JPH0680806A - 吸水性樹脂架橋体の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂架橋体の製造方法

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JPH0680806A
JPH0680806A JP25905692A JP25905692A JPH0680806A JP H0680806 A JPH0680806 A JP H0680806A JP 25905692 A JP25905692 A JP 25905692A JP 25905692 A JP25905692 A JP 25905692A JP H0680806 A JPH0680806 A JP H0680806A
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water
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absorbent resin
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JP25905692A
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English (en)
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Masakatsu Suetsugu
正克 末次
Eiji Sezaki
英治 瀬崎
Masatoshi Isono
正敏 磯野
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)ポリエチレン系重合体15〜55重量
%とエチレン−プロピレン−ジエン共重合体85〜45
重量%とからなるオレフィン系熱可塑性エラストマー1
00重量部に対して(b)水添ジエン系共重合体10〜
100重量部を含有し、前記成分(a)+(b)100
重量部に対して(c)吸水性樹脂5〜95重量部、
(d)無機フィラー1〜25重量%、(e)軟化剤2〜
50重量部および(f)可塑剤2〜50重量部を含有す
る樹脂組成物を成形した後、電離性放射線を照射するこ
とを特徴とする吸水性樹脂架橋体の製造方法。 【効果】 力学的物性、形態保持性等に優れ、各種防水
用シール、止水剤などに好適。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水膨潤性の高分子吸水
剤とオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する吸水
性樹脂発泡体に関する。さらに詳しくいえば、トンネル
や上下水道工事のセグメント間の防水用シール、建築物
外壁パネルの間隙のシールなどの土木、建築工事の止水
材、防震機能を兼ねた結露防止材などに有用なオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーに吸水性樹脂を配合した吸水
性樹脂架橋体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】トンネルや上下水道工事
のセグメント間の防水用シール材としては、従来、ポリ
アクリル酸塩の架橋物、デンプン−ポリアクリル酸塩系
樹脂、ビニルアルコール共重合体あるいは無水マレイン
酸共重合体と塩基性物質との反応生成物を架橋した樹脂
などの高吸水性樹脂をジエン系ゴムなどに配合して加硫
した水膨脹性組成物が広く用いられている(特開昭57-1
08143 号、同57-135160 号等)。しかしながら、この吸
水性樹脂組成物は、加硫工程を要するため成形加工コス
トの上昇および生産性の低下等の問題があった。
【0003】また、熱可塑性樹脂に高吸水性樹脂を含有
させた吸水性樹脂組成物、例えば、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体またはポリブタジエンに細かく分割した吸水
ポリマー(低級オレフィン−無水マレイン酸を尿素樹脂
またはメラミン樹脂で架橋したもの)を配合したもの
(特開昭55-8424 号公報)、塩素化ポリエチレンとポリ
イソブチレンとの組成物に高吸水性樹脂(無水マレイン
酸−イソブチレン共重合体、アクリル酸−ビニルアルコ
ール共重合体など)を混合したもの(特開昭62-106879
号公報)等も提案されているが、前者は温度依存性が大
きく、特に低温度における吸水性、柔軟性が低く作業性
に問題があり、後者は焼却処分時に塩化水素を発生する
など環境対策上の問題もある。
【0004】さらにカルボキシレート含有の吸水性樹脂
とグリシジル基含有のオレフィンとを溶融混練してポリ
オレフィン樹脂組成物にすること、あるいは吸水性樹脂
粉体とポリオレフィン樹脂ペレットとオレフィン樹脂ペ
レット粉体を溶融混練することで吸水後の形態保持率を
高めること(特開昭63-110226 号公報、特開昭63-13543
1 号公報)等も提案されているが、熱可塑性ポリマーを
ベースにする複合組成物であり、吸水と乾燥を繰返すと
吸水剤が樹脂組成物から徐々に失われる、いわゆるゲル
抜け減少を生じ、吸水効率が低下するなど長期使用時の
耐久性に問題がある。
【0005】本発明者らはオレフィン系熱可塑性エラス
