JPH07156263A - コンデンサ用ポリスチレン系フィルム - Google Patents

コンデンサ用ポリスチレン系フィルム

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JPH07156263A
JPH07156263A JP30411693A JP30411693A JPH07156263A JP H07156263 A JPH07156263 A JP H07156263A JP 30411693 A JP30411693 A JP 30411693A JP 30411693 A JP30411693 A JP 30411693A JP H07156263 A JPH07156263 A JP H07156263A
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尚伸 小田
Tomonori Yoshinaga
知則 吉永
Tadashi Okudaira
正 奥平
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はコンデンサ用シンジオタクチックポ
リスチレン系フィルム、さらに詳しく言えば電気特性及
び耐熱性が良好で、且つ絶縁破壊電圧に優れ更に厚み均
一性に優れたコンデンサ用ポリスチレン系フィルムに関
するものである。 【構成】 シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体からなる平均屈折率が1.582 以上1.590 以下であ
り、且つ150 ℃における収縮率が3%以下であることを
特徴とするコンデンサ用ポリスチレン系フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサ用シンジオタ
クチックポリスチレン系フィルム、さらに詳しく言えば
電気特性及び耐熱性が良好で、且つ絶縁破壊電圧に優れ
更に厚み均一性に優れたコンデンサ用ポリスチレン系フ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチックポリスチレン系重合
体を主成分とする樹脂組成物を二軸延伸、熱固定した二
軸延伸フィルムは耐熱性、電気特性などに優れ、フィル
ムコンデンサの誘電体に展開されている(特開平2-1438
51、特開平3-124750、特開平5-200858)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
シンジオタクチックポリスチレン系フィルムにおいては
絶縁破壊電圧が不良またはフィルムの厚みむら増大に基
づく絶縁破壊電圧のばらつきやコンデンサとしたあとの
容量のばらつきを発生することが分かった。絶縁破壊電
圧が不良となった場合、フィルムを厚くする必要が生
じ、その結果コンデンサの体積が大きくなるという問題
があった。また、容量や絶縁破壊電圧のばらつきが大き
い場合、コンデンサの信頼性が得られないという問題が
あることが分かった。本発明は、電気特性及び耐熱性が
良好で、且つ絶縁破壊電圧に優れかつ厚み均一性に優れ
たコンデンサ用ポリスチレン系フィルムを提供すること
を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のポリスチレン系
フィルムはシンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体からなり平均屈折率が1.582 以上1.590 以下であ
ることを特徴とする電気特性及び耐熱性が良好で、且つ
絶縁破壊電圧に優れ更に厚み均一性に優れたコンデンサ
用ポリスチレン系フィルム提供するものである。
【0005】本発明に用いられる立体規則性がシンジオ
タクチック構造であるポリスチレン系重合体は、側鎖で
あるフェニル基又は置換フェニル基が核磁気共鳴法によ
り定量されるタクティシティがダイアッド(構成単位が
二個)で85%以上、ペンタッド(構成単位が5個)で50
%以上のシンジオタクチック構造であることが望まし
い。
【0006】該ポリスチレン系重合体としては、ポリス
チレン、ポリ(p-、m-又はo-メチルスチレン)、ポリ
(2,4-、2,5-、3,4-又は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ
(p-ターシャリーブチルスチレン)などのポリ(アルキ
ルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、
ポリ(p-、m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又
はo-フルオロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロ
スチレン)などのポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ
(p-、m-又はo-クロロメチルスチレン)などのポリ(ハ
ロゲン置換アルキルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-メ
トキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシスチレ
ン)などのポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(p-、m-
又はo-カルボキシメチルスチレン)などのポリ(カルボ
キシアルキルスチレン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピ
ルエーテル)などのポリ(アルキルエーテルスチレ
ン)、ポリ(p-トリメチルシリルスチレン)などのポリ
(アルキルシリルスチレン)、さらにはポリ(ビニルベ
ンジルジメトキシホスファイド)などが挙げられる。
【0007】本発明においては、前記ポリスチレン系重
合体のなかで、特にポリスチレンが好適である。また、
本発明で用いるシンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体は、必ずしも単一化合物である必要はな
く、シンジオタクティシティが前記範囲内であればアタ
クチック構造やアイソタクチック構造のポリスチレン系
重合体との混合物や、共重合体及びそれらの混合物でも
よい。また本発明に用いるポリスチレン系重合体は、重
量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,000以上
である。重量平均分子量が10,000未満のものでは、強伸
度特性や耐熱性に優れたフィルムを得ることができな
い。重量平均分子量の上限については、特に限定される
ものではないが、1500,000以上では延伸張力の増加に伴
う破断の発生などが生じるため余り好ましくない。
【0008】本発明に用いられるシンジオタクチックポ
リスチレン系重合体には必要に応じて、公知の酸化防止
剤、帯電防止剤、滑り性を付与するための微粒子等を適
量配合したものを用いることができる。配合量はシンジ
オタクチックポリスチレン系重合体100 重量%に対して
10重量%以下が望ましい。10重量%を越えると延伸時に
破断を起こしやすくなり、生産安定性不良となるので好
ましくない。
【0009】微粒子としては、例えばシリカ、二酸化チ
タン、タルク、カオリナイト、ゼオライト等の金属酸化
物、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム
などの金属の塩またはシリコーン樹脂、架橋ポリスチレ
ン等の有機重合体からなる粒子等の添加が例示される。
そして、これら微粒子は、いずれか一種を単独で用いて
もよく、また2種以上を併用してもよいが、使用する微
粒子の平均粒子系は0.01μm以上2.0 μm以下、特に0.
