JPH07179675A - 架橋性高難燃組成物 - Google Patents

架橋性高難燃組成物

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JPH07179675A
JPH07179675A JP5345878A JP34587893A JPH07179675A JP H07179675 A JPH07179675 A JP H07179675A JP 5345878 A JP5345878 A JP 5345878A JP 34587893 A JP34587893 A JP 34587893A JP H07179675 A JPH07179675 A JP H07179675A
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JP
Japan
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weight
component
ethylene
group
copolymer
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Application number
JP5345878A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawabata
秀雄 川端
Satoshi Kaneko
智 金子
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度、可撓性、加工性等を保持し、高
度の難燃性を有するとともに、かつ架橋率が高く、フィ
ルム、シート、容器、電線、ケーブル、射出製品等の成
形用途などに利用できる架橋性高難燃組成物を開発す
る。 【構成】 (I)A)ポリオレフィン系樹脂またはゴ
ム、B)アイオノマー樹脂、C)炭素−炭素不飽和結合
を有するエチレン共重合体を特定割合で含む重合体成分
(I)100重量部、(II)D)特定の官能基(略
す)を含有する重合体成分(II)0.1重量部以上、
(III)難燃剤5〜200重量部、(IV)所望によ
り赤リン0〜20重量部を含む組成物であって、重合体
成分(I)+(II)中に、該官能基を特定量有してい
る架橋性高難燃組成物により目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は架橋性高難燃組成物に関
するものであり、さらに詳しくはポリオレフィン系樹脂
またはゴム、アイオノマー樹脂、架橋性の炭素−炭素不
飽和結合を有するエチレン共重合体(以下エチレン共重
合体と略す)、特定の官能基を導入した重合体成分およ
び難燃剤、赤リンを基本とする架橋性高難燃組成物であ
って、可撓性、機械的特性、耐薬品性を保持するととも
に、耐摩耗性および耐熱性に優れる成形品を提供し得る
架橋性高難燃組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン系樹脂は物理的性質及び化
学的性質にすぐれるところから、押出成形、射出成形等
の種々の成形法でフィルム、シート、パイプ、容器、電
線、ケーブル等に成形され、家庭用、工業用として多く
の用途に用いられる最も需要の多い汎用樹脂である。上
記ポリエチレン系樹脂は、易燃性であるため、これを難
燃化するための方法が従来から種々提案されている。そ
の最も一般的な方法としては、該ポリエチレン系樹脂に
ハロゲンまたはリン系等の有機系難燃剤を添加すること
により難燃化する方法である。
【0003】また他の方法としては、燃焼時に有害ガス
の発生がなく、低煙性で、無公害型の難燃剤として水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機金属化
合物の水和物が有効であることはよく知られている(特
開平2ー53845号公報、特開平2ー145632号
公報)。しかるに、無機系難燃剤を使用した難燃性組成
物においては、その難燃性を高めるためには無機系難燃
剤を高充填する必要がある。しかし、充填量を高めると
機械的強度や可撓性、加工性が低下するばかりでなく、
耐摩耗性を著しく損なうという欠点を生じるので、製造
時、配線・組み立て時、搬送時あるいは通常の使用時
に、高温の苛酷な条件下で振動、摩擦などにより外傷を
受け易く、しかも難燃性とともに耐摩耗性が要求される
ような電線・ケーブルなどの電気絶縁材料、保護管、ジ
ョイントカバーなどの電気材料、シート、床材などの内
装材、キャビネット、ボックスなどの成形品に対しては
適用できないという問題がある。これらの問題を解決す
るために、架橋助剤の存在下で架橋する技術(特開昭6
2ー252442号公報、特開昭62ー275139号
公報)、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変成さ
れたエチレン−α−オレフィン共重合体を用いる方法
(特開昭62ー10149号公報)、ポリオレフィン系
樹脂に分子内にカルボキシル基またはカルボン酸塩を含
むエチレン系樹脂と、分子内にマレイン酸または無水マ
レイン酸を付加した熱可塑性エラストマーを混合した混
合物をベースポリマーとする方法(特開平2ー5384
5号公報)などが開示されている。しかし、いずれもい
まだ耐摩耗性、耐熱性が不十分であるなどの問題点を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の要求を
満足する、機械的強度、可撓性、加工性、難燃性を保持
し、かつ耐熱性、耐摩耗性にすぐれた成形品を提供でき
る架橋性高難燃組成物を提供するものであり、この組成
物は、フィルム、シート、容器、電線、ケーブル、パッ
キング、シール剤、ホース類、射出製品等の成形用途と
して利用されるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、 (I)A)ポリオレフィン系樹脂またはゴム 5〜90重量% B)アイオノマー樹脂 5〜90重量% C)炭素−炭素不飽和結合を有するエチレン共重合体 5〜90重量% 但し、A+B+C=100重量% からなる重合体成分(I) 100重量部、 (II)D)下記a〜gから選択された少なくとも1種
の官能基を含有するポリオレフィン系樹脂またはゴムを
含む重合体成分(II)0.1重量部以上、 (III)難燃剤 5〜200重量部、 (IV)所望により赤リン 0〜20重量部を含む組成
物であって、重合体成分(I)+(II)中に、該官能
基を、全重合体成分1g当たり10-8〜10-3g当量を
有していることを特徴とする架橋性高難燃組成物であ
る。 官能基; a:カルボン酸基または酸無水基、 b:エポキシ基、 c:ヒドロキシル基、 d:アミノ基、 e:アルケニル環状イミノエーテル基、 f:シラン基、 g:チタネート基 本発明の請求項2は、A成分が高圧ラジカル重合による
エチレン(共)重合体であることを特徴とする請求項1
記載の架橋性高難燃組成物である。本発明の請求項3
は、A成分が結晶性ポリオレフィンであることを特徴と
