JPH06347767A - 液晶表示膜 - Google Patents

液晶表示膜

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JPH06347767A
JPH06347767A JP5137449A JP13744993A JPH06347767A JP H06347767 A JPH06347767 A JP H06347767A JP 5137449 A JP5137449 A JP 5137449A JP 13744993 A JP13744993 A JP 13744993A JP H06347767 A JPH06347767 A JP H06347767A
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JP
Japan
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liquid crystal
meth
acrylate
crystal display
display film
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Pending
Application number
JP5137449A
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English (en)
Inventor
Satoshi Igarashi
聡 五十嵐
Akihiko Uchiyama
昭彦 内山
Tatsuichiro Kin
辰一郎 金
Kenji Nakatani
健司 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】構造が容易で、低電圧駆動可能な高分子分散型
の液晶表示膜を得る。 【構成】少なくとも一方が透明な電極層21と22に挟持さ
れた液晶層30を備える。液晶層30は、高分子形成性モノ
マー混合液と重合開始剤及び液晶とを少なくとも含有す
る混合液を硬化させて、高分子樹脂中に液晶相を滴状あ
るいは3次元網目状に分散させた高分子分散型であり、
電極層21と22に印加する電圧に応じて液晶層30中で光が
散乱する状態と透過する状態とが変化する。その際に、
高分子形成性モノマー混合液としては、単官能のn−ア
ルキル(メタ)アクリレートおよび/または末端に直鎖
状アルキル基を有する単官能のn−アルキルオリゴアル
キレンオキサイド(メタ)アクリレートと、単官能のn
−アルキルフェニルオリゴアルキレンオキサイド(メ
タ)アクリレートと、さらに樹脂硬化度を高める多官能
モノマーとの混合溶液を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示膜に関し、さ
らに詳しくは、高分子中に液晶相を滴状あるいは3次元
網目状に分散させた高分子分散型の液晶層を、2つの電
極層で挟んだ構造を持ち、電極層への電圧の印加に応じ
て液晶層が透明、不透明に変化しうる液晶表示膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶分子をマイクロカプセル化した後、
該カプセルを液晶滴として樹脂膜中に分散させた液晶膜
において、その液晶滴による光の散乱による不透明性
と、電場印加による液晶滴内の液晶分子の配向による透
明性とを利用した液晶表示膜は、既にファーガソンらに
より提案され(米国特許明細書第4435047号)、
あるものは実用に供されている。しかしながら、この方
法においては、マイクロカプセル化する行程を含むため
生産行程上煩雑となる。一方、ケント大学においては、
特表昭61−502128号公報および特表昭63−5
01512号公報において示されたような、熱硬化性樹
脂と液晶分子の混合液からの相分離によって液晶微小滴
を熱硬化性樹脂マトリックス中に分散させて高分子分散
型の液晶層を形成する技術が提案されている。
【0003】こうした高分子分散型の液晶表示膜では、
電圧無印加時にはその中の液晶滴によって光が散乱され
て不透明性が生じ、一方電圧印加持には液晶滴内の液晶
分子の配向によって透明性が生じる。これを利用して、
情報の表示が可能な液晶表示膜を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の高分子分散型の
液晶表示膜では、液晶を配向させるために100V程度
の交流電圧を必要としており印加電圧が高いという表示
用途にとっては重大な欠点がある。表示素子として用い
るときにはその駆動回路の設計上、また、表示画質向上
のためにも低電圧で駆動できる液晶表示膜が望まれてい
