JPH0655810U - 大型土木機械用の改良タイヤ - Google Patents
大型土木機械用の改良タイヤInfo
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、タイヤ・サイドウォールに沿って
いる異なる曲線間において正接遷移を用い、構造的な応
力発生因を最小にし、これによる熱発生を最小限に抑
え、優れた耐久性と性能を示す大型土木機械用タイヤを
提供することにある。 【構成】 本考案のタイヤのトレッドは、軸方向に連続
的湾曲のある路面接触面を有し、この湾曲は公称ビード
直径の2倍より小さい半径により特定され、またサイド
ウォールは路面接触面からビード・フランジ部位まで延
びる軸方向外側凸面を有し、この径方向に湾曲した凸面
は公称ビード直径より小さな半径により特定され、さら
に上記トレッドは、サイドウォールの凸面の延長である
軸方向外側の凸面を有するものである。
いる異なる曲線間において正接遷移を用い、構造的な応
力発生因を最小にし、これによる熱発生を最小限に抑
え、優れた耐久性と性能を示す大型土木機械用タイヤを
提供することにある。 【構成】 本考案のタイヤのトレッドは、軸方向に連続
的湾曲のある路面接触面を有し、この湾曲は公称ビード
直径の2倍より小さい半径により特定され、またサイド
ウォールは路面接触面からビード・フランジ部位まで延
びる軸方向外側凸面を有し、この径方向に湾曲した凸面
は公称ビード直径より小さな半径により特定され、さら
に上記トレッドは、サイドウォールの凸面の延長である
軸方向外側の凸面を有するものである。
Description
【0001】
本考案は、大型土木機械用空気タイヤとして通常知られている、大型の空気タ イヤのために用いられる成形品に関する。特に動作周期の一部として、道路上で も運転される車両に用いられるタイヤ成形品に関するものである。
【0002】
タイヤの『横縦比』とは、タイヤ断面の幅(SW)に対するタイヤ断面の高さ (SH)の比である。
【0003】 『軸方向の』または『軸方向に』とは、タイヤの回転軸に平行な線または平行 な方向を指す。
【0004】 『ビード』とは、プライ・コードにより被覆された成形環状引張材からなるタ イヤ部分で、これには、設計リムに取り付けるための他の補強材、フリッパー、 チッパー、アペックス、トウ・ガード、シェイファなどが含まれる場合と、含ま れない場合がある。
【0005】 『ベルト強化構造』とは、トレッドの下に位置し、ビードに固着されていない 、平行な複数のコードから成る少なくとも2層のプライを指し、かつこれらのコ ードは、編んであるものと、ないものがあり、さらに左と右のコード角度は共に 、タイヤの赤道面に対し17°〜27°の範囲である。
【0006】 『カーカス』とは、ベルト構造、トレッド、アンダートレッドおよびプライ上 のサイドウォール・ゴムを除くが、ビードを含むタイヤ構造である。
【0007】 『周縁の』とは、軸方向に垂直な環状トレッド面の外周に沿っている線または 方向を指す。
【0008】 『チェイファ』とは、ビードの外側の周囲に巻かれる狭い帯状材で、リムから コード・プライを保護し、リムの屈曲に合わせて、タイヤをシールする役割を果 たす。
【0009】 『チッパ』とは、タイヤのビード部にある強化構造である。
【0010】 『コード』とは、強化ストランドの1つで、これによりタイヤのプライが構成 されている。
【0011】 『赤道面(EP)』とは、タイヤの回転軸に垂直で、タイヤ・トレッドの中央 を通る平面をいう。
【0012】 『踏み面』とは、速度ゼロで、標準荷重と標準圧下にあって、平面と接してい るタイヤの接触部分または接触域。
【0013】 『インナーライナ』とは、チューブレス・タイヤの内側面を形成し、該タイヤ 内に膨張流体を収める1層または複数層のエラストマ材、もしくはその他の部材 。
【0014】 『ネット・グロス比』とは、溝のような非接触部分を含む踏み面トレッド域に 対する、踏み面において路面と接するタイヤ・トレッド・ゴム面の比である。
【0015】 『公称リム直径』とは、タイヤのビード部がある位置におけるリム・フランジ の平均直径である。
