JPH0685290A - ツェナーダイオード - Google Patents

ツェナーダイオード

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JPH0685290A
JPH0685290A JP4353250A JP35325092A JPH0685290A JP H0685290 A JPH0685290 A JP H0685290A JP 4353250 A JP4353250 A JP 4353250A JP 35325092 A JP35325092 A JP 35325092A JP H0685290 A JPH0685290 A JP H0685290A
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Johannes H M M Quint
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Philips Gloeilampenfabrieken NV
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10D8/00Diodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10DINORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
    • H10D8/00Diodes
    • H10D8/20Breakdown diodes, e.g. avalanche diodes
    • H10D8/25Zener diodes 

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  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Bipolar Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 急峻な電流電圧特性を有するツェナーダイオ
ードを提供する。 【構成】 1018原子/cc より大きなドープ濃度を有する
表面区域を有する半導体基体に、少なくとも2個の領域
2, 3を拡散により形成する。領域は、同一濃度の前記表
面区域とpn接合を形成する表面に隣接し、第二領域より
も第一領域は、より小さな横方向の断面及び小さな深さ
を有し、領域は基板表面の第一接続電極に接続され第二
接続電極は前記領域よりも離して設ける。前記第一領域
は横方向の拡散により形成される端部を有し、これは少
なくとも前記第二領域よりも部分的に離れて位置する。
より高い電界強度が端部によりツェナーダイオードの動
作中に接合で局部的に生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は1018原子/ccより大きなドープ濃
度の表面区域と、この表面領域内に拡散により実質的に
同一濃度のドープ原子を備える少なくとも2個の領域
と、これら2個の領域が前記表面領域の表面に隣接し、
第一領域は第二領域に比較してより小さな横方向の断面
及びより浅い深さを有し、これら両領域は前記表面の第
一接続電極と、一方これら領域から離れて位置する第二
電極とに接続される半導体基体を有するツェナーダイオ
ードに関するものである。
【0002】上記ツェナーダイオードは、前記表面区域
のドープ原子の比較的高い濃度のため、約10Vより比較
的低いツェナー電圧を有する。前記第一領域により形成
されるより小さなダイオードは基準ダイオードとも呼ば
れ、これは前記第二領域により形成され保護ダイオード
と呼ばれるより大きなダイオードよりもより低いツェナ
ー電圧を有する。実施例において、前記第一領域は例え
ば1000μm2の断面で1μm の深さを有し、一方前記第二
領域は10000 μm2の断面で1.5 μm の深さを有する。前
記ツェナーダイオードを流れる例えば250 μA の比較的
小さな電流で前記基準ダイオードのみが導通する。例え
ば100mA より高い電流で、電流は実質的に完全に前記保
護ダイオードを流れる。前記基準ダイオードは比較的小
さい断面を有するので、このダイオードを流れる電流密
度は250 μA の電流で比較的大きいので、前記ツェナー
ダイオードは250 μA の低い電流で比較的急峻な電流電
圧特性を有する。
【0003】フランス特許出願第8105132 号は冒頭に記
載のようなツェナーダイオードを開示し、この文献には
環状の第二領域がディスク形状の第一領域の周囲を取り
囲み一方これらの領域は部分的に重なり合っている。前
記第二領域は比較的深い拡散を用いてリング形状に高い
ドープ多結晶シリコン層で形成される。前記第一領域は
前記多結晶シリコン層に重ねて第二の高いドープエピタ
キシャルシリコン層を設け、この上に前記第一領域を浅
い拡散により形成する。
【0004】上記の前記既知のツェナーダイオードは基
準のツェナーダイオードの電流電圧特性よりも非常に急
峻な電流電圧特性を有するけれども、この電流電圧特性
の急峻性は、いくつかの応用例には充分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】本発明の目的は既知ツェナーダイオードの
電流電圧特性よりもより急峻な電流電圧特性を有するツ
ェナーダイオードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この目
的は前記第一領域は少なくとも部分的に前記第二領域と
離れて位置する、横方向の拡散で形成される端部を有す
ることを特徴とする。
【0008】既知のツェナーダイオードの電流電圧特性
よりも電流電圧特性がより急峻となることをこれにより
達成する。
【0009】ツェナーダイオードはPN接合での空間電荷
領域のブレークダウンにより電流導通することが出来
る。このブレークダウンは既知の二つの機構、即ちいわ
ゆるトンネリングとアバランシェ・ブレークダウンとの
二つの機構により生じ得る。アバランシェ・ブレークダ
ウンのみがほぼ10Vを越えるツェナー電圧を有するツェ
ナーダイオードの場合に重要である。10Vより低いツェ
ナー電圧で、前記アバランシェ及び前記ツェナー機構の
両方が適用できる。ツェナーブレークダウンが生じた場
合、前記電流電圧特性は非常に急峻ではない。前記電流
電圧特性はアバランシェ・ブレークダウンの場合に急峻
である。アバランシェ・ブレークダウンは前記空間電荷
領域の臨界電界強度を越えた場合に生じる。横方向の拡
散により形成される前記第一領域の前記端部は前記第二
