JPH0680125B2 - ポリエチレン組成物の製造方法 - Google Patents

ポリエチレン組成物の製造方法

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JPH0680125B2
JPH0680125B2 JP59094690A JP9469084A JPH0680125B2 JP H0680125 B2 JPH0680125 B2 JP H0680125B2 JP 59094690 A JP59094690 A JP 59094690A JP 9469084 A JP9469084 A JP 9469084A JP H0680125 B2 JPH0680125 B2 JP H0680125B2
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宏 林
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はポリエチレン組成物の製造方法に関し、詳しく
は特定の高活性触媒成分にて充填材を予備処理したもの
を触媒として用いることにより、充填材の均一に分散し
たポリエチレン組成物を効率よく製造する方法に関す
る。
(従来の技術) 一般に、充填材を分散した樹脂組成物を製造するには、
所望する充填材と樹脂を機械的に混練することによって
行なわれているが、均一に分散するためには多大の混練
エネルギーを必要とし、また混練によって樹脂や充填材
が変質するという欠点がある。しかもこの機械的混練方
法では、多量の充填材の配合や高分子量樹脂への充填材
の配合が困難になるという欠点とともに作業環境が悪い
という欠点もある。一方、エチレンの重合時に充填材を
配合する方法も知られており、この方法は前述の機械的
混練方法に比べて分散性は良好であるものの、均一な分
散を確保するにはさらに若干の混練を必要とするほか、
得られる組成物から充填材が分離しやすいという欠点が
ある。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは上記従来法の欠点を解消して、充填材の量
の多寡にかかわらず均一分散性が良好であり、しかも充
填材が分離しないポリエチレン組成物を多大なエネルギ
ーを要せずに効率よく製造しうる方法を開発すべく鋭意
研究を重ねた。
(問題点を解決するための手段) その結果、メッキ処理あるいは被覆処理した充填材を特
定の高活性触媒成分にて接触処理したものを触媒の一成
分として用いることにより、目的を達成しうることを見
出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
〔A〕(a)遷移金属を含有すると共に炭化水素溶媒に
可溶な高活性触媒成分と(b)金属メッキを施した充填
材または金属もしくは金属酸化物で被覆した充填材とを
予め接触処理して得られる生成物、および〔B〕有機ア
ルミニウム化合物を用いて、エチレンを重合あるいはエ
チレンと少量の他のα−オレフィンを共重合してポリエ
チレン組成物を製造するにあたり、前記(a)遷移金属
を含有すると共に炭化水素溶媒に可溶な高活性触媒成分
として、マグネシウムあるいはマンガンの高級脂肪酸
塩,高級アルコール塩または炭素数6以上の長鎖脂肪族
炭化水素基を有するリン酸塩に対して、一般式TiXn(OR)
4-n〔式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基またはアシ
ル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。またnは0以上
4以下の実数である。〕で表わされるチタン化合物を0.