する請求項1記載の架橋性高難燃組成物である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるA)成分のポリオレフィン系樹脂とは、エチレ
ン、プロピレン、ブテンー1、4ーメチルペンテンー
1、ヘキセンー1、オクテンー1等のα・オレフィンの
単独重合体またはそれらの相互共重合体等であり、具体
的には、高・中・低密度・超低密度ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテンー1等の単独重合体、エチレン
とプロピレン、ブテンー1等との共重合体、プロピレン
とエチレン、ブテンー1等の他のα・オレフィンとの共
重合体などの結晶性ポリオレフィン、エチレンービニル
エステル共重合体、エチレンーα, βー不飽和カルボン
酸および/またはそのアルキルエステル共重合体等が挙
げられる。
【0007】更に具体的には、低密度ポリエチレン(L
DPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖
低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレ
ン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポ
リプロピレン(PP)、ポリー1ーブテン、ポリー4ー
メチルー1ーペンテン、高圧ラジカル重合によるエチレ
ン酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸
共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エチル共重合
体等のエチレン共重合体などを挙げることができ、これ
ら単独又は二種類以上を混合して使用してもよい。
【0008】 該高密度ポリエ
チレンとは、密度0.94〜0.97g/cm3 の、中、低
圧法ポリエチレンであり、MFRが0.1〜20g/10mi
n.好ましくは0.5〜10g/10min.の範囲から選択する
とよい。MFRが0.1g/10min.未満では、加工性が低
下し、20g/10min.以上では、耐摩耗性が不十分とな
る。
【0009】該ポリプロピレンとは、プロピレンの単独
重合体、プロピレンを主成分とする他のα−オレフィン
とのブロック共重合体あるいはランダム共重合体などの
公知のポリプロピレン(共)重合体を使用することがで
きる。該ポリプロピレンのメルトフローレート(以下M
FRと略す)0.5〜20g/10min.、好ましくは1〜
18g/10min.の範囲から選択するのがよい。
【0010】本発明のエチレンービニルエステル共重合
体は、高圧ラジカル重合法で製造されるエチレンを主成
分とするプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸
ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステア
リン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエ
ステル単量体との共重合体である。これらの中でも特に
好ましいものとしては、エチレンー酢酸ビニル共重合体
(以下、EVAと略す)を挙げることができる。
【0011】本発明のエチレンーα, βー不飽和カルボ
ン酸および/またはそのアルキルエステル共重合体とし
ては、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸共重合体、
エチレンーα, βー不飽和カルボン酸エステル共重合
体、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸ーα, βー不
飽和カルボン酸エステル共重合体、およびそれらのアミ
ド、イミド等が挙げられるが、好ましくは高圧ラジカル
重合法で製造されるエチレンー(メタ)アクリル酸メチ
ル共重合体、エチレンー(メタ)アクリル酸エチル共重
合体などが挙げられ、特にエチレンーアクリル酸エチル
共重合体(以下、EEAと略す)が挙げられる。
【0012】EVAとしては、エチレン50〜99.5
重量%、酢酸ビニル0.5〜50重量%、その他の共重
合可能な単量体0〜49.5重量%からなる共重合体が
好ましい。EEAとしては、エチレン50〜99.5重
量%、アクリル酸エチルエステル0.5〜50重量%、
その他の共重合可能な単量体0〜49.5重量%からな
る共重合体が好ましい。該EVAや該EEAのメルトフ
ローレート(MFR)は、0.1〜50g/10min.、好ま
しくは0.5〜20g/10min.の範囲から選択することが
望ましい。該MFRが0.1g/10min.未満では、樹脂組
成物の流動性が悪くなり、50g/10min.以上では、引張
強度などの低下が起こり望ましくない。また、該EVA
や該EEAのVA含有量またはEA含有量は0.5〜5
0重量%、好ましくは5〜30重量%のものが物理的、
経済的な理由から選択される。
【0013】本発明におけるA)成分のゴムとは、熱可
塑性エチレンプロピレン系ゴム、熱可塑性ブタジエン系
ゴム、熱可塑性イソプレン系ゴム、天然ゴム、ニトリル
ゴム、イソブチレンゴムなどが挙げられ、これらは単独
でも混合物でもよい。
【0014】 上記熱可塑性エ
チレンプロピレン系ゴムとは、エチレンおよびプロピレ
ンを主成分とするランダム共重合体(EPM)、および
第3成分としてジエンモノマー(ジシクロペンタジエ
ン、エチリデンノルボルネン等)を加えたものを主成分
とするランダム共重合体(EPDM)を指す。
【0015】上記熱可塑性ブタジエン系ゴムとは、ブタ
ジエンを構成要素とする共重合体をいい、スチレンーブ
タジエンブロック共重合体(SBS)およびその水添ま
たは部分水添誘導体であるスチレンーブタジエンーエチ
レン共重合体(SBES)、1, 2ーポリブタジエン
(1, 2ーPB)、無水マレイン酸ーブタジエンースチ
レン共重合体、コアシェル構造を有する変性ブタジエン
ゴム等が例示される。
【0016】上記熱可塑性イソプレンゴムとは、イソプ
レンを構成要素とする共重合体をいい、スチレンーイソ
プレンブロック共重合体(SIS)およびその水添また
は部分水添誘導体であるスチレンーイソプレンーエチレ
ン共重合体(SIES)、コアシェル構造を有する変性
イソプレンゴム等が例示される。
【0017】本発明における(B)成分とは、オレフィ
ン系アイオノマー樹脂であり、オレフィン・α,β−不
飽和カルボン酸共重合体(1)をベース樹脂とし、その
カルボキシル基の全部又は一部、通常は5〜100%を
金属イオンにより中和したアイオノマー樹脂である。オ
レフィン系アイオノマー樹脂の中でも、特にエチレン系
アイオノマー樹脂が好ましい。
【0018】共重合体(1)におけるオレフィン単位の
占める割合は、通常約75〜99.5モル%、好ましく
は88〜98モル%であり、α,β−不飽和カルボン酸
単位の占める割合は、通常0.5〜15モル%、好まし
くは1〜6モル%である。
【0019】また上記(1)の共重合体を中和してオレ
