JPH07157889A - 耐食性に優れためっき鋼板の製造法 - Google Patents
耐食性に優れためっき鋼板の製造法Info
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- JPH07157889A JPH07157889A JP30440493A JP30440493A JPH07157889A JP H07157889 A JPH07157889 A JP H07157889A JP 30440493 A JP30440493 A JP 30440493A JP 30440493 A JP30440493 A JP 30440493A JP H07157889 A JPH07157889 A JP H07157889A
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- sulfonic acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鋼板上にSn等の電気めっきを施すにあたっ
て、従来使用されてきたフェノールスルホン酸よりも、
適用する電流密度の上限を上げることができるめっき液
組成の提供。 【構成】 めっき液組成中のスルホン酸として脂肪族ス
ルホン酸を使用し、H+供給源とする。具体的には、ス
ルホン酸を基体とするめっき液組成において、メタンス
ルホン酸のような脂肪族スルホン酸をH+ 供給源とする
Sn2+を20〜100g/lと、メタンスルホン酸を2
0〜120g/l(遊離硫酸換算で10〜60g/l)
と表面活性剤(ポリプロピレングリコール(分子量50
0〜7000)を重量%で3〜10%含有する水溶液)
10〜40ml/lを含有するめっき液を使用して、常
温〜80℃で、その適用電流密度の上限を300A/d
m2まで上げることができる。
て、従来使用されてきたフェノールスルホン酸よりも、
適用する電流密度の上限を上げることができるめっき液
組成の提供。 【構成】 めっき液組成中のスルホン酸として脂肪族ス
ルホン酸を使用し、H+供給源とする。具体的には、ス
ルホン酸を基体とするめっき液組成において、メタンス
ルホン酸のような脂肪族スルホン酸をH+ 供給源とする
Sn2+を20〜100g/lと、メタンスルホン酸を2
0〜120g/l(遊離硫酸換算で10〜60g/l)
と表面活性剤(ポリプロピレングリコール(分子量50
0〜7000)を重量%で3〜10%含有する水溶液)
10〜40ml/lを含有するめっき液を使用して、常
温〜80℃で、その適用電流密度の上限を300A/d
m2まで上げることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐食性に優れためっき
鋼板、とくに、自動車用燃料タンクとして優れた耐食性
を示すめっき鋼板の製造に関する。
鋼板、とくに、自動車用燃料タンクとして優れた耐食性
を示すめっき鋼板の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用燃料タンクは、収容ガソリンの
長期の貯蔵によりガソリン中のオレフィン分が酸化し、
それによって生成する蟻酸、酢酸等の有機酸によって腐
食され、長期使用に耐えられなくなる。
長期の貯蔵によりガソリン中のオレフィン分が酸化し、
それによって生成する蟻酸、酢酸等の有機酸によって腐
食され、長期使用に耐えられなくなる。
【0003】この燃料タンクの耐食性を改善するため
に、特公平1−36558号公報には、タンク成形時の
潤滑性の付与のために、SnとPbとの合金下地層を形
成した鋼板に、Sn、Ni、Coなどの上層めっきを施
すことが記載されている。
に、特公平1−36558号公報には、タンク成形時の
潤滑性の付与のために、SnとPbとの合金下地層を形
成した鋼板に、Sn、Ni、Coなどの上層めっきを施
すことが記載されている。
【0004】この上層めっきを施すに当たっては、Sn
めっきの場合、例えば硫酸第1スズを60g/l(Sn
2+換算で33g/l)、硫酸換算でフェノールスルホン
酸を20g/l、光沢剤としてENSAを10g/l配
合してめっき液となし、常温〜80℃で、電流密度が5
〜50A/dm2 の電解処理条件で処理する。
めっきの場合、例えば硫酸第1スズを60g/l(Sn
2+換算で33g/l)、硫酸換算でフェノールスルホン
酸を20g/l、光沢剤としてENSAを10g/l配
合してめっき液となし、常温〜80℃で、電流密度が5
〜50A/dm2 の電解処理条件で処理する。
