JPH0650602B2 - 絶縁電線とその製造方法 - Google Patents
絶縁電線とその製造方法Info
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- JPH0650602B2 JPH0650602B2 JP1013389A JP1013389A JPH0650602B2 JP H0650602 B2 JPH0650602 B2 JP H0650602B2 JP 1013389 A JP1013389 A JP 1013389A JP 1013389 A JP1013389 A JP 1013389A JP H0650602 B2 JPH0650602 B2 JP H0650602B2
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- Japan
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- wire
- copper
- benzotriazole
- phthalate
- insulator
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
- Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベンゾトリアゾール防錆溶液を用いて、銅撚
線表面の変色が長期にわたって防止される絶縁電線およ
び電力ケーブルの製造方法に関する。
線表面の変色が長期にわたって防止される絶縁電線およ
び電力ケーブルの製造方法に関する。
従来、銅線および銅撚線の保管中、又は絶縁電線の製造
工程中および電線保管中において、銅線表面や撚線導体
表面が変色することがあり、その対策として種々の製造
工程で銅線、銅撚線などに銅用防錆溶液が塗布されてい
る。
工程中および電線保管中において、銅線表面や撚線導体
表面が変色することがあり、その対策として種々の製造
工程で銅線、銅撚線などに銅用防錆溶液が塗布されてい
る。
一方、屋外用配電線として塩化ビニル絶縁電線(O
W)、ポリエチレン絶縁電線(OE)、架橋ポリエチレ
ン絶縁電線(OC)などが多用されているが、架線後、
数年にして銅線表面に黒色酸化銅皮膜が生成し、稀に硬
銅撚線がナイフカット状に異常断線する、いわゆる、応
力腐食割れを起こすことがあり、電力保安上、重要な問
題となっている。
W)、ポリエチレン絶縁電線(OE)、架橋ポリエチレ
ン絶縁電線(OC)などが多用されているが、架線後、
数年にして銅線表面に黒色酸化銅皮膜が生成し、稀に硬
銅撚線がナイフカット状に異常断線する、いわゆる、応
力腐食割れを起こすことがあり、電力保安上、重要な問
題となっている。
この応力腐食割れは、端末から電線内部に侵入した雨水
が電線の空隙に溜水し、濃縮されて腐食性溜水となって
銅線表面に厚い黒色酸化銅皮膜を形成し、その皮膜のク
ラック部に露出する下地銅を選択的に溶解するという腐
食要因と、硬銅撚線の加工時に生ずる曲げ応力および電
線のドラム巻き時に生ずる曲げ応力に抗して架線時に生
じる応力などの応力要因との相互作用で起るものとされ
ている。
が電線の空隙に溜水し、濃縮されて腐食性溜水となって
銅線表面に厚い黒色酸化銅皮膜を形成し、その皮膜のク
ラック部に露出する下地銅を選択的に溶解するという腐
食要因と、硬銅撚線の加工時に生ずる曲げ応力および電
線のドラム巻き時に生ずる曲げ応力に抗して架線時に生
じる応力などの応力要因との相互作用で起るものとされ
ている。
このような長期の腐食環境で発生する応力腐食割れに対
して、ベンゾトリアゾールをアルコールなどの揮発性溶
剤単独なものに溶解した溶液を硬銅撚線に塗布しても十
分な耐食性皮膜が形成されないため、長期の耐食効果が
期待できない問題がある。
して、ベンゾトリアゾールをアルコールなどの揮発性溶
剤単独なものに溶解した溶液を硬銅撚線に塗布しても十
分な耐食性皮膜が形成されないため、長期の耐食効果が
期待できない問題がある。
そのため解決手段として、銅用防錆成分を添加した絶
縁層を用いる方法、硬銅撚線内に水密コンパウンドを
充填する方法、ベンゾトリアゾール誘導体を流動パラ
フィン、ポリブテン、シリコーン油などに溶解したもの
を硬銅撚線上に塗布する方法などが提案されている。
縁層を用いる方法、硬銅撚線内に水密コンパウンドを
充填する方法、ベンゾトリアゾール誘導体を流動パラ
フィン、ポリブテン、シリコーン油などに溶解したもの
を硬銅撚線上に塗布する方法などが提案されている。
しかしながら、については、絶縁層からの防錆剤の溶
出に難があり、長期間銅の変色を防止させることが困難
で、絶縁層の絶縁抵抗が低下する好ましくない問題があ
る。については、製造コストが高く、水密コウパンド