る。
【0005】本発明はかかる課題を解決して、構造が容
易で、かつ低電圧で駆動できる高分子分散型の液晶表示
膜を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる液晶表示
膜は、少なくとも一方が透明な電極層に挟持された液晶
層を備え、液晶層は、高分子形成性モノマー混合液と重
合開始剤及び液晶とを少なくとも含有する混合液を硬化
させて、高分子樹脂中に液晶相を滴状あるいは3次元網
目状に分散させた高分子分散型の液晶層であり、電極層
に印加する電圧に応じて液晶層中で光が散乱する状態と
透過する状態とが変化する液晶表示膜において、高分子
形成性モノマー混合液が、単官能のn−アルキル(メ
タ)アクリレートおよび/または末端に直鎖状アルキル
基を有する単官能のn−アルキルオリゴアルキレンオキ
サイド(メタ)アクリレートと、単官能のn−アルキル
フェニルオリゴアルキレンオキサイド(メタ)アクリレ
ートと、さらに樹脂硬化度を高める多官能モノマーとを
混合した溶液であることを特徴としている。
【0007】本発明で使用する高分子形成性モノマー
は、組成分として単官能のn−アルキル(メタ)アクリ
レートおよび/または末端に直鎖状アルキル基を有する
単官能のn−アルキルオリゴアルキレンオキサイド(メ
タ)アクリレートを含有する。
【0008】ここで単官能のn−アルキル(メタ)アク
リレートは、次の一般式(I)で示される(メタ)アク
リロイル基を分子中に1つ持つモノマーで、かつ単独重
合したときの屈折率が1. 40から1. 50の範囲であ
ることがより好ましい。
【0009】
【化4】
【0010】ただし一般式(I)中のR1 は、水素原子
またはメチル基を示す。さらにR2は、炭素数1から2
0の直鎖状アルキル基を示す。
【0011】そして一般式(I)で示される単官能のn
−アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレ
ート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチ
ル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリ
レート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル
(メタ)アクリレート、n−ウンデシル(メタ)アクリ
レート、n−ドデシル(メタ)アクリレートなどが挙げ
られる。
【0012】また、末端に直鎖状アルキル基を有する単
官能のn−アルキルオリゴアルキレンオキサイド(メ
タ)アクリレートとしては、次の一般式(II)で示され
る(メタ)アクリロイル基を分子中に1つ持つモノマー
で、かつ単独重合したときの屈折率が1. 40から1.
50の範囲であるあることがより好ましい。
【0013】
【化5】
【0014】ただし一般式(II)中のR3 は、水素原子
またはメチル基を示す。さらにOR 4 は、R4 が炭素数
1から4のアルキルを示すアルキレンオキサイドを示
す。nは1から18の整数を示す。R5 は炭素数1から
20の直鎖状アルキル基を示す。
【0015】ここでR4 で示される炭素数1から4のア
ルキルとしては、エチレン、2- プロピレンがより好ま
しい。またnとしては1から8がより好ましい。
【0016】そして一般式(II)で示される単官能のn
−アルキルオリゴアルキレンオキサイド(メタ)アクリ
レートの具体例としては、メトキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、n−
プロポキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシ
エチル(メタ)アクリレート、n−ヘキソキシエチル
(メタ)アクリレート、n−ノノキシエチル(メタ)ア
クリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、n−プロポキシジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、n−ブトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、n−ヘキソキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレート、n−ノノキシジエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、n−プロポキシ
トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブ
トキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
n−ヘキソキシトリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、n−ノノキシトリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシジプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、n−プロポキシジプロピレング
リコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシジプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、n−ヘキソキシ
ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ノ
ノキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレートな
どが挙げられる。
【0017】ここで、単官能のn−アルキル(メタ)ア
クリレートを用いる場合は、末端に直鎖状アルキル基を
有する単官能のn−アルキルオリゴアルキレンオキサイ
ド(メタ)アクリレートを使用しなくても構わないし、
末端に直鎖状アルキル基を有する単官能のn−アルキル
オリゴアルキレンオキサイド(メタ)アクリレートを使
用する場合には、単官能のn−アルキル(メタ)アクリ
レートを使用しなくても構わないが、双方を混合して高
分子形成性モノマー混合物の組成分としてもよい。
【0018】また、単官能のn−アルキルフェニルオリ
ゴアルキレンオキサイド(メタ)アクリレートは、次の
一般式(III)で示される(メタ)アクリロイル基を分
子中に1つ持つモノマーであり、かつ高分子形成性モノ
マー混合液中に5〜90重量%の割合で混合されている
ことがより好ましい。
【0019】
【化6】
【0020】ただし一般式(III)中のR6 は、水素原
子またはメチル基を示す。さらにOR7 は、R7 がが炭
素数1から4のアルキルを示すアルキレンオキサイドを
示す。mは1から18の整数を示す。R8 は水素原子ま
たは炭素数1から20の直鎖状アルキル基を示す。
【0021】ここでR7 で示される炭素数1から4のア
ルキルとしては、エチレン、2- プロピレンがより好ま
しい。またmとしては1から8がより好ましい。ここで
8で示される炭素数1から20の直鎖状アルキル基と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブ
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチ
ル基、n−オクチル基、n−ノニル基がより好ましい。
【0022】そして一般式(III)の具体例としては、
下記に化学式を示したフェノキシ−テトラエチレンオキ
シドアクリレート(化学式(IV))、p−ノニルフェノ
キシ−エチレンオキシドアクリレート(化学式
(V))、p−ノニルフェノキシ−テトラエチレンオキ
シドアクリレート(化学式(VI))、p−ノニルフェノ
キシ−オクタエチレンオキシドアクリレート(化学式
(VII))などが挙げられる。
【0023】
【化7】
【0024】単官能のn−アルキル(メタ)アクリレー
トおよび/または末端に直鎖状アルキル基を有する単官
能のn−アルキルオリゴアルキレンオキサイド(メタ)
アクリレートと、単官能のn−アルキルフェニルオリゴ
アルキレンオキサイド(メタ)アクリレートとの混合比
率は、混合する液晶や、液晶の常光屈折率と高分子形成
性モノマー混合物を硬化したときの屈折率とのマッチン
グなどを考慮して選択されるが、5/95から95/5
の範囲が好ましい。
【0025】また本発明で使用する樹脂硬化度を高める
ための多官能モノマーとしては次の一般式(VIII)で示
される多官能(メタ)アクリレートが好ましく用いられ
る。
【0026】
【化8】
【0027】ただし一般式(VIII)中のR9 は水素原子
またはメチル基を示す。さらにpは2から6の整数を示
す。XはN、O、S、あるいはハロゲン原子を1から1
5含んでもよく、炭素数が1から40のアルキル、アリ
ール、シクロアルキル、複素芳香環または複素環を表わ
す。
【0028】そして一般式(VIII)で表わされる多官能
モノマーの具体例としては、下記に化学式を示した3,
3−ビス(アクリロイルオキシメチル)−n−ヘプタン
(化学式(IX))、ペンタエリスリトールテトラアクリ
レート(化学式(X))、トリス−アクリロキシエチル