【0016】 『標準タイヤ圧』とは、タイヤの使用条件に関して適当な標準規格機関によっ て指定された特定の設計タイヤ圧と荷重を指す。
【0017】 『標準荷重』とは、タイヤの使用条件に関して適当な標準規格機関によって指 定された特定の設計タイヤ圧と荷重を指す。
【0018】 『プライ』とは、ゴム被覆された何本かの平行なコードの連続的な層を指す。 『径方向の』または『径方向に』とは、放射状に、タイヤの回転軸に向かうか 、またはこの軸から離れる方向を意味する。
【0019】 『ラジアル・プライ・タイヤ』とは、ビードからビードに延びている複数プラ イ・コードが、タイヤ赤道面に対し65°〜90°のコード角で並んでいる、ベ ルト付き空気タイヤもしくは周縁限定空気タイヤを指す。
【0020】 『断面高さ』(SH)とは、タイヤ赤道面における、公称リム直径からタイヤ 外側直径までの径方向の距離を指す。
【0021】
図3には、大型土木機械用タイヤに用いられている在来型の形状と構造を有す る、従来技術の大型土木機械用タイヤ10の断面図が示されている。
【0022】 タイヤ10には、タイヤ・カーカス14のクラウン部域にトレッド12が備え られている。このカーカス14には、非延伸性環状ビード11がある。図示され ているビード11の断面は、6角形である。そしてビード11の周囲を、単一ス チール・コード強化プライ13が囲っている。プライ13の径方向外側に、少な くとも4層のベルト15より成るスチール強化ベルト・パッケージがある。トレ ッドとビード部域の間に、1対のサイドウォール16が延びている。各サイドウ ォール16にはそれぞれに、軸方向内側部分16Aと軸方向外側部分16Bがあ る。ビード11の上には、エラストマ端17がある。ビードの周囲をフリッパ7 0が囲っている。このフリッパはビードとカーカス・プライに隣接している。プ ライ折返し19の外側に、1組のコード強化チッパ71がある。プライとビード の外側に、ガム・ストリップ73がある。カーカスの径方向内側部分には、不透 気性のインナーライナ18が含まれる。
【0023】 従来技術のタイヤ10には、TCという記号で示されている部域の中心線(C L)に平坦なトレッド弧がある。トレッド12には、多数の径方向外側路面接触 ラグ60と内側トレッド62がある。内側トレッドには、この内側トレッドがサ イドウォール16と交差する箇所に逆転湾曲部64が含まれる。RhoM線にお いて、サイドウォールは平坦面(MS)を有する。トレッドの近辺の上部サイド ウォール(US)とビードの近辺の下部サイドウォール(LS)に示されている ような、これらの独特の平坦部と膨れは、構造的にはタイヤの耐久性を増大させ るために、設置されているものである。しかし、高速運転中、これらの部域は、 応力発生因となり、過剰な熱を発生させ、当該車両がタイヤの損傷を受けないで 走行できる速度の範囲を限定すると考えられている。
【0024】 大型土木機械用タイヤは、非常に重い車両において優れた牽引力を発揮する必 要がある。こうした車両はまた、たとえばサイトからサイトへ移動する場合、公 道の高速道路を走行することがある。上記のようなタイヤの幾つかにおいて、高 速道路における速度は、より通常の車両の速度にほぼ等しいほどになる。このよ うに、この種のタイヤは低速/超高荷重と高速/定常重荷重という2つの異なる タイプの使用形態を持っているため、そのタイヤ構造は、非常な強度と剛性を必 要とする。従来においても、この種のタイヤは図3に示されているように、タイ ヤの外側面の成形品に「平坦部」14Aと「膨れ」14B(複合非正接曲線)を 組み込んで、その構造的強度を高めていた。こうした強化は、前述した如く耐久 性において特に問題のある部域、すなわち下部サイドウォール(LS)、中間部 サイドウォール(MS)およびトレッド中央部(TC)に対して特別な支持を与 えるために、考えられたものである。
【0025】 しかし残念ながら、成形されたまま、または、未だ空気を入れられていず、取 り付けられていない成形品に上記のような不連続面を作ることは、タイヤ・ケー シング内の応力を増大させることになる。さらにこのような応力発生因は、熱を 発生させ、上記の種類の大きくて、重いタイヤに幾つかの欠陥を生じさせる結果 になる。
