JPH0674823B2 - 差動装置における差動制限機構 - Google Patents

差動装置における差動制限機構

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JPH0674823B2
JPH0674823B2 JP4952589A JP4952589A JPH0674823B2 JP H0674823 B2 JPH0674823 B2 JP H0674823B2 JP 4952589 A JP4952589 A JP 4952589A JP 4952589 A JP4952589 A JP 4952589A JP H0674823 B2 JPH0674823 B2 JP H0674823B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、入・出力軸の相対回転時に多板クラッチで差
動を制限する機構付きの差動装置におけて、特にベーン
ポンプを内蔵した差動制限機構に関するものである。
〔従来の技術〕
差動装置における差動制限機構は、周知の如く差動装置
中で相対回転可能な二つの伝動部材間に回転差が生じた
際、差動装置に差動抵抗を生じさせるものである。その
差動制限機構としては従来より、例えばメカニカルタイ
プ・粘性カップリング(ビスカスカップリング)タイプ
・ポンプタイプ等がある。
本発明の差動制限機構は、上記中のポンプタイプのもの
に属し、その従来技術としては例えば特開昭61-282646
号公報に記載のものがある。
これは、「差動装置中の相対回転可能な二つの伝動部材
間に介装される差動制限機構において、一方の前記伝動
部材に設けられたポンプケースと、該ポンプケース内面
に弾発的に摺接する複数のベーンを有するとともに、ポ
ンプに対して偏心したロータとでベーンポンプが構成さ
れ、前記ロータは他方の前記伝動部材に結合され、ロー
タの回転方向に応じて吸入口あるいは吐出口として機能
すべく前記ポンプケースに設けられた一対の流通口間に
は、それらの流通口への作動流体の流通のみを許容する
第1流通方向規制回路と、前記両流通口からの作動流体
の流通のみを許容する第2流通方向規制回路とが接続さ
れ、両流通方向規制回路間は絞りを介して相互に接続さ
れ」たものである。
また前記と同じ第1流通方向規制回路と第2流通方向規
制回路とが接続され、「両流通方向規制回路間は、相互
に並列な絞りおよびリリーフ弁を介して接続され」たも
の、即ち前記の構成に加えて、絞りにリリーフ弁を並列
に接続したものももある。
いずれも、差動装置に差動作用が生じた際、ベーンポン
プにて差動抵抗を発揮させている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来のベーンポンプを用いた差動制限機構は、次の
如き問題点が考えられる。
i)差動装置の出力側の伝動部材は入力側より早くまた
は遅く回転し、両伝動部材間で相対的に正・逆方向への
回転が生じる。そのため、差動制限機構にベーンポンプ
を用いた場合には、ベーンポンプのポンプケースに形成
した一対の流通孔を、ロータとの間の相対回転方向に応
じ吸入孔または吐出孔として機能させる必要がある。そ
こで上記従来例では、ケースに第1流通方向規制回路・
第2流通方向規制回路等を設けているが、油圧回路が複
雑で製造加工が難しかった。
ii)作動流体の逆流防止のため、上記回路に逆止弁を4
個も設ける必要があるが、ポンプケースが大型化・重量
化するので、小型車両には搭載不能となることがあっ
た。
本発明は、差動装置におけるベーンポンプ内蔵式の差動
制限機構に関し、上記従来の問題点を解決しようとする
ものである。即ち本発明の目的は、小型でシンプルな構
成とするとともに、ベーンポンプの吸入側と吐出側との
切り換えを、自動的かつ瞬時に行えるようにした、差動
装置における差動制限機構を提供することにある。
