JPH07183123A - ソレノイド装置 - Google Patents
ソレノイド装置Info
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- JPH07183123A JPH07183123A JP32770993A JP32770993A JPH07183123A JP H07183123 A JPH07183123 A JP H07183123A JP 32770993 A JP32770993 A JP 32770993A JP 32770993 A JP32770993 A JP 32770993A JP H07183123 A JPH07183123 A JP H07183123A
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- gap
- magnetic fluid
- movable iron
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 可動鉄心をそなえたソレノイド装置の吸引力
をより一層増大させる。 【構成】 コイル5により発生した起磁力を、固定鉄心
4と可動鉄心2との間の動作空隙(7)に印加し、可動
鉄心2に吸引力を作用させて駆動するソレノイド装置1
において、固定鉄心4の可動鉄心2との対向部の形状
が、可動鉄心2を円筒状に包み込むリング状フランジ4
aの形状に形成してあって、固定鉄心4と可動鉄心2と
の間に動作空隙(7)としての環状空隙7が形成してあ
り、環状空隙7に磁性流体8が封入してある構成とし
た。
をより一層増大させる。 【構成】 コイル5により発生した起磁力を、固定鉄心
4と可動鉄心2との間の動作空隙(7)に印加し、可動
鉄心2に吸引力を作用させて駆動するソレノイド装置1
において、固定鉄心4の可動鉄心2との対向部の形状
が、可動鉄心2を円筒状に包み込むリング状フランジ4
aの形状に形成してあって、固定鉄心4と可動鉄心2と
の間に動作空隙(7)としての環状空隙7が形成してあ
り、環状空隙7に磁性流体8が封入してある構成とし
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁弁等に使用される
ソレノイド装置に関するものである。
ソレノイド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁性流体を用いてソレノイド装置の吸引
力を増大させるようにした従来のソレノイド装置として
は、例えば、特開昭56−54017号公報、特開昭5
7−71108号公報に開示されたものがある。
力を増大させるようにした従来のソレノイド装置として
は、例えば、特開昭56−54017号公報、特開昭5
7−71108号公報に開示されたものがある。
【0003】これらのソレノイド装置における共通の構
成は、図11に示すようなものとなっている。この図1
1に示すソレノイド装置101において、102は可動
鉄心(プランジャ)、103は継鉄(ヨーク)、104
は固定鉄心(コア)、105はコイルであり、磁性流体
106は、可動鉄心102と固定鉄心104との間の動
作空隙107に封入されており、可動鉄心102の図示
右方向への動きにより固定鉄心104または可動鉄心1
02の中に設けられた液溜めの中に出入りするような機
構が設けられている。
成は、図11に示すようなものとなっている。この図1
1に示すソレノイド装置101において、102は可動
鉄心(プランジャ)、103は継鉄(ヨーク)、104
は固定鉄心(コア)、105はコイルであり、磁性流体
106は、可動鉄心102と固定鉄心104との間の動
作空隙107に封入されており、可動鉄心102の図示
右方向への動きにより固定鉄心104または可動鉄心1
02の中に設けられた液溜めの中に出入りするような機
構が設けられている。
【0004】このような構成をもつソレノイド装置10
1において、可動鉄心102と固定鉄心104の間に働
く吸引力は、動作空隙106中の電磁エネルギーWの空
隙長(ストローク)xに関する微分値で決まり、以下の
ように表わされる。
1において、可動鉄心102と固定鉄心104の間に働
く吸引力は、動作空隙106中の電磁エネルギーWの空
隙長(ストローク)xに関する微分値で決まり、以下の