5以下(モル比)の割合で加えて反応させて得られる反
応生成物を用いることを特徴とするポリエチレン組成物
の製造方法を提供するものである。
本発明の方法に用いる触媒は上記の〔A〕,〔B〕両成
分よりなるものであり、またこの〔A〕成分は(a)の
触媒成分と(b)のメッキ処理もしくは被覆処理した充
填材とを接触処理して得られる生成物である。
ここで〔A〕成分中の(a)は上述の如く、遷移金属を
含有すると共に炭化水素溶媒に可溶な触媒成分である
が、この触媒成分は以下の方法により得られたものを用
いることができる。すなわち、マグネシウムあるいはマ
ンガンの高級脂肪酸塩,高級アルコール塩または炭素数
6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有するリン酸塩に 一般式TiXn(OR)4-n…〔1〕 〔式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基またはアシル基
を示し、Xはハロゲン原子を示す。またnは0以上4以
下の実数である。〕 で表わされるチタン化合物を加えて反応させて得られる
反応生成物が用いられる。この際、上記チタン化合物の
添加量は、特に制限はないが、通常は上述のマグネシウ
ムあるいはマンガンの高級脂肪酸塩、高級アルコール塩
または炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有するリ
ン酸塩に対して0.5以下(モル比)、好ましくは0.02〜
0.2(モル比)の範囲で選定する。チタン化合物の添加
量は0.5(モル比)を超えると触媒活性が著しく低下し
好ましくない。ここで上記塩を構成する高級脂肪酸また
は高級アルコールとしては、炭素数10以上の飽和,不飽
和いずれでもよく、特に炭素数16以上のものが好まし
い。これらの具体例としては、カプリン酸,ラウリン
酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレ
イン酸などの高級脂肪酸、さらにはデカノール,ラウリ
ルアルコール,ミリスチルアルコール,セチルアルコー
ル,ステアリルアルコールなどの高級アルコールをあげ
ることができる。また、炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化
水素基を有するリン酸塩を構成するリン酸は、亜リン酸
であってもよく、リン酸または亜リン酸のモノあるいは
ジアルキルエステル(ROPH2O3,(RO)2PHO2,ROPH2O2な
ど)やモノあるいはジアルキル(亜)リン酸(RPH2O3,
R2PHO2,RPH2O2など)が挙げられる。長鎖の脂肪族炭化
水素基とは、炭素数6以上、好ましくは8以上の飽和あ
るいは不飽和の脂肪族炭化水素基を指す。具体例として
は、ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,2−エチル−
ヘキシル基,ノニル基,デシル基,ラウリル基,ミリス
チル基,ヘプタデシル基,ステアリル基,オクタデセニ
ル基などがあげられる。これら高級脂肪酸,高級アルコ
ールまたは炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有す
るリン酸のマグネシウム塩またはマンガン塩は、様々な
方法により得ることができ、また市販品をそのまま乾燥
して用いてもよい。なお上記のマグネシウム塩は、高級
脂肪酸,高級アルコールあるいは炭素数6以上の長鎖脂
肪族炭化水素基を有するリン酸とアルキルマグネシウム
から製造する等種々の方法で製造することができる。さ
らに、上述のマグネシウム塩やマンガン塩(即ち、マグ
ネシウムやマンガンの高級脂肪酸塩、高級アルコール塩
あるいは炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有する
リン酸塩)は、他の金属と複塩を形成したものであって
もよい。
一方、ここで用いるチラン化合物は、前述した如く、一
般式〔1〕で表わされるものであり、具体的にはTiC
l4,TiBr4,TiI4などのテトラハロゲン化チタン、Ti(OC
H3)Cl3,Ti(OC2H5)Cl3,Ti(O・i-C3H7)Cl3,Ti(OC4H9)Cl
3,Ti(OC2H5)Br3などのトリハロゲン化モノアルコキシ