イソシアヌレート(化学式(XI))などが挙げられる。
【0029】
【化9】
【0030】こうした多官能モノマーを添加しなかった
場合、液晶表示膜の耐久性が低く、電圧を印加しなかっ
たときの光散乱性が低くなってしまう。また、多官能モ
ノマー添加量が40重量%を超えると高分子形成性モノ
マー混合物の硬化物の特性に影響を与えて、低い駆動電
圧で作動する液晶表示膜が得られなくなる。このため本
発明にかかる樹脂硬度を高める多官能モノマーの使用量
は、高分子形成性モノマー混合液総量に対して、0. 1
〜40重量%とすることがより好ましい。
【0031】ところで、これに限定されることはなく、
これ以外の重合性モノマーである樹脂の屈折率を液晶と
マッチングさせるためのフッ素系重合性モノマーなどを
適量混合して、高分子形成性モノマー混合液としてもよ
い。
【0032】こうした高分子形成性モノマー混合液に、
活性光線例えば紫外線を照射して、これを硬化させるた
めの重合開始剤としては、例えばアセトフェノン系やベ
ンゾイン系等の光重合開始剤(メルク社製「ダロキュア
1173」あるいはチバガイギー社製「イルガキュア6
51」「イルガキュアー907」など)が挙げられる。
【0033】また、加熱して硬化するための重合開始剤
としては、例えばパーオキシエステル系やパーオキシカ
ーボネート系等の熱重合開始剤(日本油脂社製「パーブ
チルPV」「パーロイルTCP」など)が挙げられる。
【0034】こうした重合開始剤の使用量としては、高
分子形成性モノマー混合液総量に対して、通常0. 1〜
5重量%程度が望ましい。
【0035】また添加剤としては、もちろんこれに限定
されることなく、増感剤、連鎖移動剤、染料等を添加す
ることもできる。
【0036】ところで液晶表示膜は、樹脂中に分散した
微小な液晶相によるによる光の散乱と液晶分子のランダ
ムな配向によって不透明状態を出現させるため、液晶滴
の平均的大きさは可視光の波長より大きな0. 8μm以
上の平均直径を有することが好ましい。ここで述べる液
晶滴とは樹脂中に孤立した液晶滴はもちろん、数個ない
し数10個の液晶滴が互いにその一部で連結し液晶相が
連続したもの、あるいは3次元網目構造の液晶相も含
む。
【0037】また液晶分子のランダムさから不透明性を
得るためには通常光屈折率と異常光屈折率の屈折率差が
大きいほど良い。更に低電圧での液晶配向を促すために
は、液晶の正の誘電率異方性が大きいほど良い。かかる
点を考慮して、液晶相を構成する液晶成分としては、正
の誘電異方性が高く、かつ通常光屈折率と異常光屈折率
の屈折率差が0. 2以上のシアノビフェニル系の液晶成
分が好適に使用される。もちろん、これに限定されるも
のではなくトラン系やピリミジン系、フェニルシクロヘ
キサン系などの液晶も用途に応じて選択される。
【0038】そして一般に、樹脂と液晶を適当に混ぜて
塗工した液晶膜でも電圧印加の有無により何らかの光学
的変化を示すことができる。しかしながら、良好なON
−OFF特性、すなわち電圧印加時の透過率が高く、例
えば20V印加時に透過率が70%以上を示し、また電
圧無印加時の透過率が小さく、例えば透過率が10%以
下を示すような液晶表示膜を得るためには、液晶と樹脂
の最適な組み合わせが必要である。
【0039】ここで述べる透過率は、He−Neレーザ
ーを光源としたときに該液晶表示膜面から受光部に達す
る測定光の開口角が6°になるよう3mm径のフォトダ
イオードを設置し、測定して得られる値である。
【0040】本発明の(メタ)アクリロイル系樹脂中に
分散される液晶としては、次の一般式(XII)〜(XIV)
で表わされるシアノビフェニル系化合物を含む液晶が最
適である。これらの化合物は、2種以上を組み合わせて
使用しても良い。そしてこうした液晶としては、例えば
E−8液晶やBL007液晶(メルク社)を挙げること
ができる。
【0041】
【化10】
【0042】ただし一般式(XII)〜(XIV)中のYは、
炭素数1〜12のアルキルまたはアルコキシ基を示す。
またZは、水素あるいはF、Cl、Br、Iのハロゲン等を
示す。
【0043】本発明の液晶膜中のシアノビフェニル系化
合物を含む液晶相は、高分子形成性モノマー混合液にシ
アノビフェニル系化合物を含む液晶を、液晶成分が好ま
しくは50重量%以上、80重量%以下になるように混
合しこれを塗工液とすることで、0. 8μm 以上の平均
直径を有する液晶相として得ることができる。
【0044】液晶成分が50重量%未満では、(メタ)
アクリロイル系モノマー中に溶解した液晶分子が該モノ
マーの硬化中に相分離することによって形成される液晶
滴の径が小さく、かつ密度も低く、そのため良好な光散
乱性、すなわち遮光性が得られない欠点がある。