発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明に係る差動装置における差動制限機構は、 入・出力軸(19)(21)の相対回転時に、多板クラッチ
(2)で差動を制限する機構付の差動装置(1)におい
て、 該差動装置(1)中で相対的に正・逆方向へ回転可能な
入・出力側の二つの伝動部材(3)(4)間に、上記多
板クラッチ押圧用の作動流体(5)を供給可能なベーン
ポンプ(6)と方向切換え弁(7)を設けてなり、 上記ベーンポンプ(6)は、多数のベーン(9)をもつ
ロータ(8)を入力側の伝動部材(3)に設けるととも
に、上記ベーン(9)が内周面に摺接可能なポンプケー
ス(10)を、一方の出力側の伝動部材(4)に設け、該
ケース(10)の側面(11)に、作動流体(5)の吸入孔
(12)と吐出孔(13)を形成し、 上記方向切換え弁(7)は中空円板状として、ポンプケ
ース(10)の吸入孔(12)および吐出孔(13)が形成さ
れている側面(11)とロータ(8)の側面(14)間に介
装し、ロータ(8)の側面(14)へ圧接用のバネ(15)
を設けるとともに、該切換え弁(7)の正・逆回転を一
定角度で停止するストッパ(16)を設け、 かつ、該切換え弁(7)が正・逆回転で停止時にケース
(10)の吸入孔(12)と一致する各位置に、該吸入孔
(12)と通じる吸入口(17)(18)を形成するととも
に、ケース(10)の吐出孔(13)と一致する各位置に、
該吐出孔(13)と通じる吐出口(35)を形成することに
より、 入・出力軸(19)(21)の正方向の相対回転に応じて切
換え弁(7)が一定角度回転し、該切換え弁(7)の一
方の吸入口(17)および吐出口(35)が、ケース(10)
の吸入孔(12)および吐出孔(13)と連通し、逆方向の
相対回転に応じて切換え弁(7)が一定角度逆回転し、
該切換え弁(7)の他方の吸入口(18)および吐出口
(35)が、ケース(10)の吸入孔(12)および吐出孔
(13)と連通して、差動を制限可能としたものである。
上記構成において、差動装置(1)はセンターデフ用で
も、リヤデフ用でもよい。またプラネタリギヤ式でも、
ベベルギヤ式でもよい。
入・出力側の二つの伝動部材(3)(4)とは、例えば
センターデフでプラネタリギヤを用いたものの場合は、
入力側の伝動部材(3)はトランスファからの入力軸
(19)と一体回転する部材であり、他方出力側の伝動部
材(4)は、前輪へのチェンホイル(20)と一体回転す
る部材である。なお(21)は後輪への出力軸であり、セ
ンターデフ装置からの駆動力を後輪へ伝達するものであ
る。またリヤデフでベベルギヤを用いたものの場合は、
入力側の伝動部材(3)はデフケースであり、出力側の
伝動部材(4)は右または左のサイドギヤとなる。
入・出力側の二つの伝動部材(3)(4)が相対的に正
・逆回転可能とは、出力側の伝動部材(4)の回転数に
より、入力側の伝動部材(3)との間で相対的に生じる
正または逆方向の回転を指す。
方向切換え弁(7)をロータ(8)の側面(14)へ圧接
用のバネ(5)は、例えばコイルスプリングでも皿バネ
でもよい。
方向切換え弁(7)の正・逆回転を一定角度で掛止する
ストッパ(16)は、例えば方向切換え弁(7)の側面と
ポンプケース(10)の側面(11)との間で、一方に円弧
状の長溝(22)を形成し、他方に上記長溝(22)へ係合
するノックピン(23)を突設しておくのがよい。
該切換え弁(7)の各吸入口(17)(18)は、一定角度
に正または逆回転して停止された時点で、ポンプケース
(10)の吸入孔(12)と通じる位置に各々形成してあ
り、該吸入口(17)(18)のいずれか一方が吸入孔(1
2)と連通して、作動流体(5)が吸入可能としてあ
る。なおその際に吐出口(35)の内、一方の吐出口(3
5)がケース(10)の吐出孔(13)と一致して作動流体