領域から少なくとも部分的に離れているので、前記基準
ダイオードの前記接合で湾曲を生じる。この結果、前記
電界強度は前記曲線において局部的に強くなるのでアバ
ランシェ・ブレークダウンのための前記臨界電界強度は
より早く達成され、前記ツェナーダイオードのブレーク
ダウンは前記ツェナー機構によるよりもむしろアバラン
シェによって生じる。ツェナーダイオードの電流電圧特
性は従ってより急峻となる。
【0010】前記第二領域と少なくも部分的に離れて位
置する端部は、例えば前記第一領域と前記第二領域とを
完全に互いに分離することにより設けてもよい。このよ
うなツェナーダイオードは非常に簡単な方法で製造する
ことが出来る。即ち、例えば前記2個の領域を充分に隔
離された酸化層の異なる開口を通し異なる拡散により設
ける。しかしながら、欠点は前記ツェナーダイオードを
流れる漏れ電流の増加が前記酸化層に電荷が注入される
前記領域間で生じ得るので、前記ツェナーダイオードの
電流電圧特性に影響を及ぼす。好ましくは、前記ツェナ
ーダイオードは、前記第一領域を取り囲み部分的に重な
り合う第二領域を有し、前記第一領域の位置の下方の窪
みが前記第二領域の下方に端部が突出するような深さで
前記表面に位置する。漏れ電流に係わる問題は前記二個
の領域の部分的な重なり合いによって生ずるのではな
く、前記第二領域下方への前記第一領域の端部の突出が
前記基準ダイオードの前記接合において彎曲することに
よる。このような窪みはエッチング工程で非常に容易に
形成することが出来る。前記第一領域は前記窪みに設け
られる高いドープ層から拡散されてもよい。前記PN接合
は前記窪みの端部で湾曲を有するので、前記アバランシ
ェ・ブレークダウンを生ずるのに必要な電界強度に速や
かに達する。
【0011】好ましくは、前記窪みは0.5 と2 μm の間
の深さを、前記第一領域は0.5 と1.5 μm の間の深さ
を、前記第二領域は1.5 と3 μm の間の深さを有する。
前記保護ダイオードのツェナー電圧は、前記ツェナーダ
イオードの良好な動作のために前記基準ダイオードのツ
ェナー電圧よりも明らかに高くなければならない。すな
わち前記第二領域の深さは前記第一領域の深さよりも非
常に深くなければならない。前記窪みのこのような深さ
は、エッチング工程により良好な再現性をもって形成す
ることができ、また前記第一及び第二領域の深さは過剰
に長い拡散時間を要することなく拡散工程によって充分
正確に形成することが出来る。
【0012】他の利点が前記第一領域の横方向の断面が
角度を有する場合に得られる。前記接合を前記角度の領
域で局部的付加的に湾曲する略同一の大きさの円形断面
と比較すると、前記電界強度はここで増加し、前記基準
ダイオードのブレークダウンはアバランシェ機構により
好ましくは生ずる。正多面体は前記電界強度の同様の増
加があらゆる角度で得られる利点を有するので、前記接
合が他の角度よりもこれらの角度の一点でより早くブレ
ークダウンを生ずることはないであろう。4個の角度よ
りも多くの角度を有する正多面体の断面の場合に、円形
と比較して前記PN接合の湾曲に対する影響が比較的小さ
くなるように前記角度を大きくする。付加的な利点は前
記断面が正三角形または正四角形の場合に得られる。前
記角度は三角形又は四角形の場合に90°よりも小さいか
又は90°に等しく、前記pn接合の明らかに付加的な湾曲
を達成するのに充分である。実際に、前記角度は一定の
曲率半径、好ましくは0 μm と5 μm との間の曲率半径
を有する。前記角度は充分な鋭角であるので実際に前記
pn接合の明確な湾曲が得られる。
【0013】前記ツェナーダイオードの第一接続電極は
金属層で形成されてもよく、また部分的に既知のツェナ
ーダイオードのように高濃度ドープエピタキシャルシリ
コン層で形成されてもよい。好ましくは、前記ツェナー
ダイオードは高濃度ドープ多結晶シリコン層を前記第一
及び第二領域上に設け、この多結晶シリコン層が前記第
一接続電極として機能する。このような多結晶シリコン
層はドープ原子の高濃度を有する化学蒸着工程(CVD工
程) によるエピタキシャル層よりもより簡便な方法で設
けることが出来る。この多結晶シリコン層は前記ツェナ
ーダイオードの製造工程中で前記第一及び第二領域の拡
散のための高ドープ源として用いられる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例に基づいて図面を参照し、詳
細に説明する。図において、図1は本発明によるツェナ
ーダイオードの断面を、図2は本発明によるツェナーダ
イオードの他の実施例の断面を、図3は図1によるツェ
ナーダイオードの平面を、図4、図5は図1によるツェ
ナーダイオードの製造の異なる工程を示す。これらの図
は概略であって実寸に従ったものではない。対応する部
分は原則として同一の参照番号で示す。
【0015】図1は1018原子/ccより大きなドープされ
た表面区域1’を有する半導体基体を備え、この表面区
域内に少なくとも2個の領域2、3を実際にはドープ原
子の同一濃度での拡散により設けて、これらの領域は前
記表面区域1’の表面4と隣接し、前記表面区域1’と
pn接合5及び6を形成し、第一領域2は第二領域3より
もより小さな横方向の断面、及びより小さな深さを有
し、また、同領域2、3は前記表面4上に設けられる第
一接続電極7、8に接続され、前記領域2及び3から離
れて位置する前記半導体基体1上に設けられる第二接続
電極9にも接続される。
【0016】ツェナーダイオードは電気回路において基
準電圧を供給するのに主として用いられる。この目的の
ために、ツェナーダイオードによる電流電圧特性が非常
に急峻であることが重要である。大きな急峻性は、特に
約10V より小さなツェナー電圧を有するツェナーダイオ
ードでは容易には実現されない。前記表面区域1’にお
けるドープ原子の比較的高い濃度により、上記ツェナー
ダイオードは、約10Vよりも比較的低いツェナー電圧の
ツェナーダイオードを形成する。前記pn接合5及び6の
ツェナー電圧は、拡散により設けられ実際にドープ原子
の同一濃度を有する前記領域2及び3内に前記領域2及
び3の深さが増大するに従って増加し、同時に各領域の
横断面は電流密度に影響を及ぼす。前記電流密度はより
小さな横方向断面でより高くなる。前記電流密度が高く
なるに従って、ツェナーダイオードの電流電圧特性が急
峻となる。図1のツェナーダイオードは並列に接続され
る二個のpn接合5及び6からなり、これらは2個の補助
ツェナーダイオードのように動作する。例えば約250 μ
A の比較的小さな電流が前記ツェナーダイオードを流れ
る場合、前記第一補助ツェナーダイオードは約1000μm2