【0005】このフェノールスルホン酸は、めっき液中
で電離し、電導物質になっていることはもとより、それ
に加えて不溶性陽極を用いて電気錫めっきする系におい
て、Sn2+を供給するためのSn溶解反応に必要なH+
の供給源になる。さらには電離したフェノールスルホン
酸イオン(C6 H4 (OH)SO3 - )が浴中のSn2+
と次式右辺に示すような錯体を形成するという作用を有
するために、浴中のSn2+がSn2++O2 →SnO2 に
よって過酸化され、スラッジ化するのを防止するものと
いわれている。
で電離し、電導物質になっていることはもとより、それ
に加えて不溶性陽極を用いて電気錫めっきする系におい
て、Sn2+を供給するためのSn溶解反応に必要なH+
の供給源になる。さらには電離したフェノールスルホン
酸イオン(C6 H4 (OH)SO3 - )が浴中のSn2+
と次式右辺に示すような錯体を形成するという作用を有
するために、浴中のSn2+がSn2++O2 →SnO2 に
よって過酸化され、スラッジ化するのを防止するものと
いわれている。
【0006】
【化1】 しかしながら、このフェノールスルホン酸を使用した場
合、耐食性、めっき密着性、めっき外観等のめっき性能
の点から、電解条件に制限があり、特に電流密度は、実
用的には5〜75A/dm2 (Sn21:20〜50g/
lのとき)の範囲にあって、この範囲未満では、析出し
た結晶粒が粗大化してしまう、いわゆるローカレント現
象が起こり、均一被覆性がそこなわれ、黒っぽい外観を
呈し、耐食性も悪い。また、上限値を上回ると、Sn2+
のめっき界面への供給がめっき反応を律速し、Sn析出
と並行して水素発生反応が進行し、めっき面が樹枝状
(デンドライト状)になったり、粉末が析出したりし
て、均一被覆性がそこなわれるため、外観、耐食性とも
に劣化する等の不都合を生じる。
合、耐食性、めっき密着性、めっき外観等のめっき性能
の点から、電解条件に制限があり、特に電流密度は、実
用的には5〜75A/dm2 (Sn21:20〜50g/
lのとき)の範囲にあって、この範囲未満では、析出し
た結晶粒が粗大化してしまう、いわゆるローカレント現
象が起こり、均一被覆性がそこなわれ、黒っぽい外観を
呈し、耐食性も悪い。また、上限値を上回ると、Sn2+
のめっき界面への供給がめっき反応を律速し、Sn析出
と並行して水素発生反応が進行し、めっき面が樹枝状
(デンドライト状)になったり、粉末が析出したりし
て、均一被覆性がそこなわれるため、外観、耐食性とも
に劣化する等の不都合を生じる。
【0007】したがって、かかる二層めっきの場合、上
層めっきの許容電流密度範囲の拡大、とくに、その電流
密度の上限を拡大することは、一電極あたりのめっき付
着量を増すことができるということであり、したがっ
て、めっきセル数の決まっている既設設備においてはラ
インスピードアップが可能となり、生産性を向上させる
ことができ、或いは、新設設備においては、めっきセル
数を少なくできる等の点から、とくに有利になることを
意味する。
層めっきの許容電流密度範囲の拡大、とくに、その電流
密度の上限を拡大することは、一電極あたりのめっき付
着量を増すことができるということであり、したがっ
て、めっきセル数の決まっている既設設備においてはラ
インスピードアップが可能となり、生産性を向上させる
ことができ、或いは、新設設備においては、めっきセル
数を少なくできる等の点から、とくに有利になることを
意味する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鋼板
上にSn等の電気めっきを施すにあたって、従来使用さ
れてきたフェノールスルホン酸よりも、適用する電流密
度の上限を上げて、めっき効率を上げるめっき鋼板の製
造法を提供することにある。
上にSn等の電気めっきを施すにあたって、従来使用さ
れてきたフェノールスルホン酸よりも、適用する電流密
度の上限を上げて、めっき効率を上げるめっき鋼板の製
造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、スルホン酸を
基体とするめっき液組成において、脂肪族スルホン酸を
H+ 供給源とすることによって、その目的を達成した。
脂肪族スルホン酸としては、メタンスルホン酸(CH3
SO3 H)を、経済性と入手の容易さの点から好適に使
用できる。
基体とするめっき液組成において、脂肪族スルホン酸を
H+ 供給源とすることによって、その目的を達成した。
脂肪族スルホン酸としては、メタンスルホン酸(CH3
SO3 H)を、経済性と入手の容易さの点から好適に使
