JPH0638287B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0638287B2
JPH0638287B2 JP5165987A JP5165987A JPH0638287B2 JP H0638287 B2 JPH0638287 B2 JP H0638287B2 JP 5165987 A JP5165987 A JP 5165987A JP 5165987 A JP5165987 A JP 5165987A JP H0638287 B2 JPH0638287 B2 JP H0638287B2
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弘幸 岩崎
邦彦 佐野
康郎 西川
信 長尾
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Description

【発明の詳細な説明】 〔専業上の利用分野〕 本発明は金属薄膜型磁気記録媒体、特に走行耐久性が改
良された金属薄膜型磁気記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
近年、記録媒体の高密度化に伴い、従来の塗布型磁気記
録媒体に替わって、いわゆる金属薄膜型磁気記録媒体が
注目されるようになってきた。
しかし、金属薄膜型磁気記録媒体は、従来の塗布型磁気
記録媒体のように潤滑剤や研磨剤を磁性層中に混入させ
ることが困難なので、一般に走行耐久性が極めて悪く、
例えばCo−Cr合金膜を設けた垂直磁気記録ディスク
の場合100回程度の走行パスで表面の合金層とヘッド
との間で凝着等が生じて走行不能になることが多い。
そこで、このような問題を解決するために、液体潤滑剤
を磁気層表面に塗布したり、固体保護層を磁性層表面に
設けることが提案されている。この中では、固体潤滑剤
であるカーボンを主成分とする保護層を磁性層表面に設
けることが特に走行耐久性向上に効果があることが知ら
れている(特公昭54−33521号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このようなカーボンを主成分とする保護
層を磁性金属薄膜表面に設けてもなお走行耐久性は充分
でない。このことは主にヘッドに生じた付着物が保護層
との摩擦係数を増大させることに起因する。
本発明の目的はヘッドに付着物が生ぜず、なおかつ潤滑
性に優れ、従って走行耐久性が著しく改良された金属薄
膜型磁気記録媒体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
前記問題点は、磁性金属薄膜表面にCr、Mn、Mo、
Nb、Ta、Ti、V、およびWから選ばれる少なくと
も一種を含有するグラファイト状カーボンを主成分とす
る保護層を設け、さらにその上に、フッ素潤滑剤を含有
する潤滑層を設けることによって すなわち、グラファイト状カーボンを主成分とする保護
層では潤滑性には優れるものの、ヘッドに付着物を生じ
やすく、一旦付着物を生じると一気に摩擦係数が増大
し、走行停止してしまう。そこで、グラファイト状カー
ボン保護層中にCr、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、
VおよびWから選ばれる少なくとも一種を含有し、さら
にその上にフッ素系潤滑剤を含有する潤滑層を設けるこ
とで、潤滑性は損なうことなく、ヘッドに生じた付着物
を削り取り、結果的に極めてヘッドに付着物を生じにく
く、従って走行耐久性が著しく改良される。
本発明は、非磁性基板上に金属薄膜型磁性層を設け、さ
らにその上層にCr、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、
V、およびWから選ばれる少なくとも一種を含有するグ
ラファイト状カーボンを主成分とする保護層を設け、さ
らにその上層にフッ素系潤滑剤を含有する潤滑層を設け
た磁気記録媒体に関する。
本発明において使用されるフッ素系潤滑剤としては、パ
ーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基
を持つ化合物、パーフルオロアルキレンオキサイド重合
物およびその誘導体、およびエチレンのフッ素置換体の
重合物または共重合物が好ましい。
パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル
基を持つ化合物の具体例としては、パーフルオロアルキ
ル基またはパーフルオロアルケニル基をもつカルボン
酸、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケ
ニル基をもつアルコール、パーフルオロアルキル基また
はパーフルオロアルケニル基をもつエステル化合物、パ
ーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基
をもつメルカプタン、パーフルオロアルキル基またはパ
ーフルオロアルケニル基をもつ非イオン性界面活性剤、
パーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル
基をもつカチオン系界面活性剤、パーフルオロアルキル
基またはパーフルオロアルケニル基をもつアニオン系界
面活性剤、パーフルオロアルキル基またはパーフルオロ
アルケニル基をもつ両性界面活性剤等が挙げられる。
またパーフルオロアルキレンオキサイド重合物およびそ
の誘導体の具体例としては、パーフルオロプロピレン重
合体、パーフルオロエチレン・パーフルオロメチレン共
重合体、パーフルオロプロピレン・パーフルオロメチレ
ン共重合体、およびこれらの分子の末端に極性基を結合
させたもの等が挙げられる。
またエチレンのフッ素置換体の重合物または共重合物の
具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリト
リフルオロエチレン、ポリ1,1−ジフルオロエチレン
(ポリフッ化ビニリデン)、トリフルオロエチレン−
1,1−ジフルオロエチレン共重合体等が挙げられる。
本発明における潤滑層には上記の例示にあるフッ素系潤
滑剤の1種または2種以上のもの以外の潤滑剤を0〜9
0wt%、好ましくは0〜50wt%混在させてもよい。
フッ素系潤滑剤のほかに混入できる潤滑剤としては、脂
肪酸、金属石鹸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、高級
脂肪族アルコール、モノアルキルフォスフェート、ジア
ルキルフォスフェート、トリアルキルフォスフェート、
パラフィン類、シリコーンオイル、動植物油、鉱油、高
級脂肪族アミン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体等の樹脂微
粉末等があげられる。
潤滑層を形成する方法としては、上記潤滑剤を有機溶剤
に溶解して基板に塗布あるいは噴霧したのち乾燥する方
法、熔融して基板に塗着させる方法、有機溶剤に溶解し
た溶液に基板を浸漬して基板表面に吸着させる方法、ラ
ングミユアープロジェット法などにより基板表面に単分
子膜を形成する方法等が挙げられる。
本発明に使用するグラファイト状のカーボンを主成分と
する保護層とは、真空蒸着、スパッタリング等で作成さ
れるグラファイト基調のアモルファス膜である。分析的
には、X線回析では明確なピークがみられずアモルファ
スであることを示し、X線光電子分光法(XPS)での
炭素のプラズモン損失エネルギーはグラファイトである
ことを示す膜である。
Cr、Mn、Mo、Nb、Ta、i、VおよびWから選
ばれる少なくとも一種の含有量は、10%以下が適当で
ある。0.5%以上で且つ5%以下であれば好ましい。
金属薄膜型磁性層としてはFe、Co、Ni等の強磁性
金属、あるいはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、
Fe−Si、Co−Cr、Co−V、Co−Sm、Co
−Pt、Co−P、Co−Ni−P、Fe−Cr−Co
等の強磁性合金、あるいはこれらに添加物を加えたも
の、あるいはこれらを重層にしたもの等が挙げられる。
非磁性基板としてはポリエチレンテレフタレート、ポリ
イミド、ポリアミド等のフィルム状の高分子材料、ポリ
カーボネイト、ポリメチルメタクリレート等のディスク
状の高分子材料、ガラス等のセラミック、アルミニウム
等の金属等が使用可能である。基板の形状はシート、カ
ード、ディスク、ドラム、テープ等のいずれでも良い。
本発明の磁気記録媒体を作成するには、まず非磁性基板
上に金属磁性層を真空蒸着、スパッタリング、イオンプ
レーティング、メッキ等の方法で被着せしめて磁性層を
形成し、更にその上にCr、Mn、Mo、Nb、Ta、
Ti、VおよびWから選ばれる少なくとも一種の含有す
るグラファイト状カーボンを主成分とする保護層を真空
蒸着、スパッタリング等で形成し、さらにその上にフッ
素系潤滑剤を含有する潤滑層を設ければ良い。
この場合、磁性層は2種の異なる磁性体を用いて積層型
にしても良いし、下地層を設けた単層型にしても良い
し、中間層を設けた積層型にしても良い。なお磁性層の
厚さはいずれの場合でも0.1〜2μm程度が適当であ
る。
また、保護層、潤滑層の厚さは厚すぎるとヘッドと媒体
間のスペーシング損失のため電磁変換特性が劣化し、一
方薄すぎると走行耐久性の向上が見られないので、保護
層の厚さとしては10〜1000Å、好ましくは50〜
200Å程度が良く、また潤滑層の厚さ(存在量のこと
をここでは厚さと呼ぶことにする)は、0.5mg/m2〜1
00mg/m2が好ましく、より好ましくは2mg/m2〜20