の比較的小さな横断面で前記pn接合5のみに付随して導
通するので、急峻な電流電圧特性が得られる。基準電圧
はこのような電流電圧特性を備えるツェナーダイオード
により良好に規定することができる。従ってこの第一補
助ツェナーダイオードは、時々基準ダイオードとされ
る。しかしながら、高い電流では前記基準ダイオードは
高い電流密度により破壊されるであろう。従って、前記
pn接合6に付随する第二補助ツェナーダイオードを設
け、これは保護ダイオードと呼ばれる。前記保護ダイオ
ードは前記基準ダイオードよりも前記第二領域3のより
深い深さのために、例えば約0.5 V 高いツェナー電圧を
有する。前記基準ダイオードを流れる電流が増加する場
合、ツェナーダイオードに印可される電圧もまた増加す
る。この電圧が保護ダイオードのツェナー電圧より高く
上昇した時点で、前記保護ダイオードもまた導通する。
前記保護ダイオードはより大きな横断面、例えば約1000
0 μm2を有するので、前記保護ダイオードはツェナーダ
イオードを流れる電流の増加に従って基準ダイオードよ
りも大きな電流で導通する。例えば100 μA の高い電流
で、この電流は前記保護ダイオードを実際に完全に流れ
るであろう。
【0017】前記ツェナーダイオードは比較的急峻な電
流電圧特性を有するけれども、この電流電圧特性の急峻
性はいくつかの応用例には充分ではない。従って本発明
による前記第一領域2は前記第二領域3と少なくとも部
分的に離れて位置するように横方向の拡散で形成される
端部10を有する。
【0018】ツェナーダイオードのブレークダウンは2
つの異なる物理的な現象により影響される。即ちトンネ
リングとも呼ばれるツェナー・ブレークダウンとアバラ
ンシェ・ブレークダウンである。ツェナー・ブレークダ
ウンの場合、高い電界電圧が自由電子を荷電子帯から伝
導帯へトンネリング機構により移動する。アバランシェ
・ブレークダウンの場合、電子及びホールの形態の電荷
が熱機構により形成される。空間電荷領域における臨界
電界強度で、これらの電荷が結晶格子と衝突する以前に
多くの運動エネルギーを吸収することが出来るので、こ
の衝突の際に前記結晶格子から新しい電荷が分離され、
また交互に再びより多くの新しい電荷を分離することが
出来る。このようにアバランシェ効果が生ずる。アバラ
ンシェ・ブレークダウンは約10V よりも高いしきい値電
圧を有するツェナーダイオードにおいては優勢な要因で
ある。これらのダイオードは非常に急峻な電流電圧特性
を有する。ツェナー及びアバランシェ・ブレークダウン
の両者は約10V より小さなしきい値電圧を有するツェナ
ーダイオードにおいては非常に重要である。本発明は前
記第一領域2における横方向の拡散により形成される端
部10、即ち前記第二領域3から少なくとも部分的に離れ
て存在する前記端部10がこの近傍で局部的に前記pn接合
の強い湾曲となることを認識したことに基づくものであ
る。前記電界強度はこの湾曲によりここでより強くな
る。アバランシェ・ブレークダウンに必要とされる臨界
電界強度は、前記端部10のない場合より速く達成され
る。
【0019】図1のツェナーダイオードは、前記第二領
域3の外側端部11でのブレークダウンを防止するため
に、ガードリング12を備える。即ちガードリング領域12
は前記領域2及び3と同様の同一の導電型を有するが、
前記領域2及び3よりも非常に大きな深さを有する。前
記外縁端部11におけるブレークダウンはこれにより防止
される。
【0020】図2は端部10を備えるツェナーダイオード
を示し、この端部は前記第一領域2及び第二1領域3が
互いに充分に分離されるので、前記第二領域3から離れ
て位置する。このようなツェナーダイオードは非常に容
易に製造することが出来る。すなわち例えば前記2個の
領域2及び3は酸化層15に充分に離隔して設けられる開
口13及び14の異なる開口による異なる拡散により設けら
れる。前記ツェナーダイオードの製造工程中、例えば前
記酸化層15内の開口13が先ず最初に設けられ、次いで高
いドープ層7を設ける。前記領域3を深い拡散によりこ
のドープ層7から形成する。次いで開口14を設け、この
開口上に高いドープ層8を設ける。前記領域2を浅い拡
散によりこの層から形成する。領域2のより小さな深さ
のため、前記端部10は前記第二領域3の端部16における
よりもより急峻な湾曲を有する。前記ツェナーダイオー
ドのブレークダウンは、従って前記第一pn接合5の前記
端部10に生じる。しかしながら図2のツェナーダイオー
ドの欠点は前記酸化層15に対する電荷の注入により前記
表面4を介して前記領域2と前記領域3との間に前記ツ
ェナーダイオードを流れる漏れ電流の増加が生ずること
で、これはツェナーダイオードの電流電圧特性に影響を
与える。図1は本発明によるツェナーダイオードが前記
第一領域を取り囲み、部分的に重なり合う第二領域3を
有し、同時に前記第一領域の位置に窪み17が、前記第二
領域3の下方に前記端部10が突出するような深さで前記
表面4に存在することを示す。漏れ電流による問題は前
記2個の領域2及び3の部分的な重なり18により生ずる
ことはないが、同時に前記第二領域3の下方の、前記第
一領域2の端部10の突出は前記基準ダイオードの接合5
の湾曲を誘導するので、アバランシェ・ブレークダウン
を生ずるために必要とされる臨界電界強度にここではよ
り速く達成される。
【0021】好ましくは、前記窪みは0.5 と2 μとの間
の深さを有する。窪み17は例えばプラズマエッチング工
程を用いて、充分に正確に容易に形成することが出来
る。本発明によれば、前記第一領域2は0.5 μと1.5 μ
との間の深さを有し、前記第二領域3は1.5 μと3 μと
の間の深さを有する。領域2及び3の深さは拡散工程を
用いて限定された処理時間内により充分に達成でき、こ
の時間はほぼ2時間よりも短い。明らかに、前記保護ダ
イオードのツェナー電圧はツェナーダイオードの良好な
動作のための基準ダイオードの電圧よりも高くなければ
ならない。すなわち、前記第二領域3の深さは前記第一
領域2の深さよりも大きくなければならない。前記第一
領域及び第二領域の深さは拡散工程により充分に正確に
製造することが出来る。
【0022】図3は図1のツェナーダイオードの横方向
の断面を示す。実際に、前記領域3は略100 乃至数百μ
の横方向の大きさを有し、同時に前記領域2は数十μm
の横方向の大きさを有する。本発明によれば、前記第一
領域2の横方向の断面は角度19を有する。前記接合5を
略同一の大きさを有する前記第一領域2の円形断面と比
較すると、ほぼ同一の大きさを有し、前記角度19の領域
での局部的に付加的な湾曲を有するので、前記臨界電界
強度はここで増加し、前記基準ダイオードのブレークダ