用できる。
【0010】この場合、めっき液として、Sn2+を20
〜100g/lと、メタンスルホン酸を20〜120g
/l(硫酸換算で10〜60g/l)と、表面活性剤と
して分子量500〜7000のポリプロピレングリコー
ルを重量%で3〜10%含有する水溶液を10〜40m
l/lを含有するめっき液を使用して、常温〜80℃
で、且つ、5〜300A/dm2 の電流密度の下でめっ
き処理を施す。
〜100g/lと、メタンスルホン酸を20〜120g
/l(硫酸換算で10〜60g/l)と、表面活性剤と
して分子量500〜7000のポリプロピレングリコー
ルを重量%で3〜10%含有する水溶液を10〜40m
l/lを含有するめっき液を使用して、常温〜80℃
で、且つ、5〜300A/dm2 の電流密度の下でめっ
き処理を施す。
【0011】とくに、本発明のめっき液は、Pb−Sn
合金下地被覆層の上に0.05〜7μm厚のSn上被覆
層を常温でめっきすることによって、燃料タンク形成素
材としてのめっき鋼板に好適に適用できる。
合金下地被覆層の上に0.05〜7μm厚のSn上被覆
層を常温でめっきすることによって、燃料タンク形成素
材としてのめっき鋼板に好適に適用できる。
【0012】このPb−Sn下地めっき処理として、N
iめっきによる前処理を施すこともできる。
iめっきによる前処理を施すこともできる。
【0013】さらに、このPb−Sn合金層には、Pb
−Sn合金層内のピンホール部からの腐食を防止するた
め、鉛とリンを含有する化合物を主体とするリン酸塩被
覆層を設ける事もできる。
−Sn合金層内のピンホール部からの腐食を防止するた
め、鉛とリンを含有する化合物を主体とするリン酸塩被
覆層を設ける事もできる。
【0014】
【作用】めっき液構成液として、メタンスルホン酸のよ
うな脂肪族スルホン酸を使用したときは、適用できる電
流密度の範囲を、従来のフェノールスルホン酸を使用し
た場合より拡大できる。また、適用できる電流密度の上
限値は、Sn2+の濃度の上昇に比例して上昇することか
ら、メタンスルホン酸を使用することによって上限値を
拡大できる。
うな脂肪族スルホン酸を使用したときは、適用できる電
流密度の範囲を、従来のフェノールスルホン酸を使用し
た場合より拡大できる。また、適用できる電流密度の上
限値は、Sn2+の濃度の上昇に比例して上昇することか
ら、メタンスルホン酸を使用することによって上限値を
拡大できる。
【0015】
【実施例】本発明を、鋼板上に2層のめっき層を形成し
た燃料タンク用鋼板の製造に適用した例について説明す
る。
た燃料タンク用鋼板の製造に適用した例について説明す
る。
【0016】脱脂、酸洗のめっきに必要な通常の前処理
を施して、溶融めっき及び電気めっきに対して通常要求
される清浄化、活性化処理を施した鋼板の両面に、以下
の条件でめっき処理を施して、Snを8%含有するPb
の下地層を3.5μm厚みに形成した。
を施して、溶融めっき及び電気めっきに対して通常要求
される清浄化、活性化処理を施した鋼板の両面に、以下
の条件でめっき処理を施して、Snを8%含有するPb
の下地層を3.5μm厚みに形成した。
【0017】まず、電気めっき法により、0.05μm
厚さのNiめっきを施した後、350℃のPb−8%S
n合金めっき浴に7秒間浸漬して、高圧気体によるめっ
き量制御を行い、3.5μm厚さの被覆層を生成した。
厚さのNiめっきを施した後、350℃のPb−8%S
n合金めっき浴に7秒間浸漬して、高圧気体によるめっ
き量制御を行い、3.5μm厚さの被覆層を生成した。
【0018】また、このPb−Sn下地めっき層の上
に、0.2%リン酸水溶液中に50℃で10秒間浸漬し
て、ロールで絞り、乾燥して、P換算で片面当たり、5
mg/m2 の被覆層を形成した。
に、0.2%リン酸水溶液中に50℃で10秒間浸漬し
て、ロールで絞り、乾燥して、P換算で片面当たり、5
mg/m2 の被覆層を形成した。
【0019】片面当たり、5mg/m2 の鉛とリンを含
む化合物を主要成分とする被覆層を設けた。
む化合物を主要成分とする被覆層を設けた。
【0020】さらに、このりん酸塩被覆を施した下地層
に、メタンスルホン酸を主体とするめっき液を用いてS
nめっき上層を3μm厚に形成した。
に、メタンスルホン酸を主体とするめっき液を用いてS
nめっき上層を3μm厚に形成した。
【0021】Snめっき上層の形成条件は以下のとおり
であった。
であった。
【0022】めっき浴組成: Sn2+ 33g/l メタンスルホン酸 40g/l(硫酸換算で
