JPH0664948B2 - 被覆電線用導体の製造方法 - Google Patents
被覆電線用導体の製造方法Info
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- JPH0664948B2 JPH0664948B2 JP16445386A JP16445386A JPH0664948B2 JP H0664948 B2 JPH0664948 B2 JP H0664948B2 JP 16445386 A JP16445386 A JP 16445386A JP 16445386 A JP16445386 A JP 16445386A JP H0664948 B2 JPH0664948 B2 JP H0664948B2
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Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ポリエチレンなどによって絶縁被覆された
被覆電線用導体の製造方法に関し、特に電柱間等に架線
される被覆電線用導体の製造方法に関する。
被覆電線用導体の製造方法に関し、特に電柱間等に架線
される被覆電線用導体の製造方法に関する。
[従来の技術] 電柱間などに架線される架空配電線用導体としては、従
来から硬銅線(タフピッチ銅や無酸素銅を冷間伸線加工
した線材)が使用されている。集合した複数本の硬銅線
は撚り合わせられ、この撚線上にポリエチレン、ポリ塩
化ビニルなどによる絶縁被覆が施される。また、硬銅線
を単線として用い、この単線上に絶縁被覆を施したもの
もある。
来から硬銅線(タフピッチ銅や無酸素銅を冷間伸線加工
した線材)が使用されている。集合した複数本の硬銅線
は撚り合わせられ、この撚線上にポリエチレン、ポリ塩
化ビニルなどによる絶縁被覆が施される。また、硬銅線
を単線として用い、この単線上に絶縁被覆を施したもの
もある。
[発明が解決しようとする問題点] タフピッチ銅や無酸素銅に冷間伸線加工を施した場合、
得られた線材表面にしばしば残留応力が存在したりす
る。残留応力としては、特に引張りの残留応力が存在す
る。また、撚り合わせられた各硬銅線の表面には、撚り
を解除しようとする撚線反発力が必然的に生ずる。この
撚線反発力は、各硬銅線の表面上に引張り残留応力とし
て表われる。さらに、各硬銅線には、ドラムに巻かれて
いたときついて巻き癖に起因する残留応力が存在するこ
ともある。
得られた線材表面にしばしば残留応力が存在したりす
る。残留応力としては、特に引張りの残留応力が存在す
る。また、撚り合わせられた各硬銅線の表面には、撚り
を解除しようとする撚線反発力が必然的に生ずる。この
撚線反発力は、各硬銅線の表面上に引張り残留応力とし
て表われる。さらに、各硬銅線には、ドラムに巻かれて
いたときついて巻き癖に起因する残留応力が存在するこ
ともある。
従来の被覆電線では、上述のような残留応力が1つの要
因となって断線を生じることがあった。すなわち、被覆
電線内に雨水が侵入したりすると、被覆層内部は腐食し
やすい環境となり、硬銅線表面に酸化被膜が形成したり
する。このような腐食環境と上述の残留応力とが互いに
影響し合うと硬銅線に応力腐蝕割れが生じ、その結果断
線にまで至る。
因となって断線を生じることがあった。すなわち、被覆
電線内に雨水が侵入したりすると、被覆層内部は腐食し
やすい環境となり、硬銅線表面に酸化被膜が形成したり
する。このような腐食環境と上述の残留応力とが互いに
影響し合うと硬銅線に応力腐蝕割れが生じ、その結果断
線にまで至る。
被覆電線用導体として軟銅線を用いれば、上述のような
残留応力が小さいので応力腐食割れ現象の生ずる可能性
は少なくなる。しかし、その反面、引張り強さの低下は
免れず、そのため実際上軟銅線を被覆電線用導体として
用いることはできない。
残留応力が小さいので応力腐食割れ現象の生ずる可能性
は少なくなる。しかし、その反面、引張り強さの低下は
免れず、そのため実際上軟銅線を被覆電線用導体として
用いることはできない。
耐食性の優れた導体素線を得るために、硬銅線の表面に
Al、Zn、Sn、Ni等を電気めっきすることが考え
られる。しかし、めっき法によって被覆層を形成すれ
ば、その被覆層にはどうしてもピンホールが発生しやす
くなる。このようなピンホールがあれば、導体素線が腐
食雰囲気下に置かれたとき、ピンホール部分が集中的に
