JPH07101875A - 膀胱ガンに対して高い抗腫瘍活性を有するカサガイヘモシアニン - Google Patents

膀胱ガンに対して高い抗腫瘍活性を有するカサガイヘモシアニン

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JPH07101875A
JPH07101875A JP6104838A JP10483894A JPH07101875A JP H07101875 A JPH07101875 A JP H07101875A JP 6104838 A JP6104838 A JP 6104838A JP 10483894 A JP10483894 A JP 10483894A JP H07101875 A JPH07101875 A JP H07101875A
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klh
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antitumor activity
bladder cancer
mice
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Ray F Ebert
レイ・フランシス・エバート
Richard D Swerdlow
リチヤード・デイビツド・スワードロウ
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Akzo Nobel NV
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い免疫原性、特に膀胱ガンに対して高い抗
腫瘍活性を有する安定化カサガイヘモシアニン組成物を
提供する。 【構成】 (i)完全な非分解サブユニットのSDS−
PAGE分析に基づく分子量が約400,000であ
り、(ii)沈降平衡法及び/又は沈降速度法による超
遠心分析に基づいて少なくとも約50%のダイデカマー
又はこれよりも大きいKLHマルチマーが含まれている
安定化KLH組成物を提供する。KLH組成物は、好ま
しくはカルシウム及びマグネシウムを含む等張緩衝液に
溶解させて、貯蔵することによって4℃で安定化する。
KLHを調製又は貯蔵中に凍結も凍結乾燥もしなかった
ことは重要である。KLH組成物は高い免疫原性、特に
高い抗腫瘍活性を示す。KLHを凍結するか又は凍結乾
燥すれば、この活性は低下する。本発明のKLH組成物
はマウス膀胱腫瘍モデルで高い抗腫瘍活性を示し、従っ
て膀胱ガンのための新規で、有用な抗腫瘍免疫治療薬と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い免疫原性、特に膀
胱ガンに対して高い抗腫瘍活性を有するカサガイ(ke
yhole limpet)ヘモシアニン(KLH)に
関する。本発明は特に、分子量が約8〜10ミリオンの
ダイデカマー又はこれよりも大きいKLHマルチマーを
50%より多く含むように処方されたKLHからなる免
疫原性剤に関する。免疫原性剤はガン治療薬として、ま
たアジュバント又はキャリヤータンパク質として有用で
ある。
【0002】
【従来の技術】ヘモシアニンが最も重要な免疫原のひと
つであることは数十年来知られている。カサガイヘモシ
アニン(KLH:軟体動物の原始腹足類、Megath
uracrenulataに由来)は最も広範に使用さ
れているもののひとつであり、文献(1−4)で徹底的
に研究されている。従って、アジュバントを含まないK
LHを一度皮下注射すると、実質的に100%の動物
(例えばヒト)で強い抗体応答が認められる。
【0003】KLHの精製については様々な方法(例え
ば分画遠心(5)、ゲル透過クロマトグラフィーの後に
イオン交換クロマトグラフィー(2)、及び分画遠心の
後にゲル透過クロマトグラフィー(6))がよく知られ
ている。市販の精製KLHは通常、精製後に凍結又は凍
