JPH07286178A - 4−(2−フェニルエチル)ビシクロヘキサン誘導体 - Google Patents

4−(2−フェニルエチル)ビシクロヘキサン誘導体

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JPH07286178A
JPH07286178A JP6081523A JP8152394A JPH07286178A JP H07286178 A JPH07286178 A JP H07286178A JP 6081523 A JP6081523 A JP 6081523A JP 8152394 A JP8152394 A JP 8152394A JP H07286178 A JPH07286178 A JP H07286178A
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liquid crystal
mixture
deuterium
formula
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JP6081523A
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Inventor
Sadao Takehara
貞夫 竹原
Haruyoshi Takatsu
晴義 高津
Masashi Osawa
政志 大澤
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (R1:C1〜12のアルキル、X1、X2、X3及び
4:水素原子(H)又は重水素原子(D)、但し少な
くとも1個は重水素原子(D)、Y1及びY2:H又は
F、Z:H、F、Cl、CN、R2、OR2、OCN、C
3、OCF3、OCF2H又はOCH2CF3、R2:C1
〜12のアルキル又はC2〜12のアルケニル)で表わ
される化合物の混合物及びその製造中間体。 【効果】 この混合物は、重水素化されたシクロヘキサ
ノン誘導体から、工業的にも容易に製造することができ
る。更に一般式(I)の化合物からなる混合物は、他の
液晶化合物との相溶性に優れ、低温領域で長期間結晶を
析出させない効果を有する。従って、低温領域での使用
が望まれている液晶表示装置の構成材料として極めて有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気光学的液晶表示材料
の特性を改善することができる、重水素原子を有する液
晶化合物からなる混合物に関し、更に詳しくは、低温領
域で長期間結晶を析出させない優れた効果を有する4−
(2−フェニルエチル)ビシクロヘキサン誘導体の混合
物に関し、更にこの混合物の製造中間体として有用な重
水素原子を有する4’−アルキルビシクロヘキサン−4
−カルバルデヒドの混合物、及び4’−アルキルビシク
ロヘキシル−4−エタナールの混合物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があ
り、また駆動方式としても従来のスタティック駆動から
マルチプレックス駆動が一般的になり、最近ではこのよ
うな単純マトリックス駆動から、TFT(Thin Film Tr
ansistor)やMIM(Metal-Insulator-Metal)等を用
いたアクティブマトリックス駆動が実用化されている。
【0003】これらの表示方式や駆動方式に応じて、液
晶組成物に種々の特性が要求されているが、(1)液晶
相の温度範囲が低温から高温まで広く、広い温度範囲で
駆動できること、(2)しきい値電圧が低く、低電圧で
駆動可能なこと、(3)低粘性であり、高速応答可能な
ことは、表示方式や駆動方式によらず、どの液晶組成物
にも共通して要求されている重要な特性である。
【0004】現在までのところ、こうした要求特性を単
独で満たす液晶化合物は知られておらず、種々の液晶化
合物を混合することによって所望の特性を有する液晶組
成物を得ているのが現状である。
【0005】このうち、幅広い温度範囲で液晶相を示す
液晶組成物を得るために、液晶相の温度領域の異なる種
々の液晶化合物を混合する方法が用いられている。この
ような手法を用いる場合、例えば、液晶組成物のネマチ
ック相−等方性液体相転移温度(以下、TN-I点とい
う。)を上昇させる場合には、TN-I点の高い液晶化合
物の混合割合を高くすればよい。しかしながら、このよ
うな化合物はネマチック相の下限温度(以下、TC-N
という。)も高いので、必然的に得られる液晶組成物の
C-N点も上昇してしまい、低温で結晶が析出してしま
うものが多く、実用的な液晶組成物として用いることが
できなくなる場合が多い。
【0006】このようなことから、ネマチック相の温度
範囲が低温領域から高温領域まで広い実用的な液晶組成
物を調製する場合には、一般的に融点の低い液晶化合物
と室温付近でネマチック相を示す液晶化合物とTN-I
の高い化合物を、経験的に10〜20種類混合すること
により、液晶相の温度範囲を調整している。
【0007】しかしながら、温度範囲を拡大すると同時
に、実際には使用目的に応じて、電気光学的特性や粘性
も最適化しなければならないため、液晶組成物の構成成
分となる液晶化合物としては、他の化合物との相溶性も
含めて数々の要求特性をある程度満たすものでなければ
使用できない。従って、数多い液晶化合物の中でも、実
用的な液晶組成物を調製する上で使用できる化合物の選
択範囲はかなり限定される。
【0008】例えば、現在、液晶表示装置の主流となり
つつあるTFTやMIM等のアクティブマトリクス駆動
方式用の液晶組成物にも、前述の(1)から(3)の特
性が要求されるが、これらに加えて第4番目の特性とし
て、(4)高い電圧保持率を有することが更に要求され
る。これは、液晶組成物の電圧保持率が低いと、駆動さ
せたはずの画素の輝度が変化するフリッカ現象が起きて
しまうからである。
【0009】一般的に、液晶組成物の電圧保持率を高く
するためには、デバイス中での熱や光等に対して化学的
に安定で、しかも比抵抗値が高くなければならない。こ
のような要求特性を満たす液晶化合物が種々検討された
結果、従来、TN、STNに用いられていた化合物の中
でも、エステル基、シアノ基、ピリミジン環あるいはジ
オキサン環等を有する液晶化合物は、電圧保持率を低下
させるので、アクティブマトリクス用には適さないこと
が明らかになった。また、アクティブマトリクス駆動方
式においても、表示方式は従来のTN表示方式と同じで
あるため、液晶組成物の誘電率異方性(Δε)は全体と
して正であることが必須である。しかしながら、従来使
用されていたΔεが正の液晶化合物(以下、p形液晶化
合物とする。)の中でも比較的大きなΔεを有するもの
も、同様に電圧保持率を低下させるので、下記のような
化合物はアクティブマトリクス駆動用には適さないこと
が明らかになった。
【0010】
【化4】
【0011】(式中、Rはアルキル基を表わす。) そのため、現在では液晶組成物のΔεを正の適当な値に
するために、官能基としてフルオロ基やクロロ基を有す
る化合物、例えば、下記のようなp形液晶化合物がアク
ティブマトリクス用の材料として用いられている。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】(式中、Rはアルキル基を表わし、R’は
アルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基を
表わす。) しかしながら、これらの化合物を用いてアクティブマト
リクス駆動に必要な電気光学的特性を達成することはで
きても、アクティブマトリクスに用いられる液晶化合物
は、比較的TN-I点が高いものが多いので、TC-N点が十
分に低い液晶組成物を調製することは非常に難しい。
【0015】この問題を解決するために、前記フルオロ
系化合物のうち、同一骨格を有し、且つ末端アルキル基
の炭素原子数が2〜7までの範囲で互いに異なる同族体
を数種添加することによって液晶組成物のTC-N点を低
下させる方法が用いられている。しかしながら、この方
法ではTC-N点はさほど低下せず、しかも末端アルキル