20g/l) ポリプロピレングリコール(表面活性) 10g/l (分子量2000)を5wt%含有する水溶液 めっき条件: めっき液温度 常温〜80 上記処理条件の下で、電流密度を変えて、Snを3μm
厚にめっきした。
20g/l) ポリプロピレングリコール(表面活性) 10g/l (分子量2000)を5wt%含有する水溶液 めっき条件: めっき液温度 常温〜80 上記処理条件の下で、電流密度を変えて、Snを3μm
厚にめっきした。
【0023】表1に、製造条件(浴組成、浴温、電流密
度等)とめっき層の表面状態及びめっき性能評価を示
す。
度等)とめっき層の表面状態及びめっき性能評価を示
す。
【0024】
【表1】 尚、評価試験は以下の方法により実施した。
【0025】 外面を対象とした塩水噴霧試験により耐食性評価 平板及び加工後(0.8mm×500mm×500mm
のブランクサイズから絞り深さ100mmの角筒絞り加
工)外面を対象として、第1表に示す所定時間の塩水噴
霧試験を行い、その耐食性を評価した。
のブランクサイズから絞り深さ100mmの角筒絞り加
工)外面を対象として、第1表に示す所定時間の塩水噴
霧試験を行い、その耐食性を評価した。
【0026】評価基準は以下に示す通りである。
【0027】 ◎・・・赤錆発生個数 3個/dm2 以下 ○・・・赤錆発生個数 10個/dm2 以下 △・・・赤錆発生個数 20個/dm2 以下 ×・・・赤錆発生個数 20個/dm2 をこえるもの ガソリン、劣化ガソリンを対象とした評価 0.8mm×500mm×500mmのブランクサイズ
から絞り深さ110mmの角筒絞り加工試験片の内部に
第1表に示す各種燃料の促進試験を想定した腐食促進燃
料溶液を充填し、1ヶ月毎に溶液を更新して1年間試験
後、内部の赤錆発生状況及び被覆層の腐食による変色状
況からその耐食性を評価した。
から絞り深さ110mmの角筒絞り加工試験片の内部に
第1表に示す各種燃料の促進試験を想定した腐食促進燃
料溶液を充填し、1ヶ月毎に溶液を更新して1年間試験
後、内部の赤錆発生状況及び被覆層の腐食による変色状
況からその耐食性を評価した。
【0028】劣化ガソリンとしては、ガソリンを促進劣
化されギ酸1000ppm、酢酸4000ppm含有す
る溶液を用いた。
化されギ酸1000ppm、酢酸4000ppm含有す
る溶液を用いた。
【0029】同表に見られるように、電流密度は5〜1
00A/dm2 の条件の下で、めっき密着性、耐食性に
優れ、且つ、表面外観に優れためっき層を得ることがで
きた。ただし、電流密度が5A/dm2 以下では、電流
密度が低いため、めっき過程でのSn2+の放電速度が小
さく、結晶の成長速度が結晶核の生成速度に比べて大き
くなる。その結果、結晶核の発生が抑えられ、結晶がゆ
っくり大きく成長することにより、結晶粒が粗大化し、
結晶面が粗くなり、下地を均一に被覆できず、耐食性が
劣化し、外観も黒っぽい外観を呈する。
00A/dm2 の条件の下で、めっき密着性、耐食性に
優れ、且つ、表面外観に優れためっき層を得ることがで
きた。ただし、電流密度が5A/dm2 以下では、電流
密度が低いため、めっき過程でのSn2+の放電速度が小
さく、結晶の成長速度が結晶核の生成速度に比べて大き
くなる。その結果、結晶核の発生が抑えられ、結晶がゆ
っくり大きく成長することにより、結晶粒が粗大化し、
結晶面が粗くなり、下地を均一に被覆できず、耐食性が
劣化し、外観も黒っぽい外観を呈する。
【0030】また、100A/dm2 以上では、Sn2+
のめっき界面への供給がめっき反応を律速し、Sn析出
と並行して水素発生反応が進行し、めっき面が樹枝状
(デンドライト状)になったり、粉末が析出したりし
て、均一被覆性がそこなわれ、めっき密着性、耐食性が
劣化し、外観も黒っぽい外観(いわゆる「めっき焼
け」)を呈してしまい、実用に供することはできなかっ
た。
のめっき界面への供給がめっき反応を律速し、Sn析出
と並行して水素発生反応が進行し、めっき面が樹枝状
(デンドライト状)になったり、粉末が析出したりし
て、均一被覆性がそこなわれ、めっき密着性、耐食性が
劣化し、外観も黒っぽい外観(いわゆる「めっき焼
け」)を呈してしまい、実用に供することはできなかっ
た。
【0031】また、比較のために、メタンスルホン酸に
代えてフェノールスルホン酸を使用して同じSn2+濃度
条件で処理した。電流密度は5〜50A/dm2 の間で
は、Sn2+のめっき界面への供給とSn析出がバランス
よく進行し、且つ、Sn2+の放電速度もある程度大き
く、結晶核の生成速度(したがって生成量)が大きいた