結乾燥されたものである。
【0004】KLH及び他の軟体動物ヘモシアニンの溶
液構造は詳しく研究されている(7−10)。従って、
KLHが、分子量が400〜500,000で、結合に
よってデカマー(10量体)、ダイデカマー(20量
体)及びこれよりも大きい粒子を生成するグリコシル化
ポリペプチドサブユニットを含んでいることは知られて
いる。これらのマルチマー構造の特性は超遠心技術によ
って分析されており、沈降係数は解離したサブユニット
で11−19S、ダイデカマーマルチマーで92−10
7Sである(1、2)。種々の要因が軟体動物ヘモシア
ニン(例えばKLH)の寸法分布に影響し得ることも知
られている(11、12)。これらの要因には、イオン
強度、pH、温度、pO2並びにある二価カチオン(特
にカルシウム及びマグネシウム)の利用可能性が含まれ
る。
【0005】膀胱ガンは四番目に多いヒト悪性腫瘍であ
り、年間で新規症例約49,000件、死亡9,700
件が報告されている(13)。膀胱の腫瘍はしばしば外
科的切除によって除去され得るが、このような治療は常
に治効的というわけではない。腫瘍を外科的に除去した
患者のうち50〜80%が再発侵入性疾病にかかること
が報告されている(14)。従って、原発性疾病を治療
するだけでなく、再発性悪性腫瘍を予防するための治療
方法が必要となる。
【0006】Morales等(15)は、免疫治療薬
カルメット−ゲラン菌(BCG)の小胞内(即ち膀胱
内)投与による膀胱ガン治療の成功を発表した最初の人
物である。過去15年間に入念に行われた他の研究によ
って、原発性膀胱腫瘍及び再発性膀胱腫瘍は共に、一般
には免疫療法の治療法に対して、特にBCG治療に対し
て応答性があることが判明した(16、17)。
【0007】KLHは、KLHの皮内注射を受けた初期
膀胱ガン患者の腫瘍再発率が統計学的にかなり低下する
ことを開示したOlsson等による研究(18)で初
めて膀胱ガンの潜在的免疫治療薬として登場した。その
後、他の研究者が、KLHを膀胱内投与すると、再発性
疾病の発生率の低下(19−21)又は原発性腫瘍の治
療(22)に効果的であるとするヒト臨床実験を論文に
した。KLHの抗腫瘍活性は、実験動物モデル:Lam
m等の病巣内マウス膀胱腫瘍モデルでも実証された(2
3−25)。この実験モデルでは、処理前に動物の皮下
にKLHで免疫感作しなければ、抗腫瘍活性が失われる
ことが観察された(25)。要するに、KLHはヒト臨
床実験及び動物モデルで共に、膀胱ガンに対して免疫治
療活性を有することが判明した。
【0008】
【発明が解決しようする課題】KLHの構造、免疫原性
及び抗腫瘍活性に関する文献及び従来技術は多岐にわた
るが、これら2つの特性の関連又はKLHの免疫原性の
向上の問題に応える研究は行われていない。従って、K
LHの免疫原性及び抗腫瘍活性を高めることが本発明の
目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(i)完全な
非分解サブユニットのSDS−PAGE分析に基づく分
子量が約400,000であり、(ii)沈降平衡法及
び/又は沈降速度法による超遠心分析に基づいて少なく
とも約50%のダイデカマー又はこれよりも大きいKL
Hマルチマーが含まれている安定化KLH組成物に関す
る。KLH組成物は、カルシウム及びマグネシウムを含
む等張緩衝液に溶解させて、貯蔵することによって4℃
で安定化する。KLHを調製又は貯蔵中に凍結も凍結乾
燥もしなかったことは重要である。何故ならば、このよ
うな処理は恐らくKLHマルチマーの寸法分布を変えて
抗腫瘍活性を低下させるからである。KLH組成物は高
い免疫原性、特に高い抗腫瘍活性を示す。KLHを凍結
するか又は凍結乾燥すれば、この活性は低下する。本発
明のKLH組成物はマウス膀胱腫瘍モデルで高い抗腫瘍
活性を示し、従って新規で、有用な抗腫瘍免疫治療薬と
なる。
【0010】本明細書では以下の略字を使用する。
