JPH0714670B2 - 感光性平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

感光性平版印刷版用支持体の製造方法

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JPH0714670B2
JPH0714670B2 JP3541887A JP3541887A JPH0714670B2 JP H0714670 B2 JPH0714670 B2 JP H0714670B2 JP 3541887 A JP3541887 A JP 3541887A JP 3541887 A JP3541887 A JP 3541887A JP H0714670 B2 JPH0714670 B2 JP H0714670B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感光性平版印刷版用支持体の製造方法に関する
ものであり特に陽極酸化皮膜を改質し、非画像部の汚染
が改良されたアルミニウム板よりなる平版印刷版用支持
体の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、平版印刷板には、アルミニウム板上に感光性組成
物を薄層状に塗設した所謂PS版があるが、上記のアルミ
ニウム板は通常ブラシグレイン法やボールグレイン法の
ごとき機械的な方法や電解グレイン法のごとき電気化学
的方法あるいは両者を組合せた方法などの粗面化処理に
付され、その表面が梨地状にされたのち、酸またはアル
カリ等の水溶液によりエッチングされ、さらに陽極酸化
処理を経たのち所望により親水化処理が施されて平版印
刷版用支持体とされ、この支持体上に感光層が設けられ
てPS版(感光性平版印刷版)とされる。このPS版は、通
常、像露光、現像、修正、ガム引き工程を施して平版印
刷版とされ、これを印刷機に取り付けて印刷する。
しかしながら上記のPS版を、像露光、現像して得られた
平版印刷版の非画像部には感光層中に含まれる物質が不
可逆的に吸着し、非画像部を汚染するため、修正工程で
画像部と非画像部の識別が困難であったり、修正跡が明
瞭に残り不均一な版面となり、その程度がひどくなると
汚れとなるため印刷版として使用できなくなるという問
題があった。
これを改善するため、従来は、陽極酸化処理したアルミ
ニウム支持体表面を、米国特許第3,181,461号明細書に
記載されているようなアルカリ金属珪酸塩水溶液中に浸
漬する方法、米国特許第3,860,426号明細書に記載され
ているような、水溶性金属塩を含む親水性セルロースを
下塗りする方法、又は英国特許第2,098,627号に記載さ
れているようなアリールスルホン酸ナトリウムを下塗り
する方法等が提案されている。このような処理を施すこ
とによって、上述した非画像部の汚染を防止して印刷物
に“汚れ”が生じないようにすることができるが、その
反面耐刷性が、上記処理を施さない場合の50〜80%に減
少するという新たな問題を伴なう欠点があった。
また、従来は機械的又は電解的に砂目立てしたアルミニ
ウム支持体表面に、特公昭44−6410号公報に記載されて
いるようなトリヒドロキシベンゾールカルボン酸の薄層
を設ける方法、又は特公昭41−14337号公報に記載され
ているようなメリット酸の薄層を設ける方法、又は特公
昭38−8907号公報に記載されているようなホスホン酸お
よびその誘導体よりなる薄層を設ける方法等の処理を施
すことが知られており、この方法を陽極酸化処理したア
ルミニウム板に適用してみたが、非画像部の汚れが、上
記処理を施さない場合に比べて著しく悪化するという新
たな問題が生じた。特にPS版を製造してから製版処理さ
れるまでの時間(保存時間)が長くなるにつれてこのよ
うな問題は顕著になる傾向があった。
また従来の平版印刷版では、非画像部に付着したインキ
が迅速に除去されないために汚れを生じるという問題も
あった。
このように非画像部の汚染が生じない平版印刷版は耐刷
力が低く、耐刷力の低下が生じない平版印刷版は非画像
部の汚染が著しくなるという傾向があり、これら両者の
性能を同時に満足させることは非常に困難であった。
〔発明の目的〕
したがって本発明の目的は、非画像部に汚染を生じにく
く、印刷物の非画像部の汚れが発生せず、しかも耐刷力
の低下のない平版印刷版を得ることができるような平版
印刷版用支持体を提供することである。
〔発明の構成〕
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ね
た結果本発明をなすに至った。本発明はアルミニウム板
の少なくとも片面を粗面化処理し、次いで陽極酸化処理
したのち、カルボン酸を0.01重量%以上含む酸性水溶液
で陽極酸化皮膜をその全皮膜量の1〜30重量%溶解する
ことを特徴とする感光性平版印刷版用支持体の製造方法
である。
又本発明は、アルミニウム板の少なくとも片面を粗面化
処理し、次いで陽極酸化処理し、さらにカルボン酸を0.