ように表わされる。
【0005】
【数式1】
【0006】ここで、Uは動作空隙107に印加される
起磁力、Sは動作空隙107の断面積(=可動鉄心10
2の断面積)であり、μは動作空隙(この場合は磁性流
体)107の透磁率である。したがって、動作空隙10
7に磁性流体106を入れることにより、μが大きくな
って吸引力が向上する。
起磁力、Sは動作空隙107の断面積(=可動鉄心10
2の断面積)であり、μは動作空隙(この場合は磁性流
体)107の透磁率である。したがって、動作空隙10
7に磁性流体106を入れることにより、μが大きくな
って吸引力が向上する。
【0007】また、図12は従来のソレノイド装置の他
の構成を示すものであって、この図12に示すソレノイ
ド装置111において、112は可動鉄心(プランジ
ャ)、113は継鉄(ヨーク)、114は固定鉄心(コ
ア)、115はコイルであり、磁性流体116は、可動
鉄心112と継鉄113との間の摺動空隙117に封入
されていると共に、固定鉄心114と可動鉄心112と
の間の動作空隙118は空気または磁性流体で満たされ
ている。
の構成を示すものであって、この図12に示すソレノイ
ド装置111において、112は可動鉄心(プランジ
ャ)、113は継鉄(ヨーク)、114は固定鉄心(コ
ア)、115はコイルであり、磁性流体116は、可動
鉄心112と継鉄113との間の摺動空隙117に封入
されていると共に、固定鉄心114と可動鉄心112と
の間の動作空隙118は空気または磁性流体で満たされ
ている。
【0008】このような構成をもつソレノイド装置11
においても、可動鉄心112と固定鉄心114の間に働
く吸引力は、動作空隙118の電磁エネルギーWの空隙
長(ストローク)xに関する微分値で決まり、上記数式
1のように表わされる。
においても、可動鉄心112と固定鉄心114の間に働
く吸引力は、動作空隙118の電磁エネルギーWの空隙
長(ストローク)xに関する微分値で決まり、上記数式
1のように表わされる。
【0009】図12に示すソレノイド装置111におい
て、コイル115の発生する起磁力Niは、全て動作空
隙118に印加されるわけではなく、磁束漏れや継鉄1
13の接合部等の磁気抵抗の大きい部分で一部消費され
る。その大半は、摺動空隙117で消費され、ソレノイ
ド装置111の効率が低下する原因となっている。
て、コイル115の発生する起磁力Niは、全て動作空
隙118に印加されるわけではなく、磁束漏れや継鉄1
13の接合部等の磁気抵抗の大きい部分で一部消費され
る。その大半は、摺動空隙117で消費され、ソレノイ
ド装置111の効率が低下する原因となっている。
【0010】それゆえ、図12のような構成において、
摺動空隙117に封入された磁性流体116は、摺動空
隙117の磁気抵抗を低減させ、動作空隙118に印加
される起磁力Uを増加させて、吸引力を増大させる働き
をする。
摺動空隙117に封入された磁性流体116は、摺動空
隙117の磁気抵抗を低減させ、動作空隙118に印加
される起磁力Uを増加させて、吸引力を増大させる働き
をする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような図11に示す従来のソレノイド装置101にお
いては、磁性流体106の飽和磁束密度Bsが、市販品
として入手可能なマグネタイト磁性流体においては50
0(G)しかなく、継鉄103,固定鉄心104,可動
鉄心102の材料である鋼材(通常の場合、10000
<Bs<20000)の1/20以下程度しかないた
め、ソレノイド装置101の発生する吸引力が小さい場
合しか、吸引力の増大効果が得られないという問題があ
った。
たような図11に示す従来のソレノイド装置101にお
いては、磁性流体106の飽和磁束密度Bsが、市販品
として入手可能なマグネタイト磁性流体においては50
0(G)しかなく、継鉄103,固定鉄心104,可動
鉄心102の材料である鋼材(通常の場合、10000
<Bs<20000)の1/20以下程度しかないた
め、ソレノイド装置101の発生する吸引力が小さい場
合しか、吸引力の増大効果が得られないという問題があ
った。
【0012】すなわち、磁性流体106の磁気特性は、
図13に示すようなものであり、飽和磁束密度Bs以上
では磁気特性曲線の傾き、つまり、透磁率μは空気と同
