JPH07100885B2 - 嵩高性複合繊維 - Google Patents

嵩高性複合繊維

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JPH07100885B2
JPH07100885B2 JP62021471A JP2147187A JPH07100885B2 JP H07100885 B2 JPH07100885 B2 JP H07100885B2 JP 62021471 A JP62021471 A JP 62021471A JP 2147187 A JP2147187 A JP 2147187A JP H07100885 B2 JPH07100885 B2 JP H07100885B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は嵩高性複合繊維に関する。本発明の嵩高性熱融
着複合繊維は不織布の製造等に用いられる。
(従来の技術及びその問題点) 周知の様にステープルファイバーは繊維のからみ合いを
持たせる為に繊維の束をクリンパーボックスに強制的に
押し込むことにより機械捲縮を発生させている。この機
械捲縮はジグザグ状の捲縮であり、不織布を製造する場
合、充分な嵩高が得られない。嵩高な不織布を得る為に
は、丸いオメガ状もしくはコイル状の自然捲縮が最も好
ましい。自然捲縮を発現する嵩高性熱融着繊維としてポ
リエチレンのような低融点成分とポリプロピレンのよう
な高融点成分とを貼り合せた貼り合せ型複合繊維が使用
されているが、この繊維には次の様な問題点があった。
熱融着強力が小さい。これは第3図にその断面形状
を示すように貼り合せ型複合繊維6の場合、高融点成分
4を低融点成分5が完全に包囲しておらず、高融点成分
4が一部露出しているため、熱融着に寄与する低融点成
分5の表面積が小さく、また第4図に熱融着後の顕微鏡
写真を示すように高融点成分と低融点成分とが熱融着
後、剥れやすい為である。嵩高になればなる程繊維同志
の接点が減少する為、各接点の融着強力が大きいことが
重要になるが、貼り合せ型複合繊維の場合、各接点の融
着強力が小さいため、特に問題となる。
低融点成分と高融点成分とが剥れやすいので、粉が
発生しやすい。
繊維の曲げ剛性が小さい為か、圧縮回復性が悪い。
紡糸性が悪い。すなわち、貼り合せ型複合繊維は、
溶融特性、結晶化特性の異なる樹脂が共に表面に露出し
ている為、紡糸性が悪く、安定した品質の繊維が効率良
く得られない。
安定した嵩高特性のものが得られない、なぜならば
貼り合せ型複合繊維は非常に捲縮が起りやるい為に、捲
縮をコントロールすることが難しく、安定した嵩高及び
安定したカード性のものが得られにくい。
従って本発明の目的は、従来の貼り合せ型複合繊維の上
記欠点を解消した嵩高性複合繊維を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) そこで本発明者らは、鋭意研究の結果、下記の条件を満
足し、鞘成分が芯成分の全表面を実質的に覆っている鞘
芯型複合繊維が、融着強力が大きく、両成分の剥れによ
る粉の発生もなく、圧縮回復性にもすぐれ、紡糸性にも
すぐれ、さらに安定した嵩高特性を与えることを見い出
した。
(i)芯成分/鞘成分の断面積比が4/6〜7/3である。
(ii)複合繊維断面積と同一断面積の円の半径をR、複
合繊維の中心と芯成分の重心との距離をDとした時に式 によって求められる偏心率Aが8〜35%である。
(iii)芯成分及び鞘成分に用いられた2種の重合体の
うち、紡糸後のMFR(ASTM−D1238(L)に基づくメルト
フローレートを意味する。以下同様)値の高い重合体の
当該MFR値を高MFR、紡糸後のMFR値の低い重合体の当該M
FR値を低MFRと表示すると、高MFR/低MFRの比が2以下で
あり、かつ下式を満足する。
10≦(高MFR/低MFRの比)×偏心率(A)≦50 第1図に本発明の偏心鞘芯型複合繊維の好ましい具体例
をその断面形状で示す。
同図において、1は芯成分、2は鞘成分、そして3は鞘
芯型複合繊維を示す。図中(A)は芯成分、複合繊維と
