JPH07111427B2 - 免疫診断薬を製造する方法 - Google Patents

免疫診断薬を製造する方法

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JPH07111427B2
JPH07111427B2 JP63509136A JP50913688A JPH07111427B2 JP H07111427 B2 JPH07111427 B2 JP H07111427B2 JP 63509136 A JP63509136 A JP 63509136A JP 50913688 A JP50913688 A JP 50913688A JP H07111427 B2 JPH07111427 B2 JP H07111427B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は一般的には免疫学的分析法の使用に関する。特
に,本発明は,免疫学的分析が通常行われない物質の検
出および定量に,このような方法を使用することに関す
る。例えば,水中,土壌中,および空気中に存在する極
微量の汚染物質は,通常,高速液体クロマトグラフィー
により検出されるが,本発明の方法で製造される物質に
より簡便に検出され得る。
背景技術 医学および獣医学の分野で広範囲の生物学的化合物を検
出するために免疫学的分析法を利用することは非常に普
及しており,分析を行うための方法およびその変法がよ
く知られている。実際,最近では,構成を再設計するこ
とにより分析法の簡便さを向上させることに多くの努力
が払われている。例えば,粒子凝集法を記載した,米国
特許第4,427,781号を参照されたい。この方法は,所望
の低分子量のハプテンに対する抗体が,これらのハプテ
ンが付着している粒子を凝集させる能力に依存する。米
国特許第4,447,526号には,別の変法が開示されてお
り,分析されるべきハプテンが試薬へ特異的に結合する
場合に,ラベルの性質が変化するという利点を有する分
析法が記載されている。これらの開示内容は,分析の簡
便さまたは感度を高めるための特異的分析法を記載した
何百ものうちの2つにしかすぎない。これらの分析法は
抗体分子(または抗体のフラグメント)と検出されるべ
き分析物との間における特異的な相互作用に依存してい
る。
この特異的な相互作用に依存しているために,いかなる
特定の分析物に免疫に基づく分析法を適応できるかは,
要求される特異的な相互作用に対して適切な抗体が得ら
れる可能性に依存する。注意すべき2つの局面がある。
第1に,抗体およびそのフラグメントが,分析物と,分
析される試料中の不純物であり得る他の物質とを区別す
る能力が適切でなければならない。すなわち,特異性が
高くなくてはならない。第2に,抗体またはそのフラグ
メントが分析物に強く結合する能力も重要である。すな
わち,親和性が分析法の感度を決定する。例えば,David
の米国特許第4,376,110号には,モノクローナル抗体を
使用して,所望の相互作用の親和性を向上させることが
開示されている。
検出のための候補である分析物は多数存在し,それに対
して特異的に強く結合できる抗体を標準的なインビボ法
で産生させることは困難である。よく知られているよう
に,特定の物質に対する抗体を通る通常の方法は,この
物質をラットまたはマウスのような適切な分析物に投与
すること,および適切な抗体を分泌し得るB細胞を生産
する分析物の免疫系に依存することを含む。力価が充分
に高ければ,ポリクローナル抗血清が分析に直接使用さ
れるために得られ,結果が充分に満足なものであるか,
あるいは脾臓のようなB細胞源が所望の抗体を分泌し得
るハイブリドーマを得るために融合パートナーを提供す
るために使用されるかのいずれかである。これらのハイ
ブリドーマは所望の分析物に特異的な抗体を生産するた
めにスクリーニングされ得る。物質が免疫原性であるの
に充分に大きく,抗体を産生する前に動物を殺さなくて
よいように充分に毒性がなく,この方法を実施するのに
充分な量が得られるように充分に費用がかからなけれ
ば,これらの方法は良好に行える。このことは,常にそ
うであるとは限らない。
大きさが不充分であるという問題は,分析物またはそれ
らを修飾した形態のものを担体と複合化させることによ
り,しばしば解決され得る。担体は,小さすぎるので免
疫系に無視されるものに,免疫原性を与えるために必要
な大きさを与える。現在では,このより便利な方法を使
用することにより,この範疇に属するある種の特異的分
子に対する抗体を産生することが可能である。例えば,
米国特許第4,456,691号では,ポリ塩化ビフェニル(PC
B)を化学的に修飾し,それを担体に複合化させること
により,PCBと反応する抗体を調製する方法を開示してい
る。除草剤のアトラジンについて類似した方法が米国特
許第4,530,786号に記載されている。しかし,このよう
な方法は繁雑であり,各分析物に対して再設計されなけ
ればならない。また,複合体により産生される抗体は,
実際に,分析物に作用しないかもしれず,むしろ分析物
と担体との接合部分に作用するかもしれないので,成功
するとは限らない。この方法により,「中和」抗体(す
なわち,分析物自体と反応する抗体)を得ることは,著
しく困難である。
もちろん,毒性の問題が充分に重大で,方法全体を失敗
に終らせるかどうかも,偶然の問題である。必要とされ
る抗原量の利用度に関して,このパラメーターを最小に
するための必要性は,特定の抗原に依存する。
治療の分野においても,類似の問題が発生する。まだ開
発段階ではあるが,治療および/または診断のために,
分析物自身の腫瘍と免疫特異的な,標識または毒素と複
合体を形成した,あるいは形成していないモノクローナ
ル抗体を投与する治療法が、ある程度は良好な結果を与
えてきた。この分野で有用なモノクローナル抗体を得る
ためのある方法は,腫瘍組織を取り出し,この組織を免
疫原として使用し,そしてKohlerおよびWilsteinの方法
と,適切なスクリーニング法とを用いて,誘導されたモ
ノクローナル抗体を調製して選び出す方法である。明ら
かに,これは繁雑な方法である。というのは,モノクロ
ーナル抗体パネルを構築するのに充分な免疫処置を実施
するには,数カ月が必要であるからである。その時まで
に,被検体の病状が救済できないぐらいに悪化し得る
し,または腫瘍の抗原性のプロフィールが実質的に変化
し得る。適切な抗体が,既存の大きいパネルから選択し
得るならば,これらの困難を克服し得る。腫瘍を治療す
るのに適切なパネルは,すでに存在する(Oldham,R.K.,
JBiol Resp Mod(1987):227−234)。さらに大きな
パネルはまた,組換えDNA技術を使用して調製され得
る。適切な相手を得るためにこのパネルをスクリーニン
グする方法は,治療のための正しい抗体を選択するのに
有用である。
この後者の応用は,次のような事実を表している。つま
り,当該技術分野では,すべての可能な抗原に対して有
効であり,かつ繰り返すことができる一般的な手法を使
用して,任意の抗原に関して所望の親和性および特異性
を有する抗体を得るための一般的な方法が,提供されな
いということである。
しかし,逆の問題,すなわち所定の抗体に対するミモト
ープを見い出すことが,Geysen,H.M.,PCT出願WO86/00991
(1986年2月13日付で公開)により提出されている。以
下で使用される「ミモトープ」という用語は,Geysenの
出願におけるこの用語の使用法にほぼ対応している。
発明の開示 本発明は,任意の所望分析物(以前は免疫分析を実施し
得なかった分析物を含む)に対する免疫学的試薬を製造
して,所望の標的を反応させるために既存のセットから
適切な抗体を選択する方法を提供する。本発明の方法の
様々な局面はすべて,原則としては,インビトロで行な
われる。しかし,場合によっては,インビボでの免疫グ
ロブリン体細胞多様化系(immunoglobulin somatic div
ersification system)を利用すると,より便利であり
得る。
本発明はまた,様々な特異性を有する抗体のパネルに対
する反応性の特異的なパターンを利用することにより,
特定の分析物のプロフィールを表す方法を提供する。本
発明は,ミモトープの多様なセットと,分析物との間の
競合を使用した競合結合分析により,このようなプロフ
ィールを確立する新規な方法を提供する。それにより,
本発明は,所望の分析物に対するミモトープを得るため
の新規な方法を提供する。これらのミモトープは,分析
物と免疫反応する抗体の増大した特異性および親和性を
得る際に有用であり,そして競合分析用の試薬としても
有用でる。本発明はまた,リバースイメージモノクロー
ナル抗体パネル(reverse image monoclonalantibody p
anel)に対する標的をスクリーニングすることにより,
所望の標的に対して高い特異性を有する抗体を選択する
方法を提供する。
このように,ある局面では,本発明は,所望の分析物と
反応する抗体を得る方法に関する。この方法は,無秩序
に発生し,永久増殖化された抗体産生細胞のパネルを,
分析物と競合する代表的なミモトープの混合物と反応さ
せること;および,この分析物が充分に競合するような
抗体を産生する細胞を取り出すことを包含する。ミモト
ープパネルは,無秩序(random)から最大多様性(maxi
mally diverse)に変化し得る;ミモトープの最大多様
性パネルは,わずかなメンバーしか必要とせず,それゆ
え有利である。適切な抗体または抗体のセットが同定さ
れているだけでなく,そのような抗体の連続した供給源
が提供されることは,直ちに理解される。このようにし
て得られた抗体は,この時点で,所望の試薬を供給する
のに充分に特異的であり,かつ充分に強く結合してい
る。このことは,高濃度の既知成分を定常的にモニター
することを意図する応用分野では,特に正しい。しかし
そうではない場合には,本発明はこれらの性質を最適に
する別の方法を提供する。
第2の局面では,本発明は,所望の分析物に対するミモ
トープを得る方法を提供する。この方法は,上記の手法
を実施すること;および選択された細胞によって分泌さ
れる抗体の反応性について,ミモトープ(一般的には,
最初の混合物に含まれていたミモトープ)のパネルをス
クリーニングすることを包含する。選択された抗体と反
応するミモトープは,このように,ある種の免疫グロブ
リンと結合することに関しては,分析物と同様に挙動す
るが,毒性またはT細胞認識に関しては,必らずしもそ
うではない。それゆえに,分析物と反応するポリクロー
ナル抗血清は,ミモトープを代用の免疫原として投与す
ることにより得ることができる。
この可能性から本発明の第3の局面が導かれる。すなわ
ち、最初に得られた抗体の親和性および特異性を向上さ
せる方法である。ミモトープは分析物に対する代用免疫
原を与えるので,ミモトープは,ラット,マウスまたは
ヒツジのような動物を免疫し,そして,従来の永久増殖
化法およびスクリーニング法を用いて,所望の特異性を
有する抗体を得るために使用され得る。後者のインビボ
法は,得られたB細胞のレパートリーを永久増殖化して
スクリーニングする方法に関しては従来のものである
が,ミモトープを使用するという点でユニークである。
ミモトープが分析物の代用となる能力は、化学的構造よ
りむしろ,相同性の機能試験により定義される。これら
のミモトープは,分析物を免疫し,得られたパネルをス
クリーニングするのに使用される。分析物自体は,これ
らの方法のいずれにも使用される必要はない。
本発明はまた,上記の方法を実施するのに有用なキット
にも関する。
簡単に言えば,本発明の一部をなす様々な方法は,スク
リーニング法に単一のミモトープまたは単一の抗体を使
用することとして説明してきた。しかし,複数の成功す
る候補を表わすパネルのサブセットを利用することも,
本発明に含まれ,ある種の抗体あるいはある種のミモト
ープを使用する方法の改良となる。この変法では,永久
増殖化された抗体産生細胞の最初のグループから,単一
の抗体を産生するものを選択する代わりに,例えば、約
10または15個のこのような細胞のサブセットを使用す
る。このセットから産生される抗体は,次いで,ミモト
ープのパネルをスクリーニングするための混合物として
使用され,そして再び,単一の最も反応性を有するミモ
トープを選択する代わりに,例えば,10または15個のミ
モトープのサブセットが選択される。この混合物は,次
いで,免疫処置法に使用され,免疫された生物は好まし
いミモトープのグループに共通する特徴に応答するB細
胞を特異的に増殖させる。免疫された動物のB細胞抗体
分泌細胞を永久増殖化させることによって得られたモノ
クローナルパネルは,ミモトープのサブセットプールと
抗原との間で競合を起こさせることにより再びスクリー
ニングされ得,そして最も成功したものが選択される。
分析物と非常に特異的にかつ強く結合する単一の抗体を
提供することに加え,スクリーニングは,さらにサブセ
ットを提供する。分析物に関するサブセットの反応性パ
ターンは保存され,特定の目的分析物の存在を,不完全
に交叉反応する同種のものと区別されるように特徴付け
るのに利用され得る。
この概念のある応用においては,例えば,25〜75個の抗
体の扱いやすいパネルが使用され得る。このようなパネ
ルのプロフィールは,従来の免疫分析法により形成さ
れ,あるいは修飾も標識もされていない分析物と,標識
されたミモトープ混合物との競合分析により有利に形成
され得る。パネルは分析物の同定に使用されるか,ある
いは特定の分析物との反応性により形成されたパターン
の大きさを分析物の濃度の関数としてモニターするため
に繰り返し使用され得る。
このように,本発明の他の局面は,1つまたはいくつかの
無秩序パネルから選択された限られた抗体パネルに関す
る特異的な分析物の反応性パターンを利用することに関
する。この局面では,本発明は,所望の分析物に対して
様々な反応性を有する抗体のパネルに関する。また,必
要に応じて,本発明は標識されたミモトープ混合物に関
する。このミモトープ混合物は,それと競合する分析物
と,パネル上の各抗体との様々な反応性レベルを確認す
るのに有用である。所望のプロフィールを形成すること
を容易にするために,固体支持体上のパネルを提供する
新規な方法もまた本発明に含まれる。
本発明のさらに他の局面では,モノクローナル抗体の相
補的なセットを形成するために,ミモトープの最大多様