01重量%以上含む酸性水溶液で陽極酸化皮膜をその全皮
膜量の1〜30重量%溶解した後、該陽極酸化皮膜上に、
水酸基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群よ
り選ばれた少くとも1個の基と、アミノ基とを有する化
合物又はその塩を含む親水層を設けることを特徴とする
感光性平版印刷版用支持体の製造方法である。
以下、本発明について順を追って詳しく説明する。
(アルミニウム板) 本発明において用いられるアルミニウム板はアルミニウ
ムを主成分とする純アルミニウムや微量の異原子を含む
アルミニウム合金等の板状体である。このような異原子
には、硅素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロ
ム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。こ
れらの異原子の含有率は一般に10重量%以下である。本
発明の支持体に好適なアルミニウムは純アルミニウムで
あるが、完全に純粋なアルミニウムは、製練技術上製造
が困難であるので、できるだけ異原子を含まないものが
よい。このように本発明に適用されるアルミニウム板
は、その組成が特定されるものではなく従来公知、公用
の素材のものを適宜利用することができる。本発明に用
いられるアルミニウム板の厚さは、およそ0.1mm〜0.5mm
程度が適当である。
(粗面化処理) アルミニウム板を陽極酸化するに先立ち、表面の圧延油
を除去するための、例えば界面活性剤又はアルカリ性水
溶液により脱脂処理、および砂目立処理が所望により行
なわれる。
砂目立て処理方法には、機械的に表面を粗面化する方
法、電気化学的に表面を溶解する方法及び化学的に表面
を選択溶解させる方法がある。機械的に表面を粗面化す
る方法としては、ホール研摩法、ブラシ研摩法、ブラス
ト研摩法、バフ研摩法等と称せられる公知の方法を用い
ることができる。また電気化学的な粗面化法としては塩
酸又は硝酸電解液中で交流又は直流により、行なう方法
がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されてい
るように両者を組合せた方法も利用することができる。
このように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じ
てアルカリエッチング処理及び中和処理される。
(陽極酸化処理) アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質とし
ては多孔性酸化皮膜を形成するものならばいかなるもの
でも使用することができ、一般的には硫酸、燐酸、蓚
酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられ、それら
の電解質やその濃度は電解質の種類によって適宜決めら
れる。陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変
わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃
度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜
60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜50分の範囲が
適当である。
陽極酸化皮膜の量は0.1〜10g/m2が好適であるが、より
好ましくは1〜6g/m2の範囲である。
(カルボン酸) 本発明で用いられるカルボン酸は、水溶液として陽極酸
化皮膜を化学的に溶解するものであれば、いかなるカル
ボン酸でも良い。たとえばギ酸、酢酸、プロピオン酸、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸などを用いるこ
とができるが、上記のカルボン酸類の中でも好ましい酸
は、マロン酸、コハク酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸であ
る。
また、上記のカルボン酸は各々2種以上を同時に含んで
もよい。
(陽極酸化皮膜の溶解) 前記の如く、陽極酸化処理されたアルミニウム板は、つ
づいてカルボン酸を含む酸性水溶液で酸化皮膜をその全
皮膜量の1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%溶解す
る。陽極酸化皮膜の溶解量は、次式に示すように、重量
