JPS6251209B2 - - Google Patents
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- JPS6251209B2 JPS6251209B2 JP58192427A JP19242783A JPS6251209B2 JP S6251209 B2 JPS6251209 B2 JP S6251209B2 JP 58192427 A JP58192427 A JP 58192427A JP 19242783 A JP19242783 A JP 19242783A JP S6251209 B2 JPS6251209 B2 JP S6251209B2
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- composite perovskite
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、アンチモンを含む複合ペロブスカイ
ト化合物の製造方法に関する。更に詳しくは、誘
電体等の改質材に適する複合ペロブスカイト化合
物の製造方法に関するものである。 [従来の技術] 従来、Ba3CoSb2O9等のアンチモンを含む複合
ペロブスカイト化合物は、融点が低い特性がある
ためセラミツクス透電体材料に添加すれば、誘電
体をより低い温度で焼結できると考えられ、この
種の誘電体材料の改質材として使用されている。 従来この添加方法には、次の二つの方法があ
る。その第一の方法は、炭酸バリウム
(BaCO3)、酸化コバルト(CoO)、酸化アンチモ
ン(Sb2O5)の必要量を上記セラミツクス材料に
それぞれ添加し、仮焼−粉砕−焼成を行い反応さ
せる方法である。 またその第二の方法は、上述のBaCO3、CoO、
Sb2O5を混合して焼成し、予めBa3CoSb2O9のよ
うな複合ペロブスカイト化合物を合成し、これを
微細に粉砕した後に、上記セラミツクス材料に添
加し焼成する方法である。 [発明が解決しようとする問題点] これらの従来の方法によると、特に第一の方法
では、BaO、CoO、Sb2O5がセラミツク中で均一
に分布又は反応するとは限らず、その特性を安定
させることは困難であつた。また第一及び第二の
方法ともに、粉砕時に粉砕装置から不純物が混入
し易く、セラミツクスの誘電体としての特性が低
下してしまう問題があつた。更に粉砕装置や1000
℃を越える焼成装置におけるエネルギーの消費量
も極めて多い問題点があつた。 近年、電子部品に対し、より小型で高度な特性
が要求されるようになり、従つてそれに使用され
る原料粉体も、従来に増して組成の均一性、高純
度の微粒子であることが必要になつてきている。
また一方製造工程では、できる限り少ないエネル
ギーで材料を製造することに対する関心が高まつ
てきている。 本発明は、上記問題点を解消するもので、 複合ペロブスカイト化合物を、 均一かつ所望の組成に、 高純度で微粒に、 しかも少ないエネルギーで低価格に 製造し得る複合ペロブスカイト化合物の製造方法
を提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段] 本願第一発明の特徴は、アンチモンアルコキシ
ドとナトリウムアルコキシドとを混合反応させア
ンチモンとナトリウムのダブルアルコキシドを調
製し、このダブルアルコキシドにコバルト塩又は
ニツケル塩を加えてコバルト又はニツケルとアン
チモンのダブルアルコキシドを調製し、このコバ
ルト又はニツケルとアンチモンのダブルアルコキ
シドとバリウムアルコキシド又はストロンチウム
アルコキシドを混合して反応させ、この反応生成
物を加水分解して複合ペロブスカイト化合物を得
ることにある。 また本願第二発明の特徴は、上記反応生成物を
加水分解して非晶質の複合ペロブスカイト化合物
を得た後、この非晶質の複合ペロブスカイト化合
物を加熱して結晶質の複合ペロブスカイト化合物
を得ることにある。 なお上記混合反応は有機溶媒に溶解した状態で
行えば、容易に混合でき、かつ反応が速まるため
好ましい。 また上記混合反応及び加水分解は、取扱いを容
易にするためそれぞれ0〜100℃の温度範囲で行
われることが好ましい。 更に本願第二発明における非晶質の複合ペロブ
スカイト化合物の加熱温度は、600℃以上であつ
て、複合ペロブスカイト化合物の分解開始温度未
満の温度範囲から選定することが、効率良く結晶
