A/ja
Publication of JPH06338052A publication Critical patent/JPH06338052A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 スパッタ法によって保護膜を成膜するに際
し、可撓性支持体35の保護膜形成面を鉛直方向とし、
これに対して平行にカソード38を配置する。さらに、
ガス導入口(図示せず。)は上記カソード38の下方に
設ける。これに伴い、ガス導入口にガスを供給するため
のガス供給管も上記カソード38の下方に位置させる。 【効果】 可撓性支持体に被着しなかった保護膜材料が
カソード38よりも上方に付着しないため、長時間連続
して保護膜を成膜しても、異常放電が発生しにくくな
る。このため、保護膜の膜厚,膜質が均一なものとな
り、磁気記録媒体の耐久性,防錆性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属磁性薄膜型の磁気
記録媒体を製造するに際し、保護膜をスパッタ法又はC
VD法により形成する磁気記録媒体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録媒体としては、非磁
性支持体上に酸化物磁性粉末あるいは合金磁性粉末等の
粉末磁性材料を塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポ
リエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂等の
有機バインダー中に分散せしめた磁性塗料を塗布、乾燥
することにより作製される塗布型の磁気記録媒体が広く
使用されている。
【0003】これに対して、高密度磁気記録への要求の
高まりと共に、Co−Ni合金、Co−Cr合金、Co
−O等の金属磁性材料を、メッキや真空薄膜形成手段
(真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティン
グ法等)によってポリエステルフィルムやポリアミド、
ポリイミドフィルム等の非磁性支持体上に直接被着し
た、いわゆる金属磁性薄膜型の磁気記録媒体が提案され
注目を集めている。
【0004】この金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は抗磁
力や角形比等に優れ、磁性層の厚みを極めて薄くできる
為、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さく短波長
での電磁変換特性に優れるばかりでなく、磁性層中に非
磁性材であるそのバインダーを混入する必要が無いため
磁性材料の充填密度を高めることが出来ることなど、数
々の利点を有している。
【0005】さらに、この種の磁気記録媒体の電磁変換
特性を向上させ、より大きな出力を得ることが出来るよ
うにするために、該磁気記録媒体の磁性層を形成する場
合、磁性層を斜めに蒸着するいわゆる斜方蒸着が提案さ
れ実用化されている。したがって、前記金属磁性薄膜型
の磁気記録媒体は、磁気特性的な優位さ故に今後の高密
度磁気記録媒体の主流になると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記金属磁性薄膜型の
磁気記録媒体は、耐久性や防錆性に問題があると言われ
ており、これを解決するために、潤滑剤,防錆剤等の有
機材料を磁性層表面にコーティングしたり、微粒子を磁
性層形成前に下塗りしたりといった手段がとられてい
る。しかし、これらの技術では、特殊な環境下における
使用や業務用の仕様に十分に満足できる特性を実現でき
ないため、磁性層表面に保護膜層を形成する技術の検討
がなされ始めている。
【0007】上記表面保護膜の形成には、一般的にスパ
ッタやCVD等を用いていわゆる薄膜成膜法によるもの
と、有機樹脂を表面に薄く塗布した後、電子線等により
硬化する方法によるものが挙げられる。本発明者等の研
究によれば、特願平3−300621号明細書、特願平
3−302009号明細書、特願平4−186148号
明細書に記載されるように、上記薄膜成膜法によって形
成された保護膜の方が総合的特性に優れていることが確
認されている。
【0008】上記薄膜成膜法を行うスパッタ装置におい
ては、図5に示されるように、排気口21から排気され
て内部が真空状態となされた真空室22内において、送
りロール23から送り出された可撓性支持体25が円筒