トマーをベースにした非加硫タイプの吸水性樹脂組成物
について検討し、ポリエチレン系重合体とエチレン−
プロピレン−ジエン共重合体とからなるオレフィン系熱
可塑性エラストマーに吸水性樹脂、軟化剤および可塑剤
を配合した樹脂組成物が柔軟性、成形加工性に優れてい
ること、前記各成分に無機フィラーを配合した組成物
では吸水性樹脂の組成物中における分散性が良好となり
優れた吸水性樹脂組成物になること、前記吸水性樹脂
組成物を低倍率発泡させたものは一層吸水性に優れてい
ること、前記低倍率発泡させたものに電離性放射線を
照射することにより強度が向上し、重量保持率が向上す
ること、また、前記の各成分に水添ジエン系共重合体
を配合することにより、発泡させなくとも吸水力が向上
し、柔軟性、吸水性、成形加工性に優れていることを見
出し、それぞれ特許出願している。
【0006】これらの吸水性樹脂組成物は、優れた吸水
性、柔軟性等を有しているものであるが、その用途およ
び使用量の拡大にともない、より一層の性能向上をはか
るべく、吸水性樹脂損失(ゲル抜け)防止等の耐久性の
向上をはかることが求められている。従って、本発明の
課題は力学的物性等に優れ、吸水後の樹脂組成物のゲル
抜けによる形態変化が起こらず、柔軟性および生産性に
優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーをベースにし
た吸水性樹脂架橋体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、前記吸水性樹
脂組成物の成形体に電離性放射線を照射し、架橋構造と
することによって前記の課題が解決できることを確認し
本発明に到達した。すなわち、本発明は、(a)ポリエ
チレン系重合体15〜55重量%とエチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体85〜45重量%とからなるオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して
(b)水添ジエン系共重合体10〜100重量部を含有
し、前記成分(a)+(b)100重量部に対して
(c)吸水性樹脂5〜95重量部、(d)無機フィラー
1〜25重量部、(e)軟化剤2〜50重量部および
(f)可塑剤2〜50重量部を含有する樹脂組成物を成
形した後、電離性放射線を照射することを特徴とする吸
水性樹脂架橋体の製造方法を提供するものである。以
下、本発明の吸水性樹脂架橋体の製造方法について説明
する。
【0008】本発明の吸水性樹脂架橋体のベースとなる
オレフィン系熱可塑性エラストマー(a)はポリエチレ
ン系重合体(第1成分)とエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(第2成分)とからなる組成物である。ここ
で、第一成分であるポリエチレン系重合体としては、エ
チレンの単独重合体、エチレンとプロピレンまたは他の
α−オレフィン共重合体、もしくはエチレンと酢酸ビニ
ル、エチルアクリレート等との共重合、あるいはこれら
の単独重合体同志、さらには単独重合体と共重合体とブ
レンドしたもの等を用いることができる。具体的には、
ポリエチレンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体が好
ましい。
【0009】ポリエチレンとしては、メルトインデック
ス(MI, JISK7210, 荷重2.16kg)が0.01〜100g/
10分、密度 0.910〜0.935 g/cm3 のものが好ましい。
また、ポリエチレンには、炭素原子数4〜20程度のα
−オレフィンを20モル%以下程度まで共重合したもの
も含まれる。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)としては酢酸ビニル含有率が10〜30重量%の
共重合体が好ましく、特に酢酸ビニルの含有率が17〜
30重量%の範囲内にあるものが好ましい。このような
EVAのメルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)
は15〜25g/10分が好ましい。上記ポリエチレン
系重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)がより好ましい。
【0010】オレフィン系熱可塑性エラストマー(a)
の第2の成分であるエチレン−プロピレン−ジエン共重
合体(EPDM)は、エチレン、プロピレンおよびジエ
ンよりなる共重合体である。
【0011】前記ジエン化合物としては、エチリデンノ
ルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジ
エンなどが挙げられる。上記EPDMは、エチレン含有
率が50〜60モル%、プロピレン含有率が20〜30
モル%、ジエン化合物含有率が1〜20モル%、および
ヨウ素価が1〜30であるものが好ましい。EPDMの
ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は、20〜100
が好ましく、特に50〜90が好ましい。
【0012】前記ポリエチレン系重合体とエチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体(EPDM)との配合割合は