性セットが利用される。このモノクローナル抗体の相補
的なセットは,ミモトープのインバースイメージを構成
する。これら2つの参照セット(一方はミモトープのセ
ットであり,他方は抗体のセットである)の間の厳密な
相補性は,指標化システムを提供する点で,さらに有用
である。この指標化システムにより,交叉反応を起こす
可能性がある抗体の大きなコレクションに対して,少量
の分析物が間接的に試験される。このような予備選択法
が低コストであり,かつ敏速に行えることは,例えば患
者に特異的な腫瘍抗原に対する抗体を探索するのに,し
ばしば有益である。本発明はまた,ミモトープの最大多
様化セットを特定する方法に関し,そしてこのように特
定されたセットに関する。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の方法による固形支持体に結合した抗体
のパネルを示す。
第2図は3個の異なる抗原に関する335個のメンバーか
らなる基礎抗体パネルの結合係数のパターンを示す。
第3図は疎水性指数(hi)および疎水性モーメント(h
m)に関して変化するように設計された多様性ミモトー
プのリストを示す。
第4図は第3図のペプチドにおけるhiおよびhmの範囲を
示す。
第5図は分析物のプロフィールの展開を示す。
第6図は2個のミモトープ間の競合分析を示す。
第7図は24個の多様性ナノペプチドアミドからなるセッ
トのアミノ酸配列を示す。
第8図は第7図に示すセットの16個のメンバーが任意の
抗体と結合することを試験した分析結果を示す。
発明を実施する様式 A.定義 ここで使用されているように,「ミモトープ」(mimoto
pe)は,所望の抗原あるいは分析物と免疫特異的に結合
する抗体の抗原結合領域に対して相補性を有する分子の
部分を意味する。すなわち,一般的には,分析物のエピ
トープに対応する領域を意味するミモトープは,一般的
には,エピトープが示す空間的構造および電荷構造と正
確に同じものを有さない。しかし,ミモトープがまた,
それを有する分子を所望の抗原結合抗体に特異的に結合
させるのであれば,この定義が満足されるミモトープは
短いペプチド配列であるのが便利である。というのは,
非常に様々なペプチドが容易に合成され得るからであ
る。しかし,このことは理論的根拠に必要ではない。例
えば,糖質または界面活性剤もまた,この定義を満足す
るように挙動する。このようなミモトープの無秩序パネ
ル(randompanel)および多様性パネル(diverse pane
l)のいずれもを得ない手段が,これらの分子に関連す
る現在の利用可能な合成技術に含まれることは容易に理
解される。もちろん,これらの化学的タイプの各ミモト
ープは構築され得る。
典型的には,抗体との反応性を有するエピトープは,大
きな分子の内部に存在する。例えば,ペプチドの場合,
この分子の部分はペプチド鎖の伸長部分であり得るか,
あるいは同時にペプチドはある種の他の物質と複合体を
形成し得る。場合によっては,分子の付加的な部分が特
定の機能を果すこともある。ミモトープが免疫原として
使用されるべき場合には,付加的な大きさが必要とされ
る。というのは,たいていのミモトープ領域は3〜6個
のアミノ酸からなる比較的短いアミノ酸配列によって表
現されるからである。他方,ミモトープは標識可能な物
質と複合体を形成し得る。標識は,蛍光体と複合体を形
成する場合または放射標識された物質を隔離(sequeste
ring)する場合のように直接的であり得るし,また,例
えば,標識を有するアビジンがビオチン/アビジン結合
のビオチンと複合体を形成する場合のように,標識され
た物質を、後で特異的結合により付着させ得る。いずれ
にしても,ミモトープ自体は,しばしば付加的な分子構
造の内部に見い出される。ミモトープという用語は抗体
結合の原因となる領域に関連するものとして定義される
が,この用語は,しばしば複合体を記述するために互換
的に使用される。ある特定の場合に,複合体全体につい
て言及されているのか,あるいは結合特異的領域につい
て言及されているかは分脈より明らかである。
「抗体フラグメント」は,抗体全体の特異的結合性を保
持している抗体のフラグメントを意味する。当該技術分
野では,例えばF(ab′)2,Fab,およびFab′のような
特定のフラグメントがよく知られている。これらのフラ
グメントは様々なプロテアーゼの消化により得られる。
もちろん,組換えにより調製される場合には,抗原認識
特性を保持している任意のフラグメントを同様にして得
ることができる。これらのフラグメントは,抗体全体ほ
ど免疫原性が高くないので,しばしばインビボで有用で
ある。抗体に代えてフラグメントを使用し,同様に特異
的結合させる際に,いくつかの利点があるようである。
特に断わらない限り,インビボあるいはインビトロでの
分析において,抗体について言及されている場合には,
免疫特異的フラグメントもまた使用され得ることを理解
すべきである。
「無秩序に刺激された抗体産生細胞」は,例えば培地に
細菌性リポ多糖類(LPS)を加えることによって非特異
的に刺激され、永久増殖化された抗体分泌細胞を意味す
る。このようにして得られた個々の哺乳類の一般的なB
細胞集団の標本抽出には、中程度の親和性ではあるが,
可能性のあるいかなる抗原とも特異的に反応できる抗体
を生産する細胞が含まれることが知られている。
「無秩序な構造を有するミモトープ」は,様々な空間的
構造および電荷構造を有する表面領域を含むミモトープ
を意味する。以下に述べるように,このような任意の混
合物は,アミノ酸配列からなるペプチドを調製すること
により得られる。個々の位置にあるアミノ酸が数の候補
の中から任意に選ばれるようなしかし,潜在的なエピト
ープに対応する種々様々な表面領域を有する分子のあら
ゆる混合物が含まれる。
「最大の多様性を有するミモトープ」は様々な特性が最
大の多様性を示す代表的な性質を有するパネルを形成す
るように慎重に操作される。ミモトープのセットを意味
する。多様性パネルを構築する際に考慮される適切な性
質は次のものを含むが,必らずしもこれらに限定されな
い:等電点(pI),疎水性指数(hi),疎水性モーメン
ト(hm),双極子モーメント(dm)および「平滑度」。
ミモトープパネルのメンバー間で,これらの性質を多様
化させることにより,ペプチドを無秩序に選択して同等
の多様性が得られるパンルに比べて,パネル中のミモト
ープ数を劇的に減少させることができる。
与えられたパラメーターのセットに関して「最大の多様
性を有する」ペプチドの混合物は各パラメーターの全範
囲にわたってメンバーが広がっている混合物を意味し,
この混合物のメンバーはその範囲内に均一に位置する。
様々なパラメーターの尺度は適切な規格化は,多様性を
もたらす方法を容易にする。例えば、疎水性指数に関し
てメンバーが最大の多様性を示すペプチドの混合物は,
疎水性指数の全範囲内に見い出される混合物であり,こ
の混合物中の2個のメンバーが他の選択された任意の対
よりも疎水性指数が互いにかなり接近していることはな
い。完全な最大の多様性を得ることは困難であるで,こ
の用語は特定のパラメーターについて最も大きな多様性
が得られる混合物に適用される。このように,疎水性指
数(hi)およびpIに関して最大の多様性を有する混合物
においては,類似pIを有するすべてのペプチドは疎水性
指数に関して変化し,類似したhiを有するすべてのペプ
チドはpIに関して変化する。
「インバースイメージパネルまたはリバースイメージパ
ネルあるいはその組合せ」は,抗原/抗体間の相互作用
のうちエピトープ/パラトープ間の相互作用の電荷/空
間的な相補性を意味する。このように,各メンバーがミ
モトープパネルの他のメンバーに比べてミモトープパネ
ルの単一メンバーに対して高い特異性を有するようなモ
ノクローナル抗体のパネルは,対応するミモトープパネ
ルのリバースイメージを有するパネルとなる。このよう
なリバースイメージは,例えば50個のメンバーからなる
パネルの各ミモトープに対して,特定のミモトープに対
する高い親和性を有しているが,残りの49個のいずれの
ミモトープともほとんど結合しないような抗体が見い出
され得ると考えられる。このようなパネルは最大の多様
性を有するミモトープのセットに対して最も簡便に調製
される。
上で述べたように,インバースイメージパネルは,例え
ば競合分析に使用して分析物または抗体のいずれかを特
徴付け得る。好ましくは,インバースイメージパネルの
メンバーは,実用的なセットを構成するように充分に少
数ではあるが,意味するパターンを与えるのに充分に多
数であるべきである。それゆえ,このようなパネルは,
典型的には,10〜100個のメンバーを含み,好ましくは約
40〜50個のメンバーを含む。モノクローナル抗体インバ
ースイメージパネルに対する分析物の反応性あるいはミ
モトープパネルに対する抗体の反応性は,以下で述べる
ように,様々な方法を使用して評価され得る。
B.一般説明 本発明は,免疫検定法に用いる所望の分析材料を得る方
法と,得られた材料に関する。その方法のいくつかの局
面には,多数のランダムに生成した抗体産生細胞および
多数の潜在的ミモトープの使用が含まれる。
本発明の方法が進行するにつれて,特定のパネルもしく
はサブセット内の抗体とミモトープの数が著しく減少す
る。得られた,分析に使用する材料は,高度に特異的
で,強い結合性のミモトープと抗体とを含有し,あるい
は,この材料は,さらに分析物に対して特徴的な反応パ
ターンを示す,これら材料のパネルであり得る。得られ
た抗体のパネルは,目的とする分析法に対して,ますま
す特徴的かつ特異的になる。
要約すれば,この方法は,特定の選択された分析物に対
応する物質を産生する出発点の働きをする,永久増殖化
モノクローナル抗体産生細胞のパネルの生成によって開
始される。反復してスクリーニングするために,このパ
ネルは例えば10,000程度の処理し易い数に制限すること
が好ましい。潜在的分析物の数は数百万であるから,特
異性が犠牲になるとしても、最初のパネルは適切な範囲
をもっているであろう。経験によれば,パネルの数が、
例えば300〜500のように非常に少なくても,初期のプロ
フィールに対する特異性をそれほど大きく犠牲にしな
い。広い特異性は,ランダムに刺激されたB細胞の固有
の性質である。これらのクローンは主としてIgM免疫グ
ロブリンを産生する。組換えにより産生された免疫グロ
ブリンのセットも使用することができる。
所望の分析物のレパートリーに適確に適合させるのに必
要な,可能性のあるパラトープを何百万を産生してスク
リーニングすることが容易に実施できれば,上記のこと
は直接に行うことができる。しかしこれは実質的ではな
い。したがって,本発明のシステムは,スクリーニング
法を実際的な選択範囲に集中させる方法を提供する。
本発明を最も簡単な形態で実施する場合では,必要な特
異性に最も近い基礎パネル抗体が,ランダムに生成した
セットからミモトープを選択するのに利用され,そのセ
ットは,やはり妥当な数のメンバーを含有していなけれ
ばならないので,何百万もの利用しうる分析物の構造の
各々に完全に忠実であることはできない。それ故に,広
い範囲を持った候補ミモトープのパネルが用いられ,最
適な選択物が選ばれる。この“ブートストラップ”段階
をすぎてから,本発明の方法は,その抗体/ミモトープ
結合反応における第1のパートナーを,次いで他方のパ
ートナーを体系的に最適化することを包含する。最適化
の基準は,分析物を検出する性能によって機能的に定義
される。
初期のミモトープが選択されたならば,抗原に応答して
通常活性化される,動物の免疫系の体細胞の多様化プロ
セスを刺激する際に,ミモトープが分析物に代わり得
る。この免疫化に応答して産生されるモノクローナル抗
体のパネルは,次にミモトープもしくはミモトープの混
合物と競合する分析物を用いるか,または分析物を直接
用いてスクリーニングして,最適な候補を選択すること
ができる。その抗体は,主としてIgG形であるが,その
基礎レパートリー前駆体より多様であることは知られて
いる。充分に試験された場合、いくつかは免疫原に対し
て高い親和性を示し,いくつかは免疫原に対して低い親
和性を示す。ミモトープが有効な代替抗原である範囲で
は、多様化されたクローンは,分析物自体に対して高い
親和性を有するメンバーを含む。あるいは,抗体クロー
ンは,免疫グロブリンをコードするDNAの部位特異的変
異導入法により,インビトロでランダム化することがで
きる。
この改良法が不充分な場合は,改良抗体がミモトープパ
ネルをスクリーニングするのに使用可能であり,その結
果,恐らく先に利用したミモトープと異なるミモトープ
が選択あれ,それは分析物に最も密接にマッチするもの
である。この第2の選択されたミモトープは,インビボ
で発生するB細胞が分泌する,スクリーニングされるべ
きモノクローナルの第2パネルを得るために第2免疫化
を行うのに利用できる。この方法はさらに繰返すことが
できる。
この方法のさらに簡潔で有効な形態では、各段階で選択
された単一のミモトープまたは抗体が,分析物に対して
機能的に相同な共通の特徴を有するサブセットに置き換
えられる。これは好ましいことである。なぜならば,特
定の分析物は,その全表面の構造を再生するために重な
っている多数のエピトープを持ち得,そのコレクション
は,コレクションの個々の部分より有用に全表面を模倣
することができるからである。逆にいえば,ミモトープ
は,表面の一部だけが分析物に相同な,広い表面を持っ
ていてもよい。多数のミモトープおよび/または抗体を
用いることによって,共通の特徴が強調される。さら
に,抗体のサブセットは,関連する分析物によって生成
するものとは異なる,単一分析物との相互作用の,特徴
的で再現性のあるパターンを提供するので,特異性は,
個々の抗体自体の反応性によるというよりもむしろ前記
パターン自体によって与えることができる。
したがって、この改変された方法では,少数の,例えば
10もしくは15の元の抗体パネルが,ミモトープのパネル
をスクリーニングするのに使用される。このミモトープ
パネルによってさらに別のサブセット,例えば10もしく
は15のミモトープのサブセットが得られ、これは免疫化
に使用できる。このように,免疫化された動物の免疫系
は,共通の形態(features)に最も強く曝され、免疫化
された動物から得られたモノクローナルのパネルは,こ
れらの共通の形態の方向に充分にそれる(Chua,M.M.,J.
