JPH0695492B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH0695492B2
JPH0695492B2 JP17478687A JP17478687A JPH0695492B2 JP H0695492 B2 JPH0695492 B2 JP H0695492B2 JP 17478687 A JP17478687 A JP 17478687A JP 17478687 A JP17478687 A JP 17478687A JP H0695492 B2 JPH0695492 B2 JP H0695492B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、固体電解コンデンサの製造方法に関し、特に
封止後の高温寿命特性が良好な固体電解コンデンサの製
造方法に関する。
[従来の技術] 一般に、固体電解コンデンサの素子は、弁作用金属から
なる陽極基体に酸化皮膜層を形成し、この酸化皮膜層の
外面に対向電極として二酸化マンガンなどの半導体層を
形成する。さらに、接触抵抗を減じるために銀ペースト
層を設けて導電体層を形成している。このようにして作
製した固体電解コンデンサ素子は、熱硬化性樹脂等によ
って封止される。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、導電体層まで形成した固体電解コンデン
サ素子を直接、熱硬化性樹脂等によって封止した場合、
作製した固体電解コンデンサの高温寿命特性は著しく劣
化することがあった。
本発明は、上記の事情に鑑み、封止後の高温寿命特性の
優れた固体電解コンデンサの製造方法を提供することを
目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は、前記した問題点を解決するために鋭意研
究を重ねた結果、意外にも導電体層を形成した後に固体
電解コンデンサ素子を高温で加熱することによって、前
記目的を有効に達せられ、性能の良好な固体電解コンデ
ンサが得られることを見出し、本発明を完成させるに到
ったのである。すなわち、本発明によれば、弁作用を有
する金属からなる陽極基体の表面に、誘電体酸化皮膜
層、半導体層、および導電体層を順次形成してなる固体
電解コンデンサの製造方法において、前記導電体層を形
成してからこの固体電解コンデンサ素子を100℃〜260℃
の温度で加熱した後、封止する固体電解コンデンサの製
造方法にある。また固体電解コンデンサの性能を高める
ために、半導体層が、二酸化鉛を主成分とする層、ある
いは二酸化鉛と硫酸鉛を主成分とする混合物からなる層
であるのが好ましい。
[発明の具体的構成および作用] 以下、本発明の固体電解コンデンサの製造方法について
説明する。
本発明の固体電解コンデンサの陽極として用いられる弁
金属基体としては、例えば、アルミニウム、タンタル、
ニオブ、チタンおよびこれらを基質とする合金等、弁作
用を有する金属がいずれも使用できる。陽極基体表面の
酸化皮膜層は基体自体の酸化物層であってもよく、ある
いは基体の表面上に設けられた他の誘電体酸化物の層で
あってもよい。望ましくは弁金属自体の酸化物から成る
層である。
いずれの場合にも酸化物層を設ける方法としては、従来
公知の方法を用いることができる。
次に、本発明において使用する半導体層の組成および作
製方法に特に制限はないが、コンデンサの性能を高める
ためには二酸化鉛もしくは、二酸化鉛と硫酸鉛を主成分
として、従来公知の化学的析出法、あるいは電気化学的
析出法で作製するのが好ましい。
化学的析出法としては、例えば、鉛含有化合物と酸化剤
を含んだ溶液(反応母液)から化学的に析出させる方法
が挙げられる。
鉛含有化合物としては、例えば、オキシン、アセチルア
セトン、ピロメコン酸、サリチル酸、アリザリン、ポリ
酢酸ビニル、ポリフィリン系化合物、クラウン化合物、
クリプテート化合物等のキレート形成性化合物に鉛の原
子が配位結合もしくはイオン結合している鉛含有化合
物、クエン酸鉛、酢酸鉛、塩基性酢酸鉛、塩化鉛、臭化
鉛、過塩素酸鉛、塩素酸鉛、リードサルファメイト、六
弗化ケイ素鉛、臭素酸鉛、ホウフッ化鉛、酢酸鉛水和
物、硝酸鉛等が挙げられる。これらの鉛含有化合物は、
反応母液に使用する溶剤によって適宜選択される。ま
た、これらの鉛含有化合物は2種以上混合して使用して
も良い。
反応母液中の鉛含有化合物の濃度は、飽和溶解度を与え
る濃度から0.05モル/lの範囲であり、好ましくは飽和溶
解度を与える濃度から0.1モル/lの範囲内であり、より
好ましくは飽和溶解度を与える濃度から0.5モル/lの範
囲である。反応母液中の鉛含有化合物の濃度が0.05モル
/l未満では、性能の良好な固体電解コンデンサを得るこ
とができない。また反応母液中の鉛含有化合物の濃度が
