JPH0680810A - 吸水性樹脂架橋発泡体の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂架橋発泡体の製造方法

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JPH0680810A
JPH0680810A JP25905592A JP25905592A JPH0680810A JP H0680810 A JPH0680810 A JP H0680810A JP 25905592 A JP25905592 A JP 25905592A JP 25905592 A JP25905592 A JP 25905592A JP H0680810 A JPH0680810 A JP H0680810A
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water
weight
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absorbent resin
parts
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JP25905592A
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English (en)
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Masakatsu Suetsugu
正克 末次
Eiji Sezaki
英治 瀬崎
Masatoshi Isono
正敏 磯野
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)ポリエチレン系重合体15〜55重量
%とエチレン−プロピレン−ジエン共重合体85〜45
重量%からなるオレフィン系熱可塑性エストラマー10
0重量部に対して、(b)吸水性樹脂5〜95重量部、
(c)無機フィラー1〜25重量部、(d)軟化剤2〜
20重量部および(e)発泡剤1〜10重量部を含有す
る樹脂組成物を8倍以下の発泡倍率に加熱発泡させる発
泡体の製造方法であって、加熱発泡前または加熱発泡後
に電離性放射線を照射することを特徴とする吸水性樹脂
架橋発泡体の製造方法。 【効果】 力学的物性、形態保持性等に優れ、各種防水
用シール、止水材などに好適。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水膨潤性の高分子吸水
剤とオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する吸水
性樹脂組成物に関する。さらに詳しくいえば、トンネル
や上下水道工事のセグメント間の防水用シール、建築物
外壁パネルの間隙のシールなどの土木、建築工事の止水
材、防震機能を兼ねた結露防止材などに有用なオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーに吸水性樹脂を配合した樹脂
組成物発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】トンネルや上下水道工事
のセグメント間の防水用シール材としては、従来、ポリ
アクリル酸塩の架橋物、デンプン−ポリアクリル酸塩系
樹脂、ビニルアルコール共重合体あるいは無水マレイン
酸共重合体と塩基性物質との反応生成物を架橋した樹脂
などの高吸水性樹脂をジエン系ゴムなどに配合して加硫
した水膨脹性組成物が広く用いられている(特開昭57-1
08143 号、同57-135160 号等)。しかしながら、これら
の吸水性樹脂組成物は、加硫工程を要するため成形加工
コストの上昇および、生産性の低下等の問題があった。
【0003】また、熱可塑性樹脂に高吸水性樹脂を含有
させた吸水性樹脂組成物、例えば、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体またはポリブタジエンに細かく分割した吸水
ポリマー(低級オレフィン−無水マレイン酸を尿素樹脂
またはメラミン樹脂で架橋したもの)を配合したもの
(特開昭55-3424 号公報)、塩素化ポリエチレンとポリ
イソブチレンとの組成物に高吸水性樹脂(無水マレイン
酸−イソブチレン共重合体、アクリル酸−ビニルアルコ
ール共重合体など)を混合したもの(特公平3-80830 号
公報)等も提案されているが、前者は温度依存性が大き