(5)をポンプへ向けて吐出可能としてある。
〔作用〕
Iまず、車両の直進時や高速旋回時(旋回半径大)に
は、入力側の伝動部材(3)と前・後または左・右の車
輪への出力側の伝動部材(4)との間で回転差は生じな
いか、または小さい。また低速旋回時(旋回半径小)に
は、大きな回転差が生じるが、ベーンは遠心力で飛び出
さないため、ベーンポンプ(6)は作動しない。
そのため本発明の差動制限機構において、入力側の伝動
部材(3)に設けたベーン付ロータ(8)と、一方の出
力側の伝動部材(4)に設けたポンプケース(10)とか
らなるベーンポンプ(6)は、差動しないかまたは緩や
かな作動しかしないことになる。
したがって、作動流体(5)は多板クラッチ(2)を押
圧しないか、または多板クラッチ(2)に摩擦力を発生
させるだけの圧力とならないので、差動制限力が発生せ
ず、差動装置は差動を制限されない。
II次に、車両の前・後または左・右の車輪の一方が、ダ
ート路及び凍結路の如く摩擦係数の小さい場所で空転時
には、入力側の伝動部材(3)と出力側の一方の伝動部
材(4)間に、大きな回転差が生じる。そのため差動制
限機構では、入力側伝動部材(3)に設けたベーン付ロ
ータ(8)と、一方の出力側伝動部材(4)におけるポ
ンプケース(10)との間で、その回転差により該ベーン
ポンプ(6)が作動する。
即ち、入力側の伝動部材(3)の回転方向は一定だが、
出力側の伝動部材(4)は入力軸より早くまたは遅く回
転する。そのため出力側の伝動部材(4)の回転数によ
り、上記両伝動部材(3)(4)間で相対的に正または
逆回転が生じる。その際方向切換え弁(7)は、バネ
(15)にて入力側であるロータ(8)へ圧接されている
ため、常にロータ(8)と同方向へ回転する。そして一
定角度の回転後に、該切換え弁(7)はポンプケース
(10)との間でストッパ(16)にて掛止され、停止す
る。
上記場合に、ポンプケース(10)とベーン付ロータ
(8)との回転差に応じて、ベーンポンプ室(29)の容
積が大きくなる側(流体吸入側)では、ポンプケース
(10)の吸入孔(12)に、方向切換え弁(7)の吸入口
(17)(18)のいずれかが一致するので(正回転時は第
3図、逆回転時は第4図を参照)、作動流体(5)がポ
ンプ室(29)内へ吸引可能となる。
その際に、ベーンポンプ室(29)の容積が小さくなる側
(流体吐出側)では、ケース(10)の吐出孔(13)と方
向切換え弁(7)の吐出口(35)が連通状態になるので
(正回転時は第3図、逆回転時には第4図参照)、ポン
プ(6)内の作動流体(5)は該吐出孔(13)から吐出
可能となる。この吐出する作動流体(5)が、ピントン
へ向けて送られて、多板クラッチ(2)を押圧する力と
なり、上記回転差に応じた大きな摩擦力が生じて差動制
限力が発生する。
上記の如く、出力側の伝動部材(4)の回転速度が変化
すると、入力側のロータ(8)は出力側のポンプケース
(10)との間で相対的に逆回転するが、その場合に方向
切換え弁(7)は、バネ(15)でロータ(8)へ圧接さ
れているので、ロータ(8)に自動的かつ瞬時に追随し
て逆回転に切り替わる。この逆回転時に作動流体(5)
は、今度は逆回転側の、吸入口(18)から自動的かつ瞬
時にポンプ(6)内へ吸引され、吐出孔(13)からポン
プ(6)外へ吐出して多板クラッチ(2)を押圧するの
で、自動的かつ瞬時に走行状態に応じた差動制限力が発
揮されることになる。
〔実施例〕
図示例は、本発明の差動制限機構を、プラネタリギヤ式
の差動装置に設け、センターデフ用とした場合を示す。
このプラネタリギヤ式の差動装置は、従来周知のプラネ
タリギヤ式センターデフと同様な構造である。即ち、入
力軸(19)にはそれと一体的に回転するインターナルギ
ヤ(27)を設け、他方出力軸(21)上にはそれと一体的
に回転可能なサンギヤを軸装してある。
上記インターナルギヤ(27)とサンギヤとは、多段式の