キャン26の周面を通過して巻取りロール24に巻取ら
れるようになっており、ガイドロール27、28が配設
されることにより上記円筒キャン26に沿って走行する
可撓性支持体25に所定のテンションをかけつつ円滑に
走行するようになされている。
【0009】また、上記真空室22内には上記円筒キャ
ン26の下方にカソード28が設けられ、このカソード
28表面に配置されたターゲット材をスパッタすること
により、可撓性支持体25表面に保護膜材料を被着させ
て薄膜形成を行うものである。
【0010】上記スパッタ装置においては、保護膜材料
の被着する範囲を規制するために防着板30が設けられ
ているが、この防着板30表面や真空室22の内壁等に
被着した保護膜材料がカソード28上に落下すると異常
放電を引き起こしてしまう。また、CVD装置において
も、対向電極に保護膜材料が落下して同様な現象が起こ
る。
【0011】そしてこの異常放電は、可撓性支持体25
に形成される薄膜の膜厚を不均一にしたり、膜質に異常
を発生させたりといった問題を引き起こしている。
【0012】そこで本発明は、かかる実情に鑑みて提案
されたものであり、異常放電を抑制することにより、保
護膜を均一な膜厚,膜質で成膜し、これにより、耐久
性,防錆性を向上させることができる磁気記録媒体の製
造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために提案されたものであり、可撓性支持体上
に磁性薄膜を成膜した後、スパッタ法又はCVD法によ
って保護膜を形成する磁気記録媒体の製造方法におい
て、可撓性支持体の保護膜形成面を鉛直方向とし、これ
と対向させたカソード又は対向電極を用いて保護膜を形
成するものである。
【0014】すなわち、本発明のようにして保護膜形成
を行うと、保護膜材料が上記ターゲット又は対向電極上
に落下することによる異常放電を防止することができ
る。
【0015】さらに、前記カソード又は対向電極の下方
に設けられたガス導入口よりガスを導入するようにし、
このガス導入口にガスを供給するガス供給管もカソード
又は対向電極の下方に位置させれば、これらに付着した
保護膜材料が脱落することによる異常放電も防止するこ
とができる。
【0016】本発明の製造方法が適用される磁気記録媒
体の磁性薄膜としては、通常の蒸着テ−プに使用される
ものであれば如何なるものであってもよい。例示すれ
ば、Fe,Co,Ni等の強磁性金属材料、Fe−C
o,Co−Ni,Fe−Co−Ni,Fe−Cu,Co
−Cu,Co−Au,Co−Pt,Mn−Bi,Mn−
Al,Fe−Cr,Co−Cr,Ni−Cr,Fe−C
o−Cr,Co−Ni−Cr,Fe−Co−Ni−Cr
等の強磁性合金材料等が挙げられる。
【0017】上記磁性薄膜は、これらの単層膜であって
もよいし多層膜であってもよい。さらには、可撓性支持
体と磁性薄膜間、あるいは多層膜の場合には、各層間の
付着力向上、並びに抗磁力の制御等のため、下地層また
は、中間層を設けてもよい。また、例えば磁性層表面近
傍が耐蝕性改善等のために酸化物となっていてもよい。
磁性薄膜形成の手段としては、真空下で強磁性材料を加
熱蒸発させ非磁性支持体上に沈着させる真空蒸着法や、
強磁性金属材料の蒸発を放電中で行うイオンプレーティ
ング法、アルゴンを主成分とする雰囲気中でグロー放電
を越こし生じたアルゴンイオンでターゲット表面の原子
をたたき出すスパッタ法等、いわゆるPVD技術によれ
ばよい。
【0018】また、上記非磁性支持体上に形成された磁
性薄膜上には保護膜が形成されるが、この材料として
は、通常の金属磁性薄膜用保護膜として一般に使用され
るものであればいかなるものであっても良い。例示する
ならば、カーボン、CrO2 ,Al2 3 ,BN,Co
酸化物、MgO,SiO2 ,Si3 4 ,SiNx ,S
iC,SiNx −SiO2 ,ZrO2 ,TiO2 ,Ti
C等が挙げられる。また、かかる保護膜はこれらの単層
膜であってもよいし多層膜や金属との複合膜であっても
よい。
【0019】上記保護膜を形成するための方法としてス
パッタ法又はCVD法を用いるが、上記スパッタ法とし
ては、マグネトロンスパッタ法や対向ターゲット法等が
適用可能であり、CVD法としては、キャン対向プラズ
マCVD,プラズマ照射CVD,ECRプラズマCV
D,トーチ型プラズマCVD等が適用可能である。
【0020】もちろん、本発明の装置によって作製され
る磁気テープの構成はこれに限定されるものではなく、
