JPH07101657B2 - ボンド磁石の製造方法 - Google Patents

ボンド磁石の製造方法

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JPH07101657B2
JPH07101657B2 JP62272095A JP27209587A JPH07101657B2 JP H07101657 B2 JPH07101657 B2 JP H07101657B2 JP 62272095 A JP62272095 A JP 62272095A JP 27209587 A JP27209587 A JP 27209587A JP H07101657 B2 JPH07101657 B2 JP H07101657B2
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富士電気化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹脂を用いて永久磁石粉体を結合するボンド
磁石の製造方法に関し、更に詳しくは、交流磁場によっ
て造粒粉を短時間で均一に金型内に充填し圧縮成形する
ボンド磁石の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 永久磁石粉体を高分子樹脂により結合させたボンド磁石
は従来公知である。この種ののボンド磁石は、永久磁石
粉体とエポキシ樹脂等の高分子樹脂とを混合し、それを
所定形状に成形することによって製造される。成形に
は、良好な磁気特性を発現させるため、通常、金型内に
前記混合物を充填しプレス機で圧縮する圧縮成形法が採
用されている。
この成形において、金型内への造粒粉の充填は、ダイス
上面をスライドする無底の粉体供給機構によって粉体を
金型開口部から自然落下させ、粉体供給機構をスライド
させて摺切り方式で一定量の粉体を金型中に充填する方
法が一般的である。
ところが金型開口部の面積や幅がかなり小さいものにつ
いては、そのような自然落下による粉体供給は非常に困
難であり、やむを得ず上方から押し棒等で粉体を押し込
んで強制的に落下充填させる方法が取られる。
[発明が解決しようとする問題点] 金型開口面積が小さかったり開口部の幅が狭い場合に、
上方から押し棒等を利用して粉体を強制的に充填する方
法では、金型に充填した時に粉体の形状が以前の形状と
異なる部分が発生し、そのため均一定量充填が困難で密
度分布が生じる問題がある。また操作が面倒なため粉体
充填に要する時間が非常に長くかかり、製造効率が悪い
欠点があった。
特に成形時に配向用磁場を印加して異方性磁石を製造す
るような場合には、極端に密度の高い部分では磁場によ
る配向が困難となり、特性の減少を来すこともある。
本発明の目的は、上記のような従来技術の欠点を解消
し、永久磁石粉体と樹脂とを混合した造粒粉を極く短時
間で金型内に均一に一定量供給でき、それによって品質
が安定し磁気特性に優れたボンド磁石を効率よく製造で
きるような方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記のような目的を達成することのできる本発明は、永
久磁石粉体と樹脂との混合物に造粒処理を施し、その造
粒粉を金型の深さ方向に磁場勾配を持つ交流磁場で金型
内に充填して圧縮成形するボンド磁石の製造方法であ
る。
造粒処理は前記混合物を解砕すること、例えばメッシュ
を通すこと、あるいは高速回転する刃で破砕すること等
により容易に行える。
使用する永久磁石粉体としては、希土類系、フェライト
系、アルニコ系、あるいはネオジウム−鉄−ボロン系等
の磁石粉体を使用することができるし、樹脂としてはエ
ポキシ系、フェノール系等が使用可能である。
金型内に造粒粉を充填する際の磁場は、落下方向程強く
なるように場所によって変化する磁場であれば特に制限
はなく、磁場のかけ方も縦磁場や横磁場、ラジアル磁場
など任意のかけ方でよい。
本発明は圧縮成形時に配向磁場を印加させて異方性化す
る場合にも適用できるし、成形時には磁場をかけない等