ウンは前記アバランシェ機構により主として生ずる。正
多角形では、前記電界強度の同一の増加が前記角度19の
各々で見出されるので、前記接合は互いに好ましくは前
記角度19の一つにブレークダウンが生ずることはない。
4個以上の角度を有する正多角形の断面では、各々の角
度が大きいので円形と比べてpn接合の湾曲に対する影響
が比較的小さい。付加的な利点が得られるのは前記断面
が正三角形または正四角形の場合であり、この場合に前
記角度19は90°に等しいか90°よりも小さく、前記pn接
合5の明確に付加的な湾曲を達成するのには充分であ
る。実際に、前記角度は一定の曲率半径20を有し、好ま
しくは0μと5μとの間の曲率半径を有する。前記角度
19は従って前記pn接合5の明確な湾曲を得るためには充
分なほどに鋭角である。
【0023】前記ツェナーダイオードの第一接続電極
7、8は、例えばアルミニウム又は銀のような金属層か
ら形成される。本発明によれば、前記第一接続電極とし
て動作する高濃度(1019ドープ原子/ccよりも大)の多
結晶シリコン層7及び8を前記第一及び第二の領域上に
設ける。前記多結晶シリコン層7、8は例えば1×1020
原子/ccのドープ原子の高濃度の化学蒸着工程(CVD工
程) による簡単な方法で形成してもよい。前記ツェナー
ダイオードの製造工程中、この多結晶シリコン層7及び
8は前記領域2及び3の拡散のための高濃度ドープ源と
して用いられる。例えば、多結晶シリコン7は前記表面
4上に形成し、また前記第二領域3の形成されるところ
のみで前記表面4を前記層7が被覆するようにしてパタ
ーン形成をする。前記第二領域3はドープ原子の拡散に
より形成される。ドープ原子と同一の濃度を有する多結
晶シリコン層8は前記第一領域2が形成されるべき所に
形成され、この後前記第一領域2はより短い処理時間の
拡散又はより低い温度での拡散により形成される。
【0024】実施例として、5.4Vのツェナー電圧に適切
なツェナーダイオードをどのように形成するかを説明す
る。他のツェナー電圧に適するツェナーダイオードは前
記半導体基体の表面区域内の多数のドープ原子の適用及
び深さ及び前記領域2及び3のドープレベルにより製造
することが出来る。
【0025】3×1018濃度のアンチモン(Sb)ドープ原子
(12mΩcm) を有する単結晶n導電型シリコンスライスを
出発材料とする。このスライス1は1100°C の温度で90
分間熱酸化されて、酸化層15が形成される。前記ガード
リング12の拡散のための開口21をこの酸化層15内に設け
る。前記ガードリング12を例えばイオン注入又は拡散を
用いる標準の工程により形成する。このように7×1019
原子/cc の濃度で5μmの深さを有するガードリング12
を形成する。前記ガードリング12の拡散工程中、前記酸
化層15内の前記開口21が部分的に再び酸化される。次い
で、230 μm の直径を有する開口22を前記領域で前記酸
化層15内に形成し、この領域には前記第一領域2及び第
二領域3を設ける(図4参照)。前記多結晶シリコン層
7を前記開口内に1.25×1020硼素(B) 原子/cc のドーピ
ングレベルで1.6 μm の厚さに形成する。30×30μm の
正方形の側断面を有する開口23を前記多結晶シリコン層
7内で前記第一領域2が形成されるべき領域にプラズマ
エッチング工程を用いてエッチングにより形成する。前
記窪み17もまた前記半導体基体1に1μmの深さに設け
る。酸化層を前記窪み17内に設ける。前記第二領域3は
次いで950 °C で120 分間の前記多結晶シリコン層7を
用いる硼素(B)原子の拡散により形成する。前記領域
3は1.5 μmの深さを有する。前記保護ダイオードに係
わる前記pn接合6をこのようにして設ける。前記窪み内
の前記酸化層は、この拡散の工程中、好ましくないドー
ピングから前記窪み17内の表面4を保護する。前記窪み
の酸化物はエッチング工程により除去される。図5に示
すダイオードはその結果である。前記多結晶シリコン層
7と同一のドーピングレベル及び厚さを有する前記第二
多結晶シリコン層8を設け、これをパターン形成する。
前記基準ダイオードを950 °C で30分間の硼素(B) 原子
を層8内に拡散することにより設ける。前記第一領域の
深さは1μmで5μmの曲率半径20を有する横方向の断
面を有する。前記多結晶シリコン層7及び8は領域2及
び3を形成するドープ原子のドープ源としてのみ働くの
ではなく、前記ツェナーダイオードの接続電極としても
働く。前記ツェナーダイオードは前記接続電極7、8
(図1に図示せず)上のメタライゼーションと、例えば
銀層の接続電極9とを備える。
【0026】このようにして形成されるツェナーダイオ
ードは5.40V のツェナー電圧を有し、大変急峻な電流電
圧特性を有する。既知ツェナーダイオードに比較して以
下のようなパラメータが測定された。250 μA での既知
ツェナーダイオードのインピーダンスは91.7Ωであるの
に対し、本発明によるツェナーダイオードのインピーダ
ンスは23.4Ωである。100 μA の電流と1mAの電流との
間の電圧差は既知ダイオードで86.5mVであるのに対し、
本発明によるツェナーダイオードでは9.0 mVであった。
前記ツェナー電圧の80%である電圧におけるダイオード
の漏れ電流は既知ツェナーダイオードが2.23μA である
のに対し、本発明によるツェナーダイオードでは0.62μ
A であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるツェナーダイオードの断面を示
す。
【図2】 本発明によるツェナーダイオードの他の実施
例の断面を示す。
【図3】 図1によるツェナーダイオードの平面を示
す。
【図4】 図1によるツェナーダイオードの製造の異な
る工程を示す。
【図5】 図1によるツェナーダイオードの製造の異な
る工程を示す。
【符号の説明】
1:半導体基体 1’:表面区域 2:第一領域 3:第二領域 4:表面区域1’の表面 5、6:pn接合 7、8:第一接続電極 10:端部 11:外縁端部 12:ガードリング 13、14:開口 15:酸化層 16:端部 17:窪み 19:角度
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ツェナーダイオード
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、1018原子/ccより高い濃度でド
ープされた表面区域を持つ半導体基体を有し、この表面
区域内には実質的に同一のドープ原子濃度での拡散によ
って少なくとも2個の領域が設けられ、これら領域が前