もに断面が円形であるもの、(B)は複合繊維の断面は
円形であるが、芯成分の断面はだ円形であって、その長
軸が図の垂直方向に伸びているもの、(C)は芯成分、
複合繊維ともにだ円形であり、その長軸が図の同一水平
方向に伸びているもの、(D)は芯成分の断面は円形で
あるが、複合繊維の断面はだ円形であって、その長軸が
図の水平方向に伸びているものをそれぞれ表わしてい
る。同図(A)〜(D)より明らかなように本発明の鞘
芯型複合繊維は複合繊維の中心と芯成分の重心とが一致
せず、偏心している。
本発明の鞘芯型複合繊維において、鞘成分の融点が芯成
分の融点より20℃以上低いのが好ましく、芯成分として
好ましい重合体はポリプロピレン、特に結晶性ポリプロ
ピレンであり、鞘成分として好ましい重合体はポリエチ
レン、特に高密度ポリエチレンである。
次に第1図を参照しながら上記条件(i)〜(iii)の
それぞれについて、その数値限定意義を説明する。。
(i)芯成分/鞘成分の断面積比 芯成分1/鞘成分2の断面比が4/6未満の場合は充分な自
然捲縮が発現せず嵩高な繊維とならない。これは内部応
力差が小さすぎ、偏心していても嵩高発現性が充分でな
い為と考えられる。他方7/3を越える場合にも自然捲縮
が発現せず、嵩高な繊維が得られない。これは鞘成分の
内部応力が小さすぎ偏心効果を打ち消している為と思わ
れる。さらにこの場合、鞘成分が芯成分の全表面を覆い
にくくなり、熱融着強力の低下や粉発生の原因となる。
従って芯成分/鞘成分の断面積比は4/6〜7/3に限定さ
れ、5/5〜6/4の場合が特に好ましい。
(ii)偏心率 第1図において、Rを複合繊維断面積と同一断面積の円
の半径、O1を複合繊維の中心、O2を芯成分の重心とする
と、O1とO2の距離をDとした時、偏心率Aは下式によっ
て求められる。
上式によって求められる偏心率が変形Rの8%未満の場
合は、充分な自然捲縮が発現せず嵩高な繊維とならな
い。他方35%を越えると自然捲縮が細かくなり過ぎ、嵩
高な繊維が得られないと同時に、わずかな製造条件等の
外的条件の変化で捲縮が変り、安定した自然捲縮が得ら
れない。従って偏心率は8〜35%に限定され、10〜25%
が特に好ましい。
(iii)高MFR/低MFRの比及び(高MFR/低MFRの比)×偏
心率(A) 紡糸時に芯成分と鞘成分とは相似た溶融特性を有するの
が好ましく、高MFR/低MFRの比が2を越える場合には、
紡糸性が良くない。また高MFR/低MFRの比が2を越える
場合には自然捲縮が細かくなり過ぎ嵩高が繊維が得られ
ないので、高MFR/低MFRの比は2以下に限定される。
また高MFR/低MFRと偏心率Aとの積が10未満の場合には
充分な自然捲縮が発現せず嵩高な繊維とならない。又、
50を越える場合にはノズル吐出時にMFRの低い側に引き
つり、紡糸性が低下するのみならず、自然捲縮が細かく
なり過ぎ嵩高な繊維が得られないと同時に安定した自然
捲縮も得られない。従ってこれらの積は10〜50に限定さ
れる。
又、嵩高の圧縮抵抗及び圧縮回復性並びに紡糸性の点か
らは芯成分のMFRは20〜45が好ましい。
なお、より適切な自然捲縮を得る為には、偏心率が大き
く高MFR/低MFRの比が上限の2.0の場合、どちらかと言え
ば紡糸温度は高く、ドラフト率は小さく冷却条件はゆる
やかに紡糸し、延伸温度は高く、延伸倍率は押えて延伸
するのが好ましい。又、この時、延伸前の予熱は行なわ
ない方が良い、すなわち内部歪を押える方向で製造する
のが好ましい。他方、偏心率が小さく、高MFR/低MFRの
比が1.0の場合には逆に、どちらかと言えば紡糸温度は
低く、ドラフト率は大きく、冷却条件は強く紡糸し、延
伸温度は低く、延伸倍率は高目に延伸するのが好まし
い。すなわち内部歪を大きくする方向で製造するのが好
ましい。この時、延伸前の予熱を行なっても良いが、80
℃以上とすると結晶化が進み捲縮が細かくなりすぎて嵩
高とならない為、60℃以下とするのが良い。
すなわち本発明の範囲内であれば紡糸条件、延伸条件に
より自然捲縮発現力をコントロールできるが、本発明の
範囲を越えると自然捲縮発現力をコントロールできな