基の炭素原子数が大きくなるほど粘性が上昇する傾向が
あるので、結果的には前述の(3)の応答特性を悪化さ
せてしまう。
【0016】このように、前述の(1)から(4)の特
性をすべて満足するアクティブ用液晶組成物は現在のと
ころ得られておらず、アクティブマトリクス用の液晶組
成物としては、(2)〜(4)の特性を満たすことを優
先させており、(1)の温度範囲については、TC-N
が充分に低くないものでも使用せざるを得ない状況であ
り、当然、低温では結晶が析出しやすいものが多い。
【0017】また、STN液晶表示装置に用いられる液
晶組成物には、前述の(1)から(3)の特性に加え
て、更に4番目の特性として(5)液晶組成物の弾性定
数比(K33/K11)が大きく、高コントラストを達成す
ることが要求されている。更に、STN表示方式は、特
にラップトップコンピューター等の汎用機器に多く適用
されているため、(2)のしきい値電圧が低いことも重
要な要求特性である。液晶組成物のしきい値電圧を低下
させるためには、下記の式に従って、液晶組成物の誘電
率異方性Δεを大きくするか、弾性定数Kを小さくする
必要がある。
【0018】
【数1】
【0019】(式中、kは比例定数を、Vthはしきい値
電圧を、Δεは誘電率異方性をそれぞれ表わす。) ここで、Δεの非常に大きな液晶化合物としては例え
ば、下式のような化合物があるが、Δεの大きすぎる化
合物を多量に使用すると、電流値の増大等の問題を引き
起こす場合が多く、実際に液晶表示装置として使用する
場合、信頼性の面で問題がある。
【0020】
【化7】
【0021】(式中、Rはアルキル基を表わす。) また、弾性定数の小さい液晶組成物は、p形液晶化合物
からなる母体液晶と、TN-I点が高く、且つ弾性定数の
比較的小さく、Δεが負の液晶化合物(以下、n形液晶
化合物とする。)の3環系液晶化合物若しくは3環系p
形液晶化合物を混合する方法によって調製される。弾性
定数比K33/K11の値が大きいp形液晶化合物として、
例えば、下式の化合物が用いられる。
【0022】
【化8】
【0023】(式中、R’はアルキル基、アルケニル基
又はアルコキシアルキル基を表わし、Xは水素原子又は
フッ素原子を表わす。) 従って、STNにおけるしきい値電圧特性とコントラス
ト特性を満たすために、このようなp形液晶化合物と前
述の3環系のp形あるいはn形液晶化合物を混合する
と、低温領域で結晶が析出しやすい傾向があるという問
題がある。そこで、アクティブマトリクスの場合と同様
に、同一骨格を有し、且つR’の炭素原子数が互いに異
なる同族体を何種類も添加したり、R’がアルケニル基
である場合、二重結合の位置が互いに異なる同族体を何
種類も添加して、得られる液晶組成物のTC-N点を低下
させている。
【0024】しかしながら、このような方法では、炭素
原子数の違いあるいは二重結合の位置の違いによって、
化合物の弾性定数比K33/K11の値も大きく異なるの
で、結局、得られる液晶組成物の弾性定数比K33/K11
が小さくなり、コントラストが低下してしまう場合が多
い。また、同族体を添加する方法ではTC-N点の低下に
も限界があることに加えて、粘性が増大し、応答速度が
遅くなるという問題もあり、これらの問題点を考慮した
上で液晶組成物の組成設計をすることは非常に難しい。
【0025】現状では、しきい値電圧が1.2V程度の
しきい値電圧の低いSTN用液晶組成物も調製されては
いるが、上述のように弾性定数比K33/K11の値が充分
大きくないので、低電圧駆動で、高いコントラストのS
TN液晶表示装置は現在のところ作製されていない。
【0026】ここまで説明してきたように、前述の
(1)の液晶相の温度範囲の広い液晶組成物としては、
液晶組成物のTN-I点が高いことはもちろん、TC-N点が
低いことも要求されるが、実際には、TC-N点よりも高
い温度であっても、長期間低温領域で保存すると結晶が
析出してしまう材料も少なくないので、信頼性の高い液
晶表示装置には、低温領域でも長期間液晶組成物中に結
晶が析出せず、表示画面全体に環境温度変化による表示
欠陥のないことが要求される。液晶組成物のTC-N
は、個々の液晶単体物質で構成される混合系組成物が過
冷却現象を示す場合が多いので、TC-N点は液晶組成物
を液体窒素等で固化あるいはガラス状態に充分低温(例
えば−70℃)に冷却して結晶化をはかり、しかるのち
に温度を徐々に上昇させながら固体からネマチック相へ
の転移温度を測定し、これをもってTC-N点としてい
る。
【0027】しかしながら、成分数が10〜20種類の
実用的な液晶組成物の場合、共融混合物ではないため、
前述の測定に基づくネマチック相の下限温度より高い温
度で保存したとしても、結晶が析出してしまう場合が多
々あり、結局駆動可能な温度範囲は狭められてしまう。
例えば、TC-N点が−70℃であるにもかかわらず、室
温で結晶が析出するというものも珍しくない。また、前
述のように車載用あるいは航空機用などには−40℃か
ら110℃までの幅広い温度範囲で安定にネマチック相
を示すことが要求されているが、−55℃の低温で保存
しても結晶が析出しない液晶組成物は現在のところ得ら
れていない。そのため、実際に車載用として汎用されて
いる液晶組成物でさえ、例えば、−25℃で保存すると
1週間程度で結晶が析出してしまうものもある。このよ
うな例からも、液晶組成物のTC-N点が非常に低くて
も、それより高い温度で結晶が析出しないとは限らない
ので、前述の(1)の特性を満たすものとしては、T
C-N点が低いことではなく、低温領域でも結晶が析出し
ないことが高い信頼性を得るために必要とされる。
【0028】以上述べたように、液晶組成物はその表示
方式や駆動方式に適応するように種々の液晶化合物を混
合することによって調製されるが、現在使用されている
液晶化合物だけでは特性の改善には限界がある。特に、
汎用の液晶組成物は電気光学的特性を満足することに主
眼が置かれて組成設計されている場合が多い。しかしな
がら、そのような汎用の液晶組成物の中でも、特にTF
TやMIM等のアクティブマトリクス駆動方式用の液晶
組成物や、STN液晶表示装置用の液晶組成物において
は、(1)の液晶相の温度範囲が広いものであって、且
つ低温領域で結晶が析出しないことで、実用上高い信頼
性を得ている材料はほとんど存在しない。
【0029】前述の(2)〜(5)の特性をほぼ満足す
る汎用の液晶組成物は、その使用目的により温度は異な
るが、比較的低い温度で保存しても約1カ月間結晶が析
出しなければ、信頼性の高い実用液晶として認識されて
いる。
【0030】しかしながら、このような液晶組成物を用
いた場合、それを構成材料とする液晶表示装置は使用す
る環境温度が当然制限されている。このようなことから
も明らかなように、より低温でも結晶が析出しない、信
頼性の高い液晶組成物であって、各種の表示方式や駆動
方式に要求される電気光学的特性を充分に満足する液晶
組成物が望まれているにもかかわらず、このような液晶
組成物は現在のところ得られていないのである。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、液晶材料に添加することにより低温領域に
おける結晶析出の問題点を顕著に改善できるという効果
を示し、しかもしきい値電圧等の電気光学的特性等を悪
化させることのない液晶材料を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討したが、現在汎用されている
液晶化合物だけでは、前述のように特性の改善には限界
があった。従って、本発明者らは、汎用の液晶組成物に
は全く用いられていない液晶材料を開発する必要がある
と考えた。
【0033】そこで、本発明者らは種々の文献に着目し
たが、その中で重水素原子(D)を有する液晶化合物に
ついては、以下に示すように既に数例の報告がある。 1) H.Gasparoux等,Ann.ReV.Phys.Chem.,27, 175(1976) 2) G.W.Gray等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,41, 75(1977) 3) A.J.Leadbetter等, J.Phys.[Paris]coll C3, 40,