の除去作業が煩わしく、除去が十分でないときは接続部
の通電特性が低下する問題がある。については、その
使用によって絶縁体と硬銅撚線との密着性が低下し、引
抜き強度が不足するという問題がある。
出に難があり、長期間銅の変色を防止させることが困難
で、絶縁層の絶縁抵抗が低下する好ましくない問題があ
る。については、製造コストが高く、水密コウパンド
の除去作業が煩わしく、除去が十分でないときは接続部
の通電特性が低下する問題がある。については、その
使用によって絶縁体と硬銅撚線との密着性が低下し、引
抜き強度が不足するという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、硬銅撚
線に防錆溶液を塗布することにより、銅線や硬銅撚線の
表面上に強固な耐食性皮膜を形成し、硬銅撚線内部に腐
食性雨水が侵入しても、長期にわたって銅色を維持し、
且つ絶縁体と硬銅撚線との密着性が良好な絶縁電線およ
び電力ケーブルの製造方法を提供することを目的とする
ものである。
線に防錆溶液を塗布することにより、銅線や硬銅撚線の
表面上に強固な耐食性皮膜を形成し、硬銅撚線内部に腐
食性雨水が侵入しても、長期にわたって銅色を維持し、
且つ絶縁体と硬銅撚線との密着性が良好な絶縁電線およ
び電力ケーブルの製造方法を提供することを目的とする
ものである。
本発明の構成は、硬銅撚線の表面にベンゾトリアゾール
0.1〜10重量%、フタール酸系可塑剤2〜70重量
%、残部が溶剤からなる防錆溶液を塗布した後、前記硬
銅撚線の外周に絶縁被覆層を形成させることを特徴とす
るものである。
0.1〜10重量%、フタール酸系可塑剤2〜70重量
%、残部が溶剤からなる防錆溶液を塗布した後、前記硬
銅撚線の外周に絶縁被覆層を形成させることを特徴とす
るものである。
以下、本発明の構成について更に詳細に説明する。
本発明に使用する防錆溶液において、ベンゾトリアゾー
ルの添加量を0.1〜10重量%とするのは、10重量%
以上添加しても耐食性皮膜がより以上形成されないため
に、防錆効果が飽和に達し、過剰量は析出するので好ま
しくない。逆に、0.1重量%以下の添加量では、十分な
耐食性皮膜が形成されないため、防錆効果が得られな
い。ベンゾトリアゾールの好ましい添加量は1〜5重量
%である。フタール酸系可塑剤の使用量を2〜70重量
%とするのは、70重量%以上では塗布後、撚線導体上
に粘つきが残ると共に引抜き試験が好ましくなく、ベン
ゾトリアゾールが十分に溶解できない。逆に、1重量%
以下では、形成する耐食性皮膜に対する保護作用に欠け
るため、十分な防錆効果が得られにくい。使用する溶剤
はメタノールなどのアルコール系溶剤が好ましい。
ルの添加量を0.1〜10重量%とするのは、10重量%
以上添加しても耐食性皮膜がより以上形成されないため
に、防錆効果が飽和に達し、過剰量は析出するので好ま
しくない。逆に、0.1重量%以下の添加量では、十分な
耐食性皮膜が形成されないため、防錆効果が得られな
い。ベンゾトリアゾールの好ましい添加量は1〜5重量
%である。フタール酸系可塑剤の使用量を2〜70重量
%とするのは、70重量%以上では塗布後、撚線導体上
に粘つきが残ると共に引抜き試験が好ましくなく、ベン
ゾトリアゾールが十分に溶解できない。逆に、1重量%
以下では、形成する耐食性皮膜に対する保護作用に欠け
るため、十分な防錆効果が得られにくい。使用する溶剤
はメタノールなどのアルコール系溶剤が好ましい。
使用するフタール酸系可塑剤は、ジメチルフタレート、
ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、高級アルコ
ールフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジイソブ
チルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフ
タレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタ
レート、ジノニルフタレート、ジノルマルアルキルフタ
レート、ベンジルフタレート、ジメトキシエチルフタレ
ート、ジメチルシクロヘキシルフタレート、アルキルベ
ンジルフタレート、メチルフタリルグリコレートなど
で、これらの群の1種以上が使用できる。
ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、高級アルコ
ールフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジイソブ
チルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフ
タレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタ
レート、ジノニルフタレート、ジノルマルアルキルフタ
レート、ベンジルフタレート、ジメトキシエチルフタレ
ート、ジメチルシクロヘキシルフタレート、アルキルベ
ンジルフタレート、メチルフタリルグリコレートなど
で、これらの群の1種以上が使用できる。
使用する溶剤はベンゾトリアゾールとフタール酸系可塑
剤との溶解混合を容易にし、且つフタール酸系可塑剤の
もつ粘つきを調整するために用いられるが、かかる溶剤
としてはメタノール、イソプロピルアルコールなどのア
ルコール系溶剤が好ましいが、特に限定されるものでな
い。
剤との溶解混合を容易にし、且つフタール酸系可塑剤の
もつ粘つきを調整するために用いられるが、かかる溶剤
としてはメタノール、イソプロピルアルコールなどのア
ルコール系溶剤が好ましいが、特に限定されるものでな
い。
なお、本発明ではベンゾトリアゾールのほか、ベンゾト
リアゾールモノエタノールアミン塩、ベンゾトリアゾー
ルエチルアミン塩、ベンゾトリアゾールシクロヘキシル
アミン塩、ベンゾトリアゾールモルホリン塩、ベンゾト
リアゾールジイソプロピルアミン塩、メチルベンゾトリ
アゾールシクロヘキシルアミン塩などのベンゾトリアゾ
ール誘導体も同量で使用することができる。
リアゾールモノエタノールアミン塩、ベンゾトリアゾー
ルエチルアミン塩、ベンゾトリアゾールシクロヘキシル
アミン塩、ベンゾトリアゾールモルホリン塩、ベンゾト
リアゾールジイソプロピルアミン塩、メチルベンゾトリ
アゾールシクロヘキシルアミン塩などのベンゾトリアゾ
ール誘導体も同量で使用することができる。
以下、本発明にかかる実施例と比較例および従来例とを
対比して説明する。
対比して説明する。
外径2.0mmφの硬銅素線19本を同心撚りに撚り合せた
後、その外周に第1表に示すそれぞれの配合の防錆溶液
を塗布し、更にその外周にポリエチレン絶縁体を押出被
覆して60mm2屋外用ポリエチレン絶縁電線を製造し
た。得られた各絶縁電線について、以下に示す耐食性試
験(注1、注2、注3)および導体引抜き試験(注4)
を行なった。その結果を第1表に下段に合わせて示す。
後、その外周に第1表に示すそれぞれの配合の防錆溶液
を塗布し、更にその外周にポリエチレン絶縁体を押出被
覆して60mm2屋外用ポリエチレン絶縁電線を製造し
た。得られた各絶縁電線について、以下に示す耐食性試
験(注1、注2、注3)および導体引抜き試験(注4)
を行なった。その結果を第1表に下段に合わせて示す。
(注1)絶縁電線から10cm長の試料を金ノコで切断
し、絶縁体を剥いだ導体素線を濃度100ppmの硫化ナ
トリウム水溶液に室温で30秒間浸漬した後取り出し
て、導体素線表面の変色状態を目視し、耐食性良否の判
定をした。
し、絶縁体を剥いだ導体素線を濃度100ppmの硫化ナ
トリウム水溶液に室温で30秒間浸漬した後取り出し
て、導体素線表面の変色状態を目視し、耐食性良否の判
定をした。
(注2)絶縁電線から10cm長の試料を金ノコで切断
し、絶縁体を剥離して硬銅撚線を取り出し、導体素線の
表面に付着する防錆溶液を溶剤で洗い落した後、濃度1
00ppmの硫化ナトリウム水溶液に室温で30秒間浸漬
した後取り出して、導体素線表面の変色状態を目視し、
耐食性良否の判定をした。
し、絶縁体を剥離して硬銅撚線を取り出し、導体素線の
表面に付着する防錆溶液を溶剤で洗い落した後、濃度1
00ppmの硫化ナトリウム水溶液に室温で30秒間浸漬
した後取り出して、導体素線表面の変色状態を目視し、
耐食性良否の判定をした。
(注1)(注2)の判定基準は、○印を変色のないも
の、△印を僅かに変色のあるもの、×印を明瞭に変色の
あるものとして評価した。
の、△印を僅かに変色のあるもの、×印を明瞭に変色の
あるものとして評価した。
(注3)絶縁電線から30cm長の試料を金ノコで切断
し、これを濃度100ppmのアンモニヤ水溶液に1/2浸漬
し、60℃で8時間、室温で16時間のヒートサイクル
を1時間続けては新しいアンモニヤ水溶液と取り替える
腐食環境に、8週間浸漬させた後、試料を取り出して絶
縁体を剥離し、導体上に生成する酸化銅の平均皮膜厚を
求め、その値から耐食性の良否の判断をした。
し、これを濃度100ppmのアンモニヤ水溶液に1/2浸漬
し、60℃で8時間、室温で16時間のヒートサイクル
を1時間続けては新しいアンモニヤ水溶液と取り替える
腐食環境に、8週間浸漬させた後、試料を取り出して絶
縁体を剥離し、導体上に生成する酸化銅の平均皮膜厚を
求め、その値から耐食性の良否の判断をした。
判定基準は、○印を皮膜厚0.2μm未満のもの、△印を
皮膜厚0.2〜0.3μmの範囲にあるもの、×印を皮膜厚0.