質の複合ペロブスカイト化合物が得られるため好
ましい。 なお本明細書では、「アルコキシド」とはアル
コールのOH基の水素原子を金属原子で置換した
化合物をいう。 次に本発明の複合ペロブスカイト化合物の製造
工程を詳しく説明する。 <金属アルコキシドの調製> バリウム、ストロンチウムのような2価金属は
アルコールとの反応性が高いため、次の一般式
に示されるように直接アルコールと反応させてア
ルコキシドを生成することができる。 M+2ROH→M(OR)2+H2 ……… (但し、MはBa又はSrとする。以下同じ。) この、アルコキシドの生成反応を速めるために
加熱することもよい。 この金属とアルコールとの反応は、金属の表面
から内部へ進んで行くが、生成したアルコキシド
が金属表面を覆うために遅くなることがある。こ
れを防止するためにはベンゼンその他の溶解度の
高い溶媒を添加することが好ましい。 コバルト又はニツケルとアンチモンのダブルア
ルコキシドL[Sb(OR)6]2(L=Co、Ni、以
下同じ)は次式及びにより合成することがで
きる。 NaOR+Sb(OR)5→NaSb(OR)6 ……… 2NaSb(OR)6+LCl2→ L[Sb(OR)6]2+2NaCl ……… アンチモン(Sb)のアルコキシドは、塩化ア
ンチモン(SbCl5)から次式に示すように、無
水アンモニアを用いるのがよい。 SbCl5+5ROH+5NH3→ Sb(OR)5+5NH4Cl ……… 上記各種のアルコキシドを調製する場合にアル
コールとしては、工業的に入手又は製造が容易な
ことから、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等が好ましい。使用するアルコー
ルの種類はアルコキシドを生成する際の反応性に
大きく関係するが、生成したアルコキシドを本発
明の出発原料として用いる場合には、アルコキシ
ド中のアルキル基の種類は本質的に重要ではな
い。 上述したアルコキシドの出発原料となる金属、
アルコール、金属塩はいずれも比較的容易な物理
的又は化学的な方法で純度を上げることができる
特徴があり、しかも必要以外のイオンを含まない
ため、これらの出発原料として合成したアルコキ
シドは、特に精製を行わなくても不純物を0.1%
以下に容易にすることができる。更にこれらのア
ルコキシドの純度を上げる場合には、固体アルコ
キシドについては再結晶が行われ、液体アルコキ
シドについては蒸留等が行われる。 <混合及び反応> 上記金属アルコキシドを所望の組成に混合して
反応させる。 特にこの場合、混合の便宜を図り、反応を促進
させるために有機溶媒中で混合及び反応を行うこ
とが好ましい。この溶液としては、ベンゼン、ア
ルコール、ヘキサン等が適当であるが、溶解度が
高いことからベンゼンが最適である。 また反応の温度は、上記金属アルコキシドが分
解する温度以下であれば差支えないが、取扱いの
便宜のために、上限温度は100℃を越えないこと
が好ましく、下限温度は冷却する必要はないの
で、0℃でよい。特に望ましい温度は40〜100℃
である。この反応温度が溶媒の沸点を越える場合
には、圧力容器中で加圧状態で反応させることが
できる。 <加水分解> 次に、上記混合反応工程で生成された反応生成
物を加水分解する。この加水分解は、脱炭酸した
蒸留水を上記反応生成物に添加して行われる。こ
の添加により、粉末状の沈殿物が生成する。この
沈殿物を過により加水分解液から分離すれば、
複合ペロブスカイト化合物が得られる。 この加水分解は、溶液中に水を直接追加するこ
とにより行うことができる他、加圧容器から吹出
す水蒸気流に接触させる方法でも行うことができ
る。 また加水分解のための反応温度は、加圧しない
状態では取扱いの便宜から好ましくは0〜100
℃、特に好ましくは25〜100℃である。加圧して
行う場合或いは水蒸気流に接触させる方法では
100〜400℃が適当である。 <加熱> 本発明の方法によると、反応で得られた複合ペ
ロブスカイト化合物は、非晶質で得られる場合が
多いが、加熱により容易に結晶質の複合ペロブス
カイト化合物を得ることができる。この非晶質の
複合ペロブスカイト化合物を結晶質の複合ペロブ
スカイト化合物にするための加熱温度は、結晶質
への転移効率を向上させるために、600℃以上で
あつて、複合ペロブスカイト化合物の分解開始温
度未満であることが好ましいが、更に低い温度で
も或いは真空加熱によつても得ることができる。