125(1979) 4) A.Kolbe等, Z.Naturforsch.,23a, 1237(1968) 5) J.D.Rowell等, J.Chem.Phys.,43, 3442(1965) 6) W.D.Philips等, J.Chem.Phys.,41, 2551(1964) 7) A.F.Martins等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,14, 85(197
1) 8) E.T.Samulski等, Phys.Rev.Lett.,29, 340(1972) 9) H.Zimmermann等,Liquid Crystals.,4, 591(1989)
【0034】しかしながら、これらの報告において、4
−アルコキシ安息香酸のカルボキシル基における水素原
子(H)を重水素原子(D)で置換した例(文献(1))
以外はすべて、末端基中の水素原子(H)を重水素原子
(D)で置換するか、あるいはベンゼン環に結合する水
素原子(H)を重水素原子(D)で置換した例であっ
た。しかもこれらの文献には、その化合物を液晶組成物
に添加した例すらも記載されていない。
【0035】そこで、本発明者らは、これまでに報告さ
れていない、飽和炭化水素環に結合する水素原子(H)
を重水素原子(D)で置換することを試みたが、これに
よって得られる液晶材料は、前述の文献からは全く予想
もできないような、優れた特性を有していることが明ら
かになった。即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、一般式(I)
【0036】
【化9】
【0037】(式中、R1は炭素原子数1〜12のアル
キル基を表わし、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立
的に水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、
少なくとも1個は重水素原子(D)を表わし、Y1及び
2はそれぞれ独立的に水素原子又はフッ素原子を表わ
し、Zは水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、
−R2、−OR2、−OCN、−CF3、−OCF3、−O
CF2H又は−OCH2CF 3を表わし、R2は炭素原子数
1〜12のアルキル基又は炭素原子数2〜12のアルケ
ニル基を表わし、シクロヘキサン環はトランス配置であ
る。)で表わされる2種以上の化合物が、(1)互いに
1〜X4における重水素原子(D)の数及び/又は置換
位置が異なり、且つ(2)互いにR1、Y1、Y2及びZ
が同一であることを特徴とする、前記一般式(I)で表
わされる化合物の2種以上からなる混合物(以下、一般
式(I)の混合物とする)を提供する。
【0038】このうち、一般式(I)において、Zは水
素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原子数
1〜7の直鎖状アルキル基若しくはアルコキシル基、−
OCF3又は−OCH2CF3を表わすことが好ましく、
特にフッ素原子、シアノ基又は−OCF3が好ましい。
【0039】更に、(A)Y1、Y2及びZのうち、少な
くとも2個がフッ素原子を表わすことが好ましく、その
中でもY1及びZが共にフッ素原子を表わし、Y2が水
素原子を表わす混合物、あるいはY1、Y2及びZがす
べてフッ素原子を表わす混合物が好ましい。あるいは
(B)Y1及びY2が共に水素原子を表わすことが好まし
く、特にZがシアノ基又は−OCF3を表わす混合物が
好ましい。また、このように一般式(I)の混合物にお
いて、R1が炭素原子数1〜7の直鎖状アルキル基を表
わすことが好ましい。
【0040】上述のように、一般式(I)の混合物の特
徴は、一般式(I)において、X1、X2、X3及びX4
それぞれ独立的に、水素原子(H)又は重水素原子
(D)を表わし、且つそのうちの少なくとも1個は重水
素原子(D)である化合物の2種以上からなり、しかも
その2種以上の化合物において、(1)互いにX1〜X4
における重水素原子(D)の数及び/又は置換位置が異
なり、且つ(2)互いにR1、Y1、Y2及びZが同一で
あることを特徴とする点にある。即ち、一般式(I)に
おいて、R1、Y1、Y2及びZを固定した場合に、一般
式(I)の化合物には立体異性体を含めると約10種の
化合物が存在し得ることになる。
【0041】ところが、後述するようにその製造工程に
おいて、これらの10種の化合物を選択的に1種ずつ製
造することは、製造工程が煩雑になり産業上有利ではな
い。このため重水素原子(D)の数及び/又は置換位置
の違いによる10種の同族体のうちの数種の化合物から
なる混合物の状態で使用することは液晶材料として何等
差し支えがない。
【0042】逆に混合物として用いることにより、低温
領域における結晶析出が起こり難くなることや、他の液
晶化合物との相溶性が向上するといった優れた特性が得
られ、むしろ一般式(I)で表わされる1種の化合物単
独で用いる場合よりも好ましい。また、このような本発
明の混合物の中でも、一般式(I)で表わされる2種以
上の化合物からなる混合物における重水素原子(D)の
数の割合が、一般式(I)におけるX1〜X4に対して3
0〜95%の範囲にある混合物が好ましく、40〜90
%の範囲がより好ましく、60〜90%の範囲が特に好
ましい。本発明に係わる一般式(I)の混合物は、例え
ば、一般式(II)
【0043】
【化10】
【0044】(式中、R1は炭素原子数1〜12のアル
キル基を表わし、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立
的に水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、
少なくとも1個は重水素原子(D)を表わし、シクロヘ
キサン環はトランス配置である。)で表わされる2種以
上の化合物が、(1)互いにX1〜X4における重水素原
子(D)の数及び/又は置換位置が異なり、且つ(2)
互いにR1が同一であることを特徴とする、前記一般式
(II)で表わされる化合物の2種以上からなる混合物
(以下、一般式(II)の混合物とする)を用いる以外
は、重水素置換されていない
【0045】
【化11】
【0046】(式中、R1、Y1、Y2及びZはそれぞれ
一般式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わさ
れる化合物の製造方法と同様にして製造することがで
き、本発明は一般式(II)の混合物も提供する。
【0047】
【化12】
【0048】(式中、R1、X1、X2、X3及びX4は一
般式(I)におけると同じ意味を表わす。) ここで、
一般式(II)の混合物は、一般式(IV)で表わされ
る2種以上の化合物が、(1)互いにX1〜X4における
重水素原子(D)の数及び/又は置換位置が異なり、且
つ(2)互いにR1が同一であることを特徴とする、前
記一般式(IV)で表わされる化合物の2種以上からな
る混合物(以下、一般式(IV)の混合物とする)を、
式(Va)のウィッティヒ反応剤と反応させ、得られた
エノールエーテルを酸処理する。ここで得られる混合物
は、シクロヘキサン環の立体配置がシス,トランス及び
トランス,トランスの異性体混合物である。次にこれを
塩基でトランス,トランスに異性化させることにより、
本発明の一般式(II)の混合物を得ることができる。
【0049】前述のように、本発明の一般式(I)の混
合物の中でも、一般式(I)で表わされる2種以上の化
合物において、X1〜X4の総数に対する重水素原子
(D)の数の割合が、30〜95%の範囲にある混合物
は、より優れた効果を示すことができるので好ましかっ
たわけであるが、一般式(II)あるいは(III)の
各混合物においても、各一般式で表わされる2種以上の
化合物において、X1〜X4の総数に対する重水素原子
(D)の数の割合が、30〜95%の範囲にあることが
