JPH0820865A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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Publication number
JPH0820865A
JPH0820865A JP15764594A JP15764594A JPH0820865A JP H0820865 A JPH0820865 A JP H0820865A JP 15764594 A JP15764594 A JP 15764594A JP 15764594 A JP15764594 A JP 15764594A JP H0820865 A JPH0820865 A JP H0820865A
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JP
Japan
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thin film
target
cathode
film forming
forming apparatus
Prior art date
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Application number
JP15764594A
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English (en)
Inventor
Kenichi Sato
研一 佐藤
Yukihiro Kojika
行広 小鹿
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 バッキングプレート11上のターゲット10
をスパッタして、該ターゲット10の上方にて走行する
可撓性支持体の表面に薄膜を形成する薄膜形成装置にお
いて、前記バッキングプレート11表面のうちターゲッ
ト10が配設されていない範囲がカソードマスク15に
よりマスクされ、カソードマスク15の上面15aはタ
ーゲット10の表面10aより低くされる。なお、カソ
ードマスク15のターゲット10と近接する端部は、上
面が斜めに切り欠かれてもよい。 【効果】 薄膜材料のカソード電極上への落下が起こり
にくく、異常放電の発生が抑えられる。このため、本発
明の薄膜形成装置を磁気テープにおける保護膜形成に適
用すると、保護膜の膜厚および膜質を均一に保つことが
でき、耐摩耗性に優れた磁気テープを歩留まりよく製造
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタ法により基体
表面に薄膜を形成する薄膜形成装置に関し、特に、異常
放電が抑制できる構造を有する薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、真空薄膜成膜法として蒸着
法,スパッタ法,CVD法等の検討がなされ、種々の分
野において実用化されている。蒸着法,CVD法は成膜
速度が大きく、特に蒸着法ではEBガンを使用すること
によって高速成膜が可能であるという利点がある。しか
し、この蒸着法は金属を蒸気化して被着させる方法であ
るため、蒸気圧の異なる物質を同時に安定して蒸着する
ことが難しいという問題もある。
【0003】一方、スパッタ法は、蒸気圧の異なる様々
な金属の合金成膜が可能であることから注目され、例え
ば、ディジタルビデオテープレコーダー、業務用ビデオ
テープレコーダーに用いる磁気テープやデータストレー
ジ用の磁気テープ等、非常に高い耐久性を必要とする磁
気記録媒体における保護膜の成膜に適用することが検討
されている。具体的には、SiO2 、SiNx 、C、S
iC等の耐摩耗性材料を保護膜として成膜すると、磁気
記録媒体の走行耐久性や耐蝕性が向上することがわかっ
ている。
【0004】従来、上記スパッタ法は蒸着法に比べて成
膜速度に劣ることから生産性に欠けること、大量生産を
行うためには装置が大型化すること等の問題点があった
が、現在では、マグネトロンスパッタ法や対向ターゲッ
ト法等といったスパッタ法の開発により、成膜速度は高
速化しつつある。図1に、マグネトロンスパッタ法を適
用した薄膜形成装置を示す。この薄膜形成装置において
は、排気口1a,1bを有する真空室2内に、可撓性支
持体5を走行させるための走行系と、該可撓性支持体5
に対して薄膜を形成する成膜系とが設けられてなる。上
記走行系は、送りロール3、巻取りロール4、円筒キャ
ン6、ガイドロール7,8よりなり、図中の矢印方向に
定速回転することにより、可撓性支持体5を送りロール
3から順次送り出し、円筒キャン6の周面に沿って走行