方性磁石の場合にも適用できる。
[作用] 周知のように、ある一定の保磁力を持った永久磁石粉体
は磁場に敏感に反応する。そしてこれらの永久磁石粉体
は当然のことながら強力な磁場方向へ吸引される性質を
持つ。
金型近傍で強さが場所によって変化する磁場が存在する
と、造粒粉に移動力が与えられる。これが金型の深さ方
向に磁場勾配を持つ交流磁場であれば、造粒粉は金型内
へ入る程磁界が段々強くなり、充填される。この充填は
自然落下による力と磁界による力が加わって行われるた
め、金型開口面積が小さかったり開口部の幅が極端に狭
い場合であっても極く短時間の内にスムーズに行われ、
しかも従来の押し棒による強制充填等とは異なり造粒粉
が殆ど壊れずにほぼ均一に充填される。
その後その金型を利用して圧縮成形することにより、成
形時磁場をかけていれば異方性磁石を、磁場をかけてい
なければ等方性磁石を製造できる。金型への充填が均一
に行われるし、また充填時に造粒粉の破壊が生じないた
め安定した高い特性の永久磁石を製造できる。また造粒
粉が速やかに充填されるため製造効率も著しく向上する
ことになる。
[実施例] 平均粒径1000μmのサマリウム−コバルト(Sm2Co17
系合金をジェトミルにより平均粒径3μmに粉砕し、そ
の粉体を磁場中成形した後に焼結・時効し原料とした。
この原料焼結体をジョークラッシャーにより粉砕し篩別
して平均粒径100μm,50μm,20μmの3類の粉体を得、
それらを50:25:25の割合で混合し永久磁石粉体を得た。
この永久磁石粉体にカップリング剤で処理した後、エポ
キシ樹脂と混合した。この混合物を破砕式造粒機で解砕
することにより造粒処理をして平均粒径300〜400μmの
造粒粉を得た。その造粒粉を用いてラジアル異方性のリ
ング状ボンド磁石を製造した。
ここで使用した金型並びに磁気回路の構造を第1図に示
す。磁性ダイス10の中央上部には上ロッド12が位置し、
それを取り囲むように上パンチ14と上パンチ支え16が設
けられる。上ロッド12並びに上パンチ支え16は磁性体か
ら構成され、それらとダイス10との間で磁路を形成する
ように磁性ヨーク18a,18b並びに磁性ヨーク20a,20bが設
けられる。そして磁性ヨーク18a,18bにはそれぞれコイ
ル22a,22bが巻装される。ダイス10の下半分もほぼ同様
の構造をなし、下ロッド32、下パンチ34、下パンチ支え
36、磁性ヨーク38a,38b,40a,40b、およびコイル42a,42b
を備えている。これによってダイス10には下パンチ34と
下ロッド32等によって薄肉のリング状成形空間50が形成
され、そこに造粒粉が充填されることになる。
造粒粉の充填は第2図に示されているようにリング状成
形空間50の上部に造粒粉52を盛り、コイル22a,22b,42a,
42bで交流磁場を印加することによって行う。なお符号5
4で示す部材は造粒粉の飛散防止用カバーである。
コイル22a,22bによって発生した磁束は磁性ヨーク18a,1
8b,20a,20bを通り上パンチ支え16で集められ、第2図破
線で示すように上ロッド12並びに下ロッド32を通りダイ
ス10へ流れる。下半分も同様である。ダイス10上に盛ら
れた造粒粉52にこのような交流磁場を加えると、上ロッ
ド12と下ロッド32の間の磁束密度に対してリング状成形
空間50の磁束密度の方が大きく、磁場を印加した時間に
そのような差によって造粒粉がリング状成形空間50内に
吸引される。ダイス10上に残った造粒粉52も交流磁場に
反応して複雑な振動を繰り返し非常に狭い間隙であって
も数秒以内でダイス内に完全に充填される。ここで印加
する磁場0.6〜1kOe程度であり、商用周波数の交流磁場
である。
このようにして外径18mmφ,内径16mmφ高さ10mmの金型
中に約1.5gの造粒粉を迅速に充填できた。
成形は15kOeの磁場中で配向方向がラジアル状になるよ
うにして3ton/cm2の圧力で行い、その後120℃で2時間
のキュアリング処理を施し、パルス着磁機を用いて20〜
30kOeで24極着磁を行った。
また比較のために従来法で、すなわち造粒粉を自然落下