例えば必要に応じてバックコート層を形成したり、可撓
性支持体上に下塗層を形成したり、潤滑剤、防錆剤など
の層を形成することは何等差し支えない。この場合、バ
ックコート層に含まれる非磁性顔料、樹脂結合剤あるい
は潤滑剤、防錆剤層に含まれる材料としては従来公知の
ものがいずれも使用できる。
【0021】
【作用】可撓性支持体上に磁性薄膜を成膜した後、スパ
ッタ法又はCVD法によって保護膜を形成するに際し、
可撓性基板の保護膜形成面を鉛直方向とし、これと対向
させたカソード又は対向電極を用いて保護膜を形成する
と、保護膜材料の粒子が飛行する方向は水平方向とな
る。
【0022】したがって、可撓性支持体に被着しなかっ
た保護膜材料は、カソードや対向電極の上方に付着する
のではなく、カソードや対向電極の側方或いは下方に付
着することになり、この付着した保護膜材料がカソード
や対向電極上に落下することがなくなる。さらに、ガス
導入口がカソードや対向電極より下方に設けられ、これ
に伴い、このガス導入口にガスを供給するガス供給管
(図示せず)もカソード又は対向電極の下方に位置させ
れば、このガス導入口に付着した保護膜材料がカソード
や対向電極上に落下することもない。
【0023】このため、異常放電の発生を抑制でき、形
成される保護膜の膜厚,膜質を均一なものとすることが
できるようになる。そして、保護膜の膜厚,膜質が均一
化することにより、磁気記録媒体の耐久性,防錆性を向
上させることが可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る磁気記録媒体の製造方法
について、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0025】実施例1,2 本実施例においては、保護膜形成面を鉛直方向とし、こ
れと対向させたカソードを用いてスパッタ法によって保
護膜を形成して磁気記録媒体を製造した例である。
【0026】まず、磁気記録媒体を製造するに際し、磁
性薄膜の形成に使用した蒸着製造装置の構成について説
明する。図1に示す様に、この製造装置においては、頭
部と低部にそれぞれ設けられた排気口1a,1bから排
気されて内部が真空状態となされた真空室2内に、図中
の時計回り方向に定速回転する送りロール3と、同様に
図中の時計回り方向に定速回転する巻取りロール4とが
設けられ、これら送りロール3から巻取りロール4にテ
ープ状の非磁性支持体5が順次走行するようになされて
いる。
【0027】これら送りロール3から巻取りロール4側
に上記非磁性支持体5が走行する中途部には、上記各ロ
ール3、4の径よりも大径となされた冷却キャン6が設
けられている。この冷却キャン6は、上記非磁性支持体
5を図中下方に引き出す様に設けられ、図中の時計回り
方向に定速回転する構成とされる。尚、上記送りロール
3、巻取りロール4、及び冷却キャン6は、それぞれ非
磁性支持体5の幅と略同じ長さからなる円筒状をなすも
のであり、また上記冷却キャン6には、内部に図示しな
い冷却装置が設けられ、上記非磁性支持体5の温度上昇
による変形等を抑制し得るようになされている。
【0028】従って、上記非磁性支持体5は、送りロー
ル3から順次送り出され、さらに上記冷却キャン6の周
面を通過し、巻取りロール4に巻取られていくようにな
されている。尚、上記送りロール3と上記冷却キャン6
との間及び該冷却キャン6と上記巻取りロール4との間
にはそれぞれガイドロール7、8が配設され、上記送り
ロール3から冷却キャン5及び該冷却キャン6から巻取
りロール4にわたって走行する非磁性支持体5に所定の
テンションをかけ、該非磁性支持体5が円滑に走行する
ようになされている。
【0029】また、上記真空室内には、上記冷却キャン
6の下方にルツボ9が設けられ、このルツボ9内に金属
磁性材料10が充填されている。このルツボ9は、上記
冷却キャン6の長さと略同一の幅を有してなる。
【0030】一方、上記真空室2の側壁部には、上記ル
ツボ9内に充填された金属磁性材料10を加熱蒸発させ
るための電子銃11が取り付けられる。この電子銃11
は、当該電子銃11より放出される電子線Xが上記ルツ
ボ9内の金属磁性材料10に照射されるような位置に配
設される。そして、この電子銃11によって蒸発した金
属磁性材料10が上記冷却キャン6の周面を定速走行す
る非磁性支持体5上に磁性層として被着形成されるよう
になっている。
【0031】また、上記冷却キャン6と上記ルツボ9と