じになる。そのため、数式1における磁性流体106に
よる吸引力増大効果はなくなる。磁性流体106が磁気
飽和に達する磁場が動作空隙107に印加されるのは、
ストロークが短く励磁電流が大きいときであるので、磁
性流体106の有無でのストローク対吸引力特性は図1
4に示すようなものとなる。図14より、磁性流体10
6による吸引力増大効果が得られるのは、可動鉄心10
2のストロークが長いときに限られることがわかる。
図13に示すようなものであり、飽和磁束密度Bs以上
では磁気特性曲線の傾き、つまり、透磁率μは空気と同
じになる。そのため、数式1における磁性流体106に
よる吸引力増大効果はなくなる。磁性流体106が磁気
飽和に達する磁場が動作空隙107に印加されるのは、
ストロークが短く励磁電流が大きいときであるので、磁
性流体106の有無でのストローク対吸引力特性は図1
4に示すようなものとなる。図14より、磁性流体10
6による吸引力増大効果が得られるのは、可動鉄心10
2のストロークが長いときに限られることがわかる。
【0013】一般に、ソレノイド装置101は、動作空
隙107の磁束密度が可動鉄心102の飽和磁束密度B
s近くに達するときに最大吸引力が得られるように設計
されるため、磁性流体106の飽和磁束密度Bsが継鉄
103,固定鉄心104,可動鉄心102の材料の1/
20以下程度であると、磁性流体106による吸引力増
大効果は、通常、ソレノイド装置101の最大吸引力の
1/10以下程度でなければ得られないという問題があ
った。
隙107の磁束密度が可動鉄心102の飽和磁束密度B
s近くに達するときに最大吸引力が得られるように設計
されるため、磁性流体106の飽和磁束密度Bsが継鉄
103,固定鉄心104,可動鉄心102の材料の1/
20以下程度であると、磁性流体106による吸引力増
大効果は、通常、ソレノイド装置101の最大吸引力の
1/10以下程度でなければ得られないという問題があ
った。
【0014】また、上記した図12に示す従来のソレノ
イド装置111にあっては、市販されているマグネタイ
ト磁性流体の飽和磁束密度Bsが500(G)と、継鉄
113や可動鉄心112の鋼材(Bs>10000
(G))の1/20以下程度しかないため、コイル11
5の励磁電流を大きくすると摺動空隙117中の磁性流
体116がすぐに磁気飽和して、吸引力の増大率(磁性
流体116を入れたときの吸引力増大分を入れる前の吸
引力で割った比)が1〜2%しか得られないという問題
があった。
イド装置111にあっては、市販されているマグネタイ
ト磁性流体の飽和磁束密度Bsが500(G)と、継鉄
113や可動鉄心112の鋼材(Bs>10000
(G))の1/20以下程度しかないため、コイル11
5の励磁電流を大きくすると摺動空隙117中の磁性流
体116がすぐに磁気飽和して、吸引力の増大率(磁性
流体116を入れたときの吸引力増大分を入れる前の吸
引力で割った比)が1〜2%しか得られないという問題
があった。
【0015】そこで、図12の摺動空隙117の幅Hを
拡大して、空隙断面積を拡大し、磁性流体116の飽和
磁束を増やすことにより吸引力の増大を試みたこともあ
ったが、吸引力の増大率は幅Hを拡大しない場合とほと
んど変わらなかった。
拡大して、空隙断面積を拡大し、磁性流体116の飽和
磁束を増やすことにより吸引力の増大を試みたこともあ
ったが、吸引力の増大率は幅Hを拡大しない場合とほと
んど変わらなかった。
【0016】
【発明の目的】本発明は、このような従来の問題に鑑み
てなされたものであって、吸引力をより一層増大させる
ことができるソレノイド装置を提供することを目的とし
ている。
てなされたものであって、吸引力をより一層増大させる
ことができるソレノイド装置を提供することを目的とし
ている。
【0017】
【課題を解決するための手段】図11に示す従来技術に
かんがみてなされた本発明は、動作空隙の断面積が可動
鉄心のストロークにより変化する構成を用いることによ
り、動作空隙中の磁性流体が磁気飽和状態に達していて
も、磁性流体による磁束密度の増加分だけ吸引力を増大
させて上記課題を解決するものであり、その構成におい
ては、固定鉄心の可動鉄心対向部の形状が、可動鉄心を
円筒状に包み込む形に形成してあって、固定鉄心と可動
鉄心との間に環状空隙が形成してあり、環状空隙に磁性