させた後、巻取りロール4に巻取るようになされてい
る。
【0005】一方、成膜系は、仕切り板によって仕切ら
れた真空室2の下方側に設けられ、上記円筒キャン6の
下方に設けられたカソードユニット109、この表面に
配設された薄膜の原料よりなるターゲット10、ガス導
入管より構成される。上記カソードユニット109は、
図5にその断面を示すように、電源(図示せず。)に接
続されカソード電極となっているバッキングプレート1
1、前記バッキングプレート11の下方に配置されるマ
グネット12及びマグネット13、これらをを収納する
カソードケース14よりなるものである。また、上記バ
ッキングプレート11上には、これよりも面積の小さい
ターゲット10が接着され、ターゲット10が配置され
ていない範囲はカソードマスク115にて覆われ、イオ
ンの攻撃から防御されている。
【0006】なお、上記カソードマスク115は、その
外周縁部はカソードケース14に接着され、その下面は
バッキングプレート11に接することなく、また、その
側面がターゲット10に接することなく固定されてい
る。また、ターゲット10に近接する端部においては、
その断面形状が略矩形状とされており、その上面115
aはターゲット10表面と略同じ高さとされている。
【0007】そして、以上のような構成を有する装置に
よって薄膜を形成するには、上述の走行系にて可撓性支
持体5を走行させた状態にて、バッキングプレート11
に所定の電力を供給する。これにより、円筒キャン6と
の間に放電が起こり、ガス導入管より供給されたガスが
イオン化されてターゲット10を攻撃するため、可撓性
支持体5表面に薄膜材料が被着する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ターゲット
10から叩き出された薄膜材料116は、可撓性支持体
5以外にも真空室2の内壁や仕切り板、カソードユニッ
ト109等にも被着するが、図5に示されるように、カ
ソードマスク115のターゲット10と近接する端部に
は、該薄膜材料116が最も堆積しやすい。特に、カソ
ードマスク115の上面115aとターゲット10に対
向する側面とがなす稜線の付近においては、このように
して堆積した薄膜材料116がバッキングプレート11
上方に迫り出すため、長時間に亘って堆積がなされる
と、該バッキングプレート11上へ落下してしまうこと
となる。この薄膜材料116のバッキングプレート11
へ落下は、異常放電を生じさせる原因となる。
【0009】そして、異常放電が生じると、可撓性支持
体5に形成される薄膜の膜厚を不均一にしたり、膜質に
異常を発生させたりといった問題を引き起こしてしま
う。そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案さ
れたものであり、異常放電を抑制することにより、均一
な膜厚,膜質にて薄膜形成が行える薄膜形成装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜形成装
置は、上述の目的を達成するために提案されたものであ
り、カソード電極上に配設されたターゲットをスパッタ
して、該ターゲットの上方に対向させた基体の表面に薄
膜を形成させる薄膜形成装置において、前記カソード電
極表面のうち前記ターゲットが配設されていない範囲が
カソードマスクによりマスクされ、前記カソードマスク
の上面は、前記ターゲット表面よりも低くされているも
のである。
【0011】このように、前記ターゲット表面よりも低
くされたカソードマスクには、ターゲットから叩き出さ
れた薄膜材料が被着しにくい。なお、該薄膜の被着を十
分に抑制するには、カソードマスクの上面をターゲット
表面よりも1mm以上後退させておくことが好ましい。
そして、該カソードマスクに薄膜材料が被着してもカソ
ード電極上に落下しにくくするため、前記カソードマス
クのターゲットと近接する端部は、上面が斜めに切り欠
かれた構成とされて好適である。具体的には、カソード
マスクの上面とターゲットと対向する側面とがなす稜の
近傍が、上面および側面とも稜線から2mm以上づつ切
り欠かれている、いわゆるC面取りでC2以上にて面取
りされていることが好ましい。
【0012】ところで、本発明の薄膜形成装置によって
薄膜形成がなされる基体は、長尺のフィルム上に金属磁
性薄膜が成膜された可撓性支持体であって好適である。
即ち、形成される薄膜は、いわゆる蒸着テープにおける
金属磁性薄膜上に設けられる保護膜であって好適であ
る。保護膜の材料としては従来公知のものがいずれも使
用可能であり、CrO2 ,Al2 3 ,BN,Co酸化
物、MgO,SiO2 ,Si3 4 ,SiNx ,Si
C,SiNx −SiO2 ,ZrO2 ,TiO2 ,TiC