【0045】一方、80重量%を越えると、液晶成分が
溶解しきれずに、硬化前から液晶ドメインを形成し、硬
化によって樹脂中に含有しきれなくなった液晶成分がに
じみ出すことになる。その結果微小液晶滴が形成されず
光散乱を十分に起こさなくなるため、遮光性低下、透明
導電性基板との密着性の低下、作業性の低下などの不都
合を生じる。
【0046】このように、良好な遮光性、作業性及び耐
久性を持った液晶膜を作製するためには、液晶成分を5
0重量%以上、80重量%以下とすることが好ましい。
更に好ましい遮光性を得るためには、液晶成分を55〜
75重量%とする。
【0047】また本発明においては、電極層を基板上に
形成した上で、液晶表示膜を構成することができる。そ
のための基板としては、可視光波長領域において透明性
に優れたポリエチレンテレフタレートフィルムのごとき
ポリエステルフィルムが好適に用いられるが、ガラス板
や他の透明高分子フィルムを用いることも可能である。
【0048】そして電極層としては、酸化インジウム膜
が好ましい。これにはスズなどの不純物を少量含有して
も良い。あるいは、酸化亜鉛や酸化チタンなどの金属酸
化物膜、金や白金などの金属の薄膜、あるいは金属薄膜
を透明導電体膜で挟んだ積層体を使用することもでき
る。また電極層の一方を、厚い膜厚の金属膜にすること
によって反射率の高い不透明膜としても良いが、この場
合はそれの基板も透明なものでなくても良い。
【0049】こうした電極層は、基板上に公知の物理的
方法、例えばスパッタリング法などを用いて、500Ω
/□以下の面積抵抗、好ましくは300Ω/□以下の面
積抵抗を有する電極層として設けることができる。
【0050】そして本発明の液晶表示膜は、電極層を例
えばスパッタリングなどの公知の方法で基板上に設け、
高分子形成性モノマー混合液とシアノビフェニル系化合
物を含む液晶との混合液(塗工液)を、一方の電極層上
にバーコーターを用いて均一の厚みに塗工した後、他方
の電極層付き基板を電極層が液晶層に接するように重ね
合せて積層体を得、その後例えば水銀ランプを光源とす
る紫外線照射装置下で紫外線を該積層体に照射して高分
子モノマーを硬化して製造することができる。
【0051】その際に、塗工液を均一の厚みに塗工する
ためには、バーコーター法以外の印刷法なども用いられ
る。そしてまた、紫外線照射などの方法で硬化させた液
晶層は、2〜30μmの厚みを有するものを用いること
ができる。このとき液晶層の厚みは、2つの電極層間に
電圧を印加しない状態での液晶層の不透明さと、電圧を
印加したときの透明性とのかねあいで選択される。好ま
しくは10〜20μmの厚みが用いられる。
【0052】このようにして得られる液晶表示膜は、製
造が容易で、優れたON−OFF特性、すなわち20V
印加時の透過率が70%以上の透明性を示し、電圧無印
加時の透過率が10%以下の値を示す。すなわち透明−
不透明の差が大きく、低電圧で駆動でき、表示素子とし
て好適に利用できる。
【0053】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す液晶表示膜
の断面概略図である。図中、11と12は透明な基板、21と
22は基板11と12上に形成した透明な電極層、30は液晶分
子を分散させた透明樹脂からなる液晶層である。液晶層
30は、電極層21と22を形成した基板11と12によって挟持
されている。
【0054】電極層21と22を形成する基板11と12として
は、125μmの厚さの透明なポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを用いた。これの基板11と12の上には、透
明な電極層21と22として、スズを微量含んだ酸化インジ
ウム膜を約20nmの厚みで、スパッタリング法により
堆積した。
【0055】(メタ)アクリロイル系高分子形成性モノ
マーとしては、n−ブチルアクリレートを20重量%、
n−ノニルフェニルテトラエチレングリコールアクリレ
ートを主成分とするM113(東亜合成化学製)を70
重量%、2官能モノマーである3, 3−ビス(アクリロ
イルオキシメチル)−n−ヘプタンとしてC9A(第一
工業製薬製)を10重量%混合したものを用いた。
【0056】この高分子形成性モノマー混合液に対し
て、重合開始剤としてチバガイギー社製のイルガキュア
ー651を1. 0重量%添加混合した。さらにこの混合
液に、スペーサーとして積水ファインケミカル(株)社
製のミクロパール210(10μm径)を、0. 5重量
%加えた。その上で液晶成分が65重量%になるよう
に、シアノビフェニル系化合物を含んだ液晶を混合し
た。ここで液晶としては、BL007(メルク社)を使