流体が封入してある構成としたことを特徴としている。
かんがみてなされた本発明は、動作空隙の断面積が可動
鉄心のストロークにより変化する構成を用いることによ
り、動作空隙中の磁性流体が磁気飽和状態に達していて
も、磁性流体による磁束密度の増加分だけ吸引力を増大
させて上記課題を解決するものであり、その構成におい
ては、固定鉄心の可動鉄心対向部の形状が、可動鉄心を
円筒状に包み込む形に形成してあって、固定鉄心と可動
鉄心との間に環状空隙が形成してあり、環状空隙に磁性
流体が封入してある構成としたことを特徴としている。
【0018】そして、実施態様においては、継鉄内にコ
イルが設けてあり、継鉄と可動鉄心との間の摺動空隙に
磁性流体が封入してある構成としたり、継鉄内壁とコイ
ル外周との間に軟磁性合金が挿入してある構成としたり
することができる。
イルが設けてあり、継鉄と可動鉄心との間の摺動空隙に
磁性流体が封入してある構成としたり、継鉄内壁とコイ
ル外周との間に軟磁性合金が挿入してある構成としたり
することができる。
【0019】また、図12に示す従来技術にかんがみて
なされた本発明は、上記したような従来の問題点の原因
が、摺動空隙の断面積を拡大して磁気抵抗を減らした結
果、摺動空隙と継鉄の磁性抵抗が同程度の大きさにな
り、摺動空隙のみでなく継鉄の磁気抵抗も同時に下げな
ければ、動作空隙に印加される起磁力が増加しなくなっ
ていることにあると推察して、本発明をするに至ったも
のであり、その構成においては、継鉄と可動鉄心との間
の摺動空隙に磁性流体が封入してあると共に、継鉄内壁
とコイル外周との間に軟磁性合金が挿入してある構成と
したことを特徴としている。
なされた本発明は、上記したような従来の問題点の原因
が、摺動空隙の断面積を拡大して磁気抵抗を減らした結
果、摺動空隙と継鉄の磁性抵抗が同程度の大きさにな
り、摺動空隙のみでなく継鉄の磁気抵抗も同時に下げな
ければ、動作空隙に印加される起磁力が増加しなくなっ
ていることにあると推察して、本発明をするに至ったも
のであり、その構成においては、継鉄と可動鉄心との間
の摺動空隙に磁性流体が封入してあると共に、継鉄内壁
とコイル外周との間に軟磁性合金が挿入してある構成と
したことを特徴としている。
【0020】そして、実施態様においては、固定鉄心の
可動鉄心対向部の形状が、可動鉄心を円筒状に包み込む
形に形成してあって、固定鉄心と可動鉄心との間に環状
空隙が形成してあり、環状空隙に磁性流体が封入してあ
る構成とすることができる。
可動鉄心対向部の形状が、可動鉄心を円筒状に包み込む
形に形成してあって、固定鉄心と可動鉄心との間に環状
空隙が形成してあり、環状空隙に磁性流体が封入してあ
る構成とすることができる。
【0021】
【発明の作用】本発明では、コイルにより発生した起磁
力を、固定鉄心と可動鉄心との間の動作空隙に印加し、
可動鉄心に吸引力を作用させて駆動するソレノイド装置
において、固定鉄心の可動鉄心対向部の形状が、可動鉄
心を円筒状に包み込む形に形成してあって、固定鉄心と
可動鉄心との間に環状空隙が形成してあり、環状空隙に
磁性流体が封入してある構成としたから、可動鉄心のス
トロークによって動作空隙の断面積が変化するため、こ
の部分に封入された磁性流体が磁気飽和状態にあって
も、動作空隙の磁束密度は磁性流体の飽和磁束密度と空
隙断面積の積に応じた変化が生じ、磁性流体を封入しな
い場合よりもストロークに対する磁束変化が大きくなる
ため吸引力が増大するという作用がある。
力を、固定鉄心と可動鉄心との間の動作空隙に印加し、
可動鉄心に吸引力を作用させて駆動するソレノイド装置
において、固定鉄心の可動鉄心対向部の形状が、可動鉄
心を円筒状に包み込む形に形成してあって、固定鉄心と
可動鉄心との間に環状空隙が形成してあり、環状空隙に
磁性流体が封入してある構成としたから、可動鉄心のス
トロークによって動作空隙の断面積が変化するため、こ
の部分に封入された磁性流体が磁気飽和状態にあって
も、動作空隙の磁束密度は磁性流体の飽和磁束密度と空
隙断面積の積に応じた変化が生じ、磁性流体を封入しな
い場合よりもストロークに対する磁束変化が大きくなる
ため吸引力が増大するという作用がある。
【0022】また、本発明では、継鉄内に設けたコイル
により発生した起磁力を、固定鉄心と可動鉄心との間の
動作空隙に印加し、可動鉄心に吸引力を作用させて駆動