め、緻密で均一なめっき層が形成され、下地めっき層を
均一に被覆できるため、表面光沢は僅かには劣るが、め
っき密着性、耐食性ともに優れた上層めっき層を得るこ
とができた。しかしながら、50A/dm2 を超えると
メタンスルホン酸使用時の許容電流密度上限値以上での
現象と同様に均一に下地を被覆できたため、外観、耐食
性ともに劣化して、実用には耐えることはできないもの
であった。このように、本発明におけるメタンを初めと
する脂肪族スルホン酸は、従来使用されてきたフェノー
ルスルホン酸に比べ、適用電流密度を2倍に上げること
が可能になった。これは、Sn2+のめっき浴中での沖合
(バルク)から、めっき界面への易動度に関係してお
り、フェノールスルホン酸とメタンスルホン酸の動粘性
係数及び液中でのSn2+の拡散係数を比較した場合、メ
タンスルホン酸の方が動粘性係数は小さく、拡散係数は
大きいため、Sn2+のめっき界面への供給が容易になさ
れ、その結果、電流密度上限値が拡大できると考えられ
る。
代えてフェノールスルホン酸を使用して同じSn2+濃度
条件で処理した。電流密度は5〜50A/dm2 の間で
は、Sn2+のめっき界面への供給とSn析出がバランス
よく進行し、且つ、Sn2+の放電速度もある程度大き
く、結晶核の生成速度(したがって生成量)が大きいた
め、緻密で均一なめっき層が形成され、下地めっき層を
均一に被覆できるため、表面光沢は僅かには劣るが、め
っき密着性、耐食性ともに優れた上層めっき層を得るこ
とができた。しかしながら、50A/dm2 を超えると
メタンスルホン酸使用時の許容電流密度上限値以上での
現象と同様に均一に下地を被覆できたため、外観、耐食
性ともに劣化して、実用には耐えることはできないもの
であった。このように、本発明におけるメタンを初めと
する脂肪族スルホン酸は、従来使用されてきたフェノー
ルスルホン酸に比べ、適用電流密度を2倍に上げること
が可能になった。これは、Sn2+のめっき浴中での沖合
(バルク)から、めっき界面への易動度に関係してお
り、フェノールスルホン酸とメタンスルホン酸の動粘性
係数及び液中でのSn2+の拡散係数を比較した場合、メ
タンスルホン酸の方が動粘性係数は小さく、拡散係数は
大きいため、Sn2+のめっき界面への供給が容易になさ
れ、その結果、電流密度上限値が拡大できると考えられ
る。
【0032】一方、表面光沢に関しては、理由は明らか
ではないが、メタンスルホン酸浴の方がめっき表面での
結晶核発生量がフェノールスルホン酸浴に比べて、やや
多く、その分、めっき面が緻密で均一になるため、メタ
ンスルホン酸を使用した場合の方が、やや表面光沢に優
れていると思われる。
ではないが、メタンスルホン酸浴の方がめっき表面での
結晶核発生量がフェノールスルホン酸浴に比べて、やや
多く、その分、めっき面が緻密で均一になるため、メタ
ンスルホン酸を使用した場合の方が、やや表面光沢に優
れていると思われる。
【0033】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0034】(1) 従来のスルホン酸使用の場合より
も、高い電流密度の適用が可能となり、そのため、ライ
ンスピードアップにより生産性が向上する。
も、高い電流密度の適用が可能となり、そのため、ライ
ンスピードアップにより生産性が向上する。
【0035】(2) 従来のスルホン酸使用の場合より
も、高い電流密度の適用が可能となり、新設設備におい
て、めっきセル数を少なくできる。
も、高い電流密度の適用が可能となり、新設設備におい
て、めっきセル数を少なくできる。
【0036】(3) 従来のスルホン酸使用の場合より
も、表面光沢に優れためっき面が得られる。
も、表面光沢に優れためっき面が得られる。
Claims (5)
- 【請求項1】 スルホン酸を基体とするめっき液組成に
よって鋼板表面に金属めっきを施すめっき鋼板の製造法
において、めっき液組成中のスルホン酸として脂肪族ス
ルホン酸を使用し、H+ 供給源とするめっき鋼板の製造
法。 - 【請求項2】 請求項1の記載において、脂肪族スルホ
ン酸がメタンスルホン酸であるめっき鋼板の製造法。 - 【請求項3】 請求項1の記載において、 鋼板表面に金属めっきを施すめっき鋼板が、下地被覆層
の上にSn上被覆層をめっきする燃料タンク形成用めっ
き鋼板であり、 金属めっきを施す条件として、 めっき液組成が、スルホン酸を基体とするめっき液組成
がSn2+を20〜100g/lと、メタンスルホン酸を
20〜120g/l(遊離硫酸換算で10〜60g/
l)と、分子量500〜7000のポリプロピレングリ