Immunol(1987),138:,1281−1288)。さらに,免疫化
された動物から得たパネルは,この場合または単一のミ
モトープだけが使用される場合を問わず,パネル全体に
わたる結合特異性のパターンを用いて,特定分析物を認
識するパネルの結合配列によって,有用なサブセットパ
ネルを提供する。
本発明の方法に包含される各段階について,以下に詳細
に説明する。
C.出発物質の製造 初期の抗体パネル 抗体産生細胞のランダムパネルはいくつもの方法で作製
することができる。マイトジェンで活性化されたB細胞
が,可能性のある抗原と潜在的に結合できる抗体のラン
ダムセットを産生するということは,ほとんど10年前か
ら知られていた。しかし,これらの刺激された細胞から
分泌される免疫グロブリンの大部分は、IgMであり,親
和性と特異性が比較的低い。前記の処理しやすいレパー
トリーでは,抗原に対する防御が必要であり蹴るため
に,交差反応性が要求されるような何百万もの抗原のい
ずれに対してもあるレベルで結合するのに充分なようで
ある。
リポ多糖類(LPS)のようなマイトジェンを用いて,細
胞融合もしくはウイルス感染によって予め刺激された多
数のB細胞を永久増殖化させると,広範な種類の多数の
抗体のほぼ永久的な起源になる。LPSで刺激するとB細
胞は一部分が分化を起こして良好な融合の参加体にな
る。抗体の産生を刺激し,かような融合を実施する方法
は,例えば,Andersson J.ら,Current Topics on Micro
biol and Immunol(1978年),81巻,130〜138頁;Anders
son,J.ら,Proc Natl Acad Sci USA(1981年)78巻,249
7−2501頁;Goldsby,R.A.ら,Current Microbiol(1979
年)巻,157−162頁に開示されている。融合以外のリ
ンパ球を保存する別の方法がHoward,M.ら,Proc Natl A
ccad Sci USA(1981年)78巻,5788−5792頁,に報告さ
れ,これらのハイブリドーマを抗原特異性について選別
することが,Parks,D.R.らProc Natl Acad Sci USA(197
9年)1962−1966頁,に報告されている。免疫原として
インビトロで用いられている抗原に特異的な免疫グロブ
リンを分泌するハイブリドーマの製造についても報告さ
れている(Luben,R.A.ら,Molecular Immunol,(1980
年)17巻,635−639頁)。
数をより処理しやすい数にするために,大きなランダム
パネルを一般的に使用する改変では,最高の候補に対す
るパネルを狭くする予備選択が行われる。例えば,Casal
i,P.ら,Science(1986年)234巻、476−479頁には,標
識を付けた抗原と結合できるヒトリンパ球を分離するの
に,蛍光で活性化された細胞のソータを使用することが
記載されている。その時,個々の細胞は,回収すること
ができ,エプスタイン・バー(Epstein−Ber)ウイルス
で形質転換され,微細培地で増殖される。このような予
備選択は,所望の分析物に有効に標識を付けることがで
きる場合,本発明の範囲内に含めることができる。この
ような標識付け,例えば分析物をフルオレセインに直接
接合させることによって,またはフルオレセインで標識
を付けたビオチンと結合しているアビジンのようなリン
カー部分に接合することによって行えるならば,Casali
が報告した方法(本願に援用する)が,ミモトープパネ
ルの次のスクリーニングを行う為の,制限されたメンバ
ー,例えば10〜50のメンバーのモノクローナルのパネル
を得るのに使用できる。選択された細胞の永久増殖化
は,エプスタイン・バーウイルスを使用する場合は必ず
しも必要ではないが,標準の融合技術,またはBiotechn
ologies and Experimental Research Incorporated(カ
リフォルニア州,サン・ディエゴ)が市販しているよう
な,現在入手可能な有効な電気融合技術を使う場合は必
要である。
ごく最近に,組換え技術を用いて免疫グロブリンを産生
することが可能になった。それ故に、抗体産生細胞のラ
ンダムパネルを得る他の方法は,免疫グロブリンをコー
ドするDNAをランダムに変異させ,その変異体混合物
を,コードされた変異免疫グロブリンを発現可能な細胞
にトランスフェクトする方法を包含する。免疫グロブリ
ンのタンパクを,イー・コリ(E.Coli)内および酵母内
で発現させるのに成功した。酵母は,産生されたタンパ
クを免疫学的に活性な形に加工する。例えば,酵母内で
の免疫グロブリンの合成と,インビボでの組立ては,Woo
d,C.R.ら,Nature(1980年)314巻,446−448頁,に報告
されている。抗原と結合可能な“本来の”および“二量
体”の抗体断片のイー・コリ内での合成も報告されてい
る(Skerra,A.,Science,(1988年)240巻、1038−1041
頁;Butler,M.ら,上記分献1041−1043頁)。
上記の方法のいずれかによって、永久増殖化されたB細
胞,または免疫グロブリンの発現系を有する組換え体宿
主細胞のいずれかの細胞パネルが得られる。全くランダ
ムのパネルを用いる場合,約10,000のメンバーのパネル
が必要であり得る。少なくとも50,000のメンバーのパネ
ルは,より良好な代表的な面(cross−section)を提供
する。しかし最近の実験結果は,少ない数でもいくつか
の目的い対しては満足し得る状態であることを示してい
る。
このような実験の結果を第2図に示す。第2図Aは,実
施例1に記載したようにして生成し,短いペプチドのカ
シニン(kassinin)に対して定量的にスクリーニングし
て“結合係数”(すなわちその結合はバックグランドに
対して補正して観察された)を測定した,335のモノクロ
ーナル抗体の結合定数を示す。(スクリーニングは市販
されているBio−Radドット・ブロット法の変形法で行っ
た。)第2図Aに示すように,335のMabのうちわずかに
1つだけが3500〜4000の結合係数を有し,2つの別のMab
が約1500の結合係数を有し,また約1000の結合係数を有
する抗体もいくつかあるが,大部分は,この非常に単純
な抗原に対する結合性が非常に低い。
第2図Bは,より複雑な抗原すなわち単純なフィラメン
ト状のファージF1に対して試験した同じ結果を示す。こ
の例では,多数回ランダムに反復された少数のエピトー
プによって,ほとんどすべてのパネルは,IgMの多価性に
よって多分結合が増大する場合に,抗原に対してかなり
の結合性を有する。
第2図Cは,高度に複雑な抗原であるキーホール・リン
ベット・ヘモシアニン(KLH)に対して同様なアッセイ
を行った場合の結果を示す。この場合,さらに多くのエ
ピトープが存在し,その結果,抗原に対してかなりの親
和性をもった多数の抗体が存在する。
第2図A,第2図Bおよび第2図Cに示す結果は,第2図
Dに要約され、第2図Dには,これらの3物質のネズミ
の基礎レパートリー12対する結合係数の分布をプロット
している。図に示すように,カシニンに対して高い結合
性を有するモノクローナルの割合は非常に小さい。それ
にもかかわらず,たった335Mabのパネルの中には,かな
りの親和性を示す少なくとも少数の抗体が見出されてい
る。
これらの結果には,いくつもの重要な結果が含まれてい
る。第1に、抗原が、正しい複雑性を有し,第2図Aの
場合のように,、パネル内の少数の抗体に確実に分離す
る場合,基礎パネルは過度に大きい必要はない。第2
に,高結合性Mab自体のサブセットパネルが,有用な分
析器具になる。このパネルに対するカシニンの“フィン
ガープリント”は,第2図Aに示すパターン由来のもの
であるが,試験試料中のカシニンの濃度をモニターする
のに有効に使用できる。カシニンの濃度の増減は,2もし
くは3の高い結合性の抗体への結合の内部的にばらつき
の少ない測定値によって示すことができる。
モノクローナル抗体の基礎パネルをどのようにして作製
しても,これらの培養物は,マイクロタイタープレート
内か,または分析物もしくはミモトープと結合する性能
について上清を容易に分析できる他の通常の基質上で,
増殖させることができる。本発明のひとつの態様はキッ
トに関し,このキットは,本発明の方法においてスクリ
ーニングするための適切な基質上に支持された抗体産生
細胞のこのパネルまたはこのあとで製造されたパネルで
構成されている。適切な形態のキットは,マイクロタイ
タープレート;ニトロセルローンス;シートとして利用
できる,活性化された形態のナイロンなどのポリマー;
およびフィルター紙の中に固化させたアガロース誘導体
を含む。
初期のランダムパネルは,目的に対する特異性と親和性
とを犠牲にした抗体のコレクションを表すと考えられる
ので,多数のメンバーが必要な場合,それは,広範囲の
分析物の分析に有用な追加の物質を産生する手段として
よりも,特定の分析物の分析用にキットに入れることは
それほど有用ではない。したがってこのパネルは,試験
キットとして包装されるよりも,生産もしくはリサーチ
用器具として,より適切に保持される。しかし,これら
の最初に製造された抗体のサブセットは,特定の分析物
に関して,特徴的な充分なパターンを産生し,同様に試
験用基質としても役に立つ。
ミモトープ類 本発明の方法の最初の段階で必要なのは,ミモトープ類
の混合物であり,そのいくつかは,少なくとも満足すべ
き程度に,分析物の結合能力に似せることができる。公
知の三次元構造の抗原に対する合成のエピトープを提供
しようとする初期の試みは,例えばAtassi,M.Z.ら,J B
iochem(1977年)252巻,8784−8787頁,に記載されてい
る。
上記のように,ミモトープ類の化学的性質は,理論的な
意義よりもむしろ簡単さの問題である。潜在的なミモト
ープのセットを構築する2つの極端な方法を採用するこ
とができる。一方の方法では,ランダムセットが非常に
多数のメンバーを持っている。ランダムで広範囲の三次
元の分子構造(moleculararchitecture)の好適な起源
は,ランダム配列の3〜6アミノ酸ペプチド類の合成で
ある。単に20個の正式にコードされたアミノ酸を利用し
た場合,203すなわち8000の可能性があるトリペプチド
が存在する。少なくとも500個のトリペプチドの混合物
が必要であり,5000もしくは10,000が好ましい。実際に
必要な数は,残基の選択を最適化することによって最少
にすることができる。例えばバリンの代わりにアラニン
を用いることは物質的に異なるペプチドを示さないが,
チロシンの代わりにアラニンを用いると大きな問題にな
る。勿論,3−アミノ酸配列に対する理論的に可能なミモ
トープの数は,合成ペプチド法を用いる場合,アミノ酸
の候補の数を2倍にすることによって少なくとも8倍に
することができる。これは,配列に入れる候補として修
飾した側鎖を有する追加の20個のアミノ酸を含めるか,