飽和溶解度を越える場合は、増量添加によるメリットが
認められない。
酸化剤としては、例えば、キノン、クロラニル、ピリジ
ン‐N-オキサイド、ジメチルスルフォキサイド、クロム
酸、過マンガン酸カリ、セレンオキサイド、酢酸水銀、
酸化バナジウム、塩素酸ナトリウム、塩化第二鉄、過酸
化水素、過酸化ベンゾイル、次亜塩素酸カルシウム、亜
塩素酸カルシウム、塩素酸カルシウム、過塩素酸カルシ
ウム等が挙げられる。これらの酸化剤は、使用する溶剤
によって適宜に選択すればよい。また酸化剤は、2種以
上混合して使用してもよい。
酸化剤の使用割合は、鉛含有化合物の使用モル量の5〜
0.1倍モルの範囲内であることが好ましい。酸化剤の使
用割合が鉛化合物の使用モル量の5倍モルより多い場合
は、コスト的にメリットはなく、また0.1倍モルより少
ない場合は、性能の良好な固体電解コンデンサが得られ
ない。
二酸化鉛を主成分とする半導体層を形成する方法として
は、例えば、鉛含有化合物を溶かした溶液と酸化剤を溶
かした溶液を混合して反応母液を調製した後、反応母液
に前記した酸化皮膜を有する化成箔を浸漬して化学的に
析出させる方法が挙げられる。
一方、電気化学的析出法としては、例えば、本発明者等
が先に提案した高濃度の鉛イオンを含んだ電解液中で電
解酸化により二酸化鉛を析出させる方法等が挙げられる
(特願昭61−26952)。
また、半導体層を本来、半導体の役割を果たす二酸化鉛
と絶縁物質である硫酸鉛を主成分とする層で構成すると
硫酸鉛の配合により、コンデンサの漏れ電流値を低減せ
しめることができる。一方、硫酸鉛の配合により半導体
層の電気伝導度が低くなるため損失係数値が大きくなる
が、従来の固体電解コンデンサと比較しても高水準の性
能を維持発現することができる。従って、半導体層を、
二酸化鉛と硫酸鉛の混合物で構成する場合、二酸化鉛を
10重量部以上100重量部未満に対して硫酸鉛を90重量部
以下という広範囲の組成で良好なコンデンサ性能を維
持、発現することができるが、好ましくは二酸化鉛20〜
50重量部に対して硫酸鉛80〜50重量部、より好ましくは
二酸化鉛25〜35重量部に対して硫酸鉛75〜65重量部の範
囲で漏れ電流値と損失係数値のバランスがとりわけ良好
となる。二酸化鉛が10重量部未満であると導電性が悪く
なるために損失係数値が大きくなり、また容量が充分出
現しない。
二酸化鉛と硫酸鉛を主成分とする半導体層は、例えば、
鉛イオンおよび過硫酸イオンを含んだ水溶液を反応母液
として化学的析出によって形成することができる。又、
過硫酸イオンを含まない適当な酸化剤を加えてもよい。
母液中の鉛イオン濃度は、飽和溶解度を与える濃度から
0.05モル/l、好ましくは飽和溶解度を与える濃度から0.
1モル/l、より好ましくは飽和溶解度を与える濃度から
0.5モル/lの範囲内である。鉛イオンの濃度が飽和溶解
度より高い場合には、増量添加によるメリットがない。
また、鉛イオンの濃度が0.05モル/lより低い場合には、
母液中の鉛イオン濃度が薄すぎるため半導体の析出回数
を多くしなければならないという難点がある。
一方、母液中の過硫酸イオン濃度は鉛イオンに対してモ
ル比で5から0.05の範囲内である。過硫酸イオンの濃度
が鉛イオンに対してモル比で5より多いと、未反応の過
硫酸イオンが残るためコスト高となり、また過硫酸イオ
ンの濃度が鉛イオンに対してモル比で0.05より少ない
と、未反応の鉛イオンが残り導電性が悪くなるので好ま
しくない。
鉛イオン種を与える化合物としては、例えば、クエン酸
鉛、過塩素酸鉛、硝酸鉛、酢酸鉛、塩基性酢酸鉛、塩素
酸鉛、リードサルファメイト、六弗化ケイ素鉛、臭素酸
鉛、塩化鉛、臭化鉛等が挙げられる。これらの鉛イオン
種を与える化合物は2種以上混合して使用してもよい。
一方、過硫酸イオン種を与える化合物としては、例え
ば、過硫酸カリ、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウ
ム等が挙げられる。これらの過硫酸イオン種を与える化
合物は、2種以上混合して使用してもよい。
一方、酸化剤としては、例えば、過酸化水素、次亜塩素
酸カルシウム、亜塩素酸カルシウム、塩素酸カルシウ
ム、過塩素酸カルシウム等が挙げられる。
次に、上述のように形成された半導体層の上には、金属
層またはカーボン層を形成するか、あるいは、カーボン
層を形成した上に金属層を形成することによって導電体
層が形成される。半導体層の上にカーボン層を形成する
方法は格別限定されず、従来公知の方法、例えば、カー
ボンペーストを塗布する方法が採用される。カーボン層
の上に金属層を設ける方法としては、例えば、銀、ニッ
ケル、銅、銀コート銅等を含んだペースト又は、本発明
者等が既に提案したペーストを塗布する方法(特願昭61
−266092)、又は銀、ニッケル、銅等をメッキ又は蒸着