プラネタリギヤ(26)を介して噛合しており、かつ各プ
ラネタリギヤ(26)の軸を設けたプラネタリギヤケース
を、その筒状部で出力軸(21)の回りに可回転としてあ
る。このプラネタリギヤ式の差動装置により、曲がり道
やデコボコ道等で車輪が差動回転し、スムーズな走行が
可能となる。
そして、上記デフ装置のプラネタリギヤケースの筒状部
の外周に、後記の如く入力側伝動部材(3)として、イ
ンターナルギヤ(27)と一体的に回転するポンプスピン
ドル(25)を設け、かつ該スピンドル(25)の外周に、
後記野如く出力側の作動部材(4)として、ポンプケー
ス(10)を設けてある。
上記ポンプケース(10)には、前輪へのチェンホイル
(20)を一体的に設けてあるとともに、該ポンプケース
(10)と上記ポンプスピンドル(25)の円盤部との間
に、インターナルギヤ(27)との間で一体的に可回転な
多板クラッチ(2)を設けてある。(25)は入力側の伝
動部材(3)としてのポンプスピンドルで、その鍔状の
外周縁を、プラネタリギヤ(26)を用いた差動装置のイ
ンターナルギヤ(27)に掛止され、トランスファからの
入力軸(19)の回転力を受ける。
ベーンポンプ(6)は、ロータ(8)を上記入力側伝動
部材としてのポンプスピンドル(25)外周に固着され、
出力側伝動部材としてのポンプケース(10)の内周面に
摺接する多数のベーン(9)を有するもので、通常のも
のと同様にポンプ室(29)内への作動流体吸入側とピン
トン側への作動流体吐出側とからなっている。
(10)は出力側の伝動部材(4)としてのポンプケース
で、上記ポンプスピンドル(25)の外周部に作動流体
(5)の貯蔵室(28)と、ベーンポンプ室(29)を形成
する如く設けられ、かつ前輪へ駆動力を伝達するチエン
(30)のチエンホイル(20)を有する。
また該ポンプケース(10)の側面(11)に、周方向の対
象位置に、作動流体(5)の吸入孔(12)と吐出孔(1
3)を形成してある。なお、切換え弁(7)の外周面と
対応する内周面で、上記吸入孔(12)を間にした両側位
置に、正・逆回転後に停止した切換え弁(7)の吸入口
(17)(18)のいずれか一方と通じ得る連通用溝(34)
(34)も各々形成してある(図11参照)。
方向切換え弁(7)は、中空の薄い円板状で、ポンプケ
ース(10)の吸入孔(12)および吐出孔(13)が形成さ
れている側面(11)とロータ(8)の側面(14)間に介
装してあり、中空円板状の側面に、相対的な正・逆回転
を一定角度で停止すべく、ポンプケース(10)に突設の
ストッパ(16)としてのノックピン(23)を係合可能
に、円弧状の長溝(22)を形成してある。
また該方向切換え弁(7)には、その外周寄り位置に、
該切換え弁(7)が一定角度の正・逆回転後に停止した
際、上記ケース(10)の吸入孔(12)と一致する各位置
に、正回転時用の吸入口(17)と逆回転時用の吸入口
(18)とを各々形成してある。さらに該切換え弁(7)
の外周面の両側位置に、溝状の吐出口(35)(35)を各
々形成してあり、上記吸入口(17)(18)のいずれか一
方がケース(10)の吸入孔(12)と一致時に、一方の溝
状の吐出口(35)がケース(10)の吐出孔(13)と通じ
るようにしてある(第5図参照)。なお、該溝状の吐出
口(35)(35)は、正・逆回転によって上記ケース(1
0)の連通溝(34)(34)のいずれかとも連通可能な形
状にしてある。
該方向切換え弁(7)をロータ(8)の側面(14)へ圧
接用のバネ(15)は、他端をポンプスピンドル(25)に
支承されたコイルスプリングである。上記では入力側の
伝動部材(3)をポンプスピンドル(25)とし、出力側
の伝動部材(4)をポンプケース(10)としてあるが、
それに限るものではない。(32)は吐出孔(13)からピ
ストン(31)への流体通路を示す。
上記実施例における方向切換え弁の作動状態は、次のよ