またはその−異性体を含ませることによって実施でき
る。この場合,403の可能なトリペプチドが得られる。
多数のミモトープ構造を提供するひとつの方法が,Geyse
n,H.M.の国際特許公開第W06/00991号(前出)に記載さ
れているが,この文献には,固相合成用の多数の支持体
上での連鎖延長工程に多数の残基を導入することによっ
て多数のペプチドが同時に得られることが記載されてい
る。またGeysenは,ミモトープ構築の出発点として全体
で400個の可能性のある“天然の”ジペプチドに対する
抗体の試験について記載している。利用しうるペプチド
の数は,ペプチド連鎖がエピトープの大きさの領域(6
個のアミノ酸まで)を超えて増大すると,もちろんそれ
にしたがって増大する。
さらに,ランダムに構築するが必ずしもそれほど多様で
ない場合,多数のミモトープのパネルが,天然に見出さ
れるタンパク混合物を激しく加水分解することによって
得ることができる。例えば,酵母エキスは,トリプシ
ン,キモトリプシン、コラゲナーゼ,キモシン,エンテ
ロキナーゼなどのようなプロテアーゼの混合物で加水分
解するか,またはこれらで順に処理して加水分解するこ
とができる。生成物は多数の小分子量のタンパクであ
り,これらのタンパクは所望により,SDSゲル上で,例え
ばBolton−Hunterの125I法を用いて標識を付けて分離す
ることができる。これらの個々のSDSバンドは,ウエス
タンブロット紙に転写させて個々のミモトープのパネル
を得ることができることが示されている。未標識の転写
されたミモトープ,またはミモトープが候補抗体に結合
される場合に次の標識づけに競合した方法で標識をつけ
たミモトープは,候補ミモトープを,基礎レパートリー
の予め選択されたメンバーについて同定する手段として
用いることができる。
1セットのミモトープを構築する別の好ましい方法は,
最大限に多様なセットを構築する方法である。このセッ
トによって,残基の選択を改良されたレベルに最適化す
ることによる,上記の数の最少化を達成することができ
る。概念的に,ペプチドのようなミモトープの多様なセ
ットの構築は,ある定義された性質が,全範囲にわたっ
て組織的に変動するペプチドを設計することによって行
われる。考慮すべき適切な性質は,ペプチドの全体の電
荷,全体の疎水性,その疎水性モーメト,その形態の一
般的な特性(すなわち滑らかか,もしくは凹凸がある)
および電荷の分布である。ペプチドが,ミモトープの最
も簡便な例として用いられる場合,これらの特性は,利
用されるアミノ酸の公知の特性と,タンパクのX線結晶
分析法由来のデータとを用いて,そのアミノ酸配列から
予測することができる。
さらに,ペプチドの三次元構造は熱攪拌で変動するの
で,所望の形態を安定化する手段を利用することが有用
である。ペプチド類を形態を限定する方法は,当該技術
の分野で公知である(例えば,Weber,D.F.ら,Nature(1
981年)292巻,55−58頁;Friedinger,R.M.ら,Scinece
(1980年)210巻,656−658頁,参照)。
6−mersのパネルを得るこの方法の1態様を例示すれば
以下の通りである。電子雲のパターンを決定するパラメ
ータは,候補によって広く変動するばずである。例えば
製造された候補のペプチドは,疎水性指数が,パネルを
横切って着実に増加するように選択されなければならな
い。構造に関連する疎水性指数の考察は、Janin,J.,Nat
ure(1979年)277巻,491−492頁に記載されている。そ
の上,タンパクの両親媒性は,残基の疎水性を周期的に
調節することによって変動させることができる(Eisenb
erg,D.らProc Natl Acad Sci USA(1984年)81巻,140−
144頁;Eisenberg,D.ら Nature(1982年)299巻371−37
4頁)。この両親媒性は,ペプチドの二次または三次の
コンホーメーションによってきまり,分子の一部分もし
くは面が水溶性で,残りの部分が疎水性であることによ
る。さらに,正もしくは負に帯電したアミノ酸残基が存
在することによる電荷のパターンは,候補のパネルで組
織的に変えることができる。
最初の候補パネルは,これらのパラメータが多様である
が,市販されているミクロタイタープレートとタンパク
合成装置のロッド(Cambridge Research Biochemical
s)の設計を反映して,簡便にするために,約90〜100の
ペプチドで構成することができる。これは,所望のミモ
トープの特徴を組み立てるのに充分な数である。合成
は,通常の,一般に商業的に入手できる方法を用いて実
施され,次に個々の候補のミモトープのパネルをスクリ
ーニングのために用意する。
より完全な多様化は,アミノ酸の追加の性能を用いて行
うことができる。このより多様なパネルを構築する際に
は,文献で知られている個々のアミノ酸の性質を利用す
る。以下の第1表は,20のコードされたアミノ酸のうち
の19の性質を編集したものである。システインはこの表
すなわちこのセットに含めなかった。というのは,標
識,担体,固体支持体などのような付加部分に接合させ
るためこの残基を用いることが好都合だからである。
第1表のパラメータから,セットにわたって変え得る5
つのパラメータを得ることができる。これらのパラメー
タは以下のとおりである。
1)疎水性指数(hi)は,アミノ酸成分の個々の疎水性
指数の,ペプチド内のアミノ酸についての合計である。
これは,n個のアミノ酸からなるペプチドについて下記式
で表すことができる。
2)等電点(すなわちpI)は,イオン化可能な基のpka
の平均値で近似することができる。
第3,第4および第5のパラメータは,コンホーメーショ
ンに依存し,疎水性モーメント(hm),双極子モーメン
ト(dm)および“波形因子”(corrugation factor)
(cf)として標識をつけることができ,cfは平滑性を評
価する。これらのパラメータは,類似の方法で計算する
ことができ,それぞれの場合について,適切な性能関
数,すなわち周期δの周期性の要素の強度(但しδはα
−ヘリックス(100°)もしくはβ−シート(170°)と
一致すると定義する)のフーリエ変換のモジュラスであ
る。正しいδ値の指定は、そのペプチドによって通常考
えられるコンホーメーションか,またはペプチドの設計
者によって制御されるコンホーメーションによって決ま
る。
しかし,得られたパラメータのセットのメンバーの間の
一般的な関係は,コンホーメーションについてなされた
仮定にかかわらず,明らかな変化がないことは明白であ
る。したがって,上記パラメータが,例えばα−ヘリッ
クスコンホーメーションを考慮してセットの全メンバー
について計算された場合,得られた結果のパターンは,
たとえペプチドが実際にα−ヘリックスの形態でなくて
も“真の”パターンからそれほど変わらないであろう。
この結果は,認識され,指令されたコンホーメーション
を得るのに不充分な長さの非常に短いペプチドについて
特に重要である。
それ故,3つのパラメータ,すなわち疎水性モーメント
(hm),双極子モーメント(dm)および波形因子(cf)
の計算は次のようにして行われる。
式中でhmについてはH=hi;dmについてはHはpH7におけ
る全体の電荷;およびcfについてはHは体積である。
これらの5つのパラメータの変化を最大にすることに基
づいた多様なセットの生成は,種々の選別法を用いて行
われるが,特に好ましい方法は次のとおりである。候補
ペプチドの配列をランダムに作り,次いで5つのパラメ
ータの各々についてすでに選択した候補からの差異につ
いて選別する。候補ペプチドを好都合な数のプール,例
えば天然に見い出されるタンパクでの頻度によって,90
〜100の起源中に分布している19個の個々のアミノ酸の9
0〜100の起源から,ランダムに選択される。第1表に示
す様に,いくつかのアミノ酸は,天然のタンパクで,他
のアミノ酸より大きい頻度で出現する。この頻度は,遺
伝子コード中のこのアミノ酸に関連するコドンの出現の
レベルによって一般に測定される。
例えば,最初に組み立てられた6−merは,各位置が,90
〜100起源のパネルからランダムに選択されたアミノ酸
によって満たされている。次の候補も,90〜100起源から
のランダム選択によって構築されるが5つの測定・計算
されたパラメータにおける差について,第1の候補と比
較される。かなりの差があるか否かによって、この候補
のペプチドは残されるかまたは廃棄される。さらに次々
に候補が試験されるにつれて,候補は,そのセットにす
でに入っている候補と非常に近い性質をもっているので
残留を保証されない可能性が大きくなり,メンバーをセ
ット中に残す前に多数の候補を組み立ててスクリーニン
グする必要がある。このプロセスは,すぐ前の候補が受
容されてから,試験された候補の数が受容されなくなる
まで続けられる。一般に予測されるパターンは次のとお
りである。
上記の場合,組立てと選択のプロセスは提示した領域の
どこかで停止するはずである。
48の最終パネルを得るためには,手動で最終的に良好な
調製を行うことができるように最初に約96の多様な候補
を提供するのが好ましい。例えば,主鎖の双極子モーメ
ントに匹敵する側鎖の双極子モーメントが考慮される。
最終パネルは,特性の分布がすべてのパラメータについ
て存在するように再調査しなければならない。すなわち
各ペプチドは,少なくともX%まで(0〜100単位の範
囲に目盛を規格化した後)他のすべてのペプチドと異な
りXの値は前記グラフの“非常に扱いにくい(cumberso
me)”領域で決定される。したがって各ペプチドは,5つ
のパラメータの少なくとも1つについて,そのセット中
の他のすべてのペプチドと実質的に異なる。この方法
は,計算の方が合成より容易なので有利である。しかし
充分な多様性が,熱によってコンホーメーション中に誘
発される変動によってある程度損なわれる。
スクリーニングアッセイにおいてパネルのメンバーの総
数を減らすために代表サンプルを使用することの有効性
は,多くの情況において認められている。例えば,カレ
イら(W.P.Carey,et al),Anal Chem1987年)59巻:152
9−1534頁;スキリング(J.Skilling),Neture(1987
年)309巻:748−749頁参照。
候補のミモトープセットの中からペプチドが選択される
と,個々のペプチドは既知の技術を用いて容易に入手し
うる。たとえば,ハウテン(R.Houghten).Proc Natl
Acad Sci USA(1985年)82巻:5131−5135頁)の「T−
バッグ」合成法によれば,これらの物質を肉眼で見るこ
とができる量の合成が可能である。さらに,抗原構造の
探索のためのポリエチレン固体支持体に結合し,抗原/
抗体相互作用についての理解を得るために使用される多
数のペプチドの合成が,ゲイセン(H.M.Geysen),Immu
nol Today(1985年)巻:364−369頁;ゲイセンら(H.