【0011】p−KLHは、KLHが等張緩衝液中にあ
る精製KLHである。KLHは精製プロセス中に凍結も
凍結乾燥もしなかった。p−KLHは凍結も凍結乾燥も
していない。
【0012】d−KLHは、p−KLH中に存在するマ
ルチマーを解離した解離KLHである。
【0013】f−KLHは、p−KLHを少なくとも2
4時間凍結した凍結KLHである。
【0014】l−KLHは、p−KLHを凍結乾燥した
凍結乾燥KLHである。
【0015】本発明は膀胱ガンに対して高い抗腫瘍活性
を有するKLH組成物に関する。この組成物は、生理学
的に許容できる等張緩衝液中にKLHを含んでいる。等
張緩衝液は好ましくはカルシウム及びマグネシウムを含
んでいる。本発明の組成物中のKLHは、(i)SDS
−PAGE分析に基づく分子量が約400,000の完
全な非分解サブユニットと、(ii)少なくとも約50
%のダイデカマー又はこれよりも大きいKLHマルチマ
ーを含んでいる。ダイデカマー又はこれよりも大きいK
LHマルチマーは、分子量が約8〜10ミリオン、沈降
係数が約92−107Sである。存在するダイデカマー
又はこれよりも大きいKLHマルチマーの量は沈降平衡
法及び/又は沈降速度法による超遠心分析に基づく。K
LHの単離、調製若しくは精製中又はKLH組成物の調
製及び貯蔵中は常にKLHを凍結も凍結乾燥もしないこ
とが重要である。KLH組成物は2〜10℃で、好まし
くは4℃で貯蔵する。KLH組成物はこのような条件下
で非常に安定する。KLH組成物中のKLH濃度は0.
1〜20mg/ml、好ましくは2〜10mg/l、最
も好ましくは5mg/mlである。
【0016】本発明のKLH組成物は膀胱ガンに対して
高い抗腫瘍活性を示す。KLH又はKLH組成物の調製
及び/又は貯蔵中の任意の時点でKLH又はKLH組成
物を凍結又は凍結乾燥すれば、このように高い活性は低
下する。(a)(アジュバントを含まない)KLHの注
射、(b)KLHのアジュバントとしての使用、(c)
ハプテン又は免疫原性の弱い抗原用キャリヤー免疫原と
してのKLHの使用、及び(d)KLHの抗腫瘍剤とし
ての使用で高い活性が見られる。本発明のKLH組成物
は、多くの腫瘍(例えば膀胱腫瘍であるが、これに限定
はされない)に対して高い抗腫瘍活性を示す。抗腫瘍に
有効な量のKLH組成物を用いて皮下免疫感作(25)
した後に、KLH組成物を従来技術に基づいて、好まし
くは膀胱内投与で腫瘍患者に投与する。即ち、好ましい
実施態様では、まず患者に本発明のKLH組成物を皮下
投与して免疫感作し、次いで週単位でKLH組成物を膀
胱内投与して処理する。
【0017】KLHは、従来の手順に従って新しく採取
した血リンパから精製する。KLHの精製中常に血リン
パ及び/又はKLHを凍結も凍結乾燥もしないことが重
要である。精製KLHを凍結も凍結乾燥もしないことも
重要である。精製KLHを、カルシウム及びマグネシウ
ムを含む等張緩衝液中、約4℃で貯蔵して安定化させ
る。KLHの適切な精製/貯蔵方法を以下の実施例1で
説明する。しかしながら、前述の基準に適う他の方法を
使用してもよい。
【0018】
【実施例】以下の実施例で本発明を説明する。実施例は
例示的であって、本発明を何等限定するものではない。
従来技術でよく知られている標準的な技術又は特に以下
で説明する技術を使用した。
【0019】実施例1 KLHの精製 新しく採取した血リンパから調製された、約30mg/
mLのKLHを含む飽和硫酸アンモニウムスラリーをP
acific Biomarine Laborato
ries, Inc., Venice, Calif
orniaから購入した。Vandenbark等の指
針(28)に従って血リンパを採取した。カサガイを洗
浄し、切除し、4℃で約1時間かけて採血した。更に血
リンパを回収するためにマッサージは行わなかった。6
5%飽和するまで固体硫酸アンモニウムを加えて(43
0g/L)KLHを沈殿させた。硫酸アンモニウムスラ
リーを遠心分離で採取し、約30〜40mg/mLのタ