等が挙げられるが、カーボンが代表的である。また、か
かる保護膜はこれらの単層膜であってもよいし多層膜や
金属との複合膜であってもよい。
【0013】なお、本発明に係る薄膜形成装置を用いて
蒸着テープを製造する場合、上記金属磁性薄膜の材料も
従来公知のものがいずれも使用でき、例示するならば、
Fe,Co,Ni等の強磁性金属材料、Fe−Co,C
o−Ni,Fe−Co−Ni,Fe−Cu,Co−C
u,Co−Au,Co−Pt,Mn−Bi,Mn−A
l,Fe−Cr,Co−Cr,Ni−Cr,Fe−Co
−Cr,Co−Ni−Cr,Fe−Co−Ni−Cr等
の強磁性合金材料等が挙げられる。また、金属磁性薄膜
は、これらの単層膜であってもよいし多層膜であっても
よい。
【0014】さらに、非磁性支持体と上記金属磁性薄膜
間、あるいは多層膜の場合には各層間に、付着力向上、
並びに抗磁力の制御等のため、下地層または、中間層を
設けてもよい。また、例えば磁性層表面近傍が耐蝕性改
善等のために酸化物となっていてもよい。なお、上記金
属磁性薄膜、下地層や中間層の形成に本発明の薄膜形成
装置を使用することも可能である。
【0015】もちろん、本発明の薄膜形成装置によって
製造される磁気記録媒体の構成はこれに限定されるもの
ではなく、例えば必要に応じてバックコート層を形成し
たり、非磁性支持体上に下塗層を形成したり、潤滑剤、
防錆剤などの層を形成することは何等差し支えない。こ
の場合、バックコート層に含まれる非磁性顔料、樹脂結
合剤あるいは潤滑剤、防錆剤層に含まれる材料としては
従来公知のものがいずれも使用できる。
【0016】また、本発明の薄膜形成装置を適用して、
その他の金属薄膜の成膜も可能であり、例えば、基板に
対してAu,Cr,Ti,Cu,Mo,Mn,Bi,A
g,Pt等といった金属やこれらの合金の薄膜を成膜す
るために用いてもよい。なお、本発明に係る薄膜形成装
置は、マグネトロンスパッタ法や対向ターゲット法を用
いたスパッタ装置として適用可能である。特に、ターゲ
ットの下方にマグネットが配置されているマグネトロン
スパッタ装置であることが好ましく、上記マグネットか
らの漏れ磁界が電子をトラップして放電を持続させるた
め、ターゲットを効率的にスパッタすることが可能とな
り成膜速度が向上する。なお、上記装置のターゲットの
周囲にさらに補助マグネットを配して、磁界分布の偏り
を改善できるようにしてもよく、これにより、ターゲッ
トを均一にスパッタすることができ、ターゲットの歩留
まりを向上させることができる。
【0017】
【作用】本発明に係る薄膜形成装置においては、カソー
ドマスクに薄膜材料が被着しにくい。これは、ターゲッ
トから叩き出された薄膜材料は上方に向かって飛び出す
ことから、前記ターゲット表面よりも下方に設けられた
カソードマスクには被着しにくいためである。そして、
該カソードマスクへの薄膜材料の被着量が減少すれば、
カソード電極上への落下も起こりにくい。
【0018】カソードマスクのターゲット近傍における
端部の断面が略矩形状である場合、カソードマスクの上
面とターゲットに対向する側面とがなす稜線付近に堆積
した薄膜材料が最も脱落しやすいが、この稜を切り欠い
た構成とされれば、薄膜材料がカソード電極上に迫り出
して堆積することがなくなるため、脱落しにくくなる。
即ち、カソードマスク端部を切り欠くことにより、カソ
ード電極上への薄膜材料の落下が抑制され、異常放電が
抑制できる。そして、異常放電が抑制できると、均一な
膜厚,膜質にて薄膜を形成できる。
【0019】このため、本発明に係る薄膜形成装置を磁
気テープにおける保護膜形成に適用すると、走行する可
撓性支持体に対して連続的に長時間に亘って保護膜を形
成しても、この保護膜の膜厚および膜質を均一に保つこ
とができる。このため、耐摩耗性に優れた磁気テープを
歩留まりよく製造することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明がこの実施例に限定されるものではな
い。ここでは、薄膜形成装置としてマグネトロンスパッ
タ装置を用い、いわゆる蒸着テープにおける保護膜形成
を行った。実施例1 本実施例では、カソードマスクの上面をターゲット表面
よりも1mm低くした薄膜形成装置を用いた。
【0021】図1に薄膜形成装置の構成例を示す。この
装置においては、排気口1a,1bを有する真空室2内
に、可撓性支持体5を走行させるための走行系と、該可
撓性支持体5に対して薄膜を形成する成膜系とが設けら
れてなる。上記走行系は、同図中の矢印a方向に定速回
転する送りロール3と、同様に同図中の矢印b方向に定
速回転する巻取りロール4とが設けられ、これら送りロ
ール3から巻取りロール4にテープ状の可撓性支持体5