【0026】 次に本考案に最も近い関連技術である、ロブ等による米国特許4,813,4 67号、「航空機用ラジアル・プライ・タイヤとリム」に開示されている航空機 用タイヤについて説明する。
【0027】 この航空機用タイヤと本考案には、幾つかの重要な相違がある。先ず、航空機 用タイヤは大きくて重いベルト構造をなしており、したがってそのショルダ部位 は「減結合」凹曲線をなしていなければならない。本考案には、このような曲線 の反転はない。
【0028】 航空機用タイヤは、大型土木機械用タイヤより かに大きな撓みを生じるので 、様々な曲面間に異なってはいるが、特定の比を導入している。たとえば、航空 機用タイヤは、0.75以上のリム・幅比(RWR)を要求するが、本考案にお ける大型土木機械用タイヤの選択された実施例では、0.65のRWRである。 このリム・幅比は、2つのリム・フランジ間の軸方向の間隔を最大断面幅で除し た値である。また、航空機用タイヤは、その使用中において かに高い速度を経 験する。このようにして大きな撓みと高速が組み合わされるため、航空機用タイ ヤはスチール強化プライおよび/またはスチール強化ベルトを利用できない。し かし、本考案はこの双方を利用している。航空機用タイヤは一般的に、優れた曲 げ疲労特性を示すナイロンまたはレーヨン・コードの複プライ構造であるが、大 型土木機械用タイヤは全て、単プライのスチール強化構造である。
【0029】 航空機用タイヤは、10バールを越す非常に高い空気圧になるよう設計されて いる。一方大型土木機械用タイヤは、7〜9バールの空気圧である。したがって 、航空機用タイヤは、ビードまで丸い断面であることが求められるが、大型土木 機械用タイヤは、従来型の6角形断面を有している。
【0030】 航空機用タイヤのフランジ部位の半径は、リム・フランジ半径の2倍と定めら れているが、大型土木機械用タイヤは、リム・フランジとの隙間が0.08”( 2mm)〜0.12”(3mm)になるよう、繰り返して誘導される半径を有し ている。
【0031】 航空機用タイヤは、比較的に薄いリブを備えたトレッドを持ち、このトレッド のネット・グロス比は非常に大きく、ほぼ75%か、それ以上である。大型土木 機械用タイヤは、比較的に厚いラグを備えたトレッド・パターンを持ち、このト レッドのネット・グロス比は、40〜60%である。
【0032】
前記した成形されたまま、または、未だ空気が入れられていず、取り付けられ ていない成形品に上記のような不連続面を作ることは、タイヤ・ケーシング内の 応力を増大させることになる。さらにこのような応力発生因は、熱を発生させ、 上記の種類の大きくて、重いタイヤに幾つかの欠陥を生じさせる結果になる。
【0033】 本考案の目的は、タイヤ・サイドウォールに沿っている異なる曲線間において 正接遷移を用い、構造的な応力発生因を最小にする成形品を供することである。 本考案に基づいて製造された大型土木機械用タイヤは、その寿命の続く間、熱発 生は最小限に抑えられ、優れた耐久性と性能を示す。この種のタイヤはまた、優 れた高速特性を示す。
【0034】
空気タイヤ20のための未だ取り付けられていず、空気も入れられていない成 形品を当文書で開示する。この未膨張の成形品は、主要な箇所で接線に沿って融 合されている幾つかの円弧から成っている。この改良型の大型土木機械用空気タ イヤ20は、少なくとも50cm(20.0インチ)の公称リム直径を有してい る。タイヤ20にはカーカス21があり、このカーカスは1対のビード部23を 有している。各ビード部23には、それぞれ非延伸性の環状ビード42とビード ・フランジ部域26がある。カーカス21にはまた、スチール強化プライ34が 含まれ、この強化プライは両ビード42間に延びており、各ビード42の周囲を 包んでいる。上記プライ34には、各ビード42から軸方向に延び、径方向外側 に折り曲げられている折返し端35がある。上記カーカスにはまた、強化プライ 34の径方向外側に複数の強化ベルト40が設置されており、さらにカーカス2 1の径方向外側にはトレッド24があり、またプライ34と折返し端35の間に は軸方向内側サイドウォール22Aがビード部から強化ベルトまで延びており、 そしてカーカス軸方向外側面および軸方向内側サイドウォールに沿って、軸方向 外側サイドウォール22Bがトレッドから径方向内側に向かって延びている。ト レッド24は40%〜60%の範囲のネット・グロス比を持つ。サイドウォール 22は、カーカス21の軸方向外側面に沿い、ビード42に向かってトレッド2 4から径方向内側に延びている。