ンパク質を含む溶液を得た。この溶液を、マグネシウム
及びカルシウムを含むリン酸緩衝塩水(PBS)溶液
[KH2PO4(1.5mM)、Na2HPO4・7H2
(8.1mM)、NaCl(136.9mM)、KCl
(2.7mM)、CaCl2・2H2O(0.9mM)、
及びMgCl2・6H2O(0.5mM);pH=7.3
〜7.5]で約10〜20mg/mLに希釈した。低速
(約1,000〜3,000×g)で20分間遠心分離
して、粒状物及び非溶解タンパク質を除去した。溶解K
LHを含む上清を41,400×gで12〜18時間遠
心分離にかけた。主に高分子量KLHからなるペレット
をPBSに溶解して、前述したように41,400×g
で再度遠心分離にかけた。得られたペレットを再度PB
Sに溶解し、最終濃度が5mg/mLになるように調整
し、微孔性膜での超濾過で滅菌し、4℃で貯蔵した。こ
のKLH溶液を以後、精製KLH(p−KLH)と称す
る。
【0020】得られる溶液のイオン強度が哺乳動物の細
胞とほぼ等張状態になるように、前記PBS溶液で規定
した緩衝液イオン及び塩酸塩の濃度を様々に組み合わせ
て調整してもよいことは当業者には自明であろう。従っ
て、前述したPBSの規定内容は本発明の範囲を限定す
るものではなく、むしろKLHの免疫原性及び抗腫瘍活
性を最適に保持する組成物の処方の指針として役立つも
のである。本発明の重要な特徴(例えば安定化二価カチ
オンの存在、又は完全な非分解KLHサブユニット及び
少なくとも約50%のダイデカマー若しくはこれよりも
大きいマルチマーの存在と相容れるpH範囲)を保持す
る非等張組成物が本発明の範囲に包含されることも理解
されよう。
【0021】p−KLHを凍結及び凍結乾燥しないこと
が重要である。このような相変化は以下で説明するよう
にKLHの構造及び活性を損なう。
【0022】実施例2 解離/凍結/凍結乾燥KLHの調製 KLHにトリス−HCl(pH8.8)及びエチレンジ
アミンテトラ酢酸をそれぞれ50mM及び10mMの最
終濃度になるまで加えて解離KLH(d−KLH)を生
成した。p−KLHを−20℃に保持したフリーザーに
少なくとも24時間置いて、凍結KLH(f−KLH)
を調製した。p−KLHを製造業者の指示に従ってLa
bconco(R)Model 75040 Free
ze Dryer 8で凍結乾燥して、凍結乾燥KLH
(l−KLH)を調製した。
【0023】実施例3 非天然変性サブユニット構造のSDS−PAGEによる
特性分析 ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動(SDS−PAGE)を使用して、KLHサブユニ
ットの寸法及び純度を評価した。結果(図1)は約40
0,000Daで主タンパク質バンドを示し、微小タン
パク質は全体の2%未満を構成し、より小さい分子量で
移動した。4種全てのKLH調製物は同様のバンドプロ
フィールを示したので、KLHの解離、凍結又は凍結乾
燥のプロセスはサブユニットの構造に影響しないことが
分かる。注:SDS−PAGEによるKLHサブユニッ
トの分子量推定値は信頼性が高いことが知られている
が、他の技術(例えば沈降平衡超遠心)による推定値と
比較すると異常に低い。
【0024】実施例4 EMによるサブユニット構造の特性分析 電子鏡検法(EM)を使用して、KLH構造に対する解
離、凍結及び凍結乾燥の作用を分析した。図2Aで明白
なように、本発明の方法に基づいて精製したKLHは主
に、ダイデカマー又はこれよりも大きいマルチマーから
なる。解離KLH(図2B)は完全にモノマー又はダイ
マーサブユニットからなる。凍結/凍結乾燥KLH(図
2C及び図2D)は著しく異なる外観を示し、ダイデカ
マーが実質的に少なくなり、デカマーの比率が増して、
より小さい構造になっている。即ち、f−KLH又はl
−KLH調製物はダイデカマー又はこれよりも大きいマ
ルチマーの含有率が実質的に50%未満である。