この場合の加熱雰囲気は、空気雰囲気又は中性、
酸化性、もしくは還元性雰囲気のいずれでもよ
い。 <複合ペロブスカイト化合物の形態> 上記反応により直接複合ペロブスカイト化合物
が得られる場合、或いは加熱により複合ペロブス
カイト化合物が得られる場合のいずれの場合にお
いても、得られた複合ペロブスカイト化合物は電
子顕微鏡観察によると、0.01〜0.1μmの粒径の
微粒子である。また複合ペロブスカイト化合物を
結晶化するための加熱温度が、従来の1000℃以上
の焼成温度に比較して低いため、凝集塊で形成さ
れてもこれをほぐすことは容易である。また得ら
れた複合ペロブスカイト化合物は、化学分析の結
果、不純物0.1%以下の高純度の物質である。 [発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、アンチモ
ンアルコキシドとナトリウムアルコキシドとを混
合反応させアンチモンとナトリウムのダブルアル
コキシドを調製し、このダブルアルコキシドにコ
バルト塩又はニツケル塩を加えてコバルト又はニ
ツケルとアンチモンのダブルアルコキシドを調製
し、このコバルト又はニツケルとアンチモンのダ
ブルアルコキシドとバリウムアルコキシド又はス
トロンチウムアルコキシドを混合して反応させ、
この反応生成物を加水分解することにより、高純
度で微粒の複合ペロブスカイト化合物を均一に製
造することができる。 また従来の1000℃以上の焼成温度に比較して低
い反応温度で複合ペロブスカイト化合物が得られ
るため、少ないエネルギーで低価格に製造し得る
優れた効果がある。 [実施例] 塩化アンチモン(SbCl5)299.0gをエタノール
1150.0gに入れ、撹拌しながら、乾燥アンモニア
ガスを通すと、NH4Clが生成し始める。およそ1
時間でアンモニアガスが反応容器から排出される
ようになり、アンチモンアルコキシドの生成が終
了したことが分る。上記溶媒のエタノールをベン
ゼンと置換した後、生成したNH4Clを過により
分離して、アンチモンアルコキシドのベンゼン溶
液を得た。 高純度のBa金属137.3g、高純度のSr金属87.6
gをそれぞれ採り、これらの金属をエタノール
460.0gとともにベンゼン500ml中に別々に入れ、
それぞれ80℃で還流しながら、反応させると、バ
リウムアルコキシドとストロンチウムアルコキシ
ドが得られた。 一方、Na金属23.0gを、エタノール230.0gを
反応させて、ナトリウムアルコキシドを合成し、
このナトリウムアルコキシドと上記アンチモンア
ルコキシドとを反応させて、ナトリウムとアンチ
モンとのダブルアルコキシドNaSb(OEt)6を調
製した。このダブルアルコキシドNaSb(OEt)6
に塩化コバルト129.8g又は塩化ニツケル129.6g
をそれぞれ加えて反応させた後、溶媒をベンゼン
に置換させた。その後、過によりNaClを分離
して、アンチモンと2価金属のダブルアルコキシ
ドL[Sb(OEt)6]2(L=Co、Ni)を調製し
た。このダブルアルコキシドと上記のバリウムア
ルコキシド或いはストロンチウムアルコキシドを
1:3の比率で混合し、70℃において2時間還流
させた。次いで還流したまま、脱炭酸した630ml
の蒸留水を少量ずつ滴下して、加水分解したとこ
ろ、沈殿物が生成した。沈殿物を過により加水
分解液からそれぞれ分離した後、100℃で20時間
乾燥して粉体を得た。 得られた粉体をX線回折により性状を調べた。
またこの粉体を600、800℃と2段階に温度を変え
て加熱し、生成した複合ペロブスカイト化合物
(A3L Sb2O9)(A=Ba、Sr)の構造をX線回折
で確認した。 次表にX線回折の分析結果を示す。この表か
ら、2価金属の種類がBa、Srと異なる場合、又
はCo、Niと異なる場合で、結晶化の温度はそれ
ぞれ異なるが、600℃〜800℃の温度範囲で結晶化
することが分る。
ト化合物の製造方法に関する。更に詳しくは、誘
電体等の改質材に適する複合ペロブスカイト化合
物の製造方法に関するものである。 [従来の技術] 従来、Ba3CoSb2O9等のアンチモンを含む複合
ペロブスカイト化合物は、融点が低い特性がある
ためセラミツクス透電体材料に添加すれば、誘電
体をより低い温度で焼結できると考えられ、この
種の誘電体材料の改質材として使用されている。 従来この添加方法には、次の二つの方法があ
る。その第一の方法は、炭酸バリウム
