JPH07110965B2 - 樹脂結合永久磁石用の合金粉末の製造方法 - Google Patents

樹脂結合永久磁石用の合金粉末の製造方法

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JPH07110965B2
JPH07110965B2 JP60164668A JP16466885A JPH07110965B2 JP H07110965 B2 JPH07110965 B2 JP H07110965B2 JP 60164668 A JP60164668 A JP 60164668A JP 16466885 A JP16466885 A JP 16466885A JP H07110965 B2 JPH07110965 B2 JP H07110965B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、R(T,B)(ただしRは少くともNdを含む希
土類金属元素の一種もしくは二種以上、TはFeもしくは
FeおよびCoを示し、0.05≦y≦0.10,4.5≦z≦6.5の範
囲で規定される。)を主成分とする樹脂結合永久磁石用
の合金粉体の製造方法に関するものである。
「従来の技術とその課題」 希土類遷移金属合金において、希土類金属と遷移金属の
比が2:17である金属間化合物が理論的に極めて高い磁気
特性[(BH)max〜50MGOe]を有することが発見されて
以来、同系化合物を主体とする永久磁石実用合金を得る
試みが種々試みられている。一例としてSm−Co−Cu−Fe
系金属間化合物で(BH)max〜30MGOeが達成され、さら
にNd−Fe系金属間化合物で(BH)max〜40MGOeの高磁気
特性が得られている。この組成の合金は粉砕,磁場中配
向圧縮成形あるいは非磁場中圧縮成形,焼結,溶体化,
時効する焼結型永久磁石が一般的であった。
しかし焼結型永久磁石は、工程が複雑で、かつ最終的焼
結体が他の磁石材料に比較して脆く、欠けやすい欠点が
あり、それに対して樹脂結合型永久磁石は、磁気特性が
その20〜40%と低下する半面、寸法精度,機械的加工
性,強度,磁気的安定性に優れ、複雑形状に成形できる
特長をもっている。
[発明が解決しようとする問題点] ところが、R(T1-yBy(ただしRは少くともNdを含
む希土類金属元素の一種もしくは二種以上、TはFeもし
くはFeおよびCoを示し、0.05≦y≦0.10,4.5≦z≦6.5
の範囲で規定される。)の一般式で示される組成の合金
においては、特にその中でTがFeである希土類鉄系合金
を樹脂結合型永久磁石にする場合、組成合金を5〜100
μmの粒径に微粉砕した後、磁場中配向あるいは非磁場
中で圧縮成形(Cmpression−mold)または射出成形(In
jecton−mold)により形成することが一般的であるが、
得られた樹脂結合型永久磁石の磁気特性は、残留磁化,
保磁力共に大幅に低下し、その4πI−H減磁極線の角
型性が大きく劣化するという欠点があった。
また溶融金属を急速冷却し非晶質合金を得たものや、噴
霧方法により粉体を得る樹脂結合永久磁石用原料粉体の
製造方法があるが粒径が大きく、またz≧6の組成では
Fe成分が多くなるために微粉砕が困難になったり、粉砕
設備が大規模になるという欠点があった。
本発明は以上の通りの従来技術の欠点を考慮して、樹脂
結合型永久磁石の保磁力を大きく向上させることのでき
る新しい技術手段を提供することを目的としている。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記の課題を解決するものとして、R(T1-y
By(ただしRは少くともNdを含む希土類金属元素の
一種もしくは二種以上を示し、TはFeもしくはFeおよび
Coを示し、0.05≦y≦0.10,4.5≦z≦6.5の範囲で規定
される。)の一般式で示される組成からなる樹脂結合永
久磁石用の合金粉末の製造において、溶製合金を粗粉砕
し、ついで振動ミルによって微粉砕し、得られた粒子を
圧縮成形して圧粉体を作成し、この圧粉体を加熱して固
着した焼結体を水素雰囲気中に封入して水素化合物を形
成させて崩壊させた後に、再び機械的に粉砕し、10〜50
