JPH0649743B2 - 耐衝撃性樹脂の製造方法 - Google Patents

耐衝撃性樹脂の製造方法

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JPH0649743B2
JPH0649743B2 JP61112091A JP11209186A JPH0649743B2 JP H0649743 B2 JPH0649743 B2 JP H0649743B2 JP 61112091 A JP61112091 A JP 61112091A JP 11209186 A JP11209186 A JP 11209186A JP H0649743 B2 JPH0649743 B2 JP H0649743B2
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Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、耐衝撃性樹脂の製造方法に関し、さらに詳細
には、ゴム状共役ジエン系重合体と少量かつ特定の芳香
族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の存在下に、芳
香族ビニル化合物をグラフト重合し、得られる樹脂中の
分散ゴム粒子を特定な粒子径に調整することよりなる、
耐衝撃性と外観特性に優れた耐衝撃性樹脂の製造方法に
関する。
b.従来の技術 一般に、スチレン系樹脂などの芳香族ビニル系樹脂は、
成形時の流れ易さ、成形品の透明性および表面の光沢が
良好であるなど多くの優れた性質をもっているが、大き
な欠点は耐衝撃性に劣ることである。
この欠点を改良する方法として、例えば脂中にゴム状
重合体を機械的にブレンドする方法、ゴム状重合体に
芳香族ビニル化合物(例えばスチレン)をグラフト重合
する方法などが知られている。
特に、前記ゴム状重合体に芳香族ビニル化合物をグラ
フト重合す方法は、一般には塊状重合法あるいは塊状−
懸濁重合法によって行われ、例えばゴム状重合体として
ポリブタジエンゴム、芳香族ビニル化合物としてスチレ
ンを用いたものは、耐衝撃性ポリスチレン樹脂として知
られ、テレビ、ラジオ、ビデオ、クリーナーなどの家庭
電気製品のハウジングや電気冷蔵庫の内箱の素材として
広く使用されている。その場合、実用耐衝撃性に優れる
ことはもちろんであるが、同時に表面光沢の良いことが
望まれる。
一般に、上記方法で製造された樹脂の耐衝撃性は、ゴム
状重合体の量を増すか、または分散粒子の粒子径を大き
くすることによって改良されるが、表面光沢は悪化す
る。
一方、ゴム状重合体の量を減らすか、または分散ゴム粒
子の粒子径を小さくすることによって、表面光沢は向上
するが、その反面、耐衝撃性は著しく低化する。
このように、耐衝撃性と表面光沢は相反する特性である
ため、高い耐衝撃性を維持し、かつ良好な表面光沢を有
する耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂を得ることは困難であ
った。
従来、耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂の特性を改良する方
法として、使用するゴム状重合体の改良(例えば特公昭
58−4934号)や分散ゴム粒子の粒径分布を特定の
ものにする方法(例えば特開昭59−217712号、
特開昭60−130613号)などが提案されている。
また、一般に実用上の耐衝撃性としては、アイゾット衝
撃強度だけでは不充分で、落錘衝撃強度も優れることが
必要であるが、従来の耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂にお
いて、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度および表面光
沢を同時に向上させることについて、満足する特性を示
すものはなかった。
c.発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、このような事情に鑑み、アイゾット衝撃
強度、落錘衝撃強度および表面光沢に優れた耐衝撃性芳
香族ビニル系樹脂を得ることを目的として鋭意検討した
結果、ゴム状共役ジエン重合体と少量かつ特定の構造を
有する芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の存
在下に、芳香族ビニル化合物をラジカル重合し、かつ、
得られる樹脂中の分散ゴム粒子を特定の粒子径に調整す
ることにより、前記技術的課題を解決できることを見出
し、本発明に到達した。
d.問題点を解決するための手段 すなわち本発明は、ゴム状共役ジエン系重合体と、重
量平均分子量が100,000〜500,000であり、かつ芳香族
ビニル化合物と共役ジエンとの組成比が35:65〜70:30
(重量比)である芳香族ビニル−共役ジエンブロック共
重合体との混合物であり、該混合物中の上記芳香族ビニ
ル−共役ジエンブロック共重合体の含有量が5〜30重量