フィン系アイオノマー樹脂(B)とする場合は共重合体
中のカルボン酸基のうち、金属イオンにより中和される
カルボン酸基の割合(中和度)は通常5〜100%であ
るが、とくに機械的特性などの優れた組成物を得るため
には、中和度が15ないし100%、とくに40%以上
のものを用いるのが好ましい。
【0020】上記共重合体を構成するオレフィンとして
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチルペ
ンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセ
ンなどのα−オレフィンを挙げることができるが、この
中でも特にエチレンおよびプロピレンが好ましい。上記
共重合体を構成するα,β−不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイ
ン酸、フマリル酸、無水マレイン酸など炭素数3〜8の
α,β−不飽和カルボン酸が用いられ、この中でも特に
アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
【0021】またこの共重合体はオレフィン、α,β−
不飽和カルボン酸の他に第3成分としてα,β−不飽和
カルボン酸のエステルまたはビニルエステルを含有する
3元共重合体であってもよい。第3成分となるα,β−
不飽和カルボン酸のエステルとしては、アクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチ
ル、フマル酸ジメチルなどの炭素数4〜8のα,β−不
飽和カルボン酸エステルが好適に用いられ、特にアクリ
ル酸やメタクリル酸のエステルが好ましい。第3成分と
なるビニルエステルとしては、プロピオン酸ビニル、酢
酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウ
リル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸
ビニルなどの前記のビニルエステルを挙げることができ
る。共重合体中のα,β−不飽和カルボン酸エステル単
位またはビニルエステル単位の占める割合は、通常0〜
10モル%、好ましくは0〜6モル%である。
【0022】また、上記エチレン共重合体のカルボン酸
基を中和する金属イオンとしては、1〜3価の原子価を
有する金属イオン、とくに元素周期律表におけるI、I
I、III、IVA及びVIII族の1〜3価の原子価
を有する金属イオンであり、具体的には、Na+ 、K
+ 、Li+ 、Cs+ 、Ag+ 、Hg+ 、Cu+ 、B
++、Mg++、Ca++、Sr++、Ba++、Cu++、Cd
++、Hg++、Sn++、Pb++、Fe++、Co++、N
++、Zn++、Al+++ 、Sc+++ 、Fe+++ 、Y+++
などが挙げられる。これらの金属イオンは2種以上の混
合成分であっても差し支えないし、アンモニウムイオン
との混合成分であっても差し支えない。これらの金属イ
オンの中では特にZn++、Na+ が好ましい。
【0023】本発明で使用するオレフィン系アイオノマ
ー樹脂(B)のASTM D 1238に準じて測定し
たメルトフローレート(190℃)は、通常、0.1〜
1000dg/分、好ましくは0.1〜30dg/分、
とくに好ましくは0.1〜10dg/分の範囲にある。
【0024】本発明で使用するオレフィン系アイオノマ
ー樹脂(B)は耐熱性などの改良を目的としてジアミ
ン、ポリアミドオリゴマ、エポキシ基含有オレフィン重
合体などで変性したものを用いてもよい。
【0025】本発明におけるC)成分の炭素−炭素不飽
和結合を有するエチレン共重合体とは、エチレンと、炭
素−炭素不飽和結合を2個以上有する単量体および所望
により、他の不飽和単量体からなる共重合体あるいは、
エチレン単独重合体、直鎖状低密度ポリエチレン(LL
DPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチ
レンープロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレンー
プロピレンージエン共重合体ゴム(EPDM)、エチレ
ンと他のα・オレフィンとの共重合体、エチレンー酢酸
ビニル共重合体、エチレンー(メタ)アクリル酸または
そのアルキルエステル共重合体等のエチレン重合体に炭
素ー炭素不飽和結合を2個以上有する単量体を付加重合
したものを包含するものである。
【0026】上記炭素−炭素不飽和結合を2個以上有す
る単量体とは、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)ア
クリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエ
ン、1,5-ヘキサジエン-3- イン、ヘキサトリエン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルホンなどのジビニル化合
物、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート等に代表される多官能性メタクリレ
ートモノマー類、トリアリルイソシアヌレート、ジアリ
ルフタレート、ビニルブチラート等に代表される多官能
性ビニルモノマー類、フタル酸アリル、2,6-ジアクリル
フェノール、ジアリルカルビノールなどのジアリル化合
物など、その他アリルスチレン、ジビニルスチレン、5
−ビニル−2−ノルボルネン(VBH)、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン(EBH)、ビニルシクロヘキセ
ン(VCH)、アリル(メタ)アクリレート、ビニル
(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0027】上記エチレンおよび炭素−炭素不飽和結合
を2個以上有する単量体と共重合可能な他の不飽和単量
体とは、プロピレン、1ーブテン等のα・オレフィン、
スチレンまたのその誘導体、アクリル酸、メタアクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタ
コン酸等の不飽和カルボン類、(メタ)アクリル酸の−
メチル、−エチル、−プロピル、−イソピロピル、−n
−ブチル、−シクロヘキシル、−ラウリル、−ステアリ
ル等のアルキルエステル、マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸ジメチルエステル、マレイン酸モノエチ
ルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モ
ノメチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の
不飽和カルボン酸エステル類、プロピオン酸ビニル、酢
酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウ
リル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酸ビ
ニル等のビニルエステル等を挙げることができる。これ
らの中でも特に好ましいものとして(メタ)アクリル酸
アルキルエステル、ビニルエステルを挙げることができ
る。より具体的にはアクリル酸エチル、メタクリル酸メ
チル、酢酸ビニルを挙げることができる。
【0028】上記C)成分の炭素−炭素不飽和結合を有
するエチレン共重合体の具体例としては、エチレン−
(メタ)アクリル酸アリル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸アリル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸アリル−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸アリル−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸ビニル−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸ビ
ニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げら
れる。これら共重合体は、高圧ラジカル重合法で製造さ
れるものが好ましいが特にそれに限定されない。
【0029】本発明のC)成分の該エチレン共重合体と
しては、エチレン70〜99.99重量%と、炭素−炭
素不飽和結合を2個以上有する単量体0.01〜30重
量%、他の不飽和単量体0〜29.99重量%からなる
共重合体が好ましい。炭素−炭素不飽和結合を2個以上
有する単量体が0.01未満であると電離性放射線照射
等による架橋度が低く、30重量%を超えると加工工程
において熱架橋によるゲルが発生するなどの弊害が生ず
る虞がある。また他の不飽和単量体の種類、量は、共重
合体の可撓性等の他の特性を付与するために適宜選択さ
れる。
【0030】本発明におけるD)成分とは、a:カルボ
ン酸基または酸無水基、b:エポキシ基、c:ヒドロキ
シル基、d:アミノ基、e:アルケニル環状イミノエー
テル基、f:シラン基、g:チタネート基から選択され
る官能基を含有するポリオレフィン系樹脂またはゴムで
あり、ランダム共重合体、グラフト共重合体等を包含す
る。
【0031】上記官能基aのカルボン酸基、または酸無
水基を導入する化合物としては、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカ
ルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、フラン酸、クロ
トン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸等の不飽和モノカルボ
ン酸、あるいはこれらα,β- 不飽和ジカルボン酸また
は無水物等が挙げられる。
【0032】b:エポキシ基を導入する化合物として
は、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボ
ン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジ
グリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシ
ジルエステルおよびα−クロロアリル、マレイン酸、ク
ロトン酸、フマール酸等のグリシジルエステル類または
ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチレン
−p−グリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル
類、p−グリシジルスチレンなどが挙げられるが、特に
好ましいものとしてはメタクリル酸グリシジル、アリル
グリシジルエ−テルを挙げることができる。
【0033】c:ヒドロキシル基を導入する化合物とし
ては、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0034】d:アミノ基を導入する化合物としては、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基が挙げられ
る。
【0035】e:アルケニル環状イミノエーテル基を導
入する化合物としては、以下の構造式(化1)で表され
るものである。
【0036】
【化1】
【0037】ここでnは1、2及び3であり、好ましく
は2及び3、より好ましくは2である。またR1 ,R
2 ,R3 ,RはそれぞれC1 〜C12の不活性なアルキル
基及び/または水素を示し、アルキル基にはそれぞれ不
活性な置換基があってもよい。ここでいう不活性とはグ
ラフト反応やその生成物の機能に悪影響を及ぼさないこ
とを意味する。またRはすべて同一である必要はない。
好ましくは R1 =R2=H,R3 =HあるいはMe,
R=Hすなわち、2−ビニル及び/または2−イソプロ
ペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル及び/または2
−イソプロペニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−
オキサジンである。これらは単独でも混合物でもよい。
この中でも特に2−ビニル及び/または2−イソプロペ
ニル−2−オキサゾリンが好ましい。
【0038】f:シラン基を導入する化合物としては、
ビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシランな
どが挙げられる。
【0039】g:チタネート基を導入す化合物として
は、テトライソプロピルチタネート、テラ−n−ブチル
チタネート、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタ
ネート、チタンラクテートアンモニウムなどが挙げられ
る。
【0040】本発明の組成物に上記a〜gから選択され
る該官能基を導入する具体的な方法としては、該官能
基をポリオレフィン系樹脂またはゴムにグラフトした変
性ポリオレフィン系樹脂またはゴムとして導入する方
法、エチレンと該官能基含有化合物とのランダム共重
合体として導入する方法、上記A)成分、B)成分、
C)成分、D)成分と該官能基含有化合物とを有機過酸
化物などの存在下で押出機で付加反応させて導入する方
法などが挙げられる。
【0041】付加変性に供されるポリオレフィン系樹脂
またはゴムとしては、特に限定されるものではなく、
高、中、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、超低密度ポリエチレン、EPR、EPDM、EV
A、EEAなどのエチレン単独重合体および共重合体、
あるいはプロピレンの単独重合体、他のα−オレフィン
との共重合体等が挙げられ、特に密度0.91〜0.9
7g/cm3 のエチレン−α−オレフィン共重合体が好まし