と押し棒による強制圧入を併用して金型内へ充填し、同
様の手順で成形しラジアル異方性リング状ボンド磁石を
製造した。
得られたボンド磁石の物理的特性並びに金型内への充填
に要する時間の測定結果を第1表に示す。
この結果から明らかなように、本発明方法では表面磁束
のばらつきが非常に小さく製品の高密度化が図られ、表
面磁束の値も非常に大きくなり、総磁束も従来品よりも
10〜15%程度向上することが判る。これは本発明では金
型内の造粒粉の形状が当初の(充填前の)形状と同等で
局部的に崩れている部分がなく、均一な密度分布が実現
でき所定の磁場でも十分な配向がなされるためである。
また充填時間の欄を見れば明らかなように、本発明方法
では従来技術に比べ問題にならないほど短時間で充填が
完了する。
以上本発明の好ましい一実施例について詳述したが本発
明はこのような構成のみに限定されるものではない。本
発明における上記のような優れた効果は主として物質の
磁気的性質に起因するものであるから、それが永久磁石
粉体と樹脂との混合物であれば磁石粉体として前記サマ
リウム−コバルト系磁石の他、フェライト系、アルニコ
系、更にはネオジウム−鉄−ボロン系等の何れであって
も、また樹脂としてはエポキシ系の他、フェノール系等
を用いた場合でも同様の結果が得られる。成形体の形状
は、リング形状のみならず他の任意の形状の場合でも適
用できる。特に本発明は金型の開口面積が非常に小さい
場合、あるいは前記実施例のように一方が極端に狭い構
造(即ち薄肉構造)の場合に有効である。最終的な成形
時に配向磁場を印加するか否かは任意であり、従って等
方性ボンド磁石の製造にも適用可能である。造粒粉の充
填時における磁場は、場所によって変化していることと
落下方向程強くなるように変化する磁場であれば、縦磁
場、横磁場、ラジアル磁場など任意のかけ方を適用で
き、従って造粒粉の落下方向に対して平行でも垂直でも
よい。
[発明の効果] 本発明は上記のように永久磁石粉体と樹脂との混合物を
造粒した後、金型の深さ方向に磁場勾配を持つ交流磁場
で金型内に充填し圧縮成形する方法だから、金型内への
造粒粉の充填時間を従来技術に比べ著しく短縮でき、特
に金型開口面積が小さい場合や金型開口部が極端に狭い
ような場合でも迅速に充填でき、ボンド磁石の製造効率
を非常に高くできる点で優れた効果を有するものであ
る。
また本発明では造粒粉を金型内へ均一にしかも元の形状
を殆ど変えずに、また再現性よく定量充填できるため、
所定の磁場でも高い配向度が期待でき、より均一な密度
分布が実現され、均一な磁束が発生し、それらによって
より高密度で高い特性を呈するボンド磁石を製造できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法で用いるラジアル異方性リング状ボ
ンド磁石の製造用の金型並びに磁気回路の全体構造図、
第2図は第1図で一点鎖線で囲んだIIの部分での造粒粉
充填状態と磁束を示す拡大説明図である。 10……ダイス、12……上ロッド、14……上パンチ、22a,
22b,42a,42b……コイル、32……下ロッド、34……下パ
ンチ、52……造粒粉、54……飛散防止カバー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 廣文 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (72)発明者 松井 一雄 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−26205(JP,A) 特開 昭63−153806(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】永久磁石粉体と樹脂との混合物に造粒処理
    を施し、その造粒粉を金型の深さ方向に磁場勾配を持つ
    交流磁場で金型内に充填して圧縮成形することを特徴と
    するボンド磁石の製造方法。
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