%である共役ジエン系重合体の存在下に芳香族ビニル化
合物を主体とする単量体をラジカル重合し、かつ、得ら
れる樹脂中に分散した共役ジエン系重合体粒子のメジア
ン粒子径を0.5〜1.4μmの範囲に調節することを
特徴とする耐衝撃性樹脂の製造方法を提供するものであ
る。
本発明に用いられるゴム状共役ジエン系重合体として
は、主としてポリブタジエンゴムであり、一般に有機リ
チウム化合物を触媒として1,3−ブタジエンを重合し
て得られる、1,4−シス結合含量20〜40%、1,2−
ビニル結合含量10〜40%の低シスポリブタジエンおよ
び、ニッケルあるいはコバルト系触媒により1,3−ブ
タジエンを重合して得られる1,4−シス結合含量90〜
98、1,2−ビニル結合含量1〜5%の高シスポリブタ
ジエンである。特にムーニー粘度(ML1+4,100℃)が20
〜70、5%スチレン溶液粘度(25℃)が30〜200のもの
を好適に用いることができる。
また共役ジエンと他の共重合可能な単量体との共重合体
も使用できる。
上記共役ジエンと他の共重合可能な単量体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、ビニルナフタレン、ビニルエチルベンゼ
ン、ビニルキシレンなどを挙げることができるが、好ま
しくはスチレンであり、一般に有機リチウム化合物を触
媒として得られる、結合スチレン含量5〜35%、1,4
−シス結合含量20〜40%、1,2−ビニル結合含量10〜
40%の溶液重合SBRを好適に用いることができる。
本発明に使用される芳香族ビニル−共役ジエンブロック
共重合体としては、(A−B)、(A−B)−A、
(A−B)X(nは1以上の整数)など種々の型のブ
ロック共重合体が使用できるが、これらの中では(A−
B)型が好ましく、特にn=1のものが好ましい。こ
のA−B型のジブロック共重合体は、公知の方法(例え
ば特開昭36−19286号)にしたがい、芳香族ビニ
ル化合物と共役ジエン化合物を、逐次的に有機リチウム
化合物を用いて重合して得ることができる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニル
ナフタレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレンな
どを挙げることができるが、好ましくはスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレンであり、さらに好
ましくはスチレンである。また共役ジエン化合物として
は、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソ
プレン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチ
ル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどの
ほか、炭素数4〜7の各種分岐状共役ジエン化合物が挙
げられ、好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエン、特に好ましくは1,3−ブタジ
エンである。
上記芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の使用
量は、共役ジエン系重合体(ゴム状共役ジエン重合体と
芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体との混合
物)中5〜30重量%である。好ましくは6〜25重量%、
さらに好ましくは7〜20重量%である。5重量%未満の
場合には、落錘衝撃強度の改良には効果があるものの、
アイゾット衝撃強度の改良効果は充分でない。また30重
量%を越える場合には、グラフト重合時に分散ゴム粒子
形状が不安定なものとなるため、光沢の劣ったものしか
得られない。
芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の重量平均
分子量は、100,000〜500,000、好ましくは150,000〜45
0,000、さらに好ましくは200,000〜400,000である。重
量平均分子量が100,000未満である場合は、アイゾット
衝撃強度および落錘衝撃強度のいずれも改良効果が劣
る。また重量平均分子量が500,000を超える場合は、分
散ゴム粒子の粒子径が不揃いとなり巨大粒子が生成しや
すくなるため、光沢の劣ったものしか得られない。
芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体において、
芳香族ビニルと共役ジエンの組成比は、35:65〜70:30
(重量比)である。好ましくは40:60〜65:35、さらに
好ましくは45:55〜60:40である。芳香族ビニルが35重
量%未満である場合は、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃
強度のいずれも改良効果が充分でない。また芳香族ビニ
