JPH0640692B2 - 延線機器及びそれを用いた延線方法 - Google Patents

延線機器及びそれを用いた延線方法

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JPH0640692B2
JPH0640692B2 JP10920289A JP10920289A JPH0640692B2 JP H0640692 B2 JPH0640692 B2 JP H0640692B2 JP 10920289 A JP10920289 A JP 10920289A JP 10920289 A JP10920289 A JP 10920289A JP H0640692 B2 JPH0640692 B2 JP H0640692B2
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佐藤  進
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、電線を搬送して延線する搬送延線(索道延
線)工法に用いる延線機器、つまり支持ロープ及び連結
ロープを鉄塔において支持する中間支持器と、連結ロー
プにて数珠つなぎにされた状態で支持ロープ上を走行し
て電線を搬送する電線搬器とが、一方の構造が他方の構
造を規定するという密接な関係にあるため、組とされて
なる延線機器及びそれを用いた延線方法に関する。
尚、この明細書で、「電線」と言う場合には、通常の送
電線のみでなく、光ファイバケーブルのような通信ケー
ブル、あるいは光ファイバケーブルを含む地線つまりO
PGW等も含むものとする。
〈従来の技術〉 従来より一般に行われている延線工法は、引抜き工法と
いわれるものであるが、この工法では相当の張力が電線
に掛かってしまう。
ところが、最近、その性格から大きな張力を掛けずに延
線する必要のあるOPGWの延線や、あるいはUHVと
言われる100万ボルトの送電線でその未知性からでき
るだけ張力を掛けずに行う必要のある延線の必要性が生
じて来た。
それに答えるのが、担持することにより電線にほとんど
延線張力を掛けずに延線が行なえる搬送延線工法であ
る。
この工法では、通常、支持ロープ及び連結ロープを鉄塔
において支持する中間支持器と、連結ロープにて数珠つ
なぎにされた状態で支持ロープ上を走行して電線を搬送
する電線搬器とを組とする延線機器が用いられる。
そして、このような延線機器については、実用上の安全
ということから、中間支持器による支持ロープ及び連結
ロープの支持は、たとえこれらのロープが中間支持器に
おける本来の支持部から外れるようなことがあっても、
中間支持器外へ完全に出てしまうことのない状態でなけ
ればならないと言う条件が課される。つまり、支持ロー
プ及び連結ロープの支持部は、外れたロープが中間支持
器外へ完全に出てしまうのを防ぎ得る閉空間内に形成さ
れねばならないということである。このことは、同様の
理由から電線搬器についても言える。すなわち、電線搬
器においても、支持ロープ上を走行するための走行部が
同様の閉空間内に形成されねばならない。
このような条件を満足させるとすると、当然に、閉空間
を有する中間支持器に対し同じく閉空間を有する電線搬
器などのようにして通過させるかという問題が生じる。
このような課題に答えるものとして開発されたのが、例
えば、送電線建設資料第33集(送電線建設技術研究
会;昭和62年12月発行)の第61頁〜第131頁に
示されるような搬送延線工法であり、そこに用いられて
いる延線機器、つまり組として用いられる中間支持器及
び電線搬器である。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、この従来の搬送延線工法にはいくつかの点で未
だ不十分なものがある。
その一つが、電線搬器に設けられている中間支持器通過
手段である風車状の回動板の羽根が中間支持器通過の際
に壊れ易いということである。
すなわち、この電線搬器の場合には、中間支持器におけ
