JPH0710784A - フェニルシクロヘキサン誘導体 - Google Patents
フェニルシクロヘキサン誘導体Info
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- JPH0710784A JPH0710784A JP5153498A JP15349893A JPH0710784A JP H0710784 A JPH0710784 A JP H0710784A JP 5153498 A JP5153498 A JP 5153498A JP 15349893 A JP15349893 A JP 15349893A JP H0710784 A JPH0710784 A JP H0710784A
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- atom
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(I)
【化1】
(R1:C1〜12のアルキル、X1、X2、X3:水素原
子(H)又は重水素原子(D)、但し少なくとも1個は
重水素原子(D)、Y1、Y2:H又はF、Z:ハロゲ
ン、CN、−R2、−OR2、−CF3、−OCF3、−O
CF2H、−OCN又は−CH2CF3、R2:C1〜12
のアルキル、アルケニル)で表わされる化合物の混合物
及びその製造中間体。 【効果】 この化合物からなる混合物は、重水素化され
たシクロヘキサノン誘導体から、工業的にも容易に製造
することができる。更に一般式(I)の化合物からなる
混合物は、他の液晶化合物との相溶性に優れ、低温領域
で長期間結晶を析出させない効果を有する。従って、低
温領域での使用が望まれている液晶表示装置の構成材料
として極めて有用である。
子(H)又は重水素原子(D)、但し少なくとも1個は
重水素原子(D)、Y1、Y2:H又はF、Z:ハロゲ
ン、CN、−R2、−OR2、−CF3、−OCF3、−O
CF2H、−OCN又は−CH2CF3、R2:C1〜12
のアルキル、アルケニル)で表わされる化合物の混合物
及びその製造中間体。 【効果】 この化合物からなる混合物は、重水素化され
たシクロヘキサノン誘導体から、工業的にも容易に製造
することができる。更に一般式(I)の化合物からなる
混合物は、他の液晶化合物との相溶性に優れ、低温領域
で長期間結晶を析出させない効果を有する。従って、低
温領域での使用が望まれている液晶表示装置の構成材料
として極めて有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気光学的液晶表示材料
の特性を改善することができる、重水素原子を有する液
晶化合物からなる混合物に関し、更に詳しくは、汎用さ
れている液晶材料の電気光学的特性、即ち、ネマチック
相−等方性液体相転移温度、しきい値電圧、屈折率異方
性、誘電率異方性、応答速度等を低減させることなく、
低温領域で長期間結晶を析出させない優れた効果を有す
るフェニルシクロヘキサン誘導体の混合物に関し、更に
この混合物の製造中間体として有用なシクロヘキサノン
誘導体の混合物に関する。
の特性を改善することができる、重水素原子を有する液
晶化合物からなる混合物に関し、更に詳しくは、汎用さ
れている液晶材料の電気光学的特性、即ち、ネマチック
相−等方性液体相転移温度、しきい値電圧、屈折率異方
性、誘電率異方性、応答速度等を低減させることなく、
低温領域で長期間結晶を析出させない優れた効果を有す
るフェニルシクロヘキサン誘導体の混合物に関し、更に
この混合物の製造中間体として有用なシクロヘキサノン
誘導体の混合物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があ
り、また駆動方式としても従来のスタティック駆動から
マルチプレックス駆動が一般的になり、更に単純マトリ
ックス方式、最近ではアクティブマトリックス方式が実
用化されている。
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があ
り、また駆動方式としても従来のスタティック駆動から
マルチプレックス駆動が一般的になり、更に単純マトリ
ックス方式、最近ではアクティブマトリックス方式が実
用化されている。
【0003】これらの表示方式、駆動方式に応じて、液
晶材料としても種々の特性が要求されているが、(1)
液晶相の温度範囲が広いこと及び(2)粘性が小さいこ
とはすべての方式に共通して重要な要求特性である。更
に詳しくは、(1)の特性として、(1a)ネマチック
相上限温度(TN-I)が高いこと、及び(1b)融点が
低く、結晶化あるいは析出等の相分離を生じ難いことが
重要である。
晶材料としても種々の特性が要求されているが、(1)
液晶相の温度範囲が広いこと及び(2)粘性が小さいこ
とはすべての方式に共通して重要な要求特性である。更
に詳しくは、(1)の特性として、(1a)ネマチック
相上限温度(TN-I)が高いこと、及び(1b)融点が
低く、結晶化あるいは析出等の相分離を生じ難いことが
重要である。
【0004】現在までのところ、こうした要求特性を単
独で満たす液晶化合物は知られておらず、多種の液晶化
合物の混合物として用いられているのが実情である。こ
のうち、幅広い温度範囲で液晶相を示す液晶材料を得る
ために、液晶相の温度領域の異なる種々の液晶化合物を
混合する方法が用いられている。このような手法を用い
る場合、例えば、液晶材料のネマチック相−等方性液体
相転移温度(以下、TN-I点という。)を上昇させる場
合には、TN-I点の高い液晶化合物の混合割合を高くす
ればよい。しかしながら、このような化合物は液晶相の
下限温度(以下、TC-N点という。)も高いので、必然
的に得られる液晶組成物のTC-N点も上昇してしまい、
低温で結晶が析出してしまうものが多く、実用的な液晶
材料として用いることができなくなる場合が多い。
独で満たす液晶化合物は知られておらず、多種の液晶化
合物の混合物として用いられているのが実情である。こ
のうち、幅広い温度範囲で液晶相を示す液晶材料を得る
ために、液晶相の温度領域の異なる種々の液晶化合物を
混合する方法が用いられている。このような手法を用い
る場合、例えば、液晶材料のネマチック相−等方性液体
相転移温度(以下、TN-I点という。)を上昇させる場
合には、TN-I点の高い液晶化合物の混合割合を高くす
ればよい。しかしながら、このような化合物は液晶相の
下限温度(以下、TC-N点という。)も高いので、必然
的に得られる液晶組成物のTC-N点も上昇してしまい、
低温で結晶が析出してしまうものが多く、実用的な液晶
材料として用いることができなくなる場合が多い。
【0005】このようなことから、ネマチック相の温度
範囲が低温領域から高温領域まで広い実用的な液晶材料
を調製する場合には、一般的に融点の低い液晶化合物と
室温付近でネマチック相を示す液晶化合物とTN-I点の
高い化合物を、経験的に10〜20種類混合することに
より、液晶相の温度範囲を拡大している。
範囲が低温領域から高温領域まで広い実用的な液晶材料
を調製する場合には、一般的に融点の低い液晶化合物と
室温付近でネマチック相を示す液晶化合物とTN-I点の
高い化合物を、経験的に10〜20種類混合することに
より、液晶相の温度範囲を拡大している。
【0006】しかしながら、温度範囲を拡大すると同時
に、実際には使用目的に応じて、電気光学的特性や粘性
も最適化しなければならないため、液晶材料の構成成分
となる液晶化合物には、他の化合物との相溶性も含めて
数々の要求特性をある程度満たすものでなければ使用で
きない。従って、数多い液晶化合物の中でも、実用的な
液晶材料を調製する上で使用できる化合物の選択範囲は
かなり限定される。
に、実際には使用目的に応じて、電気光学的特性や粘性
も最適化しなければならないため、液晶材料の構成成分
となる液晶化合物には、他の化合物との相溶性も含めて
数々の要求特性をある程度満たすものでなければ使用で
きない。従って、数多い液晶化合物の中でも、実用的な
液晶材料を調製する上で使用できる化合物の選択範囲は
かなり限定される。
【0007】例えば、STN−LCDに用いられる液晶
材料には、前述の(1)及び(2)の特性に加えて、
(3)液晶材料の弾性定数比(K33/K11)が大きく、
高コントラストを達成することが要求されている。更
に、STN表示方式は、特にラップトップコンピュータ
ー等の汎用機器に多く適用されているため、しきい値電
圧が低いことも重要な要求特性である。
材料には、前述の(1)及び(2)の特性に加えて、
(3)液晶材料の弾性定数比(K33/K11)が大きく、
高コントラストを達成することが要求されている。更
に、STN表示方式は、特にラップトップコンピュータ
ー等の汎用機器に多く適用されているため、しきい値電
圧が低いことも重要な要求特性である。
【0008】液晶材料のしきい値電圧を低下させるため
には、下記の式に従って、液晶材料の誘電率異方性Δε
を大きくするか、弾性定数Kを小さくすることが効果が
ある。
には、下記の式に従って、液晶材料の誘電率異方性Δε
を大きくするか、弾性定数Kを小さくすることが効果が
ある。
【0009】
【数1】
【0010】(式中、Vthはしきい値電圧、kは比例定
数、Kは弾性定数、Δεは誘電率異方性をそれぞれ表わ
す。)ここで、Δεの非常に大きな液晶化合物としては
例えば、下式のような化合物があるが、Δεの大きすぎ
る化合物を多量に使用すると、電流値の増大等の問題を
引き起こす場合が多く、実際に液晶表示装置として使用
する場合、信頼性の面で問題がある。
数、Kは弾性定数、Δεは誘電率異方性をそれぞれ表わ
す。)ここで、Δεの非常に大きな液晶化合物としては
例えば、下式のような化合物があるが、Δεの大きすぎ
る化合物を多量に使用すると、電流値の増大等の問題を
引き起こす場合が多く、実際に液晶表示装置として使用
する場合、信頼性の面で問題がある。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、Rはアルキル基を表わす。)ま
た、弾性定数の小さい液晶材料は、Δεが正の適当な値
を有する液晶化合物(以下、p形液晶化合物とする。)
からなる母体と、TN-I点が高く、且つ弾性定数の比較
的小さい3環系のΔεが負の適当な値を有する液晶化合
物(以下、n形液晶化合物とする。)若しくはp形液晶
化合物を混合する方法によって調製される。
た、弾性定数の小さい液晶材料は、Δεが正の適当な値
を有する液晶化合物(以下、p形液晶化合物とする。)
からなる母体と、TN-I点が高く、且つ弾性定数の比較
的小さい3環系のΔεが負の適当な値を有する液晶化合
物(以下、n形液晶化合物とする。)若しくはp形液晶
化合物を混合する方法によって調製される。
【0013】また、高コントラストを達成するために必