チタン、Ti(OCH3)2Cl2,Ti(OC2H5)2Cl2,Ti(O・i-C3H7)2
Cl2,Ti(OC4H9)2Cl2,Ti(OC2H5)2Br2などのジハロゲン
化ジアルコキシチタン、Ti(OCH3)3Cl,Ti(OC4H5)3Cl,T
i(O・i-C3H7)3Cl,Ti(OC4H9)3Cl,Ti(OC2H5)3Brなどのモ
ノハロゲン化トリアルコキシチタン、Ti(OCH3)4,Ti(OC
2H5)4,Ti(O・i-C3H7)2,Ti(OC4H9)4などのテトラアルコ
キシチタン、さらにはTi(OCOCH3)4,Ti(OCOCH3)2Cl2な
どをあげることができる。
〔A〕成分中の(a)である遷移金属を含有する触媒成
分は、上述したように、マグネシウムやマンガンの高級
脂肪酸塩、高級アルコール塩あるいは炭素数6以上の長
鎖脂肪族炭化水素基を有するリン酸塩に、上記一般式
〔1〕で表わされるチタン化合物を反応させることによ
り得られるが、この際の反応条件は様々であるが、通常
はこれらの化合物を炭化水素溶媒中で混合し、50℃〜溶
媒の沸点の範囲の温度にて10分以上反応させればよい。
なお、場合によっては、上述の高級脂肪酸塩や高級アル
コール塩あるいは炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基
を有するリン酸塩と(b)のメッキ処理あるいは被覆処
理した充填材とを炭化水素溶媒中で混合した後に、一般
式〔1〕で表わされるチタン化合物を加えて反応させる
ことによって(a)であるチタンを含有する触媒成分を
調製してもよい。さらに、この(a)チタンを含有する
触媒成分を得るにあたっては、上述の塩とチタン化合物
と共にVCl4,VOCl3,VO(OC2H5)3,VO(OC4H9)3などのバ
ナジウム化合物を用いると、得られるポリマーの分子量
分布の拡大や共重合性の向上に有効である。
このようにして得られる〔A〕成分中の(a)触媒成分
は、脂肪族炭化水素,脂環族炭化水素,芳香族炭化水素
などの炭化水素溶媒のいずれかに可溶な成分である。ま
た、この(a)触媒成分は、当該触媒成分および〔B〕
有機アルミニウム化合物を用いたエチレンの低圧重合に
おいてエテレン分圧1気圧,遷移金属原子1g当り、ポリ
エチレン10kg以上生成しうる程度の高い活性を有するも
のであることが好ましい。つまり、反応系に(a)の触
媒成分を、遷移金属原子1g存在させ、エチレン分圧を常
圧〜50気圧にしてエチレンの重合を行なった際に、ポリ
エチレンが単位エチレン圧当り10kg以上製造されるよう
な高い触媒活性を示すことが望まれるのである。ここで
(a)の触媒成分の活性が低いと、反応系に(a)触媒
成分を多量に加えなければならず、その結果、重合反応
後に脱灰工程が必要となり、後処理が極めて煩雑となり
好ましくない。
本発明に用いる触媒の〔A〕成分は、上述した(a)の
触媒成分と(b)のメッキ処理あるいは被覆処理を施し
た充填材を接触処理して得られる生成物である。ここで
用いる充填材としては、様々なものがあり得られる組成
物の用途等に応じて適宜選定すればよいが、一般に炭素
繊維,カーボンブラック,ガラス繊維,ガラスビーズ,
ガラスバルーン,雲母,チタン酸カリ,パルプなどがあ
げらえる。また、チタン酸カリやパルプについては、そ
の形状は粉末状,フレーク状,繊維状など様々である。
これらの形状のものはいずれも使用可能であるが、各形
状においてその最大長が5mmを超えないもの、特に2mm以
下のものが好ましい。5mmを超えるような大きな充填材
を用いると、エチレンの重合中に凝集が激しく、大きな
塊状物が生じて配管等の閉塞を生じると共に、得られる
組成物が不均質なものとなる。
またこの充填材は必要に応じて充分に乾燥(減圧加熱乾
燥あるいは溶媒使用による共沸乾燥など)したり、ある
いはトリアルキルアルミニウム,ジアルキルアルミニウ
ムモノハライド,モノアルキルアルミニウムジハライド
などの有機アルミニウム化合物にて予備処理しておく
と、充填材中の水分や反応性官能基による触媒成分
(a)への悪影響が防止され好ましい。
本発明では(b)の充填材として、これらの充填材をそ
のままの状態で用いるのではなく、金属メッキ処理ある
いは金属もしくは金属酸化物で被覆処理したものを用い
る。ここでメッキ処理や被覆処理に使用する金属として