【0025】実施例5 速度超遠心による天然溶液構造の特性分析 沈降速度超遠心分析で、溶液構造に対する解離、凍結又
は凍結乾燥KLHの主な作用を示した(図3)。p−K
LHは約73%がダイデカマーマルチマーからなること
が判明したが、d−KLH、f−KLH及びl−KLH
ではこの形態のマルチマーの含有率はそれぞれ0%、1
3%及び23%であった。f−KLH及びl−KLHが
d−KLHの成分の実質的な増加を伴うダイデカマー形
態からデカマー形態への顕著な移行を示したことも図3
のデータから明白であろう。凍結又は凍結乾燥するだけ
で四成分構造がこのように劇的に変化するとは予期しな
かったことであり、この変化はタンパク質の免疫原性に
影響を及ぼし得る(以下参照)。
【0026】実施例6 膀胱内マウス膀胱腫瘍モデルでのp−KLHの用量−応
答関係 Shapiro等の膀胱内マウス膀胱腫瘍モデル(2
9)で、KLH投与量とKLHの抗腫瘍作用との間の用
量−応答関係をp−KLHについて分析した。腫瘍を移
植する3週間前にマウスの皮下(肉趾)に200μgの
p−KLHで免疫感作した。0日目、マウスに麻酔をか
け(Naペントバルビタール、0.05mg/g)、カ
テーテルを挿入し、膀胱を焼灼し、(G. Choda
k, University of Chicago,
Chicago,Illinois;30から入手し
た)2×104個のMB−49膀胱腫瘍細胞を含むPB
S0.1mLを膀胱内に点滴注入した。1日目、マウス
を無作為に、1グループ10匹からなる処理グループに
分けた。1日目、7日目及び14日目にマウスに麻酔を
かけて、カテーテルを挿入し、規定用量のp−KLHを
与えた。対照グループは、21日前には皮下(肉趾)
で、1日目、7日目、及び14日目には膀胱内で同量の
ビヒクルを処理した。この腫瘍モデルで変動し得る応答
は腫瘍発生であり、これは触診で検出され、また選択し
た動物の検死によって確認される。
【0027】週1度で少なくとも4週間、マウスの腫瘍
発生を監視した。テスト期間が終了すると、マウスを殺
して、膀胱腫瘍が存在するかどうかを必要に応じて肉眼
検査又は組織検査で確認した。
【0028】図4に示すように、被処理グループでは腫
瘍発生の用量依存的遅延及び腫瘍発生率の低下が認めら
れ、100〜1000μgのp−KLH(高い免疫原性
を有する本発明のKLH組成物)を投与したグループで
最大の抗腫瘍活性を示した。4週間目の時点で、対照と
被実験動物との間でかなりの差(Fisher’sEx
act)が観察された。従って、KLH組成物10μg
は次善の用量であり、p−KLH組成物の用量が100
μg以上になれば、この動物モデルで効果的である。
【0029】実施例7 膀胱内マウス膀胱腫瘍モデルでのp−KLH、d−KL
H、f−KLH及びl−KLHの抗腫瘍活性の比較 Shapiro等の膀胱内マウス膀胱腫瘍モデル(2
9)を再度使用して、抗腫瘍活性を調べた。腫瘍移植の
2週間又は3週間前に、メスマウス(6〜10週齢;2
0〜30g)の皮下(肉趾)にp−KLHで免疫感作し
た。0日目にマウスに麻酔をかけ(Na−ペントバルビ
タール、0.05mg/g)、カテーテルを挿入し、膀
胱を焼灼し、2×104個のMB−49膀胱腫瘍細胞
(30)を含むリン酸緩衝塩水溶液(PBS)0.1m
Lを点滴注入した。1日目、マウスを無作為にそれぞれ
が10匹のグループに分けた。対照動物はビヒクルで免
疫感作及び処理を行う(ビヒクル対照)か又はビヒクル
で免疫感作して、p−KLHで処理した(KLH対
照)。全ての被実験グループはKLHで免疫感作して、
10μg又は100μgの点滴注入で処理した。前述の
実施例のように、この腫瘍モデルで変動し得る応答は腫
瘍発生であり、これは触診で検出され、また選択した動
物の検死によって確認される。
【0030】4種の異なるKLH調製物を次善用量(1
0μg)及び最適用量(100μg)で用いて、2種の
投与レベルでの異なる形態のKLHの作用を分析した。
腫瘍移植の2週間前に、メスマウス(6〜10週齢;2