【0035】 未膨張で、未だ取り付けられていない状態における大型土木機械用の改良タイ ヤは、そのトレッド24には軸方向に連続的に湾曲している径方向外側の路面接 触面28があり、しかもこの曲率は、公称リム直径の2倍より少ない1半径また は複数半径により定義されることを特徴としている。サイドウォール22には、 トレッド24からビード・フランジ部域26まで延びている軸方向外側凸面33 があり、しかもこの凸状湾曲は、ビード・フランジ部域26とトレッド24との 間で、公称リム直径より小さい1つまたは複数の最大半径を有する。また上記ト レッド24には、サイドウォール22の凸面33の延長である軸方向外側凸面2 9がある。
【0036】 本考案の選択された1実施例において、トレッドの形状は、単一トレッド半径 TRによって定められ、一方サイドウォールは、3本の半径によって定められる が、これらの半径のうちその1本はショルダからRhoM線までで、上部サイド ウォールのための半径RUSであり、またもう1本はRhoM線からフランジ正接 点までで、下部サイドウォールのための半径RLS、そして最後の1本はフランジ 正接点からビード部域平坦部までで、フランジ部域のための半径RFAである。
【0037】 トレッド半径TRはベルトの複数の主半径に平行になるよう定められ、したが って荷重がかかっている間、ベルト全体にわたって均等なトレッドおよびトレッ ド下の厚を与えることができる。こうした均等な厚はまた、当該実施例の断面図 においても示されている。
【0038】 上記サイドウォールの複数半径は、RhoM線上から開始され、このRhoM 線は、プライ線ビード転心Pとプライ線中心線Cとの間の距離の中間として定め られ、かつ本考案の選択された実施例では、タイヤRhoMは最大断面幅におけ る径方向高さと一致する。このようにして、これら2つの曲線間の正接点は、R hoMに位置する。
【0039】 フランジ半径RFAは、リム・フランジとの締め代がないように定められており 、かつ正接点においてリム・フランジとの間に0.1”の隙間ができるように定 められている。
【0040】
本考案による大型土木機械用空気タイヤにおいては、トレッドは、軸方向に連 続的湾曲のある径方向外側の路面接触面を有し、この湾曲は、公称ビード直径の 2倍より小さい1つの半径または複数の半径によって特定され、また上記軸方向 外側サイドウォールは、トレッドの径方向外側路面接触面からビード・フランジ 部位まで延びている軸方向外側凸面を有し、しかもこの凸面は、径方向に湾曲し ており、その上この湾曲は、公称ビード直径より小さな一つの半径または複数の 半径により特定され、そして、上記トレッドは、サイドウォールの凸面の延長で ある軸方向外側の凸面を有するように作られるので、成形品にサイドウォール平 坦部や膨れ等による不連続面がなくなる結果、タイヤケーシング内の応力発生因 が除去され、したがって応力発生因による熱発生がおこらない。
【0041】 また、RhoMが従来より下に位置する結果、荷重周期中においてタイヤ負荷 がより良く分割され、改善された高速特性と耐久特性を示す。
【0042】
以下本考案の実施例について図面を参照して説明する。