が順次走行するようになされている。
【0022】これら送りロール3から巻取りロール4側
に上記可撓性支持体5が走行する中途部には、上記各ロ
ール3、4の径よりも大径となされた円筒キャン6が設
けられている。この円筒キャン6は、上記可撓性支持体
5を図中下方に引き出す様に設けられ、同図中の矢印c
で示す方向に定速回転する構成とされる。なお、上記送
りロール3、巻取りロール4、及び円筒キャン6は、そ
れぞれ可撓性支持体5の幅と略同じ長さを有する円筒体
であり、また上記円筒キャン6には、内部に図示しない
冷却装置が設けられ、上記可撓性支持体5の温度上昇に
よる変形等を抑制し得るようになされている。
【0023】したがって、上記可撓性支持体5は、送り
ロール3から順次送り出され、さらに上記円筒キャン6
の周面に沿って走行し、巻取りロール4に巻取られてい
くようになされている。なお、上記送りロール3と上記
円筒キャン6との間及び該円筒キャン6と上記巻取りロ
ール4との間にはそれぞれガイドロール7、8が配設さ
れ、上記円筒キャン6に沿って走行する可撓性支持体5
に所定のテンションをかけ、該可撓性支持体5が円滑に
走行するようになされている。
【0024】なお、本実施例では、円筒キャン6は冷却
されているが、可撓性支持体と薄膜との接着強度を上げ
るため、適宜加熱した状態でもよい。また、同様の目的
で成膜前に予めボンバード処理を施してもよい。一方、
成膜系は、仕切り板によって仕切られた真空室2の下方
側に設けられ、上記円筒キャン6の下方に設けられたカ
ソードユニット9、この表面に配設された薄膜の原料よ
りなるターゲット10、ガス導入管より構成される。上
記カソードユニット9は、図2にその断面を示すよう
に、電源(図示せず。)に接続されカソード電極となっ
ているバッキングプレート11、前記バッキングプレー
ト11の下方に配置されるマグネット12及びマグネッ
ト13、前記マグネット12,13を収納するカソード
ケース14よりなる。
【0025】上記バッキングプレート11表面は、ター
ゲット10よりも大きな面積を有しているが、ターゲッ
ト10が配設された範囲以外には、カソードマスク15
により被覆されている。カソードユニット9を上面から
見た図を図3に示すように、上記カソードマスク15
は、ターゲット10の周囲を取り囲んでバッキングプレ
ート11をマスクしている。なお、この外周端部はカソ
ードケース14に接着され、その下面はバッキングプレ
ート11に接することなく、また、その側面がターゲッ
ト10に接することなく固定されている。また、ターゲ
ット10に近接する端部においては、その断面形状が略
矩形状とされており、その上面15aはターゲット10
の表面10aよりも低くなるように設けられている。な
お、本実施例においては、カソードマスク15の上面1
5aとターゲット10の表面10aとの差dが1mmと
された。
【0026】上述のカソードユニット9には冷却水の供
給及び排出を行う冷却パイプ(図示せず。)が接続さ
れ、冷却水を循環させることによりバッキングプレート
11とこれに接着されたターゲット10の加熱を防止で
きるようになされている。また、マグネット12,13
は、マグネット12の周囲をマグネット13が囲むよう
に配置されており、中央に位置するマグネット12はそ
の上部12AにおいてはS極を示すものであり、その周
囲に位置するマグネット13は上部13AがN極を示す
ものとされる。
【0027】したがって、上述の薄膜形成装置におい
て、真空室2を一定の真空度に保った状態にて、バッキ
ングプレート11に電力を供給し、ガス導入管からガス
を供給すると、円筒キャン6との間に放電が起こってガ
スがイオン化され、ターゲット10を攻撃することによ
って、走行する可撓性支持体5表面に薄膜材料が被着す
る。なお、マグネット12,13による漏れ磁界は、電
子をトラップして放電を持続させ、効率的なスパッタを
可能とする。また、バッキングプレート11におけるタ
ーゲット10が配設されていない範囲は、カソードマス
ク15によりイオンの攻撃から遮断されている。
【0028】上述のような構成を有する装置を、磁気記
録媒体の保護膜形成に適用し、以下のようにして磁気テ
ープを作成した。先ず、下塗が施された非磁性支持体上
に、一般的な連続巻取り式の斜方蒸着装置を用いて、C
o−Ni系の金属磁性薄膜を被着させた。使用したベー
ス、下塗、蒸着条件は下記の通りである。
【0029】非磁性支持体条件 ベース :ポリエチレンテレフタレート 10μm厚 150mm幅 下塗 :アクリルエステルを主成分とする
水溶性ラテックスを塗布 突起密度 約1000万個/mm2 蒸着条件 インゴット :Co80−Ni20(数字は各金属の