0〜30g)(の肉趾)に200μgのp−KLHで皮
下免疫感作した。0日目、マウスの膀胱内に前述したよ
うな2×104個のMB−49膀胱腫瘍細胞を接種し
た。1日目、マウスを無作為にそれぞれが10匹のグル
ープに分けた。対照動物はビヒクルでみかけ処理する
か、又はビヒクルでみかけ免疫感作してKLHで処理し
た。被実験マウスは4種の各KLH調製物を10μg又
は100μg点滴注入して処理した。
【0031】10μgの用量をマウスに投与した結果を
図5に示す。ビヒクル対照グループ又はKLH対照グル
ープでは、接種後4週間まで70%のマウスに触知可能
な腫瘍が存在していた。10μgのp−KLH又はd−
KLHで処理した被免疫感作マウスは、いずれの対照グ
ループよりも腫瘍がかなり少なかった(p<0.09;
Fisher’s Exact)。f−KLH又はl−
KLHを投与して免疫感作したマウスでは腫瘍発生率は
それほど低下しなかった(p>0.01;Fishe
r’s Exact)。特に2〜4週間目の時点で、次
善用量のp−KLH組成物で最大の抗腫瘍活性が認めら
れた。
【0032】100μgの用量をマウスに投与した結果
を図6に示す。ビヒクル対照グループ又はKLH対照グ
ループでは、接種後4週間まで70%のマウスに触知可
能な腫瘍が存在していた。100μgのp−KLHで処
理した被実験グループは、いずれの対照グループよりも
腫瘍がかなり少なかった(p<0.01;Fishe
r’s Exact)。解離KLH又は凍結KLHで処
理した被免疫感作マウスもこの用量では腫瘍発生率がか
なり低下した(p<0.09;Fisher’sExa
ct)。凍結乾燥KLHで処理したマウスでは、腫瘍発
生率はそれほど低下しなかった(p>0.01;Fis
her’s Exact)。特に2〜4週間目の時点
で、有効用量のp−KLH組成物で最大の抗腫瘍活性が
認められた。
【0033】これらの結果は、解離、凍結又は凍結乾燥
したKLH調製物が(ある程度抗腫瘍活性を保持してい
るが)、このような相変化がおきなかったKLH溶液ほ
ど有効でないことを示している。従って、本発明のKL
H組成物は高い免疫原性、特に高い抗腫瘍活性を示す。
【0034】本発明の方法及び組成物は種々の形態の実
施態様で組み込むことができ、本明細書に開示されてい
るものはごく一部にすぎない。他の実施態様が存在し、
本発明の範囲を逸脱するものでないことは当業者には明
白であろう。従って、前述の実施態様は例示的であっ
て、限定的なものではない。
【0035】参考文献リスト
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】KLHのSDS−PAGE分析を示す[Lae
mmli等の方法(26)、還元条件下;5%〜15%
ポリアクリルアミド勾配;クーマシーブルーR−250
染色]。レーン1、p−KLH;レーン2、d−KL
H;レーン3、f−KLH;レーン4、l−KLH。分
子量マーカー(kDa)は左に示す。
【図2】KLHの電子顕微鏡写真を示す。パネルA、p
−KLH;パネルB、d−KLH;パネルC、f−KL
H;パネルD、l−KLH。
【図3】沈降速度超遠心によるKLHの寸法分布を示
す。サンプルはPBSで1:10に希釈し、光電スキャ
ナーを備えたBeckman Model E分析超遠
心分離器によって、57,000×gにて室温で遠心分
離にかけた。Van Holde等の方法(27)によ
ってS値を測定した。
【図4】用量−応答実験でのp−KLHに対する腫瘍発
生率を示す。0日目にMB−49膀胱腫瘍細胞を接種し
たマウスの膀胱内にp−KLHを投与した。○ビヒクル
対照;p−KLH用量:△10μg;□50μg;●1
00μg;▲500μg;■1000μg。*対照とは
有意差あり(p<0.01;Fisher’sExac
t);**対照とは有意差あり(p<0.001;Fi
sher’sExact)。
【図5】用量10μgでの腫瘍発生率を示す。0日目に