(BaCO3)、酸化コバルト(CoO)、酸化アンチモ
ン(Sb2O5)の必要量を上記セラミツクス材料に
それぞれ添加し、仮焼−粉砕−焼成を行い反応さ
せる方法である。 またその第二の方法は、上述のBaCO3、CoO、
Sb2O5を混合して焼成し、予めBa3CoSb2O9のよ
うな複合ペロブスカイト化合物を合成し、これを
微細に粉砕した後に、上記セラミツクス材料に添
加し焼成する方法である。 [発明が解決しようとする問題点] これらの従来の方法によると、特に第一の方法
では、BaO、CoO、Sb2O5がセラミツク中で均一
に分布又は反応するとは限らず、その特性を安定
させることは困難であつた。また第一及び第二の
方法ともに、粉砕時に粉砕装置から不純物が混入
し易く、セラミツクスの誘電体としての特性が低
下してしまう問題があつた。更に粉砕装置や1000
℃を越える焼成装置におけるエネルギーの消費量
も極めて多い問題点があつた。 近年、電子部品に対し、より小型で高度な特性
が要求されるようになり、従つてそれに使用され
る原料粉体も、従来に増して組成の均一性、高純
度の微粒子であることが必要になつてきている。
また一方製造工程では、できる限り少ないエネル
ギーで材料を製造することに対する関心が高まつ
てきている。 本発明は、上記問題点を解消するもので、 複合ペロブスカイト化合物を、 均一かつ所望の組成に、 高純度で微粒に、 しかも少ないエネルギーで低価格に 製造し得る複合ペロブスカイト化合物の製造方法
を提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段] 本願第一発明の特徴は、アンチモンアルコキシ
ドとナトリウムアルコキシドとを混合反応させア
ンチモンとナトリウムのダブルアルコキシドを調
製し、このダブルアルコキシドにコバルト塩又は
ニツケル塩を加えてコバルト又はニツケルとアン
チモンのダブルアルコキシドを調製し、このコバ
ルト又はニツケルとアンチモンのダブルアルコキ
シドとバリウムアルコキシド又はストロンチウム
アルコキシドを混合して反応させ、この反応生成
物を加水分解して複合ペロブスカイト化合物を得
ることにある。 また本願第二発明の特徴は、上記反応生成物を
加水分解して非晶質の複合ペロブスカイト化合物
を得た後、この非晶質の複合ペロブスカイト化合
物を加熱して結晶質の複合ペロブスカイト化合物
を得ることにある。 なお上記混合反応は有機溶媒に溶解した状態で
行えば、容易に混合でき、かつ反応が速まるため
好ましい。 また上記混合反応及び加水分解は、取扱いを容
易にするためそれぞれ0〜100℃の温度範囲で行
われることが好ましい。 更に本願第二発明における非晶質の複合ペロブ
スカイト化合物の加熱温度は、600℃以上であつ
て、複合ペロブスカイト化合物の分解開始温度未
満の温度範囲から選定することが、効率良く結晶
質の複合ペロブスカイト化合物が得られるため好
ましい。 なお本明細書では、「アルコキシド」とはアル
コールのOH基の水素原子を金属原子で置換した
化合物をいう。 次に本発明の複合ペロブスカイト化合物の製造
工程を詳しく説明する。 <金属アルコキシドの調製> バリウム、ストロンチウムのような2価金属は
アルコールとの反応性が高いため、次の一般式
に示されるように直接アルコールと反応させてア
ルコキシドを生成することができる。 M+2ROH→M(OR)2+H2 ……… (但し、MはBa又はSrとする。以下同じ。) この、アルコキシドの生成反応を速めるために
加熱することもよい。 この金属とアルコールとの反応は、金属の表面
から内部へ進んで行くが、生成したアルコキシド
が金属表面を覆うために遅くなることがある。こ
れを防止するためにはベンゼンその他の溶解度の
高い溶媒を添加することが好ましい。 コバルト又はニツケルとアンチモンのダブルア
ルコキシドL[Sb(OR)6]2(L=Co、Ni、以
下同じ)は次式及びにより合成することがで
きる。 NaOR+Sb(OR)5→NaSb(OR)6 ……… 2NaSb(OR)6+LCl2→ L[Sb(OR)6]2+2NaCl ……… アンチモン(Sb)のアルコキシドは、塩化ア
ンチモン(SbCl5)から次式に示すように、無
水アンモニアを用いるのがよい。 SbCl5+5ROH+5NH3→ Sb(OR)5+5NH4Cl ……… 上記各種のアルコキシドを調製する場合にアル
コールとしては、工業的に入手又は製造が容易な