ルが70重量%を超える場合は、グラフト重合時に分散ゴ
ム粒子形状が不安定なものとなり、光沢の劣るものしか
得られない。
本発明においては、前記芳香族ビニル−共役ジエンブロ
ック共重合体を特定の量使用することと同時に、得られ
る樹脂中に分散したゴム粒子の平均粒子径をメジアン径
で0.5〜1.4μmとする必要がある。好ましくは
0.6〜1.2μmである。メジアン径が0.5μm未
満では、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度のいずれも
劣る。メジアン径が1.4μmを超える場合は表面光沢
の劣ったものしか得られず、しかも引張り強度が急激に
低下し、物性バランスの悪い樹脂しか得られない。
前記のように、ゴム粒子の粒子径を調節するには、重合
槽の撹拌装置の形状、撹拌機の回転数、撹拌時間、重合
温度などの種々の要因によって左右され、一義的に決定
することはできないが、一般に、グラフト重合時の撹拌
にといて、ゴムに対して応力のかかるような条件、例え
ば回転数を上げることによって粒子径を小さくすること
ができる。
一般に、上記グラフト重合ではゴム状重合体を使用する
ため、重合系の粘度が非常に高くなり、撹拌強さを強く
することは容易ではないが、本発明においては、特定の
構造を有する芳香族ビニル−共役ジエンジブロック共重
合体が特定量存在することにより、得られる樹脂の粒子
径が小さくなり、容易に小さな粒子径を得ることができ
る利点を有する。
次に、本発明は、前記特定の共役ジエン系重合体を使用
し、これに芳香族ビニル化合物をグラフト共重合するも
のである。
上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビ
ニルナフタレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレ
ンなどを挙げることができるが、好ましくはスチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレンであり、さら
に好ましくはスチレンである。
前記共役ジエン系重合体と芳香族ビニル化合物の混合割
合は、前者が3〜25重量%、好ましくは5〜15重量%、
さらに好ましくは7〜13重量%、後者が97〜75重量%、
好ましくは95〜85重量%、さらに好ましくは93〜87重量
%である。共役ジエン系重合体の使用量が3重量%未満
では、得られる樹脂の耐衝撃性が低下し、本発明の目的
を達成し難く、一方、25重量%を超えるとグラフト重合
溶液の粘度が非常に高くなるため、実際的にグラフト重
合することが困難となる。
前記特定の共役ジエン系重合体に芳香族ビニル化合物を
ラジカル共重合する方法は、特に制限されるものではな
いが、例えば前記共役ジエン系重合体を溶解した芳香族
ビニル化合物溶液を塊状重合するか、塊状重合−懸濁重
合を組み合わせてラジカル重合する方法により実施され
る。
塊状重合によって共役ジエン系重合体と芳香族ビニル化
合物をラジカル重合する場合には、前記共役ジエン系重
合体を芳香族ビニル化合物に溶解させ、次いで必要に応
じて分子量調節剤を添加する。
分子量調節剤としては、例えばα−メチルスチレンダイ
マー、n−デシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカ
プタン、1−フェニルブテン−2−フルオレンならびに
ジペンテン、クロロホルムなどのメルカプタン類、テル
ペン類、ハロゲン化合物などが用いられる。
さらにまた、得られる樹脂の成形加工性を向上させるた
めに、一般的な滑剤が加えられる。この例としては、ス
テアリン酸ブチル、フタル酸ブチルなどのエステル系滑
剤、ミネラルトイル、パラフィンワックスなどの従来の
樹脂加工において用いられる滑剤を使用することができ
る。
これら分子量調節剤および滑材を前記の重合体溶液に溶
解後、開始剤としてベンゾイルパーオキサイド、ラウロ
イルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイ
ド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ターシャリーブチルパーオキシアセテート、ジータ
ーシャリーブチルパーオキシイソフタレート、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ンまたはアゾビスイソブチロニトリルなどを添加して、
不活性ガス雰囲気下、反応温度60〜200℃で撹拌しなが
ら反応を完結させる。
また、塊状重合の際には、開始剤を用いずに熱あるいは
光によって重合を開始させることも可能である。
前記塊状重合反応中において、通常は芳香族ビニル化合
物の重合率が約30%になるまでの段階において効果的に
撹拌することが好ましく、特に本発明においては分散ゴ
ム粒子径を本発明の範囲内となるように撹拌を調整する
必要があり、一方、該芳香族ビニル化合物の重合率が約
30%を超えて進んだのちには撹拌を緩和することが好ま
しい。