3μmを超えるものとして評価した。
皮膜厚0.2〜0.3μmの範囲にあるもの、×印を皮膜厚0.
3μmを超えるものとして評価した。
(注4)絶縁電線から3m長の試料を金ノコで切断し、
片端から1mのところで絶縁体を10cm剥離し、他端を
固定し、片端の絶縁体に荷重1ton(引抜き荷重)を加
えたときの、絶縁体の引抜き具合を観察し、導体と絶縁
体との密着性良否の判断をした。
片端から1mのところで絶縁体を10cm剥離し、他端を
固定し、片端の絶縁体に荷重1ton(引抜き荷重)を加
えたときの、絶縁体の引抜き具合を観察し、導体と絶縁
体との密着性良否の判断をした。
また、更に高い密着性を判断するために片端から30cm
のところで10cm絶縁体を剥取り、前記と同様の引抜き
荷重を加えて絶縁体の滑りを観察した。
のところで10cm絶縁体を剥取り、前記と同様の引抜き
荷重を加えて絶縁体の滑りを観察した。
判定基準は、○印を引抜きにくいもの、△印を僅かなが
ら引抜けるもの、×印を大きく引抜けるものとして評価
した。
ら引抜けるもの、×印を大きく引抜けるものとして評価
した。
結果からわかるように、実施例1〜6はいずれの試験に
おいても良好な結果を示すが、比較例1ではベンゾトリ
アゾールの添加量が少ないため、銅と十分な耐食性皮膜
が形成されない。比較例2はジオクチルフタレートの配
合量が多いため、導体と絶縁体との密着性が低下し、導
体引抜き試験が好ましくない。比較例3はジオクチルフ
タレートの配合量が少ないため、銅との耐食性皮膜上へ
の保護皮膜的な役割が不足する。比較例4,5,6と実
施例4,5,6とを対比して考察すると、比較例のシリ
コーン油、流動パラフィン、電気絶縁油などの使用と、
実施例のフタール酸系可塑剤の使用とでは、耐食性試験
(注1、注2、注3)において、結果に大きな差がある
ことがわかる。この理由は、実施例では銅との耐食性皮
膜が良好に形成されるものと推測される。特に、シリコ
ーン油を使用する比較例4では、導体と絶縁体との密着
性が大きく低下する。従来例1,2,3ではシリコーン
油、流動パラフィン、ポリブテンを多く使用して銅線上
に保護皮膜を形成させるが、そのため導体と絶縁体との
密着性が低下し、導体引抜き試験が好ましくなく、絶縁
電線として使用するとき、問題が生じるものと推測され
る。実施例と従来例とを耐食性試験(注2)について対
比して考察すると、実施例では銅との耐食性皮膜が良好
に形成されるので、硫化ナトリウム水溶液に浸漬しても
形成する耐食性皮膜によって、そのきびしい腐食環境に
対して、すぐれた抵抗を示すが、従来例ではベンゾトリ
アゾール誘導体をシリコーン油、流動パラフィン、ポリ
ブテンなどの中に分散包接させた非水性の防錆油を使用
するので、銅との防食性皮膜の形成が極めて困難である
ため、銅線表面に塗布し付着させた防錆油を溶剤で除去
して、硫化ナトリウム水溶液に浸漬すると、その腐食環
境に対する抵抗性を欠くので、明瞭に黒変するものと推
測される。
おいても良好な結果を示すが、比較例1ではベンゾトリ
アゾールの添加量が少ないため、銅と十分な耐食性皮膜
が形成されない。比較例2はジオクチルフタレートの配
合量が多いため、導体と絶縁体との密着性が低下し、導
体引抜き試験が好ましくない。比較例3はジオクチルフ
タレートの配合量が少ないため、銅との耐食性皮膜上へ
の保護皮膜的な役割が不足する。比較例4,5,6と実
施例4,5,6とを対比して考察すると、比較例のシリ
コーン油、流動パラフィン、電気絶縁油などの使用と、
実施例のフタール酸系可塑剤の使用とでは、耐食性試験
(注1、注2、注3)において、結果に大きな差がある
ことがわかる。この理由は、実施例では銅との耐食性皮
膜が良好に形成されるものと推測される。特に、シリコ
ーン油を使用する比較例4では、導体と絶縁体との密着
性が大きく低下する。従来例1,2,3ではシリコーン
油、流動パラフィン、ポリブテンを多く使用して銅線上
に保護皮膜を形成させるが、そのため導体と絶縁体との
密着性が低下し、導体引抜き試験が好ましくなく、絶縁
電線として使用するとき、問題が生じるものと推測され
る。実施例と従来例とを耐食性試験(注2)について対
比して考察すると、実施例では銅との耐食性皮膜が良好
に形成されるので、硫化ナトリウム水溶液に浸漬しても
形成する耐食性皮膜によって、そのきびしい腐食環境に
対して、すぐれた抵抗を示すが、従来例ではベンゾトリ
アゾール誘導体をシリコーン油、流動パラフィン、ポリ
ブテンなどの中に分散包接させた非水性の防錆油を使用