く、特に低温度における吸水性、柔軟性が低く作業性に
問題があり、後者は焼却処分時に塩化水素を発生するな
ど環境対策上の問題もある。
【0004】さらにカルボキシレート含有の吸水性樹脂
とグリシジル基含有のオレフィンとを溶融混練してポリ
オレフィン樹脂組成物とすること、あるいは吸水性樹脂
粉体とポリオレフィン樹脂ペレットとオレフィン樹脂ペ
レット粉体を溶融混練することで吸水後の形態保持率を
高めること(特開昭63-110226 号公報、特開昭63-13543
1 号公報)等も提案されている。しかし、これらは熱可
塑性ポリマーをベースにする複合組成物であり、吸水と
乾燥を繰返すと吸水剤が樹脂組成物から徐々に失われ
る、いわゆるゲル抜け現象を生じ、吸水効率が低下する
と共に、発泡体の形態が収縮変化するなど長期使用時に
おける耐久性に問題がある。
【0005】本発明者らはオレフィン系熱可塑性エラス
トマーをベースにした非加硫タイプの吸水性樹脂組成物
について検討し、ポリエチレン系重合体とエチレン−
プロピレン−ジエン共重合体とからなるオレフィン系熱
可塑性エラストマーに吸水性樹脂、軟化剤、および所望
により可塑剤を配合した樹脂組成物が柔軟性、成形加工
性に優れていること、前記各成分に無機フィラーを配
合した組成物では吸水性樹脂の組成物中おける分散性が
良好となり優れた吸水性樹脂組成物になること、また
前記吸水性樹脂組成物を発泡させたものは一層吸水性に
優れていることを確認し、それぞれ特許出願している。
【0006】これらの吸水性樹脂組成物は、その用途お
よび使用量の拡大にともない、耐久性等の性能のより一
層の向上が求められ、特に吸水効果の優れた発泡体シー
トでの、ゲル(吸水性樹脂)抜け防止による、吸水性樹
脂組成物の能力低下の防止および、耐久性の向上が求め
られている。従って、本発明の課題は、力学的物性等の
機械的強度に優れ、吸水後の樹脂組成物のゲル抜けによ
る形態変化が起こらず、柔軟性、および生産性に優れた
オレフィン系熱可塑性エラストマーをベースにした吸水
性樹脂架橋発泡体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、前記吸水性樹
脂組成物発泡体を電子線照射により架橋構造とすること
によって前記の課題が解決できることを確認し本発明に
到達した。
【0008】すなわち、本発明は、(a)ポリエチレン
系重合体15〜55重量%とエチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体85〜45重量%とからなるオレフィン系
熱可塑性エラストマー100重量部に対して、(b)吸
水性樹脂5〜95重量部、(c)無機フィラー1〜25
重量部、(d)軟化剤2〜20重量部および(e)発泡
剤1〜10重量部を含有する樹脂組成物を8倍以下の発
泡倍率に加熱発泡させる発泡体の製造方法であって、加
熱発泡前または加熱発泡後に電離性放射線を照射するこ
とを特徴とする吸水性樹脂架橋発泡体製造方法を提供す
るものである。
【0009】以下、本発明の吸水性樹脂架橋発泡体につ
いて説明する。本発明の吸水性樹脂架橋発泡体のベース
となる(a)オレフィン系熱可塑性エラストマーとして
はポリエチレン系重合体(第1成分)とエチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体(第2成分)とからなるものが
用いられる。ここで第一成分であるポリエチレン系重合
体としては、エチレンの単独重合体、エチレンとプロピ
レンまたは他のα−オレフィン共重合体、もしくはエチ
レンと酢酸ビニル、エチルアクリレート等の共重合、あ
るいはこれらの単独重合体どうし、さらには単独重合体
と共重合体とブレンドしたもの等を用いることができ
る。具体的には、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体が好ましい。ポリエチレンとしては、メルトイ
ンデックス(MI JISK 7210 荷重2.16kg)0.01〜100
g/10分、密度0.910 〜0.935g/cm3 のものが好まし
い。また、ポリエチレンには、炭素数4〜20程度のα
−オレフィンを20モル%以下程度まで共重合したもの
も含まれる。
【0010】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)としては酢酸ビニル含有率が10〜30重量%の
共重合体が好ましく、特に酢酸ビニルの含有率が17〜