る支持ロープ支持部と連結ロープ支持部とを縦方向に回
動する回動板により順次交わして通過して行くのである
が、その回動板が縦方向に回動するという構造上から、
支持ロープ支持部を交わす際の回動の方向と連結ロープ
支持部を交わす際の回動の方向とが逆向きとなる。そし
て、そのため、支持ロープ支持部を交わした回動板が連
結ロープ支持部に進んだとき、言わばカウンタパンチ的
に大きな衝撃を受け易く、その結果、壊れ易いというこ
とである。
他の一つは、ある種の条件が付く所には適用し難く、汎
用性について難があるということである。
その一つの条件としてカテナリ角が挙げられる。
すなわち、電線搬器は各鉄塔ごとに設けられる中間支持
器を通過して行く必要があるわけであるが、ある程度以
上にカテナリ角が大きい条件の所についてはその通過が
うまく行かない場合がしばしば生じるということであ
る。
この現象は、支持ロープのカテナリ角が種々の条件、例
えば支持ロープに掛かる荷重や張力のような条件により
変動した場合に、中間支持器がこれに追随できず、その
結果、電線搬器が中間支持器にうまく進入できないこと
に起因するもので、支持ロープを中間支持器の支持部に
固定できれば解消され得るものである。ただし、この固
定状態には、中間支持器の前後で支持ロープに生じる弛
度の相違を平均化させ、支持ロープに無理が掛からない
ようにするために半固定状態、つまり前後方向では支持
ロープの支持部に対する相対的な動きを許すが、上下、
左右については支持ロープの動きに中間支持器が追随す
るような状態であることが要求される。
しかし、この従来の搬送延線工法における延線機器の場
合には、その電線搬器の前述のような構造から来る種々
の制約、例えば、回動板により形成される電線搬器の閉
空間を大きくし難い、あるいは通過性を確保するために
中間支持器における支持ロープ支持部の構造が限定され
る等の制約のために、支持ロープを中間支持器の支持部
に半固定状態とする構造が設計的に非常に困難であり、
結果として前述の現象を避け得ないが故にカテナリ角に
よる制約を受けるものである。
また、谷地のように隣り合う鉄塔間に大きな高低差があ
り支持ロープに掛かる荷重によって中間支持器のセット
状態と支持ロープの張り状態との間に大きなずれが生じ
易い場所には、やはり同様の理由により電線搬器が中間
支持器にうまく進入できず適用し難いし、さらに水平角
が生じる場所についても、前述の場合と同様の理由で適
用し難く汎用性が乏しくなる。
このような事情を背景として、当発明者等は、中間支持
器に対する電線搬器の通過がカテナリ角等による制約を
受けずしかもスムースであるような延線機器の開発を進
めて来た。そしてその結果、この発明に到ったものであ
る。
〈課題を解決するための手段〉 その要旨とするところは、中間支持器の閉空間に関して
は、縦方向の部材を交わす対象とし、この縦方向の部材
を交わすためのものとして、複数の交わし凹部を有し縦
方向に形成された軸を支軸に横方向で回動する連結板を
用いるものとしており、また電線搬器の閉空間に関して
は、中間支持器の閉空間に関するものと同様の構造を用
いることもできないことはないが、より単純で好ましい
ものとして、中間支持器における支持ロープ用の第1支
持部を片持ち構造とすると共に電線搬器に閉空間を形成
する部材の一部を開閉フレームとする構造を用いるよう
にしているものである。
具体的には、この発明では、支持ロープ及び連結ロープ
を鉄塔において支持する中間支持器と、連結ロープにて
数珠つなぎにされた状態で支持ロープ上を走行して電線
を搬送する電線搬器とが組とされてなる延線機器であっ
て、中間支持器は、上・下各横フレーム及び左・右各縦
フレームにて囲繞・形成される閉空間を有し、この閉空
間内に支持ロープを半固定状態で支持する第1支持部が
設けられると共に、複数の交わし凹部を有し、縦方向で
設けられた軸を支軸に横方向で回動自在とされ且つ、下
側の横フレームの一部を形成するようにされた一対の連
結板により両側から支持される状態で、連結ロープを支
持するための第2支持部が下側の横フレームの一部とし