コールからなる表面活性剤を重量%で3〜10%含有す
る水溶液を10〜40ml/lを含有してなり、 電解処理条件が、めっき液が常温〜80℃で、電流密度
が5〜300A/dm2 であり、且つ、 鋼板表面に施された金属めっきが、0.05〜7μm厚
に施されたSnめっき層であるめっき鋼板の製造法。 - 【請求項4】 請求項3の記載において、鋼板上に設け
た下地被覆層がSnを3〜30重量%含有するPb−S
nの合金層であるめっき鋼板の製造法。 - 【請求項5】 請求項3の記載において、鋼板上に設け
た下地被覆層がSnを3〜30重量%含有するPb−S
nの合金層と同Pb−Snの合金層上に形成されたリン
酸塩層からなるめっき鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30440493A JPH07157889A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 耐食性に優れためっき鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30440493A JPH07157889A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 耐食性に優れためっき鋼板の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07157889A true JPH07157889A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=17932607
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30440493A Withdrawn JPH07157889A (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | 耐食性に優れためっき鋼板の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07157889A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997032058A1 (fr) * | 1996-02-29 | 1997-09-04 | Nippon Steel Corporation | Procede et bain d'etamage presentant un fonctionnement optimal dans une plage large de densites de courant |
| JP2001158991A (ja) * | 1999-12-02 | 2001-06-12 | Ishihara Chem Co Ltd | チタン用の電気メッキ前処理液、並びに当該液を用いた電気メッキ前処理方法 |
| KR100355338B1 (ko) * | 1999-12-22 | 2002-10-12 | 주식회사 호진플라텍 | 약산성의 주석 또는 주석-납 전기도금 욕 및 도금 방법 |
| WO2022080191A1 (ja) * | 2020-10-13 | 2022-04-21 | 三菱マテリアル株式会社 | 錫又は錫合金めっき液及びそのめっき液を用いたバンプの形成方法 |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP30440493A patent/JPH07157889A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997032058A1 (fr) * | 1996-02-29 | 1997-09-04 | Nippon Steel Corporation | Procede et bain d'etamage presentant un fonctionnement optimal dans une plage large de densites de courant |
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| JP2022063889A (ja) * | 2020-10-13 | 2022-04-25 | 三菱マテリアル株式会社 | 錫又は錫合金めっき液及び該液を用いたバンプの形成方法 |
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