要な弾性定数比K33/K11の値が大きいp形液晶化合物
として、例えば、下記化合物が用いられる。
要な弾性定数比K33/K11の値が大きいp形液晶化合物
として、例えば、下記化合物が用いられる。
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R’はアルキル基、アルケニル基
又はアルコキシアルキル基を表わし、Xは水素原子又は
フッ素原子を表わす。)従って、STNにおけるしきい
値電圧特性とコントラスト特性を満たすためには、この
ようなp形液晶化合物と3環系液晶化合物を混合する必
要があるが、低温領域で結晶が析出しやすい傾向がある
という問題がある。そこで、同一骨格を有し、且つR’
の炭素原子数が互いに異なる同族体を何種類も添加した
り、R’がアルケニルである場合、二重結合の位置が互
いに異なる同族体を何種類も添加して、上記p形液晶か
らなる母体のTC-N点を低下させている。
又はアルコキシアルキル基を表わし、Xは水素原子又は
フッ素原子を表わす。)従って、STNにおけるしきい
値電圧特性とコントラスト特性を満たすためには、この
ようなp形液晶化合物と3環系液晶化合物を混合する必
要があるが、低温領域で結晶が析出しやすい傾向がある
という問題がある。そこで、同一骨格を有し、且つR’
の炭素原子数が互いに異なる同族体を何種類も添加した
り、R’がアルケニルである場合、二重結合の位置が互
いに異なる同族体を何種類も添加して、上記p形液晶か
らなる母体のTC-N点を低下させている。
【0016】しかしながら、このような方法では、炭素
原子数の違いあるいは二重結合の位置の違いによって、
化合物の弾性定数比K33/K11の値も異なるので、結
局、得られる液晶材料の弾性定数比K33/K11が小さく
なり、コントラストが低下してしまう場合が多い。ま
た、同族体を添加する方法ではTC-N点の低下にも限界
があることに加えて、粘性が増大し、応答速度が遅くな
るという問題もあり、これらの問題点を考慮した上で液
晶材料の組成設計をすることは非常に難しい。
原子数の違いあるいは二重結合の位置の違いによって、
化合物の弾性定数比K33/K11の値も異なるので、結
局、得られる液晶材料の弾性定数比K33/K11が小さく
なり、コントラストが低下してしまう場合が多い。ま
た、同族体を添加する方法ではTC-N点の低下にも限界
があることに加えて、粘性が増大し、応答速度が遅くな
るという問題もあり、これらの問題点を考慮した上で液
晶材料の組成設計をすることは非常に難しい。
【0017】現状では、しきい値電圧が1.2V程度の
しきい値電圧の低いSTN用液晶組成物が調製されてい
るが、上述のように弾性定数比K33/K11の値が充分大
きくなく、またTC-N点も低くないので、駆動電圧が低
く、高いコントラストを有し、低温領域でも使用可能な
STN−LCDは現在のところ作製されていない。
しきい値電圧の低いSTN用液晶組成物が調製されてい
るが、上述のように弾性定数比K33/K11の値が充分大
きくなく、またTC-N点も低くないので、駆動電圧が低
く、高いコントラストを有し、低温領域でも使用可能な
STN−LCDは現在のところ作製されていない。
【0018】以上述べたように、液晶組成物はその表示
方式、駆動方式に適応するように種々の液晶化合物を混
合することによって調製されるが、現在使用されている
液晶化合物だけでは特性の改善には限界がある。特に、
汎用の液晶材料は電気光学的特性を満足することに主眼
が置かれて組成設計されているものが多いが、(1)の
液晶相の温度範囲が、特に低温領域まで十分に低く、実
用上信頼性の高いものはほとんど存在しない。
方式、駆動方式に適応するように種々の液晶化合物を混
合することによって調製されるが、現在使用されている
液晶化合物だけでは特性の改善には限界がある。特に、
汎用の液晶材料は電気光学的特性を満足することに主眼
が置かれて組成設計されているものが多いが、(1)の
液晶相の温度範囲が、特に低温領域まで十分に低く、実
用上信頼性の高いものはほとんど存在しない。
【0019】従って、前述の(2)及び(3)の特性を
ほぼ満足する現在汎用されている液晶材料を用いた液晶
表示装置は、低温での結晶析出の問題が解決されない限
り、液晶材料によって使用環境温度が制限されている。
ほぼ満足する現在汎用されている液晶材料を用いた液晶
表示装置は、低温での結晶析出の問題が解決されない限
り、液晶材料によって使用環境温度が制限されている。
【0020】このような状況から、現在使用されている
液晶材料あるいは液晶表示装置の電気光学的特性を低減
させることなく、TC-N点を更に低くすることができる
化合物が望まれていた。
液晶材料あるいは液晶表示装置の電気光学的特性を低減
させることなく、TC-N点を更に低くすることができる
化合物が望まれていた。
【0021】一般的に、液晶材料のTC-N点は個々の液
晶単体物質で構成される混合系組成物が過冷却現象を示
す場合が多いので、通常TC-N点は液晶材料を液体窒素
等で固化あるいはガラス状態に充分低温(例えば−70
℃)に冷却して結晶化をはかり、しかるのちに温度を徐
々に上昇させながら固体からネマチック相への転移温度
を測定し、これをもってTC-N点としている。
晶単体物質で構成される混合系組成物が過冷却現象を示
す場合が多いので、通常TC-N点は液晶材料を液体窒素
等で固化あるいはガラス状態に充分低温(例えば−70
℃)に冷却して結晶化をはかり、しかるのちに温度を徐
々に上昇させながら固体からネマチック相への転移温度
を測定し、これをもってTC-N点としている。
【0022】しかしながら、成分数が10〜20種類の
実用的な液晶材料の場合、共融混合物ではないため、前
述の測定に基づくネマチック相の下限温度と実際に可逆
的に安定なネマチック相の下限温度が一致せず、前述の
測定に基づくネマチック相の下限温度より高い温度で保
存したとしても、結晶が析出してしまいう場合が多々あ
り、結局駆動可能な温度範囲は上記の測定に基づく温度
範囲よりも狭い場合がある。
実用的な液晶材料の場合、共融混合物ではないため、前
述の測定に基づくネマチック相の下限温度と実際に可逆
的に安定なネマチック相の下限温度が一致せず、前述の
測定に基づくネマチック相の下限温度より高い温度で保
存したとしても、結晶が析出してしまいう場合が多々あ
り、結局駆動可能な温度範囲は上記の測定に基づく温度
範囲よりも狭い場合がある。
【0023】例えば、TC-N点が−70℃であるにもか
かわらず、室温で結晶が析出するというものも珍しくな
い。また、車載用あるいは航空機用などには−40℃か
ら110℃までの幅広い温度範囲で安定にネマチック相
を示すことが要求されているが、実際に車載用として汎
用されている液晶材料でさえ、例えば、−25℃で保存
すると1週間程度で結晶が析出してしまうものもある。
かわらず、室温で結晶が析出するというものも珍しくな
い。また、車載用あるいは航空機用などには−40℃か
ら110℃までの幅広い温度範囲で安定にネマチック相
を示すことが要求されているが、実際に車載用として汎
用されている液晶材料でさえ、例えば、−25℃で保存
すると1週間程度で結晶が析出してしまうものもある。
【0024】このような例からも、液晶組成物のTC-N
点が非常に低くても、それより高い温度で結晶が析出し
ないとは限らないので、前述の(1)の特性を満たすも
のとしては、低温で長期保存しても結晶が析出しないも
のが要求される。
点が非常に低くても、それより高い温度で結晶が析出し
ないとは限らないので、前述の(1)の特性を満たすも
のとしては、低温で長期保存しても結晶が析出しないも
のが要求される。
【0025】しかしながら、より低温で長期保存しても
結晶が析出しない、信頼性の高い液晶材料であって、且
つ各種の表示方式や駆動方式に要求される電気光学的特
性を充分に満足する液晶材料は現在のところ得られてい
ない。
結晶が析出しない、信頼性の高い液晶材料であって、且
つ各種の表示方式や駆動方式に要求される電気光学的特
性を充分に満足する液晶材料は現在のところ得られてい
ない。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、各種液晶表示装置に用いられている液晶組
成物の電気光学的特性、即ち、ネマチック相−等方性液
体相転移温度、しきい値電圧、応答特性等を低減させる
ことなく、低温領域で長期間結晶を析出させず、実質的
に駆動可能な温度範囲を拡大することができる混合物を
提供し、またその混合物の製造中間体を提供することに
ある。
する課題は、各種液晶表示装置に用いられている液晶組
成物の電気光学的特性、即ち、ネマチック相−等方性液
体相転移温度、しきい値電圧、応答特性等を低減させる
ことなく、低温領域で長期間結晶を析出させず、実質的
に駆動可能な温度範囲を拡大することができる混合物を
提供し、またその混合物の製造中間体を提供することに
ある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一般式(I)
決するために、一般式(I)
【0028】
【化6】
【0029】(式中、R1は炭素原子数1〜12のアル
キル基を表わし、X1、X2及びX3はそれぞれ独立的
に、水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、
少なくとも1個は重水素原子(D)を表わし、Y1及び
Y2はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子を表
わし、Zはフッ素原子、塩素原子、シアノ基、−R2、
−OR2、−CF3、−OCF3、−OCF2H、−OCN
又は−OCH2CF3を表わし、R2は炭素原子数1〜1
2のアルキル基又は炭素原子数2〜12のアルケニル基
を表わすが、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原
子数1〜7の直鎖状アルコキシル基、炭素原子数2〜7
のアルケニルオキシ基、−OCF3、−OCN又は−O
CH2CF3が好ましく、シクロヘキサン環はトランス配
置である。)で表わされる化合物からなる群から選ばれ
る少なくとも2種の化合物が、(1)互いに重水素原子
の数及び/又は置換位置が異なり、且つ(2)互いにR
1、Y1、Y2及びZが同一であることを特徴とする、前
記一般式(I)で表わされる化合物からなる群から選ば
れる2種以上の化合物からなる混合物を提供する。
キル基を表わし、X1、X2及びX3はそれぞれ独立的
に、水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、
少なくとも1個は重水素原子(D)を表わし、Y1及び
Y2はそれぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子を表
わし、Zはフッ素原子、塩素原子、シアノ基、−R2、