用した。
【0057】こうして得た混合液を、よく撹拌し、脱気
して塗工液とした。そしてこの塗工液を、一方の基板11
上の電極層21上に、#20のバーコーターを用いて塗工
した。その上で他方の基板12を、電極層22が液晶塗工膜
に接するように重ね合せた。そして25℃に温度コント
ロールした雰囲気中で、高圧水銀ランプを光源とする紫
外線照射装置を用いて19mW/平方cmの紫外光を約
2.5分間照射した。この紫外光照射により、液晶塗工
層は2つの電極層21と22との間で硬化し、約10μmの
液晶層30を形成した。
【0058】こうして得られた液晶表示膜に、電圧を印
加して透過率の特性を測定した。この透過率測定の際に
は、光源にはHe−Neレーザ装置を用い、光検出器に
は受光部の開口角が液晶表示膜面から6°になるよう設
置した3mm径のフォトダイオードを用いた。また2つ
の電極間に印加する電圧は、0V〜20Vとした。
【0059】測定結果の評価は、遮光性T0 、透過率飽
和値T100 、駆動電圧V90によって行った。ここで遮光
性T0 は印加電圧0V時の透過率(%)、透過率飽和値
T100 は印加電圧を増加させて行ったときに透過率が飽
和する値(%)、さらに駆動電圧V90は透過率がT100
の90%に達するときの印加電圧(V)である。
【0060】そして本実施例の液晶表示膜については、
T0 =1.0%、T100 =83.0%、V90=9.6V
という優れた値が得られた。
【0061】
【実施例2】(メタ)アクリロイル系高分子形成性モノ
マーを、実施例1の物から、n−ブトキシエチルアクリ
レート(共栄社油脂化学工業製)を84. 2重量%、n
−ノニルフェニルテトラエチレングリコールアクリレー
トを主成分とするM113(東亜合成化学製)を10.
5重量%、2官能モノマーである3, 3−ビス(アクリ
ロイルオキシメチル)−n−ヘプタンC9A(第一工業
製薬製)を5. 3重量%混合した物に変更した。さらに
照射する紫外光も、強度36mW/平方cmで照射時間
を1. 5分間に変更した。その他の条件は実施例1と同
じにして、液晶表示膜を作製し評価した。
【0062】その結果は、T0 =1.0%、T100 =8
2.0%、V90=8.1Vという優れた値が得られた。
【0063】
【比較例1】(メタ)アクリロイル系高分子形成性モノ
マーを、実施例1の物から、n−ノニルフェニルテトラ
エチレングリコールアクリレートを主成分とするM11
3(東亜合成化学製)を90重量%、2官能モノマーで
ある2ーブチルー2ーエチルプロピルジオールジアクリ
レートC9A(第一工業製薬製)を10重量%混合した
物に変更した。その他の条件は実施例1と同じにして、
液晶表示膜を作製し評価した。
【0064】その結果は、T0 =1.0%、T100 =8
2.5%、V90=14.0Vとなり、駆動電圧において
劣ったものとなっていた。
【0065】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、容易に製
造でき、かつ低電圧で駆動できる液晶表示膜であり、液
晶シヤッター、調光材または表示材などに広く利用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示膜の断面概略図
【符号の説明】
11、12 基板 21、22 電極層 30 液晶層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】ところで液晶表示膜は、樹脂中に分散した
微小な液晶相による光の散乱と液晶分子のランダムな配
向によって不透明状態を出現させるため、液晶滴の平均
的大きさは可視光の波長より大きな0. 8μm以上の平
均直径を有することが好ましい。ここで述べる液晶滴と
は樹脂中に孤立した液晶滴はもちろん、数個ないし数1
0個の液晶滴が互いにその一部で連結し液晶相が連続し
たもの、あるいは3次元網目構造の液晶相も含む。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】液晶成分が50重量%未満では、(メタ)
アクリロイル系モノマー中に溶解した液晶分子のため
モノマーの硬化中に相分離することによって形成される
液晶滴の径が小さく、かつ密度も低く、そのため良好な
光散乱性、すなわち遮光性が得られない欠点がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】
【比較例1】(メタ)アクリロイル系高分子形成性モノ
マーを、実施例1の物から、n−ノニルフェニルテトラ
エチレングリコールアクリレートを主成分とするM11
3(東亜合成化学製)を90重量%、2官能モノマーで