く使用される。これら官能基を有するポリオレフィン系
樹脂の中でも特に無水マレイン酸変性ポリエチレンが最
も好ましい。
【0042】本発明の組成物は、A)成分、B)成分、
C)成分を必須成分とする重合体成分(I)100重量
部と、D)成分として上記a〜gから選択された少なく
とも1種の官能基を含有するポリオレフィン系樹脂また
はゴムを含む重合体成分(II)0.1重量部以上、お
よび(III)成分の難燃剤が5〜200重量部、所望
により(IV)成分の赤リン0〜20重量部とからな
り、かつ重合体成分(I)+(II)中に、該官能基
が、全重合体成分1g当たり10-8〜10-3g当量の範
囲にあることが肝要である。
【0043】上記重合体成分(I)中のA)成分、B)
成分、C)成分の配合割合は、A)成分が5〜90重量
%、B)成分が5〜90重量%、C)成分が5〜90重
量%(但し、A+B+C=100重量%)の範囲で選択
される。上記A)成分中で高圧ラジカル重合によるエチ
レン(共)重合体は好ましく使用することができる。高
圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体の中でもE
EAやEVAなどが好ましい。何故ならば、EEAやE
VAなどは柔軟性に富むので(III)成分の無機系難
燃剤を選択した場合にも高配合量で充填でき、かつ電線
・ケーブルなどの可撓性を維持できるので難燃性を一層
向上できる。 A)成分がEEA、EVAなどのエチレン(共)重合体
である場合は、A)成分の配合量が5重量%未満では、
機械的強度が向上せず、伸びが不十分となる。また、9
0重量%を超える場合においては架橋性、耐摩耗性、加
熱変形率が低下する畏れを生じる。
【0044】上記A)成分中で結晶性ポリオレフィンも
好ましく使用することができる。A)成分としてHDP
E、PPなどの結晶性ポリオレフィンを選択するのは、
例えば本発明の架橋性高難燃組成物を自動車のハーネス
ケーブルなどに用いる場合に要求される耐熱性(加熱変
形率)や耐摩耗性などの性能の向上を目的とする場合で
ある。この場合、A)成分の結晶性ポリオレフィンの配
合量が5重量%未満では、耐熱性(加熱変形率)や耐摩
耗性が向上しない。また、90重量%を超える場合にお
いては架橋性が悪く、ゲル分率が低下する畏れを生じ
る。B)成分が5重量%未満では、高難燃性が達成でき
ない。また、90重量%を超える場合においては機械的
強度が向上せず、伸びが不十分となり、架橋性、加熱変
形率が低下する畏れを生じる。C)成分が5重量%未満
では、架橋性の向上が達成できず、加熱変形率が低下す
る。また、90重量%を超える場合においては剛くなり
過ぎて可撓性がなくなる。
【0045】上記付加変性した変性重合体(D)の官能
基の付加量は、変性重合体1gに対して10-8〜10-4
g当量であり、変性重合体を製造する立場からは10-7
〜10-4g当量の範囲が好ましい。また、エチレンまた
はオレフィンとのランダム共重合体(D)の場合におい
ては、製造上ランダム共重合体1gに対して10-6〜3
×10-3g当量、好ましくは10-5〜10-4g当量の範
囲である。本発明において、全重合体量1g当たり含有
される官能基の1g当量は、官能基を導入する化合物の
1モルを意味する。
【0046】本発明の付加変性した変性重合体(D)の
製造方法としては、ラジカル開始剤の存在下、または不
存在下で前記官能基を有する化合物の少なくとも1種を
溶融法または溶液法で、付加変性させることにより得ら
れる。これらの中では溶融法が好ましい。該ラジカル開
始剤としては、有機過酸化物、ジヒドロ芳香族化合物、
ジクミル化合物等の架橋剤が挙げられる。また、ポリプ
ロピレン等のような過酸化物分解型ポリマー等の場合に
は、過酸化物によりポリマー鎖が切断されるので、ラジ
カル開始剤としては比較的穏やかなジクミル化合物、ジ
ヒドロ芳香族化合物等を用いることが望ましい。
【0047】該有機過酸化物としては、例えば、ヒドロ
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチル
クミルパーオキサイド、ジアルキル(アリル)パーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイ
ド、ジプロピオニルパーオキサイド、ジオクタノイルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、パーオキシ
琥珀酸、パーオキシケタール、2, 5ージメチルー2,
5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルオ
キシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート
等が好適に用いられる。
【0048】ジヒドロ芳香族化合物としては、ジヒドロ
キノリンまたはその誘導体、ジヒドロフラン、1,2−
ジヒドロベンゼン、1,2−ジヒドロナフタレン、9,
10−ジヒドロフェナントレン等が挙げられる。
【0049】ジクミル化合物の具体的例としては、2,
3ージメチルー2, 3ージフェニルブタン、2, 3ージ
エチルー2, 3ージフェニルブタン、2, 3ージエチル
ー2, 3ージ(p−メチルフェニル)ブタン、2, 3ー
ジエチルー2, 3ージ(p−ブロモフェニル)ブタン等
が例示され、特に2, 3ージエチルー2, 3ージフェニ
ルブタンが好ましく用いられる。
【0050】本発明の重合体成分(I)+(II)中の
該官能基は10-8〜10-3g当量の範囲になるように調
整される。変性重合体を用いる場合には該官能基が10
-8g当量未満では、またエチレンと官能基含有化合物化
合物とのランダム共重合体を用いる場合には該官能基が
10-6g当量未満では、重合体成分と(III)成分の
難燃剤とのカップリング効果が不十分となり、機械的強
度が劣る。また、官能基の含有量が10-3g当量以上で
は、樹脂組成物の機械的強度や耐摩耗性が低下するおそ
れがある。また、組成物が燃焼した場合においてのチャ
ー(炭化層)の形成が損なわれ、耐ドリップ性も低下す
るおそれが生じる。
【0051】本発明の(III)成分である難燃剤とし
ては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤
などの添加型難燃剤を用いることができる。ハロゲン系
難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールA(TB
A)、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエ
ーテル、テトラブロモエタン(TBE)、テトラブロモ
ブタン(TBB)、ヘキサブロムシクロデカン(HBC
D)などの臭素系および塩素化パラフィン、塩素化ポリ
フェニル、塩化ジフェニル、パークロロペンタシクロデ
カン、塩素化ナフタレンなどの塩素系が挙げられ、三酸
化アンチモンなどと併用することにより、より効果を発
揮する。
【0052】また、リン系難燃剤としては、トリクレジ
ルフォスフェート、トリ(β−クロロエチル)ホスフェ