するソレノイド装置において、継鉄と可動鉄心との間の
摺動空隙に磁性流体が封入してあると共に、継鉄内壁と
コイル外周との間に軟磁性合金が挿入してある構成とし
たから、継鉄部の磁気回路が軟磁性合金により形成され
ているため、継鉄の磁気抵抗が減少し、摺動空隙の幅を
拡大して磁性流体を封入することにより、動作空隙に印
加される起磁力が効果的に増加して、吸引力が増大する
という作用がある。
により発生した起磁力を、固定鉄心と可動鉄心との間の
動作空隙に印加し、可動鉄心に吸引力を作用させて駆動
するソレノイド装置において、継鉄と可動鉄心との間の
摺動空隙に磁性流体が封入してあると共に、継鉄内壁と
コイル外周との間に軟磁性合金が挿入してある構成とし
たから、継鉄部の磁気回路が軟磁性合金により形成され
ているため、継鉄の磁気抵抗が減少し、摺動空隙の幅を
拡大して磁性流体を封入することにより、動作空隙に印
加される起磁力が効果的に増加して、吸引力が増大する
という作用がある。
【0023】
【実施例】実施例1 図1に、本発明のソレノイド装置の第1の実施例の構成
を示す。図1に示すソレノイド装置1において、2は可
動鉄心(プランジャ)、3は継鉄(ヨーク)、4は固定
鉄心(コア)、5はコイルであり、固定鉄心4の可動鉄
心2側の対向部は、可動鉄心2の端部を円筒形に包み込
むリング状フランジ4aを設けた形状となっており、可
動鉄心2の端部は全ストローク領域において固定鉄心4
の穴6の中に位置する。
を示す。図1に示すソレノイド装置1において、2は可
動鉄心(プランジャ)、3は継鉄(ヨーク)、4は固定
鉄心(コア)、5はコイルであり、固定鉄心4の可動鉄
心2側の対向部は、可動鉄心2の端部を円筒形に包み込
むリング状フランジ4aを設けた形状となっており、可
動鉄心2の端部は全ストローク領域において固定鉄心4
の穴6の中に位置する。
【0024】このソレノイド装置1においては、固定鉄
心4に設けられたリング状フランジ4aと可動鉄心2と
の間に形成された環状空隙7(環状空隙7の部分を拡大
して示す図2の領域lの部分)が動作空隙(7)に相当
し、磁性流体8は動作空隙(7)に相当する環状空隙7
中に封入されている。
心4に設けられたリング状フランジ4aと可動鉄心2と
の間に形成された環状空隙7(環状空隙7の部分を拡大
して示す図2の領域lの部分)が動作空隙(7)に相当
し、磁性流体8は動作空隙(7)に相当する環状空隙7
中に封入されている。
【0025】図2に示すように、固定鉄心4のリング状
フランジ4aの内面と可動鉄心2の先端付近に設けられ
たテーパー4b,2bは、磁性流体8を使用したシール
において用いられる構成であり、コイル5により動作空
隙(7)に磁場が発生したときに、テーパー4b,2b
部分よりも動作空隙(7)中の磁場を強くし、動作空隙
(7)中に磁性流体8を吸着させると同時に、可動鉄心
2がストロークして領域lが縮小した時に、余分な磁性
流体8を受ける液溜り9としての作用もある。
フランジ4aの内面と可動鉄心2の先端付近に設けられ
たテーパー4b,2bは、磁性流体8を使用したシール
において用いられる構成であり、コイル5により動作空
隙(7)に磁場が発生したときに、テーパー4b,2b
部分よりも動作空隙(7)中の磁場を強くし、動作空隙
(7)中に磁性流体8を吸着させると同時に、可動鉄心
2がストロークして領域lが縮小した時に、余分な磁性
流体8を受ける液溜り9としての作用もある。
【0026】固定鉄心4および可動鉄心2側にそれぞれ
固定されたシール部材14,12は、動作空隙(7)を
密封して磁性流体8の分散媒の蒸発を防ぎ、動作空隙
(7)の磁場が消失しても磁性流体8を動作空隙(7)
に封止しておく働きをする(通常は、固定鉄心4と可動
鉄心2の残留磁化により、コイル5に励磁電流が流れて
いなくても、磁性流体8は動作空隙(7)に吸着してい
る)。
固定されたシール部材14,12は、動作空隙(7)を
密封して磁性流体8の分散媒の蒸発を防ぎ、動作空隙
(7)の磁場が消失しても磁性流体8を動作空隙(7)
に封止しておく働きをする(通常は、固定鉄心4と可動
鉄心2の残留磁化により、コイル5に励磁電流が流れて
いなくても、磁性流体8は動作空隙(7)に吸着してい
る)。
【0027】このような動作空隙(7)中に封入された
磁性流体8を通る磁束Φと励磁電流との関係を、巻き数