うになる。
a)まず、切換え弁7が正回転時においては第3図で示
す如く、ベーンポンプ室(29)の容積が大きくなる側で
は、ポンプケース(10)の吸入孔(12)と方向切換え弁
(7)の片方の吸入口(正回転時用の吸入口)(17)と
が一致する。そのために作動流体(5)は、上記吸入口
(12)から吸入口(17)を経て吸入可能となり、該吸入
口(17)と通じた連通用溝(34)を経てポンプ室(29)
内へ充填される。その際、この側(同図で右側)の溝状
の吐出口(35)はケース(10)の吐出孔(13)と連通し
ておらず、上記連通用溝(34)と通じて作動流体(5)
を流入させる役割をなしている。
ベーンポンプ室(29)の容積が小さくなる側では、該切
換え弁(7)の他側(同図で左側)の溝状の吐出口(3
5)が、ケース(10)の吐出孔(13)と連通している。
そのため、容積の減少で加圧された作動流体(5)が、
該溝状の吐出口(35)から吐出孔(13)を経てピントン
(31)へ向けて送り出されることになり、多板クラッチ
(2)を押圧して差動を制限する力となる。
b)切換え弁(7)が逆回転時においては、第4図参照
で示す如く、ベーンポンプ室(29)の容積が大きくなる
側では、ケース(10)の吸入孔(12)と方向切換え弁
(7)の他方の吸入口(逆回転時用の吸入口)(18)と
が一致し、作動流体(5)は上記吸入孔(12)から吸入
口(18)を経てポンプ室(29)内へ吸引可能となり、該
吸入口(18)と通じた連通用溝(34)を経てポンプ室
(29)内へ充填される。その際も、この側(同図で左
側)の溝状の吐出口(35)はケース(10)の吐出孔(1
3)と連通しておらず、上記連通用溝(34)と通じて作
動流体(5)を流入させる役割をなしている。
ベーンポンプ室(29)の容積が小さくなる側では、該切
換え弁(7)の他側(同図で左側)の溝状の吐出口(3
5)が、ケース(10)の吐出孔(13)と連通している。
そのため、容積の減少で加圧された作動流体(5)が、
該溝状の吐出口(35)から吐出孔(13)を経てピントン
(31)へ向けて送り出されることになり、多板クラッチ
(2)を押圧し差動を制限する力となる。
上記の如く、出力側の伝動部材(4)の回転速度が変化
すると、入力側のロータ(8)は出力側のポンプケース
(10)との間で相対的に逆回転するが、その場合に薄い
円板状の方向切換え弁(7)は、バネ(15)でロータ
(8)へ圧接されているので、ロータ(8)に自動的か
つ瞬時に追随して逆回転に切り替わり、正回転と逆回転
に対応している。
発明の効果 以上で明らかな如く、本発明に係る入・出力軸受部材の
相対回転時に、多板クラッチで差動を制限する機構付き
の差動装置は、差動装置全体を小型でシンプルな構成に
できるとともに、ベーンポンプの吸入側と吐出側との切
り換えを、車両の走行状態に応じて自動的かつ瞬時に行
って、差動制限力を発生できる。
即ち、従来の差動装置でベーンポンプ内蔵の差動制限機
構は、ポンプケースに複雑な油圧回路を形成する必要が
あり、製造加工が難しかった。しかも、上記回路に逆止
弁を4個も設けねばならず、ポンプケースが大型化・重
量化し、小型車両には搭載不可能であった。
これに対して、本発明の差動装置における差動制限機構
では、ベースポンプの方向切り換え弁を、周方向に一定
角度で二カ所に吸入口をもつ円板状とし、ロータ側へバ
ネで圧接してロータに追随した回転を可能とするととも
に、一定角度で停止するストッパを設けてある。
それゆえ本発明の差動制限機構は、走行状態による差動
装置内の二つの伝動部材間の相対的な正・逆回転に対
し、ベーンポンプの方向切換え弁が一定角度で相対的に
正・逆回転して、自動的かつ瞬時に二つの吸入口の一方
をケースの吸入孔と合致させることができる。したがっ
て、作動流体の流れを自動的かつ瞬時に切換えることが
でき、走行状態に応じた差動制限力が発生できる。しか
