JPH0695465B2 - 架橋ポリオレフイン絶縁ケ−ブルの接続方法 - Google Patents

架橋ポリオレフイン絶縁ケ−ブルの接続方法

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JPH0695465B2
JPH0695465B2 JP9719086A JP9719086A JPH0695465B2 JP H0695465 B2 JPH0695465 B2 JP H0695465B2 JP 9719086 A JP9719086 A JP 9719086A JP 9719086 A JP9719086 A JP 9719086A JP H0695465 B2 JPH0695465 B2 JP H0695465B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの接続方法
に関し、その目的とする所は該ケーブルの接続に際し、
共存する有機パーオキサイド架橋剤に基づく望ましくな
い影響を軽減して接続できる新しい優れた方法を提供す
ることである。
〔従来の技術〕
電気絶縁性が要求される絶縁ケーブルの絶縁被覆におい
ては、できるだけ水分含有量を低減せしめることが必要
である。なぜなら、水分含有量が多いと絶縁体中にボイ
トが発生し、送電時などの電圧印加時に水トリー現象が
生じて電気絶縁性が大幅に低下してしまうからである。
このような電気絶縁性の低下は、絶縁ケーブル就中架橋
ポリオレフィン絶縁ケーブルにおいても現れ、取分けそ
の接続部分には顕著に現れる。絶縁ケーブルの接続は、
通常、まず架橋ポリオレフィン絶縁ケーブル同士の接続
部分端部の絶縁被覆材を剥ぎ取ってその接続導体部をペ
ンシリングする。次にペンシリングした部分に架橋性ポ
リオレフィンと有機パーオキサイド架橋剤を含有する補
強用組成物を施し、加熱された金型により加圧して絶縁
被覆部と補強部両者を一体に接合し、架橋を行うことに
よりなされる。
しかしながら絶縁ケーブル接続の結果、接続部分近辺の
熱が加えられた部分の電気絶縁性が他の部分に比して大
きく低下することがみられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、このような接続部分近辺の電気絶縁性の
低下は、加熱された絶縁ケーブルの絶縁被覆架橋ポリオ
レフィン中の水分量が増大しており、その増大は有機パ
ーオキサイドから生成した酸素存在下でのアルコールの
分子内脱水反応に起因することを見いだした。
この脱水反応を有機過酸化物がたとえばジクミルパーオ
キサイドである場合につき具体的に説明する。
まず加熱によりつぎの反応式(1)に従って分解し、ラ
ジカルを発生し、ついでアセトフェノンやクミルアルコ
ールなどの分解残渣を架橋物中に残す。かかる分解残渣
のうちクミルアルコールは、反応式(2)に従って酸素
存在下での加熱により脱水反応して架橋高分子物質マト
リックス中に水を放出する。
この脱水反応は150℃以上で酸素存在下にて容易に進行
し、その結果架橋ポリオレフィン中に水が生成すること
になり、水と架橋ポリオレフィンとの相溶性の点から水
は凝縮し、ボイドの発生に繋がり、絶縁被覆物の電気絶
縁性を低下させてしまうものである。
本発明者は、上記難点を解決するため、更に詳しくは、
加熱時に生ずる上記反応式(2)で示される脱水反応を
抑制することにより架橋ポリオレフィン中の水分含有量
の増加を抑制する方法を開発すべく鋭意研究した結果、
酸素フリーの状態で加熱するという全く新しい方法の開
発に成功し、すでに出願した(特願昭59-221863号)。
この方法は該ケーブルの接続部を酸素フリーの状態で加
熱するものであり、実際的には該接続部を中心とした一
定範囲を酸素フリーとなした加熱装置内で加熱するもの
であった。
この方法によれば、酸素フリーの状態で接続部を加熱す
るため、上記従来の難点を大巾に改良できる極めて優れ
た方法であるが、その後の研究の結果、接続された架橋
ポリオレフィン絶縁ケーブルの接続部に近い部分になお
若干のボイドが発生する場合のあることが判明した。
即ち、本発明が解決しようとする問題点は、上記接続部
近辺になお若干発生するボイドを解決することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は上記問題点を解決するために、更に検討した