の間であって該冷却キャン6の近傍には、シャッタ12
が配設されている。このシャッタ12は、上記冷却キャ
ン6の周面を定速走行する非磁性支持体5の所定領域を
覆う形で形成され、このシャッタ12により上記蒸発せ
しめられた金属磁性材料10が上記非磁性支持体5に対
して所定の角度範囲(θ1 〜θ2 )で斜めに蒸着される
ようになっている。さらに、このような蒸着に際し、上
記真空室2の側壁部を貫通して設けられる酸素ガス導入
口14を介して非磁性支持体5の表面に酸素ガスが供給
され、磁気特性、耐久性及び耐候性の向上が図られてい
る。
【0032】以下に、保護膜形成のために使用した装置
(マグネトロンスパッタ法による磁気記録媒体製造装
置)の構成について説明する。
【0033】図2に示す様に、この製造装置において
は、排気口31から排気されて内部が真空状態となされ
た真空室32内に、同図中の矢印方向に定速回転する送
りロール33と、同方向に定速回転する巻取りロール3
4とが設けられ、これら送りロール33から巻取りロー
ル34にテープ状の可撓性支持体35が順次走行するよ
うになされている。
【0034】これら送りロール33から巻取りロール3
4側に上記可撓性支持体5が走行する中途部には、上記
各ロール33、34の径よりも大径となされた円筒キャ
ン36が設けられている。この円筒キャン36は、上記
可撓性支持体35を図中側方に引き出す様に設けられ、
同図中の矢印で示す方向に定速回転する構成とされる。
【0035】尚、上記送りロール33、巻取りロール3
4、及び円筒キャン36は、それぞれ可撓性支持体35
の幅に比較して略1.5倍の長さを有する円筒体であ
り、可撓性支持体35の保護膜形成面が鉛直方向となる
ように設置されている。すなわち、送りロール33、巻
取りロール34、及び円筒キャン36の長軸方向が鉛直
方向と一致するようになされる。また上記円筒キャン3
6には、内部に図示しない冷却装置が設けられ、上記可
撓性支持体35の温度上昇による変形等を抑制し得るよ
うになされている。
【0036】従って、上記可撓性支持体35は、送りロ
ール33から順次送り出され、さらに上記円筒キャン3
6の周面に沿って走行し、巻取りロール34に巻取られ
ていくようになされている。
【0037】なお、本実施例では、円筒キャン36は冷
却されているが、可撓性支持体35と金属薄膜との接着
強度を上げるため、適宜加熱した状態でもよい。また、
同様の目的で成膜前に予めボンバード処理を施してもよ
い。
【0038】また、上記真空室32内には上記円筒キャ
ン36の側方にカソード38があり、この表面に保護膜
材料であるターゲット材が接着されている。上記カソー
ド38は、この円筒キャン36の長さの略1.5倍の幅
を有しており、上記円筒キャン36の周面に平行となる
ように対向して設置されている。
【0039】このカソード38には冷却水の供給及び排
出を行う冷却パイプ(図示せず。)が接続され、冷却水
を循環させることにより、これに接着されたターゲット
材が加熱されるのを防止するようにしてもよい。
【0040】さらに、上記カソード38の近傍にはキャ
リアガスを導入するためのガス導入口(図示せず)が設
けられる。ここでは、このガス導入口は上記カソード3
8に対して均一にガスを導入できるように、このカソー
ド38の長手方向と平行にこのカソード38と略同程度
の長さを有して設けられた。
【0041】そして、上述のスパッタ装置において保護
膜膜形成を行うには、真空室32を一定の真空度に保
ち、ガス導入口からキャリアガスを導入しながら、カソ
ード38上のターゲット材をスパッタリングし、走行す
る可撓性支持体35表面に被着させる。
【0042】このとき、カソード38表面のターゲット
材から可撓性支持体35へと保護膜材料の粒子が飛行す
る方向は水平方向であるので、可撓性支持体に被着しな
かった保護膜材料は、カソード38より上方に付着する
ことはなく、カソード38の側方或いは下方に付着す
る。したがって、保護膜材料がカソード38上に落下す
ることがない。
【0043】上述のような装置を用いて磁気記録媒体を
製造するには、先ず、下塗が施された非磁性支持体上
に、上述した図1の連続巻取り式の斜方蒸着装置を用い
て、Co−Ni系の金属磁性薄膜を被着させた。使用し
たベース、下塗、蒸着条件は下記の通りである。
【0044】非磁性支持体条件 ベース :ポリエチレンテレフタレート 10μm厚 150mm幅 下塗 :アクリルエステルを主成分とする
水溶性ラテックスを塗布 突起密度 約1000万個/mm2