ート、トリ(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリ
(ジブロモプロピル)ホスフェート、2,3−ジブロモ
プロピル−2,3−クロロプロピルホスフェートなどの
リン酸エステルもしくはハロゲン化リン酸エステルなど
が主に挙げられる。
【0053】無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、塩基性
炭酸マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、
水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化スズの水和
物、硼砂などの無機金属化合物の水和物、硼酸亜鉛、メ
タ硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネ
シウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、
酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジルコニウ
ム、酸化スズ、赤リンなどが挙げられる。これらは1種
または2種以上併用してもよい。これらの中でも特に水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコ
ニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、ハイド
ロタルサイトからなる群から選ばれた少なくとも1種の
金属化合物の水和物、とりわけ水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムが難燃効果がよく、経済的にも有利で
ある。またこれら無機系難燃剤の粒径は、種類によって
異なるが上記水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
などにおいては、平均粒径が20μm以下、好ましくは
10μm以下が好ましい。
【0054】難燃剤としてハロゲン系難燃剤やリン系難
燃剤を選択した場合には、重合体成分(I)100重量
部、重合体成分(II)0.1重量部以上に対して、こ
れらの難燃剤が5〜50重量部、好ましくは6〜40重
量部である。これらの難燃剤の配合量が、5重量部未満
では、高度の難燃化が難しく、一方50重量部を越える
量を配合しても難燃化はあまり改良されず、不経済とな
る。一方、難燃剤として無機系難燃剤を選択した場合に
は、重合体成分(I)100重量部、重合体成分(I
I)0.1重量部以上に対して、無機系難燃剤が30〜
200重量部、好ましくは40〜150重量部である。
無機系難燃剤の配合量が、30重量部未満では、無機系
難燃剤単独では充分な難燃化が難しいので有機系難燃剤
の併用が必要となる。一方200重量部を越える量を配
合した場合には、耐摩耗性が劣り、耐衝撃強度の低下な
どの機械的強度の低下、可撓性がなくなり、かつ低温特
性が劣る。難燃剤として無機系難燃剤を選択した時は、
燃焼した時にハロゲンガスなどの有毒ガスの発生がなく
なるという利点がある。
【0055】本発明においては所望により、さらに赤リ
ン(IV)を配合することにより、さらに高度の難燃性
を有する高難燃組成物を提供することができる。本発明
の(IV)成分である赤リンとしては、好ましくは有機
および/または無機化合物で被覆された赤リンを使用す
ることが望ましい。
【0056】有機および/または無機化合物で被覆され
た赤リンとは、赤リンの粒子表面をエポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリ
アミド樹脂、アクリル系樹脂等の熱硬化性樹脂で被覆し
たもの、水酸化アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等で
被覆し、さらに該熱硬化性樹脂を被覆したもの、金属リ
ン化物にした後に熱硬化樹脂で被覆したもの、チタン、
コバルト、ジルコニウム等の金属複合水和酸化物で被覆
したもの等の改質赤リンが挙げられる。
【0057】赤リンは平均粒径が5〜30μm で、かつ
粒径が1μm 以下および100μm以上のものの含有率
が5重量%以下であるものが好ましく、赤リンの粒子表
面への沈積被覆量が、チタン−コバルト系などの複合水
和酸化物の場合は赤リン粒子に対し、全重量当たりTi+C
o などの金属成分として0.5〜15重量%、同様に有
機樹脂については全重量当たり、0.1〜20重量%が
好ましい。
【0058】これらの改質赤リンは耐熱安定性、耐加水
分解性に優れており、水分の存在下あるいは高温下での
加水分解反応がほぼ完全に抑えられるので、有臭有毒な
ホスフィンガスが発生しない。上記の赤リン(IV)の
配合量は重合体成分(I)100重量部、重合体成分
(II)0.1重量部以上、(III)成分の難燃剤5
〜200重量部に対して、0〜20重量部、好ましくは
0.1〜20重量部、より好ましくは0.2〜15重量
部の範囲である。該赤リンを配合しないとより高度の難
燃性が得られず、配合量が0.1重量部未満では添加効
果が小さく、20重量部を超える量を配合しても難燃効
果がそれ以上は改良されず、物性的にも経済的にも好ま
しくない。
【0059】また本発明では、上記組成物と無機充填剤
を併用することにより、難燃剤の配合量を減少させるこ
ともできるし、他の特性を付与させることもできる。上
記無機充填剤としては、硫酸カルシウム、珪酸カルシウ
ム、クレー、珪藻土、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス
粉、酸化鉄、金属粉、グラファイト、炭化珪素、窒化珪
素、シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カーボン
ブラック、雲母、ガラス板、セリサイト、パイロフィラ
イト、アルミフレーク、黒鉛、シラスパルーン、金属パ
ルーン、ガラスパルーン、軽石、ガラス繊維、炭素繊
維、ウイスカー、金属繊維、グラファイト繊維、シリコ
ンカーバイト繊維、アスベスト、ウオラストナイト等が
挙げられる。これらの配合剤は本発明の組成物100重
量部に対して100重量部程度まで適用される。上記配
合量が100重量部を越えると成形品の衝撃強度等の機
械的特性が低下するので好ましくない。
【0060】本発明においては、難燃剤もしくは無機充
填剤などを使用する場合においては、該難燃剤または充
填剤の表面を、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン
酸などの脂肪酸またはその金属塩、パラフィン、ワック
ス、ポリエチレンワックス、またはそれらの変性物、有
機シラン、有機ボラン、有機チタネートなどで被覆する
などの表面処理を施すことが好ましい。
【0061】本発明の組成物の物性を損なわない範囲
で、鉱油、ワックス、パラフィン類、高級脂肪酸お
よびそのエステル、アミドもしくは金属塩、シリコー