−OR2、−CF3、−OCF3、−OCF2H、−OCN
又は−OCH2CF3を表わし、R2は炭素原子数1〜1
2のアルキル基又は炭素原子数2〜12のアルケニル基
を表わすが、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原
子数1〜7の直鎖状アルコキシル基、炭素原子数2〜7
のアルケニルオキシ基、−OCF3、−OCN又は−O
CH2CF3が好ましく、シクロヘキサン環はトランス配
置である。)で表わされる化合物からなる群から選ばれ
る少なくとも2種の化合物が、(1)互いに重水素原子
の数及び/又は置換位置が異なり、且つ(2)互いにR
1、Y1、Y2及びZが同一であることを特徴とする、前
記一般式(I)で表わされる化合物からなる群から選ば
れる2種以上の化合物からなる混合物を提供する。
【0030】上述のように、本発明の一般式(I)の混
合物の特徴は、各化合物におけるX 1、X2及びX3はそ
れぞれ独立的に、水素原子(H)又は重水素原子(D)
を表わすが、そのうちの少なくとも1個は重水素原子
(D)である点にある。従って、R1、Y1、Y2及びZ
が同一であり、X1、X2及びX3のみが異なる化合物の
場合、一般式(I)の化合物には立体異性体を含めると
10種の化合物が存在し得ることになる。
合物の特徴は、各化合物におけるX 1、X2及びX3はそ
れぞれ独立的に、水素原子(H)又は重水素原子(D)
を表わすが、そのうちの少なくとも1個は重水素原子
(D)である点にある。従って、R1、Y1、Y2及びZ
が同一であり、X1、X2及びX3のみが異なる化合物の
場合、一般式(I)の化合物には立体異性体を含めると
10種の化合物が存在し得ることになる。
【0031】ところが、後述のように、一般式(I)の
化合物の製造工程において、これらのうちの数種の化合
物を混合物の状態で用いても何等差し支えがない。逆に
混合物として用いることにより、低温域における結晶析
出が起こりにくくなることや、他の液晶化合物との相溶
性が向上するといった優れた特徴が得られるという特徴
を有する。
化合物の製造工程において、これらのうちの数種の化合
物を混合物の状態で用いても何等差し支えがない。逆に
混合物として用いることにより、低温域における結晶析
出が起こりにくくなることや、他の液晶化合物との相溶
性が向上するといった優れた特徴が得られるという特徴
を有する。
【0032】本発明の一般式(I)の混合物において、
前述のような優れた効果を得るためには、一般式(I)
で表わされる2種以上の化合物における重水素原子
(D)の総数が、X1、X2及びX3の総数に対して、5
0%以上であることが好ましい。
前述のような優れた効果を得るためには、一般式(I)
で表わされる2種以上の化合物における重水素原子
(D)の総数が、X1、X2及びX3の総数に対して、5
0%以上であることが好ましい。
【0033】液晶化合物において、水素原子を重水素原
子(D)で置換することは既に知られており、下記に示
すように数例の報告がある。 1) H.Gasparoux等,Ann.ReV.Phys.Chem.,27, 175(1976) 2) G.W.Gray等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,41, 75(1977) 3) A.J.Leadbetter等, J.Phys.[Paris]coll C3, 40,
125(1979) 4) A.Kolbe等, Z.Naturforsch.,23a, 1237(1968) 5) J.D.Rowell等, J.Chem.Phys.,43, 3442(1965) 6) W.D.Philips等, J.Chem.Phys.,41, 2551(1964) 7) A.F.Martins等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,14, 75(197
7) 8) E.T.Samulski等, Phys.Rev.Lett.,29, 340(1972)
子(D)で置換することは既に知られており、下記に示
すように数例の報告がある。 1) H.Gasparoux等,Ann.ReV.Phys.Chem.,27, 175(1976) 2) G.W.Gray等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,41, 75(1977) 3) A.J.Leadbetter等, J.Phys.[Paris]coll C3, 40,
125(1979) 4) A.Kolbe等, Z.Naturforsch.,23a, 1237(1968) 5) J.D.Rowell等, J.Chem.Phys.,43, 3442(1965) 6) W.D.Philips等, J.Chem.Phys.,41, 2551(1964) 7) A.F.Martins等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,14, 75(197
7) 8) E.T.Samulski等, Phys.Rev.Lett.,29, 340(1972)
【0034】これらの報告において、4−アルコキシ安
息香酸のカルボキシル基中の水素原子(H)を重水素原
子(D)で置換した例(文献1))以外は、すべて側鎖中
の水素原子(H)を重水素原子(D)で置換するか、あ
るいはベンゼン環の水素原子(H)を重水素原子(D)
で置換した例のみであり、本発明の一般式(I)の化合
物のようにシクロヘキサン環の水素原子(H)が重水素
原子(D)で置換された例は知られていなかった。
息香酸のカルボキシル基中の水素原子(H)を重水素原
子(D)で置換した例(文献1))以外は、すべて側鎖中
の水素原子(H)を重水素原子(D)で置換するか、あ
るいはベンゼン環の水素原子(H)を重水素原子(D)
で置換した例のみであり、本発明の一般式(I)の化合
物のようにシクロヘキサン環の水素原子(H)が重水素
原子(D)で置換された例は知られていなかった。
【0035】本発明の一般式(I)の混合物は、例え
ば、以下のようにして製造することができる。即ち、一
般式(III)
ば、以下のようにして製造することができる。即ち、一
般式(III)
【0036】
【化7】
【0037】(式中、R1は一般式(I)におけると同
じ意味を表わす。)で表わされる4−アルキルシクロヘ
キサノン誘導体に代えて、一般式(II)
じ意味を表わす。)で表わされる4−アルキルシクロヘ
キサノン誘導体に代えて、一般式(II)
【0038】
【化8】
【0039】(式中、R1は炭素原子数1〜12のアル
キル基を表わし、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立
的に、水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わす
が、X1〜X4の少なくとも1個は重水素原子(D)を表
わし、シクロヘキサン環はトランス配置である。)で表
わされる重水素置換された4−アルキルシクロヘキサノ
ン誘導体からなる群から選ばれる2種以上の化合物が、
(1)互いに重水素原子(D)の数及び/又は置換位置
が異なり、且つ(2)互いにR1が同一であることを特
徴とする、前記一般式(II)で表わされる化合物から
なる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合物を
中間体として用いることにより、重水素置換されていな
い非置換のフェニルシクロヘキサン誘導体の場合と同様
にして製造することができる。
キル基を表わし、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立
的に、水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わす
が、X1〜X4の少なくとも1個は重水素原子(D)を表
わし、シクロヘキサン環はトランス配置である。)で表
わされる重水素置換された4−アルキルシクロヘキサノ
ン誘導体からなる群から選ばれる2種以上の化合物が、
(1)互いに重水素原子(D)の数及び/又は置換位置
が異なり、且つ(2)互いにR1が同一であることを特
徴とする、前記一般式(II)で表わされる化合物から
なる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合物を
中間体として用いることにより、重水素置換されていな
い非置換のフェニルシクロヘキサン誘導体の場合と同様
にして製造することができる。
【0040】更に詳しくは、以下の例に従って得ること
ができる。
ができる。
【0041】
【化9】
【0042】イ) 一般式(I)において、Z=F、R
2、−OR2、−CF3又は−OCF3である化合物の場合 Zが上記の基である場合、グリニヤール反応剤に対して
不活性であるので、一般式(IV)の4−ブロモ体を直
接、マグネシウムでグリニヤール反応剤として一般式
(II)の化合物と反応させ、得られたシクロヘキサノ
ール誘導体を脱水してシクロヘキセン誘導体とし、次い
で水素添加し、必要に応じてトランス体への異性化を行
った後、シス体を分離除去することにより得ることがで
きる。
2、−OR2、−CF3又は−OCF3である化合物の場合 Zが上記の基である場合、グリニヤール反応剤に対して
不活性であるので、一般式(IV)の4−ブロモ体を直
接、マグネシウムでグリニヤール反応剤として一般式
(II)の化合物と反応させ、得られたシクロヘキサノ
ール誘導体を脱水してシクロヘキセン誘導体とし、次い
で水素添加し、必要に応じてトランス体への異性化を行
った後、シス体を分離除去することにより得ることがで
きる。
【0043】
【化10】
【0044】ロ) 一般式(I)において、Z=−OR
2又は−OCH2CF3である化合物の場合 上記イ)において、一般式(IV)の4−ブロモ体とし
てZ=−OCH3である化合物を用い、上記イ)と同様
にして、一般式(I)においてZ=−OCH3である化
合物を得ることができる。これを脱メチル化(ヨウ化ト
リメチルシリル、三臭化ホウ素、塩化アルミニウム、臭
化水素酸等を用いることができる。)して、一般式
(V)のフェノール誘導体が得られる。この一般式
(V)の化合物を塩基存在下に、R2W又はWCH2CF
3(式中、Wは臭素原子、沃素原子あるいはp−トルエ
ンスルホニル基等の脱離基を表わす。)と反応させるこ
とにより、Zが−OR2あるいは−OCH2CF3である
一般式(I)の化合物を得ることができる。
2又は−OCH2CF3である化合物の場合 上記イ)において、一般式(IV)の4−ブロモ体とし
てZ=−OCH3である化合物を用い、上記イ)と同様
にして、一般式(I)においてZ=−OCH3である化
合物を得ることができる。これを脱メチル化(ヨウ化ト
リメチルシリル、三臭化ホウ素、塩化アルミニウム、臭