M.Geysen et al),Molecular Immunol(1986年)23巻:
709−715頁;ゲイセン,オーストラリア特許明細書2542
9/84によって報告されている。
合成ミモトープ混合物は,たとえばファージ形質移入宿
主における発現のために,λファージベクター内にショ
ットガンクローニングされた任意の合成DNA配列を使用
して調製することもできる。このアプローチでは,標準
的な市販の固相DNA合成手法を使用してランダム配列の
9−mers,12−mers,15−mersまたは18−mersを合成し,
所望する場合にはさらに均一な配列に拡張し、宿主細胞
におけるトランスフェクションのために標準発現系に連
結する。どのような組換え宿主も使用しうるが,都合の
よい発現系はλファージベクターおよび細菌宿主細胞で
ある。このようにしてトランスフェクトした物質を,次
に発現に適した条件下で培養して,ミモトープの混合物
を得ることができる。あるいは,混合物ではなくパネル
を所望する場合には、以下に述べるように,トランスフ
ェクトしたイー・コリを,個々のペプチドの生成のため
に個々のコロニーとしてプレーティングすることができ
る。ペプチド配列に適した発現系は当該技術において既
知であり,たとえば,マニアティス(Maniatis),Labo
ratory Cloning Manual(1982年)Cold Spring Harbor
Press中に認められ,当該技術においては周知である。
組換え法によって得られるペプチドは,混合物としてあ
るいは個々のペプチド配列としても入手しうる。
ポリペプチドは極めて合成に都合がよいが,潜在的なミ
モトープの選択は,アミノ酸配列に限定すべきでないこ
とを改めて強調しておかねばならない。アミノ酸配列自
体は、天然に見出されるアミノ酸と天然には見出されな
いアミノ酸,及び天然に見い出しうるが遺伝暗号によっ
てコードされないアミノ酸から誘導することができる。
さらに,多糖類復合体構造及び形状や電子分布を変化さ
せる様々な置換部を含む多環構造の化学合成バリエーシ
ョンも使用し得る。しかしながら,ポリペプチドの使用
は,現在使用し得る技術の利用,並びにおそらく抗原の
表面外形の代表的なサンプルを得る為に他の合成アプロ
ーチの使用を必要とせずに,所望する形状のスペクトル
を提供する数多くの変種の速やかな実現を可能にする。
D.スクリーニング工程 標識分析物と反応性のある免疫グロブリン 本発明工程の1つの側面は,所望する分析物と反応する
抗体を得るための方法に関する。いくつかの場合には,
これは,任意に作製した抗体パネルを使用する単一の反
復しか必要としない。この工程では,おそらく,抗体パ
ネルを分析物で直接スクリーニングすることができるで
あろう。しかしながら,この方法は,分析物が大量に入
手できなければならず,標識を与えるために分析物を化
学的に変更するか,あるいはさもなければ,次に標識に
結合するとができる何らかの修飾物質に分析物を接合さ
せなければならないという不利な点がある。本発明の方
法においては,標識していない分析物とミモトープの標
識付けされた混合物との競合によって,これが回避され
ている。ミモトープ混合物の標識は,おそらくシステイ
ン残基程度の簡単なリンカー分子をペプチド鎖に接合
し,それを,ピアース・ケミカル社(Pierce Chemical
Co.)が販売しているような市販のリンカーを用いて標
識に接合させることにより容易に達成できる。その代り
に,ペプチドをアビジンのようなその他のタンパクに接
合し,それを標識に結合するための手段として使用する
こともできる。標識は,酵素、蛍光体,放射性成分,発
色団等を含めて,種々の選択か可能である。代表的な酵
素標識には、西洋ワサビのペルオキシダーゼ,トリプシ
ン,カタラーゼ,およびアルコールデヒドロゲナーゼが
包含される。蛍光体は,フルオレセインおよびダンシル
を包含する。種々の色素のような発色団も使用しうる。
可能な標識の数は多大であり、当業者にとっては周知で
ある。標識は代表的にはペプチドホモポリマーあるいは
その他の簡単なペプチド,あるいはポリエチレングリコ
ールのような適当な溶解度の短いオリゴマーを含むスペ
ーサーを通してミモトープに接合することができる。
次にパネルを、対照として,ミモトープ混合物と結合す
る能力に関して予備的に試験する。結合のパターンおよ
び標識の強度を観察して,好ましい工程では,ミモトー
プに不十分にしか結合していない抗体は無視される。無
視されるカテゴリーに属する抗体パネルの割合は大きく
ないであろう。その理由は,ミモトープの混合物の数は
おこりうる種々の外形を包含するのに十分な数であり,
従って想定されるいずれの抗体にも結合することができ
る少なくとも2〜3のメンバーを含んでいなければなら
ないからである。これは等に最大の多様性を持ったミモ
トープ混合物の場合にあてはまる。今,すべてのメンバ
ーがミモトープ混合物に結合することが証明されたパネ
ルを,標識していない分析物を使用してミモトープ混合
物との競合により再びスクリーニングする。分析物とミ
モトープ混合物(あるいは個々の成分)の連続的希釈を
用いて,分析物が最も良好に競合する抗体を確認する。
さらに詳しくは,必要数のミモトープの混合物(固有の
多様性に応じておよそ10〜1000の;より多様な混合物に
ついては,範囲の下限の数で十分であろう)を適当な方
法,たとえばボルトンら(A.E.Boloton et al),Bioch
em J(1973年)529〜539頁が述べている,ICNレイディオ
ケミカルズ(ICN Radiochemicals)より市販のヨウ素同
位体125を用いたアシルヨウ素化法によって標識する。
アピジン/ビオチン結合フルオレセインのようなその他
の標識方法も使用できる。上記に述べたようにペプチド
の混合物は,個々のメンバーの合成とそれらの混合によ
って直接調製するか,あるいは大きなタンパクを任意の
小さなペプチドに加水分解することによって得られる。
1つのアプローチは,たとえば,酵母溶解産物の部分的
なトリプシン加水分解産物を使用する(クリーブランド
ら(D.W.Cleveland et al),J Biol Chem(1977年)25
2巻:1102〜1106頁)。これは混合物として標識すること
ができる多数のペプチドを提供する。あるいは,それら
の結合が個々に評価されれば,たとえばSDSゲル電気泳
動を用いて分離し,Immunodyne(バーネット(W.N.Burne
tte),Anal Biochem(1981年)112巻:195〜203頁)の
ような試験支持体に移すことができる。
標識ペプチド混合物を使用するにあたってパネル中のす
べての候補抗体に関して十分な結合が生じることを確認
する必要があると考えられる。パネル全体を通じてこの
ように均等結合を生じさせるための条件も,経験的に確
立しなければならない。完全な条件下では,ペプチド混
合物はパネルの全メンバーに均一に結合する。しかしな
がら,多くの場合,類似のレベルの結合だけが見い出さ
れる。これは分析物との競合に対して完全に適用しうる
基準を提供する。その理由は,混合物へのパネル・メン
バーの結合体を,競合を評価する前と同じ数値、すなわ
ち100%に規格化することにより,単純化することがで
きるからである。
標識したペプチド混合物が,分析物不在下ですべての候
補抗体におよそ同等に結合していることが確認された場
合,あるいは同様の結合が規格化された場合に,分析物
の存在下でスクリーニングを反復する。分析物に対して
特異的親和性を有する候補抗体は,標識ペプチド混合物
の結合の低下を示し,その低下は分析物に対する候補抗
体の特異的親和性に比例する。これは,分析物が抗体に
関する標識ミモトープ混合物との競合に勝利したことを
示唆するので,分析物と最大の親和性を持つ抗体最少レ
ベルの標識を示す。分析物の競合能力を評価することに
よって,標識取込みにおける最大の低下を示す抗体が,
分析物を結合するのに最も好適なパラメーターを持つも
のとして選択される。
時として,このようにして識別した抗体産生細胞あるい
はパネルのサブセットが,それ以上に処理を行なわずに
イムノアッセイにおいて有用な所望分析物に対して十分
な特異性と親和性を持つ場合がある。このような場合に
は,永久増殖化された1つの細胞系または複数の細胞系
は,所望する抗体あるいはサブセットの永久的な供給源
を提供し,該分析物についてのイムノアッセイは,この
抗体あるいはサブセットを特異的試薬として用いて実施
することができる。
当該技術において広く理解されているように,かかるア
ッセイについては様々なプロトコルが使用できる。たと
えば,試験するサンプルをマイクロタイタープレートに
被覆し,次に同定されている抗体でプレートを処理した
後洗浄する。次にこの抗原特異的抗体の種特性(たとえ
ば抗マウスあるいは抗ヤギ)と反応性である標識抗体を
使用して,結合抗体の存在を検出することができる。こ
のプロトコルは,言うまでもなく,使用し得る多くのも
ののうちの1つにすぎず,その変形は当該技術において
周知である。
その他のプロトコルでは,たとえば,標識された分析物
を用いてサンプル中の未標識分析物と競合させる競合ア
ッセイを使用して,該分析物を測定することができる。
これもやはり大量の分析物とその化学的修飾を必要とす
るという不便さがある;追加的な分析物の必要性は,し
かしながら,適当なミモトープ(以下で定められるよう
な)を競合物として用いることにより回避することがで
きる。
このような方法で選択されるサブセット,あるいは任意
に選択されるサブセットに関して,場合によっては,パ
ネルの個々のメンバーに関する分析物の結合強度のパタ
ーンにより,特異性を与えることができる。第2図に示
す結果が示唆しているように、簡単な分析物について
は,比較的小さな任意のサブセットの中で特性パターン
を得ることができる。この概念を用いるために,該サブ
セットを基質上の都合のよいパターン内に支持し,パタ
ーンが現われるように,各抗体についての分析物の結合
強度を測定する。適切にデザインすれば,たとえば,仮
に10〜10,000,好ましくは10〜100のかかる抗体のマトリ
ックスを含むカードから,直接パターンを読みとること
ができる。従って,好ましいアプローチにおいては,ブ
ロッティングあるいは個々の細胞系からの上清を移すこ
とにより,サブセットのパターン化された配列を有する
1つまたは複数の支持体が得られる。
パターンのパネルを,代表的にはパネルの各メンバーへ
の分析物の結合強度を確立する適当なプロトコルによっ
て,分析物に関して標準化する。このキャリブレーショ
ンへの1つのアプローチは,上記の抗種標識抗体のよう
な定量的検出系の使用である。その代りに,標識してい
ない分析物を標識したミモトープ混合物と競合させるこ
とによって逆標準化パターンを得ることもできる。この
キャリプレートしたパネルを使用すると次のようにして
サブセットを分析物に関して分析することができる。前
述した直接的あるいは競合的プロトコル,およびキャリ
プレーションパネル上のパターンと一致する定量的結合
の一貫したパターンをモニタすることによって分析でき
る。得られた標識量の変動が,上述したように直接的
に,あるいはサンプルと,標識分析物,下記に述べるよ
うな方法で同定されるような,該分析物を擬態する標識
ミモトープ,または標識混合物との間で競合的に測定さ
れる場合には,これらは分析物の量の変動を示す。いか
なる場合でも,得られるパターンは個々の分析物に関し
ての特性であり,同じパネルあるいはパネル群がパター
ン認識によって適切な試験システムを提供する。
認識されたパターンは,さらに,一連のサンプル中の分
析物レベルのモニタリング,たとえば化学的処理,廃棄
物処理,あるいはその他の進行中の工程のモニタリング
において使用するために定量化することができる。該分
析物が可変的レベルで存在する場合には,認識されたパ
ターンにおける結合強度が,その一連のサンプル中の分
析物濃度の関数となる。認識パターンが,同じパネル上
で重複しない範囲で,いくつかの分析物を同時に測定す
ることができる。そして無関係な特性づけられない夾雑
物は,夾雑物の変動が該分析物の変動に比べて小さけれ
ば干渉しない。
特定の分析物についての特性プロフィールを提供するた
めの,多様な抗体パネルの使用の例を第5図に示す。抗
体パネルは,選択された抗体の多様なセットを用いて,
たとえば,パネル中の各々の抗体が1またはそれ以上の
特定分析物と異なる定性的あるいは定量的反応性を持つ
ように,1または複数のランダムパネルから構築される。
第5図においては、抗体パネルは20の抗体から成ってい
る;しかしながらそれ以上またはそれ以下の数の抗体を
使用してもよい。
たとえばN個のミモトープの混合物中のいくつかのミモ
トープに関して個別の活性を確認するには,パネルの各
抗体を,検出可能なシグナルを与えるように放射能など
によって適切に標識したN個のミモトープの各々と反応
させる。抗体パネルと反応したかかる各々のミモトープ
(Mtp)は,個々の特定ミモトープ,Mtp−1,Mtp−2…Mt
p−N(第5図,パネルA〜C)の特徴を示す,パネル
についての結合プロフィールを生じる。次に,ミモトー
プ1〜Nの各々に関する結合シグナルをパネルの各抗体
に対して添加し,パネルの各抗体に関するNミモトープ
のエットについての総和した特性プロフィール(パネル
D)を形成させる。従ってパネルDはまたNミモトープ
の混合物を表わす。各抗体に関するミモトープ結合シグ
ナルの総和を,該総和信号が各抗体に関して最大(100