い。
以上、本発明の鞘芯型複合繊維の数値条件の限定意義に
ついて述べてきたが、これらの条件を満足する本発明の
鞘芯型複合繊維は、該複合繊維を例えば30%以上含む嵩
高不織布の製造に好ましく用いられる。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 一軸押出機2台とホール径0.6mmの複合繊維用円形ノズ
ルからなる偏心鞘芯型複合繊維紡糸設備を使い、芯成分
として結晶性ポリプロピレン(宇部興産J109G)、鞘成
分として高密度ポリエチレン(昭和電工F6200)を60:40
の比率で、紡糸温度250℃、引取り速度1200m/minで紡糸
し、単糸デニール6.0deの偏心鞘芯型複合繊維を得た。
紡糸性は良好で、1時間連続紡糸して全く紡糸切れもな
く安定していた。なおこの時、冷却風温は20℃と比較的
ゆるやかな条件で冷却した、又、最高引取り速度は1450
m/minであった。
得られた複合繊維は、芯成分/鞘成分の断面積比が6/4
で、偏心率A13%であった。又、同一紡糸条件で紡糸後
の芯成分と鞘成分のMFRは、それぞれ26、42で、高MFR/
低MFRの比は1.62となり、高MFR/低MFRの比と偏心率Aと
の積は21.1であった。
このマルチフィラメントを300本集めてトータルデニー
ルを約40万としステープルファイバー試作設備にて90℃
で3.5倍延伸、オイリング、捲縮加工、カット、乾燥、
熱処理を行ない、単糸デニール2de、カット長51mm、捲
縮数12個/インチのステープルファイバーを得た。
なお、捲縮加工を行なうクリンパーは巾25mmの金属ロー
ル2本からなり、通常機械捲縮を付与する場合に用いら
れるスタフィンボックスは使用せずクリンパーロールの
引取りのみにより自然捲縮を発現させた。延伸に際し、
予熱しなくても充分な自然捲縮が得られ、得られたステ
ープルは機械捲縮のジグザグ型とは異なり、丸型で、非
常に嵩高な繊維である。
このステープルファイバーを350mm巾のサンプルカード
機に通し、目付25g/m2の均一なウエブを作製した。この
時、カード通過性は全く問題なく非常に嵩高なウエブが
得られた。このウエブを巾350mm、速度5m/minの金網ベ
ルトに乗せ、風温140℃、風速2.2m/secの熱風を5秒間
吹き付けて熱風融着不織布を作製した。得られた不織布
を電子顕微鏡(倍率1000)で観察したところ、第2図に
示すように、完全に融着していた。この不織布の均一
性、裂断長、初期嵩、圧縮抵抗、圧縮回復は表1に示し
たようにいずれも良好であった。
実施例2 偏心率を大きくしたノズルを用い、実施例1と同様の方
法で芯成分/鞘成分の断面積比が4/6、偏心率が27%で
高MFR/低MFR×偏心率が43.7である(高MFR/低MFRの比は
1.62で実施例1と同一である)鞘芯型複合繊維を作製
し、実施例1と同様に不織布とした後、性能の評価を行
なった。結果は表1に示すようにいずれも良好であっ
た。
実施例3 実施例1と同様の方法にて、芯成分として結晶性ポリプ
ロピレン(宇部興産J130G)、鞘成分として高密度ポリ
エチレン(旭化成J310)を50:50の比率で紡糸温度220
℃、引取り速度1300m/minで紡糸し、単糸6.0deの偏心鞘
芯型複合繊維を得た。なお、この時冷却風温は10℃と比
較的に強い冷却条件にて紡糸したが紡糸性は全く問題な
かった。
得られた複合繊維の芯成分/鞘成分の断面積比は5/5
で、偏心率は20%で、同一紡糸条件で紡糸後の芯成分と
鞘成分のMFRは各々37、38で高MFR/低MFRの比は1.03であ
り、高MFR/低MFRの比と偏心率の積は20.6であった。
このフィラメントから実施例1と同様の方法にてステー
プルファイバーを得たが、この時、延伸前の予熱は60℃
にて行なった。得られたステープルファイバーは捲縮数
10個/インチの自然捲縮を有する嵩高な繊維であった。
実施例1と同様に、このステープルファイバーから不織
布を得たが、この不織布は表1に示すように全ての物性
において良好なものであった。
実施例4 芯成分として結晶性ポリプロピレン(宇部興産J130