またこの際、重合系の粘度を低下させるために、トルエ
ン、エチルベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶媒を加
えてもよい。
重合終了後、ベント式ルーダーまたはスチームストリッ
ピングなどによって、脱モノマー、脱溶媒することによ
り、モノマーおよび溶媒が回収される。
次に、塊状重合−懸濁重合の組み合わせによってラジカ
ル重合する場合においては、まずモノマー(芳香族ビニ
ル化合物)の約10〜45重量%が重合体に転化するまで塊
状重合を行ったのち、反応溶液をポリビニルアルコー
ル、ポリメタクリル酸塩、第三燐酸カルシウムなどの懸
濁安定剤を溶解した水溶液中に分散させ、懸濁状態を保
ちながら反応温度60〜160℃で重合を完結させる。重合
終了後、懸濁安定剤を充分に水洗して除去し乾燥したの
ち、芳香族ビニル系樹脂を回収する。
なお、前記塊状重合あるいは塊状−懸濁重合によりラジ
カル重合する際に、使用するモノマーの50重量%以上が
前記芳香族ビニル化合物であることが好ましく、モノマ
ーの50重量%未満を該化合物以外のアクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチルなどの脂肪族ビニ化合物で置き換えてもよい。
また、前記各重合法で得られた樹脂には、既知の酸化防
止剤、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフ
ェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6
−ジメチルフェノール、2,2′−メチレン−ビス(4
−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−
チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノー
ル)、ジラウリルチオジプロピオネート、トリス(ジ−
ノニルフェニル)ホスファイト、ワックス;既知の紫外
線吸収剤、例えばp−tert−ブチルフェニルサリシレー
ト、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−n−オクトキシ
フェニル)ベンゾチリアゾール;既知の滑剤、例えばパ
ラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアロア
ミド、メチレンビスステアロアミド、n−ブチルステア
レート、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラウリ
ルアルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリ
ド;既知の難燃剤、例えば酸化アンチモン、水酸化アル
ミニウム、硼酸亜鉛、トリクレジルホスフェート、塩素
化パラフィン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモベン
ゼン、テトラブロモビスフェノールA;既知の帯電防止
剤、例えばステアロアミドプロピルジメチル−β−ヒド
ロキシエチルアンモニウムニトレート;既知の着色剤、
例えば酸化チタン、カーボンブラック、その他の無機あ
るいは有機顔料;既知の充填剤、例えば炭酸カルシウ
ム、クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、カーボン
繊維などを必要に応じて添加することができる。
e.実施例 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。
なお、実施例中、部および%は特に断らない限り、重量
部および重量%を示す。
また、実施例中における各種の測定は、下記にしたがっ
た。
ポリブタジエンゴムのミクロ構造は、赤外法(モレロ
法)により、スチレン溶液粘度はキャノンフェンスケ型
粘度計で測定した。
スチレン−ブタジエンブロック共重合体の結合スチレン
量は、波数699cm-1におけるフェニル基による赤外線吸
収ピークの強度を測定し、予め求めておいた検量線から
その量を求めた。
また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の分子量
分布は、東洋曹達工業(株)製HLC-802A型GPCを用い、
次の条件で測定した。
カラム :東洋曹達工業(株)製カラム G−4000HXL 移動相 :テトラヒドロフラン 試料濃度:0.1重量% 測定温度:40℃ 検知器 :示差屈折計 重量分子量については、上記測定で得られた分子量分布
に基づき、ウォーターズ社製、単分散スチレン重合体を
用い、GPCにより単分散スチレン重合体のピークの分子
量とGPCのカウント数との関係を予め求めておいた検量
線を用いて、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の
ポリスチレン換算での重量平均分子量を求めた。
耐衝撃性ポリスチレン系樹脂の物性は、次の方法にした
がって測定した。