ン、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルまたは脂
肪酸アルコール、脂肪酸、脂肪酸アミド、アルキルフェ
ノールもしくはアルキルナフトールアルキレンオキサイ
ド付加物等の傷つき白化防止剤を添加してよい。
【0062】本発明の組成物を、架橋する方法としては
特に限定されるものではなく、有機過酸化物を用いる架
橋方法、電子線、β線、γ線などの高エネルギーの放射
線を照射する方法、シラン化合物を用いる水架橋方法な
どいずれでもよい。架橋後の難燃性組成物のゲル分率は
50%以上であることが望ましい。50%以下であると
耐熱性、難燃性などの改良効果が不十分となる。ゲル分
率は大きいほど耐摩耗性、耐熱性、難燃性などの改良効
果が大きいので好ましい。本発明に用いる架橋剤として
は、前記の有機過酸化物等の遊離基的機構による架橋
剤、ジクミル化合物、硫黄あるいは硫黄化合物等の天然
および合成ゴムの架橋剤、シラン化合物、ジヒドロ化合
物等を用いることができる。
【0063】これ等の架橋剤の添加量はゲル分率が50
%以上となるように決められる。一般的には、組成物1
00重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましく
は0.05〜5重量部の範囲で使用される。
【0064】本発明の架橋性難燃組成物を製造する方法
は特に限定されるものではなく、公知の方法で製造する
ことができる。例えば、A)成分のポリオレフィン系樹
脂またはゴム、B)成分のアイオノマー樹脂、C)成分
の炭素−炭素不飽和結合を有するエチレン共重合体とか
ら成る重合体成分(I)、該官能基を含有する重合体成
分(II)と、(III)成分の難燃剤、所望により
(IV)成分の赤リン、および必要に応じて架橋剤や架
橋助剤、無機充填剤、添加剤等を配合し、これらを通常
のタンブラー等でドライブレンドしたり、あるいはバン
バリーミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出
機、ロール、等の通常の混練機で溶融混練して均一に分
散して樹脂組成物の混合物あるいはそれらからなる成形
物を製造し、次いで加熱して架橋したり、温水中で水架
橋したり、あるいは電子線や高エネルギー放射線を照射
して架橋してもよい。通常の混練機で溶融混練して、均
一に分散して樹脂組成物の混合物あるいはそれらからな
る成形物を製造すると同時に架橋物が得られるようにし
てもよい。ポリプロピレン等のような過酸化物分解型ポ
リマーを重合体成分(I)や(II)として用いる場合
は、前記のように過酸化物によりポリマー鎖が切断され
るので、ラジカル開始剤としてジクミル化合物やジヒド
ロ芳香族化合物等を用いることが望ましい。
【0065】
【作用】本発明の組成物は、A)成分のポリオレフィン
系樹脂またはゴム、B)成分のアイオノマー樹脂、C)
成分の炭素−炭素不飽和結合を有するエチレン共重合体
とから成る重合体成分(I)、D)成分の該官能基を含
有するポリオレフィン系樹脂またはゴムを含む重合体成
分(II)、(III)成分の難燃剤、所望により(I
V)成分の赤リン、および、必要に応じて配合される添
加剤からなる耐熱性に優れる架橋性高難燃組成物であ
り、A)成分のポリオレフィン系樹脂またはゴムは、加
工性、可撓性、耐摩耗性、耐熱性、機械的強度をを高め
る役割を有する。B)成分のアイオノマー樹脂は、難燃
性、可撓性、機械的強度を高める役割を有する。C)成
分の炭素−炭素不飽和結合を有するエチレン共重合体
は、難燃剤の受容量を増大させるとともに、架橋効率が
よく、機械的強度を低下させることなく難燃効果を高め
る役割を有する。D)成分の官能基を有するポリオレフ
ィン系樹脂またはゴムを含む重合体成分(II)は、前
記A)、B)、C)成分の樹脂と(III)成分の難燃
剤とのカップリング効果を有し、樹脂相互の相溶性を高
め、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性および加工性を向上
させるとともに、燃焼時のチャー(炭化層)形成による
耐ドリップ性を向上させる役割を有する。(III)成
分の難燃剤は難燃性を付与するものであり、難燃剤とし
て無機系難燃剤を使用すると、燃焼した時にハロゲンガ
スなどの有毒ガスの発生がないノンハロゲン系難燃性架
橋物を提供することができる。(IV)成分の赤リン
は、さらに高度の難燃性を達成させる役割をはたす。
【0066】また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で有
機フィラー、酸化防止剤、滑剤、有機あるいは無機系顔
料、紫外線防止剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑
剤、核剤等を添加してもよい。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 [使用樹脂及び材料] (I)重合体成分 A)成分 A-1: HDPE[日石スタフレンE−807(F)、商
品名、日本石油化学(株)製、MFR=0.6g/10min.
密度=0.950g/cm3 ] A-2: PP[日石ポリプロJ620G、商品名、日本石
油化学(株)製、MFR=1.5g/10min. 密度=0.
900g/cm3 ] A-3: エチレンーアクリル酸エチル共重合体(以下EE
Aと称する)[EA含量=10wt%、MFR=0.4g/
10min.] A-4: エチレンー酢酸ビニル共重合体(以下EVAと称
する)[VA含量=10wt%、MFR=1.0g/10mi
n.] A-5: VLDPE[日石ソフトレックスD9010、商
品名;日本石油化学(株)製、MFR=1.0g/10min.
密度=0.900g/cm3 ] A-6: LLDPE[日石リニレックスAF2380、商
品名、日本石油化学(株)製、MFR=1.0g/10min.
密度=0.921g/cm3
【0068】B)成分 B-1: アイオノマー[エチレン含有量90wt%、メ
タクリル酸含有量10wt%、金属イオンZn、中和度
72%、MFR=1.0g /10min.] B-2: アイオノマー[エチレン含有量85wt%、メ
タクリル酸含有量15wt%、金属イオンMg、中和度
50%、MFR=1.0g /10min.]
【0069】C)成分 C-1:エチレン−メタクリル酸アリル共重合体(以下E−
AMAと称する)[AMA含量=1.0wt%、MFR=
1.0g/10min.] C-2:エチレン−メタクリル酸ビニル共重合体(以下E−
VMAと称する)[VMA含量=1.0wt%、MFR=
1.0g/10min.] C-3:エチレン−メタクリル酸アリル−アクリル酸エチル
共重合体(以下E−EA−AMAと称す)[AMA含量
=1.0wt%、EA含量=10wt%、MFR=0.4g/
10min.] C-4:エチレン−メタクリル酸ビニル−アクリル酸エチル
共重合体(以下E−EA−VMAと称する)[VMA含
量=1.0wt%、EA含量=10wt%、MFR=0.4
g/10min.]