G)、鞘成分として高密度ポリエチレン(旭化成J320)
を50:50の比率で実施例3と同様の方法にて紡糸し、延
伸して嵩高な複合繊維を得た。実施例3と同様に、得ら
れた複合繊維の芯成分/鞘成分の断面積比は5/5で、偏
心率は20%であった。また、同一条件で紡糸後の芯成分
と鞘成分のMFRは各々37、20であり、高MFR/低MFRの比は
1.85であり、高MFR/低MFRの比と偏心率の積は37.0であ
った。
この複合繊維から得られた不織布の物性試験結果を表1
に示したが、いずれも良好な値を示した。
実施例5 芯成分として結晶性ポリプロピレン(三井東圧化学J2H
−G)、鞘成分として高密度ポリエチレン(昭和電工51
10)を60:40の比率で用い、実施例1と同一方法にて芯
成分/鞘成分の断面積比6/4、偏心率13%の複合繊維を
得た。この時の芯成分のMFRは18で鞘成分のMFRは27であ
り、高MFR/低MFRの比は1.50であり、高MFR/低MFRの比と
偏心率の積は19.5となった。得られた不織布は表1に示
すごとく、嵩高性等の各種物性が優れたものであった。
実施例6 芯成分として結晶性ポリプロピレン(宇部興産RS153
8)、高密度ポリエチレン(旭化成J130G)を50:50の比
率で用い、実施例3と同一方法にて芯成分/鞘成分の断
面積比5/5、偏心率20%の複合繊維を得た。この時の芯
成分のMFRは50で、鞘成分のMFRは38であり、高MFR/低MF
Rの比は1.32であり、高MFR/低MFRの比と偏心率の積は2
6.4となった。この複合繊維から得られた不織布は表1
に示すごとく嵩高性等の諸性質において優れたものであ
った。
比較例1 ホール径0.6mmの貼り合せ型複合繊維用円形ノズルを用
い、高融点成分として結晶性ポリプロピレン(宇部興産
J109G)、低融点成分として高密度ポリエチレン(昭和
電工H6200)を50:50の比率にて、紡糸温度250℃、冷却
風温20℃で単糸6.0deの糸を紡糸したが、紡糸性が悪
く、最高引取り速度は860m/minまでしか上げられず、80
0m/minにて紡糸した。得られた複合繊維は芯成分/鞘成
分の断面積比が5/5で第3図に示す様に複合繊維表面の4
0%に高融点成分が露出している。又、同一紡糸条件で
紡糸後の高融点成分と低融点成分のMFRは各各28、40で
あり、高MFR/低MFRの比は1.43であった、実施例1と同
様の方法にて、このフィラメントからステープルファイ
バーを作製したが捲縮が細かくなりやすく、出来るだけ
内部歪の発生しにくい条件下で行なっても捲縮数14個/
インチ以下の自然捲縮が得られなかった、又、捲縮も不
均一であった。このステープルファイバーをサンプルカ
ードにかけたところ、カードスピードを上げると細かい
粉落ちが観察され、又、カード通過性も悪く、数回カー
ド機を通さなければ均一なウエブが得られた。
さらに不織布を作製し裂断長等を測定したところ、実施
例のものに比べ劣っていた。この複合繊維から得られた
不織布を電子顕微鏡(倍率1000)で観察したところ、第
4図の様に低融点成分の剥れが各所に見受けられた。
又、嵩高特性も実施例のものに比べ劣っていた。
比較例2 実施例2と同様の方法で、偏心率が本発明の範囲外の40
%である(高MFR/低MFRの比と偏心率の積も本発明の範
囲外の64.0である)複合繊維を作製したところ、鞘成分
が繊維全体を覆いきれず、芯成分が一部露出した繊維と
なり、程度の差は小さいが比較例1と同じ様な現象が見
受けられた。
比較例3 実施例3と同様の方法で、偏心率を本発明の範囲外の7
%としたところ、充分な自然捲縮が得られなかったので
スタフィンボックスを低圧力で使用し、少し機械捲縮を
付加させて捲縮数10個/インチの嵩高繊維を得た。この
嵩高繊維から得られた不織布の評価を行なったところ、
嵩高特性等において実施例のものより劣っていた。
比較例4及び5 実施例1と同様の方法にて、芯成分/鞘成分の断面積比
を本発明の範囲外の3/7(比較例4)、8/2(比較例5)
としたところ、いずれも充分な嵩高性が得られなかっ