する方法が挙げられる。
以上このようにして作製された固体電解コンデンサ素子
は、100℃〜260℃の高温で加熱した後、封口される。加
熱する温度、および時間は、固体電解コンデンサ素子の
種類、半導体層、導電体層の種類、組成等によって変化
するため一概に規定することはできないが、たとえば次
のようにしておおよその条件を見い出すことができる。
即ち予備的に封口していない固体電解コンデンサ素子を
数点の温度で数時間放置して、高周波でのESR値を測定
し、ESR値が安定化する時間および、その時の温度を加
熱の目安とすることができる。加熱する温度が低いと高
温寿命特性を良くするのに加熱時間が長くなり、逆に加
熱温度が260℃を越えると固体電解コンデンサ自体の性
能が劣化する。
高温で加熱された固体電解コンデンサ素子は、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂
等の熱硬化性樹脂によって封口される。この場合の封口
方法は、ディッピング法でも、ポッティング法でもよ
く、また光硬化性樹脂による封止でもよく、あるいは、
熱硬化性樹脂と光硬化性樹脂の両者を2段階で使用する
ような封止方法でもよい。
[実施例] 以下、実施例および比較例を示して、本発明をさらに詳
しく説明する。
実施例1 長さ2cm、幅0.5cmのアルミニウム箔を陽極とし、交流に
より箔の表面を電気化学的にエッチング処理した後、エ
ッチングアルミニウム箔に陽極端子をかしめ付けし、陽
極リード線を接続した。次いで、ホウ酸とホウ酸アンモ
ニウムの水溶液中で電気化学的に処理してアルミナの酸
化皮膜を形成し、低圧用エッチングアルミニウム化成箔
(約10μF/cm2)を得た。この化成箔を巻回した後化成
箔の陽極端子リード線以外の部分を酢酸鉛三水和物1.0
モル/l水溶液に浸漬した。この化成箔を陽極側に、通常
の、エッチングされていないアルミニウム箔を陰極側と
して、15Vで電解酸化を行った。1時間後、化成箔上に
形成された二酸化鉛からなる半導体層を水洗して未反応
物を除いた後、乾燥した。次に半導体層上に銀粉30重量
%、二酸化鉛粉60重量%、アクリル樹脂10重量%からな
る導電ペーストで導電体層を形成した。陰極を取出した
後、140℃で100時間加熱した。ついで素子をアルミ缶に
収納し、収容口をエポキシ樹脂で封口した。
実施例2 実施例1と同様な化成箔を、酢酸鉛三水和物2.4モル/l
の水溶液と過硫酸アンモニウム4モル/lの水溶液の混合
液に浸漬し80℃で30分間反応させた。生じた半導体層を
水洗し未反応物を除去し乾燥した。その後、実施例1と
同様にして導電体層を形成した。陰極を取出した後150
℃で80時間加熱した。ついで実施例1と同様にしてエポ
キシ樹脂により封口した。
尚、半導体層は、二酸化鉛が約25重量%、硫酸鉛が約75
重量%からなることをX線分析および赤外分光分析によ
り確認した。
実施例3 実施例2と同様にして加熱まで行った固体電解コンデン
サ素子を、エポキシアクリレート樹脂にディップし光硬
化した後、再びエポキシ樹脂にディップし、熱硬化して
封口した。
比較例1 実施例1で導電体を形成し、陰極を取出した後に加熱を
しなかった以外は実施例1と同様にして封口を行い、固
体電解コンデンサを作製した。
比較例2 実施例2で導電体を形成し、陰極を取出した後に加熱を
しなかった以外は実施例2と同様にして封口を行い、固
体電解コンデンサを作製した。
実施例1〜3、比較例1〜2において作製した固体電解
コンデンサの特性値を一括して第1表に示す。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば導電体層を形成し
た後、固体電解コンデンサ素子を100℃〜260℃の高温に
加熱した後に封止するので、封止後の高温寿命特性の優
れた固体電解コンデンサを作製することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁作用を有する金属からなる陽極基体の表
    面に、誘電体酸化皮膜層、半導体層、および導電体層を
    順次形成してなる固体電解コンデンサの製造方法におい
    て、前記導電体層を形成後、前記固体電解コンデンサ素
    子を100℃乃至260℃の温度で加熱した後封止することを
    特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】半導体層が二酸化鉛を主成分とする層であ
    る特許請求の範囲第1項記載の固体電解コンデンサの製
    造方法。
  3. 【請求項3】半導体層が二酸化鉛と硫酸鉛を主成分とす
    る層である特許請求の範囲第1項記載の固体電解コンデ
    ンサの製造方法。
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