て設けられており、電線搬器は、支持ロープ上を走行す
るための走行部、連結ロープに連結するための連結部及
び電線保持用の保持器を吊り下げるための吊下部を備
え、連結部と吊下部との間に縦ロッドにて形成される交
わし部が設けられており、そして、電線搬器は、中間支
持器の連結板の交わし凹部により交わし部の縦ロッドが
交わされることにより中間支持器を通過するようにされ
てなる延線機器を提供し、 また支持ロープ及び連結ロープを鉄塔において支持する
中間支持器と、連結ロープにて数珠つなぎにされた状態
で支持ロープ上を走行して電線を搬送する電線搬器とが
組とされてなる延線機器であって、中間支持器は、上・
下各横フレーム及び左・右各縦フレームにて囲繞・形成
される閉空間を有し、この閉空間内に支持ロープを半固
定状態で支持する第1支持部が設けられると共に、連結
ロープを支持するための第2支持部が下側の横フレーム
に設けられており、しかも左・右各縦フレームは少なく
ともその一部が縦ロッドにて形成される交わし部とされ
ており、電線搬器は、支持ロープ上を走行するための走
行部及び連結ロープに連結するための連結部を有する内
側アッセンブリと、電線保持用の保持器を吊り下げるた
め外側アッセンブリとよりなり、外側アッセンブリと内
側アッセンブリとは、複数の交わし凹部を有し縦方向の
軸を支軸に横方向で回動自在な連結板を介して接続され
ており、そして、電線搬器は、連結板の交わし凹部によ
り中間支持器の交わし部の縦ロッドを交わすことにより
中間支持器を通過するようにされてなる延線機器を提供
し、 また中間支持器の第1支持部が片持ち構造とされると共
に、電線搬器の走行部に、囲繞部材の一つとして開閉フ
レームを有する閉空間が形成され且つ、開閉フレームを
ロックするロック手段が中間支持器に設けられたロック
解除手段により解除可能として設けられてなる延線機器
を提供し、 さらに上記のいずれかの延線機器を用いる延線方法であ
って、鉄塔へ吊り下げるための吊下部を有するベース体
に対し複数の中間支持器を電線搬器の走行方向で対称と
なるようにして懸架させ且つ、各中間支持器とベース体
との間隔を支持ロープの動きに応じ自動的に調整可能な
状態とすることにより、各中間支持器が、鉄塔における
支持ロープのカテナリ角に応じた曲線上に自動的に配列
するようにしてなる延線方法を提供する。
〈作用〉 このような延線機器によると、中間支持器の閉空間の通
過は、縦方向に形成された軸を支軸に横方向で回動する
連結板にて交わし部の縦ロッドを交わすことにより行わ
れる、すなわち連結板がその交わし凹部に縦ロッドを受
け入れた状態で回動することで縦ロッドを交わすことに
より行われるので、連結板の回動は常に同一の方向だけ
で済む。
したがって、複数の縦ロッドを順次交わして行く場合で
も、常にスムースに交わせ、電線搬器の通過は非常にス
ムースになる。しかも、回動が常に同一の方向だけで済
むということは、回動角度の調整を容易に行ない得ると
いう利点も与え、その結果、交わし凹部へ縦ロッドを受
け入れる体制を正確に調整できることになり、より一層
スムースな通過を実現できることにもなる。
また、この延線機器では、電線搬器の閉空間に関して
は、閉空間を形成する部材の一部である開閉フレームの
ロック手段を、通過に際して、中間支持器に設けたロッ
ク解除手段により解除して開閉フレームを開けることに
より片持ち構造の第1支持部を交わして通過が行われ
る。
そして、このような開閉フレームの開閉により通過を可
能とする閉空間の利点は、閉空間のサイズを自由に設定
できるということであり、第1支持部における支持ロー
プの固定が自由にできるということである。
すなわち、このような通過構造を持つ延線機器の場合に
は、第1支持部において支持ロープを固定することがで
きるため、支持ロープと中間支持器とのズレという問題
が生じず、通常の立地条件において生じる範囲であるな
らカテナリ角等がどのような条件になろうとも、常にス
ムースな通過が可能となる。
また、この延線方法によると、複数の中間支持器が鉄塔