05μm以上1.5 μm以下が好ましく、粒子径のばらつき
度(標準偏差と平均粒子径との比率)が25%以下が好ま
しい。添加量はシンジオタクチックポリスチレン系重合
体100 重量%に対し0.005 重量%以上2.0 重量%以下含
有することが好ましく、特に0.1 重量%以上1.0 重量%
以下が好ましい。
【0010】そして、前記の平均屈折率は、フィルムの
製膜条件調整される。得られたフィルムの平均屈折率が
所定の範囲にはいるならば製造条件は特に限定されない
が、例えば、縦延伸及び横延伸を順に行なう逐次二軸延
伸方法のほか、横・縦・縦延伸法、縦・横・縦延伸法、
縦・縦・横延伸法などの延伸方法を採用することがで
き、要求される強度や寸法安定性などの諸特性に応じて
選択される。また、熱固定処理、縦弛緩処理、横弛緩処
理などを施すことができる。特に実施例に示してある様
な製膜条件が好ましく、本発明を達成することができ
る。また、蒸着層の接着特性等を向上するために、イン
ラインコートやオフラインコートにより接着層を設けた
り、コロナ処理や火炎プラズマ処理等を行うことができ
る。
【0011】本発明のポリスチレン系フィルムの平均屈
折率は1.582 以上、更に好ましくは1.584 以上である。
平均屈折率が1.582 未満では絶縁破壊電圧が不良とな
る。また、平均屈折率の上限は1.590 以下、更に好まし
くは1.589 以下である。平均屈折率が1.590 より大きく
なると厚みむらが大きくなるため、フィルムの破壊電圧
の絶対値の変動が大きくなり且つ容量変化が増大するた
め、コンデンサとしての信頼性が低くなる。
【0012】更に、本発明のポリスチレン系フィルムの
150 ℃における熱収縮率は3%以下、好ましくは2.5 %
以下、更に好ましくは2%以下である。熱収縮率が3%
より大きいとコンデンサーの製造工程で収縮や平面性の
乱れが生じ、製品の不良につながる。ここで、熱収縮率
を下げるために高温にフィルムを長時間さらすと耐摩耗
性が不良になるため、縦延伸処理後に緩和処理を行うこ
とや、熱固定温度及び時間を一定範囲に保つこと、更に
必要に応じて熱固定処理後に横及び/又は縦弛緩処理す
ることが好ましい。ここで、縦延伸後の縦弛緩処理は延
伸温度以上、冷結晶化温度以下で弛緩処理し、熱固定処
理は220℃以上、融点未満の温度で30秒以内、好ましく
は20秒以内で行い、横及び縦方向の弛緩処理は熱固定処
理の最高温度以下で平面性が乱れない程度に弛緩処理す
ることが好ましい。
【0013】実施例 以下に実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、
フィルムの評価方法を以下に示す。
【0014】(1)平均屈折率 アタゴ光学社製アッベ屈折計4Tを用い、フィルムの屈折
率を長手方向、幅方向および厚み方向について測定し、
それら3方向の屈折率を平均し、平均屈折率を求めた。
【0015】(2)絶縁破壊電圧 JIS C-2318に準じて行なった。10KV直流耐電圧試験機を
用い、23℃,50%RHの雰囲気下に於て、100V/secの昇圧速
度で、フィルムが破壊し短絡したときの電圧を読み取っ
た。
【0016】(3)厚みむら ミクロン計測器社製連続厚さ測定器によりフィルムの幅
方向の中央部を長手方向に沿って測定し、次式により算
出した。 厚みむら=(最大厚さー最小厚さ)/平均厚さ×100 % 1級:厚みむら10%以上 2級:厚みむら8〜10% 3級:厚みむら6〜8% 4級:厚みむら4〜6% 5級:厚みむら4%以下
【0017】(4)150℃における熱収縮率 無張力の状態で150 ℃の雰囲気中30分におけるフィルム
の収縮率を求めた。
【0018】(5)平均粒子径 微粒子を(株)日立製作所製S-510型走査型電子顕微
鏡で観察し、写真撮影したものを拡大して複写し、微粒
子の外形をトレースし任意に200 個の粒子を黒く塗りつ
ぶした。この像をニレコ(株)製ルーゼックス500 型画
像解析装置を用いて、それぞれの粒子の水平方向のフェ
レ径を測定し、その平均値を平均粒子径とした。また、
粒子径のばらつき度は下記の式により算出した。 ばらつき度=(粒子径の標準偏差/平均粒子径)× 100
(%)
【0019】実施例1 滑剤として、平均粒子径0.5 μm、ばらつき度20% 、面
積形状係数80% のシリカをシンジオタクチックポリスチ
レン(重量平均分子量300000)100 重量%に対して0.5
重量%添加したポリマーチップと、滑剤の添加されてい