好ましく、40〜90%の範囲がより好ましく、60〜
90%の範囲が特に好ましい。ここで、一般式(II)
の混合物は、以下のようにして製造することができる。
【0050】
【化13】
【0051】(式中、R1、X1、X2、X3及びX4は一
般式(I)におけると同じ意味を表わし、R3は水素原
子又は炭素原子数1〜11のアルキル基を表わし、R3
CH2とR1は同じ基を表わす。) 一般式(VI’)のビシクロヘキサン−4,4’−ジオ
ンのモノエチレンアセタールをジクロロメタン等の非プ
ロトン性溶媒に溶解し、アルコラート等の塩基存在下に
重水と反応させることにより、シクロヘキサノン環の2
位及び6位が重水素置換された一般式(VI)のビシク
ロヘキサン−4,4’−ジオンのモノエチレンアセター
ルの2種以上からなる混合物(以下、一般式(VI)の
混合物とする)を得ることができる。このとき反応は室
温〜溶媒の還流温度が望ましく、また、反応を促進する
ために、臭化テトラブチルアンモニウム等の4級アンモ
ニウム塩を共存させることも好ましい。この一般式(V
I)の混合物に、一般式(Vb)のウィッティヒ反応剤
を反応させ、得られたアルキリデンシクロヘキサン誘導
体を水素添加し、シクロヘキサン環がシス配置のものを
分離除去した後、酸で脱アセタール化することにより、
一般式(IV)の混合物を得ることができる。
【0052】
【化14】
【0053】(式中、R1、X1、X2、X3及びX4は一
般式(I)におけると同じ意味を表わす。) あるいは、一般式(Vb)のウィッティヒ反応剤に代え
て、アルキルグリニヤール反応剤(R1MgBr)等と
一般式(VI)の混合物を反応させ、得られたシクロヘ
キサノール誘導体を脱水させてシクロヘキセン誘導体を
得る。これを水素添加し、シクロヘキサン誘導体がシス
配置のものを分離除去することにより、一般式(IV)
の混合物を得ることもできる。但し、この場合は得られ
た一般式(IV)の混合物において、X1〜X4の少なく
とも1個は水素原子(H)であり、便宜上X4を水素原
子(H)と見なして差し支えない。このようにして得ら
れる一般式(IV)の混合物を、前述のとおり式(V
a)のウィッティヒ反応剤と反応させることにより、一
般式(II)の混合物を得ることができる。
【0054】
【化15】
【0055】(式中、R1、X1、X2、X3及びX4は一
般式(I)におけると同じ意味を表わす。) さて、ここで得られた一般式(II)の混合物を、式
(Va)のウィッティヒ反応剤と再度反応させ、次いで
加水分解することにより、一般式(III)で表わされ
る重水素置換されたトランス−4’−アルキルビシクロ
ヘキサン−トランス−4−エタナールの2種以上の化合
物が、(1)互いにX1〜X4における重水素原子(D)
の数及び/又は置換位置が異なり、且つ(2)互いにR
1が同一であることを特徴とする、前記一般式(II
I)で表わされる化合物の2種以上からなる混合物(以
下、一般式(III)の混合物とする)を得ることがで
きる。本発明はこの一般式(III)の混合物も提供す
る。この一般式(III)の混合物を中間体として一般
式(I)の混合物を製造する場合、そのY1、Y2及びZ
に応じて、例えば、以下のようにして製造することがで
きる。
【0056】イ)一般式(I)において、Z=H、F、
2、−OR2、−CF3又は−OCF3である混合物の場
【0057】
【化16】
【0058】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) Zが上記の基の場合、グリニヤール反応剤に対して不活
性であるので、一般式(VII)の4−ブロモ体を直
接、マグネシウムでグリニヤール反応剤として一般式
(III)の混合物と反応させ、得られたベンジルアル
コール誘導体を脱水してスチレン誘導体とし、次いで水
素添加することにより得ることができる。
【0059】ロ)一般式(I)において、Z=−O
2、−OCH2CF3である混合物の場合
【0060】
【化17】
【0061】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) 上記イ)において、一般式(VII)において、Z=−
OCH3である4−ブロモ体を用いる以外はイ)と同様
に行うことにより、一般式(I)においてZ=−OCH
3である混合物を得ることができる。これを脱メチル化
(ヨウ化トリメチルシリル、三臭化ホウ素、塩化アルミ
ニウム、臭化水素酸等を用いることができる。)して、
一般式(Ioh)のフェノール誘導体の混合物が得られ
る。この一般式(Ioh)の混合物を塩基存在下に、R
2WあるいはWCH2CF3(式中、Wは臭素原子、沃素
原子又はp−トルエンスルホニル基等の脱離基を表わ
す。)と反応させることにより、一般式(I)におい
て、Zが−OR2あるいは−OCH2CF3である混合物
を得ることができる。あるいは、この一般式(Ioh)
のフェノール誘導体の混合物は、後述の一般式(In
h)のアニリン誘導体の混合物を、硫酸水溶液中で亜硝
酸ナトリウムと反応させてジアゾニウム塩とし、これを
分解することによっても得ることができる。
【0062】ハ)一般式(I)において、Z=−OCF
2Hである混合物の場合
【0063】
【化18】
【0064】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) 上記ロ)において得られた一般式(Ioh)の混合物を
蟻酸エステルとし、これを三弗化ジメチルアミノ硫黄
(DAST)等によりフッ素化することにより、一般式
(I)において、Z=−OCF2Hである混合物を得る
ことができる。
【0065】ニ)一般式(I)において、Z=−CNで
ある混合物の場合
【0066】
【化19】
【0067】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) 上記イ)において、Zが水素原子である一般式(Ih)
の混合物を、ルイス酸存在下にシュウ酸クロリドと反応
させて一般式(Ich)の酸クロリドの混合物とし、次
いでアンモニアと反応させて一般式(Iam)のアミド
の混合物が得られる。これを塩化チオニル等で脱水する
ことにより、一般式(I)においてZ=−CNの混合物
を得ることができる。
【0068】
【化20】
【0069】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) あるいは、中間体である一般式(Ich)の混合物は、
一般式(Ih)の混合物をアセチル化した後、アルカリ
水溶液中、臭素で酸化して一般式(Ica)のカルボン
酸の混合物とし、次いで塩化チオニル等の塩素化剤と反
応させても得ることができる。
【0070】
【化21】
【0071】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) あるいは、一般式(Ih)の混合物を沃素/過沃素酸に
より直接沃素化し、次いでシアン化銅(I)と反応させる
ことによっても、一般式(I)において、Z=−CNの
混合物を得ることができる。
【0072】ホ)一般式(I)において、Z=Clであ
る混合物の場合
【0073】
【化22】
【0074】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) 塩素の活性度が低い場合には上記イ)と同様にして得る
こともできる。しかしながら、より一般的には、一般式
(Iam)のアミドの混合物をアルカリ水溶液中で臭素
と反応させることにより、一般式(Inh)のアニリン
誘導体の混合物を得て、これを塩酸存在下に亜硝酸ナト
リウムと反応させてジアゾニウム塩とし、更にこれを塩
化銅(I)により分解することにより、一般式(I)にお
いてZ=Clの混合物を得ることができる。
【0075】ヘ)一般式(I)において、Z=−OCN
である混合物の場合
【0076】
【化23】
【0077】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) 一般式(Ioh)のフェノール誘導体の混合物を、トリ
エチルアミン等の塩基性物質存在下に臭化シアンと反応
