JPH0675481B2 - エイコサペンタエン酸含有スプレツド食品 - Google Patents

エイコサペンタエン酸含有スプレツド食品

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JPH0675481B2
JPH0675481B2 JP61004208A JP420886A JPH0675481B2 JP H0675481 B2 JPH0675481 B2 JP H0675481B2 JP 61004208 A JP61004208 A JP 61004208A JP 420886 A JP420886 A JP 420886A JP H0675481 B2 JPH0675481 B2 JP H0675481B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エイコサペンタエン酸を含有するスプレッド
食品に関するものである。
〔従来の技術〕
エイコサペンタエン酸(EPA)は、不飽和二重結合5個
を有する炭素原子数20個の高度不飽和脂肪酸であり、主
に海産魚類中に広く分布している。これが動脈硬化の予
防に有効であることは、かなり以前から知られていた。
最近では、ダイエルベルグ(J.Dyerberg)等による、グ
リーンランドのエスキモー人に関する疫学的調査が有名
である〔Lancet,ii,117(1978)〕。エスキモー人は、
肉食中心の極めて高脂肪の食事を摂取しているにもかか
わらず、血栓性疾患が非常に少ないことが知られてい
た。ダイエルベルグ等により、これはエスキモー人の食
物中の大量に含まれるエイコサペンタエン酸が心筋梗
塞、脳血栓などの成人病の予防に密接に関与しているた
めであることが分かった。その後、多数の研究者による
研究の結果、エイコサペンタエン酸は、プロスタグラン
ジンとの関係で血小板の凝集を抑制し、各種血栓性疾患
の予防に有効であることが明らかにされた。その他、エ
イコサペンタエン酸には、血清中の総コレステロール低
下作用、HDLコレステロール上昇作用、中性脂質低下作
用もあることが知られており、動脈硬化、心筋梗塞、脳
血栓等の成人病予防に有効であると期待されている。
しかしながら、エイコサペンタエン酸はその分子内に二
重結合5個をもつので非常に不安定であり、熱や酸素に
よって容易に酸化されて劣化する傾向がある。従って、
エイコサペンタエン酸を含む製品は、空気を完全に遮断
でき、しかも低温で暗所に保存することのできる形態で
あることが必要である。そのため、従来はゼラチンカプ
セル等に入れて空気と接触しない様にしたものが市販さ
れていた。その他、エイコサペンタエン酸を安定化させ
る方法として、例えば特開昭59−41395号公報には、シ
クロデキストリンによって包接化合物を製造する方法が
開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
エイコサペンタエン酸を前記の成人病の予防に使用する
場合には、短期間の集中投与によってその効果を期待す
ることは難かしい。長期間に亘って少量ずつ摂取を続け
ることが必要である。しかしながら、従来、エイコサペ
ンタエン酸はゼラチンカプセル入りの薬剤の形態で提供
されていたので、その服用には心理的および肉体的に多
少の違和感を伴う。また、成人病予防の目的で前記の薬
剤を服用する者は現実に苦痛を伴う症状を自覚していな
いので,日常的な服用の習慣を身につけにくい。それら
の服用の対象者にも日常的に摂取させるためには、例え
ば食品中に添加することが望ましいが、不安定なエイコ
サペンタエン酸を酸化させない状態で長期間安定に含有
した食品は従来知られていない。
従って、本発明の目的は、成人病予防の有効量のエイコ
サペンタエン酸を長期間安定に含有する食品を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、驚ろくべきことに、エイコサペンタエン酸
をスプレッド食品に添加するとエイコサペンタエン酸が
長期間安定に維持されることを見出した。従って、本発
明はエイコサペンタエン酸を含有するスプレッド食品に
関する。
本明細書において「スプレッド食品」とは、パンやクラ
ッカー等の上に塗りのばして用いる食品である。魚介類
ペーストスプレッド食品とは、蒸煮魚肉等をすり潰し、
これにパン粉、ラード等を加えて調味したものであり、
例えばフィッシュペースト、エビペースト、ホタテペー
スト、カニペースト等がある。獣鳥鯨肉類ペーストスプ
レッド食品とは、例えばミートペースト、レバーペース
ト等である。
本発明で使用するエイコサペンタエン酸は、遊離の脂肪
酸またはその塩(例えばアルカリ金属塩)である。通常
市販のエイコサペンタエン酸もしくはその塩、または公
知の方法で魚油等から精製したものを使用する。しかし
ながら、本発明においては、魚油等から得られるエイコ
サペンタエン酸含有トリグリセリドの形でスプレッド食
品中に配合することができる。エイコサペンタエン酸含
有トリグリセリドは、グリセリンと結合している3個の
脂肪酸全部がエイコサペンタエン酸である単純グリセリ
ドである必要はなく、2種または3種の脂肪酸基を含む
混合グリセリドであることができる。前記のエイコサペ
ンタエン酸含有トリグリセリドは、魚油をウィンターリ
ングの手法でエイコサペンタエン酸を多く含むトリグリ
セリドを抽出し、脱酸、脱臭を行って精製して得ること
ができる。こうして得られるエイコサペンタエン酸含有
トリグリセリドは、必ずしも高純度に精製してから本発
明のスプレッド食品に配合する必要はない。エイコサペ
ンタエン酸以外の他の高度不飽和脂肪酸例えばドコサヘ
キサエン酸(DHA)またはその他の脂肪酸を、遊離酸、
塩、またはエステルの形で含んでいてもよい。
本発明のスプレッド食品は、製造工程の適当な段階で、
エイコサペンタエン酸を単に配合することによって製造