【0045】蒸着条件 インゴット :Co80−Ni20(数字は各金属の
重量比) 入射角 :45〜90° テープ速度 :0.17m/sec 磁性層厚 :0.2μm 真空度 :7×10-2Pa
【0046】次に、先に説明した図2に示されるマグネ
トロンスパッタ法を適用したスパッタ装置によって保護
膜を形成した。スパッタ条件を下記に示す。
【0047】スパッタ条件 方式 :DCマグネトロンスパッタ法 ターゲット材 :カーボン,サイズ150mm×1
50mm キャリアガス :アルゴン 装置内真空度 :4×10-3Pa 成膜時真空度 :0.6Pa テープ速度 :0.1m/sec 保護膜膜厚(目標):15nm 投入電力 :7w/cm2
【0048】さらに、下記の条件に従ってバックコート
層、トップコート層を形成し、所定のテープ幅に裁断し
て磁気テープを作製した。 バックコート層 :カーボン、及びウレタンバインダ
ーを混合したものを0.6μm厚塗布 トップコート層 :パーフルオロポリエーテルを塗布 スリット幅 :8mm幅
【0049】なお、ここでは、成膜開始から3時間以内
に成膜された保護膜が形成された部分の磁気テープを実
施例1のサンプルテープとし、成膜開始から11〜12
時間の間に成膜された保護膜が形成された部分の磁気テ
ープを実施例2のサンプルテープとする。
【0050】実施例3 本実施例においては、CVD法を適用した装置によって
保護膜を形成した。
【0051】ここで用いられたキャン対向電極型プラズ
マCVD製造装置は、図3に示すように、排気口31か
ら排気されて内部が真空状態となされた真空室32内
に、図中の矢印方向に定速回転する送りロール33と、
同方向に定速回転する巻取りロール34とが設けられ、
これら送りロール33から巻取りロール34にテープ状
の可撓性支持体35が順次走行するようになされてい
る。
【0052】これら送りロール33から巻取りロール3
4側に上記可撓性支持体5が走行する中途部には、上記
各ロール33、34の径よりも大径となされた円筒キャ
ン36が設けられている。この円筒キャン36は、上記
可撓性支持体35を図中側方に引き出す様に設けられ、
同図中の矢印方向に定速回転する構成とされる。
【0053】なお、上記送りロール33、巻取りロール
34、及び円筒キャン36は、それぞれ可撓性支持体3
5の幅と比較して略1.5倍の長さを有する円筒体であ
り、可撓性支持体35の保護膜形成面が鉛直方向となる
ように設置されている。すなわち、送りロール33、巻
取りロール34、及び円筒キャン36の長軸方向が鉛直
方向と一致するようになされる。また上記円筒キャン3
6には、内部に図示しない冷却装置が設けられ、上記可
撓性支持体35の温度上昇による変形等を抑制し得るよ
うになされている。
【0054】従って、上記可撓性支持体35は、送りロ
ール33から順次送り出され、さらに上記円筒キャン3
6の周面に沿って走行し、巻取りロール34に巻取られ
ていくようになされている。
【0055】なお、本実施例では、円筒キャン36は冷
却されているが、可撓性支持体35と金属薄膜との接着
強度を上げるため、適宜加熱した状態でもよい。また、
同様の目的で成膜前に予めボンバード処理を施してもよ
い。
【0056】上記真空室32内には、上記円筒キャン3
6の側方に円筒キャン36と略平行となるように曲面化
された対向電極39が設けられ、この対向電極39には
高周波電源が接続されている。上記対向電極39は上記
円筒キャン36の長手方向の幅の略1.5倍の幅を有し
てなる。
【0057】さらに、この対向電極39の側近部には保
護膜の原料ガスおよびキャリアガスを導入するガス導入
口(図示せず。)が設けられている。ここでは、このガ
ス導入口は上記対向電極39と円筒キャン36との間の
空間に対して均一にガスを導入できるように、上記対向
電極39の長手方向と平行にこの対向電極39と略同程
度の長さを有して設けられた。
【0058】そして、上述のCVD装置により保護膜膜
形成を行うには、真空室32を一定の真空度に保ち、ガ
ス導入口から原料ガスおよびキャリアガスを導入しなが
ら、対向電極39に高周波電力を供給して、走行する可
撓性支持体35表面に保護膜を被着させる。
【0059】このとき、対向電極39から可撓性支持体
35へと保護膜材料の粒子が飛行する方向は水平方向で
あるので、可撓性支持体に被着しなかった保護膜材料
は、上記対向電極39より上方に付着することはなく、
対向電極39の側方或いは下方に付着する。したがっ