させることにより、一般式(I)において、Z=−OC
Nの混合物を得ることができる。
【0078】
【化24】
【0079】(式中、R1、X1、X2、X3、X4、Y1
びY2は一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) 上記の各製造工程において、Y1及びY2の少なくとも一
方がフッ素原子である場合には、例えば上記イ)の工程
では、対応する一般式(VII)の化合物を入手しにく
い場合がある。あるいはニ)の工程では置換基Zが必ず
しも所望の位置に選択的に導入しにくい場合もある。こ
うした場合には、前記一般式(Ih)の混合物をブチル
リチウム等でリチオ化して、一般式(Ii)のフェニル
リチウム誘導体の混合物とし、これを直接アルキル化す
るか(一般式(I)においてZ=R2の場合)、あるい
は二酸化炭素と反応させることにより一般式(Ica)
のカルボン酸の誘導体を得て、これから前述の方法によ
り得ることができる。
【0080】斯くして得られる一般式(I)の混合物の
例をその相転移温度とともに第1表に掲げる。
【0081】
【表1】
【0082】(表中、Cは結晶相を、Smはスメクチッ
ク相を、Nはネマチック相を、Iは等方性液体相をそれ
ぞれ表わす。また、No.1及びNo.3は結晶化しな
いためその融点が不明であった。また、D化率はその混
合物におけるX1〜X4の総数に対する重水素原子(D)
の数の割合を示したものである。)
【0083】本発明の一般式(I)の混合物は、重水素
置換されていないが、同一の骨格を有する単一化合物と
比較すると、低温領域でも結晶を析出させないという優
れた特徴を有する。
【0084】そのような例として、現在汎用されている
【0085】
【化25】
【0086】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わし、「%」は「重量%」を表わす。)からなる母
体液晶(A)80重量%及び第1表中の(No.1)
【0087】
【化26】
【0088】(式中、「d4−」は一般式(I)におい
て、X1〜X4の置換基のうち、少なくとも1個が重水素
原子(D)である化合物からなる混合物であることを表
わす。)の混合物20重量%からなる混合液晶(M−
1)を調製したところ、65.4℃以下でネマチック相
を示した。この組成物を−20℃で保存したところ、2
週間経過後も結晶の析出は観察できなかった。
【0089】これに対して、同じ母体液晶(A)80重
量%及び(No.1)の混合物の類似構造を有するが、
重水素置換されていない式(R−1)
【0090】
【化27】
【0091】の化合物20重量%からなる混合液晶(M
R−1)を調製し、同様にして−20℃で保存したとこ
ろ、5日後には結晶の析出が認められた。次に、特にア
クティブマトリックス用として好適な
【0092】
【化28】
【0093】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わし、「%」は「重量%」を表わす。)からなる母
体液晶(B)を調製した。この母体液晶(B)は11
6.7℃以下でネマチック相を示し、その融点は11℃
である。
【0094】この母体液晶(B)70重量%及び第1表
中の(No.2)
【0095】
【化29】
【0096】(式中、「d4−」は前述と同じ意味を表
わす。)の混合物30重量%からなる混合液晶(N−
2)を調製し、0℃で保存したところ、2週間経過後も
結晶の析出は観察できなかった。
【0097】これに対して、同じ母体液晶(B)70重
量%及び(No.2)の混合物の類似構造を有するが、
重水素置換されていない式(R−2)
【0098】
【化30】
【0099】の化合物30重量%からなる混合液晶(N
R−2)を調製し、同様にして0℃で保存したところ、
1日後には完全に結晶化し、その融点を測定したとこ
ろ、6℃であった。
【0100】以上のことから、本発明に係わる一般式
(I)の重水素置換された化合物からなる混合物は、低
温領域でも混合液晶中に結晶を析出させ難くくするとい
う優れた特徴を有し、低温領域での使用が期待されてい
る液晶表示装置の構成材料として極めて有用であること
が明らかである。
【0101】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明を更に
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
【0102】化合物の構造は、重水素化されていない既
知の化合物と、キャピラリーガスクロマトグラフ及び薄
層クロマトグラフを比較して同一の保持時間(あるいは
Rf値)を示すこと、及び核磁気共鳴スペクトル(NM
R)、質量スペクトル(MS)、赤外吸収スペクトル
(IR)により確認した。
【0103】また混合物全体としてのD化率はNMRに
より測定したが、その測定には「JNM−GSX40
0」(日本電子(株)製、400MHz1H)のNMRを
用いた。
【0104】なお、一般式(I)、一般式(II)及び
一般式(III)における混合物のD化率は、中間体で
ある一般式(IV)における混合物のD化率と同一とみ
なした。化合物名及び構造式の前に記した「d4−」
は、一般式(I)、(II)、(III)、(IV)あ
るいは(VI)において、X1〜X4の置換基のうち、少
なくとも1個が重水素原子(D)である化合物からなる
混合物であることを表わす。
【0105】(参考例1) ビシクロヘキサン−4,
4’−ジオンモノエチレンアセタールの重水素化
【0106】
【化31】
【0107】ナトリウムメトキシド54.0gを重水
(D化率:99.8%)100mlに溶解した。これに
ジクロロメタン100mlに溶解したビシクロヘキサン
−4,4’−ジオンモノエチレンアセタール100.2
gを加え、更に臭化テトラブチルアンモニウム2.0g
を加えて、10時間溶媒の還流温度で加熱攪拌した。放
冷後、有機層を分離し、水層の反応生成物をジクロロメ
タンで抽出した後に回収した。これに有機層を併せ、水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。
【0108】溶媒を溜去して、d4−ビシクロヘキサン
−4,4’−ジオンモノエチレンアセタール100.5
gを得た。NMRによりそのD化率を測定したところ、
約86%であった。
【0109】(参考例2) d4−4−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノンの合成
【0110】
【化32】
【0111】ヨウ化プロピルトリフェニルホスホニウム
46.4gをトルエン150ml及びTHF46ml中
に懸濁させ、0℃に氷冷した。t−ブトキシカリウム1
3.0gを加え、1時間攪拌してウィッティヒ反応剤を
調製した。これに参考例1で得られたd4−ビシクロヘ
キサン−4,4’−ジオンモノエチレンアセタール2
0.0gのトルエン40ml溶液を内温10℃以下で滴
下し、更に1時間同温度で攪拌した。水200mlを加
え、稀塩酸で中和した後、有機層を分離し、減圧下に濃
縮した。得られた残渣をヘキサン200mlに溶解して
不溶物を濾別した。濾液を水/メタノール混合溶媒で洗
滌し、溶媒を溜去して得られた粗生成物37.4gを、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸
エチル=5/1)を用いて精製して、d4−4’−プロ
ピリデンビシクロヘキサン−4−オンモノエチレンアセ
タール20.52gを得た。
【0112】この全量をトルエン300mlに溶解し、
トリエチルアミン21ml及びパラジウム炭素4.0g
を加え、オートクレーブ中水素圧5Kg/cm2で室温
で攪拌した。触媒を濾別した後、稀塩酸次いで水で洗滌
した。蟻酸350mlを加え、80℃で1時間攪拌し
た。反応液を水にあけ、水層の反応生成物をトルエンで
抽出し、これに有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、水、飽和食塩水で洗滌した。無水硫酸ナトリ
ウムで脱水乾燥した後、溶媒を溜去し、d4−4−(ト
ランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノ
ン及びd4−4−(シス−4−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキサノンの混合物を得た。これをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=
9/1)を用いて精製して、d4−4−(トランス−4
−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノン16.1
1gを得た。これをヘキサンから再結晶させ、その融点
を測定したところ25〜26℃であった。
【0113】(実施例1) d4−トランス−4’−プ
ロピルビシクロヘキサン−4−カルバルデヒドの合成
【0114】
【化33】
【0115】塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニ
ウム32.5gをTHF100mlに懸濁させた。これ
を氷冷し、t−ブトキシカリウム10.8gをゆっくり
添加し、0℃で1時間攪拌した。参考例2で得られたd
4−4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シ
クロヘキサノン15gをTHF85mlに溶解し、同温
度で30分間で滴下した。更に30分攪拌した後、水1
00mlを加えた。水層を分液除去し、有機層を濃縮
し、ヘキサン100mlを加え、不溶物を濾別した。沈
澱はヘキサンで洗滌した。濾液を集め、メタノール/水
の混合溶媒で洗滌した後に濃縮した。得られた油状の粗
生成物をTHF100mlに溶解し、10%塩酸100
mlを加え、1時間加熱攪拌した。放冷後、反応生成物
を酢酸エチル100mlで抽出し、水で洗滌した後、溶
媒を溜去した。得られた油状物をエタノール120ml
に溶解し、20%水酸化ナトリウム水溶液12mlを加
え、2時間攪拌した。水150mlを加え、析出した沈
澱を濾過した。沈澱は水150ml、次いでメタノール
150mlで洗浄し、更に減圧下に乾燥して、d4−ト
ランス−4’−プロピルビシクロヘキサン−4−カルバ
ルデヒドの白色結晶14.9gを得た。
【0116】(実施例2) d4−トランス−4’−プ
ロピルビシクロヘキサン−4−エタナールの合成
【0117】
【化34】
【0118】塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニ
ウム29gをTHF90ml中に懸濁させ、氷冷した。
t−ブトキシカリウム9.6gをゆっくり添加し、1時
間攪拌した。実施例1で得られたd4−トランス−4’
−プロピルビシクロヘキサン−4−カルバルデヒド1
4.8gをTHF85mlに溶解し、同温度で30分で
滴下した。更に30分攪拌した後、水130mlを加え
た。有機層を濃縮し、ヘキサン100mlを加えて溶解
し、不溶物を濾別した後、メタノール/水=1/1の混
合溶媒100mlで洗滌した。ヘキサン層を濃縮し、得
られた油状の粗生成物をTHF100mlに溶解し、1
0%塩酸100mlを加え、1時間溶媒の還流下に加熱
攪拌した。放冷後、反応生成物を酢酸エチル100ml
で抽出し、水で洗滌した後、無水硫酸ナトリウムで脱水
乾燥し、溶媒を溜去して、d4−トランス−4’−プロ
ピルビシクロヘキサン−4−エタナールの白色結晶1
1.8gを得た。
【0119】(実施例3) d4−トランス−4−[2
−(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−トランス
−4’−プロピルビシクロヘキサン(第1表中のNo.
1の混合物)の合成
【0120】
【化35】
【0121】(3−a) d4−トランス−4’−プロ
ピル−トランス−4−[2−(3,4−ジフルオロフェ
ニル)エテニル]ビシクロヘキサンの合成 乾燥したTHF2ml中の削り状マグネシウム560m
gに、1−ブロモ−3,4,−ジフルオロベンゼン3.
70gのTHF20ml溶液を、穏やかな還流が持続す
る速度で滴下した。滴下終了後、更に1時間攪拌した
後、放冷した。氷冷下、実施例2で得られたd4−トラ
ンス−4’−プロピルビシクロヘキサン−4−エタナー
ル4.00gのTHF20ml溶液を内温が40℃を超
さないよう注意して1時間で滴下した。室温で更に1時
間攪拌した後、攪拌しながら稀塩酸を水層が弱酸性とな
るまで加えた。反応生成物を酢酸エチル40mlで抽出
し、有機層を水、次いで飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に溜去して、得ら
れた油状物をトルエン30mlに溶解し、p−トルエン
スルホン酸1水和物160mgを加え、還流下に6時間
加熱攪拌した。放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、次いで水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を溜去して得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製して、
4−トランス−4’−プロピル−トランス−4−[2
−(3,4−ジフルオロフェニル)エテニル]ビシクロ
ヘキサン4.40gを得た。
【0122】(3−b) d4−トランス−4−[2−
(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−トランス−
4’−プロピルビシクロヘキサンの合成 上記(3−a)で得られたd4−トランス−4’−プロ
ピル−トランス−4−[2−(3,4−ジフルオロフェ
ニル)エテニル]ビシクロヘキサンの全量を酢酸エチル
30mlに溶解した。これに0.44gのパラジウム炭
素を加え、水素雰囲気下、室温常圧で6時間攪拌した。
セライト濾過により触媒を除去し、減圧下に溶媒を溜去
して、d4−トランス−4−[2−(3,4−ジフルオ
ロフェニル)エチル]−トランス−4’−プロピルビシ
クロヘキサン4.40gを得た。これをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ヘキサン)を用いて精製し、更
にエタノール/ヘキサン混合溶媒(9/1)から再結晶
させて、室温でスメクチック相を示す精製物3.55g
を得た。この混合物のD化率は第1表に示した。相転移
温度(℃):47(Sm→N),117(N−I)
【0123】(比較例1) トランス−4−[2−
(3,4−ジフルオロフェニル)エチル]−トランス−
4’−プロピルビシクロヘキサン(式(R−1)の化合
物)の合成 実施例1において、d4−4−(トランス−4−プロピ
ルシクロヘキシル)シクロヘキサノンに代えて、重水素
置換されていない4−(トランス−4−プロピルシクロ
ヘキシル)シクロヘキサノンを用いた以外は実施例1、
2及び3と同様にして、重水素置換されていないトラン
ス−4−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)エチ
ル]−トランス−4’−プロピルビシクロヘキサンを得
た。この化合物の相転移温度は以下の通りであった。相
転移温度(℃):19(Cr→Sm),50(Sm−
N),118.5(N−I)
【0124】(実施例4) d4−トランス−4−[2
−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エチル]−ト
ランス−4’−プロピルビシクロヘキサン(第1表中の
No.2の混合物)の合成 実施例3において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロベ
ンゼンに代えて、1−ブロモ−3,4,5−トリフルオ
ロベンゼンを用いた以外は実施例3と同様にして、d4
−トランス−4−[2−(3,4,5−トリフルオロフ
ェニル)エチル]−トランス−4’−プロピルビシクロ
ヘキサンを得た。その相転移温度及びD化率は第1表に
まとめて示した。
【0125】(実施例5) d4−トランス−4−[2
−(4−トリフルオロメトキシフェニル)エチル]−ト