における支持ロープのカテナリ角に応じた曲線上に自動
的に配列するようにされているので、カテナリ角がこの
各中間支持器に分割され各中間支持器に対する支持ロー
プの角度が小さくて済むようになり、その結果、電線搬
器の通過性がより良いものとなる。
〈実施例〉 以下、この発明の実施例を図面に基づき説明する。
尚、説明中で用いる上下、左右、前後等の概念は、図面
あるいは電線搬器の進行方向を基準としているが、相対
的なものである。
第1実施例 この延線機器1は、中間支持器2と電線搬器3とを組と
することにより構成されている。
中間支持器2は、第1図〜第3図に示すように、上・下
各横フレーム5、6及び左・右各縦フレーム7、8とに
より囲繞・形成される閉空間9を有する構造のもので、
上側の横フレーム5に形成された吊下部10を介して鉄
塔に懸架されて使用される。
閉空間9内には、支持ロープSを支持するための第1支
持部11が片持ち状態で設けられている。
すなわち、この第1支持部11は、右側の縦フレーム8
より閉空間9の中央部に向けて突設したアーム12の先
端に前後一対の支持ローラ13、13を取り付けてなる
ものである。
また、この第1支持部11には、断面U字形の保持クラ
ンプ14が支持ローラ13に被されるような状態で設け
られており、この保持クランプ14により保持すること
により、前後方向では支持ロープSの第1支持部11に
対する相対的な動きを許すが、上下、左右については支
持ロープSの動きに第1支持部11、つまり中間支持器
2が追随するような「半固定状態」で支持ロープSを支
持できるようにされている。
このように支持ロープSを第1支持部11に半固定状態
とすることにより、カテナリ角等の変化による支持ロー
プSの動きに中間支持器2が常に追随することになり、
その結果、電線搬器3の安定的通過性が確保されるもの
である。
閉空間9を形成する下側の横フレーム6には、その一部
として連結ロープJを支持するための第2支持部15が
設けられている。
この第2支持部15は、前後一対の支持ローラ16、1
6を左右一対のフレーム部材17、17に組み付けてな
るもので、各フレーム部材17に設けられた円弧状の係
合溝18にそれぞれ摺動・係合する左右一対の連結板2
0、20により左右両側から支持されている。
両連結板20、20は全く対称であり、連結板20は、
一定の深さの交わし凹部21が放射状に3個形成された
円盤状のもので、縦方向の軸Aを支軸にして横方向に第
2図中の矢示Xの如く回動するようにされている。
また、連結板20は、その回動状態が回動調整機構24
により調整されるようになっている。
この回動調整機構24は、ラチェットの原理を利用した
もので、3個の山と谷を持つ爪体25をロッド部材23
の一部に形成した角形部分に遊嵌させ、スプリング26
にて付勢されたこの爪体25を、相補形で連結板20、
具体的には連結板20の上に取り付けられている円錐状
のガイド部材20gに設けた爪部27に噛合させること
により構成されている。
そして、このような回動調整機構24により、連結板2
0の回動状態は、一定ピッチ、つまり交わし凹部21が
常に所定の位置にくるようなピッチ、具体的には連結板
20の交わし凹部21が3個でありこれに対応して爪体
25及び爪部27の山と谷が3個ずつであるこの例の場
合には120°のピッチで回動するように調整されるも
のである。
ここで、連結板20の上に取り付けられているガイド部
材20gは、支持ローラ16から外れて閉空間9内に飛
び出した連結ロープJを支持ローラ16へ戻り易くする
ためのもので、このガイド部材20gにも交わし凹部2
1が延設されている。
また、連結板20の下側にはガイド部材29が電線搬器
3の侵入をガイドするために設けられている。
尚、この例では、回動調整機構24を連結板20の上側
に設けたり、あるいはガイド部材20gを設けたりして
いるが、これらは設計的事項であり適宜変更可能であ
る。
第3図に示すのは、鉄塔へ吊り下げるための吊下部30
を有するベース体31を介して3個の中間支持器2をセ