30重量%の範囲内にあるものが好ましい。このような
EVAのメルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)
は15〜25g/10分が好ましい。また、オレフィン
系熱可塑性エラストマー(a)の第2の成分であるエチ
レン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)は、エ
チレン、プロピレンおよびジエンよりなる共重合体であ
る。
【0011】前記ジエン化合物としては、エチリデンノ
ルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジ
エンなどが挙げられる。上記EPDMは、エチレン含有
率が50〜60モル%、プロピレン含有率が20〜30
モル%、ジエン化合物含有率が1〜20モル%、および
ヨウ素価が1〜30であるものが好ましい。EPDMの
ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は、20〜100
が好ましく、特に50〜90が好ましい。
【0012】前記ポリエチレン系重合体とエチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体(EPDM)との配合割合は
ポリエチレン系重合体が15〜55重量%、好ましくは
20〜50重量%、EPDMが85〜45重量%、好ま
しくは80〜50重量%である。ポリエチレン系重合体
が15重量%未満(EPDMが85重量%以上)では機
械的強度および成形性が低下し、一方ポリエチレン系重
合体が55重量%以上(EPDMが45重量%未満)で
は硬度が上昇し、引裂強度等が低下することとなる。
【0013】オレフィン系熱可塑性エラストマー(a)
は、ポリエチレン系重合体とEPDMとを上記の割合で
溶融混練して製造される。すなわち、ポリエチレン系重
合体15〜55重量%とEPDM85〜45重量%とを
単軸押出機、二軸押出機、ロール混練機、バンバリミキ
サー、ブラベンダー等の混練機により混練する。混練温
度はベースとなる樹脂成分が溶融する温度以上で適宜設
定すればよいが、通常90〜200℃の範囲で行なうの
が好ましい。このようにして得られる熱可塑性エラスト
マーは、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)
が0.5 〜20g/10分のものが好ましい。
【0014】なお、本発明ではオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(a)は、ポリエチレン系重合体とEPDM
を独立した成分として、後に述べる吸水性樹脂成分
(b)、無機フィラー(c)、軟化剤(d)および発泡
剤(e)と一括あるいは任意の順序で混練して調製する
こともできる。
【0015】本発明の樹脂組成物発泡体における吸水性
樹脂(b)としては、高吸水性樹脂として市販されてい
るものが特に制限なく使用できるが、カルボキシル基ま
たはカルボキシル基に誘導しうる基を分子内に1個もし
くは2個有するα,β−不飽和化合物を単量体成分とし
て含有する重合体を架橋剤を用いて架橋して得られる高
吸水性樹脂が好ましく、その粒子径は5〜30μm、好
ましくは10〜20μmである。このような吸水性樹脂
としては、例えばポリアクリル酸塩系樹脂、デンプン−
アクリル酸塩グラフト系ポリマー、酢酸ビニル共重合
体、無水マレイン酸共重合体、ビニルアルコール系共重
合体などが挙げられる。前記吸水性樹脂はその吸水倍率
が自重の10〜500倍、好ましくは50〜200倍の
吸水能を有するものが望ましい。
【0016】本発明の発泡組成物では、無機フィラー
(c)を使用することにより吸水性樹脂の組成物中にお
ける分散性が向上するため、特に相溶化剤を用いる必要
はない。ここで無機フィラー(c)としては、タルク、
炭酸カルシウム、セッコウ、カーボンブラック、クレ
ー、カオリン、シリカ、ケイソウ土、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、
硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、シ
ラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土、セメント、シリ
カフューム、雲母粉等を使用することができ、その中で
もタルク、炭酸カルシウム、シリカが好ましい。これら
の無機フィラーは粉末状、球状、フレーク状等の各種形