【0070】(II)重合体成分 D)成分 D-1: 無水マレイン酸変性エチレンーブテンー1共重合
体(以下MAn LLDPEと称す)[MFR=1.2g/
10min. 密度=0.92g /cm3 、無水マレイン酸=
0.17wt%] D-2: エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体
(E−GMAと略す)[MFR=4.0g/10min. 密度
=0.935g /cm3 、グリシジルメタクリレート=1
0wt%] D-3: オキサゾリン変性エチレンーブテンー1共重合体
(オキサゾリン化LLと称す)[MFR=3.0g/10mi
n. 密度=0.930g /cm3 、オキサゾリン=0.2
wt %]
【0071】(III)成分 E-1: 水酸化マグネシウム[商品名:キスマ5J 協和
化学(株)][Mg(OH)2 と略す] E-2: 水酸化アルミニウム[商品名:ハイジライト42
M 日本軽金属(株)製][Al(OH)3 と略す]
【0072】(IV)成分 赤リン[商品名:ヒシガード 日本化学工業(株)製]
【0073】(試験法) (1)引張試験(YTS)、(UTS)及び伸び(UE
L)(%) 厚さ1mm のシートから3号ダンベルで打ち抜いた試験片
で、テンシロンを用いて引張速度200mm/min.の速度
で測定した。 (2)酸素指数(OI) JIS K7201に準拠して行った。 (3)耐摩耗性試験 テーバー式摩耗試験機を用い、摩耗輪H−22、荷重1
Kg、1000回転で試験後、重量減少を測定した。 (4)ゲル分率 ジクミルパーオキサイド[商品名:パークミルD、日本
油脂(株)製]2.0w%、チオビス[商品名:ノクラッ
ク300、大内新興(株)製]0.2w%とA)B)C)
成分とを120℃のロールで練り込み、160℃のプレ
ス成形機で30分間熱架橋した試料を35〜20メッシ
ュ以内に粉砕し、キシレンで120℃、10時間抽出し
た残率を求めた。 (5)耐熱性(加熱変形率) JIS C3005に準拠して行った。温度120℃、
1Kgの荷重により測定した。
【0074】(実施例1)表1に示す配合の組成物をド
ライブレンドした後、50mmφの押出機を用い樹脂温度
200℃で溶融混練し、ペレタイズした。さらに180
℃、圧力100kg/cm2 、時間5分でプレス成形して試
料を作成し、試験に供した。試験結果を表1に示す。試
験項目はMFR、引張強度、伸び、酸素指数、耐摩耗
性、ゲル分率、耐熱性(加熱変形率)などを測定した
(ただし、ゲル分率については難燃剤を配合しないで測
定した)。
【0075】(実施例2〜15)表1に示す配合の組成
物を実施例1と同様にして成形して試料を作成し、試験
に供した。実施例1と同様にして試験した結果を表1に
あわせて示す。
【0076】(比較例1〜4)表1に示す配合の組成物
を実施例1と同様にして成形して試料を作成し、試験に
供した。実施例1と同様にして試験した結果を表1にあ
わせて示す。
【0077】
【表1】
【0078】(実施例16〜30)表2に示す配合の組
成物を実施例1と同様にして成形して試料を作成し、試
験に供した。実施例1と同様にして試験した結果を表2
に示す。
【0079】(比較例5〜7)表2に示す配合の組成物
を実施例1と同様にして成形して試料を作成し、試験に
供した。実施例1と同様にして試験した結果を表2にあ
わせて示す。
【0080】
【表2】
【0081】(実施例31〜45)表3に示す配合の組
成物を実施例1と同様にして成形して試料を作成し、試
験に供した。実施例1と同様にして試験した結果を表3
に示す。
【0082】(比較例8〜10)表3に示す配合の組成
物を実施例1と同様にして成形して試料を作成し、試験
に供した。実施例1と同様にして試験した結果を表3に
あわせて示す。
【0083】
【表3】
【0084】
【発明の効果】上述のように、本発明は、A)成分のポ
リオレフィン系樹脂またはゴム、B)成分のアイオノマ
ー樹脂、C)成分の炭素−炭素不飽和結合を有するエチ
レン共重合体から成る重合体成分(I)、D)成分の特
定量の官能基を有するポリオレフィン系樹脂またはゴム
から成る重合体成分(II)、(III)成分の難燃
剤、更に高度の難燃性を付与する場合は(IV)赤リ
ン、あるいは更に必要に応じて各種の添加剤を配合して
得られる耐熱性および架橋性に優れる高難燃組成物を提
供するものであり、高度の難燃性を有するとともに、
(III)成分の難燃剤として無機系難燃剤を用いた場
合は燃焼時にハロゲンガスなどの有毒ガスの発生がな
く、耐摩耗性および耐熱性に優れ、かつ安全性、可撓
性、加工性、機械的特性、耐薬品性、電気的特性などに
も優れているので、フィルム、シート、パイプ等の押出
成形品あるいは射出成形品等の成形用途向けや、電線、
ケーブル向け等として利用され、繊維、電気、電子、自
動車、船舶、航空機、建築、土木等の諸分野で活用され
るものであり、産業上の利用価値が高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)A)ポリオレフィン系樹脂またはゴム 5〜90重量% B)アイオノマー樹脂 5〜90重量% C)炭素−炭素不飽和結合を有するエチレン共重合体 5〜90重量% 但し、A+B+C=100重量% からなる重合体成分(I) 100重量部、 (II)D)下記a〜gから選択された少なくとも1種
    の官能基を含有するポリオレフィン系樹脂またはゴムを
    含む重合体成分(II)0.1重量部以上、 (III)難燃剤 5〜200重量部、 (IV)所望により赤リン 0〜20重量部を含む組成
    物であって、重合体成分(I)+(II)中に、該官能
    基を、全重合体成分1g当たり10-8〜10-3g当量を
    有していることを特徴とする架橋性高難燃組成物。 官能基; a:カルボン酸基または酸無水基、 b:エポキシ基、 c:ヒドロキシル基、 d:アミノ基、 e:アルケニル環状イミノエーテル基、 f:シラン基、 g:チタネート基
  2. 【請求項2】 A成分が高圧ラジカル重合によるエチレ
    ン(共)重合体であることを特徴とする請求項1記載の
    架橋性高難燃組成物。
  3. 【請求項3】 A成分が結晶性ポリオレフィンであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の架橋性高難燃組成物。
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