%)の結合を示すように「規格化」する(パネルE)。
与えられた分析物あるいは対象の抗原(「AgA」)につ
いての特徴的なプロフィールあるいはフィンガープリン
トは,AgAおよびミモトープ1〜Nの標識混合物をパネル
中の各抗体と競合的に反応させることによって得られ
る。AgAによって形成される競合プロフィール(パネル
F)は,一般に,パネル中の特定の抗体に関してAgAが
競合に成功したことにより,パネル中のいくつかの抗体
と標識ミモトープとの結合を低下させる。第5図のパネ
ルFは,AgAが,パネルの4つの抗体に関してNミモトー
プの標識混合物の結合を低下させる原因となることを示
している。
AgAが,それに関する標識ミモトープ混合物との競合に
勝利した抗体によって示される結合の量(あるいは低
下)を測定し(パネルG),パネル中の各抗体に関する
結合の量(あるいは低下)を再びプロットして,抗体結
合プロフィールを作製する(パネルH)。それは,同じ
参照抗体パネルおよび同じミモトープ混合物競合セット
を使用して,他の分析物(AgB,パネルI)に関する他の
プロフィールと比較した場合のAgGの特徴を示す。
抗体パネルにおいて使用する多様な抗体セットの選択に
応じて,検出およびその定量にとって有用となり得る分
析物に関して個別的なプロフィールが得られることは明
白である。
分析物と競合するミモトープの選択 適切な競合ミモトープを選択するためには,ミモトープ
混合物自体をパネル内に分離し,スクリーニングしなけ
ればならない。スクリーニングのための道具(プロー
ブ)はもとのパネルから選択された抗体の形態で既に用
意されている。この段階では,ミモトープは,典型的に
は,ニトロセルロース,マイクロタイタープレート,あ
るいはゲイセン(Geysen)のマルチペッグドシステムな
どの固体支持体上に,個々の化合物として提供される。
パネルが固体支持体上に提供されれば,標識していない
(あるいは効果的に標識されていない)ミモトープを使
用すること、および選択されたスクリーニング抗体ある
いは二次検出抗体に結合した標識を準備することが便利
である。個々のミモトープを,次に標識抗体である直接
あるいは間接的にスクリーニングする。個々の抗体を使
用してもよいし,あるいは,いくつかの抗体を含むサブ
セットを使用してもよい。一般的に初期のパネルの個々
のメンバーの特異性がないという観点から,サブセット
の方が都合がよい。最も結合に成功しているものをスク
リーニングサブセットのために選択する。あるいは,適
当な結合ミモトープが得られるまで,より小さなサブセ
ットのミモトープ混合物を順次使用して,ミモトープ混
合物をスクリーニングすることもできる。
ミモトープのパネルを,標識抗体によって直接スクリー
ニングすることも,競合的カッセイにおいてスクリーニ
ングすることも有用である。十分に抗体と結合するミモ
トープのサブセットを,分析物がこの結合を分断する能
力に関して再びスクリーニングする。分析物が最も競合
に成功するものが,明らかに分析物を最も完全に模倣し
ており,そしてこれらが,免疫化を用いて抗体特異性を
さらに精製するための適切な候補である。これはまた,
次の段階で述べるように免疫学的検定におして直接使用
するための適切な選択でもある。
従って,適切なサブグループあるいは個々のミモトープ
の選択によって、標識ミモトープが分析物に対する競合
者の役割を果す,競合免疫測定法のために必要な試薬が
提供される。
分析物を分析するための適切なキットも本発明の一部で
ある。キットの内容物は,検出あるいは測定のためのア
ッセイプロトコルのデザインに依存する。すべてのキッ
トは,アッセイを実施するための使用説明書,適切な試
薬と標識,および必要に応じて固体支持体を含む。キッ
トが,単一の高度に特異的な抗体を使用する,分析物の
簡単な検出アッセイ用にデザインされている場合には,
このキットは,この高度に特異的な抗体およびこの抗体
と分析物との反応を検出する何らかの手段を含む。たと
えば,検出試薬は,単にその特異的抗体自体を標識する
ことを包含し得る。その場合にはアッセイは、分析物を
固体支持体に非特異的に結合させ,固体支持体が標識さ
れた抗体を保持する能力を検出することによって実施さ
れる。分析物に特異的な1種以上の抗体が認められ,1種
以上の抗体が同時に結合することを防ぐ立体障害がなけ
れば,抗原を捕獲するための1種の未標識特異的抗体と
捕獲した抗原を検出するための第2の抗体とを用いて,
サンドイッチ型アッセイが使用できる。あるいは,キッ
トは,所望の分析物について認識パターンが較正されて
いる抗体パネルを含んでもよい。さらに,標識した競合
ミモトープまたは混合物を含有させて,サンプル中の未
標識分析物と標識ミモトープとの競合によってアッセイ
を実施してもよい。
あるいは,パターンを逆にして,必要に応じて,競合分
析物の存在下および不存在下で,いくつかのミモトープ
への競合パターンに関して,単一の抗体を特性付けるこ
ともできる。このパターンは,該分析物のプロフィール
特性も提供する。最大限に異なる特性を持つ,限られた
数のミモトープ,たとえば約40〜100,好ましくは約50〜
60のミモトープの多様なパネルを用いて実施する場合,
この工程は,多数の抗体の各々に関する認識プロフィー
ルを構築するためにも使用できる。該認識プロフィール
はコンピュータファイルに保存することができる。各々
のプロフィールについて2〜3回のアッセイしか必要と
しないので,多くのプロフィールのコレクションが記録
できる。新規の分析物に結合すると考えられる抗体は,
下記に詳述するように,抗体についての保存されている
認識プロフィールを,新規分析物についてのミモトープ
相同性プロフィールと照合することにより,電子工学的
に選択することができる。
分析物のミモトープ相同性プロフィールは,ミモトープ
パネルに関して調製されたインバースイメージ参照抗体
セットを用いて極めて容易に測定される。50ミモトープ
のパネルの場合,これは,50の抗体を含有し,ここで,50
の抗体の各々1つずつが,他の49のいずれのミモトープ
よりも10〜100倍強く50のミモトープの1つに結合す
る。従ってたとえば,各モノクローナル抗体は,その抗
体に適合するミモトープに対して108l/mole以上の結合
力を持つが,残りの49のミモトープのいずれに対しても
106l/mole未満の結合力しか持たない。
インバースイメージパネルは,ミモトープで免疫し,従
来のスクリーニングアッセイにおいて所望のミモトープ
でスクリーニングすることによる,標準的なモノクロー
ナル抗体産生手法を用いて得られる。残りの49のミモト
ープと反応性がないことを確認することにより,適切な
特異性を持つモノクローナルを選択する。従って好適な
予備スクリーニングは,上記のランダムパネルにおける
抗体の同定に関して述べたのと同様の方法による,候補
でない49の標識ミモトープの混合物と未標識の所望ミモ
トープとの間の競合を包含する。
この概念の適用の非常に単純な例として,インバースイ
メージ参照パネルの抗体♯7によって単独で検出される
新規分析物は,明らかに,他の49のミモトープに比べ
て,参照ミモトープ♯7に非常によく似たモチーフを示
す。その保存されている認識プロフィールが,他の49の
ミモトープに比較してミモトープ♯7と強い結合を示唆
している抗体は,従って該新規分析物を認識する可能性
が高い。同様に,新規分析物が,インバースイメージ参
照パネルの抗体♯7および♯11に対して等しい結合力を
持ち,他のすべてに対しては低い結合力を示す場合,ミ
モトープ♯7および♯11を等しく認識し,その他につい
ては無視しうる程度である抗体は,該分析物を認識する
可能性が高い。
より一般的には,より複雑な認識パターンも使用でき
る。上記大きなコレクションの中の各抗体に関して,ミ
モトープパネルの,たとえば50のメンバーの各々との結
合係数あるいは免疫反応性のパターンが得られる。たと
えば,大きなパネルの抗体♯664は,ミモトープ♯1と
は50の結合係数を示し,ミモトープ♯2とは25,ミモト
ープ♯3とは122,ミモトープ♯4とは10,ミモトープ♯
5とは200などの結合係数を示す。得られる50点のパタ
ーンが個々の抗体を定義する。
モノクローナル抗体のインバースイメージ参照パネル
が,すべての潜在的分析物あるいは標的抗原に対して
も,最初の50ミモトープのパネルが上記大きな抗体コレ
クション中の抗体に対して持つのと同じ関係を有してい
るので,任意の分析物を,インバースイメージ抗体セッ
トの50のメンバーに対して試験することにより,この分
析物を大きな抗体コレクションの中でも最も緊密に適合
するものと間接的に照合することができ,該分析物のプ
ロフィールあるいはシグネチュア特性を決定することが
できる。インバースイメージセット中の各モノクローナ
ル抗体を標的分析物と反応させた場合に得られるプロフ
ィールは,その理想的パートナー抗体を50メンバーから
成るミモトープパネルによって試験した場合に得られる
プロフィールとマッチする。理想的な場合には,抗体♯
664によって認識される分析物は,Mab♯1について約50,
Mab♯2について25,Mab♯3について122,Mab♯4につい
て10,Mab♯5について200などの結合係数を示す反応性
パターンを持つであろう。
スクリーニングアプローチのこの修正法は,従って,多
様なミモトープおよびインバースイメージ抗体の補足的
な小さなセットを参照指標として使用して,基礎セット
由来の,あるいは任意の分析物と反応性である大きなセ
ット由来の特定の抗体を同定するのに使用することがで
きる。最初の大きな抗体セットの各メンバーを,(たと
えば)50メンバーの多様なミモトープのパネルに関して
プロフィールを明らかにし,50メンバーのミモトープパ
ネルのインバースイメージ抗体セットを得,そしてその
インバースイメージ抗体パネルを潜在的分析物あるいは
抗原に対して試験すると,適合するプロフィールが得ら
れる。
このアプローチの適用に関する有用な例は,新規分析物
が患者に特異的な腫瘍の細胞表面抗原であって,抗体コ
レクションが,現在数千と推定される,抗腫瘍モノクロ
ーナル抗体の蓄積された総配列にあたる場合である。参
照プロフィールのセットを得るために、抗腫瘍抗体の配
列は,最初に小さなセットのミモトープに対して分類さ
れる。このミモトープセットのインバースイメージによ
って各々の細胞表面抗原のプロフィールを明らかにし,
得られたプロフィールを抗体配列のメンバーの保存プロ
フィールと比較する。プロフィールが非常に適合するこ
とは好ましい抗体であることを示す。抗原を特性付ける
ためのこのアプローチは次のような利点を持つ:(i)
ごくわずかな生検サンプルで,多数の抗体に対して分類
することができる;(ii)抗体の参照パネルへの結合を
測定するための検出標識(Tag)を抗体に連結すること
ができるので,生検サンプルを化学的に変性させる必要
がない;そして(iii)抗体の候補配列を速やかに且つ
安価に検査することができる。
E.免疫系を使用した抗体特性の改良 ミモトープの予備セットが選択されると,第1段のスク
リーニングパネル中で得られるものよりも高い親和性/
特異性を持つものに関して,多数のB細胞をスクリーニ
ングするのにこのセットを使用することができる。最も
簡単な場合では,プローブとしての蛍光体に連結したミ
モトープを用いて,約107細胞の完全な休止B細胞のレ
パートリーを蛍光活性化細胞ソーター上でスクリーニン
グすることができる。
通常のインビボでの免疫反応の「成熟」の分析は,より
親和性の高いクローンが,別の基礎レパートリーのB細
胞を検査するのではなく,分析物の結合部位に対応する
超可変性配列のランダム化を開始させることによって最
も良好に産生されることを示唆している。
従って,免疫学的検定における競合試薬として有用であ
ることに加え,直接的なアプローチとして,選択したミ
モトープあるいはサブセットは,抗体特異性および/あ
るいは抗体親和性を改善するための免疫原として有用で
ある。ある意味では,この局面は,抗原の供給を必要と
せず,抗原の毒性が回避されることを除けば,分析物あ
るいは抗原による標準的なインビボでの免疫に類似して
いる。さらに,抗自己T細胞反応の制御および正規化
が,キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)あるい
は破傷風トキソイドのような適当な担体にミモトープを
接合することによって可能となる。
従って,担体に連結した免疫原性ミモトープあるいはサ
ブセット混合物による被検哺乳類の免疫は,B細胞の供給
を導き,次にこれらのB細胞を永久増殖化して,たとえ
ば上記で用いた方法を使用して,特定分析物に関する高
親和性および特異性をスクリーニングすることができ
る。この場合,分析物/ミモトープの競合は,特異性お
よび親和性が特徴的である。あるいは,上記で示唆した
ように,ミモトープを蛍光標識に接合し,選別の前にス
クリーニングに使用される反応を実施することにより,
蛍光活性化セルソーター(FACS)を用いて,産生される
Bリンパ球を最初にスクリーニングすることもできる。
次に同定された標識細胞を永久増殖化し,所望に応じて
再スクリーニングすることができる。
このレベルの抗体パネルには,初期スクリーニングで得
られるよりもミモトープは特異的で,かつミモトープに
強く結合するものがいくらか含まれる。通常,それらは
基礎レパートリーにおいて一般的なIgMクラスではなくI
gGである。被検哺乳類の免疫系を,B細胞分化のための体
細胞変異システムとして,および,増殖する分化B細胞