ことから、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等が好ましい。使用するアルコー
ルの種類はアルコキシドを生成する際の反応性に
大きく関係するが、生成したアルコキシドを本発
明の出発原料として用いる場合には、アルコキシ
ド中のアルキル基の種類は本質的に重要ではな
い。 上述したアルコキシドの出発原料となる金属、
アルコール、金属塩はいずれも比較的容易な物理
的又は化学的な方法で純度を上げることができる
特徴があり、しかも必要以外のイオンを含まない
ため、これらの出発原料として合成したアルコキ
シドは、特に精製を行わなくても不純物を0.1%
以下に容易にすることができる。更にこれらのア
ルコキシドの純度を上げる場合には、固体アルコ
キシドについては再結晶が行われ、液体アルコキ
シドについては蒸留等が行われる。 <混合及び反応> 上記金属アルコキシドを所望の組成に混合して
反応させる。 特にこの場合、混合の便宜を図り、反応を促進
させるために有機溶媒中で混合及び反応を行うこ
とが好ましい。この溶液としては、ベンゼン、ア
ルコール、ヘキサン等が適当であるが、溶解度が
高いことからベンゼンが最適である。 また反応の温度は、上記金属アルコキシドが分
解する温度以下であれば差支えないが、取扱いの
便宜のために、上限温度は100℃を越えないこと
が好ましく、下限温度は冷却する必要はないの
で、0℃でよい。特に望ましい温度は40〜100℃
である。この反応温度が溶媒の沸点を越える場合
には、圧力容器中で加圧状態で反応させることが
できる。 <加水分解> 次に、上記混合反応工程で生成された反応生成
物を加水分解する。この加水分解は、脱炭酸した
蒸留水を上記反応生成物に添加して行われる。こ
の添加により、粉末状の沈殿物が生成する。この
沈殿物を過により加水分解液から分離すれば、
複合ペロブスカイト化合物が得られる。 この加水分解は、溶液中に水を直接追加するこ
とにより行うことができる他、加圧容器から吹出
す水蒸気流に接触させる方法でも行うことができ
る。 また加水分解のための反応温度は、加圧しない
状態では取扱いの便宜から好ましくは0〜100
℃、特に好ましくは25〜100℃である。加圧して
行う場合或いは水蒸気流に接触させる方法では
100〜400℃が適当である。 <加熱> 本発明の方法によると、反応で得られた複合ペ
ロブスカイト化合物は、非晶質で得られる場合が
多いが、加熱により容易に結晶質の複合ペロブス
カイト化合物を得ることができる。この非晶質の
複合ペロブスカイト化合物を結晶質の複合ペロブ
スカイト化合物にするための加熱温度は、結晶質
への転移効率を向上させるために、600℃以上で
あつて、複合ペロブスカイト化合物の分解開始温
度未満であることが好ましいが、更に低い温度で
も或いは真空加熱によつても得ることができる。
この場合の加熱雰囲気は、空気雰囲気又は中性、
酸化性、もしくは還元性雰囲気のいずれでもよ
い。 <複合ペロブスカイト化合物の形態> 上記反応により直接複合ペロブスカイト化合物
が得られる場合、或いは加熱により複合ペロブス
カイト化合物が得られる場合のいずれの場合にお
いても、得られた複合ペロブスカイト化合物は電
子顕微鏡観察によると、0.01〜0.1μmの粒径の
微粒子である。また複合ペロブスカイト化合物を
結晶化するための加熱温度が、従来の1000℃以上
の焼成温度に比較して低いため、凝集塊で形成さ
れてもこれをほぐすことは容易である。また得ら
れた複合ペロブスカイト化合物は、化学分析の結
果、不純物0.1%以下の高純度の物質である。 [発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、アンチモ
ンアルコキシドとナトリウムアルコキシドとを混
合反応させアンチモンとナトリウムのダブルアル
コキシドを調製し、このダブルアルコキシドにコ
バルト塩又はニツケル塩を加えてコバルト又はニ
ツケルとアンチモンのダブルアルコキシドを調製
し、このコバルト又はニツケルとアンチモンのダ
ブルアルコキシドとバリウムアルコキシド又はス
トロンチウムアルコキシドを混合して反応させ、
この反応生成物を加水分解することにより、高純
度で微粒の複合ペロブスカイト化合物を均一に製
造することができる。 また従来の1000℃以上の焼成温度に比較して低
い反応温度で複合ペロブスカイト化合物が得られ
るため、少ないエネルギーで低価格に製造し得る
