JPH0696457B2 - ルテニウム酸鉛粉末の製造方法 - Google Patents

ルテニウム酸鉛粉末の製造方法

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JPH0696457B2 JP11424087A JP11424087A JPH0696457B2 JP H0696457 B2 JPH0696457 B2 JP H0696457B2 JP 11424087 A JP11424087 A JP 11424087A JP 11424087 A JP11424087 A JP 11424087A JP H0696457 B2 JPH0696457 B2 JP H0696457B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ハイブリッドICや固定抵抗器等に用いられる
厚膜抵抗体の導電粒子として有用な、ルテニウム酸鉛の
製造方法に関する。
従来の技術 従来より、酸化ルテニウムやルテニウムのパイロクロア
型複合酸化物、ルテニウムのペロブスカイト型複合酸化
物などの導電粒子とガラスとからなるルテニウム系の厚
膜抵抗体が広く用いられている。特にルテニウムの複合
酸化物はガラスに対してなじみがよく、安定した抵抗値
や零に近いTCRが得られ、又レーザトリミング性が良好
であるなど優れた特性を有するが、一方では酸化ルテニ
ウムに比べて粒子が粗大であるため、耐電圧特性や電流
ノイズ特性が悪いという欠点がある。即ち酸化ルテニウ
ムは通常数百Aの超微粒子が使われているが、例えばル
テニウムのパイロクロア型複合酸化物は特公昭50−3864
5号公報に開示されているように、一般に酸化ルテニウ
ムと他の金属例えばビスマスや鉛の酸化物や鉛類とを混
合し、高温で焼成し固相反応させて複合酸化物を生成さ
せ、冷却後機械的に粉砕することにより製造される。従
って1μm以下の超微粒子に粉砕するのが困難で、又粒
度分布も広いものとしか得られず、このため耐電圧、ノ
イズ等の特性に悪影響があると考えられる。更にこのよ
うな固相反応による製法では多くの場合1000℃以上の高
温での加熱処理が必要である上、組成のばらつきが大き
く、又粉砕工程で不純物が多く混入しやすいので、優れ
た特性の抵抗体を製造するのが困難である。
一方、従来金属アルコキシドを原料とし、これを加水分
解してセラミックやガラスを製造する技術が知られてい
る。この方法は、均質な組成でかつ微細な粉末が得られ
るので、化合物の合成方法として近年注目されているも
のである。本発明者は先にアルコキシド法により微細な
ルテニウム金属粉末又はルテニウム酸化物粉末を製造す
る方法を開発し、特許出願を行った。(特開昭61−2702
22号)しかしルテニウムアルコキシドはベンゼン、アル
コール等の有機溶媒に難溶であり、これと他の金属、例
えば鉛とを複合化させて均質な組成の複合酸化物を作る
ことは困難と考えられていた。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は前述のような従来技術の欠点を解消し、
粉砕工程を要することなく、高純度でかつ極めて微細で
あり、均質な組成のパイロクロア型結晶構造を有するル
テニウム酸鉛を、アルコキシド法によって製造する方法
を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明は、(A)ルテニウム化合物と鉛のアルコキシド
と有機溶媒とを混合した溶液に、アルカリ金属のアルコ
キシドを混合して反応させるか、若しくは(B)ルテニ
ウム化合物と鉛のアルコキシドと少なくともアルコール
を含む有機溶媒とを混合した溶液に、アルカリ金属を混
合して反応させる混合反応工程と、 次いで、得られた反応生成物を加水分解又は熱処理する
工程とからなることを特徴とするルテニウム酸鉛の製造
方法である。
作用 本発明の方法により、極めて微細で粒度の揃ったパイロ
クア型結晶構造を有するルテニウム酸鉛Pb2Ru2O7−X
(X=0〜1)が生成する。即ち得られるルテニウム酸
鉛は粒径0.1μm以下の超微粒子であり、粒度分布も狭
く、又固相反応の場合と異なり化学量論比が一定でばら
つきがなく、組成的に均質なものとなる。
又液相合成であるから、工程上いくつかの精錬工程を入
れることで比較的容易に生成物の純度を上げることがで
きる。従って高純度のルテニウム酸鉛を製造することが
できる。
ルテニウム化合物としては、ハロゲン化物や種々のルテ
ニウム酸塩、ルテニウム錯塩類が使用できる。特に塩化
ルテニウムなどのハロゲン化物が好ましい。
鉛のアルコキシドは、例えばメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノールなどの1価のアルキルアルコ
ールと、鉛とから誘導されたアルコキシドが好適に使用
される。
本発明の(A)工程で用いられるアルカリ金属のアルコ
キシドはリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカ
リ金属とメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノールなどのアルコールから誘導されたアルコキシドが
使用される。又(B)工程ではアルカリ金属のアルコキ
シドに代えてその成分であるアルカリ金属とアルコール
を反応原料として用いる。この場合は反応系においてア