のセレクターとして使用すると,得られるパネルに,免
疫反応性補体に関してははるかに範囲が狭いが,焦点で
ある補体分析物についてははるかに高い特異性と親和性
が与えられる。ミモトープが分析物の適切な特徴を擬態
する範囲で、得られる抗体は分析物に関してより高い特
異性と親和性を持つ。
免疫系によるこの工程の最初の局面,すなわち免疫グロ
ブリンの可変部の外形を変化させるB細胞の分化は,最
初のパネル由来の候補抗体をコードするものから,修飾
される範囲において免疫グロブリンまたは免疫グロブリ
ン断片をコードするDNAを作製することにより,組換えD
NA手法を用いて擬態することができる。このように,既
知の分離手法を使用して、基礎レパートリーパネルから
選択された細胞によって分泌される免疫グロブリンをコ
ードするDNAを,出発物質のセットとして単離する。分
離したDNAに含まれる配列は,免疫グロブリンの超可変
部をコードしており,無作為にあるいは部位特異的変異
を通して,生じる抗体の超可変部を修飾するように変化
させることができる。超可変部を固定し,変化させるた
めの手法は,当該技術において既知である。変異を起こ
したDNAを,次い酵母あるいはバクテリアにおいて発現
させ,第2段のパネルを得る。これは免疫産生パネルの
知見を提供するが,選択性は提供しない。
再び,免疫系あるいは組換え手法のいずれかによって作
製された第2段のパネルを用いて,特に有用な特性を持
つ個々の固体を選択することができ,あるいはより好ま
しくは,所定の分析物に対する親和性に関して特定のプ
ロフィールを示すパネルを提供するサブセットを得る。
一般的なアッセイ工程に選択パネルを使用することをさ
らに下記に詳述する。
F.分析における抗体パネルの使用 ミモトープ(または分析物)によるスクリーニングある
いは免疫化によって得られる抗体レパートリー(その産
生は,それらを産生するB細胞を永久増殖化することに
よて永続化し得る)は,被検物質中の分析物に関する同
定診断としても使用するとができる。典型的には,好適
な小さなサブセットを使用するが,適切に形式化すれ
ば,多数のものを以下に述べるようにして操作できない
という理論的根拠はない。分析物は,その分析物に特徴
的である特定の結合プロフィールを示すであろう。
上記に述べたように,インバースイメージパネルは分析
物あるいは抗体のいずれかを特徴づけるのに使用すると
ができる。インバースイメージパネルのメンバーの数
は,実用的なセットを構成しうるに十分なほど少ない
が,意味のあるパターンを与えるのに十分多いことが好
ましい。このようなパネルは,従って典型的には30〜10
0のメンバー,好ましくは約50のメンバーを含んでいな
ければならない。モノクローナル抗体インバースイメー
ジ参照パネルと分析物(あるいはミモトープ参照パネル
と抗体)との反応性は,直接あるいは競合的標識結合の
ような当該技術において既知の様々な手法を用いて評価
できる。
多くのプロトコールが想定できるが,少なくとも,パタ
ーン化され,裏づけられたパネルは,特定分析物に関す
る反応性の1つまたは複数のプロフィールを得るために
好適な道具を提供する。プロフィールは極めて個別的で
あるので,その相違を利用して,様々なタイプのプロス
タグランジン、種々のアイソエンザイム,あるいは非常
に類似した薬剤などの,密接に関係するクラスの分析物
のメンバーを識別することができる。
従って,固体支持体上にパターン化された形式で配置さ
れた,分析物に関して親和性あるいは特異性の異なる10
〜約10,000,好ましくは約50の最大限多様な抗体から成
るパネルも,本発明の一部である。次にその固体支持体
を使用して,たとえば競合物としての標識ミモトープの
連続希釈を用いて,結合親和力および/あるいは特異性
を測定することにより,あるいは直接的な分析におい
て,分析物の存在に関してサンプルを評価することがで
きる。得られるパターンは特定の物質に固有のものであ
り,特徴的なものであるので,このような親和性の特徴
的パターンは該分析物の存在を示す。以下に述べるパネ
ル表示(presentation)の方法は,パネル中に多数のメ
ンバーを許容する。パターンは肉眼で読み取られるが,
あるいはスキャニング手法に付してディジタルまたはア
ナログ読出し用に変換されてもよい。
簡便な包装形態で,必要に応じて適切な競合ミモトープ
と共に,適当な配列でおの抗体あるいはミモトープのレ
パートリーを含有し,試験を実施するための使用説明書
を添付したキットも本発明に包含される。
G.パネルの表示 本発明の方法中の多くのステップ,ならびに本発明によ
って提供されるキットが,個々のメンバーあるいは個々
のプールの体系的な配列としてミモトープあるいは抗体
産生細胞を配置することを必要とすることは注目される
であろう。そのような配列を得る標準的方法が利用で
き,その方法には,上述のようにマイクロタイタープレ
ート,およびニトロセルロースまたはポリスチレン上の
それらの複製を使用することが包含される。
この順序正しい配列を保存する好ましい方法は,活性な
膜の使用を包含する。この活性な膜は,市販のもの,あ
るいは市販の「NuFixTM」アガロースで例示されるよう
なアガロース誘導体を使用して下記に述べるようにして
調製されたものを含む。この材料を,シェイノフ,J.R.
ら(Shainoff,J.R.et al),Biotechniques(1986):1
20〜128による厚さ約1.5mmのゲル状支持体として使用し
た。アガロース誘導体は,共有結合が形成されるので,
ポリスチレンおよびニトロセルロースへの吸着より,タ
ンパクおよびペプチドの結合安定性を提供する。本発明
の他の局面は,アガロース誘導体を必要なパネルのため
の固体支持体として使用する改良方法である。
この改良においては,取り扱いが困難で,完全に再現可
能ではない結果を生じるアガロース誘導体ゲルを使用せ
ずに,アガロースをガラスファイバー濾紙のような不活
性固体支持体内に含浸させる。含浸した固体支持体を使
用することにより,取り扱いの容易さと再現性が大きく
改善される。
本発明の支持体を調製するために,NuFixTMアガロース
などのアガロース誘導体を適量の水に溶解して約0.1〜
0.5%,好ましくは0.3%とし,煮沸した後,最終濃度の
0.1Mのホウ酸ナトリウムなどのアルカリを添加する。適
当な大きさのガラスファイバー濾紙などの固相吸着剤
を,溶解したアガロース中に浸漬し,余分な液体を除去
する。完成したシートを冷却してアガロースを固体化さ
せ,4℃の湿潤条件下にて保存する。
使用時には,アッセイ含浸紙のシートを,水素化シアノ
ホウ酸ナトリウム(1mg/ml)を新たに溶解させた,結合
試薬を含有する新鮮ホウ酸ナトリウム中で平衡化させ,
余分な液体を除去し,サンプルを支持体上に所望のパタ
ーンでプレーティングする。これは96ウエルのマイクロ
タイタープレートのパターン内に96の平底金属ロッドの
配列があるChoneMaster (イミュンシン社(Immunsine
Corporation))などの多くの市販手段,あるいはその
他の簡便な転移機構によって実施され得る。転移した物
質を5〜15分間,好ましくは約10分間濾紙と反応させ,
次に緩衝液,およびBSAなどの適当なタンパクを含む溶
液中に固定する。サンプル中に検出されるべき物質に適
した試験系を用いて,スポットを展開させる。
実施例 以下の実施例は本発明を例示することを意図したもので
あって,本発明を制限することを意図したものではな
い。実施例1は,完全なB細胞レパートリーを代表する
サブセットである,抗体分泌細胞のパネルを提供するた
めの特定方法を述べている。上記明細書中に概説したよ
うに,その他の方法もこのパネルの作製に使用し得る。
また同時に,ミモトープの代表的混合物を生成するため
の特定方法についても述べている;これもやはり,上述
したように様々な工程によって,また多くの標識方法を
用いて実施し得る。
実施例2は,本発明の支持抗体パネルの調製を述べてい
る。
実施例1 抗体分泌永久増殖化細胞のパネルの調製 標準的工程を用いて10週令の雄性BALB/cマウスから脾細
胞を得,200mlの完全培地(イスコブの修正ダルベッコ培
地(IMDM),10%胎仔ウシ血清,0.4mM2−メルカプトエタ
ノール,2mML−グルタミン)を含む650mlフラスコに入れ
た。すべり(gliding)細菌アジュバント(2mg)をポリ
クローナル刺激剤として細胞に添加し,刺激された培養
物を37℃で4日間インキュベートした。
1000rpmで10分間遠心分離して細胞を回収し,あらかじ
めダルベッコ,の二価陽イオンを含まないPBS中で,同
様にして回収し,500rpmで8分間遠心分離しておいた108
の骨髄腫細胞,P3X63AG8.653と合わせた。上清を取り,
ペレットを1分間50w/v%のPEG4000(ガスクロマトグラ
フィー規格)の0.6ml中に再懸濁させた。再懸濁したペ
レットを含む試験管を37℃で45秒間ゆっくりと渦巻状に
動かし,さらに45秒間休止させた。細胞を再び500rpmで
3分間ペレット化し,37℃のIMDM15mlを,ペレットを乱
さないようにしてゆっくり試験管に加え,500rpmでさら
に5分間遠心分離した。
上清を取り,ペレットをもう一度,0.4mMヒポキサンチン
および1.6×10-5moleチミジンを含む完全培地(完全培
地+TH)(37℃)15ml中に再懸濁させた。懸濁液を,脾
活性化培地(脾細胞回収物由来の上清)30mlと共に,37
℃の完全培地+HT155mlに添加した。懸濁液を650mlフラ
スコに注ぎ入れ,37℃で12〜18時間インキュベートし
た。懸濁した細胞12,2×10-7moleアミノプテリン(A)
と共に,マクロファージと2匹のBALB/c10週令雄性マウ
スの脾細胞とを与え,懸濁液を,合計10プレートの96ウ
エルの組織培養プレートに,ウエルあたり200mlずつプ
レーティングした。ウエルあたり5〜10クローンを得
た。従って最初の1つの活性脾から5000以上の抗体産生
細胞を得た。コロニーをさらに個々の細胞系に分離する
か,あるいは初期スクリーニングのためのプールとして
使用してもよい。
実施例2 支持アガロース上のパネルの調製 NuFixTMアガロースを,製造者が指示しているように,70
℃で10分間,0.3%よりわずかに高い濃度で水に溶解さ
せ,次に10分間煮沸した。1/10容量の0.1Mホウ酸ナトリ
ウム(pH9)を添加し,溶液を55℃水浴中に置いた平鉢
に注ぎ入れた。3インチ×5インチに裁断したガラスフ
ァイバー濾紙のシート(シュレイチャーとシュール(Sc
hleicher and Scheull))をアガロースに浸漬させ,余
分な液体を吸収紙に吸い取って除去した。シートをパラ
フィン紙の上に置き,10分間冷却してアガロースを固体
化させた;シートは湿潤箱の中で4℃で保存した。
使用時には,含浸させた紙を,水素化シアノホウ酸ナト
リウム1mg/mlを含む0.1Mホウ酸ナトリウム(pH9)中で
5分間平衡化させた。余分な液体を流出させ,吸い取っ
て,シートをプラスチック製ラップの上に置いた。96ウ
エルプレートの各々のウエルからのサンプル1μlを,
増殖するマウス細胞と共に,あるいはマウス細胞を伴わ
ずに,標準96ドットパターンとして紙に移し,移した培
養プレート培地のドットを10分間紙と反応させた。過剰
な結合部位をブロックするために,シートを,1w/v%ウ
シ血清アルブミンを含む0.1M Tris−HC1(pH8),0.1M N
aClの溶液中に浸した。液体を除去した後,同じ緩衝液
中で1:3000に希釈したペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウ
ス血清(ザイムド,Zymed)5mlをシート上にピペット化
し,シートを室温で15分間インキュベートするか,ある
いは,試薬を浸透させた濾紙に対してブロッティングす
ることにより,試薬を付与した。結合していない抗体を
吸引によって除去し,0.1%BSAを含むリン酸緩衝生理食
塩水を何回も交換しながら,5〜10分間,紙を洗浄した。
結合したペルオキシダーゼを,あらかじめ過酸化水素を
0.1%の最終濃度で添加しておいた,50%メタノール,50
%クエン酸中10mg/mlのテトラメチルベンジジンを用い
て可視化した。反射濃度計あるいは写真によって結果を
記録した。
第1図は,プレート上の連続する横列のハイブリドーマ
培養物を連続的に希釈した結果を示す。強度の変動が明
らかに認められる。
被検物質のパネルは手操作であるいは定量的検出法を用
いて読み取ることができる。たとえば,配列させたパネ
ルは,個々のスポット各々からの蛍光シグナルのような
シグナルをディジタル化し,それをコンピュータの判読
可能な形式で出力するように設計された特殊な装置で読
み取ってもよい。従って,個々のスポットについて定量
的測定が得られる 本発明の工程において有用なパネルの特定形状は,100個
の横列と100個の縦列のドットを有する小さな面積,た
とえば3インチ×3インチのカードを包含する。この合
計10,000の個別抗体あるいは抗体プールの配列は,特定
分析物との反応性の特徴的パターンを導く。
実施例3 多様なミモトープパネルの合成 疎水性の低下および疎水性モーメントの周期的変動に基
づいて,88種のペンタペプチドのパネルをデザインし
た。第3図は,合成したペンタペプチドに1〜88の番号
を付したリストを示す;第4図は,このパネルを横切る
疎水性指数と疎水性モーメントを示す。
該パネルは,96ピンのロットを使用する,ゲイセン,H.M.