優れた効果がある。 [実施例] 塩化アンチモン(SbCl5)299.0gをエタノール
1150.0gに入れ、撹拌しながら、乾燥アンモニア
ガスを通すと、NH4Clが生成し始める。およそ1
時間でアンモニアガスが反応容器から排出される
ようになり、アンチモンアルコキシドの生成が終
了したことが分る。上記溶媒のエタノールをベン
ゼンと置換した後、生成したNH4Clを過により
分離して、アンチモンアルコキシドのベンゼン溶
液を得た。 高純度のBa金属137.3g、高純度のSr金属87.6
gをそれぞれ採り、これらの金属をエタノール
460.0gとともにベンゼン500ml中に別々に入れ、
それぞれ80℃で還流しながら、反応させると、バ
リウムアルコキシドとストロンチウムアルコキシ
ドが得られた。 一方、Na金属23.0gを、エタノール230.0gを
反応させて、ナトリウムアルコキシドを合成し、
このナトリウムアルコキシドと上記アンチモンア
ルコキシドとを反応させて、ナトリウムとアンチ
モンとのダブルアルコキシドNaSb(OEt)6を調
製した。このダブルアルコキシドNaSb(OEt)6
に塩化コバルト129.8g又は塩化ニツケル129.6g
をそれぞれ加えて反応させた後、溶媒をベンゼン
に置換させた。その後、過によりNaClを分離
して、アンチモンと2価金属のダブルアルコキシ
ドL[Sb(OEt)6]2(L=Co、Ni)を調製し
た。このダブルアルコキシドと上記のバリウムア
ルコキシド或いはストロンチウムアルコキシドを
1:3の比率で混合し、70℃において2時間還流
させた。次いで還流したまま、脱炭酸した630ml
の蒸留水を少量ずつ滴下して、加水分解したとこ
ろ、沈殿物が生成した。沈殿物を過により加水
分解液からそれぞれ分離した後、100℃で20時間
乾燥して粉体を得た。 得られた粉体をX線回折により性状を調べた。
またこの粉体を600、800℃と2段階に温度を変え
て加熱し、生成した複合ペロブスカイト化合物
(A3L Sb2O9)(A=Ba、Sr)の構造をX線回折
で確認した。 次表にX線回折の分析結果を示す。この表か
ら、2価金属の種類がBa、Srと異なる場合、又
はCo、Niと異なる場合で、結晶化の温度はそれ
ぞれ異なるが、600℃〜800℃の温度範囲で結晶化
することが分る。
【表】
また得られた複合ペロブスカイト化合物の粉体
を電子顕微鏡により、その粒径を測定すると、
0.01〜0.1μmの微粒子であつた。更に化学分析
を行つた結果、不純物が0.1%以下の高純度の物
質であつた。
を電子顕微鏡により、その粒径を測定すると、
0.01〜0.1μmの微粒子であつた。更に化学分析
を行つた結果、不純物が0.1%以下の高純度の物
質であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アンチモンアルコキシドとナトリウムアルコ
キシドとを混合反応させアンチモンとナトリウム
のダブルアルコキシドを調製する第1調製工程
と、 このダブルアルコキシドにコバルト塩又はニツ
ケル塩を加えてコバルト又はニツケルとアンチモ
ンのダブルアルコキシドを調製する第2調製工程
と、 この第2調製工程で調製されたダブルアルコキ
シドとバリウムアルコキシド又はストロンチウム
アルコキシドを混合して反応させる混合反応工程
と、 この混合反応工程で生成された反応生成物を加
水分解して複合ペロブスカイト化合物を得る加水
分解工程と を含む複合ペロブスカイト化合物の製造方法。 2 混合反応工程の反応は、有機溶媒に溶解した
状態で行われる特許請求の範囲第1項に記載の複
合ペロブスカイト化合物の製造方法。 3 混合反応工程の反応は、0〜100℃の温度範
囲で行われる特許請求の範囲第1項又は第2項に
記載の複合ペロブスカイト化合物の製造方法。 4 加水分解工程の反応は、0〜100℃の温度範
囲で行われる特許請求の範囲第1項ないし第3項
のいずれかに記載の複合ペロブスカイト化合物の
製造方法。 5 アンチモンアルコキシドとナトリウムアルコ
キシドとを混合反応させアンチモンとナトリウム
のダブルアルコキシドを調製する第1調製工程
と、 このダブルアルコキシドにコバルト塩又はニツ
ケル塩を加えてコバルト又はニツケルとアンチモ
ンのダブルアルコキシドを調製する第2調製工程
と、 この第2調製工程で調製されたダブルアルコキ
シドとバリウムアルコキシド又はストロンチウム
アルコキシドを混合して反応させる混合反応工程