ポリエチレン系重合体が15〜55重量%、好ましくは
20〜50重量%、EPDMが85〜45重量%、好ま
しくは80〜50重量%である。ポリエチレン系重合体
が15重量%未満では機械的強度および成形性が低下
し、一方ポリエチレン系重合体が55重量%を超えると
硬度が上昇し、引裂強度等が低下することとなる。
【0013】オレフィン系熱可塑性エラストマー(a)
は、ポリエチレン系重合体とEPDMとを上記の割合で
溶融混練して製造される。すなわち、ポリエチレン系重
合体15〜55重量%とEPDM85〜45重量%とを
二軸押出機、単軸押出機、ロール混練機、バンバリミキ
サー、ブラベンダー等の混練機により混練する。混練温
度はベースとなる樹脂成分が溶融する温度以上で適宜設
定すればよいが、通常90〜160℃未満の範囲で行な
うのが好ましい。このようにして得られるオレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物のメルトインデックス(1
90℃、2.16kg荷重)は 0.5〜20g/10分が好まし
い。
【0014】なお、本発明ではオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(a)は、ポリエチレン系重合体とEPDM
とを独立した成分として、後に述べる水添ジエン系共重
合体(b)、吸水性樹脂成分(c)、無機フィラー
(d)、軟化剤(e)および可塑剤(f)と一括あるい
は任意の順序で混練して調製することもできる。本発明
では、吸水性樹脂架橋体の吸水性を向上させるために
(b)水添ジエン系共重合体を配合する。
【0015】水添ジエン系共重合体は、ビニル芳香族化
合物重合体ブロック(A)と共役ジエン系重合体もしく
はビニル芳香族化合物と、共役ジエンとのランダム共重
合体ブロック(B)とからなる(A)−(B)ブロック
共重合体、またはさらに必要に応じてビニル芳香族化合
物と共役ジエンのうち、ビニル芳香族化合物が漸増する
テーパーブロック(C)とからなる(A)−(B)−
(C)ブロック共重合体、もしくはビニル芳香族重合体
(A)からなる(A)−(B)−(A)ブロック共重合
体であり、これを水素添加し、共役ジエン部分の二重結
合の少なくとも80%が飽和されており、数平均分子量
が5万〜60万を示すものである。これらは特開平 3-7
2512号に開示されている。上記水添ジエン系共重合体
は、結合スチレン量10〜30重量%、メルトフローレ
ート(230℃、2.16kg荷重)3〜6g/10分のもの
が好ましい。
【0016】本発明の吸水性樹脂架橋体における吸水性
樹脂(c)としては、高吸水性樹脂として市販されてい
るものが特に制限なく使用できるが、カルボキシル基ま
たはカルボキシル基に誘導しうる基を分子内に1個もし
くは2個有するα,β−不飽和化合物を単量体成分とし
て含有する重合体を架橋剤を用いて架橋して得られる高
吸水性樹脂が好ましく、粒子径が5〜30μm、好まし
くは10〜20μmのものである。
【0017】このような吸水性樹脂としては、例えばポ
リアクリル酸塩系樹脂、デンプン−アクリル酸塩グラフ
ト系ポリマー、酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸共
重合体、ビニルアルコール系共重合体などが挙げられ、
中でもポリアクリル酸塩系樹脂が好ましく用いることが
できる。前記吸水性樹脂はその吸水率が自重の10〜5
00倍、好ましくは50〜200倍の吸水能を有するも
のが望ましい。
【0018】本発明の吸水性樹脂架橋体では、無機フィ
ラー(d)を使用することにより、吸水性樹脂の組成物
中における分散性が向上するため、特に相溶化剤を使用
しなくてもよい。ここで無機フィラー(d)としては、
タルク、炭酸カルシウム、セッコウ、カーボンブラッ
ク、クレー、カオリン、シリカ、ケイソウ土、炭酸マグ
ネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイ
カ、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土、セメン
ト、シリカフューム、雲母粉等を使用することができ、
その中でもタルク、炭酸カルシウム、シリカが好まし
い。これらの無機フィラーは粉末状、球状、フレーク状
等の各種形状のものを用いることができる。
【0019】本発明の吸水性樹脂架橋体では、低温での
柔軟性の向上、粉つき性の向上、作業性の改善のために
軟化剤(e)および可塑剤(f)を配合する。軟化剤
(e)としては、鉱物油系軟化剤が好ましく用いられ
る。鉱物系の軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン
系、芳香族系等の石油系軟化剤、重合した高沸点強芳香
族系オイル、流動パラフィン、ホワイトオイルなどが挙
げられるが、好ましくは石油系軟化剤、特にEPDMな
どとの相溶性の良好なパラフィン系石油軟化剤を好まし
く用いることができる。
【0020】可塑剤(f)は、通常樹脂組成物で用いら
れているものが使用でき、例えば、フタル酸誘導体を好
ましく用いることができる。フタル酸誘導体としては、
ジメチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタ
レート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ
−n−オクチルフタレート、ジイソオクチルフタレー
ト、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、
ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジト
リデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ベンジ
ルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフ
タレート、アルキルベンジルフタレート、ジメトキシエ
チルフタレート、ジメチルシクロヘキシルフタレート、
メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエ
チルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート
等およびそれらの混合物などが挙げられる。本発明では
上記した成分以外にも、所望によりさらに、紫外線吸収
剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、造核
剤、着色剤等を適宜配合することができる。
【0021】本発明の吸水性樹脂架橋体における上記オ
レフィン系熱可塑性エラストマー成分(a)、水添ジエ
ン系共重合体(b)、吸水性樹脂成分(c)、無機フィ
ラー(d)、軟化剤(e)および可塑剤(f)の配合割
合は、成分(a)100重量部に対して、成分(b)が
10〜100重量部、前記成分(a)+(b)100重
量部に対して、成分(c)が5〜95重量部、好ましく
は30〜60重量部、成分(d)が1〜25重量部、好
ましくは3〜15重量部、成分(e)が2〜50重量
部、好ましくは30〜45重量部、また成分(f)が2
〜50重量部配合される。
【0022】成分(b)が10重量部未満では、組成物
の吸水率の向上が不十分であり、また100重量部を越
えると重量保持率が低下する。吸水性樹脂(c)の割合
が5重量部未満では、組成物の吸水率が不十分となり、
また95重量部を越えると組成物の機械的強度が低下す
る。無機フィラー(d)の割合が1重量部未満では、吸
水性樹脂の分散性が低下し、吸水性が不十分となり、ま
た25重量部を越えると柔軟性が低下し、吸水性樹脂の
抜けも増加する。軟化剤(e)の割合が2重量部未満だ
と柔軟性が不十分であり、50重量部を越えると成形加
工性が悪くなる。また、可塑剤(f)の割合が50重量
部を越えると混練作業が困難となる。
【0023】本発明の吸水性樹脂架橋体を得るために
は、まず、オレフィン系熱可塑性エラストマー成分
(a)、水添ジエン系共重合体(b)、吸水性樹脂成分
(c)、無機フィラー(d)、軟化剤(e)および可塑
剤(f)を上記の割合で、各成分を任意の順序で溶融混
練する。しかし、吸水性樹脂の組成物中における均一分
散性を向上させるためには、予めポリエチレン系重合体
とEPDMとから調製したオレフィン系熱可塑性エラス
トマー成分(a)と吸水性樹脂(b)をヘンシェルミキ
サー等の撹拌機を用いて予備混合しておくことが好まし
い。この予備混合物に成分(c)、(d)および(e)
を加えて十分に撹拌した後、単軸押出機、二軸押出機、
バンバリーミキサー、混練ロール、ブラベンダー、ニー
ダールーダー等の混練機を用いて溶融混練する。ここ
で、混練温度はベースとなる樹脂成分が溶融する温度以
上の範囲で適宜設定すればよいが、通常90〜250℃
の範囲で行なうのが好ましい。次に得られた混練物をシ
ートあるいはその他所望の形状に成形する。
【0024】本発明における吸水性樹脂架橋体では、電
離性放射線を照射し、架橋構造を形成することにより、
ゲル抜け防止および耐久性の向上が図られる。電離性放
射線の照射条件(照射量等)によって、吸水性樹脂架橋
体の全体に架橋構造を持たせることや、あるいは成形体
の両表面層または片面層に架橋構造を持たせることがで
きる。この架橋処理によって、機械的強度と耐熱水性が
向上しゲル抜けが抑えられる。特に、表面層のみに高い
架橋度からなる架橋構造を持たせた成形体は、表面の架
橋層により機械的強度が向上し、さらに吸水乾燥を繰り
返した時の吸水性樹脂の損失防止、形態保持性、耐熱水
性等を向上させることができる。
【0025】架橋構造を持たせるために照射する電離性
放射線としては、α線、β線、γ線、X線を挙げること
ができる。この時の照射量は、0.1 〜20Mradの範囲が
好ましい。0.1 Mrad以下では架橋が十分に行われず、ま
た20Mrad以上では架橋度が大きくなりすぎて吸水力が
低下するとともに、成形体の劣化が起きるので好ましく
ない。また、照射する照射線の加速電圧および線量は、
目的とする架橋度により適宜設定する。例えば、比較的
低い加速電圧および線量を使用してゆるやかに表面層を
架橋させることにより、ゲル抜け防止のために、表面層
にフィルムをラミネートするのと同様の効果を付与する
ことができる。また、比較的高い加速電圧とすることに
よって架橋体全体を均一に架橋させ、吸水性、強度およ
びゲル抜け防止性能等をバランスの良いものとすること
もできる。照射する放射線の加速電圧および線量は、こ
の照射により成形体全体を架橋する場合および表層のみ
を架橋する場合等、目的とする架橋の程度によって変更