重量比) 入射角 :45〜90° テープ速度 :0.17m/sec 磁性層厚 :0.2μm 真空度 :7×10-2Pa 次に、先に説明した薄膜形成装置によって保護膜を形成
した。スパッタ条件を下記に示す。
【0030】スパッタ条件 方式 :DCマグネトロンスパッタ法 ターゲット :カーボン,サイズ150mm×1
50mm 使用ガス :アルゴン 真空度 :0.6Pa テープ速度 :0.1m/sec 保護膜膜厚 :15nm 投入電力 :10w/cm2 さらに、下記の条件に従ってバックコート、トップコー
トを施し所定のテープ幅に裁断して磁気テープとした。
【0031】バックコート :カーボン、及びウレ
タンバインダーを混合したものを0.6μm厚塗布 トップコート :パーフルオロポリエーテルを塗布 スリット幅 :8mm幅実施例2 本実施例では、ターゲット10の表面10aに対するカ
ソードマスク15の上面15aの位置が、実施例1より
もさらに低くなされた薄膜形成装置を用いた。
【0032】具体的には、カソードマスク15の上面1
5aとターゲット10の表面10aとの差dが3mmと
された以外は実施例1と同様の構成を有する薄膜形成装
置を用いた。そして、これにより保護膜形成を行い、実
施例1と同様にして磁気テープを作製した。実施例3 本実施例では、カソードマスク15の上面15aとター
ゲット10の表面10aとの差dが実施例2と同様であ
り、さらに、カソードマスク15のターゲット10と近
接する端部においては、上面15aが斜めに切り欠かれ
た薄膜形成装置を用いた。
【0033】具体的には、図4に示されるように、カソ
ードマスク15の上面15aとターゲット10の表面1
0aとの差dが3mmとされ、カソードマスク15の上
面15aとターゲット10と対向する側面15bとがな
す稜の近傍が、上面15aおよび側面15bとも稜線か
ら2mmづつ切り欠かれている、いわゆるC2にて面取
りされた断面形状とされている。そして、これにより、
カソードマスク15の端部においては斜面15cが形成
される。
【0034】なお、これ以外は実施例1と同様の構成を
有する薄膜形成装置を保護膜形成に用い、実施例1と同
様にして磁気テープを作製した。実施例4 本実施例では、カソードマスク15のターゲット10と
近接する端部における切欠きが実施例3よりも大きくな
された薄膜形成装置を用いた。
【0035】具体的には、カソードマスク15の上面1
5aとターゲット10の表面10aとの差dが3mmと
され、カソードマスク15の上面15aとターゲット1
0と対向する側面15bとがなす稜の近傍が、上面15
aおよび側面15bとも稜線から5mmづつ切り欠かれ
ている、いわゆるC5にて面取りされた断面形状とされ
ている。なお、これ以外は実施例1と同様の構成を有す
る薄膜形成装置を保護膜形成に用いて、実施例1と同様
にして磁気テープを作製した。比較例1 本比較例では、ターゲット10の表面10aとカソード
マスク115の上面115aが同じ高さとされ、さら
に、カソードマスク115のターゲット10と近接する
端部には切欠きが設けられない薄膜形成装置を用いた。
【0036】具体的には、図5に示されるように、カソ
ードマスク115の上面115aはターゲット10の表
面10aと同じ高さ、即ち、カソードマスク115の上
面115aとターゲット10の表面10aとの差dが0
mmとされた。さらに、ターゲット10に近接する端部
においては、切欠きが設けられず、断面形状が略矩形状
とされた。なお、これ以外は実施例1と同様の構成を有
する薄膜形成装置を保護膜形成に用いて、実施例1と同
様にして磁気テープを作製した。特性の評価 以上のように構成の異なる薄膜形成装置を用いて、保護
膜の成膜を10時間に亘って連続して行った時、カソー
ドマスク15,115に付着する保護膜材料の厚みを測
定すると共に、異常放電の発生回数を調べた。なお、該
異常放電の発生回数は、1分あたりの電圧または電流が
20%以上変動した回数とした。また、各薄膜形成装置
を用いて作製された磁気テープをソニー社製,EV−S
900なる記録再生装置に搭載して、白50%の信号を
記録し、1分当り−16dB,10μsec以上のドロ
ップアウトが発生した数をカウントした。これらの結果
を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】なお、表1中、「d」にて示される数値
は、各薄膜形成装置におけるカソードマスク15の上面
15aとターゲット10の表面10aとの差であり、
「切欠きの有無」の欄では、カソードマスク15端部に
おいて上面15aが切り欠かれているか否か、また切欠
きが設けられいる場合にはその面取りの種類を記載して
いる。また、「付着物の厚み」にて示される数値は、カ
ソードマスク15,115に付着する保護膜材料の厚み
である。