法により測定する。
WA:全陽極酸化皮膜量(g/m2)、 S:サンプル面積(m2)、 m1:処理する前のサンプル重量(g)、 m2:処理後のサンプル重量(g)、 皮膜溶解量が1重量%より少ない場合、感光層成分によ
る非画像部の汚染防止効果が殆んど得られなくなり30重
量%より多い場合、非画像部の耐摩耗性が著しく低下し
てしまう。
処理温度は常温から沸点まで任意に選べるが、短時間で
所望の酸化皮膜溶解量を得るためには、より高い温度で
行なう方がよい。
カルボン酸を含む酸性水溶液は、カルボン酸を0.01重量
%以上、好ましくは0.1重量%以上含んでいることが適
当であり、0.01重量%未満では本発明の効果が得られな
い。
酸性水溶液は、好ましくは、カルボン酸の溶解量により
pH5以下、より好ましくは、pH3以下とするのが良い。
処理液の温度・処理時間については、処理液の種類処理
設備からの制約などにより一義的には決定され得ないが
一般的には温度30〜100℃、処理時間は1秒間〜5分間
の範囲である。
処理方法は上記酸性水溶液を酸化皮膜に接触させる方法
ならばいかなる方法でもよく、たとえばスプレー方式に
よるものでも、浸漬方式によるものでもよい。
(親水層) 本発明の好ましい実施態様においては、上記のような酸
性水溶液による処理の後に、特開昭60−149491号公報及
び特開昭60−232998号公報に記載されているような、水
酸基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より
選ばれた少くとも1個の基と、アミノ基とを有する化合
物又はその塩(以下、親水性化合物という)を含む親水
層を陽極酸化皮膜上に設ける。
その具体的な親水性化合物としては、例えば、アミノ酢
酸、リシン、スレオニン、セリン、アスパラギン酸、パ
ラヒドロシフェニルグリシン、ジヒドロキシエチルグリ
シン、アントラニル酸、トリプトフアン等のアミノ酸、
スルフアミン酸、シクロヘキシルスルフアミン酸等の脂
肪族アミノスルホン酸及びこれらのナトリウム塩、カリ
ウム塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリメタノールアミン、トリプロパノ
ールアミン、トリエタノールアミン及びそれらの塩酸
塩、蓚酸塩、燐酸塩などが有用である。これらの中でも
トリエタノールアミン、塩酸トリエタノールアミン及び
ジヒドロキシエチルグリシンが最も有用である。
上記のような親水性化合物は、適当な溶剤、例えば水、
メタノールなどのアルコールに0.001〜10重量%の濃度
で溶解されて塗布液とされる。このとき、塗布後のpHは
1〜13の範囲にあれば適当である。また塗布液の温度は
10〜50℃の範囲が適当である。
塗布方法としては、浸漬塗布、回転塗布、スプレー塗
布、カーテン塗布等のいずれの方法を用いてもよい。塗
布量は、乾燥後の被覆量で1〜100mg/m2が好適である
が、より好ましくは5〜50mg/m2の範囲である。上記の
被覆量が1mg/m2より少なくなるにつれて非画像部の汚れ
防止に効果がなくなって行き、他方100mg/m2より多くな
るにつれて感光層と支持体との密着性が劣化し、耐刷力
の低い平版印刷版しか得られなくなる。
また、この親水層を設ける前又は後に米国特許第3,181,
461号に記載されているように、アルカリ金属シリケー
ト(例えば珪酸ソーダ)の水溶液で処理することもでき
る。
(感光層) このようにして得られた平版印刷版用支持体の上に、従
来より知られている感光層を設けて、感光性平版印刷版
を得ることができ、これを製版処理して得た平版印刷版
は、優れた性能を有している。
上記の感光層の組成物としては、露光の前後で現像液に
対する溶解性又は膨潤性が変化するものであれば、いず
れも使用できる。以下、その代表的なものについて説明
する。
ポジ作用型感光性ジアゾ化合物としては、特公昭43
−28403号公報に記載されているベンゾキノン−1,2−ジ
アジドスルホン酸クロリドとポリヒドロキシフェニルと
のエステル又はナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン
酸クロリドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル
が最も好ましいものである。その他の比較的好適なo−
キノンジアジド化合物としては、米国特許第3,046,120
号及び第3,188,210号の各明細書中に記載されているベ
ンゾキノン−1,2−ジアジドスルホン酸クロリド又はナ
フトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸クロリドとフェ
ノールホルムアルデヒド樹脂とのエステルがある。
o−キノンジアジド化合物は単独で感光層を構成する
が、アルカリ水に可溶な樹脂を結合剤(バインダー)と
して併用してもよい。このアルカリ水を可溶性の樹脂と
しては、ノボラック樹脂があり、たとえばフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂、クレゾールホルムアルデヒド樹
脂、p−t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、
フェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性キシレン
・メシチレン樹脂などがある。その他の有用なアルカリ
水可溶性樹脂としてポリヒドロキシスチレン、ポリハロ
ゲン化ヒドロキシスチレン化(メタ)アクリル酸と他の
ビニル化合物とのコポリマーを挙げることができる。
o−キノンジアジド化合物からなる感光層およびその現
像液の更なる詳細は米国特許第4,259,434号に記載され
ている。
ジアゾ樹脂とバインダーとからなる感光性組成物。
ネガ作用型感光性ジアゾ化合物としては米国特許第2,06
3,631号及び同第2,667,415号の各明細書に開示されてい
るジアゾニウム塩とアルドールやアセタールのような反
応性カルボニル基を含有する有機縮合剤との反応生成物
であるジフェニルアミン−p−ジアゾニウム塩とホルム
アルデヒドとの縮合生成物(所謂感光性ジアゾ樹脂)が
好適に用いられる。その他の有用な縮合ジアゾ化合物は
米国特許第3,679,419号、英国特許第1,312,925号、同1,
312,926号の各明細書等に開示されている。これらの型
の感光性ジアゾ化合物は、通常水溶性無機塩の型で得ら
れ、従って水溶液から塗布することができる。又、これ
らの水溶性ジアゾ化合物を英国特許第1,280,885号明細
書に開示された方法により1個又はそれ以上のフェノー
ル性水酸基、スルホン酸基又はその両者を有する芳香族
又は脂肪族化合物と反応させ、その反応生成物である実
質的に水不溶性の感光性ジアゾ樹脂を使用することもで
きる。
また、特開昭56−121031号公報に記載されているように
ヘキサフルオロ燐酸塩または、テトラフルオロ硼酸塩と
の反応生成物として使用することもできる。
そのほか、米国特許第1,312,925号明細書に記載されて
いるジアゾ樹脂も好ましい。
このようなジアゾ樹脂は、バインダーと共に用いられ
る。好ましいバインダーは酸価10〜200を有する有機高
分子重合体であり、具体例としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸またはマレイン酸を必須の重合成
分として含む共重合体、例えば米国特許第4,123,276号
に記載されている様な2−ヒドロキシエチルアクリレー
トまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリ
ロニトリルまたはメタクリロニトリル、アクリル酸また
はメタクリル酸および必要に応じて更に他の共重合しう
るモノマーとの3元または4元共重合体、特開昭53−12
0903号公報に記載されている様な末端がヒドロキシ基で
あり、かつジカルボン酸エステル残基を含む基でエステ
ル化されたアクリル酸またはメタクリル酸、アクリル酸
またはメタクリル酸、および必要に応じて更に他の共重
合しうるモノマーとの共重合体、特開昭54−98614号公
報に記載されている様な芳香族性水酸基を末端に有する
単量体(例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)メタク
リルアミドなど)、アクリル酸またはメタクリル酸、及
び更に必要に応じて他の共重合可能なモノマーの少なく
とも1つとの共重合体、特開昭56−4144号公報に記載さ
れている様なアルキルアクリレートまたはメタクリレー
ト、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル、およ
び不飽和カルボン酸よりなる共重合体が含まれる。また
酸性ポリビニルアルコール誘導体、酸性セルロース誘導
体も有用である。
活性光線の照射により二量化を起す化合物を含む組
成物。例えばポリ桂皮酸ビニル、ポリビニルシンナモイ
ルエチルエーテル、ポリエチレンシンナメートアクリレ