は、ニッケル,銀,銅,アルミニウム,鉄,スズなどが
あげられ、また被覆処理に使用する金属酸化物としては
酸化チタン,酸化スズ,シリカ,アルミナ,フェライ
ト,シリカアルミナなどがあげられる。
なお、充填材のメッキ処理や被覆処理にあたっては、電
解や浸漬等の手段によればよいが、特に被覆処理に際し
ては、混練等によって充填材表面に所定の金属や金属酸
化物を付着させるだけでもよい。
本発明において、前述した(a)の触媒成分と(b)の
メッキ処理あるいは被覆処理した充填材とを接触処理す
るにあたっては、様々な方法が考えられる。例えば
(a)の触媒成分の炭化水素溶液に、(b)の表面処理
(メッキ処理あるいは被覆処理)した充填材をそのまま
あるいは懸濁液として加え、充分に混合した後、所定時
間熟成すればよい。また、逆に(b)の充填材を炭化水
素溶媒に加えて懸濁液とし、これに(a)の触媒成分の
炭化水素溶液を加え、充分に混合した後、所定時間熟成
してもよい。この(a),(b)の接触処理にあって用
いる溶媒あるいは媒体は、脂肪族炭化水素,脂環族炭化
水素、芳香族炭化水素など各種のものがあり、適宜選定
して使用すればよい。また、接触処理における温度は室
温乃至用いた溶媒または媒体の沸点の範囲で任意に定め
ればよく、通常は熟成時間は室温で1時間以上を目安と
し、高温になるほど短時間でよい。
なお、(a),(b)の接触処理の際の両者の配合割合
は、様々な条件により異なり、一義的に定めることはで
きないが、要するに、本発明の方法によりエチレンの重
合あるいは共重合を行なった場合に、効率よく重合ある
いは共重合反応が進行すると同時に、反応後に脱灰工程
が不要である程度の量の(a)の触媒成分と、組成物中
の(b)の充填材含量が0.5重量%以上になる量の
(b)の充填材を配合すればよい。(a),(b)の配
合割合を定める具体的な手法としては、まず生成ポリマ
ーに対する(b)の充填材量を定め、このポリマーを無
脱灰で生成できる量の(a)の触媒成分を加えればよ
い。このためには、(b)の充填材を加えない(a)の
触媒成分そのものの触媒活性を予め測定しておき、これ
を目安とすればよい。この手法を用いて配合量を定める
には次の如き関係式に基いて計算する。即ち、(a)の
触媒成分の活性が、該触媒成分中の遷移金属原子1gあた
り、ポリエチレンAkgを生成しうるものであり、使用す
る(b)の充填材量がBkg,最終組成物中の充填材の割合
をC%とし、この場合に必要な(a)の触媒成分中の遷
移金属原子の量をXgとすれば、まず、生成すべきポリマ
ー量Pkgは、 P=Ax で表わされる。また生成ポリマーと充填材の割合の関係
から、P:B=100−C:C が成り立つ。従ってこれらの関係から が成り立つこととなる。なお、組成物中の(b)の充填
材量を多くする場合には、この充填材の影響により触媒
成分の活性が低下するおそれがあるので、(a)の触媒
成分を上記関係式から算出される量より若干多目に配合
することが好ましい。
本発明の方法では、上述の如く(a),(b)を接触処
理して得られる生成物を触媒の〔A〕成分とする。この
〔A〕成分はスラリー状物のまま反応系に導入してもよ
く、また溶媒あるいは媒体を分離した後に導入してもよ
い。さらには、この生成物を予め有機アルミニウムで処
理しておくと、触媒活性の向上に効果がある。この際の
処理は、有機アルミニウムを、50℃以下、好ましくは20
℃以下で加えて1〜5時間程度混合することによって行
なわれる。ここで使用する有機アルミニウムは、各種の
ものがあるが、ジメチルアルミニウムモノクロリド,ジ
エチルアルミニウムモノクロリド,ジイソブチルアルミ
ニウムモノクロリド等のジアルキルアルミニウムハロゲ
ン化物、エチルアルミニウムジクロリド,イソブチルア
ルミニウムモノクロリド等のアルキルアルミニウムジハ
ロゲン化物、あるいはエチルアルミニウムセスキクロリ
ド等のセスキアルミニウム化合物もしくはこれらの混合
物などがあげられる。
次に、本発明の方法に用いる触媒の〔B〕成分として
は、有機アルミニウム化合物が使用されるが、この有機
アルミニウム化合物は各種のものがあり、特に制限はさ
れない。通常は一般式R′mAlX′3-mで表わされるもので
あり、式中のR′は炭素数1〜10、好ましくは1〜6の
アルキル基,シクロアルキル基またはアリール基であ