化水素酸等を用いることができる。)して、一般式
(V)のフェノール誘導体が得られる。この一般式
(V)の化合物を塩基存在下に、R2W又はWCH2CF
3(式中、Wは臭素原子、沃素原子あるいはp−トルエ
ンスルホニル基等の脱離基を表わす。)と反応させるこ
とにより、Zが−OR2あるいは−OCH2CF3である
一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0045】あるいはこの一般式(V)のフェノール誘
導体は、後述の一般式(X)のアニリン誘導体を硫酸水
溶液中で亜硝酸ナトリウムと反応させてジアゾニウム塩
とし、これを分解することによっても得ることができ
る。
導体は、後述の一般式(X)のアニリン誘導体を硫酸水
溶液中で亜硝酸ナトリウムと反応させてジアゾニウム塩
とし、これを分解することによっても得ることができ
る。
【0046】
【化11】
【0047】ハ) 一般式(I)において、Z=−OC
F2Hである化合物の場合 上記ロ)において得られた一般式(V)の化合物を蟻酸
エステルとし、これを三フッ化ジメチルアミノ硫黄(D
AST)等によりフッ素化することにより得ることがで
きる。
F2Hである化合物の場合 上記ロ)において得られた一般式(V)の化合物を蟻酸
エステルとし、これを三フッ化ジメチルアミノ硫黄(D
AST)等によりフッ素化することにより得ることがで
きる。
【0048】
【化12】
【0049】ニ) 一般式(I)において、Z=−CN
である化合物の場合 上記イ)において、一般式(IV)の化合物に代えて、
一般式(VI)の化合物を用いることにより、一般式
(I)においてZ=Hである一般式(VII)の化合物
が得られる。
である化合物の場合 上記イ)において、一般式(IV)の化合物に代えて、
一般式(VI)の化合物を用いることにより、一般式
(I)においてZ=Hである一般式(VII)の化合物
が得られる。
【0050】
【化13】
【0051】この一般式(VII)の化合物をルイス酸
存在下にシュウ酸クロリドと反応させて酸クロリドと
し、次いでアンモニアと反応させて一般式(VIII)
のアミドが得られる。これを塩化チオニル等で脱水する
ことにより、一般式(I)においてZ=−CNである化
合物を得ることができる。
存在下にシュウ酸クロリドと反応させて酸クロリドと
し、次いでアンモニアと反応させて一般式(VIII)
のアミドが得られる。これを塩化チオニル等で脱水する
ことにより、一般式(I)においてZ=−CNである化
合物を得ることができる。
【0052】
【化14】
【0053】あるいは、この中間体である酸クロリド
は、一般式(VII)の化合物をアセチル化した後、ア
ルカリ水溶液中、臭素で酸化して一般式(IX)のカル
ボン酸とし、次いで塩化チオニル等の塩素化剤と反応さ
せても得ることができる。
は、一般式(VII)の化合物をアセチル化した後、ア
ルカリ水溶液中、臭素で酸化して一般式(IX)のカル
ボン酸とし、次いで塩化チオニル等の塩素化剤と反応さ
せても得ることができる。
【0054】
【化15】
【0055】あるいは、一般式(VII)の化合物を沃
素/過沃素酸により直接沃素化し、次いでシアン化銅
(I)と反応させることによっても、一般式(I)におい
てZ=−CNのである化合物を得ることができる。
素/過沃素酸により直接沃素化し、次いでシアン化銅
(I)と反応させることによっても、一般式(I)におい
てZ=−CNのである化合物を得ることができる。
【0056】
【化16】
【0057】ホ) 一般式(I)において、Z=Clで
ある化合物の場合 一般式(VIII)のアミドをアルカリ水溶液中で臭素
と反応させて一般式(X)のアニリン誘導体を得ること
ができ、これを塩酸存在下に亜硝酸ナトリウムと反応さ
せてジアゾニウム塩とし、これを塩化銅(I)により分解
することにより、一般式(I)においてZ=Clである
化合物を得ることができる。
ある化合物の場合 一般式(VIII)のアミドをアルカリ水溶液中で臭素
と反応させて一般式(X)のアニリン誘導体を得ること
ができ、これを塩酸存在下に亜硝酸ナトリウムと反応さ
せてジアゾニウム塩とし、これを塩化銅(I)により分解
することにより、一般式(I)においてZ=Clである
化合物を得ることができる。
【0058】
【化17】
【0059】ヘ) 一般式(I)において、Z=−OC
Nである化合物の場合 一般式(V)のフェノール誘導体を、トリエチルアミン
等の塩基存在下に臭化シアンと反応させることにより容
易に得ることができる。
Nである化合物の場合 一般式(V)のフェノール誘導体を、トリエチルアミン
等の塩基存在下に臭化シアンと反応させることにより容
易に得ることができる。
【0060】
【化18】
【0061】上記の製造工程において、一般式(I)に
おけるY1及びY2の少なくとも一方がFである化合物の
場合、上記イ)の工程では対応する一般式(IV)の化
合物を入手しにくい場合もある。あるいはニ)の工程で
は置換基Zを必ずしも所望の位置に選択的に導入しにく
い場合もある。
おけるY1及びY2の少なくとも一方がFである化合物の
場合、上記イ)の工程では対応する一般式(IV)の化
合物を入手しにくい場合もある。あるいはニ)の工程で
は置換基Zを必ずしも所望の位置に選択的に導入しにく
い場合もある。
【0062】従って、このような場合には、前記中間体
の一般式(VII)の化合物をブチルリチウム等でリチ
オ化して一般式(XI)のフェニルリチウム誘導体と
し、これを直接アルキル化するか(一般式(I)でZ=
R2である化合物の場合)、あるいは二酸化炭素と反応
させることにより、一般式(IX)のカルボン酸を得
て、これから前述の方法により得ることができる。
の一般式(VII)の化合物をブチルリチウム等でリチ
オ化して一般式(XI)のフェニルリチウム誘導体と
し、これを直接アルキル化するか(一般式(I)でZ=
R2である化合物の場合)、あるいは二酸化炭素と反応
させることにより、一般式(IX)のカルボン酸を得
て、これから前述の方法により得ることができる。
【0063】ここで中間体として用いた一般式(II)
の重水素置換された4−アルキルシクロヘキサノンも新
規な化合物であり、本発明はこの化合物をも提供する。
一般式(II)の混合物の特徴は、各化合物におけるX
1、X2、X3及びX4は前述のようにそれぞれ独立的に水
素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、X1〜
X4の少なくとも1個は重水素原子(D)を表わす点に
ある。
の重水素置換された4−アルキルシクロヘキサノンも新
規な化合物であり、本発明はこの化合物をも提供する。
一般式(II)の混合物の特徴は、各化合物におけるX
1、X2、X3及びX4は前述のようにそれぞれ独立的に水
素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、X1〜
X4の少なくとも1個は重水素原子(D)を表わす点に
ある。
【0064】ところで、前述の一般式(I)の混合物の
製造方法において、一般式(II)の化合物におけるX
1〜X4の中の1個の重水素原子(D)は、一般式(I)
の混合物を製造する際に脱水によって失われ、更にその
後の水素添加によって、結果的に水素原子(H)に置換
してしまうことが明らかである。このとき、X1〜X4に
は何等区別がないので、便宜上X4が脱離して、水素原
子(H)に置換するとみなして差し支えないので、本発
明の一般式(I)の化合物もこれに対応してX 1〜X3の
みを示しており、X4に対応する位置は水素原子に置き
換わった構造を有する。
製造方法において、一般式(II)の化合物におけるX
1〜X4の中の1個の重水素原子(D)は、一般式(I)
の混合物を製造する際に脱水によって失われ、更にその
後の水素添加によって、結果的に水素原子(H)に置換
してしまうことが明らかである。このとき、X1〜X4に
は何等区別がないので、便宜上X4が脱離して、水素原
子(H)に置換するとみなして差し支えないので、本発
明の一般式(I)の化合物もこれに対応してX 1〜X3の
みを示しており、X4に対応する位置は水素原子に置き
換わった構造を有する。
【0065】本発明の一般式(I)で表わされる化合物
からなる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合
物の優れた特性を得るためには、この混合物全体におけ
る重水素原子(D)の総数(以下、D化率という)が、
X1、X2及びX3の総数に対して50%以上であること
が好ましい。
からなる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合
物の優れた特性を得るためには、この混合物全体におけ
る重水素原子(D)の総数(以下、D化率という)が、
X1、X2及びX3の総数に対して50%以上であること
が好ましい。
【0066】従って、対応する一般式(II)の化合物
からなる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合
物においても、混合物全体における重水素原子(D)の
総数(D化率)が、X1〜X4の総数に対して50%以上
であることが好ましく、70%以上であることが特に好
ましい。
からなる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合
物においても、混合物全体における重水素原子(D)の
総数(D化率)が、X1〜X4の総数に対して50%以上
であることが好ましく、70%以上であることが特に好
ましい。
【0067】この一般式(II)の化合物は対応する重
水素置換されていない一般式(III)の4−アルキル
シクロヘキサノンを、ジクロロメタン等の非プロトン性
溶媒に溶解し、アルカリ金属アルコラート等の塩基存在
下に、重水(D2O)と反応させることにより得ること
ができる。反応は室温〜溶媒の還流温度の範囲が望まし
く、また、反応を促進するために、臭化テトラブチルア
ンモニウム等の4級アンモニウム塩を共存させることも
好ましい。
水素置換されていない一般式(III)の4−アルキル
シクロヘキサノンを、ジクロロメタン等の非プロトン性
溶媒に溶解し、アルカリ金属アルコラート等の塩基存在
下に、重水(D2O)と反応させることにより得ること
ができる。反応は室温〜溶媒の還流温度の範囲が望まし
く、また、反応を促進するために、臭化テトラブチルア
ンモニウム等の4級アンモニウム塩を共存させることも
好ましい。
【0068】斯くして得られる一般式(I)の化合物の
混合物の例と、その相転移温度を第1表に掲げる。
混合物の例と、その相転移温度を第1表に掲げる。
【0069】
【表1】
【0070】(表中、Crは結晶相を、Nはネマチック
相を、Smはスメクチック相を、Iは等方性液体相をそ