Nのコイル5の励磁電流iを横軸、NΦを縦軸にとって
表わすと、図3の折れ線Aのようなる(ただし、コイル
5の起磁力が全て動作空隙(7)に印加されると仮定し
ている。また、P´,Q´は動作空隙(7)中の磁性流
体8が磁気飽和に達した点である。)。この折れ線Aの
うち、A1の部分は磁性流体8が磁気飽和に達していな
いため、傾きは磁性流体8の透磁率μmと動作空隙
(7)の形状で決まり、
磁性流体8を通る磁束Φと励磁電流との関係を、巻き数
Nのコイル5の励磁電流iを横軸、NΦを縦軸にとって
表わすと、図3の折れ線Aのようなる(ただし、コイル
5の起磁力が全て動作空隙(7)に印加されると仮定し
ている。また、P´,Q´は動作空隙(7)中の磁性流
体8が磁気飽和に達した点である。)。この折れ線Aの
うち、A1の部分は磁性流体8が磁気飽和に達していな
いため、傾きは磁性流体8の透磁率μmと動作空隙
(7)の形状で決まり、
【0028】
【数式2】 と表わされ、A2の部分は磁性流体8が磁気飽和に達し
ているため、飽和磁束密度Bsと空気の透磁率μ0を用
いて、
ているため、飽和磁束密度Bsと空気の透磁率μ0を用
いて、
【0029】
【数式3】 と表わさる。
【0030】上記構成をもつソレノイド装置1のコイル
5に電流i1を流し、動作空隙(7)に磁束Φ1を生じ
た時、動作空隙(7)に蓄えられる電磁エネルギーW1
は、以下のように表わされる。すなわち、一般に、磁場
中の電磁エネルギー密度は磁場Hと磁束密度Bとにより
5に電流i1を流し、動作空隙(7)に磁束Φ1を生じ
た時、動作空隙(7)に蓄えられる電磁エネルギーW1
は、以下のように表わされる。すなわち、一般に、磁場
中の電磁エネルギー密度は磁場Hと磁束密度Bとにより
【0031】
【数式4】 と表わされ、動作空隙(7)中の電磁エネルギーは空隙
の体積(断面積S×空隙間隔δ1)を乗じることによ
り、
の体積(断面積S×空隙間隔δ1)を乗じることによ
り、
【0032】
【数式5】 となる。
【0033】ここで、数式5の最後の等号は起磁力(U
≡Hδ1)がコイル5のアンペアターンNiに等しいと
した。この最後の積分式よりの電磁エネルギーW1は、
図3の0P´PNΦ1の部分の面積に等しくなる。
≡Hδ1)がコイル5のアンペアターンNiに等しいと
した。この最後の積分式よりの電磁エネルギーW1は、
図3の0P´PNΦ1の部分の面積に等しくなる。
【0034】いま、このソレノイド装置1に流す電流を
i1のまま維持し、可動鉄心2をΔ1だけ引き込み、空
隙の磁束Φ2になったとする。この時、電源はコイル5
の発生する−N(dΦ/dt)の逆起電力に逆らい、電
流i1を時間dt流し続けるので、電源から供給される
エネルギーWeは
i1のまま維持し、可動鉄心2をΔ1だけ引き込み、空
隙の磁束Φ2になったとする。この時、電源はコイル5
の発生する−N(dΦ/dt)の逆起電力に逆らい、電
流i1を時間dt流し続けるので、電源から供給される
エネルギーWeは
【0035】
【数式6】 となり、図3のPQNΦ1NΦ2の部分の面積に等し
い。また、磁束がΦ2になった時の動作空隙(7)の電
磁エネルギーW2は数式5を参考に
い。また、磁束がΦ2になった時の動作空隙(7)の電
磁エネルギーW2は数式5を参考に
【0036】
【数式7】 と書け、図3の0Q´QΦ2の部分の面積に等しい。そ
れゆえ、ソレノイド装置1が可動鉄心2に対してした仕
事ΔWは差し引き、
れゆえ、ソレノイド装置1が可動鉄心2に対してした仕
事ΔWは差し引き、
【0037】
【数式8】 となり、図3の斜線部の面積に等しくなる。この仕事Δ
WをΔ1で微分すると吸引力Fが求まる。
WをΔ1で微分すると吸引力Fが求まる。
【0038】さて、図3において折れ線BのB1の部分
は数式2を参考に
は数式2を参考に
【0039】
【数式9】 であり、B2の部分は数式3を参考に、
【0040】
【数式10】 となる。ΔWに相当する斜線部の面積を計算するに際し
て、磁性流体8が磁気飽和する磁場が通常ソレノイドが
動作するときの動作空隙中の磁場の数分の1程度である
という事実を考慮して、図3のA1,B1の部分を無視
し、A2,B2の部分をNΦ軸まで延長して近似的に求
めると
て、磁性流体8が磁気飽和する磁場が通常ソレノイドが
動作するときの動作空隙中の磁場の数分の1程度である
という事実を考慮して、図3のA1,B1の部分を無視