ないポリマーチップを重量比で1対9の割合で混合した
後、乾燥し、290 ℃で溶融し、800 μmのリップギャッ
プのT ダイから押し出し、50℃の冷却ロールに静電印荷
法により密着・冷却固化し、60μmの無定形シートを得
た。該無定形シートをまず金属ロールにより95℃に予熱
し、表面温度141 ℃のセラミックロールを用い縦方向に
3倍延伸した後冷却し、更に120 ℃の金属ロールを用い
縦方向に1.2 倍延伸した。次いで、テンターでフィルム
を120 ℃に予熱し、横方向に延伸温度120 ℃で2倍延伸
し、更に150 ℃で1.6 倍延伸した後、255 ℃で12秒熱固
定処理した。その後、225 ℃で3%横弛緩処理した。得ら
れたフィルムの厚みは5.3 μmであり、走行性、ハンド
リング性が良好であった。また、アルミニウム薄膜を蒸
着により積層した場合においても平面性は良好でありコ
ンデンサ用フィルムとして好ましいものであると判断さ
れた。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0020】実施例2 縦延伸を141 ℃のセラミックロールにおいて2.4倍延伸
した後一度冷却し、更に120 ℃の金属ロールで1.5 倍延
伸した以外は実施例1と同様に行った。得られたフィル
ムの厚みは5.3 μmであり、アルミニウム薄膜を蒸着に
より積層した場合においても平面性は良好でありコンデ
ンサ用フィルムとして好ましいものであると判断され
た。得られたフィルムの物性を表1に示す。
【0021】比較例1 縦延伸141 ℃のセラミックロールにおいて2.4 倍延伸し
た後冷却せず、更に120 ℃の金属ロールで1.5倍延伸し
た以外は実施例1と同様に行った。得られたフィルムの
厚みは5.3μmであり、アルミニウム薄膜を蒸着により
積層した場合におい てもわずかに平面性にみだれが観
察されがコンデンサ用フィルムとして問題はないもので
あると判断された。得られたフィルムの物性を表1に示
す。
【0022】比較例2 滑剤として、平均粒子径0.5 μm、ばらつき度20% 、面
積形状係数80% のシリカをシンジオタクチックポリスチ
レン(重量平均分子量300000)100 重量%に対して0.5
重量%添加したポリマーチップと、滑剤の添加されてい
ないポリマーチップを重量比で1対9の割合で混合した
後、乾燥し、290 ℃で溶融し、800 μmのリップギャッ
プのT ダイから押し出し、50℃の冷却ロールに静電印荷
法により密着・冷却固化し、48μmの無定形シートを得
た。無定形シートをまず金属ロールにより95℃に予熱
し、表面温度141℃のセラミックロールを用い縦方向に
3倍延伸した。次いで、テンターでフィルムを120 ℃に
予熱し、横方向に延伸温度120 ℃で2倍延伸し、更に15
0 ℃で1.5 倍延伸した後、255 ℃で12秒熱固定処理し
た。その後、225 ℃で3%横弛緩処理した。得られたフィ
ルムの厚みは5.3 μmであった。該フィルムの平面性は
不良でありコンデンサ用フィルムとして好ましいもので
はないと判断された。得られたフィルムの物性を表1に
示す。
【0023】比較例3 熱固定処理を215 ℃で20秒実施した以外は実施例1と同
様に行った。得られたフィルムの厚みは5.3 μmであっ
た。得られたフィルムの物性を表1に示す。得られたフ
ィルムはアルミニウム薄膜を蒸着により積層することに
より平面性にみだれを生じ、コンデンサ用フィルムとし
て好ましいものではないと判断された。
【0024】表より、実施例1、2で得られたフィルム
は絶縁破壊電圧に優れておりまたフィルム厚みの変動が
小さいためコンデンサ用フィルムとして優れたものであ
ることが分かる。
【0025】
【発明の効果】以上、記載のとおり、本発明は前記特許
請求の範囲に記載のとおりの構成を採用することによ
り、絶縁破壊電圧に優れかつ厚み均一性に優れたコンデ
ンサ用ポリスチレン系フィルムが提供され、従って、本
発明の工業的価値は大である。
【0026】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体からなる平均屈折率が1.582 以上1.590 以下
    であり、且つ150 ℃における収縮率が3%以下であるこ
    とを特徴とするコンデンサ用ポリスチレン系フィルム。
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