【0043】 図1には、本考案に従った形状と構造を有する、大型土木機械用改良タイヤの 1実施例の断面図が示されている。これは、本考案に基づく445/95R25 タイプのタイヤ20を示すものであり少なくとも50cm(20インチ)の公称 リム直径を有している。より大きなタイヤは、構造上の外観では似ているが、追 加ベルトとチッパを備えている場合もある。タイヤ20にはカーカス21があり 、このカーカスは1対のビード部23を有している。各ビード部23には、それ ぞれ非延伸性の環状ビード42とビード・フランジ部域26がある。カーカス2 1にはまた、スチール強化プライ34が含まれ、この強化プライは両ビード42 間に延びており、各ビード42の周囲を包んでいる。またタイヤ20には、トレ ッド24がありこのトレッドには、多くのラグ25がある。これらのラグ25に は、その径方向の最も外側の面に路面接触面28がある。この路面接触面は、全 トレッド域の40%〜60%の範囲のネット・グロス比を有する。トレッド24 は、アンダートレッド27の径方向内側部分を有している。タイヤ20には、ト レッド24の内側にケーシング30を備えている。このケーシング30には、ア ンダートレッド27に隣接して、その径方向内側に、少なくとも4本のスチール 強化ベルト40がある。このベルト40の軸方向外側端は、ガム・ストリップ4 5で覆われている。上記ベルト40の径方向内側には、単一スチール・コード強 化プライ34が設置されており、しかもこの強化プライ34は、1対の折返し端 35を有し、さらに該折返し端はそれぞれ、スチール・ケーブル入り6角形ビー ド42およびフリッパ41と通常呼ばれているエラストマ・ガム・ストリップの 周囲を、囲んでいる。プライ34の径方向内側に、不透気性インナーライナ36 がある。このインナーライナに隣接して、エラストマ・プライライン挿入部37 がある。各ビードの径方向上部には、エラストマ端38がある。プライ折返し端 35と1組のチッパ31、32との間には、エラストマ楔39が挿入されている 。各ビード42の径方向内側と軸方向外側に、通常チェイファ44と呼ばれる硬 いエラストマ部材がある。トレッド24とビード42との間に、1対のサイドウ ォール22がある。サイドウォール22には、ベルト縁の径方向内側でベルト縁 の軸方向下に、かつプライ34とプライ折返し35の間に、軸方向内側サイドウ ォール部分22Aがあり、その上、内側サイドウォールの軸方向外側でプライ折 返し端35の外側に、かつ該折返し端35に隣接して、軸方向外側サイドウォー ル部分22Bがある。
【0044】 図示されている寸法においては、本考案の選択された実施例は、2つのチッパ 31、32を備えているという特徴があるが、このチッパは、ナイロンまたはス チール強化のゴムから成っている。単一プライ34は、スチールで強化されてお り、該実施例のタイヤ20の径方向位置最大断面幅SWの下にその折返し端35 が来ることが特徴である。折返し端35は、図1に示されているものより上に来 る場合も、下に留まる場合もあるが、ほぼ径方向下部サイドウォール全域にわた ってプライ・ライン曲線と平行にならなければならない。
【0045】 図1には、本実施例において用いられているプライ・ライン挿入部37が示さ れている。この挿入部37は、この図に示されているように、タイヤ・インナー ライナ36の内側に配置することもできるが、ライナ36とプライ・ライン34 の間に配置することも可能である。
【0046】 図2は、当該の特定寸法タイヤにおいて、従来技術のものに本考案の外側面8 0を重ねて示したものである。本考案による成形品は、主要な箇所で接線に沿っ て融合されている幾つかの円弧から成っている。トレッドの形状は、単一トレッ ド半径TRによって定められ、一方サイドウォールは3本の半径によって定めら れる。これらの半径のうち1本はショルダからRhoM線までで上部サイドウォ ールのための半径RUSであり、またもう1本はRhoM線からフランジ正接点ま でで下部サイドウォールのための半径RLS、そして最後の1本はフランジ正接点 からビード部域平坦部まででフランジ部域のための半径RFAである。本考案のタ イヤ20は、トレッド中央TCで従来技術にあるような平坦部はない。また、本 考案は、径方向上部サイドウォールと径方向下部サイドウォールにおいて、その 成形されたままの成形品は、より幅の狭いものになっている。下部サイドウォー ルは、フランジ半径RFAの円弧に接線に沿って融合されている単一サイドウォー ル半径RLSによって定められる。本考案のタイヤ20には、その下部サイドウォ ールにおいて、従来技術の大型土木機械用タイヤ10独特の『膨れ』50を作っ ている複合的半径はない。トレッド・ショルダ部にあるトレッド24の軸方向外 側端29は、上部サイドウォールの湾曲RUSの延長である湾曲RTSをなしている 。その結果生じるサイドウォール22の湾曲は、トレッドからフランジ半径RFA まで、凸状になっている。