ットにして使用する場合の例である。
すなわち、3個の中間支持器2をベース体31に対して
電線搬器3の走行方向で対称となるようにして懸架して
いるもので、各中間支持器2とベース体31との間隔は
支持ロープSの動きに応じて自動的に調整可能な状態と
されており、鉄塔における支持ロープSのカテナリ角に
応じた曲線上に各中間支持器2が自動的に配列するよう
にされている。
具体的には、前後の各中間支持器2は、それぞれ可動懸
架部材32により懸架され、中央の中間支持器2は固定
懸架部材33により懸架されると共に、各中間支持器2
は、それぞれに対しヒンジ接続にて接続する連結部材3
4を介して連結されており、しかも、可動懸架部材32
は、左右方向に細長くしてベース体31に形成された長
孔35を介してベース体31に懸架されている。そし
て、支持ロープSの矢示Yの如き動きに応じて各可動懸
架部材32がその一例を想像線で示すような状態にそれ
ぞれ動くことにより、中間支持器2とベース体31との
間隔が自動的に変化するようにされている。
このように、複数の中間支持器2をセットにして用い、
しかも各中間支持器2が支持ロープSのカテナリ角に応
じた曲線上に自動的に配列させるようにすることは、支
持ロープSのカテナリ角が3個の中間支持器2、2、2
に分割され各中間支持器2に対する支持ロープSの角度
が小さくて済むということで、これにより電線搬器3の
通過性がより良くなる。
電線搬器3は、第4図及び第5図に示すように、上から
順に、支持ロープS上を走行するための走行部40、連
結ロープJに連結するための連結部41及び電線保持用
の保持部(図示せず)を吊下ロープ42を介して吊り下
げるための吊下部43を設けてなるもので、連結部41
と吊下部43との間に左右一対の縦ロッド44、44に
て形成される交わし部45が設けられている。
走行部40は、前後一対の走行ローラ46、46を備え
ると共に、走行ローラ46、側部フレーム47、開閉フ
レーム48及び下部フレーム49にて囲繞・形成される
閉空間50を有する構造とされたユニット状のものであ
る。
そして、この走行部40は、側部フレーム47を介して
主フレーム51に第5図中の矢示Zの如く回動するよう
にして取り付けられている。したがって、走行部40は
支持ロープSの傾斜状態に応じて傾斜するが、その他の
部位は水平状態を保つことができる。
開閉フレーム48は、閉空間50が中間支持器2を通過
可能となるようにするためのものであると共に閉空間5
0内に支持ロープSを入れて電線搬器3を支持ロープS
にセットするためのドアでもある。
具体的には、この開閉フレーム48は、四隅が回り対偶
とされたパンタグラフ状のもので、通常はロッド状のロ
ック手段52が開閉フレーム48の下端に形成した係合
凹部58に係合することによりロックされているが、ロ
ック手段52を第4図中に示す矢示αの如く回動させて
外せば、パンタグラフ的な動きが可能となって第5図中
に想像線で示す如き状態に開くようにされている。
そして、中間支持器2を通過する際には、第6図に示す
ように、中間支持器2に設けられているロック解除手段
54にロック手段52が当たって下方に押され矢示αの
如く回動することのよりロック解除となり、この状態で
開閉フレーム48が第1支持部11のアーム12に当た
ることにより開き、通過を可能となる。また、閉空間5
0内に支持ロープSを入れる際には、人間の手によりロ
ック解除及び開閉フレーム48の開閉が行われる。
連結部41には連結ロープJを固持するための連結クラ
ンプ56が設けられている。
この連結クランプ56は、それぞれ半円溝57を有する
固定クランプ片58及び可動クランプ片59よりなり、
送りネジ60の回動にて回動クランプ片59が第1図中
の矢示βの如く進退動することにより、両半円溝57、
57間で連結ロープJを固持・開放する。このような連
結クランプ56により連結ロープJを固持・開放する構
造は、電線搬器3の連結ロープJへの連結を効率的に行
なえるという利点をもたらす。
すなわち、ドラム場において電線搬器3を連結ロープJ