する必要があるが、100〜850KVの範囲が好まし
く、線量は1〜8Mradの範囲が好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、樹脂原料および添加剤としては、以下のものを使
用した。オレフィン系熱可塑性エラストマー:EPDM
(プロピレン含有量28重量%、ヨウ素価15、ムーニ
ー粘度(ML1+4 ,100℃)88)と、EVA(酢酸
ビニル含有量28重量%、メルトインデックス(190
℃、2.16kg荷重)20g/10分)とを第1表に示す割
合で常温でヘンシェルミキサーを用いて、予備混合した
後、約120℃でロール混練を行ない、ペレット化した
もの。
【0027】水添ジエン系共重合体:ダイナロン1320P
(商品名)(日本合成ゴム株式会社製、結合スチレン量
10%、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)
3.5g/10分、ショアA硬度39、水素添加率99%
以上。 吸水性樹脂:アクアリック CS-6S(日本触媒化学工業株
式会社製;ポリアクリル酸塩系)。 無機フィラー:タルク(林化成株式会社製;ミクロンホ
ワイト5000A 、平均粒子径6μm)。 軟化剤:鉱物油(出光石油化学株式会社製;PW−38
0(商品名)、パラフィン系鉱物油)。 可塑剤:DIDP(ジイソデシルフタレート)。
【0028】実施例1〜3、比較例 第1表に示す割合でポリエチレン系重合体とEPDMと
からなるオレフィン系熱可塑性エラストマーと吸水性樹
脂とを、室温でヘンシェルミキサーを用いて予備混練し
た後、水添ジエン共重合体、無機フィラー、軟化剤およ
び可塑剤をブラベンダー混合機を用い、140℃で溶融
混練し、ダイスより押出し、シート状に成形した。その
後、第1表に示す条件で電子線を照射し、層全体を架橋
構造とし、第1表に示す物性を有する吸水性樹脂架橋体
を得た。また、比較例として、電子線を照射しない場合
の結果について示した。
【0029】表1に示した各物性の測定方法は以下のと
おりである。 (1) 硬度:ショアCにより測定。 (2) 1日および7日経過後の吸水率:吸水後の樹脂発泡
体の重量を吸水前の樹脂発泡体の重量で除した値。 (3) 破断強度:ASTM D-638(23℃)により測定した。 (4) 重量保持率:一度、膨潤させたものを乾燥した後秤
量し、その重量を膨潤前の重量で除した値(この値が小
さい程吸水剤のゲル抜けが多いことを表わす。)。 (5) 耐熱水性:表1に示す組成物を70℃の熱水に72
時間浸した後の状態を以下の基準により評価した。 ○:組成物の膨潤が三方向に均一であり、表面が平滑で
あるもの ×:組成物の膨潤が三方向に均一でなく、かつ架橋体に
カールが発生し、表面の荒れが激しいもの
【0030】第1表から明らかなように、本発明により
吸水性樹脂架橋体は、破断強度、重量保持率および耐熱
水性とも良好であった。これに対して、電子線を照射し
ない吸水性樹脂架橋体は強度および耐熱水性が劣ってい
ることがわかる。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明に係る吸水性樹脂架橋体は、オレ
フィン系熱可塑性エラストマーをベースにして、特定量
の吸水性樹脂、無機フィラー、軟化剤および可塑剤を配
合した組成物を成形した後電流性放射性により架橋して
なるものであり、架橋前の組成物は熱可塑性であるため
シート成形、異形押出し成形などの方法により任意の形
状に容易に成形できること、柔軟性等に優れるため低温
度における作業性がよいこと、水添ジエン系共重合体の
配合により吸水速度および吸水率が優れること、加硫工
程を要せず製造でき生産性に優れることなどの特長を有
する。また、本発明の吸水性樹脂架橋体は、電離性放射
線により架橋されているため力学的物性に優れ、ゲル抜
け防止されるため、形態保持性に優れている。このよう
な本発明の方法により得られる架橋体は、トンネルや上
下水道工事のセグメント間の防水用シール、建築物外壁
パネルの間隙のシールなどの土木、建築工事の止水材、
防震機能を兼ねた結露防止材、さらには農林や園芸の保
水材などとしても用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08K 3/00 KDY 7242−4J C08L 23/04 LDD 7107−4J 23/16 LCY 7107−4J 33/02 LJD 7921−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリエチレン系重合体15〜55
    重量%とエチレン−プロピレン−ジエン共重合体85〜
    45重量%とからなるオレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー100重量部に対して(b)水添ジエン系共重合体1
    0〜100重量部を含有し、前記成分(a)+(b)1
    00重量部に対して(c)吸水性樹脂5〜95重量部、
    (d)無機フィラー1〜25重量部、(e)軟化剤2〜
    50重量部および(f)可塑剤2〜50重量部を含有す
    る樹脂組成物を成形した後、電離性放射線を照射するこ
    とを特徴とする吸水性樹脂架橋体の製造方法。
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