ランス−4’−プロピルビシクロヘキサン(第1表中の
No.3の混合物)の合成 実施例3において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロベ
ンゼンに代えて、1−ブロモ−4−トリフルオロメトキ
シベンゼンを用いた以外は実施例3と同様にして、d4
−トランス−4−[2−(4−トリフルオロメトキシフ
ェニル)エチル]−トランス−4’−プロピルビシクロ
ヘキサンを得た。その相転移温度及びD化率は第1表に
まとめて示した。
【0126】(実施例6) d4−トランス−4−[2
−(4−シアノフェニル)エチル]−トランス−4’−
プロピルビシクロヘキサン(第1表中のNo.4の混合
物)の合成
【0127】
【化36】
【0128】(6−a) d4−トランス−4−(2−
フェニルエチル)−トランス−4’−プロピルビシクロ
ヘキサンの合成 実施例3において、1−ブロモ−3,4−ジフルオロベ
ンゼンに代えて、ブロモベンゼンを用いた以外は実施例
3と同様にして、d4−トランス−4−(2−フェニル
エチル)−トランス−4’−プロピルビシクロヘキサン
を得た。
【0129】(6−b) d4−トランス−4−[2−
(4−シアノフェニル)エチル]−トランス−4’−プ
ロピルビシクロヘキサンの合成 上記(6−a)で得たd4−トランス−4−(2−フェ
ニルエチル)−トランス−4’−プロピルビシクロヘキ
サン5.30gをジクロロメタン45mlに溶解し、こ
れに無水塩化アルミニウム4.42gを加えて攪拌し
た。氷冷下、シュウ酸ジクロリド2.22gを30分間
で滴下した。同温度で1時間攪拌した後室温に戻し、反
応液を氷水中にあけ、反応生成物をヘキサンで抽出し、
抽出液を濃縮して、d4−4−[2−[トランス−4−
(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキ
シル]エチル]安息香酸クロリドを得た。この全量をジ
クロロメタン50mlに溶解し、30%アンモニア水2
0mlを加え、1時間攪拌した。ヘキサンを加え、析出
した結晶を濾取し、稀塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、水、冷メタノールで洗滌し、減圧下に乾燥して、
4−4−[2−[トランス−4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]エチル]ベン
ズアミドの結晶4.4gを得た。これを塩化チオニル4
0ml中で、3時間加熱還流させた。減圧下に過剰の塩
化チオニルを溜去し、トルエンを加え、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水、次いで飽和食塩水で洗滌し、無水
硫酸ナトリウムで脱水乾燥した。溶媒を溜去し、得られ
た粗生成物をエタノールから再結晶し、d4−トランス
−4−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−トラン
ス−4’−プロピルビシクロヘキサン3.5gを得た。
その相転移温度及びD化率は第1表にまとめて示した。
【0130】(実施例7) 液晶組成物の調製(1)
【0131】
【化37】
【0132】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わし、「%」は「重量%」を表わす。)からなる母
体液晶(A)を調製したところ、54.5℃以下でネマ
チック(N)相を示した。
【0133】この母体液晶(A)80重量%及び実施例
3で得られた(No.1)の混合物20重量%からなる
混合液晶(M−1)を調製した。この混合液晶のN相の
上限温度は65.4℃であった。この混合液晶を−20
℃で保存したところ、2週間経過後も、結晶の析出は観
察できなかった。
【0134】(比較例2)母体液晶(A)80重量%及
び(No.1)の類似構造を有するが、重水素置換され
ていない比較例1で得られた式(R−1)
【0135】
【化38】
【0136】の化合物20重量%からなる混合液晶(M
R−1)を調製した。この混合液晶のN相の上限温度は
65.6℃であった。次にこの混合液晶を−20℃で保
存したところ、5日後には結晶の析出が認められた。
【0137】このことから、本発明に係わる(No.
1)の混合物は、類似構造を有するが、重水素置換され
ていない化合物に比べて、N相の上限温度はほとんど変
わらず、しかも低温領域で結晶を析出させない効果の点
では顕著に優れていることが明らかである。
【0138】(実施例8) 液晶組成物の調製(2) 母体液晶(A)80重量%及び実施例4で得られた(N
o.2)の混合物20重量%からなる混合液晶(M−
2)、母体液晶(A)80重量%及び実施例5で得られ
た(No.3)の混合物20重量%からなる混合液晶
(M−3)をそれぞれ調製した。混合液晶(M−2)の
N相の上限温度は60.5℃であり、(M−3)は6
8.8℃であった。実施例7と同様にして−20℃で保
存したところ、いずれも2週間経過後も結晶の析出は観
察できなかった。
【0139】(実施例9) 液晶組成物の調製(3) 特にアクティブマトリックス用として好適な
【0140】
【化39】
【0141】(式中、シクロヘキサン環はトランス配置
を表わし、「%」は「重量%」を表わす。)からなる母
体液晶(B)を調製した。この母体液晶(B)は11
6.7℃以下でネマチック相を示し、その融点は11℃
であった。
【0142】この母体液晶(B)70重量%及び実施例
3の(No.1)の混合物30重量%からなる混合液晶
(N−1)を調製したところ、N相の上限温度は11
5.7℃であった。この混合液晶を0℃で保存したとこ
ろ、2週間経過後も結晶の析出は観察されなかった。次
に、この混合液晶を−40℃で保存して結晶化させた後
に温度を徐々に上げて融点を測定したところ、約−5℃
であった。
【0143】(比較例3)母体液晶(B)70重量%及
び比較例1の式(R−1)の化合物30重量%からなる
混合液晶(NR−1)を調製した。この混合液晶のN相
の上限温度は116℃であった。次に、この混合液晶を
0℃で保存したところ、1週間後には結晶化した。
【0144】(実施例10) 液晶組成物の調製(4) 母体液晶(B)70重量%及び実施例4の(No.2)
の混合物30重量%からなる混合液晶(N−2)、母体
液晶(B)70重量%及び実施例5の(No.3)の混
合物30重量%からなる混合液晶(N−3)をそれぞれ
調製した。混合液晶(N−2)のN相の上限温度は10
9.0℃であり、(N−3)は120.5℃であった。
同様にして0℃で保存したところ、いずれも2週間経過
後も結晶の析出は観察されなかった。実施例9と同様に
して−40℃で結晶化させた後、その融点を測定したと
ころ、混合液晶(N−2)は5℃であり、(N−3)は
約0℃であり、いずれも母体液晶(B)の融点よりも大
きく降下していた。
【0145】(比較例4)母体液晶(B)70重量%及
び(No.2)の混合物の類似構造を有するが、重水素
置換されていない式(R−2)
【0146】
【化40】
【0147】の化合物30重量%からなる混合液晶(N
R−2)を調製し、同様にして0℃で保存したところ、
1日後には完全に結晶化し、その融点を測定したとこ
ろ、6℃であった。
【0148】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる重水
素置換された化合物からなる混合物は、実施例にも示し
たように市販の入手容易な化合物から工業的にも容易に
製造することができ、他の液晶化合物との相溶性にも優
れている。従って、現在汎用されている液晶材料に添加
した場合、TN-I点を大きく低下させることなく、しか
も電気光学的特性を低減させることもなく、低温領域に
おいても結晶を析出させないという優れた効果が得られ
る。従って、低温領域で使用される液晶表示装置、特に
TN、STN、アクティブマトリクス表示装置の構成材
料として極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 43/225 C 7419−4H 47/105 47/34 255/50 261/02 9451−4H C09K 19/30 9279−4H 19/52 9279−4H // G02F 1/13 500