アイゾット衝撃強度(1/4インチ、ノッチ付き);8
oz射出成形機を用い、シリンダー温度200℃で成形し
て得られた成形品について、ASTM D−256に準じて測
定した。
引張強度;8oz射出成形機を用い、シリンダー温度20
0℃で成形して得られた成形品について、ASTM D−638
に準じて測定した。
光沢;8oz射出成形機を用い、シリンダー温度200℃
で成形して得られた成形品について、ASTM D−523に
準じ、60゜反射光沢度を測定した。
落錘衝撃強度;8oz射出成形機を用い、シリンダー温
度200℃で成形品40mm×80mm×30mmの角板を用い、撃芯
として1kgのものを用い、試料がクラックが発生したと
きのエネルギー(高さ×錘重量)であらわす。
分散ゴム粒子のメジアン粒子径測定;樹脂ペレット1〜
2粒をジメチルホルムアミド約50ml中に入れ、約3時間
放置する。次にこのジメチルホルムアミド溶解液を電解
液(ISOTON II)に添加し、適度の粒子濃度としてコ
ールターカウンターいて測定し、得られた粒径分布から
50%のメジアン径を算出した。
なお、実施例および比較例で用いられるポリブタジエン
ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の性状は
表−1、表−2に示す。
実施例1 表−3に示した組成のポリブタジエン、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体およびスチレンの混合物を、室
温で8時間撹拌し均一に溶解した。この溶液を内容積5
の撹拌機付き重合反応器に移し、これに白色鉱油1
部、tert−ドデシルメルカプタン0.04部およびベン
ゾイルパーオキサイド0.04部を添加し、95℃でスチ
レンの重合率が約25%になるまで重合させた。なお、分
散ゴム粒子径は0.7μmとなるように撹拌回転数で調
節した。
次いで、この溶液100部当たり2,5−ジメチル2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.08部を添
加し、さらに懸濁安定剤として第三燐酸カルシウム2
部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム0.005部を含む水150部を加え、撹拌下に溶
液を懸濁させた。この懸濁混合物を撹拌しつつ、120℃
で4時間、140℃で2時間、160℃で2時間加熱して重合
した。
得られたビーズ状の樹脂を濾別し、水洗処理後、乾燥し
て押出機を用いてペレット化した。かくして得られた耐
衝撃性スチレン系樹脂を射出成形して、物性測定用の試
験片を測定した。
各物性の測定結果を表−3に示す。
実施例2〜4、比較例1〜2 実施例1と同様にして、表−3に示した組成のポリブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
スチレンからなる単量体混合物より耐衝撃性ポリスチレ
ン系樹脂を得た。分散ゴム粒子径は0.5〜1.4μm
となるように撹拌回転数で調節した。
各物性の測定結果を表−3に示す。
表−3に示す実施例1〜4の結果から明らかなように、
特定のスチレン−ブタジエンブロック共重合体を特定の
量使用して得られた本発明の樹脂は、アイゾット衝撃強
度、落錘衝撃強度、光沢のいずれにおいても優れている
ことがわかる。これに対して、表−3に示す比較例1か
ら明らかなように、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体の使用量が本発明の範囲未満のものは、アイゾット
衝撃強度が劣り、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体の使用割合が本発明の範囲を越える比較例2で得られ
た樹脂は光沢が劣ることがわかる。
比較例3〜6 実施例1と同様にして、表−4に示した組成のポリブタ
ジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
スチレンからなる単量体混合物を、分散ゴム粒子のメジ
アン粒子径0.4〜1.7μmとなるように、撹拌回転
数を調整して重合し耐衝撃性ポリスチレン系樹脂を得
た。
各物性の測定結果を表−4に示す。
表−4から明らかなように、特定のスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体を限定された本発明の範囲の量使用
しても、分散ゴム粒子のメジアン粒子径が本発明の範囲
未満の比較例3は、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度
がいずれも劣り、分散ゴム粒子のメジアン粒子径が本発
明の範囲を越える比較例4は、光沢が劣り、しかも引張
り強度も劣ることがわかる。
また表−3および表−4より、本発明の特定のスチレン
−ブタジエンブロック共重合体を使用する場合は、分散
ゴム粒子のメジアン粒子径を本発明の範囲内で、分散ゴ
ム粒子のメジアン粒子径を小さくしても耐衝撃性に優れ