れぞれ表わす。また、( )内はモノトロピックな相で
あることを示す。またD化率はその混合物におけるX1
〜X3の総数に対する重水素原子(D)の割合を示した
ものである。)
相を、Smはスメクチック相を、Iは等方性液体相をそ
れぞれ表わす。また、( )内はモノトロピックな相で
あることを示す。またD化率はその混合物におけるX1
〜X3の総数に対する重水素原子(D)の割合を示した
ものである。)
【0071】この一般式(I)の混合物を用いて、液晶
組成物の低温領域における結晶析出の問題を解決するこ
とができる。例えば、第1表中の(No.1)〜(N
o.3)の化合物からなる混合液晶(A)
組成物の低温領域における結晶析出の問題を解決するこ
とができる。例えば、第1表中の(No.1)〜(N
o.3)の化合物からなる混合液晶(A)
【0072】
【化19】
【0073】(式中、「d3−」は一般式(I)におい
て、X1〜X3の置換基のうち、少なくとも1個が重水素
原子(D)である化合物からなる混合物であることを表
わし、「%」は「重量%」を表わす。)を調製したとこ
ろ、50.0℃以下でネマチック相を示した。この混合
液晶(A)を−20℃で保存したところ、1カ月経過し
ても結晶の析出は観察できなかった。
て、X1〜X3の置換基のうち、少なくとも1個が重水素
原子(D)である化合物からなる混合物であることを表
わし、「%」は「重量%」を表わす。)を調製したとこ
ろ、50.0℃以下でネマチック相を示した。この混合
液晶(A)を−20℃で保存したところ、1カ月経過し
ても結晶の析出は観察できなかった。
【0074】これに対し、(No.1)〜(No.3)
の各化合物の類似構造を有するが、重水素置換されてい
ない式(R−1)〜(R−3)の化合物からなる混合液
晶(B)
の各化合物の類似構造を有するが、重水素置換されてい
ない式(R−1)〜(R−3)の化合物からなる混合液
晶(B)
【0075】
【化20】
【0076】(式中、「%」は「重量%」を表わす。)
を調製したところ、50.5℃以下でネマチック相を示
した。この混合液晶(B)を同様にして−20℃で保存
したところ、7日後には結晶の析出が認められた。
を調製したところ、50.5℃以下でネマチック相を示
した。この混合液晶(B)を同様にして−20℃で保存
したところ、7日後には結晶の析出が認められた。
【0077】このことから、本発明に係わる重水素置換
された一般式(I)の混合物は、低温領域で長期間結晶
が析出しない液晶組成物を調製する上で極めて有用であ
る。
された一般式(I)の混合物は、低温領域で長期間結晶
が析出しない液晶組成物を調製する上で極めて有用であ
る。
【0078】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0079】化合物の構造は、重水素化されていない既
知の化合物と、キャピラリーガスクロマトグラフ及び薄
層クロマトグラフを比較し、同一の保持時間(あるいは
Rf値)を示すこと、及び核磁気共鳴スペクトル(NM
R)、質量スペクトル(MS)、赤外吸収スペクトル
(IR)等により確認した。また、D化率はNMRによ
り測定したが、その測定に用いたNMRは日本電子
(株)製JNM−GSX400(400MHz1H)で
ある。
知の化合物と、キャピラリーガスクロマトグラフ及び薄
層クロマトグラフを比較し、同一の保持時間(あるいは
Rf値)を示すこと、及び核磁気共鳴スペクトル(NM
R)、質量スペクトル(MS)、赤外吸収スペクトル
(IR)等により確認した。また、D化率はNMRによ
り測定したが、その測定に用いたNMRは日本電子
(株)製JNM−GSX400(400MHz1H)で
ある。
【0080】なお、「d4−」は一般式(II)におい
て、X1〜X4の置換基のうち、少なくとも1個が重水素
原子(D)である化合物からなる混合物であることを表
わし、同様に「d3−」は一般式(I)において、X1〜
X3の置換基のうち、少なくとも1個が重水素原子
(D)である化合物からなる混合物であることを表わ
す。また、組成物における「%」は「重量%」を表わ
す。
て、X1〜X4の置換基のうち、少なくとも1個が重水素
原子(D)である化合物からなる混合物であることを表
わし、同様に「d3−」は一般式(I)において、X1〜
X3の置換基のうち、少なくとも1個が重水素原子
(D)である化合物からなる混合物であることを表わ
す。また、組成物における「%」は「重量%」を表わ
す。
【0081】(実施例1) 4−プロピルシクロヘキサ
ノンの重水素化
ノンの重水素化
【0082】
【化21】
【0083】ナトリウムメトキシド2.4gを重水(D
化率:99.8%)20mlに溶解した。これにジクロ
ロメタン20mlに溶解した4−プロピルシクロヘキサ
ノン18.5gを加え、9時間溶媒の還流温度で加熱攪
拌した。放冷後、有機層を分離し、水層はジクロロメタ
ンで抽出した後回収した。有機層を併せ、水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。
化率:99.8%)20mlに溶解した。これにジクロ
ロメタン20mlに溶解した4−プロピルシクロヘキサ
ノン18.5gを加え、9時間溶媒の還流温度で加熱攪
拌した。放冷後、有機層を分離し、水層はジクロロメタ
ンで抽出した後回収した。有機層を併せ、水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。
【0084】溶媒を溜去して、重水素置換されたd4−
4−プロピルシクロヘキサノン17.6gを得た。NM
RによりそのD化率を測定したところ約91%であっ
た。
4−プロピルシクロヘキサノン17.6gを得た。NM
RによりそのD化率を測定したところ約91%であっ
た。
【0085】(実施例2) 4−ブチルシクロヘキサノ
ンの重水素化 実施例1と同様にして、重水素置換されたd4−4−ブ
チルシクロヘキサノンを得た。NMRによりそのD化率
を測定したところ約89%であった。
ンの重水素化 実施例1と同様にして、重水素置換されたd4−4−ブ
チルシクロヘキサノンを得た。NMRによりそのD化率
を測定したところ約89%であった。
【0086】(実施例3) 4−ペンチルシクロヘキサ
ノンの重水素化 実施例1と同様にして、重水素置換されたd4−4−ペ
ンチルシクロヘキサノンを得た。NMRによりそのD化
率を測定したところ約87%であった。
ノンの重水素化 実施例1と同様にして、重水素置換されたd4−4−ペ
ンチルシクロヘキサノンを得た。NMRによりそのD化
率を測定したところ約87%であった。
【0087】(実施例4) 4−ヘプチルシクロヘキサ
ノンの重水素化 実施例1と同様にして、重水素置換されたd4−4−ヘ
プチルシクロヘキサノンを得た。NMRによりそのD化
率を測定したところ約87%であった。
ノンの重水素化 実施例1と同様にして、重水素置換されたd4−4−ヘ
プチルシクロヘキサノンを得た。NMRによりそのD化
率を測定したところ約87%であった。
【0088】(実施例5) d3−1−シアノ−4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成
【0089】
【化22】
【0090】(5−a) d3−1−フェニル−4−プ
ロピル−1−シクロヘキセンの合成 乾燥したテトラヒドロフラン(THF)5ml中に削り
状マグネシウム5.2gを加えた。これにブロモベンゼ
ン28.0gのTHF120ml溶液を、穏やかな還流
が持続する速度で滴下した。滴下終了後、更に30分攪
拌した。氷冷下、実施例1で得られたd4−4−プロピ
ルシクロヘキサノン16.6gのTHF50ml溶液
を、内温が40℃を超さないよう注意して40分間で滴
下した。室温で更に30分攪拌した後、攪拌しながら稀
塩酸を水層が弱酸性となるまで加えた。反応生成物を酢
酸エチル200mlで2回抽出し、有機層を飽和食塩水
で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。溶媒を
減圧下に溜去して、油状のd 4−1−フェニル−4−プ
ロピル−1−シクロヘキサノールの粗生成物を得た。
ロピル−1−シクロヘキセンの合成 乾燥したテトラヒドロフラン(THF)5ml中に削り
状マグネシウム5.2gを加えた。これにブロモベンゼ
ン28.0gのTHF120ml溶液を、穏やかな還流
が持続する速度で滴下した。滴下終了後、更に30分攪
拌した。氷冷下、実施例1で得られたd4−4−プロピ
ルシクロヘキサノン16.6gのTHF50ml溶液
を、内温が40℃を超さないよう注意して40分間で滴
下した。室温で更に30分攪拌した後、攪拌しながら稀
塩酸を水層が弱酸性となるまで加えた。反応生成物を酢
酸エチル200mlで2回抽出し、有機層を飽和食塩水
で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。溶媒を
減圧下に溜去して、油状のd 4−1−フェニル−4−プ
ロピル−1−シクロヘキサノールの粗生成物を得た。
【0091】この全量をトルエン100mlに溶解し、
硫酸水素カリウム1.0gを加え、攪拌下、溜出する水
を除去しながら1時間加熱還流させた。室温まで放冷し
た後、反応液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水
次いで飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水
乾燥した。溶媒を減圧下に溜去して、d3−1−フェニ
ル−4−プロピル−1−シクロヘキセン23.5gを得
た。
硫酸水素カリウム1.0gを加え、攪拌下、溜出する水
を除去しながら1時間加熱還流させた。室温まで放冷し
た後、反応液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水
次いで飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで脱水
乾燥した。溶媒を減圧下に溜去して、d3−1−フェニ
ル−4−プロピル−1−シクロヘキセン23.5gを得
た。
【0092】(5−b) d3−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンゼンの合成 オートクレーブ中に上記(5−a)で得られたd3−1
−フェニル−4−プロピル−1−シクロヘキセン23.
5gを加え、酢酸エチル200mlに溶解した。これに
2.5gのパラジウム炭素を加え、水素圧4Kg/cm
2で3時間室温で攪拌した。セライト濾過により触媒を
除去し、減圧下に溶媒を溜去して、d3−(4−プロピ
ルシクロヘキシル)ベンゼン(シス/トランスの混合
物)を得た。これをN,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)115mlに溶解し、t−ブトキシカリウム1