ート、及びその共重合体、ポリエチルシンナメートメタ
クリレート及びその共重合体、ポリバラビニルフェニル
シンナメート及びその共重合体、ポリビニルベンザール
アセトフェノン及びその誘導体、ポリビニルシンナミリ
デンアセテート及びその誘導体、アクリル酸アリルプレ
ポリマー及びその誘導体、パラフェニレンジアクリル酸
とポリハイドリックアルコールから成るポリエステル樹
脂の誘導体で、例えば米国特許第3,030,208号明細書に
記載されているような化合物などがある。
活性光線の照射により重合反応を起す、いわゆる共
重合体組成物。例えば米国特許第2,760,863号および同
第3,060,023号明細書に記載の2個またはそれ以上の末
端エチレン基を有する付加重合性不飽和化合物と光重合
開始剤よりなる組成物がある。
上記活性光線の照射により二量化する化合物および重合
反応する化合物には、更にバインダーとして樹脂、増感
剤、熱重合防止剤、色素、可塑剤などを含有させること
ができる。
上記の如き感光性組成物は、通常、水、有機溶剤、又は
これらの混合物の溶液として、本発明による支持体上に
塗布し、乾燥されて感光性平版印刷版が作成される。
感光性組成物の塗布量は、一般的に約0.1〜約5.0g/m2が
適当であり、約0.5〜約3.0g/m2がより好ましい。
かくして得られる感光性平版印刷版はカーボンアーク
灯、キセノン灯、水銀灯、タングステン灯、メタルハラ
イドランプなどの如き活性光線を含む光源により画像露
光し、現像して平版印刷版が得られる。
(発明の効果) 本発明の実施により得られる支持体を使用した感光性平
版印刷版を露光、現像して得られる平版印刷版はネガ
型、ポジ型のいずれの場合も非画像部の汚染がなく、修
正工程で画像部と非画像部の識別が容易であり、また修
正跡が生じることなく、したがって修正跡による印刷物
の汚れが発生しない。しかも耐刷力は高い。
さらに本発明の実施により得られるアルミニウム支持体
は、従来のものに比べて白い表面となり、検板性に優れ
ており、しかもインキ汚れ回復力においても優れてい
る。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。なお
実施例中の「%」は、特に指定のない限り「重量%」を
示すものとする。
〔実施例1〕 JIS1050アルミニウムシートをパミス−水懸濁液を研摩
剤として、回転ナイロンブラシで表面を砂目立てした。
このときの表面粗さ(中心線平均粗さ)は0.5μであっ
た。水洗後、10%苛性ソーダ水溶液を70℃に温めた溶液
中に浸漬して、アルミニウムの溶解量が6g/m2になるよ
うにエッチングした。水洗後、30%硝酸水溶液に1分間
浸漬して中和し、十分水洗した。その後に、0.7%硝酸
水溶液中で、陽極時電圧13ボルト、陰極時電圧6ボルト
の短形波交番波形を用いて(特開昭52−77702号公報実
施例に記載されている電源波形)20秒間電解粗面化を行
ない、20%硫酸の50℃溶液中に浸漬して表面を洗浄した
後、水洗した。
さらに20%硫酸水溶液中で陽極酸化皮膜重量が3.0g/m2
となるように直流を用いて陽極酸化処理を施して水洗、
乾燥し、基板(I)を作成した。
この基板(I)をシュウ酸1%を含む水溶液(pH約1.
0)に、80℃で全陽極酸化皮膜量の約10%(約0.3g/m2)
が溶解するように浸漬してエッチング処理した。その後
水洗、乾燥した。
このようにして作成した支持体〔A〕に下記組成物の感
光液を乾燥後の塗布重量が2.5g/m2となるように塗布し
て感光層を設けた。
このようにして作られた感光性平版印刷版を、真空焼枠
中で、透明ポジティブフィルムを通して1mの距離から3K
Wのメタルハライドランプにより、50秒間露光を行なっ
たのち、SiO2/Na2Oのモル比が1.74の珪酸ナトリウムの
5.26%水溶液(pH=12.7)で現像した。
次いで十分水洗し、非画像部の汚染を調べたのち、市販
の消去液で画像部の一部を消去し、十分水洗してからガ
ム引きして、常法の手順で印刷した。このときの消去部
の汚れの発生と耐刷力を調べた。更に、平版印刷版の全
面にインキを付着させたのち、常法の手順で印刷を開始
したときの非画像部に汚れのない奇麗な印刷物が得られ
るまでの印刷枚数(以下、インキ汚れ回復力と称す)を
調べた。
以上の結果を第1表に示した。
〔比較例1〕 実施例1の基板〔I〕をシュウ酸水溶液処理を行なわな
いで支持体〔イ〕を作成し、感光層を実施例1と同様に
設け、印刷までも実施例1と同様に行なった。その結果
を第1表に示した。