ある3, 3−ビス(アクリロイルオキシメチル)−n−
ヘプタンC9A(第一工業製薬製)を10重量%混合し
た物に変更した。その他の条件は実施例1と同じにし
て、液晶表示膜を作製し評価した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 健司 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な電極層に挟持さ
    れた液晶層を備え、液晶層は、高分子形成性モノマー混
    合液と重合開始剤及び液晶とを少なくとも含有する混合
    液を硬化させて、高分子樹脂中に液晶相を滴状あるいは
    3次元網目状に分散させた高分子分散型の液晶層であ
    り、電極層に印加する電圧に応じて液晶層中で光が散乱
    する状態と透過する状態とが変化する液晶表示膜におい
    て、高分子形成性モノマー混合液が、単官能のn−アル
    キル(メタ)アクリレートおよび/または末端に直鎖状
    アルキル基を有する単官能のn−アルキルオリゴアルキ
    レンオキサイド(メタ)アクリレートと、単官能のn−
    アルキルフェニルオリゴアルキレンオキサイド(メタ)
    アクリレートと、さらに樹脂硬化度を高める多官能モノ
    マーとを混合した溶液であることを特徴とする液晶表示
    膜。
  2. 【請求項2】 単官能のn−アルキル(メタ)アクリレ
    ートは、下記一般式(I) 【化1】 (ただし式中のR1 は、水素原子またはメチル基を示
    す。さらにR2 は、炭素数1から20の直鎖状アルキル
    基を示す。)で示される(メタ)アクリロイル基を分子
    中に1つ持つモノマーで、かつ単独重合したときの屈折
    率が1. 40から1. 50の範囲であることを特徴とす
    る請求項1項記載の液晶表示膜。
  3. 【請求項3】 末端に直鎖状アルキル基を有する単官能
    のn−アルキルオリゴアルキレンオキサイド(メタ)ア
    クリレートとしては、下記一般式(II) 【化2】 (ただし式中のR3 は、水素原子またはメチル基を示
    す。さらにOR4 は、R4が炭素数1から4のアルキル
    を示すアルキレンオキサイドを示す。nは1から18の
    整数を示す。R5 は炭素数1から20の直鎖状アルキル
    基を示す。)で示される(メタ)アクリロイル基を分子
    中に1つ持つモノマーで、かつ単独重合したときの屈折
    率が1. 40から1. 50の範囲であるあることを特徴
    とする請求項1〜2のいずれかに記載の液晶表示膜。
  4. 【請求項4】 単官能のn−アルキルフェニルオリゴア
    ルキレンオキサイド(メタ)アクリレートは、下記一般
    式(III) 【化3】 (ただし式中のR6 は、水素原子またはメチル基を示
    す。さらにOR7 は、R7がが炭素数1から4のアルキ
    ルを示すアルキレンオキサイドを示す。mは1から18
    の整数を示す。R8 は水素原子または炭素数1から20
    の直鎖状アルキル基を示す。)で示される(メタ)アク
    リロイル基を分子中に1つ持つモノマーであり、かつ高
    分子形成性モノマー混合液中に5〜90重量%の割合で
    混合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の液晶表示膜。
  5. 【請求項5】 樹脂硬化度を高める多官能モノマーは、
    モノマー分子中の(メタ)アクリロイル基が2〜6であ
    る多官能(メタ)アクリレートであり、かつ高分子形成
    性モノマー混合液中に0. 1〜40重量%の割合で混合
    されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の液晶表示膜。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005134525A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Dainippon Ink & Chem Inc 光学素子、及びその製造方法
JP2007045963A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Dainippon Ink & Chem Inc 高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子

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