0.0gを加え、110℃で3時間攪拌した。水100
mlを加え、稀塩酸で中和し、反応生成物をヘキサンで
2回抽出した。ヘキサン層を水で洗滌し、無水硫酸ナト
リウムで脱水乾燥した後、溶媒を減圧下に溜去して得ら
れた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン)を用いて精製して、d3−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンとd3−(シス−
4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの86/14混
合物20.2gを得た。
ピルシクロヘキシル)ベンゼンの合成 オートクレーブ中に上記(5−a)で得られたd3−1
−フェニル−4−プロピル−1−シクロヘキセン23.
5gを加え、酢酸エチル200mlに溶解した。これに
2.5gのパラジウム炭素を加え、水素圧4Kg/cm
2で3時間室温で攪拌した。セライト濾過により触媒を
除去し、減圧下に溶媒を溜去して、d3−(4−プロピ
ルシクロヘキシル)ベンゼン(シス/トランスの混合
物)を得た。これをN,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)115mlに溶解し、t−ブトキシカリウム1
0.0gを加え、110℃で3時間攪拌した。水100
mlを加え、稀塩酸で中和し、反応生成物をヘキサンで
2回抽出した。ヘキサン層を水で洗滌し、無水硫酸ナト
リウムで脱水乾燥した後、溶媒を減圧下に溜去して得ら
れた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン)を用いて精製して、d3−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンとd3−(シス−
4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの86/14混
合物20.2gを得た。
【0093】(5−c) d3−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンズアミドの合成 上記(5−b)で得られたd3−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンゼンとd3−(シス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)ベンゼンの86/14混合物1
0.0gをジクロロメタン50mlに溶解し、無水塩化
アルミニウム8.6gを加え、氷冷した。ジクロロメタ
ン30mlに溶解したシュウ酸ジクロリド6.9gを内
温が10℃を超えないよう注意して滴下した。1時間氷
冷下に攪拌した後、反応液を稀塩酸及び氷中にあけ、反
応生成物をジクロロメタンで抽出した。このジクロロメ
タン溶液を29%アンモニア水150mlに氷冷下10
℃以下で滴下した。1時間5〜10℃で攪拌した後、析
出した結晶を濾取し、これを減圧下に乾燥して、d3−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンズアミ
ドの粗結晶(シス体を少量含有する)12gを得た。
ピルシクロヘキシル)ベンズアミドの合成 上記(5−b)で得られたd3−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンゼンとd3−(シス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)ベンゼンの86/14混合物1
0.0gをジクロロメタン50mlに溶解し、無水塩化
アルミニウム8.6gを加え、氷冷した。ジクロロメタ
ン30mlに溶解したシュウ酸ジクロリド6.9gを内
温が10℃を超えないよう注意して滴下した。1時間氷
冷下に攪拌した後、反応液を稀塩酸及び氷中にあけ、反
応生成物をジクロロメタンで抽出した。このジクロロメ
タン溶液を29%アンモニア水150mlに氷冷下10
℃以下で滴下した。1時間5〜10℃で攪拌した後、析
出した結晶を濾取し、これを減圧下に乾燥して、d3−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンズアミ
ドの粗結晶(シス体を少量含有する)12gを得た。
【0094】(5−d) d3−1−シアノ−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの合成 上記(5−c)で得られたd3−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンズアミドの全量をトルエン5
0mlに懸濁し、塩化チオニル20mlを加え、還流
下、1時間加熱攪拌した。放冷後、水を加えて攪拌し、
有機層を分離した。水層はトルエンで抽出し、有機層を
併せて、水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を溜去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(トルエン)を用いて精製し、更にメ
タノールから再結晶して、d3−1−シアノ−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン5.4
gを得た。NMRによりそのD化率を測定したところ約
85%であった。また相転移温度は以下の通りであっ
た。
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの合成 上記(5−c)で得られたd3−(トランス−4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンズアミドの全量をトルエン5
0mlに懸濁し、塩化チオニル20mlを加え、還流
下、1時間加熱攪拌した。放冷後、水を加えて攪拌し、
有機層を分離した。水層はトルエンで抽出し、有機層を
併せて、水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を溜去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(トルエン)を用いて精製し、更にメ
タノールから再結晶して、d3−1−シアノ−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン5.4
gを得た。NMRによりそのD化率を測定したところ約
85%であった。また相転移温度は以下の通りであっ
た。
【0095】相転移温度(℃):融点40℃(Cr→
I)、46℃(N−I) なお、重水素化されていない1−シアノ−4−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの文献記載
の相転移温度は融点が42℃で(N−I)点は45℃で
ある。
I)、46℃(N−I) なお、重水素化されていない1−シアノ−4−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの文献記載
の相転移温度は融点が42℃で(N−I)点は45℃で
ある。
【0096】(実施例6) d3−1−シアノ−4−
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成 実施例5において、d4−4−プロピルシクロヘキサノ
ンに代えて、実施例3で得られたd4−4−ペンチルシ
クロヘキサノンを用いた以外は実施例5と同様にして、
d3−1−シアノ−4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移温度は
第1表にまとめて示した。
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成 実施例5において、d4−4−プロピルシクロヘキサノ
ンに代えて、実施例3で得られたd4−4−ペンチルシ
クロヘキサノンを用いた以外は実施例5と同様にして、
d3−1−シアノ−4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移温度は
第1表にまとめて示した。
【0097】(実施例7) d3−1−シアノ−4−
(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成 実施例5において、d4−4−プロピルシクロヘキサノ
ンに代えて、実施例4で得られたd4−4−ヘプチルシ
クロヘキサノンを用いた以外は実施例5と同様にして、
d3−1−シアノ−4−(トランス−4−ヘプチルシク
ロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移温度は
第1表にまとめて示した。
(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成 実施例5において、d4−4−プロピルシクロヘキサノ
ンに代えて、実施例4で得られたd4−4−ヘプチルシ
クロヘキサノンを用いた以外は実施例5と同様にして、
d3−1−シアノ−4−(トランス−4−ヘプチルシク
ロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移温度は
第1表にまとめて示した。
【0098】(実施例8) d3−1−シアノ−2−フ
ルオロ−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)ベンゼンの合成 実施例5において、ブロモベンゼンに代えて、3−フル
オロ−1−ブロモベンゼンを用いた以外は実施例5と同
様にして、d3−1−シアノ−4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)−2−フルオロベンゼンを得
た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示した。
ルオロ−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)ベンゼンの合成 実施例5において、ブロモベンゼンに代えて、3−フル
オロ−1−ブロモベンゼンを用いた以外は実施例5と同
様にして、d3−1−シアノ−4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)−2−フルオロベンゼンを得
た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示した。
【0099】(実施例9) d3−4−エトキシ−1−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンの
合成
【0100】
【化23】
【0101】4−ブロモ−1−エトキシベンゼン20.