り、X′はハロゲン原子である。またmは3以下の正の
実数、具体的にはm=1,1.5,2あるいは3があげられ
る。この有機アルミニウム化合物の具体例としては、ト
リメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリ
イソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウ
ム,トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミ
ニウム化合物およびジエチルアルミニウムモノクロリ
ド,ジエチルアルミニウムモノブロミド,ジエチルアル
ミニウムモノアイオダイド,ジイソプロピルアルミニウ
ムモノクロリド,ジイソブチルアルミニウムモノクロリ
ド,ジオクチルアルミニウムモノクロリド等のジアルキ
ルアルミニウムモノハイライドあるいはメチルアルミニ
ウムセスキクロリド,エチルアルミニウムセスキクロリ
ド,エチルアルミニウムセスキブロミド,ブチルアルミ
ニウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセス
キハライドが好適であり、またこれらの混合物も好適な
ものとしてあげられる。特にトリアルキルアルミニウム
とジアルキルアルミニウムハロゲン化物の混合物あるい
はアルキルアルミニウムジハロゲン化合物とアルキルア
ルミニウムセスキハライドとの混合物は、好ましい。そ
の他有機リチウムアルミニウム化合物、さらにはトリア
ルキルアルミニウムと水から生成するアルキル基含有ア
ルミノキサンなども使用可能である。
本発明の方法では、上述の〔A〕,〔B〕両成分を触媒
として用いるが、これらの使用割合は特に制限なく条件
に応じて適宜定めればよい。通常は、〔A〕成分中の遷
移金属原子1モルに対して、〔B〕成分中のアルミニウ
ム原子2〜2000モル、好ましくは10〜100モルとすれば
よい。
本発明の方法では原料としてエチレンを用い、これを重
合させるわけであるが、エチレンと共に少量の他のα−
オレフィン例えばプロプレン,ブテン−1,ヘキセン−1,
オクテン−1,4−メチルペンテン−1,デセン,オクタデ
センなどと共重合させることもできる。この重合あるい
は共重合にあたっては、反応系に〔A〕成分ならびに
〔B〕成分を加え、次いでこの系に原料であるエチレン
またはエチレンと少量の他のα−オレフィン(最大20%
程度)を導入する。
重合方法ならびに条件等は特に制限はなく、スラリー重
合,気相重合等のいずれも可能であり、また連続重合,
非連続重合のどちらも可能である。触媒成分〔A〕の添
加量は、既に前述した関係式に従って定めれはよいが、
〔A〕成分中の(b)充填材の量が、得られる組成物中
に0.5重量%以上、好ましくは1.0〜90重量%程度含有さ
れるように選定すればよい。反応系のエチレン圧は常圧
〜50kg/cm2とし、反応温度は20〜100℃、好ましくは50
〜90℃とする。重合に際しての分子量調節は公知の手
段、例えば水素等により行なうことができる。
本発明の方法により重合あるいは共重合反応を行なった
後、スラリー重合の場合はフラッシュや遠心分離等の手
段の操作を行ない、さらに乾燥することによって溶媒等
を除去すれば、目的とするポリエチレン組成物を得るこ
とができる。
(発明の効果) 以上の如き本発明の方法によれば、充填量に関係なく均
一分散したポリエチレン系組成物の粉末あるいは繊維状
物が多大な混練エネルギーを要せずに容易に得られると
共に、製造の際の作業環境が極めて良好である。また得
られる組成物は、ポリマーと充填材との密着性がよく充
填材の脱離がない。しかも、重合過程において分子量調
節が容易であり、また高分子量のポリマーにも容易に充
填材が分散できる。つまり、本発明の方法では、高活性
の触媒成分(a)を充填材(b)に担持あるいは付着さ
せ、このようにして得た生成物を充填材ならびに触媒と
して作用させて、エチレンの重合を行なうために、ポリ
マーが充填材表面で形成され、この結果ポリマーと充填
材との密着性が大きくなると共に、充填材の分散性が良
好な組成物となるのである。しかも、用いる触媒成分が
極めて高活性であるため、極く少量使用すればよく、そ
のため脱灰処理を行なう必要がなく、高品質の組成物が
得られるのである。
本発明の方法により得られる組成物は各種の分野の材料