腐食され、その部分に応力腐食割れが生じたりする。ま
た、異種金属をめっきするものであるので、銅とめっき
金属との間で電食が生じたりすることもある。
Al、Zn、Sn、Ni等を電気めっきすることが考え
られる。しかし、めっき法によって被覆層を形成すれ
ば、その被覆層にはどうしてもピンホールが発生しやす
くなる。このようなピンホールがあれば、導体素線が腐
食雰囲気下に置かれたとき、ピンホール部分が集中的に
腐食され、その部分に応力腐食割れが生じたりする。ま
た、異種金属をめっきするものであるので、銅とめっき
金属との間で電食が生じたりすることもある。
それゆえに、この発明の目的は、引張り強さを維持する
とともに、応力腐蝕割れ現象を生じさせない被覆電線用
導体を得ることのできる製造方法を提供することであ
る。
とともに、応力腐蝕割れ現象を生じさせない被覆電線用
導体を得ることのできる製造方法を提供することであ
る。
[問題点を解決するための手段]および[作用効果] この発明に従った被覆電線用導体の製造方法は、第1図
に示すように、銅を主体とし、かつ長手方向に長く延び
た伸線加工組織を有している導体1の表面に、N、A
r、Ne、Heを含む群から選ばれた1種または2種以
上の元素をイオン注入することを特徴とする。第1図に
おいて、イオン注入層を参照番号2で示している。
に示すように、銅を主体とし、かつ長手方向に長く延び
た伸線加工組織を有している導体1の表面に、N、A
r、Ne、Heを含む群から選ばれた1種または2種以
上の元素をイオン注入することを特徴とする。第1図に
おいて、イオン注入層を参照番号2で示している。
導体表面にN、Ar、Ne、Heを含む群から選ばれた
1種または2種以上の元素をイオン注入することによ
り、導体表面に存在していた残留応力を緩和し、耐応力
腐食割れ性を向上させる。また、めっき法と異なり、イ
オン注入法によって形成された表面層にはピンホールが
存在せず、その付着強度も大きい。したがって、導体は
優れた耐食性を有し、局部的に却って耐食性が劣化する
ということもない。さらに、異種金属が存在していない
ので、電食が生ずるおそれもない。しかも、銅導体の汚
染がないので、リサイクルにも有利である。
1種または2種以上の元素をイオン注入することによ
り、導体表面に存在していた残留応力を緩和し、耐応力
腐食割れ性を向上させる。また、めっき法と異なり、イ
オン注入法によって形成された表面層にはピンホールが
存在せず、その付着強度も大きい。したがって、導体は
優れた耐食性を有し、局部的に却って耐食性が劣化する
ということもない。さらに、異種金属が存在していない
ので、電食が生ずるおそれもない。しかも、銅導体の汚
染がないので、リサイクルにも有利である。
イオン注入されるべき導体は、銅を主体とし、かつ長手
方向に長く延びた伸線加工組織を有している。したがっ
て、導体は、その引張り強度が比較的大きく、被覆電線
用導体としての使用に耐え得るだけの引張り強さを維持
し得る。N、Ar、Ne、Heを含む群から選ばれた1
種または2種以上の元素からなるイオン注入層は、銅を
主体とする導体の接続特性を害しない。
方向に長く延びた伸線加工組織を有している。したがっ
て、導体は、その引張り強度が比較的大きく、被覆電線
用導体としての使用に耐え得るだけの引張り強さを維持
し得る。N、Ar、Ne、Heを含む群から選ばれた1
種または2種以上の元素からなるイオン注入層は、銅を
主体とする導体の接続特性を害しない。
第1図に示すようにイオン注入層2が形成された導体1
は、複数本撚り合わされ、この撚線上に絶縁被覆が施さ
れる。あるいは、第1図に示す導体1を単線として用
い、この単線上に絶縁被覆を施してもよい。
は、複数本撚り合わされ、この撚線上に絶縁被覆が施さ
れる。あるいは、第1図に示す導体1を単線として用
い、この単線上に絶縁被覆を施してもよい。
なお、イオン注入されるべき導体は、単線に限られな
い。たとえば、第2図に示すように、複数本の導体素線
3を撚り合わせ、この撚線導体の表面にN、Ar、N
e、Heを含む群から選ばれた1種または2種以上の元
素をイオン注入してもよい。第2図において、イオン注
入層は参照番号4で示される。
い。たとえば、第2図に示すように、複数本の導体素線
3を撚り合わせ、この撚線導体の表面にN、Ar、N
e、Heを含む群から選ばれた1種または2種以上の元
素をイオン注入してもよい。第2図において、イオン注
入層は参照番号4で示される。