に連結するについて、電線搬器3を予め延線されている
支持ロープS上にセットした状態とし、この状態で可動
クランプ片59を緩めたまま両半円溝57、57間に連
結ロープJを走らせ、連結位置に来たところで適宜な工
具で送りネジ60を回して可動クランプ片59を締めれ
ば即連結状態となる。したがって、エンジン場側での連
結ロープJの巻取りをその都度止める必要がないので、
連結作業の作業性が大きく向上する。
交わし部45は、前述のように左右一対の縦ロッド4
4、44を連結部41と吊下部43との間に介在させる
ことにより形成されているが、縦ロッド44の本数は適
宜選択できるものであり、また交わし部45のサイズ及
び縦ロッド44の太さ等は、中間支持器2における連結
板20、特にその交わし凹部21との関係で適宜選択さ
れるものである。
中間支持器2を電線搬器3が通過する際にこの交わし部
45が連結板20により交わされる状態は以下の通りで
ある。
すなわち、第3図及び第6図に示すように、電線搬器3
が中間支持器2に侵入してくると、交わし部45の縦ロ
ッド44が連結板20の交わし凹部21に受け入れら
れ、この状態で連結板20が縦ロッド44に押されて回
動することにより、縦ロッド44は連結板20つまり中
間支持器2の閉空間9を形成する横フレーム6を通り抜
けて行く。
この際、走行部40・連結部41間の間隔と第1支持部
11・第2支持部15間の間隔との関係により、連結ロ
ープJが第2支持部15より浮き上がって連結板20に
は全く荷重が掛からない状態となる。その結果、連結板
20の回動抵抗は非常に小さなもので済むことになる。
また、この際、前述したように、連結板20の回動状態
が回動調整機構24により120°ピッチとなるように
されており、常に交わし凹部21が次の縦ロッド44を
受入易い位置に位置決めされるので、次の電線搬器3の
縦ロッド44を正確なタイミングで確実に受け入れ、極
めてスムースな通過が行われる。
第2実施例 この延線機器70も中間支持器71と電線搬器72とを
組とすることに構成されているが、「交わし部」が中間
支持器71に設けられており、「連結板」が電線搬器7
2に設けられている点で第1実施例の延線機器1とは大
きく異なっている。尚、その他の点では第1実施例の延
線機器1と共通乃至類似する部分も多いので、以下の説
明では、これらの点については同一符号を付してその説
明を適宜省略している。
中間支持器71は、第7図に示すように、上・下各横フ
レーム75、76及び左・右各縦フレーム77、78に
より囲繞・形成される閉空間79を有する構造のもので
ある。
閉空間79内には第1実施例の延線機器1と同一の第1
支持部80が設けられており、また閉空間79を形成す
る下側の横フレーム76は連結ロープJを支持するため
の第2支持部81とされており、その中心部に前後一対
の支持ローラ82、82が設けられている。
さらに、この閉空間79を形成する左・右各縦フレーム
77、78にはそれぞれ縦ロッド83が介在させられて
おり、これらの縦ロッド83、83により交わし部84
が形成されている。
そしてまた、この縦ロッド83には、後述するような役
目を負うソリ部材85が取り付けられている。
電線搬器72は、第8図に示すように、内側アッセンブ
リ86と外側アッセンブリ87とよりなるものである。
内側アッセンブリ86は、支持ロープS上を走行するた
めの走行部88及び連結ロープに連結するための連結部
89を有するが、走行部88は第1実施例における電線
搬器3の走行部40と同一である。
連結部89に設けられている連結クランプ90は、ロー
プ受部材91及びストッパ部材92よりなるもので、ロ
ープ受部材91のロープ受溝93とストッパ部材92と
の間で連結ロープJを挟持する構造とされている。
尚、この連結クランプ90と同様のものを第1実施例に
おける電線搬器3の連結部41に設けることも可能であ
る。
外側アッセンブリ87は、電線保持用の保持器(図示せ
ず)を吊り下げるためのもので、左・右各縦フレーム9
5、96及び横フレーム97よりなるもので、左側の縦