【0047】 フランジ部域半径RFAは、タイヤが取り付けられるリム・フランジとの締め代 がないように定められている。このフランジ半径RFAは、2mm(0.08イン チ)〜3mm(0.12インチ)の隙間があることが望ましい。当該の選択され た実施例では、フランジ正接点においてリム・フランジとの隙間は2.5mm( 0.1インチ)である。
【0048】 本実施例では、0〜4つのチッパ31、32を備えた単一スチール・コード強 化プライ34を有することを特徴としているが、非常に大きな寸法のタイヤの場 合は、6つのチッパを持つこともある。
【0049】 実際の半径と正接点は、特定のタイヤの外被と構造のパラメータから、幾何学 的に特定される。その設計には、上記の形状寸法を特定する前に以下のデータが 必要である。すなわち、ビード寸法、必要なトレッド中心線での厚さ、およびタ イヤ中心線における全ての構成部材の標準厚さのデータ。最大断面幅(SW)と 外径(OD)は、タイヤ・ビードの寸法のように、従来の方法で特定される。次 に、タイヤ径方向中心線とプライ・ライン中心線との交点と、プライ・ライン転 心(プライ・ライン中心線におけるビード中央から45°の所)との間を結ぶ直 線の中点を求めることによって、RhoMが定められる。すなわちRhoMを算 出するには、先ずタイヤの2つの点、すなわちプライ・ライン転心(P)とプラ イ・ライン中心点(C)の位置決めを行う。
【0050】 プライ・ライン転心(P)は、回転軸に対し45°の角度θになるようにビー ド中心から引かれている線(LP )とプライ・ライン中心線との交点である。
【0051】 プライ・ライン中心点(C)は、横断面中心線(CL)とプライ・ライン中心 線との交点である。本実施例では、この中心点は、強化プライの頂点にプライ標 準厚の2分の1を加えた点までの最小標準厚(MG)における横断面中心線(C L)に位置する。所与のタイヤにおいてこの最小標準厚(MG)は、以下の各値 を加算して定められる。すなわち、1)望みのトレッド厚、2)必要なアンダー トレッド標準厚、3)強化ベルト標準厚、4)上記構成部材間のなんらかの断熱 ガム層、及び5)プライ34の厚さの2分の1。
【0052】 上記の2点間に延びている線が、線PCである。RhoM線は、上記PC線の 中点を通る回転軸に平行な線である。タイヤ回転軸(AR)からRhoM線まで の距離が、RhoM(または中線半径)である。
【0053】 トレッド弧幅(TAW)とショルダ傾斜は、従来の方法を用いて定められる。 単一トレッド弧半径(TR)は、タイヤ中心線における最大外径(OD)とショ ルダ点を結んで特定される。次に、ベルト40の湾曲は、成形されたままのトレ ッド半径をベルト強化曲率半径より上の一定の距離に定めることにより、トレッ ド弧幅に平行なものとして、定められる。この距離は、必要な最小トレッド25 とアンダトレッド27の厚に等しい。本実施例では、トレッド厚または径方向高 さは、トレッド幅全体にわたって一定である。
【0054】 プライ・ラインは、タイヤ中心線におけるプライの最小中心線ゲージに位置す る。このデータより、RhoM線を定めることができる。次に、上部サイドウォ ール曲線の半径RUSは、ショルダ点と最大断面幅(SW)が等距離になるRho M線上の点から始まるものとして定められる。本考案においては、このRhoM 線は、最大断面幅の径方向位置と一致する。
【0055】 さらに、正接点におけるリム・フランジとの望ましい隙間を確保するため、フ ランジ半径RFAが定められる。この点は、以下の各段階を反復することにより決 定される。すなわち、1)フランジ半径よりの45°の点における隙間が0.1 インチになる半径を選択するが、この場合当該半径は、フランジ半径中心線を通 る直径ライン上より始まらなければならない。2)下部サイドウォールの曲線が RhoM線上で始まり、フランジ半径RFAの正接点で『終わる』ように、上記サ イドウォール曲線を定める。3)その結果定められた正接点におけるリム・フラ ンジとの隙間を測定する。4)指定されたように、フランジ部域の半径を延長ま たは短縮する。そして5)好ましいリム・タイヤ間の隙間を得るために、必要な だけ上記の段階を繰り返す。