し、A2,B2の部分をNΦ軸まで延長して近似的に求
めると
【0041】
【数式11】 となり、これをΔ1に関して微分し、i1を一般化して
iと書き直すと、吸引力Fは
iと書き直すと、吸引力Fは
【0042】
【数式12】 と求まる。この数式12より、磁性流体8が磁気飽和し
ていても動作空隙(7)の断面積が可動鉄心2のストロ
ークにより変化するため、その飽和磁束密度Bsが吸引
力を増大させ、NiBsπDの効果が発生することがわ
かる。
ていても動作空隙(7)の断面積が可動鉄心2のストロ
ークにより変化するため、その飽和磁束密度Bsが吸引
力を増大させ、NiBsπDの効果が発生することがわ
かる。
【0043】この実施例1においては、Dを15(m
m)、δ1を0.1(mm)、lを1〜3(mm)、コ
イル巻数を630ターンとして、Bs〜500(G)の
マグネタイト磁性流体を使用して、励磁電流500〜7
00mAで10〜20(N)レベルの吸引力を発生させ
て評価した結果、平均で5%の吸引力増大効果が認めら
れた。
m)、δ1を0.1(mm)、lを1〜3(mm)、コ
イル巻数を630ターンとして、Bs〜500(G)の
マグネタイト磁性流体を使用して、励磁電流500〜7
00mAで10〜20(N)レベルの吸引力を発生させ
て評価した結果、平均で5%の吸引力増大効果が認めら
れた。
【0044】本発明は、マグネタイト磁性流体を例に説
明されているが、磁性流体8の種類を限定しておらず、
例えば、現在、実験室レベルで合成されている窒化鉄金
属磁性流体のように飽和磁束密度Bsが500〜200
0(G)と高い磁性流体が将来市販されるようになれ
ば、より大きな効果が得られる。
明されているが、磁性流体8の種類を限定しておらず、
例えば、現在、実験室レベルで合成されている窒化鉄金
属磁性流体のように飽和磁束密度Bsが500〜200
0(G)と高い磁性流体が将来市販されるようになれ
ば、より大きな効果が得られる。
【0045】実施例2 図4に、本発明のソレノイド装置の第2の実施例の構成
を示す。図2の実施例のソレノイド装置1において、コ
イル5,継鉄3,可動鉄心2と動作空隙(7)の構成
は、第1の実施例と同じであり、継鉄3と可動鉄心2と
の間の摺動空隙15において継鉄の幅Hを拡大し、摺動
空隙15にも磁性流体8を封入した点が異なる。
を示す。図2の実施例のソレノイド装置1において、コ
イル5,継鉄3,可動鉄心2と動作空隙(7)の構成
は、第1の実施例と同じであり、継鉄3と可動鉄心2と
の間の摺動空隙15において継鉄の幅Hを拡大し、摺動
空隙15にも磁性流体8を封入した点が異なる。
【0046】図5は図4のうち摺動空隙15の部分を拡
大して示す。図5において、継鉄3に設けたテーパー3
b,3bは図2において説明した動作空隙(7)におけ
るテーパー2b,4bと同じく、磁性流体8の摺動空隙
15中に吸着させ、かつ液溜り9として機能する。シー
ル部材16,16の作用も動作空隙(7)のシール部材
12,14と同じである。
大して示す。図5において、継鉄3に設けたテーパー3
b,3bは図2において説明した動作空隙(7)におけ
るテーパー2b,4bと同じく、磁性流体8の摺動空隙
15中に吸着させ、かつ液溜り9として機能する。シー
ル部材16,16の作用も動作空隙(7)のシール部材
12,14と同じである。
【0047】本実施例において、動作空隙(7)に封入
された磁性流体8は第1の実施例で説明した作用のほか
に、摺動空隙15に封入された磁性流体8との組み合わ
せにより、以下のような作用をする。
された磁性流体8は第1の実施例で説明した作用のほか
に、摺動空隙15に封入された磁性流体8との組み合わ
せにより、以下のような作用をする。
【0048】コイル5で発生した起磁力は、継鉄3,摺
動空隙15,可動鉄心2,動作空隙(7),固定鉄心4
を通る磁気回路を形成する。その各部分にそれぞれの磁
気抵抗の比に応じてコイル5の起磁力が印加されるが、
通常、動作空隙(7)の次に摺動空隙15に大きな起磁
力が加わる。そして、両空隙(7),15に印加される
起磁力の比は、最大吸引力発生時で4〜5:1程度とな
るように設計される。
動空隙15,可動鉄心2,動作空隙(7),固定鉄心4
を通る磁気回路を形成する。その各部分にそれぞれの磁
気抵抗の比に応じてコイル5の起磁力が印加されるが、