て、保護膜材料が上記対向電極39上に落下することが
ない。
【0060】本実施例においては、上述のような構成を
有する装置を以下のようなCVD条件において使用し、
磁気記録媒体の保護膜を形成した。
【0061】CVD条件 方式 :キャン対向型プラズマCVD法 ガス :アルゴン+エチレン 成膜時真空度 :7〜9Pa テープ速度 :0.15m/sec 保護膜膜厚(目標):15nm
【0062】保護膜形成の工程において図3に示される
CVD装置を用いた以外は、実施例1と同様にして磁気
テープを作製し、実施例3のサンプルテープを得た。
【0063】実施例4 本実施例は、ガス導入口がカソードの下方に設けられた
スパッタ装置によって保護膜を形成した例である。
【0064】ここでは、図2に示されるスパッタ装置に
おいて、キャリアガスを導入するガス導入口(図示せ
ず。)を、カソード38の下方に、このカソード38の
短軸方向に平行に且つ幅と略同程度の長さを有して設け
られた。これにより、キャリアガスはカソード38の下
方から吹き出されて導入されることになる。なお、この
ガス導入口にガスを供給するガス供給管(図示せず)も
カソード又は対向電極の下方に位置させる。
【0065】上述のようにガス導入口が設けられる位置
が異なる以外は実施例1,2にて説明されたのと同様の
構成を有するスパッタ装置を用い、実施例2と同様の条
件にて磁気テープを作製した。これを実施例4のサンプ
ルテープとする。
【0066】比較例1 保護膜を形成しなかった以外は実施例1と同様にして磁
気テープを作製し、これを比較例1のサンプルテープと
した。
【0067】比較例2 ここでは、保護膜を形成する工程を図5に示す従来型の
スパッタ装置を用いて行った。図5に示すスパッタ装置
の構成については先に説明したとおりであり、ここでは
実施例1で行ったと同様のスパッタ条件にてスパッタを
行った。そして、スパッタ装置が異なる以外は実施例1
と同様にして磁気テープを作製し、比較例2のサンプル
テープを得た。
【0068】特性の評価 上述のようにして作製された各サンプルテープについ
て、スチル耐久性,耐錆性の測定を行った。スチル耐久
性の測定はソニー社製8mmVTR EV−S900改
造機を用いて、再生出力レベルから3dB以上の出力落
ちした時間をもとにしてスチル耐久性を評価した。
【0069】一方、耐錆性は、腐食試験前の測定値をφ
s 、腐食試験後の測定値をφs ’として磁気特性の劣化
率Δφs を式(1)によって求めることによって評価し
た。 Δφs = (φs − φs ’)/φs ×100 (%) ・・・(1)
【0070】なお、腐食試験はガス腐食試験機を用い、
SO2 ガス0.3ppmを含む雰囲気(温度30℃,相
対湿度90%)中で24時間保存することによって行っ
た。表1にこれらの測定結果を示す。
【0071】
【表1】
【0072】表1より、比較例1とその他のサンプルテ
ープを比較すると、保護膜を形成することによってスチ
ル耐久性が著しく向上し、防錆性も向上することがわか
る。また、比較例2と実施例1〜4を比較すると、可撓
性支持体の保護膜形成面を鉛直方向として保護膜を作製
することにより防錆性が向上したことがわかる。
【0073】また、各サンプルテープを作製するに際し
て、保護膜形成工程で異常放電が発生する頻度を調べ、
表1に併せて示した。ここで、異常放電回数とは、1時
間あたりの電圧又は電流が20%以上変動した回数とし
た。実施例1,3、比較例1,2のサンプルテープは、
成膜開始から3時間以内に成膜された保護膜が形成され
た磁気テープであるため、表中には、成膜開始から3時
間における異常放電回数を示した。同様に、実施例2,
4のサンプルテープは、成膜開始から11〜12時間の
間に成膜された保護膜が形成された磁気テープであるた
め、成膜開始から11〜12時間の1時間における異常
放電回数を示した。
【0074】表1より、比較例2のサンプルテープにお
ける保護膜形成時に比して、実施例1,3のサンプルテ
ープにおける保護膜形成時は、異常放電回数が少ないこ
とがわかる。これより、成膜開始から3時間以内に保護
膜を成膜する場合、保護膜形成面を鉛直方向とすること
により異常放電が抑制できることがわかる。
【0075】一方、実施例1のサンプルテープにおける
保護膜形成時と実施例2のサンプルテープにおける保護
膜形成時とを比較すると、同一のスパッタ装置によって
保護膜を成膜したにもかかわらず、異常放電回数が大き
く異なっている。これは、保護膜を成膜し始めて長時間