記表面区域の表面に接すると共に前記表面区域とでpn接
合を形成し、前記領域の中の第一領域は第二領域に比較
して小さな横方向断面と浅い深さとを有し、これら両領
域は前記表面上に設けられた第一接続電極に接続され、
一方、前記各領域から離れて位置する第二接続電極が前
記半導体基体に設けられるようなツェナーダイオードに
関するものである。
【0002】上述したようなツェナーダイオードは、前
記表面区域のドープ原子の比較的高い濃度のため、約10
V以下という比較的低いツェナー電圧を有する。前記第
一領域により形成される小さい方のダイオードは基準ダ
イオードとも呼ばれ、前記第二領域により形成され保護
ダイオードと呼ばれる大きい方のダイオードよりも低い
ツェナー電圧を有する。実際の例においては、前記第一
領域は例えば1000μm2の断面積と1μmの深さとを有
し、一方前記第二領域は10000μm2の断面積と1.5μmの
深さとを有する。このツェナーダイオードを流れる例え
ば250μAなる比較的小さな電流では、前記基準ダイオー
ドのみが導通する。一方、例えば100mAなるより高い電
流では、電流は実質的に完全に前記保護ダイオードを介
して流れる。前記基準ダイオードは比較的小さい断面積
を有するので、このダイオードを流れる電流の密度は25
0μAの電流でも比較的大きくなる。結果として、当該ツ
ェナーダイオードはこの250μAなる低い電流では比較的
急峻な電流電圧特性を有する。
【0003】フランス特許出願公開第8105132号は冒頭
に記載のようなツェナーダイオードを開示し、このツェ
ナーダイオードにおいては環状の第二領域がディスク形
状の第一領域の周囲を取り囲む一方、これらの領域が部
分的に重なり合っている。しかしながら、この第二領域
は、リング形状の高いドープの多結晶シリコン層から比
較的深い拡散により形成されている。また、前記第一領
域は前記多結晶シリコン層に重ねて第二の高いドープの
エピタキシャルシリコン層を設け、当該第一領域を浅い
拡散により形成することにより形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の既知のツェナー
ダイオードは標準のツェナーダイオードの電流電圧特性
よりも非常に急峻な電流電圧特性を有するけれども、こ
の電流電圧特性の急峻性は、いくつかの応用例にとって
は充分ではない。
【0005】したがって本発明の目的は、既知のツェナ
ーダイオードの電流電圧特性よりも急峻な電流電圧特性
を有するツェナーダイオードを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明によ
れば、この目的のため、前記第一領域が前記第二領域か
ら少なくとも部分的に離れて位置し、横方向拡散で形成
された縁部を有することを特徴としている。
【0007】上記構成によれば、電流電圧特性が既知の
ツェナーダイオードの電流電圧特性よりも急峻となる。
【0008】ツェナーダイオードは、pn接合における空
間電荷領域のブレークダウン(降伏)により電流を導通
させることができる。このブレークダウンは既知の二つ
のメカニズムにより、即ち、いわゆるトンネリングとよ
ばれるツェナー降伏と、アバランシェ・ブレークダウン
(電子雪崩降伏)とにより生じ得る。アバランシェ・ブ
レークダウンのみが、約10Vを越えるようなツェナー電
圧を有するツェナーダイオードの場合には重要である。
10Vより低いツェナー電圧では、前記アバランシェ及び
前記ツェナーの両メカニズムが適用できる。ツェナー降
伏が生じた場合は、電流電圧特性はあまり急峻ではな
い。一方、電流電圧特性はアバランシェ・ブレークダウ
ンの場合には急峻である。アバランシェ・ブレークダウ
ンは、空間電荷領域における臨界電界強度を越えた場合
に生じる。横方向拡散により形成された前記第一領域の
縁部が前記第二領域から少なくとも部分的に離れている
ので、基準ダイオードの接合に湾曲が生じる。この結
果、電界強度がこの湾曲部において局部的に強くなるの
で、アバランシェ・ブレークダウンの臨界電界強度にす
ぐに到達し、ツェナーダイオードのブレークダウンは前
記ツェナー・メカニズムによるよりもむしろアバランシ
ェによって生じる。従って、当該ツェナーダイオードの
電流電圧特性はより急峻となる。
【0009】前記第二領域から少なくも部分的に離れて
位置する縁部は、例えば前記第一領域と前記第二領域と
を完全に互いに分離することにより設けてもよい。この
ようなツェナーダイオードは非常に簡単な方法で製造す
ることができる。即ち、例えば前記2個の領域を酸化層
中の充分に隔離された異なる開口を介して異なる拡散に
より設けることができる。しかしながら欠点としては、
前記ツェナーダイオードを経る漏れ電流の増加が前記酸
化層への電荷の注入により前記領域間で生じ得るので、
当該ツェナーダイオードの電流電圧特性に影響を及ぼす
ということがある。好ましくは、当該ツェナーダイオー
ドは、前記第一領域を取り囲むと共に該領域に部分的に
重なり合うような第二領域を有し、第一領域が下に位置
する窪みが、前記縁部が前記第二領域の下方に突出する
ような深さで前記表面中に存在することを特徴とする。
この場合、漏れ電流に係わる問題は前記2個の領域の部
分的な重なり合いによって生ずることはなく、前記第二
領域の下方への前記第一領域の縁部の突出が、前記基準
ダイオードの接合における彎曲となる。このような窪み
はエッチング工程で非常に容易に形成することができ
る。この場合、前記第一領域はこの窪みに設けられる高
ドープ層から拡散されてもよい。前記pn接合は前記窪み
の縁部で湾曲を有するので、ここではアバランシェ・ブ
レークダウンを生ずるのに必要な電界強度に速やかに到
達する。
【0010】好ましくは、前記窪みは0.5μmと2μmとの
間の深さを、前記第一領域は0.5μmと1.5μmとの間の深
さを、前記第二領域は1.5μmと3μmとの間の深さを有す
る。前記保護ダイオードのツェナー電圧は、当該ツェナ
ーダイオードの良好な動作のためには、前記基準ダイオ
ードのツェナー電圧よりも明らかに高くなければならな
い。すなわち、前記第二領域の深さは前記第一領域の深
さよりも深くなければならない。前記窪みの上述したよ
うな深さは、エッチング工程により良好な再現性をもっ
て形成することができ、また前記第一及び第二領域の上
記深さは過剰に長い拡散時間を要することなく拡散工程
によって充分正確に形成することができる。
【0011】他の利点が前記第一領域の横方向断面が角
を有する場合に得られる。この場合、前記接合は略同様
の寸法の円形断面に匹敵し、前記角の領域で局部的に付
加的に湾曲するので、そこでは電界強度が増加し、前記