た。さらに比較例5の断面積比8/2の場合には鞘成分が
芯成分の全表面を覆いにくい為か、紡糸性が悪く、又粉
落ちがあり、不織布の均一性にも欠けていた。
比較例6 鞘成分として高密度ポリエチレン(チッソM693)を用い
た以外は実施例2と同一方法にて複合繊維を得た。同一
紡糸条件で紡糸後の鞘成分のMFRは65であった。従って
この時の高MFR/低MFRの比は本発明の範囲外の2.50であ
り、高MFR/低MFRの比と偏心率の積も本発明の範囲外の6
7.5であった。嵩高性は充分でなく、又、この複合繊維
の紡糸性は劣り、さらに鞘成分の分子量が小さい為、融
着強度も低かった。
比較例7 芯成分として結晶性ポリプロピレン(三井東圧化学J2H
−G)を用いた以外は実施例3と同一方法にて複合繊維
を得た。同一紡糸条件で紡糸後の上記芯成分のMFRは15
であり、高MFR/低MFRの比は本発明の範囲外の2.53、高M
FR/低MFRの比と偏心率の積も本発明の範囲外の50.6であ
った。この複合繊維では嵩高性が不十分であり、紡糸性
も良くなかった。
比較例8 鞘成分として高密度ポリエチレン(日本石油化学E750−
C)を用いた以外は実施例3と同一方法にて複合繊維を
得た。同一紡糸条件で紡糸後の上記鞘成分のMFRは17で
あり、高MFR/低MFRの比は本発明の範囲外の2.18であ
り、高MFR/低MFRの比と偏心率の積は43.6であった。こ
の複合繊維では嵩高性が不十分であり、紡糸性も良くな
かった。
表1中の諸物性の測定方法は下記の通りである。
紡糸性;5分間紡糸切れがなく安定した紡糸が可能な最高
引取り速度にて評価した。
裂断長;破断強度(g)×{1/試料巾(m)}×{1/目
付(g/m2)} すなわち、裂断長は自重で破断する長さに等しい。
初期嵩;不織布を5×5cmに切断し、8枚積み重ねる。
1.0g/cm2の平面荷重を1分間加え、1部除重し、0.25g/
cm2の平面荷重を加えたまま、各辺の中間点4点を測定
し不織布の容積を算出する。
この容積を供試不織布の重量で除して比容積を求めた。
圧縮抵抗;初期嵩を測定した後8.0g/cm2の平均荷重を加
え、24時間後の比容積を測定し、嵩の減少より圧縮抵抗
を評価した。
圧縮回復;圧縮抵抗測定後除重し、0.25g/cm2の平均荷
重をかけて所定時間後の比容積を測定し、嵩の回復より
圧縮回復性を評価した。
(発明の効果) 本発明の偏心鞘芯型複合繊維は上記数値条件を満たすこ
とにより、融着強力が大きい、鞘成分、芯成分の剥れに
よる粉の発生がない、圧縮回復性にすぐれている、安定
した嵩高特性を与える等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の鞘芯型複合繊維の断面図、第2図は
本発明の鞘芯型複合繊維を用いて得られた熱融着不織布
の電子顕微鏡写真、第3図は従来の貼り合せ型複合繊維
の断面図、第4図は従来の貼り合せ型複合繊維を用いて
得られた熱融着不織布の電子顕微鏡写真である。 1……芯成分、2……鞘成分、3……鞘芯型複合繊維、
4……高融点成分、5……低融点成分、6……貼り合せ
型複合繊維。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の条件(i),(ii)及び(iii)を
    満足し、鞘成分が芯成分の全表面を実質的に覆っている
    ことを特徴とする鞘芯型複合繊維。 (i)芯成分/鞘成分の断面積比が4/6〜7/3である。 (ii)複合繊維断面積と同一断面積の円の半径をR、複
    合繊維の中心と芯成分の重心との距離をDとした時に式 によって求められる偏心率Aが8〜35%である。 (iii)芯成分及び鞘成分に用いられた2種の重合体の
    うち、紡糸後のMFR値の高い重合体の当該MFR値を高MF
    R、紡糸後のMFR値の低い重合体のMFR値を低MFRと表示す
    ると、高MFR/低MFRの比が2以下であり、かつ下式を満
    足する。 10≦(高MFR/低MFRの比)×偏心率(A)≦50
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