フレーム96は連結ロープJを連結する際に第8図中の
矢示γの如く開くようにされている。
これらの内側アッセンブリ86と外側アッセンブリ87
とは、一対の連結板98、98を介して連結されてい
る。
具体的には、各連結板98は、縦方向の軸Aを支軸にし
て横方向に第9図中の矢示Xの如く回動するもので、そ
の構造は第1実施例の中間支持器2における連結板20
と、ガイド部材20gがない点を除いて、略同様とされ
ており、同様の回動調整機構24も設けられている。
そして、この連結板98の周縁は、内側アッセンブリ8
6に設けた内側係合部材100の円弧状の係合溝102
及び外側アッセンブリ87の左・右各縦フレーム95、
96にそれぞれ設けた外側係合部材101、101のそ
れぞれの円弧状の係合溝103に摺動・係合させられて
いる。
この延線機器70における電線搬器72の中間支持器7
1通過の状態は、通過の際に外側アッセンブリ87の左
・右両縦フレーム95、96にそれぞれ取り付けられて
いる通過用ローラ104、104、……が中間支持器7
1のソリ部材85に乗り上げることにより連結板98へ
荷重が掛からない状態とする点を除いては、略第1実施
例のものと同様である。
〈発明の効果〉 以上説明したように、この発明に係る延線機器乃至この
延線機器を用いた延線方法は、中間支持器及び電線搬器
がそれぞれ閉空間を有し、そして中間支持器の閉空間に
関しては、縦ロッドを交わす対象とし、この縦ロッドを
交わすためのものとして、複数の交わし凹部を有し縦方
向に形成された軸を支軸に横方向で回動する連結板を用
いるものとしており、また電線搬器の閉空間に関して
は、中間支持器における支持ロープ用の第1支持部を片
持ち構造とすると共に電線搬器に閉空間を形成する部材
の一部を開閉フレームとする構造を用いるようにしてい
るものであるから以下の如き効果を有する。
(a)中間支持器及び電線搬器それぞれの閉空間により支
持ロープ及び連結ロープが中間支持器から外れてしまう
こと、あるいは支持ロープから電線搬器が外れてしまう
ことを確実に防止できより高い安全性が得られる。
(b)また、このように安全性を確保できながら、しかも
中間支持器に対する電線搬器の通過性が、カテナリ角等
の影響を受けることなく常に安定的且つスムースであ
る。
(c)したがって、搬送延線工法のより一層の汎用化に寄
与でき、今後益々増大するOPGWやUHV等のより一
層の高品質延線に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1実施例に係る中間支持器の一部断面を含
む概略側面図、 第2図は、第1図中の矢示II−II線に沿う概略断面図、 第3図は、セット状にされた中間支持器の概略側面図、 第4図は、第1実施例に係る電線搬器の概略側面図、 第5図は、第4図中の矢示V方向からみた電線搬器の概
略側面図、 第6図は、第1実施例における中間支持器と電線搬器と
の関係を示す概略側面図、 第7図は、第2実施例に係る中間支持器の一部断面を含
む概略側面図、 第8図は、第2実施例に係る電線搬器の一部断面を含む
概略側面図、 第9図は、第8図中の矢示IX−IX線に沿う概略断面図、
そして 第10図は、第2実施例における中間支持器と電線搬器
との関係を示す概略側面図である。 1、70……延線機器 2、71……中間支持器 3、72……電線搬器 5、75……上側横フレーム 6、76……下側横フレーム 7、77……左側縦フレーム 8、78……右側縦フレーム 9、50、79……閉空間 11、80……第1支持部 15、81……第2支持部 20、98……連結部 21……交わし凹部 31……ベース体 40、88……走行部 41、89……連結部 43……吊下部 44、83……縦ロッド 45、84……交わし部 48……開閉フレーム 52……ロック手段 54……ロック解除手段 86……内側アッセンブリ 87……外側アッセンブリ A……軸 J……連結ロープ S……支持ロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤井 秀夫 東京都葛飾区堀切3丁目27番12号 株式会 社安田製作所内 (72)発明者 佐藤 進 東京都葛飾区堀切3丁目27番12号 株式会 社安田製作所内 (56)参考文献 実開 昭64−54708(JP,U)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持ロープ及び連結ロープを鉄塔において