結果、接続部近辺の絶縁ケーブルの架橋ポリオレフィン
被覆層中に若干発生する場合のある上記ボイドは、接続
部を加熱装置内で加熱する際にその加熱装置に近い加熱
装置外のケーブル部分に発生することが判明した。この
原因は、該加熱装置からの熱、並びに加熱装置外である
ための酸素の存在により、上記反応式(2)の反応が加
熱装置外の加熱装置に近い絶縁ケーブル被覆層に於いて
も発生しているためと考えられた。これに基づき更に研
究を続けた結果、加熱装置外周辺部分に於いても酸素フ
リーの状態となすときは、初期の目的が達成されること
を見出し、茲に本発明を完成するに至った。即ち、本発
明は架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを、架橋性ポリオ
レフィンと有機パーオキサイド架橋剤を含有する接続補
強用組成物を用いて、接続するに際し、該補強用組成物
を加熱架橋せしめるための加熱装置自体並びに該装置か
らの熱によって上記架橋剤または(および)その分解残
渣が影響を受ける部分を酸素フリーの状態となしで加熱
することを特徴とする架橋ポリオレフィン絶縁ケーブル
の接続方法に係るものである。
〔発明の構成並びに作用〕
本発明法を第1図を用いて説明する。尚第1図は本発明
法の一態様を示す説明図である。まず架橋ポリオレフィ
ン絶縁ケーブルの接続部分端部分望ましくは絶縁被覆
層を剥ぎ取ってペンシリングする。次に該ペンシリン
グ部および剥ぎ取り界面部に、架橋性ポリオレフィ
ンと有機パーオキサイド架橋剤を含有する補強用組成物
(通常はペレット状)を絶縁被覆するため耐圧容器
に入れる。更に該絶縁被覆部分およびその周辺部分を含
む耐圧容器に加熱装置(通常は圧縮成形機)を設置
し、加熱装置部分と加熱の影響がある部分との間に
ケースを付設する。ケースのケーブル方向の長さl
は、通常加熱の影響を受ける部分が上記加熱装置端部よ
り、熱伝導によるケーブル絶縁体表面温度が少なくとも
100℃以下に達している領域である。
加熱装置は内部に熱媒体を有し、ケースは不活性ガ
スもしくは、酸素の透過率の低い断熱剤などの導入口
と排気口を有する。なお、ケースは密封剤で密封
しておく。その後、加熱装置およびケース内に不活
性ガスを導入してこれを充填した状態で、または不活
性ガスを通過させながら加熱する。最後にケース、
加熱装置および耐圧容器を除去し、架橋したポリオ
レフィン補強部分およびその周辺に防水テープなどを被
覆することによって絶縁ケーブルの接続は完了する。
本発明者に於いては、接続部を加熱することができる方
法自体は上記特願昭59-221863号の方法と変わらず、た
だ第1図に示した通り加熱の影響を受ける部分を酸素
フリーの状態となし、且つ加熱装置からの熱を遮断する
ものである。
この際の影響を受ける部分は加熱装置の熱温度やケーブ
ルの種類によって一定しないが、要は加熱の影響がある
部分またはその恐れの充分ある部分である。
たとえば、加熱装置の端部から絶縁27mmで200mm程度の
半径の円弧部分を代表例として挙げることが出来る。
このような部分に対し酸素の存在を積極的に除去するた
めには、加熱装置および加熱装置部分と少なくとも加熱
の影響がある部分に不活性ガスを充填するかまたは通過
させる方法や、また消極的には該部分を酸素の入らない
ほぼ完全密閉系とする。
不活性ガスとしては、六弗化硫黄、窒素、ヘリウム、二
酸化炭素、フレオン、アルゴン及びネオンから選ばれる
少なくとも1種が好ましく、その場合の酸素の含有量は
5%(容量%、以下同じ)以下、より好ましくは2%以
下、更に望ましくは0.5%以下とする。酸素の入らない
密封系での酸素の含有量は多くとも0.5%とするもの
で、加熱される部分を酸素透過率の低い物質、たとえば
鉛などの金属テープやナイロン、ポリ弗化ビニリデンな
どの樹脂テープで密閉して酸素との接触を断つ方法を補
充的に用いてもよい。
本発明に於いて加熱装置での加熱温度は、対象とする架
橋性ポリオレフィンの種類、重合度合、架橋剤残渣とし
て存在する第3級アルコールの種類などによって異なる
が、通常100℃以上または使用する架橋性ポリオレフィ
ンの融点以上である。
有機パーオキサイドとしては、分解により脱水反応を生