として幅広く用いられ、導電性材料,電磁シールド材,
帯電防止材,被覆材さらには防振材,着色用マスターバ
ッチなどとして有効に利用される。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
(実施例) 実施例1 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水n−ヘプタン100ml,ステアリン酸マグネシウム10.0g
(17ミリモル)および四塩化チタン0.33g(1.7ミリモ
ル)を入れ、ついで昇温し還流下に2時間反応させ粘性
を有するチタン含有触媒成分の溶液を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに脱水n
−ヘキサン400ml,トリエチルアルミニウム1ミリモル,
ジエチルアルミニウムクロリド1ミリモルおよび上記
(1)で得られたチタン含有触媒成分をチタン原子とし
て0.005ミリモル採取してオートクレーブに投入し、80
℃に昇温した。次いで、水素を供給し、4.0kg/cm2Gに
昇圧した後、全圧が9kg/cm2Gに保たれるようにエチレ
ンを連続的に供給し、1時間重合を行なった。得られた
ポリマーは58gであり重合活性は242kg/g・Ti・hrであっ
た。
(3)チタン含有触媒成分および充填材の混合物の調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水n−ヘキサン100mlおよび室温(20℃)で3時間減圧
乾燥したニッケルメッキマイカフレーク40gを入れ、次
いで上記(1)のチタン含有触媒成分0.01ミリモルを添
加し、昇温後還流下に1時間加熱処理を行なって、混合
物のスラリーを得た。
(4)エチレンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに上記
(3)で調製した混合物のスラリー溶液を全量供給し、
脱水したn−ヘキサン300mlを加え全量を400mlとした。
次いでトリエチルアルミニウム1ミリモル,ジエチルア
ルミニウムモノクロリド1ミリモルを添加し、80℃に昇
温後、水素を4kg/cm2Gまで供給し、全圧を9kg/cm2Gに
保つようにエチレンを連続的に供給しながら、18分間重
合を行ない全量65gのマイカ含有ポリエチレン組成物を
得た。乾燥した粉末は全て黒褐色を示し、ニッケルメッ
キされたマイカフレークの分離は見られなかった。ま
た、この組成物の20℃における体積固有抵抗は0.6Ω・c
mであって、導電性が良好であった。このことはニッケ
ルメッキマイカフレークがポリエチレン中に均一に分散
していることを示している。条件および結果を第1表に
示す。
比較例1 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに実施例
1(3)の触媒スラリー調製時に用いたニッケルメッキ
マイカフレーク20gを400mlスラリー状で供給した。次い
で、トリエチルアルミニウム1ミリモル,ジエチルアル
ミニウムモノクロリド1ミリモルおよび実施例1(1)
で得たチタン含有触媒溶液をチタン量として0.005ミリ
モル添加し、80℃に昇温後水素分圧4kg/cm2G供給し、
全圧を9kg/cm2Gでエチレンを連続的に供給しつつ30分
間重合した。得られた組成物は46gであっり、粉末は黒
褐色を示してはいたが、明らかにニッケルメッキマイカ
フレークとの分離が見られた。
実施例2〜4 実施例1において充填材の種類,使用量,有機アルミニ
ウム化合物および触媒成分量を第1表に示すものとした
こと以外は、実施例1と同様にして、重合を行なった。
結果を第1表に示す。
実施例5 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積200mlのフラスコに室温にてn
−ヘプタン50mlと市販のステアリルアルコール5.4g(20
ミリモル)を入れ、エチルブチルマグネシウム10ミリモ
ルを20分で滴下した。ついで昇温後還流下に3時間反応
した後40℃まで冷却して四塩化チタンを1ミリモル添加
した。再び昇温し還流下に3時間反応させて透明な溶液
を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 上記(1)で得られた触媒成分0.01ミリモルを用い、実