MB−49膀胱腫瘍細胞を接種したマウスの膀胱内に規
定した型のKLHを投与した。○ビヒクル対照;△KL
H対照(ビヒクルで免疫感作/p−KLHで処理);●
p−KLH;▲d−KLH;■f−KLH;◆l−KL
H。*対照とは有意差あり(p<0.09;Fishe
r’s Exact)。
【図6】用量100μgでの腫瘍発生率を示す。0日目
にMB−49膀胱腫瘍細胞を接種したマウスの膀胱内に
規定した型のKLHを投与した。○ビヒクル対照;△K
LH対照(ビヒクルで免疫感作/p−KLHで処理);
●p−KLH;▲d−KLH;■f−KLH;◆l−K
LH。*対照とは有意差あり(p<0.09;Fish
er’s Exact)。**対照とは有意差あり(p
<0.01;Fisher’s Exact)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】KLHのSDS−PAGE電気泳動を示す写真
である[Laemmli等の方法(26)、還元条件
下;5%〜15%ポリアクリルアミド勾配;クーマシー
ブルーR−250染色]。レーン1、p−KLH;レー
ン2、d−KLH;レーン3、f−KLH;レーン4、
l−KLH。分子量マーカー(kDa)は左に示す。
【図2】KLHの電子顕微鏡による粒子構造を示す写真
である。パネルA、p−KLH;パネルB、d−KL
H;パネルC、f−KLH;パネルD、l−KLH。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療に使用するための、高い免疫原性を
    有するカサガイヘモシアニン(KLH)組成物であっ
    て、該組成物がKLHと生理学的に許容できる等張緩衝
    液とを含み、前記KLHが(i)SDS−PAGEによ
    る分子量が約400,000の完全な非分解サブユニッ
    トと、(ii)分析超遠心によれば少なくとも約50%
    の、前記サブユニットのダイデカマー又はこれよりも大
    きいマルチマーを含んでいることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記緩衝液がカルシウム及びマグネシウ
    ムを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のKL
    H組成物。
  3. 【請求項3】 組成物の温度が2℃〜10℃であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のKLH組成物。
  4. 【請求項4】 温度が4℃であることを特徴とする請求
    項3に記載のKLH組成物。
  5. 【請求項5】 KLH濃度が約0.1〜約20mg/m
    lであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一
    項に記載のKLH組成物。
  6. 【請求項6】 KLH濃度が約2〜約10mg/mlで
    あることを特徴とする請求項5に記載のKLH組成物。
  7. 【請求項7】 KLH濃度が5mg/mlであることを
    特徴とする請求項6に記載のKLH組成物。
  8. 【請求項8】 KLHを、凍結も凍結乾燥もしないで単
    離、精製し、精製KLHを前記等張緩衝液に溶解するこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の
    KLH組成物の調製方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    KLH組成物を使用することを特徴とする膀胱ガン治療
    薬の製造方法。
JP6104838A 1993-04-19 1994-04-19 膀胱ガンに対して高い抗腫瘍活性を有するカサガイヘモシアニン Pending JPH07101875A (ja)

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