する。製造工程中に加熱工程を含む食品においては、エ
イコサペンタエン酸の配合を、加熱工程の終了後に実施
するのが好ましい。
本発明の魚介類ペーストスプレッド食品の調製は以下の
ように実施する。例えば、フィッシュペーストは、蒸煮
魚肉をすり潰し、バター、小麦粉、牛乳、生クリームの
ソースに混ぜ合わせ、同時にエイコサペンタエン酸特に
その混合トリグリセリドを加えて混ぜ込むことによって
調製する。また、獣鳥鯨肉類スプレッド食品例えばレバ
ーペーストは、前記のフィッシュペーストの場合と同様
に、バター、小麦粉、牛乳、生クリームのソースに、レ
バーと豚の脂身とを加え、同時にエイコサペンタエン酸
特にその混合トリグリセリドを加え、強く混合すること
によって調製する。
本発明のスプレッド食品には、エイコサペンタエン酸10
重量%、好ましくは3〜7重量%、特には4〜6重量%
を配合する。エイコサペンタエン酸の含有量が1重量%
未満の場合には、スプレッド食品を毎日かなり過剰に
(例えば50g以上)摂取しなければ有意の効果を一般に
期待することができない。逆に、含有量が10重量%を越
えると、保存性が低下し、臭気発生の原因となる。
本発明のスプレッド食品は、エイコサペンタエン酸を含
まない相当する食品と同様の態様で保存し、そして流通
すればよく、特別な対策は不要である。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、
これは本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施例1. エビ蒸煮肉とエイコサペンタエン酸25重量%含有トリグ
リセリド(EPA−TG25)とを以下の表1の重量比で混合
し、ペースト原料80kgを調製した。
次に、バター2kgと小麦粉2kgと牛乳10kgと生クリーム6k
gを強火で沸騰させ、その中へ上記の原料80kgを混入し
て激しく攪拌してエビペーストを製造した。
得られたエビペーストの味及び臭いについて20名のパネ
ラーによるパネル試験を実施した。結果を以下の表2に
示す。
表2より、No.1、No.2およびNo.3のエビペーストは対照
と同等である事が分かる。
他方、前記エイコサペンタエン酸25重量%含有トリグリ
セライド20重量部と食用油80重量部と混合して比較混合
物を調製した。
前記No.3のエビペースト及び比較混合物を5℃にて貯蔵
し、過酸化物価の経時変化を調べた。その結果を第1図
に示す。
この結果、酸化されやすい高度不飽和脂肪酸であるエイ
コサペンタエン酸の酸化が魚介類ペーストへの混合によ
り非常に抑制されることがわかる。
実施例2. 獣鳥鯨肉類の例として豚レバーとエイコサペンタエン酸
25重量%含有トリグリセライド(EPA−TG25)とを以下
の表3の重量比で混合してペースト原料80kgを調製し
た。
実施例1のエビペーストの場合と同様に、バター2kgと
小麦粉2kgと牛乳10kgと生クリーム6kgとを強火で沸騰さ
せ、その中へ上記の原料80kgを混入して激しく攪拌して
レバーペーストを製造した。
得られたレバーペーストについて実施例1と同様のパネ
ル試験を実施した。結果を以下の表4に示す。
表4より、No.1〜No.5のレバーペーストは対照と同等で
ある事が分かった。
前記No.3のペーストと、実施例1に記載した比較混合物
とを5℃にて貯蔵し、過酸化物価の経時変化を調べた。
その結果を第2図に示す。
この結果、酸化されやすい高度不飽和脂肪酸であるエイ
コサペンタエン酸の酸化が獣鳥鯨肉類ペーストへの混合
により非常に抑制されることがわかる。
実施例3. 実施例1において調製した魚介類ペーストと、市販のド
レッシング95重量部にエイコサペンタエン酸5重量部を
添加することにより調製したエイコサペンタエン酸入り
ドレッシングとを、5℃にて貯蔵し、過酸化物価の経時
変化を調べた。その結果を第3図に示す。この結果、エ
イコサペンタエン酸は、ドレッシングに混合した場合よ
り魚介類ペーストに混合した方が酸化に対して安定であ
ることが示された。
〔発明の効果〕
本発明のスプレッド食品は、エイコサペンタエン酸を長
期間安定に維持することができる。本発明のスプレッド
食品は、一般に食事のたび毎に、例えば朝食の際に常に
使用する代表的な食品の一種であるので、一定量を毎日
摂取し続けることによって成人病予防に効果が現われる
エイコサペンタエン酸の定常的摂取の習慣を無理なく身
につけさせることができる。また、本発明のスプレッド
食品は、有効量のエイコサペンタエン酸の配合によって
も、食品本来の味覚や臭い等に悪影響を受けない。更
に、本発明のスプレッド食品中には、成人病の原因とな
る物質例えばコレステロール等が高含量で含まれていな
いので、この点でも好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、エイコサペンタエン酸(EPA)含有魚介類
(エビ)ペースト及びEPA含有食用油の過酸化物価の経
時変化を示すグラフである。 第2図は、EPA含有獣鳥鯨肉(ブタレバー)ペースト及
びEPA含有油の過酸化物価の経時変化を示すグラフであ
る。 第3図は、EPA含有魚介類(エビ)ペースト及びEPA含有
ドレッシングの過酸化物価の経時変化を示すグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介類ペーストスプレッド食品、および獣
    鳥鯨肉類ペーストスプレッド食品から成る群から選んだ
    スプレッド食品であって、エイコサペンタエン酸1〜10
    重量%を含むことを特徴とする、エイコサペンタエン酸
    を安定化したスプレッド食品。
  2. 【請求項2】エイコサペンタエン酸を、エイコサペンタ
    エン酸含有トリグリセリドの形で含む特許請求の範囲第
    1項記載のスプレッド食品。
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