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基を表わ
    し、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立的に水素原子
    (H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくとも1
    個は重水素原子(D)を表わし、Y1及びY2はそれぞれ
    独立的に水素原子又はフッ素原子を表わし、Zは水素原
    子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、−R2、−O
    2、−OCN、−CF3、−OCF3、−OCF2H又は
    −OCH2CF 3を表わし、R2は炭素原子数1〜12の
    アルキル基又は炭素原子数2〜12のアルケニル基を表
    わし、シクロヘキサン環はトランス配置である。)で表
    わされる2種以上の化合物が、(1)互いにX1〜X4
    おける重水素原子(D)の数及び/又は置換位置が異な
    り、且つ(2)互いにR1、Y1、Y2及びZが同一であ
    ることを特徴とする、前記一般式(I)で表わされる化
    合物の2種以上からなる混合物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)において、Zは水素原子、
    フッ素原子、塩素原子、シアノ基、炭素原子数1〜7の
    直鎖状アルキル基若しくはアルコキシル基、−OCF3
    又は−OCH2CF3を表わすことを特徴とする請求項1
    記載の混合物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、Zはフッ素原
    子、シアノ基又は−OCF3を表わすことを特徴とする
    請求項2記載の混合物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)において、Y1、Y2及びZ
    のうち、少なくとも2個がフッ素原子を表わすことを特
    徴とする請求項3記載の混合物。
  5. 【請求項5】 一般式(I)において、Y1及びZが共
    にフッ素原子を表わし、Y2が水素原子を表わすことを
    特徴とする請求項4記載の混合物。
  6. 【請求項6】 一般式(I)において、Y1、Y2及びZ
    がすべてフッ素原子を表わすことを特徴とする請求項4
    記載の混合物。
  7. 【請求項7】 一般式(I)において、Y1及びY2が共
    に水素原子を表わすことを特徴とする請求項3記載の混
    合物。
  8. 【請求項8】 一般式(I)において、Zがシアノ基又
    は−OCF3を表わすことを特徴とする請求項7記載の
    混合物。
  9. 【請求項9】 一般式(I)において、R1が炭素原子
    数1〜7の直鎖状アルキル基を表わすことを特徴とする
    請求項5、6又は8記載の混合物。
  10. 【請求項10】 一般式(I)で表わされる2種以上の
    化合物におけるX1、X2、X3及びX4の総数に対して、
    重水素原子(D)の数の割合が30〜95%の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1乃至9記載の混合物。
  11. 【請求項11】 一般式(I)で表わされる2種以上の
    化合物におけるX1、X2、X3及びX4の総数に対して、
    重水素原子(D)の数の割合が40〜90%の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1乃至9記載の混合物。
  12. 【請求項12】 一般式(I)で表わされる2種以上の
    化合物におけるX1、X2、X3及びX4の総数に対して、
    重水素原子(D)の数の割合が60〜90%の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1乃至9記載の混合物。
  13. 【請求項13】 一般式(II) 【化2】 (式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基を表わ
    し、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立的に水素原子
    (H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくとも1
    個は重水素原子(D)を表わし、シクロヘキサン環はト
    ランス配置である。)で表わされる2種以上の化合物
    が、(1)互いにX1〜X4における重水素原子(D)の
    数及び/又は置換位置が異なり、且つ(2)互いにR1
    が同一であることを特徴とする、前記一般式(II)で
    表わされる化合物の2種以上からなる混合物。
  14. 【請求項14】 一般式(II)において、R1が炭素
    原子数1〜7の直鎖状アルキル基を表わすことを特徴と
    する請求項13記載の混合物。
  15. 【請求項15】 一般式(II)で表わされる2種以上
    の化合物におけるX 1、X2、X3及びX4の総数に対し
    て、重水素原子(D)の数の割合が30〜95%の範囲
    にあることを特徴とする請求項13又は14記載の混合
    物。
  16. 【請求項16】 一般式(II)で表わされる2種以上
    の化合物におけるX 1、X2、X3及びX4の総数に対し
    て、重水素原子(D)の数の割合が40〜90%の範囲
    にあることを特徴とする請求項13又は14記載の混合
    物。
  17. 【請求項17】 一般式(II)で表わされる2種以上
    の化合物におけるX 1、X2、X3及びX4の総数に対し
    て、重水素原子(D)の数の割合が60〜90%の範囲
    にあることを特徴とする請求項13又は14記載の混合
    物。
  18. 【請求項18】 一般式(III) 【化3】 (式中、R1は炭素原子数1〜12のアルキル基を表わ
    し、X1、X2、X3及びX 4はそれぞれ独立的に水素原子
    (H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくとも1
    個は重水素原子(D)を表わし、シクロヘキサン環はト
    ランス配置である。)で表わされる2種以上の化合物
    が、(1)互いにX1〜X4における重水素原子(D)の
    数及び/又は置換位置が異なり、且つ(2)互いにR1
    が同一であることを特徴とする、前記一般式(III)
    で表わされる化合物の2種以上からなる混合物。
  19. 【請求項19】 一般式(III)において、R1が炭
    素原子数1〜7の直鎖状アルキル基を表わすことを特徴
    とする請求項18記載の混合物。
  20. 【請求項20】 一般式(III)で表わされる2種以
    上の化合物におけるX1、X2、X3及びX4の総数に対し
    て、重水素原子(D)の数の割合が30〜95%の範囲
    にあることを特徴とする請求項18又は19記載の混合
    物。
  21. 【請求項21】 一般式(III)で表わされる2種以
    上の化合物におけるX1、X2、X3及びX4の総数に対し
    て、重水素原子(D)の数の割合が40〜90%の範囲
    にあることを特徴とする請求項18又は19記載の混合
    物。
  22. 【請求項22】 一般式(III)で表わされる2種以
    上の化合物におけるX1、X2、X3及びX4の総数に対し
    て、重水素原子(D)の数の割合が60〜90%の範囲
    にあることを特徴とする請求項18又は19記載の混合
    物。
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