基準ダイオードのブレークダウンが好ましくもアバラン
シェ・メカニズムにより生ずる。正多面体は電界強度の
同様の増加が全ての角で得られる利点を有するので、接
合部がある角部で他の角部よりも早くブレークダウンす
ることはないであろう。4個よりも多くの角を有する正
多面体の断面の場合は、角度が大きすぎるので、円形と
比較して前記pn接合の湾曲に対する影響が比較的小さ
い。付加的な利点は、前記断面が正三角形または正四角
形の場合に得られる。前記角度は三角形又は四角形の場
合には90°よりも小さいか又は90°に等しく、前記pn接
合の明確な付加的な湾曲を達成するのに充分である。実
際には、前記角部はある曲率半径、好ましくは0μmと5
μmとの間の曲率半径を有する。この場合、前記角部は
充分な鋭角であるので実際に前記pn接合の明確な湾曲が
得られる。
【0012】当該ツェナーダイオードの第一接続電極は
金属層で形成されてもよく、または既知のツェナーダイ
オードのように高濃度ドープエピタキシャルシリコン層
から部分的に形成されてもよい。好ましくは、当該ツェ
ナーダイオードは、高濃度ドープ多結晶シリコン層を前
記第一及び第二領域上に設け、この多結晶シリコン層が
前記第一接続電極として機能することを特徴とする。こ
のような多結晶シリコン層は、高濃度のドープ原子を有
する化学蒸着工程(CVD工程)によりエピタキシャル
層よりも簡単に設けることができる。この多結晶シリコ
ン層は、当該ツェナーダイオードの製造工程中で前記第
一及び第二領域の拡散のための高ドープ源として用いら
れる。
【0013】
【実施例】本発明を実施例に基づいて図面を参照し、詳
細に説明する。なお図において、図1は本発明によるツ
ェナーダイオードの断面を、図2は本発明によるツェナ
ーダイオードの他の実施例の断面を、図3は図1のツェ
ナーダイオードの平面を、図4、図5は図1のツェナー
ダイオードの製造の異なる工程を示す。また、これらの
図は概略であって実寸に従ったものではない。また、各
図における対応する部分は原則として同一の参照番号で
示す。
【0014】図1は1018原子/ccより高くドープされた
表面区域1’を有する半導体基体1を備えるツェナーダ
イオードを示し、この表面区域内には少なくとも2個の
領域2、3が事実上同一の濃度のドープ原子による拡散
により設けられ、これらの領域は前記表面区域1’の表
面4と隣接すると共に前記表面区域1’とpn接合5及び
6を形成し、これら領域の中の第一領域2は第二領域3
よりもより小さな横方向断面と浅い深さとを有し、ま
た、領域2、3は前記表面4上に設けられる第一接続電
極7、8に接続され、前記領域2及び3から離れて位置
する第二接続電極9が前記半導体基体1上に設けられて
いる。
【0015】ツェナーダイオードは電気回路において基
準電圧を供給するのに主として用いられる。この目的の
ために、ツェナーダイオードによる電流電圧特性は非常
に急峻であることが重要である。大きな急峻性は、特に
約10Vより低いツェナー電圧を有するツェナーダイオー
ドでは容易には実現されない。表面区域1’におけるド
ープ原子の比較的高い濃度により、上記ツェナーダイオ
ードは、約10Vよりも低い比較的低いツェナー電圧のツ
ェナーダイオードを形成する。pn接合5及び6のツェナ
ー電圧は、拡散により設けられ事実上同一濃度のドープ
原子を有する領域2及び3内でのこれら領域2及び3の
深さが増大するに従って増加し、一方各領域の横方向断
面が電流密度に影響を及ぼす。電流密度は、より小さな
横方向断面でより高くなる。また、電流密度が高くなる
に従って、ツェナーダイオードの電流電圧特性が急峻と
なる。図1のツェナーダイオードは、並列に接続される
二個のpn接合5及び6を有し、これらが2個の補助ツェ
ナーダイオードとして動作する。例えば約250μAなる比
較的小さな電流が当該ツェナーダイオードを流れる場合
は、約1000μm2なる比較的小さな横方向断面を持つpn接
合5のみに関連する第一の補助ツェナーダイオードが導
通するので、急峻な電流電圧特性が得られる。基準電圧
は、このような電流電圧特性を備えるツェナーダイオー
ドにより良好に規定することができる。従ってこの第一
補助ツェナーダイオードは、しばしば基準ダイオードと
呼ばれる。しかしながら、高い電流では基準ダイオード
は高い電流密度により破壊されるかもしれない。従っ
て、前記pn接合6に関連する第二の補助ツェナーダイオ
ードを設けるが、このダイオードは保護ダイオードとも
呼ばれる。この保護ダイオードは、第二領域3のより深
い深さのために、基準ダイオードよりも幾らか(例えば
約0.5Vだけ)高いツェナー電圧を有する。基準ダイオー
ドを流れる電流が増加すると、当該ツェナーダイオード
の両端間の電圧もまた増加する。そして、この電圧が保
護ダイオードのツェナー電圧より高く上昇した時点で、
当該保護ダイオードもまた導通する。この保護ダイオー
ドはより大きな横断面、例えば約10000μm2、を有する
ので、保護ダイオードは当該ツェナーダイオードを流れ
る電流の増加に従って基準ダイオードよりも大きな電流
を流す。例えば100μAなる高い電流では、電流は事実上
全部前記保護ダイオードを介して流れるであろう。
【0016】上記ツェナーダイオードは比較的急峻な電
流電圧特性を有するけれども、この電流電圧特性の急峻
性はいくつかの応用例には充分ではない。従って、本発
明によれば前記第一領域2は横方向拡散で形成され、前
記第二領域3から少なくとも部分的に離れて位置するよ
うな縁部10を有する。
【0017】ツェナーダイオードのブレークダウンは2
つの異なる物理的な現象により影響される。即ち、トン
ネリングとも呼ばれるツェナー・ブレークダウンとアバ
ランシェ・ブレークダウンである。ツェナー・ブレーク
ダウンの場合は、高い電界が電子を荷電子帯から伝導帯
へトンネリング・メカニズムにより移送する。アバラン
シェ・ブレークダウンの場合は、電子及びホールの形態
の電荷キャリアが熱的メカニズムにより形成される。空
間電荷領域における臨界電界強度では、これらの電荷キ
ャリアが結晶格子と衝突する以前に多くの運動エネルギ
ーを吸収することができるので、この衝突の際に前記結
晶格子から新しい電荷キャリアが分離され、次いでこれ
らが再びより多くの新しい電荷キャリアを分離すること
ができる。このようにして、雪崩効果が生ずる。アバラ
ンシェ・ブレークダウンは約10Vよりも高いしきい値電
圧を有するツェナーダイオードにおいては優勢な要因で
ある。これらのダイオードは非常に急峻な電流電圧特性
を有する。一方、約10Vより低いしきい値電圧を有する
ツェナーダイオードにおいては、ツェナー・ブレークダ
ウン及びアバランシェ・ブレークダウンの両者が重要で