0μmの粒径の粒子を得、これを600〜1,000℃に加熱す
ることによって脱水素処理することを特徴とする樹脂結
合永久磁石用の合金粉末の製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、上記の通りの特有の組定の合金粉
末を、特有の方法によって製造することにより、この粉
末を樹脂結合型永久磁石に用いる場合には従来の技術常
識とは全く異って、磁石の保磁力を大きく向上させるこ
とができるとの新しい知見に基づいて完成されたもので
ある。
この合金組成においては、前記一般式においてyが0.05
未満あるいはzが6.5を越えると保磁力が得られず、y
が0.10を越えるかあるいはzが4.5未満では飽和磁化の
低下を誘起する。この特有の合金組成の粉末を製造する
本発明の方法での処理工程について説明すると、その概
要は次の通りである。
a)粗粉砕 溶製合金はまず粗粉砕される。
この粗粉砕は、機械的粉砕および水素吸収崩壊粉砕等、
粉砕手段を問わず、次工程の微粉砕のために比較的均一
な微粒子を形成するための前段階の粉砕である。粒子が
大きすぎると次工程の振動粉砕効率が低下し粉砕時間が
長くなり、粒子に歪を蓄積してしまうので、必要な工程
である。
b)振動ミルによる微粉砕 微粉砕は、個々の粒子が磁気的に好ましい大きさまで微
細化するため必要となり、この工程は次の圧粉体→焼結
体を経て粗成長を促し、最終粉末が方向性の揃った粒子
を形成するためのものである。
c)圧縮成形 次に、圧粉体にするために圧縮成形が行われる。これ
は、次工程で加熱するとき、互いに隣接する粒子が焼結
し、粗成長を伴い磁気的に方向の揃った可能な限り粒径
の大きい最終合金粉末を得るためのものである。
d)焼結体の形成 焼結体の形成は隣接粒子の熱間粗成長をさせるもので、
100%緻密な焼結磁石を形成するためではなく、熱間粒
成長を通して磁気的に方向性の揃った最終合金粉末の原
形を形成させることが目的である。
e)水素化合物崩壊と機械的粉砕 いったん粒成長して磁気的に方向性が揃った粒子焼結体
を、その構造を破壊しないで最終粉末にするために、水
素化合物の崩壊効果を利用する。特にNdFeB系磁石は機
械的な応力が磁気特性を劣化させるため、機械的粉砕前
に行う。
最終粒径は最終合金粉末が酸化しない範囲で可能な限り
大きいことが必要である。
粒度条件については、水素化合物形成による崩壊とその
後の機械的粉砕とによって10〜500μmの粒径の粒子と
する。
この場合、粒子粒径10〜500μmの範囲については、10
μm未満では容易に酸化し、500μmを越えると配向性
が低下する。
f)加熱脱水素 加熱脱水素処理は、水素化合物として吸収された水素を
放出させることが主体で、粒子が再び固着しない温度条
件を設定する。その温度範囲は600℃が水素放出に必要
な最低温度であり、1000℃が粒子が融着し始める温度で
ある。
また、600℃未満では磁化特性(特に保磁力)の完全な
復帰がなく、1,000℃を越えると粉体が溶着してしま
う。このため、600〜1,000℃の範囲に条件を設定するこ
とが好ましい。樹脂成形方法としては圧縮成形,射出成
形とも適用できる。
[実施例1] Nd0.8Dy0.1Ce0.1{(Fe0.8Co0.20.920.086.0 の一般式で示されるように成分元素を秤量し、Arガス中
でアーク溶解し原料合金を得た。次に原料合金をステン
レス乳鉢にて粗粉砕し、ついでトルエンを満たしたポッ
ト内に封入し振動ミルによって約10μmの粒子を得た。
微粉化後ゴムチューブ(40mmφ×100mm)に封入し、静
水圧下5t/cm2の圧縮成形して圧粉体を作成した。次にこ
の圧粉体を真空排気(約10-3Torr)した後、1,080℃,1
時間加熱し圧粉を固着し、室温まで冷却後、熱処理炉か
ら取出し、ステンレス製の高圧容器に入れ、50kg/cm2
水素ガスを導入し、水素吸入により崩壊作用を与えた後
に、再びステンレス乳鉢で粉砕した。この時点ではほと
んど衝撃を加えることなく分離し、500μmの工業用フ
ルイによって所望の粒径の素材を容易に得ることができ
た。
次に素材中の水素分を除去するため、排気しながら200
℃,400℃,500℃,600℃,800℃,900℃,1,000℃の各温度で