ルカリ金属のアルコキシドが生成すると考えられる。
これらの化合物は有機溶媒中で混合し、攪拌又は加熱還
流などの方法により混合反応させる。有機溶媒を使用す
るのは液相中で混合、反応を均一に行わせるとともに、
引続く加水分解工程において組成の一定な生成物を得る
ためであって、例えばアルコール、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなど、ルテニウム化合物及び鉛アルコキシ
ドを溶解するものがよい。尚、(B)工程の反応原料の
アルコールは同時に溶媒として用いることもできる。混
合反応はアルコキシドの分解温度より低温、好ましくは
取扱い上0〜100℃で行う。この工程において反応系で
ルテニウムアルコキシドが生成し、これと鉛のアルコキ
シドとが直ちに反応、複合化して有機溶媒に可溶とな
り、それによって続く加水分解反応又は熱分解反応が均
一に進行するものと考えられる。尚、各化合物の混合比
率はほぼ化学量論比となるようにするのが望ましい。
得られた反応生成物は、次いで加水分解を行うか、又は
熱処理を行うことによりルテニウム酸鉛を析出する。加
水分解は、脱炭酸した蒸溜水やイオン交換水を直接添加
したり、これらの蒸気に反応生成物を接触させるなどの
方法いよって行う。加水分解した後は生じた沈澱を分離
し乾燥するが、この状態では複合酸化物は非晶質粉末と
して得られることが多いので、乾燥後望ましくは400℃
以上で仮焼して粒成長させることにより、結晶形、粒度
の揃った粉末が得られる。加水分解の代わりに熱処理に
よってアルコキシドを分解する場合は、100℃以上、好
ましくは100〜1000℃程度の温度で行う。
実施例 実施例1 真空乾燥処理を行って完全に水分を除去した塩化ルテニ
ウム1gをメタノール100mgに溶解させた後、ベンゼン100
ml及び鉛イソプロポキシドのベンゼン溶液を鉛とルテニ
ウムのモル比が1:1となるように添加した。攪拌して充
分混合した後金属ナトリウムをルテニウムに対してモル
比で3倍量添加し、攪拌下2〜3時間還流し、次いでベ
ンゼンで溶媒置換した。次に生成物に脱炭酸した蒸溜水
を加えて加水分解した後蒸発乾固し、黒色の粉末を得
た。この粉末を粉末X線回析及び分析電子顕微鏡により
分析したところ結晶のパターンを示さなかったが、600
℃で24時間仮焼したものはPb2Ru2O6.5のX線回析図形を
示した。粉末の粒径は電子顕微鏡で観察したところほぼ
100〜200Aで、粒度分布の狭いものであった。
実施例2 メタノールをそれぞれエタノール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールに
代える以外は実施例1と同様にして処理を行い、黒色の
粉末を得た。得られた化合物は分析の結果、いずれもPb
2Ru2O6.5であった。
実施例3 真空乾燥処理を行って完全に水分を除去した塩化ルテニ
ウム1gをメタノール100mlに溶解させた後、ベンゼン100
ml及び鉛n−ブトキシドのベンゼン溶液を鉛とルテニウ
ムのモル比が1:1となるように添加した。攪拌して充分
混合した後金属ナトリウムをルテニウムに対してモル比
で3倍量添加し、攪拌下2〜3時間還流し次いでベンゼ
ンに溶媒置換した。得られた生成物に脱炭酸した蒸溜水
を加えて加水分解した後蒸発乾固し、黒色の粉末を得
た。この粉末を600℃で24時間仮焼したものはPb2Ru2O
6.5のX線回析図形を示した。
実施例4 メタノールをそれぞれエタノール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールに
代える以外は実施例3と同様にして処理を行い、黒色の
粉末を得た。得られた化合物は分析の結果、いずれもPb
2Ru2O6.5であった。
実施例5 実施例1と同様に塩化ルテニウムとメタノールと鉛イソ
プロポキシドを反応させた後、600℃で24時間熱処理し
て黒色の粉末を得た。この粉末を粉末X線回析Pb2Ru2O
6.5のX線回析図形を示した。
発明の効果 本発明の方法によれば、組成的に均質でかつ極めて微細
なパイクロクロア形結晶構造を有するルテニウム酸鉛を
容易に製造することができ、得られるルテニウム酸鉛は
厚膜抵抗体の導電性粉末として極めて優れた特性を有し
ている。更に液相反応を利用するので純度を上げること
が容易であり、又比較的低温でしかも粉砕工程を要する
ことなく超微粒子が得られるので、厚膜抵抗材料に使用
されるルテニウム複合酸化物の製造方法として産業上極
めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ルテニウム化合物と鉛のアルコキシ
    ドと有機溶媒とを混合した溶液に、アルカリ金属のアル
    コキシドを混合して反応させるか、若しくは(B)ルテ
    ニウム化合物と鉛のアルコキシドと少なくともアルコー
    ルを含む有機溶媒とを混合した溶液に、アルカリ金属を
    混合して反応させる混合反応工程と、 次いで、得られた反応生成物を加水分解又は熱処理する
    工程とからなることを特徴とするルテニウム酸鉛の製造
    方法。
JP11424087A 1987-05-11 1987-05-11 ルテニウム酸鉛粉末の製造方法 Expired - Fee Related JPH0696457B2 (ja)

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