もシンプルで小型の構成にすることができるので、これ
を用いた差動装置は小型車両に搭載することもできる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明に係る差動制限機構を、プラネタリギヤ式の
差動装置に設け、センターデフ用とした場合であり、第
1図はその横断平面図、第2図は要部の拡大横断平面
図、第3図は方向切換え弁が正回転時にポンプケースと
の位置関係を示す第2図のA−A線断面図、第4図は方
向切換え弁が逆回転時にポンプケースとの位置関係を示
す第2図のA−A線断面図、第5図は方向切換え弁の右
側面図、第6図は方向切換え弁の左側面図、第7図は第
6図のB−B線断面図、第8図は第6図のC−C線断面
図、第9図は第6図のD−D線断面図、第10は第6図の
E−E線断面図、第11はポンプケースの一部の右側面
図、第12図は第11図のF−F線断面図である。 図面符号 (1)……差動装置、(2)……多板クラッチ (3)……入力側伝動部材、(4)……出力側伝動部材 (5)……作動流体、(6)……ベーンポンプ (7)……方向切換え弁、(8)……ロータ (9)……ベーン、(10)……ポンプケース (11)……側面、(12)……吸入孔 (13)……吐出孔、(14)……側面 (15)……バネ、(16)……ストッパ (17)……吸入口、(18)……吸入口 (19)……入力側、(21)……出力軸 (34)……連通用溝、(35)……吐出口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入・出力軸(19)(21)の相対回転時に、
    多板クラッチ(2)で差動を制限する機構付の差動装置
    (1)において、 該差動装置(1)中で相対的に正・逆方向へ回転可能な
    入・出力側の二つの伝動部材(3)(4)間に、上記多
    板クラッチ押圧用の作動流体(5)を供給可能なベーン
    ポンプ(6)と方向切換え弁(7)を設けてなり、 上記ベーンポンプ(6)は、多数のベーン(9)をもつ
    ロータ(8)を入力側の伝動部材(3)に設けるととも
    に、上記ベーン(9)が内周面に摺接可能なポンプケー
    ス(10)を、一方の出力側の伝動部材(4)に設け、該
    ケース(10)の側面(11)に、作動流体(5)の吸入孔
    (12)と吐出孔(13)を形成し、 上記方向切換え弁(7)は中空円板状として、ポンプケ
    ース(10)の吸入孔(12)および吐出孔(13)が形成さ
    れている側面(11)とロータ(8)の側面(14)間に介
    装し、ロータ(8)の側面(14)へ圧接用のバネ(15)
    を設けるとともに、該切換え弁(7)の正・逆回転を一
    定角度で停止するストッパ(16)を設け、 かつ、該切換え弁(7)が正・逆回転で停止時にケース
    (10)の吸入孔(12)と一致する各位置に、該吸入孔
    (12)と通じる吸入口(17)(18)を形成するととも
    に、ケース(10)の吐出孔(13)と一致する各位置に、
    該吐出孔(13)と通じる吐出口(35)を形成することに
    より、 入・出力軸(19)(21)の正方向の相対回転に応じて切
    換え弁(7)が一定角度回転し、該切換え弁(7)の一
    方の吸入口(17)および吐出口(35)が、ケース(10)
    の吸入孔(12)および吐出孔(13)と連通し、逆方向の
    相対回転に応じて切換え弁(7)が一定角度逆回転し、
    該切換え弁(7)の他方の吸入口(18)および吐出口
    (35)が、ケース(10)の吸入孔(12)および吐出孔
    (13)と連通して、差動を制限可能としたことを特徴と
    する、差動装置における差動制限機構。
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