【0056】 底部ベルトとプライ・ライン間の在来型の標準厚と、特定されたRhoMおよ び測定されたプライ・ライン転心(P)より導き出される中心線半径を組み入れ ることによって、自然なプライ・ラインが作られる。
【0057】 これらの構造上の特徴を組み込み、本実施例に従って成形されたタイヤは、改 善された高速特性と耐久特性を示した。こうした利点は、従来よりも下に位置す るRhoMより生じ、その結果荷重周期中においてタイヤ負荷をより良く分割す ることが可能になったと思われる。たとえば、従来技術の大型土木機械用タイヤ 445/95R25のRhoMは、本考案のタイヤRhoMより約12mm〜2 0mm(0.5〜1.0インチ)だけ、ビードから離れている。本実施例におけ るRhoM線は、標準リム直径から約21cm(8.33インチ)だけ上に位置 する。さらに、本実施例では、構造的な応力発生因がないため、より軽い構造と 最小限の標準寸法を実現することができる。
【0058】 本考案に基づき作られた寸法445/95R25のタイヤでは、冷タイヤ圧9 バールまで膨らませた場合、70km/hにおける定格積載量は7,300kg である。GB−2Bタイヤとして識別されている寸法16200R25の同様な 従来技術によるタイヤでは、冷タイヤ圧9.0バールまで膨らませた場合、50 km/hの時にのみ定格積載量は7,300kgが可能であった。
【0059】 本考案に従って製造された445/95R25タイヤ8本を、4軸可動クレー ンPPM680−ATT(330馬力)に取り付け、冷タイヤ圧9.00バール にした。車両総重量は51,275kgであった。各タイヤにはそれぞれ、その 周囲に5つの温度プローブを取り付けた。当該車両はこのようにして、下記の表 に示されているように4区分よりなる熱発生状況試験を実施するため、運転され た。
【0060】 タイヤは全て良く機能した。タイヤ4号には構造上の不適合性があったので、 一方のショルダ部位が高い走行温度になったと思われる。このタイヤ4号の他方 のショルダでは、一方が107°Cの最高温度記録に達したとき、その温度表示 は80°Cであった。タイヤ4号のこの不適合性は、プローブ位置のアンダート レッドが幾分厚かったためであることが判明した。このようにアンダートレッド が厚すぎると、ショルダ部位に応力発生条件が生じる。ところで、データの示す ように、本考案のタイヤは、高速で長時間走行させることができる。従来のタイ ヤ(1600R/95GB−2B)は単純に、こうした高速持続周期または区分 で運転すると熱が発生するため、試験することはできなかった。
【0061】 明らかに、サイドウォールに平坦部や膨れがないことは、走行時温度のより低 いタイヤを可能にしている。こうした構造上の応力発生因を除去することによっ て、当該タイヤの積載量が低下することもない。本考案のタイヤは、実質的によ り速い高速で、同一の定格荷重を積載して走行することができる。
【0062】 本考案に従って開発され、成形されたタイヤは、従来技術よりエネルギー効率 の良いタイヤである、と考えられる。
【0063】
本考案によるタイヤは、トレッドとサイドウォールに沿う異なる曲線間におい て正接遷移を用い、いかなる平坦面も膨みもなしに円滑に融合された外側への凸 面を有するように形成することにより、構造的な応力発生因を最小にする成形品 を提供できる効果がある。またこのようにして製造された大型土木機械用タイヤ は、その寿命の間熱発生が最小限に抑えられ、優れた耐久性とまた優れた高速特 性を有する効果を奏する。
【図1】本考案に従って製造された左右対象のタイヤの
片側または半分を示す横断面図である。
片側または半分を示す横断面図である。
【図2】図3の未膨張で、未取付けのタイヤの外面(点