【0039】表1より、比較例1の薄膜形成装置を用い
た成膜に比して、実施例1〜実施例4の薄膜形成装置を
用いた成膜は、カソードマスク15に付着する保護膜材
料の厚みが低減されると共に、異常放電の回数も大幅に
低減していることがわかる。また、各薄膜形成装置を用
いて作製された磁気テープにおけるドロップアウト数も
大幅に低減されていることがわかる。なお、各実施例同
士を比較すると、カソードマスク15の上面15aとタ
ーゲット10の表面10aとの差dが大きいほど、カソ
ードマスク15端部における切欠きが大きいほど、良好
な結果が得られていることがわかる。
【0040】これより、カソードマスク15の上面15
aがターゲット10の表面10aより低くなされ、さら
に、カソードマスク15のターゲット10に近接する端
部に切欠きが設けられた薄膜形成装置を用いることによ
って、異常放電を低減し、膜質に優れた保護膜を成膜で
きることがわかった。以上、本発明に係る薄膜形成装置
を磁気記録媒体の保護膜形成に適用した例について説明
したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではな
く、種々の変形変更が可能である。例えば、薄膜形成装
置においては、ターゲットの材料、マグネットの配置等
の変更が可能であり、該薄膜形成装置によって成膜され
る薄膜も保護膜に限られず、金属磁性薄膜や導電性金属
薄膜であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の薄膜形成装置においては、薄膜材料のカソード電極
上への落下が起こりにくいため、異常放電の発生が抑え
られ、均一な膜厚および膜質の薄膜が形成できる。この
ため、本発明に係る薄膜形成装置を磁気テープにおける
保護膜形成に適用すると、走行する可撓性支持体に対し
て連続的に長時間に亘って保護膜を形成しても、この保
護膜の膜厚および膜質を均一に保つことができ、耐摩耗
性に優れた磁気テープを歩留まりよく製造することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄膜形成装置の一構成例を示す模式図である。
【図2】本発明に係る薄膜形成装置におけるカソードユ
ニットの構成例を模式的に示す断面図である。
【図3】図2のカソードユニットの上面を示す平面図で
ある。
【図4】本発明に係る薄膜形成装置におけるカソードユ
ニットの他の構成例を模式的に示す拡大断面図である。
【図5】従来の薄膜形成装置におけるカソードユニット
を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1a,b 排気口 2 真空室 3 送りロール 4 巻取りロール 5 可撓性支持体 6 円筒キャン 7,8 ガイドロール 9 カソードユニット 10 ターゲット 11 バッキングプレート 12,13 マグネット 14 カソードケース 15 カソードマスク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード電極上に配設されたターゲット
    をスパッタして、該ターゲットの上方に対向させた基体
    の表面に薄膜を形成させる薄膜形成装置において、 前記カソード電極表面のうち前記ターゲットが配設され
    ていない範囲がカソードマスクによりマスクされ、 前記カソードマスクの上面は、前記ターゲット表面より
    低くされていることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 前記カソードマスクの前記ターゲットと
    近接する端部は、上面が斜めに切り欠かれていることを
    特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 前記基体が長尺のフィルム上に金属磁性
    薄膜が成膜された可撓性支持体であることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 形成する薄膜が、カーボンよりなる保護
    膜であることを特徴とする請求項3記載の薄膜形成装
    置。
JP15764594A 1994-07-08 1994-07-08 薄膜形成装置 Pending JPH0820865A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013129871A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd マグネトロンスパッタリングカソード及びこれを備えたスパッタリング装置

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