状のものを用いることができる。
【0017】本発明の発泡組成物では、低温での柔軟性
を上げて、作業性を改善するために軟化剤(d)および
所望により可塑剤を配合する。軟化剤のみを単独に用い
ても良いが、可塑剤を同時に使用しても良い。軟化剤
(d)としては、鉱物油系軟化剤が好ましく用いられ
る。鉱物系の軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン
系、芳香族系等の石油系軟化剤、重合した高沸点芳香族
系オイル、流動パラフィン、ホワイトオイルなどが挙げ
られるが、好ましくは石油系軟化剤、特にEPDMなど
との相溶性の良好なパラフィン系石油軟化剤を好ましく
用いることができる。
【0018】可塑剤は、通常樹脂組成物で用いられてい
るものが使用でき、例えば、フタル酸誘導体を好ましく
用いることができる。フタル酸誘導体としては、ジメチ
ルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−n
−オクチルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジ
イソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェ
ニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシ
ルフタレート、ジウンデシルフタレート、ベンジルフタ
レート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレー
ト、アルキルベンジルフタレート、ジメトキシエチルフ
タレート、ジメチルシクロヘキシルフタレート、メチル
フタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグ
リコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等およ
びそれらの混合物などが挙げられる。
【0019】本発明の吸水性樹脂組成物は後の発泡処理
工程で低倍率発泡させるが、そのための(e)発泡剤を
上記原料樹脂の混練時に添加する。発泡剤としては、樹
脂成分の混練温度では分解または気化しないかぎり任意
のものが使用できる。その具体例として、アゾジカルボ
ンアミド、アゾジカルボン酸金属塩、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン、ヒドラゾジカルボンアミド、p−
トルエンスルホニルセミカルバジド、s−トリヒドラジ
ノトリアジン等の有機系発泡剤、重炭酸ソーダ等の無機
系発泡剤が挙げられる。本発明では上記した成分以外に
も、さらに所望により紫外線吸収剤、強化材、熱安定
剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、造核剤等を適宜配
合することもできる。
【0020】本発明の吸水性樹脂泡発泡組成物において
は、上記(a)ポリエチレン系重合体とエチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体とからなるオレフィン系熱可塑
性エラストマー、(b)吸水性樹脂、(c)無機フィラ
ー、(d)軟化剤および(e)発泡剤の配合割合は、成
分(a)のオレフィン系熱可塑性エラストマー100重
量部に対して、成分(b)の吸水性樹脂が5〜95重量
部、好ましくは30〜60重量部、成分(c)の無機フ
ィラーが1〜25重量部、好ましくは5〜15重量部、
成分(d)の軟化剤が2〜20重量部、好ましくは5〜
10重量部、また発泡剤(e)は1〜10重量部配合さ
れる。
【0021】(b)吸水性樹脂の割合が5重量部未満で
は、組成物の吸水率が不十分であり、また95重量部を
越えると樹脂組成物の機械的強度が低下し、またゲル抜
けも激しくなる。 (c)無機フィラーの割合が1重量部未満では、分散の
効果が得られないため、十分な吸水力が得られず、また
25重量部を越えると柔軟性を損う。(d)軟化剤の割
合が2重量部未満だと、柔軟性が不十分および粉付き性
が不十分となり、20重量部を越えると成形加工性が悪
くなる。
【0022】次に本発明の製造方法について説明する。
本発明の吸水性樹脂組成物発泡体を製造するには、まず
(a)オレフィン系熱可塑性エラストマー、(b)吸水
性樹脂、(c)無機フィラー、(d)軟化剤および
(e)発泡剤の各成分を上記の割合で、任意の順序で溶