するので、銅との防食性皮膜の形成が極めて困難である
ため、銅線表面に塗布し付着させた防錆油を溶剤で除去
して、硫化ナトリウム水溶液に浸漬すると、その腐食環
境に対する抵抗性を欠くので、明瞭に黒変するものと推
測される。
尚、片端から30cmのところで絶縁体を剥離した密着性
試験では、第1表には詳しく示してないが可塑剤の量が
40wt%をこえると急激に低下することが分った。
試験では、第1表には詳しく示してないが可塑剤の量が
40wt%をこえると急激に低下することが分った。
又上記試験後絶縁体と接する12本の撚素線表面に付着
したベンゾトリアゾールと可塑剤の混和物の量(溶剤揮
散後の実着量)を測定したところ、3.0×10-4g/cm2以下
では30cm−1tonの引抜きに耐えたが、これをこえる
と耐えられないことが分った。
したベンゾトリアゾールと可塑剤の混和物の量(溶剤揮
散後の実着量)を測定したところ、3.0×10-4g/cm2以下
では30cm−1tonの引抜きに耐えたが、これをこえる
と耐えられないことが分った。
以上説明したように、本発明に係る製造方法によれば、
撚線導体上にすぐれた耐食性皮膜と保護皮膜とをもつ絶
縁電線が得られるので、従来、絶縁電線又は電力ケーブ
ルの製造工程中および電線保管中に撚線導体が変色する
問題も十分防止することができると共に、屋外用絶縁電
線では架線した後、その端末部から腐食性雨水の侵入が
あっても、応力腐食割れを起す憂もないので、その効果
が大である。
撚線導体上にすぐれた耐食性皮膜と保護皮膜とをもつ絶
縁電線が得られるので、従来、絶縁電線又は電力ケーブ
ルの製造工程中および電線保管中に撚線導体が変色する
問題も十分防止することができると共に、屋外用絶縁電
線では架線した後、その端末部から腐食性雨水の侵入が
あっても、応力腐食割れを起す憂もないので、その効果
が大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹谷 千加士 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タ ツタ電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−195292(JP,A) 特開 昭61−277121(JP,A) 特開 昭62−200609(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】硬銅撚線の表面にベンゾトリアゾール0.1
〜10重量%、フタール酸系可塑剤2〜70重量%、残
部が溶剤から成る防錆溶液を塗布した後、前記硬銅撚線
の外周に絶縁被覆層を形成させることを特徴とする絶縁
電線の製造方法。 - 【請求項2】絶縁体と接する撚素線の表面にベンゾトリ
アゾール又はその誘導体とフタール酸系可塑剤との比
が、0.1:2〜10:40の範囲である混和物を3.0×10
-4g/cm2以下の実着量で塗布されてなることを特徴とす
る絶縁電線。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63-7869 | 1988-01-18 | ||
| JP786988 | 1988-01-18 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01281608A JPH01281608A (ja) | 1989-11-13 |
| JPH0650602B2 true JPH0650602B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=11677643
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1013389A Expired - Lifetime JPH0650602B2 (ja) | 1988-01-18 | 1989-01-18 | 絶縁電線とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0650602B2 (ja) |
-
1989
- 1989-01-18 JP JP1013389A patent/JPH0650602B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01281608A (ja) | 1989-11-13 |
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