施例1(2)と同様にしてエチレンを重合したところ、
61.3gのポリエチレンが得られた。このものの活性は126
kg/g・Ti・hrであった。
(3)チタン含有触媒成分および充填材の混合物の調製 実施例1(3)において充填材としてアルミニウム被覆
ガラスファイバー20gを用いチタン含有触媒成分を0.01
ミリモル用いたこと以外は実施例1(3)と同様にして
チタン触媒成分および充填材スラリー溶液を得た。
(4)エチレンの重合 実施例1(4)と同様にしてアルミニウム被覆ガラスフ
ァイバー含有ポリエチレン組成物を得た。結果を第1表
に示す。
実施例6 (1)チタン含有触媒成分および充填材の混合物の調製 アルゴン置換した500mlのフラスコに室温にて脱水n−
ヘキサン150mlおよびニッケルメッキマイカフレーク40.
5gを入れ攪拌下でジエチルアルミニウムモノクロリド1
ミリモルを滴下し、40℃で1時間反応させた。次いで、
実施例1(1)のチタン含有触媒成分0.01ミリモルを添
加し、40℃にて2時間処理を行ない、触媒成分と充填材
の混合物スラリー溶液を得た。
(2)エチレンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに、上記
(1)で調製した混合物スラリー溶液を全量供給し、脱
水n−ヘキサンを加え全量を400mlとした。ついでトリ
エチルアルミニウム1ミリモル、ジエチルアルミニウム
クロリド1ミリモルを添加し、80℃に昇温後水素を4kg/
cm2Gまで供給し、全圧9kg/cm2Gでエチレンを連結的に
供給しながら20分間行ない、ニッケルメッキマイカフレ
ーク含有ポリエチレンを76g得た。乾燥した粉末はニッ
ケルメッキマイカフレークをポリエチレンが覆ってお
り、分離したニッケルメッキマイカフレークはほとんど
見られなかった。
実施例7 (1)チタン含有触媒成分の調製 実施例5の(1)におけるステアリルアルコールに代え
て、リン酸−ジ−2エチルヘキシルエステル20ミリモル
を用いたほかは、実施例5の(1)と同様にして透明な
溶液を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 上記(1)で得られたチタン含有触媒成分0.005ミリモ
ルと、ジエチルアルミニウムモノクロリド2ミリモルを
用いたほかは実施例1の(2)と同様にしてエチレンを
重合した。この結果42gのポリエチレンを得た。このも
のの重合活性は175kg/g・Ti・hrに相当する。
(3)チタン含有触媒成分と充填材の混合物の調製 充填材としてニッケルメッキ炭素繊維8.0gを用い、チタ
ン含有触媒成分として上記(1)で得られたものを0.01
ミリモル用いたほかは、実施例1(3)と同様にしてこ
れらの混合物のスラリー溶液を得た。
(4)エチレンの重合 上記(3)で得られたスラリー溶液と有機アルミニウム
化合物としてジエチルアルミニウムモノクロリド2ミリ
モルを用いたほかは実施例1の(4)と同様にしてエチ
レンを重合を行なった。結果を第1表に示す。
比較例2 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに実施例
7の触媒調製時に用いたニッケルメッキ炭素繊維8.5gを
入れ、さらに400mlの脱水n−ヘキサン、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド2ミリモルおよび実施例7(1)
で得られたチタン含有触媒成分をチタン量として0.01ミ
リモルを添加して、80℃に昇温した。次いで水素を4kg/
cm2Gまで供給し、全圧9kg/cm2Gでエチレンを連続的に
供給しながら30分間重合した。得られた組成物は45gで
あり、粉末はポリエチレンとニッケルメッキ炭素繊維が
完全に分離していた。
実施例8 実施例1において、実施例1(1)における四塩化チタ
ンの代わりに、Ti(OC2H5)4を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして行なった。なお、重合活性は200kg/g・T
i・hrであった。条件と結果を第1表に示す。
実施例9 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積200mlのフラスコに室温にて脱