さらに、イオン注入されるべき導体は丸線である必要は
なく、たとえばテープ状の材料であってもよい。
なく、たとえばテープ状の材料であってもよい。
以上のように、この発明によれば、引張り強さを維持す
るとともに、応力腐食割れ現象を生じさせない被覆電線
用導体を得ることができる。
るとともに、応力腐食割れ現象を生じさせない被覆電線
用導体を得ることができる。
[実施例] (1)実施例1 第1図に示した構造の導体を製造した。つまり、直径2
mmで引張り強さが48kg/mm2のタフピッチ銅線の表面に
Nを加速電圧50KeVにてイオン注入した。この際、
表面厚さ0.2μmの領域内において、N原子濃度が1
0%以上となるようにした。
mmで引張り強さが48kg/mm2のタフピッチ銅線の表面に
Nを加速電圧50KeVにてイオン注入した。この際、
表面厚さ0.2μmの領域内において、N原子濃度が1
0%以上となるようにした。
こうして得られたタフピッチ銅線の引張り強さは、Nを
イオン注入する前とほぼ同等であった。また、イオン注
入後において導電率の低下もほとんど見られなかった。
イオン注入する前とほぼ同等であった。また、イオン注
入後において導電率の低下もほとんど見られなかった。
上述のようにして得られた導体に対して、引張り応力2
0kg/mm2、アンモニア水溶液での応力腐食割れテストを
行なったところ、従来のタフピッチ銅線の破断時間の2
倍の時間が経過しても破断しなかった。
0kg/mm2、アンモニア水溶液での応力腐食割れテストを
行なったところ、従来のタフピッチ銅線の破断時間の2
倍の時間が経過しても破断しなかった。
(2)実施例2 第3図に断面構造を模式的に示した厚さ0.25mm、幅
25mmのベリリウム銅合金テープ5の片側表面の厚さ
0.1μmの領域内に、HeとNeとを加速電圧150
KeVにてイオン注入した。第3図では、イオン注入層
を参照番号6で示している。
25mmのベリリウム銅合金テープ5の片側表面の厚さ
0.1μmの領域内に、HeとNeとを加速電圧150
KeVにてイオン注入した。第3図では、イオン注入層
を参照番号6で示している。
こうして得られたテープを、イオン注入した側が外側に
なるように12.5Rの曲率でU字形に曲げて拘束し、
アンモニア蒸気雰囲気下にて放置した。比較のため、イ
オン注入されていないベリリウム銅合金テープを同様に
U字形に曲げて拘束してアンモニア蒸気雰囲気下にて放
置した。その結果、イオン注入したテープは、比較試料
が応力腐食割れのために破断した時間の3倍の時間が経
過してもまだ破断しなかった。
なるように12.5Rの曲率でU字形に曲げて拘束し、
アンモニア蒸気雰囲気下にて放置した。比較のため、イ
オン注入されていないベリリウム銅合金テープを同様に
U字形に曲げて拘束してアンモニア蒸気雰囲気下にて放
置した。その結果、イオン注入したテープは、比較試料
が応力腐食割れのために破断した時間の3倍の時間が経
過してもまだ破断しなかった。
なお、本発明法によって得られたベリリウム銅合金テー
プを導体コネクタとして使用したところ、接続特性は良
好であった。
プを導体コネクタとして使用したところ、接続特性は良
好であった。
(3)実施例3 第4図に断面構造を模式的に示すように、タフピッチ銅
からなる導体素線7を19本撚り合わせ、この撚線導体
の表面にArを加速電圧200KeVにてイオン注入し
た。イオン注入した部分は、外部に露出している表面の
ところでほぼ0.2μm厚の領域内である。
からなる導体素線7を19本撚り合わせ、この撚線導体
の表面にArを加速電圧200KeVにてイオン注入し
た。イオン注入した部分は、外部に露出している表面の
ところでほぼ0.2μm厚の領域内である。
こうして得られた撚線導体に対して、その撚り形状を両
端にて拘束した状態で以下の応力腐食割れテストを行な
った。
端にて拘束した状態で以下の応力腐食割れテストを行な
った。
印加した応力:20kg/mm2 使用した溶液:NH4Cl 53.5g/ CuCl2・2H2O 4.26g/ アンモニア水 21cc/ テスト方法:撚線導体の下端を上記溶液中に浸漬して、
70℃、36Hr常温、18Hrのサイクルで応力腐
食割れテストを行なった。
70℃、36Hr常温、18Hrのサイクルで応力腐
食割れテストを行なった。
比較のために、イオン注入されていないタフピッチ銅か
らなる同一形状の撚線導体に同一条件の応力腐食割れテ
ストを行なった。この比較試料は、48日後に最外層の