ら(Geysen H.M.et al)Proc Natl Acad Sci USA(198
4)(前出)の方法を用いて合成する。残りの8個のポ
リエチレンピンは,アミノ酸分析によって分析される,
合成における対象として使用する。
次にパネルのミモトープを混合し,上述したようにボル
トン−ハンター試薬を用いて125−Iで標識して,マイ
クロタイターのウエル中で基礎抗体レパートリーの個々
のメンバーを用いて試験する。レパートリーのすべての
抗体メンバーに対してほとんど均一な結合が認められ
る。次にマイクロタイターウエル中の混合物に所定量の
分析物を添加して試験を繰り返す。少数のウエルは標識
が大きく低下する。これらの抗体が,分析物と優先的に
結合するものについての,成功した初期スクリーニング
の結果を表わしている。
実施例4 抗体のスクリーニングにおける,非同一分析物に対する
競合物として標識ミモトープが有効であることを第6図
に示す。2つの異なるモノクローナル抗体を,濾紙基質
上の1横列あたり12スポットの割合で2横列に付与し
た。第6図において,横列1と2にはMab33−6をスポ
ットし,横列3と4にはMab9−7−9をスポットして,
横列5は抗体をスポットせずに対照として使用する。ウ
シ血清アルブミンをすべてのスポットに適用して過剰結
合部位をブロックした。パネルの縦列2〜11には,標識
ペプチド/ミモトープのスポット,MB4−FITC(MB4=Cys
−Asn−Tyr−Ser−Lys−Tyr*−Trp−Tyr−Leu−Glu−Hi
s−Ala−Lys)を,2×10-5Mのセット濃度で適用した。
縦列2〜11は,縦列2の4×10-4Mの濃度から始まっ
て,縦列3〜11へ連続的に1:1希釈して順次より低い濃
度で,未標識競合ペプチド/分析物MB3(MB3=Cys−Asn
−Tyr−Ser−Lys−Phe*−Trp−Tyr−Leu−Glu−His−Al
a−Ila−ser)(*=アミノ酸残基の違い)を,同時に含
む。生じた基質をインキュベートして洗浄した(Bio−D
ot装置)。
第6図は,各々のMabに関して,MB3競合物が希釈されて
いるので,標識MB4ペプチド未標識競合ペプチドMB3との
競合に成功したことを示しており,試験した2つのMab
の各々についてパネル上に特徴的なパターンが生じてい
る。
実施例5 少数の多様のミモトープでも,任意に選択した抗体との
結合に適したペプチドを含み得ることを本実施例におい
て示す。第7図は,ハウテン(Houghten)(前出)の方
法に従って合成した24種のノナペプチドに関するアミノ
酸配列を示す。これらのペプチドは,疎水性モーメント
および疎水性指数,ならびに電荷の分布と電荷の大きさ
における高度の多様性を示すためにデザインされた。
これらのペプチドのうちの16種を,任意に選択した。実
施例4で述べたようにペプチドMB3とMB4に結合すること
がわかっている,マウス抗体Mab33−6に結合する能力
に関して試験した。結合は,市販のバイオ−ラッド(Bi
o−Rad)のドット−プロット装置を用いて試験した。こ
の装置は,基質上に試験ドット部位の横列と縦列を定義
するパターン化した上敷きを有する活性紙またはニトロ
セルロース基質を提供する。結果を第8図に示す。
簡単に言えば,試験は,試験するペプチド溶液1λを指
定のスポット,この場合には3つのスポット上にピペッ
トで付与することによって実施した。基質をカゼインま
たはBSAでブロックし,次に,あらかじめMab33−6 1μg
/mlを含む溶液25λを付与しておいたサランラップ支持
体上に基質を押しあてることにより,抗体を付与した。
基質を抗体溶液に接触させて室温で約1時間インキュベ
ートした後,取り出して緩衝液中で洗浄した。次に,あ
らかじめホースラディッシュペルオキシダーゼで標識し
ておいた標識ヤギ抗マウスIgと共に基質をインキュベー
トし,標準的方法によって標識の存在を検出した。
第8図に示すように,刺激した基質の横列2の最後の3
ドットは,既知のエピトープの配列に対するペプチドの
相同性に基づきMab33−6に競合することが知られてい
る,ペプチオMB3を含む。横列3〜6は各々,第7図に
示す多様なセットの異なるペプチド1〜16の4種類の各
3つずつのサンプルを含む。横列7と8は追加対照を含
む。第8図の結果は,試験した16ペプチドのうち3つが
Mab33−6との結合に成功したことを示している。Mab33
−6の代わりにMab9−7−9を使用した同様のアッセイ
は,試験した16のうち1つのペプチドだけがこの抗体に
結合し得ることを示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 昭61−502839(JP,A) Molecular Immunolo gy,Vol.23,No.7(1986)P. 709−715 Scientific America n(1983)P.66−74

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の分析物と反応性を有する抗体のスク
    リーニング方法であって、該方法は、 a)哺乳類の休止B細胞のレパートリーを表す抗体を分
    泌する永久増殖性細胞の個々のコロニーの複数種を含む
    抗体のパネルと、3次元的な電荷構造と空間的構造の多
    様なセットを表しているミモトープの混合物と該分析物
    とを競合反応させること、; b)該ミモトープ混合物と該分析物とが競合反応する抗
    体のパネルを選択すること;および c)該抗体のパネルから、該所望の分析物が該ミモトー
    プ混合物と競合する抗体を生産する1つのコロニーをス
    クリーニングすること; を含む、抗体のスクリーニング方法。
  2. 【請求項2】前記b)とc)との間に、該抗体パネルよ
    りも小さい複数種の抗体を含む抗体のサブセットに対し
    て、該ミモトープの混合物と該分析物とを競合反応させ
    て、競合する抗体のサブセットをスクリーニングするこ
    とを含む、請求項1に記載の、抗体のスクリーニング方
    法。
  3. 【請求項3】前記競合反応が、標識されたミモトープを
    用いて行われる、請求項1または2に記載の抗体のスク
    リーニング方法。
  4. 【請求項4】所望の分析物のミモトープのスクリーニン
    グ方法であって、該方法は、 a)哺乳類の休止B細胞のレパートリーを表す抗体を分
    泌する永久増殖性細胞の個々のコロニーの複数種を含む
    パネルと、3次元的な電荷構造と空間的構造の多様なセ
    ットを表しているミモトープの混合物と該分析物とを競
    合反応させること、; b)該ミモトープ混合物と該分析物とが競合反応する抗
    体のパネルを選択すること; c)該パネルから、該所望の分析物が該ミモトープ混合
    物と競合する抗体を生産する1つのコロニーをスクリー
    ニングすること; d)上記c)でスクリーニングされた抗体と、ミモトー
    プの候補パネルと抗体とを反応させること;および e)該抗体と反応する少なくとも1つのミモトープを得
    ること; を含む、ミモトープのスクリーニング方法。
  5. 【請求項5】前記b)とc)との間に、該抗体パネルよ
    り小さい複数種の抗体を含む抗体のサブセットと、該ミ
    モトープの混合物と該分析物とを競合反応させて、競合
    する抗体のサブセットをスクリーニングすることを含
    む、請求項4に記載の、ミモトープのスクリーニング方
    法。
  6. 【請求項6】前記競合反応が、標識された抗体を用いて
    行われる、請求項4に記載のミモトープのスクリーニン
    グ方法。
  7. 【請求項7】所望の分析物と反応性を有する抗体をスク
    リーニングするキットであって、該キットは、 a)哺乳類の休止B細胞のレパートリーを表す抗体を分
    泌する永久増殖性細胞の個々のコロニーの複数種を含む
    抗体のパネル;および、 b)3次元的な電荷構造と空間的構造の多様なセットを
    表しているミモトープの混合物; を含む、抗体をスクリーニングするキット。
  8. 【請求項8】前記ミモトープの混合物が、標識されてい
    る、請求項7に記載のキット。
  9. 【請求項9】所望の分析物のミモトープをスクリーニン
    グするキットであって、 a)哺乳類の休止B細胞のレパートリーを表す抗体を分
    泌する永久増殖性細胞の個々のコロニーの複数種を含む
    パネル; b)3次元的な電荷構造と空間的構造の多様なセットを
    表しているミモトープの混合物;および c)候補ミモトープのパネル: を含む、ミモトープのスクリーニングキット。
  10. 【請求項10】前記抗体が標識されている、請求項9に
    記載のキット。
  11. 【請求項11】所望の分析物に対する抗体の製造方法で
    あって、該方法は、 a)哺乳類の休止B細胞のレパートリーを表す抗体を分
    泌する永久増殖性細胞の個々のコロニーの複数種を含む
    抗体のパネルと、3次元的な電荷構造と空間的構造の多
    様なセットを表しているミモトープの混合物と該分析物
    とを競合反応させること、; b)該ミモトープ混合物と該分析物とが競合反応する抗
    体のパネルを選択すること; c)該抗体のパネルから、該所望の分析物が該ミモトー
    プ混合物と競合する抗体を生産する1つのコロニーをス
    クリーニングすること;および、 d)該選択したコロニーを培養すること; を含む、抗体の製造方法。
  12. 【請求項12】前記b)とc)との間に、該抗体パネル
    よりも小さい複数種の抗体を含む抗体のサブセットに対
    して、該ミモトープの混合物と該分析物とを競合反応さ
    せて、競合する抗体のサブセットをスクリーニングする
    ことを含む、請求項11に記載の、抗体の製造方法。
  13. 【請求項13】所望の分析物に対する抗体の製造方法で
    あって、該方法は、 a)哺乳類の休止B細胞のレパートリーを表す抗体を分
    泌する永久増殖性細胞の個々のコロニーの複数種を含む
    パネルと、3次元的な電荷構造と空間的構造の多様なセ
    ットを表しているミモトープの混合物と該分析物とを競
    合反応させること、; b)該ミモトープ混合物と該分析物とが競合反応する抗
    体のパネルを選択すること;および c)該パネルから、該所望の分析物が該ミモトープ混合
    物と競合する抗体を生産する1つのコロニーをスクリー
    ニングすること; d)上記c)でスクリーニングされた抗体とミモトープ
    の候補パネルとを反応させること; e)該抗体と反応する少なくとも1つのミモトープを得
    ること; f)該得られたミモトープで、動物を免疫すること; g)該動物から得られたB細胞を永久増殖性細胞化する
    こと; h)該分析物と特異的に反応する抗体を分泌する永久増
    殖性B細胞を評価し、 所望の抗体を分泌するB細胞を同定すること;および i)該B所望の抗体を生産するB細胞を培養すること; を含む、抗体の製造方法。
  14. 【請求項14】前記b)とc)との間に、該抗体パネル
    より小さい複数種の抗体を含む抗体のサブセットと、該
    ミモトープの混合物と該分析物とを競合反応させて、競
    合する抗体のサブセットをスクリーニングすることを含
    む、請求項13に記載の、抗体の製造方法。
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