融混練する。しかしながら、特に吸水性樹脂の組成物中
における均一分散性を一層向上させるためには、予めポ
リエチレン系重合体とEPDMとから調製した(a)オ
レフィン系熱可塑性エラストマー成分と(b)吸水性樹
脂をヘンシェルミキサー等の撹拌機を用いて予備混合し
ておくことが好ましい。この予備混合物に成分(c)、
(d)および(e)を加え、十分に撹拌した後、ニーダ
ールーダー、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキ
サー、混練ロール、ブラベンダー等の混練機を用いて溶
融混練する。ここで、混練温度はベースとなる樹脂成分
が溶融する温度以上で発泡剤の分解温度未満の範囲で適
宜設定すればよいが、通常90〜160℃未満の範囲で
行なうのが好ましい。
【0023】次に得られた混練物を成形し、その後電離
性放射線の照射前または照射後に、発泡剤の分解温度以
上、好ましくは160〜260℃の発泡炉内で発泡させ
る。なお発泡倍率は8倍以下、好ましくは2〜5倍とす
る。発泡倍率が8倍を超えると得られた発泡体中の吸水
性樹脂の損失(いわゆるゲル抜け)が多くなってしま
う。このような発泡倍率とするためには、発泡剤の量、
発泡温度等を適宜調整すればよい。
【0024】本発明における発泡体では、電離性放射線
を照射し架橋構造を形成することにより、ゲル抜け防止
および耐久性の向上が得られる。電離性放射線の照射条
件(照射量、照射時期等)によって、発泡体の全体に架
橋構造を持たせること、あるいは発泡体の両表面層また
は片面層に架橋構造を持たせることができる。電離性放
射線の照射は、発泡工程前であっても発泡工程後でも良
いが、例えば発泡体シートの全層に架橋構造を持たせる
場合には、8倍以下に発泡させた後発泡体シート全体に
照射する方法が好ましい。また、発泡体シートの両表面
または片表面層に架橋構造を持たせる場合には、組成物
をシート状に成形した後、両表面または片面に照射し、
表面層のみを架橋構造とし、次いで8倍以下に発泡させ
る方法が好ましい。
【0025】この架橋処理によって、吸水性樹脂発泡体
シート内に形成された微小セルにより、発泡層内部の吸
水樹脂に、水が速やかに到達し、吸水速度が向上し、さ
らに発泡体中のゲル抜けが抑えられる。特に、表面層の
みに架橋構造を持たせた発泡シートは、中間層のみが発
泡した1種3層の構造を有し、表面の架橋層により、機
械的強度が向上し、さらに吸水、乾燥を繰返した時の吸
水樹脂の損失が少なく、形態保持性に優れている。
【0026】架橋構造を持たせるために照射する電離性
放射線としては、α線、β線、γ−線、X−線をあげる
ことができる。この時の照射量は、0.1 〜20Mradの範
囲が好ましい。0.1Mrad 以下では架橋が十分に行われ
ず、また、20Mradを超えると、架橋度が大きくなりす
ぎて、吸水が低下するとともに、発泡体シートが劣化す
るので好ましくない。照射する放射線の加速電圧は、こ
の照射により発泡体シート全体を架橋する場合および表
面層のみを架橋する場合等目的とする架橋の程度によっ
て、変更する必要があるが、100〜850KVの範囲
が好ましい。発泡体シートの全層を架橋する場合は好ま
しくは、4〜8Mrad、700〜850KVの範囲で行
い、発泡体シートの表面層のみを架橋する場合は、好ま
しくは、1〜8Mrad、100〜500KVの範囲で行
う。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、樹脂原料および添加剤としては、以下のものを使
用した。
【0028】オレフィン系可塑性エストラマー 下記、ポリエチレン系重合体 (i)〜(iii) とEPDMを
第1表に示す割合で、常温にてヘンシェルミキサーを用
いて、予備混合した後、約120℃でロール混練し、ペ
レット化したもの。 (1) ポリエチレン系重合体 (i)線状低密度ポリエチレン(LLDPE):メルトイ
ンデックス(190℃,2.16kg荷重)0.24g/10分,
密度0.93g/cm3 ; (ii) 低密度ポリエチレン(LDPE):メルトインデ
ックス(190℃,2.16kg荷重)2.0 g/10分,密度
0.92g/cm3 ; (iii)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA):酢酸
ビニル含量28重量%,メルトインデックス(190
℃,2.16kg荷重)20g/10分。 (2) エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M):プロピレン含量28重量%,ヨウ素価15,ムー