ある。本発明は、前記第一領域2における横方向拡散に
より形成される縁部10、即ち前記第二領域3から少なく
とも部分的に離れて位置する縁部10の存在が、結果とし
て、この縁部の近傍で局部的に前記pn接合5の強い湾曲
となるという認識に基づくものである。この場合、そこ
では電界強度がこの湾曲により一層強くなる。かくし
て、アバランシェ・ブレークダウンに必要とされる臨界
電界強度は、縁部10のない場合よりも早く達成される。
【0018】図1のツェナーダイオードは、前記第二領
域3の外側縁部11でのブレークダウンを防止するため
に、ガードリング12を備える。即ち、ガードリングとな
る領域12が、前記領域2及び3と同一の導電型ではある
がこれら領域2及び3よりも非常に大きな深さで存在す
る。これにより前記外側縁部11におけるブレークダウン
が防止される。
【0019】図2は縁部10を備えるツェナーダイオード
を示し、この縁部10は第一領域2及び第二領域3が互い
に充分に分離されているので第二領域3から離れて位置
している。このようなツェナーダイオードは、例えば酸
化層15中に充分に離隔して設けられる開口13及び14を介
して異なる拡散を行って2個の領域2及び3を設けるこ
とにより、非常に容易に製造することができる。この場
合、当該ツェナーダイオードの製造工程中においては例
えば前記酸化層15内の開口13が先ず最初に設けられ、そ
の上に高ドープ層7を設ける。前記領域3はこのドープ
層7から深い拡散を行うことにより形成する。次いで開
口14を設け、この開口上に高ドープ層8を設ける。前記
領域2をこの層8から浅い拡散により形成する。領域2
の小さな深さのため、前記縁部10は第二領域3の縁部16
におけるよりもより急峻な湾曲を有する。従って、当該
ツェナーダイオードのブレークダウンは第1のpn接合5
の縁部10で生じる。しかしながら、図2のツェナーダイ
オードの欠点は、当該ツェナーダイオードを介する漏れ
電流の増加が、前記酸化層15に対する電荷の注入により
前記表面4を介して領域2と領域3との間で起こり得、
これが当該ツェナーダイオードの電流電圧特性に影響を
与えるということにある。従って、図1は本発明による
ツェナーダイオードが第一領域2を取り囲みむと共に該
領域と部分的に重なり合う第二領域3を有する一方、前
記第一領域2が下に位置する窪み17が前記表面4中に第
二領域3の下方に前記縁部10が突出するような深さで存
在することを示している。かくして、漏れ電流による問
題は前記2個の領域2及び3の部分的な重なり18により
生ずることはなく、前記第二領域3の下方への第一領域
2の縁部10の突出が結果として基準ダイオードの接合5
の湾曲となるので、ここではアバランシェ・ブレークダ
ウンを開始させるに必要とされる臨界電界強度に早く到
達する。
【0020】好ましくは、前記窪みは0.5μと2μとの間
の深さを有する。この場合、窪み17は例えばプラズマエ
ッチング工程を用いて充分に正確に容易に形成すること
ができる。本発明によれば、前記第一領域2は0.5μと
1.5μとの間の深さを有し、前記第二領域3は1.5μと3
μとの間の深さを有する。領域2及び3のこのような深
さは拡散工程を用いて2時間よりも短い限られた時間内
で達成することもできる。明らかに、保護ダイオードの
ツェナー電圧は当該ツェナーダイオードの良好な動作の
ためには基準ダイオードのツェナー電圧よりも高くなけ
ればならず、従って、前記第二領域3の深さは前記第一
領域2の深さよりも大きくなければならない。第一領域
及び第二領域の深さは、拡散工程により充分に正確に製
造することができるようなものである。
【0021】図3は図1のツェナーダイオードの横方向
断面を示す。実際には、領域3は略100μ乃至数百μの
横方向の大きさを有し、一方領域2は数十μmの横方向
の大きさを有する。本発明によれば、第一領域2の横方
向断面は角部19を有する。この場合、接合5は略同一の
大きさを有する第一領域2の円形断面に匹敵し、前記角
部19の領域で局部的に付加的な湾曲を有するので、電界
強度はそこで増加し、基準ダイオードのブレークダウン
は前記アバランシェメカニズムにより主として生ずる。
正多角形では、同一の電界強度の増加が角部19の各々で
生じるので、接合が角度19の中の一つにおいて他のもの
に優先してブレークダウンすることはない。4個以上の
角を有する正多角形の断面の場合では、各々の角度が大
き過ぎるので円形と比べてpn接合の湾曲に対する影響が
比較的小さい。付加的な利点が得られるのは、前記角部
19が90°に等しいか90°よりも小さくpn接合5の明確な
付加的湾曲を達成するのに充分なような正三角形または
正四角形の断面の場合である。実際には、前記角部はあ
る曲率半径20、好ましくは0μと5μとの間の曲率半
径、を有する。この場合、前記角部19はpn接合5の明確
な湾曲を得るために充分なほどに鋭角である。
【0022】当該ツェナーダイオードの第一接続電極
7、8は、例えばアルミニウム又は銀のような金属層か
ら形成される。本発明によれば、前記第一接続電極とし
て動作する高濃度(1019ドープ原子/ccよりも大)の多
結晶シリコン層7及び8を前記第一及び第二領域上に設
ける。これら多結晶シリコン層7、8は例えば1×1020
原子/ccなる高濃度のドープ原子での化学蒸着工程(C
VD工程)により簡単に形成することができる。当該ツ
ェナーダイオードの製造工程中、これらの多結晶シリコ
ン層7及び8は前記領域2及び3の拡散のための高濃度
ドープ源として用いられる。例えば、多結晶シリコン層
7は前記表面4上に設けられると共に、当該層7が表面
4の中の前記第二領域3が形成されるべきところのみを
被覆するようにしてパターン形成される。そして、第二
領域3がドープ原子の拡散により形成される。次いで、
同様のドープ原子濃度を有する多結晶シリコン層8を第
一領域2が形成されるべき個所に設け、その後この第一
領域2がより短い処理時間の拡散又はより低い温度での
拡散により形成される。
【0023】実施例として、5.4Vのツェナー電圧に適す
るツェナーダイオードをどのように形成するかを説明す
る。他のツェナー電圧に適するツェナーダイオードは前
記半導体基体の表面区域内のドープ原子数の調整、並び
に前記領域2及び3の深さ及びドープレベルの調整によ
り製造することができる。
【0024】3×1018なる濃度のアンチモン(Sb)ドープ
原子(12mΩcm)を有する単結晶n型シリコンスライス
を出発材料とする。このスライス1は1100°Cの温度で9
0分間熱酸化されて、酸化層15が形成される。この酸化
層15内には前記ガードリング12の拡散のための開口21を
設ける(図4参照)。ガードリング12は、例えばイオン