起する分解生成物を生じせしめるものがあげられ、たと
えばクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
t-ブチルクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル−2,5-ジ
−t-ブチルパーオキサイドヘキサンなどがあるが、最も
好ましいものはジクミルパーオキサイドである。
なお、本発明における不活性ガス導入用もしくは脱酸素
用のケースとしては、耐圧性のある金属のような材質の
物を適宜形状に加工して使用するのが好ましくこれを加
熱装置部分と加熱の影響がある部分との間に付設するに
際しては、たとえばシリコーンゴムパッキングのような
密封剤を用いると不活性ガスまたは酸素フリー雰囲気を
有効に活用しうる。
本発明の架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルのポリオレフ
ィンとしては、各種のものが含まれるが、好ましくはポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロ
ピレンを例示出来、特に好ましいものとしてポリエチレ
ンを挙げるとが出来る。
〔実施例〕
下表に実施例並びに比較例の接続作業時の条件及び接続
作業後におけるケーブル絶縁層の水分含有量を示す。
〔発明の効果〕 上述したように、本発明によって、架橋ポリオレフィン
絶縁ケーブルの接続に際し、加熱装置内の補強架橋ポリ
エチレン部分と絶縁ケーブル自体の被覆架橋ポリエチレ
ンの電気絶縁性向上ばかりか、その効果は加熱装置外周
辺の加熱の影響がある部分にも均一におよび、接続によ
って絶縁ケーブルが部分的に電気絶縁性が劣るというこ
とが解消されるに至った。このことは、本発明方法が絶
縁物中のボイド発生を極力低減することを示すものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明法を説明するための図面である。 1……絶縁ケーブル 2……絶縁被覆層 3……ペンシリング部 4……界面部 5……補強用組成物 6……耐圧容器 7……加熱装置 8……影響がある部分 9……ケース 10……ガス導入口 11……排気口 12……密封剤 13……不活性ガス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを、架橋
    性ポリオレフィンと有機パーオキサイド架橋剤を含有す
    る接続補強用組成物を用いて、接続するに際し、該補強
    用組成物を加熱架橋せしめるための加熱装置自体並びに
    該装置からの熱によって上記架橋剤または(および)そ
    の分解残渣が影響を受ける部分を酸素フリーの状態とな
    しで加熱することを特徴とする架橋ポリオレフィン絶縁
    ケーブルの接続方法。
  2. 【請求項2】加熱の影響を受ける部分が上記加熱装置端
    部より、熱伝導によるケーブル絶縁体表面温度が少なく
    とも100℃に達している領域を包みこむだけの空間であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の接続方法。
  3. 【請求項3】ポリオレフィンがポリエチレン、ポリプロ
    ピレンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれ
    た少なくとも1種である特許請求の範囲第1項または第
    2項に記載の接続方法。
  4. 【請求項4】不活性ガスを導入するか、または空気(酸
    素)を除去して酸素フリーの状態とし、それらを断熱層
    となすことを特徴とする特許請求の範囲第1項〜3項の
    いずれかに記載の接続方法。
  5. 【請求項5】有機パーオキサイドがジクミルパーオキサ
    イドであることを特徴とする特許請求の範囲第1〜4項
    のいずれかに記載の接続方法。
  6. 【請求項6】不活性ガスが、六弗化硫黄、窒素、ヘリウ
    ム、二酸化炭素、フレオン、アルゴンおよびネオンから
    選ばれる少なくとも1種である特許請求の範囲第4項に
    記載の接続方法。
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