ニー粘度(ML1+4 ,100℃)88。吸水性樹脂 :アクアリックCS-6S (日本触媒化学工業株
式会社製;ポリアクリル酸塩系)無機フィラー :タルク(林化成株式会社製;ミクロンホ
ワイト5000A (商品名)平均粒子径6μm)軟化剤 :鉱物油(出光石油化学株式会社製;PW380
(商品名)パラフィン系石油軟化剤)発泡剤 :アゾジカルボンアミド
【0029】実施例1〜7、比較例1〜3 第1表に示すようにポリエチレン系重合体とEPDMと
からなるオレフィン系熱可塑性エストラマー100重量
部に、吸水性樹脂50重量部を室温でヘンシェルミキサ
ーを用いて、予備混合した後、軟化剤5重量部、無機フ
ィラー5重量部および発泡剤3重量部を二軸押出機を用
い140℃で溶融混練し、ダイスより押出しシート状に
成形した。その後、200℃の発泡炉内で5分間発泡さ
せた後、第1表に示す条件で電子線を照射して、層全体
に架橋構造を導入し、第1表に示す物性を有する吸水樹
脂発泡体シートを得た。また、比較例として、電子線を
照射しない場合の結果についても示した。
【0030】
【表1】
【0031】第1表に示した各物性の測定方法は以下の
通りである。 (1)発泡倍率:発泡後の厚みを発泡前の厚みで除した
値。 (2)吸水倍率:吸水後の樹脂発泡体の重量を吸水後の
樹脂発泡体の重量で除した値。 (3)破断強度:ASTM D-638(23℃)により測定し
た。 (4)破断伸度:JIS K-8801(23℃)により測定し
た。 (5)重量保持率:一度、膨潤させたものを乾燥した後
秤量し、その重量を膨潤前の重量で除した値(この値が
小さい程吸水剤のゲル抜けが多いことを表わす)。
【0032】実施例8〜14 第2表に示すようにポリエチレン系重合体とEPDMと
からなるオレフィン系熱可塑性エストラマー100重量
部に、吸水性樹脂50重量部を室温にてヘンシェルミキ
サーを用いて予備混合した後、軟化剤5重量部、無機フ
ィラー5重量部、発泡剤3重量部を二軸押出機を用い1
40℃で溶融混練し、ダイスより押出し、シート状に成
形した。その後、第2表に示す条件で、両表面層に電子
線を照射して、両表面層を架橋構造とした。その後、2
00℃の発泡炉内で5分間発泡させて、第2表に示す物
性を有する吸水性樹脂発泡シートを得た。第1表および
第2表から明らかなように、本発明による発泡体シート
は、破断強度、重量保持率とも良好であった。これに対
して、電子線を照射しない発泡体シートは強度および重
量保持率が低く、ゲル抜けによる吸水後の形態保持性の
低下が明らかである。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明に係る発泡体は、押出し成形など
の方法によりシートに容易に成形できること、柔軟性等
に優れているため低温度における作業性がよいこと、発
泡体であるため吸水速度が大きく、吸水率も良好である
こと、全体または表面が架橋されているため吸水剤の損
失が少ないこと、また加硫工程を要せず製造できるため
生産性に優れることなどの特徴を有する。また、本発明
の製造方法による吸水樹脂架橋発泡シートは、電離性放
射線により架橋されているため、力学的物性および形態
保持性に優れている。本発明による吸水性樹脂組成物発
泡体シートは、トンネルや上下水道工事のセグメント間
の防水用シール、建築物外壁パネルの間隙のシールなど
の土木、建築工事の止水材、防震機能を兼ねた結露防止
材、さらには農林業や園芸用の保水材などとしても用い
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリエチレン系重合体15〜55
    重量%とエチレン−プロピレン−ジエン共重合体85〜
    45重量%とからなるオレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー100重量部に対して、(b)吸水性樹脂5〜95重
    量部、(c)無機フィラー1〜25重量部、(d)軟化
    剤2〜20重量部および(e)発泡剤1〜10重量部を
    含有する樹脂組成物を8倍以下の発泡倍率に加熱発泡さ
    せる発泡体の製造方法であって、加熱発泡前または加熱
    発泡後に電離性放射線を照射することを特徴とする吸水
    性樹脂架橋発泡体の製造方法。
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