経過すると、異常放電が起こる頻度が著しく増加するこ
とを示している。
【0076】ところが、実施例2と同様、成膜開始から
11〜12時間の間の測定がなされた実施例4では、異
常放電回数が増加していない。そこで、実施例2のサン
プルテープの保護膜を成膜するにあたって用いたスパッ
タ装置と、実施例4のサンプルテープの保護膜を成膜す
るにあたって用いたスパッタ装置とにおいて、連続成膜
時間と異常放電回数との関係を調べた。この結果を図2
に、実施例2におけるデータを●なるプロットにて、実
施例4におけるデータを×なるプロットにて示す。実施
例4のサンプルテープの保護膜を成膜するにあたって用
いたスパッタ装置においては、長時間連続して成膜を行
っても異常放電回数は増加しないことがわかる。
【0077】これは、長時間連続して成膜を行った場
合、ガス導入口がカソードの側方に設けられていると、
このガス導入口やガス供給管に付着した保護膜材料が脱
落することにより放電状態に影響を与えてしまうが、ガ
ス導入口がカソードの下方に設けられていると、これら
に付着した保護膜材料が落下しても放電状態に影響を与
えないためである。
【0078】これより、保護膜を成膜するための装置
は、保護膜形成面を鉛直方向とし、さらにガス導入口を
カソードの下方に設けることにより、長時間連続して成
膜を行っても、異常放電が抑制されることがわかる。
【0079】そして、異常放電を防止することによっ
て、形成された保護膜の膜厚,膜質を均一なものとする
ことができるので、本発明を適用することによって磁気
記録媒体の耐久性,防錆性を向上させることができる。
【0080】本発明は上述の実施例に限定されるもので
はなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形変
更が可能である。例えば、実施例3のサンプルテープの
作製に際して用いられたCVD装置において、対向電極
39の下方にガス導入口を設けて、保護膜を成膜して磁
気テープを作製してもよい。また、保護膜の材料や成膜
条件は適宜変更可能であり、その他、磁性薄膜,バック
コート層,トップコート層等の形成条件等も従来公知の
方法がいずれも適用できる。
【0081】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、スパ
ッタ法又はCVD法によって保護膜を形成するに際し、
可撓性基板の保護膜形成面を鉛直方向とし、これと対向
させたカソード又は対向電極を用いて保護膜を形成する
と、異常放電が発生する頻度が少なくなる。さらに、ガ
ス導入口をカソード又は対向電極の下方に設けることに
よって、長時間連続して成膜を行っても異常放電が発生
する頻度を抑えられる。
【0082】そして、異常放電が発生する頻度を抑制す
ることにより、成膜される保護膜の膜厚,膜質を均一な
ものとすることができるため、本発明を適用することに
よって、耐久性,防錆性に優れた磁気記録媒体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空蒸着装置の一構成例を示す模式図である。
【図2】本発明を適用したスパッタ装置の一構成例を示
す模式図である。
【図3】本発明を適用したCVD装置の一構成例を示す
模式図である。
【図4】連続成膜時間と異常放電回数との関係を示す特
性図である。
【図5】従来のスパッタ装置の一構成例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
31 排気口 32 真空室 33 送りロール 34 巻取りロール 35 可撓性支持体 36 円筒キャン 38 カソード 39 対向電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性支持体上に磁性薄膜を成膜した
    後、スパッタ法又はCVD法によって保護膜を形成する
    磁気記録媒体の製造方法において、 可撓性支持体の保護膜形成面を鉛直方向とし、これと対
    向させたカソード又は対向電極を用いて保護膜を形成す
    ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記カソード又は対向電極の下方に設け
    られたガス導入口よりガスを導入することを特徴とする