素線から応力腐食割れを発生した。しかし、表面にイオ
ン注入層を有する本発明例である撚線導体は、96日後
であっても応力腐食割れを発生しなかった。
らなる同一形状の撚線導体に同一条件の応力腐食割れテ
ストを行なった。この比較試料は、48日後に最外層の
素線から応力腐食割れを発生した。しかし、表面にイオ
ン注入層を有する本発明例である撚線導体は、96日後
であっても応力腐食割れを発生しなかった。
第1図は、この発明の方法によって得られた導体の一例
を模式的に示す断面図である。第2図は、この発明の方
法によって得られた導体の他の例を模式的に示す断面図
である。第3図は、この発明の方法によって得られた導
体のさらに他の例を模式的に示す断面図である。第4図
は、この発明の方法によって得られた導体のさらに他の
例を模式的に示す断面図である。 図において、1は導体、2はイオン注入層を示す。
を模式的に示す断面図である。第2図は、この発明の方
法によって得られた導体の他の例を模式的に示す断面図
である。第3図は、この発明の方法によって得られた導
体のさらに他の例を模式的に示す断面図である。第4図
は、この発明の方法によって得られた導体のさらに他の
例を模式的に示す断面図である。 図において、1は導体、2はイオン注入層を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】銅を主体とし、かつ長手方向に長く延びた
伸線加工組織を有している導体の表面に、N、Ar、N
e、Heを含む群から選ばれた1種または2種以上の元
素をイオン注入する、被覆電線用導体の製造方法。 - 【請求項2】前記導体は、単線導体である、特許請求の
範囲第1項に記載の被覆電線用導体の製造方法。 - 【請求項3】前記導体は、撚線導体である、特許請求の
範囲第1項に記載の被覆電線用導体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16445386A JPH0664948B2 (ja) | 1986-07-12 | 1986-07-12 | 被覆電線用導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16445386A JPH0664948B2 (ja) | 1986-07-12 | 1986-07-12 | 被覆電線用導体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6319714A JPS6319714A (ja) | 1988-01-27 |
| JPH0664948B2 true JPH0664948B2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=15793462
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16445386A Expired - Lifetime JPH0664948B2 (ja) | 1986-07-12 | 1986-07-12 | 被覆電線用導体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0664948B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2560794B2 (ja) * | 1988-09-12 | 1996-12-04 | 三菱マテリアル株式会社 | 金属ボルトの応力腐食割れ防止方法 |
| FR2907130B1 (fr) * | 2006-10-11 | 2010-02-26 | Quertech Ingenierie | Dispositif de nitruration par implantation ionique d'une piece en cuivre ou en alliage de cuivre et procede mettant en oeuvre un tel dispositif |
-
1986
- 1986-07-12 JP JP16445386A patent/JPH0664948B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6319714A (ja) | 1988-01-27 |
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