0g、マグネシウム2.6g及びTHF100mlか
ら、実施例(5−a)と同様にグリニヤール反応剤を調
製した。これにTHF40ml中のd4−4−プロピル
シクロヘキサノン16.7gを同様に反応させて、油状
のd4−1−(4−エトキシフェニル)−4−プロピル
−1−シクロヘキサノールの粗生成物を得た。この全量
を同様にしてトルエン中で硫酸水素カリウムと反応させ
て、d3−1−(4−プロピル−1−シクロヘキセン−
1−イル)−4−エトキシベンゼン25.5gを得た。
これを実施例(5−b)と同様にして水素添加して、得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン/ヘキサン)を用いて精製し、更にメタノー
ルから再結晶して、d3−4−エトキシ−1−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン12.0g
を得た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示し
た。
0g、マグネシウム2.6g及びTHF100mlか
ら、実施例(5−a)と同様にグリニヤール反応剤を調
製した。これにTHF40ml中のd4−4−プロピル
シクロヘキサノン16.7gを同様に反応させて、油状
のd4−1−(4−エトキシフェニル)−4−プロピル
−1−シクロヘキサノールの粗生成物を得た。この全量
を同様にしてトルエン中で硫酸水素カリウムと反応させ
て、d3−1−(4−プロピル−1−シクロヘキセン−
1−イル)−4−エトキシベンゼン25.5gを得た。
これを実施例(5−b)と同様にして水素添加して、得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン/ヘキサン)を用いて精製し、更にメタノー
ルから再結晶して、d3−4−エトキシ−1−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン12.0g
を得た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示し
た。
【0102】(実施例10) d3−4−メトキシ−1
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、4−ブロモ−1−メトキシベンゼンを用い、
d4−4−プロピルシクロヘキサノンに代えて、d4−4
−ペンチルシクロヘキサノンを用いた以外は実施例9と
同様にして、d3−4−メトキシ−1−(トランス−4
−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及
び相転移温度は第1表にまとめて示した。
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、4−ブロモ−1−メトキシベンゼンを用い、
d4−4−プロピルシクロヘキサノンに代えて、d4−4
−ペンチルシクロヘキサノンを用いた以外は実施例9と
同様にして、d3−4−メトキシ−1−(トランス−4
−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及
び相転移温度は第1表にまとめて示した。
【0103】(実施例11) d3−4−ペンチル−1
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、4−ブロモ−1−ペンチルベンゼンを用いた
以外は実施例9と同様にして、d3−4−ペンチル−1
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
を得た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示し
た。
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、4−ブロモ−1−ペンチルベンゼンを用いた
以外は実施例9と同様にして、d3−4−ペンチル−1
−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼン
を得た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示し
た。
【0104】(実施例12) d3−4−フルオロ−1
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、1−ブロモ−4−フルオロベンゼンを用い、
d4−トランス−4−プロピルシクロヘキサノンに代え
て、実施例3で得られたd4−トランス−4−ペンチル
シクロヘキサノンを用いた以外は実施例9と同様にし
て、d3−4−フルオロ−1−(トランス−4−ペンチ
ルシクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移
温度は第1表にまとめて示した。
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、1−ブロモ−4−フルオロベンゼンを用い、
d4−トランス−4−プロピルシクロヘキサノンに代え
て、実施例3で得られたd4−トランス−4−ペンチル
シクロヘキサノンを用いた以外は実施例9と同様にし
て、d3−4−フルオロ−1−(トランス−4−ペンチ
ルシクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移
温度は第1表にまとめて示した。
【0105】(実施例13) d3−3,4−ジフルオ
ロ−1−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベ
ンゼンの合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、1−ブロモ−3,4−ジフルオロベンゼンを
用い、d4−トランス−4−プロピルシクロヘキサノン
に代えて、実施例3で得られたd4−トランス−4−ペ
ンチルシクロヘキサノンを用いた以外は実施例9と同様
にして、d3−3,4−ジフルオロ−1−(トランス−
4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率
及び相転移温度は第1表にまとめて示した。
ロ−1−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベ
ンゼンの合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、1−ブロモ−3,4−ジフルオロベンゼンを
用い、d4−トランス−4−プロピルシクロヘキサノン
に代えて、実施例3で得られたd4−トランス−4−ペ
ンチルシクロヘキサノンを用いた以外は実施例9と同様
にして、d3−3,4−ジフルオロ−1−(トランス−
4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率
及び相転移温度は第1表にまとめて示した。
【0106】(実施例14) d3−4−トリフルオロ
メトキシ−1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)ベンゼンの合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、4−ブロモ−1−トリフルオロメトキシベン
ゼンを用いた以外は実施例9と同様にして、d 3−4−
トリフルオロメトキシ−1−(トランス−4−プロピル
シクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移温
度は第1表にまとめて示した。
メトキシ−1−(トランス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)ベンゼンの合成 実施例9において、4−ブロモ−1−エトキシベンゼン
に代えて、4−ブロモ−1−トリフルオロメトキシベン
ゼンを用いた以外は実施例9と同様にして、d 3−4−
トリフルオロメトキシ−1−(トランス−4−プロピル
シクロヘキシル)ベンゼンを得た。D化率及び相転移温
度は第1表にまとめて示した。
【0107】(実施例15) d3−4−(トランス−
2−ブテニルオキシ)−1−(トランス−4−ペンチル
シクロヘキシル)ベンゼンの合成
2−ブテニルオキシ)−1−(トランス−4−ペンチル
シクロヘキシル)ベンゼンの合成
【0108】
【化24】
【0109】(15−a) d3−4−(トランス−4
−ペンチルシクロヘキシル)フェノールの合成 実施例10で得られたd3−4−メトキシ−1−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン4.0g
を酢酸50ml及び50%臭化水素酸50ml中で還流
下に20時間加熱攪拌した。放冷後、反応液を水にあ
け、反応生成物をトルエンで抽出した。水で洗滌した
後、減圧下に溶媒を溜去して、得られた粗生成物をヘキ
サンから再結晶して、d3−4−(トランス−4−ペン
チルシクロヘキシル)フェノール3.0gを得た。
−ペンチルシクロヘキシル)フェノールの合成 実施例10で得られたd3−4−メトキシ−1−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン4.0g
を酢酸50ml及び50%臭化水素酸50ml中で還流
下に20時間加熱攪拌した。放冷後、反応液を水にあ
け、反応生成物をトルエンで抽出した。水で洗滌した
後、減圧下に溶媒を溜去して、得られた粗生成物をヘキ
サンから再結晶して、d3−4−(トランス−4−ペン
チルシクロヘキシル)フェノール3.0gを得た。
【0110】(15−b) d3−4−(トランス−2
−ブテニルオキシ)−1−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)ベンゼンの合成 上記(15−a)で得られたd3−4−(トランス−4
−ペンチルシクロヘキシル)フェノール1.5gをTH
F5mlに溶解した。これをTHF15mlに懸濁した
水素化ナトリウム150mgに滴下し、3時間攪拌し
た。これにトランス−1−ブロモ−2−ブテン1.0g
のTHF5ml溶液を滴下し、更に還流下で6時間加熱
攪拌した。放冷後、水を加え更に稀塩酸を加えて弱酸性
とし、反応生成物をトルエンで抽出した。水で洗滌後、
溶媒を減圧下に溜去して得られた油状の粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサ
ン)を用いて精製し、更にメタノールから再結晶して、
d3−4−(トランス−2−ブテニルオキシ)−1−
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
1.1gを得た。D化率及び相転移温度は第1表にまと
めて示した。
−ブテニルオキシ)−1−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)ベンゼンの合成 上記(15−a)で得られたd3−4−(トランス−4
−ペンチルシクロヘキシル)フェノール1.5gをTH
F5mlに溶解した。これをTHF15mlに懸濁した
水素化ナトリウム150mgに滴下し、3時間攪拌し
た。これにトランス−1−ブロモ−2−ブテン1.0g
のTHF5ml溶液を滴下し、更に還流下で6時間加熱
攪拌した。放冷後、水を加え更に稀塩酸を加えて弱酸性
とし、反応生成物をトルエンで抽出した。水で洗滌後、
溶媒を減圧下に溜去して得られた油状の粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキサ
ン)を用いて精製し、更にメタノールから再結晶して、
d3−4−(トランス−2−ブテニルオキシ)−1−
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
1.1gを得た。D化率及び相転移温度は第1表にまと
めて示した。
【0111】(実施例16) d3−1−シアナト−4
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成
−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼン
の合成
【0112】
【化25】
【0113】上記(15−a)で得られたd3−4−
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)フェノール
の1.5gを2−ブタノン50mlに溶解し、トリエチ
ルアミン2mlを加え、5℃に氷冷した。これに臭化シ
アン1.0gのアセトン5ml溶液を30分で滴下し、
更に同温度で4時間攪拌した。反応液を水にあけ、反応
生成物をトルエンで抽出し、水で洗滌後、溶媒を溜去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(トルエン/ヘキサン)で精製し、更にエタノー
ルから再結晶してd3−1−シアナト−4−(トランス
−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンの結晶0.8
gを得た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示
した。
(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)フェノール
の1.5gを2−ブタノン50mlに溶解し、トリエチ
ルアミン2mlを加え、5℃に氷冷した。これに臭化シ
アン1.0gのアセトン5ml溶液を30分で滴下し、
更に同温度で4時間攪拌した。反応液を水にあけ、反応
生成物をトルエンで抽出し、水で洗滌後、溶媒を溜去し
た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(トルエン/ヘキサン)で精製し、更にエタノー
ルから再結晶してd3−1−シアナト−4−(トランス
−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゼンの結晶0.8
gを得た。D化率及び相転移温度は第1表にまとめて示
した。
【0114】(実施例17) 液晶組成物の調製 実施例5、6、7で得られた(No.1)、(No.