    請求項1記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP1355794A 1993-03-31 1994-02-07 磁気記録媒体の製造方法 Withdrawn JPH06338052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1355794A JPH06338052A (ja) 1993-03-31 1994-02-07 磁気記録媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9499893 1993-03-31
JP5-94998 1993-03-31
JP1355794A JPH06338052A (ja) 1993-03-31 1994-02-07 磁気記録媒体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06338052A true JPH06338052A (ja) 1994-12-06

Family

ID=26349377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1355794A Withdrawn JPH06338052A (ja) 1993-03-31 1994-02-07 磁気記録媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06338052A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10208229A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置
US7214436B2 (en) Magnetic recording medium and process for producing same
JPH06338052A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0676281A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法、製造装置
JP3465354B2 (ja) 薄膜形成装置
JPH0841644A (ja) 薄膜形成装置
JPH0636272A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0836750A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0963044A (ja) 磁気記録媒体
JPH06282840A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH087269A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0668464A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH0636281A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH06145966A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH05342574A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2003085742A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH08319567A (ja) 成膜装置およびこれを用いた磁気記録媒体の製造方法
JPH05266473A (ja) 磁気記録媒体の製造方法及びその磁気記録媒体を製造する真空蒸着装置
JPH064863A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0963043A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH09217176A (ja) 薄膜の成膜方法およびこれに用いる成膜装置
JPH09217174A (ja) カーボン膜の成膜方法
JP2002092862A (ja) 金属薄膜型磁気記録媒体
JPH0855339A (ja) 磁気記録媒体製造装置
JPH0830953A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010508