〔実施例2〕 実施例1の基板〔I〕をギ酸1%(pH約1.0)を含む水
溶液で80℃で全陽極酸化皮膜量の約10%(約0.3g/m2が
溶解するように浸漬してエッチング処理して水洗、乾燥
し支持体〔B〕を作成した。感光層を実施例1と同様に
設け、印刷までも実施例1と同様に行なった。その結果
を第1表に示した。
〔比較例2〕 実施例1の基板〔I〕を硫酸約1%のみを含む水溶液
(pH1以下)で80℃で陽極酸化皮膜を全皮膜量の約10%
溶解するように浸漬処理して水洗乾燥し、支持体〔ロ〕
を作成した。
〔実施例3〕 実施例1の支持体〔A〕に親水層として有機化合物のリ
ジンをその乾燥重量で10mg/m2塗布し、支持体〔C〕を
作成した。感光層を実施例1と同様に設け、印刷までも
実施例1と同様に行なった。その結果を第1表に示し
た。
〔比較例3〕 実施例1の基板〔I〕をカルボン酸水溶液処理を行なわ
ないで、実施例3と同様の親水層を設けて、支持体
〔ハ〕を作成した。感光層を実施例1と同様に設け、印
刷までも実施例1と同様に行なった。その結果を第1表
に示した。
第1表の結果より、本発明の方法による支持体は比較例
のものに比べて非画像部の汚染、修正跡の汚れが改良さ
れていることがわかる。またインキ汚れ回復力において
もすぐれていることがわかる。更に耐刷力の低下もな
い。
また、予想外の結果として本発明法の後に親水層を設け
ることにより非画像部の汚染を特に軽減する効果が得ら
れることもわかった。
また、マロン酸、コハク酸、酢酸でも同様の効果が得ら
れた。
〔実施例4〕 〔実施例1〕の支持体〔A〕に下記組成の感光液を塗布
し乾燥して感光層を設けた。感光層の乾燥塗布量は、2.
0g/m2であった。
感光液 このようにして作られた感光性平版印刷版を、真空焼枠
中で、透明ネガティブフィルムを通して1mの距離から3K
Wのメタルハライドランプを用いて50秒間露光を行なっ
たのち、下記組成の現像液で現像し、アラビアガム水溶
液でガム引きして平版印刷版とした。
現像液 非画像部の汚染を調べたのち、印刷評価までは〔実施例
1〕と同様に行なった。
結果を第2表に示した。
〔比較例4〕 〔実施例1〕の基板〔1〕(酸化皮膜処理を行なわない
支持体)に〔実施例4〕と同様に感光層を設け、印刷評
価までも同様に行なった。
結果を第2表に示した。
第2表からわかるように、本発明法によるとネガ型感光
層の場合にも良好な結果が得られた。
また、酸化皮膜の処理液としてシュウ酸のかわりにマロ
ン酸、コハク酸、酢酸を用いて酸化皮膜を溶解しても同
様の効果が得られた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム板の少なくとも片面を粗面化
    処理し、次いで陽極酸化処理したのち、カルボン酸を0.
    01重量%以上含む酸性水溶液で陽極酸化皮膜をその全皮
    膜量の1〜30重量%溶解することを特徴とする感光性平
    版印刷版用支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】カルボン酸が、脂肪族モノカルボン酸又は
    脂肪族ジカルボン酸である特許請求の範囲第1項記載の
    感光性平版印刷版用支持体の製造方法。
  3. 【請求項3】カルボン酸がシュウ酸、マロン酸、コハク
    酸、ギ酸又は酢酸である特許請求の範囲第1項又は第2
    項記載の感光性平版印刷版用支持体の製造方法。
  4. 【請求項4】アルミニウム板の少なくとも片面を粗面化
    処理し、次いで陽極酸化処理し、さらにカルボン酸を0.
    01重量%以上含む酸性水溶液で陽極酸化皮膜をその全皮
    膜量の1〜30重量%溶解した後、該陽極酸化皮膜上に、
    水酸基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群よ
    り選ばれた少くとも1個の基と、アミノ基とを有する化
    合物又はその塩を含む親水層を設けることを特徴とする
    感光性平版印刷版用支持体の製造方法。
  5. 【請求項5】カルボン酸が脂肪族モノカルボン酸又は脂
    肪族ジカルボン酸である特許請求の範囲第4項記載の感
    光性平版印刷版用支持体の製造方法。
  6. 【請求項6】カルボン酸がシュウ酸、マロン酸、コハク
    酸、ギ酸又は酢酸である特許請求の範囲第4項又は第5
    項記載の感光性平版印刷版用支持体の製造方法。
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