線で示されている)と図1のタイヤ(実線で表されてい
る)のそれぞれ半分を示す図であるが、この両タイヤの
反対側の半分は、図示されている部分と同様である。
線で示されている)と図1のタイヤ(実線で表されてい
る)のそれぞれ半分を示す図であるが、この両タイヤの
反対側の半分は、図示されている部分と同様である。
【図3】従来技術による左右対象の大型土木機械用タイ
ヤの片側または半分を示す横断面図である。
ヤの片側または半分を示す横断面図である。
10 在来型タイヤ 11 ビード 12 トレッド 13 強化プライ 14 カーカス 14A 平坦部 14B 膨れ 15 ベルト 16 サイドウォール 16A サイドウォール軸方向内側部分 16B サイドウォール軸方向外側部分 17 エラストマ端 18 インナーライナ 19 プライ折返し部 20 改良タイヤ 21 カーカス 22 サイドウォール 22A 軸方向内側サイドウォール 22B 軸方向外側サイドウォール 23 ビード部 24 トレッド 25 ラグ 26 ビード・フランジ部域 27 アンダートレッド 28 路面接触面 29 トレッド凸面 30 ケーシング 31 チッパ 32 チッパ 33 軸方向外側凸面 34 プライ 35 折返し部 36 ライナ 37 エラストマ・プライライン挿入部 38 エラストマ端 39 エラストマ楔 40 強化ベルト 41 フリッパ 42 非延伸性環状ビード 44 チェイファ 45 ガム・ストリップ 50 膨れ 60 ラグ 62 内側トレッド 64 逆転湾曲部 70 フリッパ 71 強化チッパ 72 ガム・ストリップ 73 チェイファ 74 エラストマ楔 80 外側面 P プライライン・ビード転心 C プライライン中心線 TC トレッド中央部 LS 下部サイドウォール US 上部サイドウォール TR トレッド弧半径 RhoM 最大断面幅における径方向の高さ RUS 上部サイドウォール半径 RLS 下部サイドウォール半径 RFA フランジ半径 MG 最小標準厚 MS 中間部サイドウォール TAW トレッド弧幅 AXIS 軸 CL 断面中心線 SW 断面幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 マイケル ウェイン クック アメリカ合衆国 44714 オハイオ州 カ ンタン エヌイー ビバリー アベニュー 4600
Claims (1)
- 【請求項1】 未だ取り付けられていず、未膨張の状態
で、少なくとも50cmの公称ビード直径を有する1対
のビード部を含むカーカスを具備する空気タイヤであっ
て、前記各ビード部には一つの非延伸性環状ビードとビ
ード・フランジ部位があり、また前記カーカスは、各ビ
ード間に延びて前記各ビードの周囲を囲んでいるスチー
ル強化径方向プライを含み、該プライは、軸方向に延
び、かつ各ビードから径方向外側に向かって延びている
折返し端と、該プライの径方向外側に設けられた複数の
強化ベルトを含み、さらに、40%〜60%の範囲のネ
ット・グロス比を有し、カーカスの径方向外側に配置さ
れているトレッドと、前記プライとこのプライの折返し
端の間にあって、ビード部分から強化ベルトまで延びる
1対の軸方向内側サイドウォールと、また、カーカスの
軸方向外側面とビードに向かう内側サイドウォールとに
沿ってトレッドから径方向内側に延びる1対の軸方向外
側サイドウォールとを具備している、空気タイヤにおい
て、 前記トレッドは、軸方向に連続的湾曲のある径方向外側
の路面接触面を有し、しかもこの湾曲は、公称ビード直
径の2倍より小さい1つの半径または複数の半径によっ
て特定されていること、 前記軸方向外側サイドウォールは、トレッドの径方向外
側路面接触面からビード・フランジ部位まで延びている
軸方向外側凸面を有し、しかもこの凸面は、径方向に湾
曲しており、かつ、この湾曲は、公称ビード直径より小
さな1つの半径または複数の半径により特定されるこ
と、そして、 前記トレッドは、サイドウォールの凸面の延長である、
軸方向外側の凸面を有することを特徴とする空気タイ
ヤ。
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