2)、(No.3)の各混合物からなる混合液晶(A)
2)、(No.3)の各混合物からなる混合液晶(A)
【0115】
【化26】
【0116】を調製したところ、50℃以下でネマチッ
ク相を示した。この混合液晶(A)を−20℃で保存し
たところ、1カ月経過しても結晶の析出が観察されなか
った。
ク相を示した。この混合液晶(A)を−20℃で保存し
たところ、1カ月経過しても結晶の析出が観察されなか
った。
【0117】(比較例)実施例5、6、7で得られた各
混合物の類似構造を有するが、重水素置換されていない
式(R−1)、(R−2)、(R−3)の各化合物から
なる混合液晶(B)
混合物の類似構造を有するが、重水素置換されていない
式(R−1)、(R−2)、(R−3)の各化合物から
なる混合液晶(B)
【0118】
【化27】
【0119】を調製したところ、50.5℃以下でネマ
チック相を示した。同様にして−20℃で保存したとこ
ろ、7日後には結晶の析出が認められた。従って、本発
明の重水素置換された一般式(I)の混合物は、類似構
造を有する化合物と比べて、他の液晶化合物との相溶性
に優れ、しかも低温領域において結晶を析出し難くする
効果を有し、実質的に駆動可能な温度範囲を拡大できる
ことが明らかである。
チック相を示した。同様にして−20℃で保存したとこ
ろ、7日後には結晶の析出が認められた。従って、本発
明の重水素置換された一般式(I)の混合物は、類似構
造を有する化合物と比べて、他の液晶化合物との相溶性
に優れ、しかも低温領域において結晶を析出し難くする
効果を有し、実質的に駆動可能な温度範囲を拡大できる
ことが明らかである。
【0120】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる重水
素置換されたフェニルシクロヘキサン誘導体の混合物
は、実施例にも示したように市販の入手容易な化合物か
ら工業的にも容易に製造することができる。
素置換されたフェニルシクロヘキサン誘導体の混合物
は、実施例にも示したように市販の入手容易な化合物か
ら工業的にも容易に製造することができる。
【0121】また、この一般式(I)で表わされる化合
物の混合物は、他の液晶化合物との相溶性にも優れてお
り、現在汎用されている液晶材料の問題点であった、低
温領域での結晶析出を改善し、−20℃でも長期間結晶
が析出しない液晶組成物を調製することができる。しか
も、電気光学的特性を大きく低減させることもない。
物の混合物は、他の液晶化合物との相溶性にも優れてお
り、現在汎用されている液晶材料の問題点であった、低
温領域での結晶析出を改善し、−20℃でも長期間結晶
が析出しない液晶組成物を調製することができる。しか
も、電気光学的特性を大きく低減させることもない。
【0122】従って、低温領域で使用される液晶表示装
置の構成材料として極めて有用である。
置の構成材料として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 261/02 7188−4H C09K 19/30 9279−4H G02F 1/13 500 // C07B 59/00 7419−4H
Claims (10)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基を表わ
し、X1、X2及びX3はそれぞれ独立的に、水素原子
(H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくとも1
個は重水素原子(D)を表わし、Y1及びY2はそれぞれ
独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わし、Zはフッ
素原子、塩素原子、シアノ基、−R2、−OR2、−CF
3、−OCF3、−OCF2H、−OCN又は−OCH2C
F3を表わし、R2は炭素原子数1〜12のアルキル基又
は炭素原子数2〜12のアルケニル基を表わし、シクロ
ヘキサン環はトランス配置である。)で表わされる化合
物からなる群から選ばれる少なくとも2種の化合物が、
(1)互いに重水素原子の数及び/又は置換位置が異な
り、且つ(2)互いにR1、Y1、Y2及びZが同一であ
ることを特徴とする、前記一般式(I)で表わされる化
合物からなる群から選ばれる2種以上の化合物からなる
混合物。 - 【請求項2】 R1が炭素原子数1〜7の直鎖状アルキ
ル基を表わし、Zがフッ素原子、シアノ基、炭素原子数
1〜7の直鎖状アルキル基又はアルコキシル基、炭素原
子数2〜7の直鎖状アルケニルオキシ基、−OCF3又
は−OCNを表わすことを特徴とする請求項1記載の混
合物。 - 【請求項3】 重水素原子(D)の割合がX1、X2及び
X3の総数に対して、50%以上であることを特徴とす
る請求項2記載の混合物。 - 【請求項4】 Zがシアノ基であり、Y1及びY2はそれ
ぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わすが、少
なくとも一方は水素原子であることを特徴とする請求項
3記載の混合物。 - 【請求項5】 Zがフッ素原子であり、Y1及びY2はそ
れぞれ独立的に、水素原子又はフッ素原子を表わすが、
少なくとも一方は水素原子を表わすことを特徴とする請
求項3記載の混合物。 - 【請求項6】 Zが炭素原子数1〜5の直鎖状アルキル
基、アルコキシル基又は炭素原子数2〜7の直鎖状アル
ケニルオキシ基を表わし、Y1及びY2は共に水素原子又
はフッ素原子を表わすことを特徴とする請求項3記載の
混合物。 - 【請求項7】 一般式(I)において、Zが−OCF3
又は−OCNを表わし、Y1及びY2が共に水素原子を表
わすことを特徴とする請求項3記載の混合物。 - 【請求項8】 一般式(II) 【化2】 (式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基を表わ
し、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立的に水素原子
(H)又は重水素原子(D)を表わすが、X1〜X 4のう
ち少なくとも1個は重水素原子(D)を表わす。)で表
わされる化合物。 - 【請求項9】 一般式(II) 【化3】 (式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基を表わ
し、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立的に水素原子
(H)又は重水素原子(D)を表わすが、X1〜X 4のう
ち少なくとも1個は重水素原子(D)を表わす。)で表
わされる化合物からなる群から選ばれる2種以上の化合
物が、(1)互いに重水素原子(D)の数及び/又は置
換位置が異なり、且つ(2)互いにR1が同一であるこ
とを特徴とする、一般式(II)で表わされる化合物か
らなる群から選ばれる2種以上の化合物からなる混合
物。 - 【請求項10】 重水素原子(D)の割合がX1〜X4の
総数に対して、50%以上であることを特徴とする請求
項9記載の混合物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5153498A JPH0710784A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | フェニルシクロヘキサン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5153498A JPH0710784A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | フェニルシクロヘキサン誘導体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0710784A true JPH0710784A (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=15563880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5153498A Pending JPH0710784A (ja) | 1993-06-24 | 1993-06-24 | フェニルシクロヘキサン誘導体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0710784A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0735015A3 (en) * | 1995-03-31 | 1997-06-11 | Chisso Corp | Deuterium-containing liquid crystalline compound and liquid crystalline composition containing this compound |
-
1993
- 1993-06-24 JP JP5153498A patent/JPH0710784A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0735015A3 (en) * | 1995-03-31 | 1997-06-11 | Chisso Corp | Deuterium-containing liquid crystalline compound and liquid crystalline composition containing this compound |
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