と、 この混合反応工程で生成された反応生成物を加
水分解して非晶質の複合ペロブスカイト化合物を
得る加水分解工程と、 この非晶質の複合ペロブスカイト化合物を加熱
して結晶質の複合ペロブスカイト化合物を得る加
熱工程と を含む複合ペロブスカイト化合物の製造方法。 6 加熱工程の加熱は、600℃以上で、複合ペロ
ブスカイト化合物の分解開始温度未満の温度範囲
で行われる特許請求の範囲第5項に記載の複合ペ
ロブスカイト化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58192427A JPS6086026A (ja) | 1983-10-17 | 1983-10-17 | 複合ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58192427A JPS6086026A (ja) | 1983-10-17 | 1983-10-17 | 複合ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6086026A JPS6086026A (ja) | 1985-05-15 |
| JPS6251209B2 true JPS6251209B2 (ja) | 1987-10-29 |
Family
ID=16291129
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58192427A Granted JPS6086026A (ja) | 1983-10-17 | 1983-10-17 | 複合ペロブスカイト化合物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6086026A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61275108A (ja) * | 1985-05-30 | 1986-12-05 | Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd | 誘電体粉末の製造方法 |
| DE3776164D1 (de) * | 1986-03-14 | 1992-03-05 | Matsushita Electric Industrial Co Ltd | Verfahren zur herstellung von komplexen perovskittypverbindungen. |
| JPS62265119A (ja) * | 1986-05-10 | 1987-11-18 | Mitsubishi Mining & Cement Co Ltd | ニオブ複酸化物微粉末の製造方法 |
| JPS63252909A (ja) * | 1987-04-09 | 1988-10-20 | Tokuyama Soda Co Ltd | 球状複合金属酸化物の製造方法 |
| US5304533A (en) * | 1987-08-24 | 1994-04-19 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Process for producing an oxide superconductor from alkoxides |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55140703A (en) * | 1979-04-20 | 1980-11-04 | Seiko Epson Corp | Thin film element |
| JPS604133B2 (ja) * | 1980-11-07 | 1985-02-01 | 義治 尾崎 | チタン酸ジルコン酸鉛(pzt)の製造方法 |
| JPS6049137B2 (ja) * | 1981-05-18 | 1985-10-31 | 三菱鉱業セメント株式会社 | 錫酸塩の製造方法 |
-
1983
- 1983-10-17 JP JP58192427A patent/JPS6086026A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6086026A (ja) | 1985-05-15 |
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