    支持する中間支持器と、連結ロープにて数珠つなぎにさ
    れた状態で支持ロープ上を走行して電線を搬送する電線
    搬器とが組とされてなる延線機器であって、 中間支持器は、 上・下各横フレーム及び左・右各縦フレームにて囲繞・
    形成される閉空間を有し、 この閉空間内に支持ロープを半固定状態で支持する第1
    支持部が設けられると共に、 複数の交わし凹部を有し、縦方向で設けられた軸を支軸
    に横方向で回動自在とされ且つ、下側の横フレームの一
    部を形成するようにされた一対の連結板により両側から
    支持される状態で、連結ロープを支持するための第2支
    持部が下側の横フレームの一部として設けられており、 電線搬器は、 支持ロープ上を走行するための走行部、連結ロープに連
    結するための連結部及び電線保持用の保持器を吊り下げ
    るための吊下部を備え、連結部と吊下部との間に縦ロッ
    ドにて形成される交わし部が設けられており、 そして、電線搬器は、中間支持器の連結板の交わし凹部
    により交わし部の縦ロッドが交わされることにより中間
    支持器を通過するものであることを特徴とする延線機
    器。
  2. 【請求項2】支持ロープ及び連結ロープを鉄塔において
    支持する中間支持器と、連結ロープにて数珠つなぎにさ
    れた状態で支持ロープ上を走行して電線を搬送する電線
    搬器とが組とされてなる延線機器であって、 中間支持器は、 上・下各横フレーム及び左・右各縦フレームにて囲繞・
    形成される閉空間を有し、 この閉空間内に支持ロープを半固定状態で支持する第1
    支持部が設けられると共に、 連結ロープを支持するための第2支持部が下側の横フレ
    ームに設けられており、しかも 左・右各縦フレームは少なくともその一部が縦ロッドに
    て形成される交わし部とされており、 電線搬器は、 支持ロープ上を走行するための走行部及び連結ロープに
    連結するための連結部を有する内側アッセンブリと、 電線保持用の保持器を吊り下げるため外側アッセンブリ
    とよりなり、 外側アッセンブリと内側アッセンブリとは、複数の交わ
    し凹部を有し縦方向の軸を支軸に横方向で回動自在な連
    結板を介して接続されており、 そして、電線搬器は、連結板の交わし凹部により中間支
    持器の交わし部の縦ロッドを交わすことにより中間支持
    器を通過するものであることを特徴とする延線機器。
  3. 【請求項3】中間支持器の第1支持部が片持ち構造とさ
    れると共に、電線搬器の走行部に、囲繞部材の一つとし
    て開閉フレームを有する閉空間が形成され且つ、開閉フ
    レームをロックするロック手段が中間支持器に設けられ
    たロック解除手段により解除可能として設けられている
    ことを特徴とする請求項(1)または請求項(2)いずれか記
    載の延線機器。
  4. 【請求項4】請求項(1)〜請求項(3)いずれか記載の延線
    機器を用いる延線方法であって、 鉄塔へ吊り下げるための吊下部を有するベース体に対し
    複数の中間支持器を電線搬器の走行方向で対称となるよ
    うにして懸架させ且つ、各中間支持器とベース体との間
    隔を支持ロープの動きに応じ自動的に調整可能な状態と
    することにより、各中間支持器が、鉄塔における支持ロ
    ープのカテナリ角に応じた曲線上に自動的に配列するよ
    うにしたことを特徴とする延線方法。
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