注入又は拡散を用いる標準の工程により形成する。この
ようにして、7×1019原子/cc なる濃度で5μmの深さ
を有するガードリング12を形成する。ガードリング12の
拡散工程中に、酸化層15の前記開口21が部分的に再び酸
化される。次いで、230μmの直径を有する開口22を、酸
化層15の第一領域2及び第二領域3を設けるべき領域に
形成する(図4参照)。この開口には多結晶シリコン層
7を1.25×1020硼素(B)原子/ccなるドーピングレベルで
1.6μmの厚さに形成する。ここで、30×30μmの正方形
の横方向断面を有する開口23を、前記多結晶シリコン層
7内の前記第一領域2が形成されるべき領域にプラズマ
エッチング工程を用いてエッチングにより形成する。こ
の場合、窪み17も前記半導体基体1内に1μmの深さで
設ける。この窪み17内には酸化層を設ける。次いで、第
二領域3が950°Cで120分間の前記多結晶シリコン層7
からの硼素(B)原子の拡散により形成される。この場
合、領域3は1.5μmの深さを有する。このようにし
て、保護ダイオードに係わるpn接合6が設けられる。窪
み内の前記酸化層が、この拡散の工程中に、当該窪み17
内の表面4を好ましくないドーピングから保護する。次
いで、この窪み内の酸化物はエッチング工程により除去
される。かくして、図5に示すダイオードが得られる。
ここで、前記多結晶シリコン層7と同一のドーピングレ
ベル及び厚さを有する第二多結晶シリコン層8を設け、
これをパターン形成する。基準ダイオードを、前記層8
から硼素(B)原子を950°Cで30分間拡散させることによ
り設ける。この場合、第一領域の深さは1μmとなり、
5μmの曲率半径20を有する横方向断面を有することと
なる。前記多結晶シリコン層7及び8は、領域2及び3
を形成するためのドープ原子源として働くのみでなく、
当該ツェナーダイオードの接続電極としても働く。次い
で、当該ツェナーダイオードには前記接続電極7、8上
にメタライゼーション(図1には図示せず)がなされ、
また例えば銀層の接続電極9が設けられる。
【0025】このようにして形成されたツェナーダイオ
ードは5.40Vなるツェナー電圧を有し、且つ、大変急峻
な電流電圧特性を有する。既知ツェナーダイオードに比
較して以下のようなパラメータが測定された。250μAで
の既知ツェナーダイオードのインピーダンスは91.7Ωで
あるのに対し、本発明によるツェナーダイオードのイン
ピーダンスは23.4Ωであった。100μAの電流の時の電圧
と、1mAの電流の時の電圧との間の電圧差は既知ダイオ
ードでは86.5mVであるのに対し、本発明によるツェナー
ダイオードでは9.0mVであった。ツェナー電圧の80%な
る電圧におけるダイオードの漏れ電流は既知のツェナー
ダイオードでは2.23μAであるのに対し、本発明による
ツェナーダイオードでは0.62μAであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるツェナーダイオードの断面を示
す。
【図2】 本発明によるツェナーダイオードの他の実施
例の断面を示す。
【図3】 図1のツェナーダイオードの平面を示す。
【図4】 図1のツェナーダイオードの製造における、
ある工程を示す。
【図5】 図1のツェナーダイオードの製造における、
他の工程を示す。
【符号の説明】 1:半導体基体、 1’:表面区域、
2:第一領域、 3:第二領域、
4:表面区域1’の表面、 5、6:pn接合、
7、8:第一接続電極、 10:縁部、1
1:外側縁部、 12:ガードリン
グ、13、14:開口、 15:
酸化層、16:縁部、 17:窪
み、19:角部。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1018原子/ccより大きなドープ濃度の表
    面区域と、この表面領域内に拡散により実質的に同一濃
    度のドープ原子を備える少なくとも2個の領域と、これ
    ら2個の領域が前記表面領域の表面に隣接し、第一領域
    は第二領域に比較してより小さな横方向の断面及びより
    浅い深さを有し、これら両領域は前記表面の第一接続電
    極と、一方これら領域から離れて位置する第二電極とに
    接続される半導体基体を有するツェナーダイオードにお
    いて、前記第一領域は少なくとも部分的に前記第二領域
    と離れて位置する、横方向の拡散で形成される端部を有
    することを特徴とするツェナーダイオード。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のツェナーダイオードに
    おいて、第二領域は前記第一領域を取り囲み且つこれと
    部分的に重なり合い、前記第一領域の位置の下方の窪み
    が前記第二領域の下方に端部が突出するような深さで前
    記表面に位置することを特徴とするツェナーダイオー
    ド。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のツェナーダイオードに
    おいて、前記窪みは0.5 と2 μm の間の深さを、前記第
    一領域は0.5 と1.5 μm の間の深さを、前記第二領域は
    1.5 と3 μm の間の深さを有することを特徴とするツェ
    ナーダイオード。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のツェナーダイオードに
    おいて、前記第一領域の横方向の断面が角度を有するこ
    とを特徴とするツェナーダイオード。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のツェナーダイオードに
    おいて、前記断面が正三角形または正四角形であること
    を特徴とするツェナーダイオード。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載のツェナ
    ーダイオードにおいて、前記角度は0 μm と5 μm との
    間の曲率半径を有することを特徴とするツェナーダイオ
    ード。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のツェナーダイオードに
    おいて、 高濃度ドープ多結晶シリコン層を前記第一及
    び第二領域上に設け、この多結晶シリコン層は前記第一
    接続電極として機能することを特徴とするツェナーダイ
    オード。
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