mg/m2である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。非磁性基板として厚さ
50μmのポリイミドフィルムを用いた。
まず、この基板上にCoCrをターゲットとしたArガ
ス中のスパッタリングにより厚さ2500ÅのCoCr
薄膜を形成した。
次に、グラファイトターゲット上にCr、Mn、Mo、
Nb、Ta、i、V、およびWからなるペレットを置い
てArガス中でスパッタリングを行い、上記CoCr薄
膜上にCr、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、V、Wの
うち少なくとも一種を含有するグラファイト状カーボン
を主成分とする厚さ200Åの保護層を形成した。
次に、下記の各種潤滑剤(a)〜(e)をメチルエテルケトン
に溶解して塗布、乾燥し、厚さ15mg/m2の潤滑層を形
成した。
潤滑剤 (a)パーフルオロオクタン酸オクタデシル (b)パーフルオロノニルアルコール (c)パーフルオロオクチルエチレンオキシド付加物 (エチレンオキシドの連鎖数=平均7) (d)パーフルオロエチレン・パーフルオロメチレン共重
合体Montefluos社製フォンブリンZ4000 (e)トリフルオロエチレン−1,1−ジフルオロエチレ
ン共重合体 これらを直径3.5インチのディスクの形状に加工し、市
販のディスクジャケットに組み込み、サンプルとした。
市販のフロッピーディスクドライブにより記録を行った
後、再生信号と摩擦係数をモニターしながら600r.
p.m.で回転させ、摩擦係数が急激に大きくなるまで
のパス数を測定することにより走行耐久性のテスト(環
境条件:25±2℃、30±5%PH)を行った。ま
た、同時に保護膜の剥離状態とヘッド付着物の程度を光
学顕微鏡で調べた。
Cr、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、V、およびWの
含有量はオージェ電子分光法を用いて測定した各々の元
素と炭素との微分スペクトルのピーク比より求めた。な
お、膜厚方向で保護層の構成元素の組成に変化がないこ
とも同様にして確認した。
比較の為、Cr、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、V、
およびWを含有しないグラファイト状カーボンを主成分
とする厚さ200Åの保護層を設け、潤滑層を設けない
サンプルも作成し、これを比較例1とした。また、他の
比較例としてグラファイト状カーボンを主成分とする保
護層を設けず潤滑層のみを設けた媒体を比較例2とし、
金属を少なくとも一種含有するグラファイト状カーボン
を主成分とする200Åの保護層のみを設け、潤滑層を
設けない媒体を比較例3とし、金属を含有しないグラフ
ァイト状カーボンを主成分とする200Åの保護層を設
け、その上層に潤滑層を設けたサンプルも作成し、比較
例4とした。
保護層添加物種、量、潤滑剤種、および得られた結果を
第1表〜第8表に示した。表から明らかなように、C
r、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、V、およびWを適
量含有したグラファイト状カーボンを主成分とする保護
層を設け、さらにその上層にフッ素系潤滑剤を含有する
潤滑層を設けたサンプルは、これらの金属を含有しない
グラファイト状カーボンを主成分とする保護層を設けた
もの、あるいは潤滑層を設けないもの比較して走行耐久
性に優れている。ヘッドおよび膜面を顕微鏡観察した結
果、走行耐久性の優れたサンププルには付着物も傷もな
いことを確認した。
なお、ヘッド付着物は光学顕微鏡(×20)により観察
した。
○は付着物ほとんどなし、△は若干あり、×は多いこと
を示す。
膜面キズは光学顕微鏡(×160)により観察した。
○はほとんどなし、△は若干あり、×は多いことを示
す。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明による磁気記録媒体を用いれば、
磁気ヘッドとの摩擦係数を極めて小さくし、且つヘッド
に付着物を生じさせず、媒体に傷も発生せず、走行耐久
性を大幅に向上することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板上に磁性金属導膜を設け、その
    上にCr、Mn、Mo、Nb、Ta、Ti、V、Wから
    選ばれる少なくとも一種を含有するグラファイト状カー
    ボンを主成分とする保護層を設け、さらにその上にフッ
    素系潤滑剤を含有する潤滑層を設けたことを特徴とする
    磁気記録媒体。
JP5165987A 1986-10-17 1987-03-06 磁気記録媒体 Expired - Fee Related JPH0638287B2 (ja)

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