4時間加熱し、その後炉冷し室温まで冷却した。処理後
粉体をパルス磁界中で着磁した後に、振動磁力計により
磁気特性を測定したところ、第1図に示すような加熱温
度に対する保磁力の変化を得た。図面でも明らかなよう
に600℃以下では保磁力がほとんど得られないが、900〜
1,000℃で保磁力が最大となった。1,000℃の処理後の試
料は再び部分的に固着し樹脂結合磁石の原料合金粉とし
ては不適当であった。
[実施例2] Nd0.92Dy0.08(Fe0.9150.0855.4 の一般式で示されるように成分元素を秤量し、Arガス中
でアーク溶解して上記組成の原料合金(約100gのインゴ
ット)を3個得た。次に溶融作製した原料合金インゴッ
ト3個をそれぞれ、ステンレス乳鉢にて粒径200μm以
下になるまで機械的粉砕を行い、さらに振動ミルによっ
て平均粒径5μmになるまで粉砕を行った。微粉化後、
実施例1同様にゴムチューブ(40mmφ×100mm)に封入
し、磁場中で静水圧下5t/cm2の圧縮成形をして圧粉体を
作成した。次にこの圧粉体を真空排気(約10-3Torr)し
た後、1,080℃,1時間加熱し圧粉を固着し、室温まで冷
却後、熱処理炉から取出し、ステンレス製の高圧容器に
入れ、50kg/cm2の水素ガスを導入して2時間処理し、水
素吸収により崩壊させた後に、300℃において真空熱処
理を施し、その後振動ミルで各インゴット3個をそれぞ
れ粉砕し、平均粒径26μm、19μm、14μmの粉体3種
を作成した。
この各々を磁場中において静水圧下5t/cm2で圧縮成形し
て磁石体を成形し、820℃,2時間における熱処理による
脱水素処理を行った後、エポキシ樹脂の真空含浸させ、
常温にて樹脂を硬化させた。下記表1にこの得られた磁
石3種の磁石特性結果を示すと共に、第2図にそれぞれ
3種の減磁曲線を示す。
〔比較例1] 次に比較例として、水素粉砕を行わずに合金粉を製造し
た。すなわち、実施例2同様に Nd0.92Dy0.08(Fe0.9150.0855.4 の一般式で示されるように成分元素を秤量し、Arガス中
でアーム溶解し、溶融作製した原料合金インゴットをス
テンレス乳鉢にて粒径200μm以下になるまで機械的粉
砕を行い、さらに振動ミルによって平均粒径5μmにま
で粉砕を行った。微粉化後、ゴムチューブ(40mmφ×10
0mm)に封入し、磁場中で静水圧下5t/cm2の圧縮成形を
して圧粉体を作成した。次にこの圧粉体を真空排気(約
10-3Torr)した後、1,080℃,1時間の熱処理を施し圧粉
を固着し、室温まで冷却後、実施例2のように水素粉砕
を行うことなく、この磁石体に対し機械的な粉砕を加
え、粒径500μmとし、さらに振動ミルにおいて粉砕し
て平均粒径16μmとし、磁場中で静水圧下5t/cm2の圧力
をかけて圧粉体を形成した。
次に圧粉体を820℃、2時間の熱処理を行い、得られた
磁石体にエポキシ樹脂を真空含浸させ、常温にて樹脂を
硬化させた。この得られた磁石の測定結果を表2に示す
と共に、第2図にその減磁曲線を示す。第2図から明ら
かなように、比較例と実施例2に比較した場合、水素粉
砕したものの方が大きな保磁力が得られた。
[実施例3] Nd0.88Dy0.12〔(Fe0.9Co0.10.9150.0855.6 の一般式で示されるように成分元素を秤量し、前実施例
同様にArガス中でアーム溶解にて上記組成を作製し、ス
テンレス製の高圧容器に入れ、50kg/cm2の水素ガスを導
入して2時間放置し、水素吸収により崩壊させ、10〜50
0μmの粒子を得た。その後、磁場プレスにおいて20kOe
の磁界中において4t/cm2の圧力をかけて圧粉体を作成
し、800℃、2時間の熱処理を施す事によって脱水素処
理を行った。この過程では、粒子が互いに点接触状態で
結合しているので、再度ステンレス乳鉢中で機械的な衝
撃を与えないように最小限の力で粉砕し、500μm以下
の粒子を作成し、エポキシ樹脂を含浸させ常温で硬化さ
せた。この得られた磁石の測定結果を表3に示す。
[比較例2] また、比較のため水素吸蔵崩壊を行わず、実施例3と対
比しつつ、機械的粉砕のみで得られる10〜500μmの粒
子を形成した磁石の測定結果を表4に示す。また第3図