るが、一方、本発明の特定のスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体を使用しない比較例5および6は、分散ゴ
ム粒子のメジアン粒子径を小さくすると耐衝撃性が著し
く低下することがわかる。
実施例5〜6、比較例7〜10 スチレン−ブタジエンブロック共重合体について、実施
例1と同様にして、表−5に示した組成のポリブタジエ
ンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチ
レンからなる単量体混合物を、分散ゴム粒子のメジアン
粒子径が0.5〜1.4μmとなるように、撹拌回転数
を調節して重合し、耐衝撃性ポリスチレン樹脂を得た。
各物性の測定結果を表−5に示す。
表−5から明らかなように、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体の重量平均分子量、結合スチレン量が本発
明の範囲内の実施例5〜6の樹脂は、アイゾット衝撃強
度、落錘衝撃強度、光沢いずれにおいても優れているこ
とがわかる。
これに対して、スチレン−ブタジエンブロック共重合体
の重量平均分子量が本発明の範囲未満の比較例7の樹脂
を使用した場合は、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度
がいずれも劣り、本発明の範囲を越える比較例8の樹脂
は光沢が劣ることがわかる。
またスチレン−ブタジエンブロック共重合体のスチレン
とブタジエンの組成比が、本発明の範囲未満の比較例9
は、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度がいずれも劣
り、本発明の範囲を越える比較例10は分散ゴム粒子の形
状が不安定なものとなり、光沢が劣ることがわかる。
実施例7、比較例11 使用するポリブタジエンゴムの種類をPBD−Bに代えた
他は、実施例−1と同様にして、表−6に示した組成の
ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体、スチレンからなる単量体混合物より耐衝撃性ポ
リスチレン系樹脂を得た。
各物性の測定結果を表−6に示す。
表−6から明らかなように、使用するポリブタジエンゴ
ムの種類を代えて、本発明の特定のスチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体を限定された少量範囲使用したもの
は、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度、光沢のいずれ
においても優れていることがわかる。
実施例8、比較例12 使用するゴム状重合体を溶液重合SBR(旭化成(株)製T
ofdene−2000:結合スチレン25%、ムーニー粘度46、溶
液粘度(5%スチレンcps)52、1,2−ビニル結合含
量13%、1,4−シス結合含量34%)に代えた他は、実
施例1と同様にして表−7に示した組成の溶液重合SB
R、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン
からなる単量体混合物より耐衝撃性ポリスチレン系樹脂
を得た。
得られた耐衝撃性ポリスチレン系樹脂について、各物性
を測定した結果を表−7に示す。
表−7から明らかなように、使用するゴム状重合体をス
チレン−ブタジエン共重合ゴムに代えても、本発明の特
定のスチレン−ブタジエンブロック共重合体を特定の量
使用したものは、アイゾット衝撃強度、落錘衝撃強度、
光沢のいずれにおいても優れていることがわかる。
f.発明の効果 本発明によれば、共役ジエン系重合体の一部に特定の芳
香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体を使用し、樹
脂中に分散した共役ジエン系重合体粒子のメジアン粒子
径を特定範囲にコントロールすることにより、耐衝撃性
と外観特性に優れた耐衝撃性芳香族ビニル系樹脂を得る
ことができ、その工業的意義は極めて大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム状共役ジエン系重合体と、重量平均
    分子量が100,000〜500,000であり、かつ芳香族ビニル
    化合物と共役ジエンとの組成比が35:65〜70:30(重量
    比)である芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体
    との混合物であり、該混合物中の上記芳香族ビニル−共
    役ジエンブロック共重合体の含有量が5〜30重量%であ
    る共役ジエン系重合体の存在下に芳香族ビニル化合物を
    主体とする単量体をラジカル重合し、かつ、得られる樹
    脂中に分散した共役ジエン系重合体粒子のメジアン粒子
    径を0.5〜1.4μmの範囲に調節することを特徴と
    する耐衝撃性樹脂の製造方法。
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