水n−ヘプタン40mlと、オレイン酸マンガン4g(6.5ミ
リモル)おより四塩化チタン0.12g(0.65ミリモル)を
入れて昇温し、還流下に3時間反応させ、チタン含有触
媒成分を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 実施例1(2)において、上記(1)で得られたチタン
含有触媒成分をチタン原子とし0.02ミリモル用いたこと
以外は実施例1(2)と同様にして重合を行なった。こ
のものの活性は、28kg/g・Ti・hrであった。
(3)チタン含有触媒成分および充填材の混合物の調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水n−ヘキサン10mlおよび室温(20℃)で3時間減圧乾
燥した銀被覆ガラスビーズ(30μ)20.0gを入れ、次い
で上記(1)のチタン含有触媒成分0.01ミリモルを添加
し、昇温のち、還流下に1時間加熱処理を行なって、混
合物のスラリーを得た。
(4)エチレンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに上記
(3)で調製した混合物のスラリー溶液を全量供給し、
脱水したn−ヘキサン300mlを加え、全量を400mlとし
た。次いで、トルエチルアルミニウム1ミリモル,ジエ
チルアルミニウムモノクロリド1ミリモルを添加し、80
℃に昇温後、水素を4kg/cm2Gまで供給し、全圧を9kg/c
m2Gに保つようにエチレンを連結的に供給しながら、45
分間重合を行ない、銀被覆ガラスビーズ含有ポリエチレ
ン組成物を得た。乾燥した粉末は、銀被覆ガラスビーズ
をポリエチレンが覆っており、分離した銀被覆ガラスビ
ーズはほとんど見られなかった。条件と結果を第1表に
示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法で用いる触媒の調製工程を表し
た図面である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】〔A〕(a)遷移金属を含有すると共に炭
    化水素溶媒に可溶な高活性触媒成分と(b)金属メッキ
    を施した充填材または金属もしくは金属酸化物で被覆し
    た充填材とを予め接触処理して得られる生成物、および
    〔B〕有機アルミニウム化合物を用いて、エチレンを重
    合あるいはエチレンと少量の他のα−オレフィンを共重
    合してポリエチレン組成物を製造するにあたり、前記
    (a)遷移金属を含有すると共に炭化水素溶媒に可溶な
    高活性触媒成分として、マグネシウムあるいはマンガン
    の高級脂肪酸塩,高級アルコール塩または炭素数6以上
    の長鎖脂肪族炭化水素基を有するリン酸塩に対して、一
    般式TiXn(OR)4-n〔式中、Rは炭素数1〜10のアルキル
    基またはアシル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。ま
    たnは0以上4以下の実数である。〕で表わされるチタ
    ン化合物を0.5以下(モル比)の割合で加えて反応させ
    て得られる反応生成物を用いることを特徴とするポリエ
    チレン組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】(a)触媒成分が、当該触媒成分および
    〔B〕有機アルミニウム化合物を用いたエチレンの低圧
    重合においてエチレン分圧1気圧,遷移金属原子1g当
    り、ポリエチレン10kg以上生成しうる活性を有するもの
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】〔A〕(b)充填材が、最大長5mm以下の
    ものである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】得られるポリエチレン組成物が、〔A〕
    (b)充填材を0.5重量%以上含有するものである特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
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