にこの得られた磁石の減磁曲線を比較して示す。第3図
からも明らかように、比較例と実施例3を比較した場
合、水素粉砕したものの方が、機械的粉砕のみのものよ
り大きな保磁力が得られた。
[実施例4] Nd0.92Dy0.08〔(Fe0.97Co0.030.920.085.4 の一般形で示されるように成分元素を秤量し、前実施例
同様にArガス中でアーム溶解にて上記組成合金を作製し
た後、ステンレス乳鉢にて機械的粉砕を行い、粒径200
μm以下とし、さらに振動ミルを用いて平均粒径5μm
になるまで粉砕し、実施例3同様に磁場中にて4t/cm2
圧力を加えて成形し、真空中で1080℃,1時間の熱処理を
施した。
その後、磁石体を常温にてステンレス製の高圧容器に入
れ、50kg/cm2の水素ガスを導入して2時間放置し、水素
吸収により加工物化させ崩壊作用を与え崩壊させた後、
300℃において真空熱処理を施し、その後振動ミルを用
いて粉砕し、平均粒径16μmを得た。さらに磁場中にて
4t/cm2の圧力を加えて成形し、900℃,2時間の熱処理を
施し、その後エポキシ樹脂を真空含浸させ、常温にて樹
脂を硬化させた。表5にこの磁石の測定結果を示す。
[比較例3] また、比較例として水素吸蔵しないものを作成し、この
磁石の測定結果を表6に示すと共に、第4図にそれぞれ
の減磁曲線を示した。
この第4図からも明らかなように、比較例と実施例4を
比較した場合、やはり水素粉砕したものの方が大きな保
持力が得られた。
[発明の効果] 以上のことから、本発明により、樹脂成形する前工程で
水素化粉砕することにより所望の10〜500μmの粒子を
容易に、かつ何ら機械的歪を加えることなく製造でき、
600〜1,000℃の脱水素処理を実施することから、残留磁
化Br,保磁力iHc共本来の磁気特性を発揮できるので希土
類鉄系合金を樹脂結合型永久磁石用原料粉体に適用する
のに効果的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における加熱温度に対する保磁力を示す
磁気特性曲線である。 第2図は本発明における実施例2と比較例を対比する加
熱温度に対する保磁力を示す磁気特性曲線である。 第3図は本発明における実施例3と比較例を対比する加
熱温度に対する保磁力を示す磁気特性曲線である。 第4図は本発明における実施例4と比較例を対比する加
熱温度に対する保磁力を示す磁気特性曲線である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−135605(JP,A) 特開 昭61−270316(JP,A) 社団法人粉末冶金技術協会編「金属粉の 生成」35頁、昭和39年日刊工業新聞社発行

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R(T1-yBy(ただしRは少くともNdを
    含む希土類金属元素の一種もしくは二種以上を示し、T
    はFeもしくはFeおよびCoを示し、0.05≦y≦0.10,4.5≦
    z≦6.5の範囲で規定される。)の一般式で示される組
    成からなる樹脂結合永久磁石用の合金粉末の製造におい
    て、溶製合金を粗粉砕し、ついで振動ミルによって微粉
    砕し、得られた粒子を圧縮成形して圧粉体を作成し、こ
    の圧粉体を、加熱して固着した焼結体を水素雰囲気中に
    封入して水素化合物を形成させて崩壊させた後に、再び
    機械的に粉砕し、10〜500μmの粒径の粒子を得、これ
    を600〜1,000℃に加熱することによって脱水素処理する
    ことを特徴とする樹脂結合永久磁石用の合金粉末の製造
    方法。
JP60164668A 1985-07-25 1985-07-25 樹脂結合永久磁石用の合金粉末の製造方法 Expired - Lifetime JPH07110965B2 (ja)

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社団法人粉末冶金技術協会編「金属粉の生成」35頁、昭和39年日刊工業新聞社発行

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