通常、動作空隙(7)の次に摺動空隙15に大きな起磁
力が加わる。そして、両空隙(7),15に印加される
起磁力の比は、最大吸引力発生時で4〜5:1程度とな
るように設計される。
【0049】したがって、摺動空隙15に磁性流体8を
封入することにより、摺動空隙15の磁気特性が減少
し、動作空隙(7)に印加される起磁力が増加するの
で、数式12においてNiが増加したのと等価になり、
吸引力が増大する。
封入することにより、摺動空隙15の磁気特性が減少
し、動作空隙(7)に印加される起磁力が増加するの
で、数式12においてNiが増加したのと等価になり、
吸引力が増大する。
【0050】それゆえ、図5の継鉄幅Hを拡大して摺動
空隙15の断面積を大きくし、封入される磁性流体8の
飽和磁束も増加させれば、摺動空隙15の磁気抵抗を下
げたことになり、さらに吸引力を増大できる。この時、
動作空隙(7)にも磁性流体8を封入しておくことによ
り、数式12のNiBsπDの項が増加し、動作空隙
(7)に磁性流体を封入しない場合よりも吸引力を増大
できる。
空隙15の断面積を大きくし、封入される磁性流体8の
飽和磁束も増加させれば、摺動空隙15の磁気抵抗を下
げたことになり、さらに吸引力を増大できる。この時、
動作空隙(7)にも磁性流体8を封入しておくことによ
り、数式12のNiBsπDの項が増加し、動作空隙
(7)に磁性流体を封入しない場合よりも吸引力を増大
できる。
【0051】この実施例においては、コイル5や動作空
隙(7)の形状と使用した磁性流体8の磁気特性は、第
1の実施例と同じであり、摺動空隙15の間隔δ2を
0.1(mm),Hを8,16,24(mm)の3種類
用意して励磁電流500mAで吸引力の増大を評価し
た。
隙(7)の形状と使用した磁性流体8の磁気特性は、第
1の実施例と同じであり、摺動空隙15の間隔δ2を
0.1(mm),Hを8,16,24(mm)の3種類
用意して励磁電流500mAで吸引力の増大を評価し
た。
【0052】図6は、横軸に摺動空隙15の幅Hを取
り、摺動空隙15に磁性流体8を入れることにより吸引
力が何%増大したかを、動作空隙(7)に磁性流体8が
有る場合と無い場合とについて示した。この図6によ
り、動作空隙(7)に磁性流体8が無いと、摺動空隙1
5の幅Hを拡大しても増大率ΔFは1〜2%とわずかな
値であるが、動作空隙(7)に磁性流体8が有ると、摺
動空隙15の幅Hの拡大により増大率ΔFも大きくな
り、最大11%に達した。
り、摺動空隙15に磁性流体8を入れることにより吸引
力が何%増大したかを、動作空隙(7)に磁性流体8が
有る場合と無い場合とについて示した。この図6によ
り、動作空隙(7)に磁性流体8が無いと、摺動空隙1
5の幅Hを拡大しても増大率ΔFは1〜2%とわずかな
値であるが、動作空隙(7)に磁性流体8が有ると、摺
動空隙15の幅Hの拡大により増大率ΔFも大きくな
り、最大11%に達した。
【0053】これは、通常の場合、ソレノイド装置1の
摺動空隙15の幅Hは、最大吸引力を発生しないかぎり
は、起磁力の損失が大きくならないように余裕を持たせ
て設計されるため(図2の領域lの4〜5倍として8
(mm))、通常のソノレノイド装置で用いられる幅H
である8(mm)以上に拡大しても吸引力の増大率はほ
とんど増えないが、動作空隙(7)に磁性流体8を入れ
ることにより、数式12のNiBsπDの項および両空
隙に印加される起磁力の比が変わる等して、図6に示す
ように、幅Hを8(mm)以上にしても増大率が増える
と推察される。
摺動空隙15の幅Hは、最大吸引力を発生しないかぎり
は、起磁力の損失が大きくならないように余裕を持たせ
て設計されるため(図2の領域lの4〜5倍として8
(mm))、通常のソノレノイド装置で用いられる幅H
である8(mm)以上に拡大しても吸引力の増大率はほ
とんど増えないが、動作空隙(7)に磁性流体8を入れ
ることにより、数式12のNiBsπDの項および両空
隙に印加される起磁力の比が変わる等して、図6に示す
ように、幅Hを8(mm)以上にしても増大率が増える
と推察される。
【0054】したがって、本実施例においては、動作空
隙(7)と摺動空隙15に磁性流体8が封入され、かつ
摺動空隙15の幅が、動作空隙(7)の幅の4倍以上の
場合に、顕著な効果が認められた。
隙(7)と摺動空隙15に磁性流体8が封入され、かつ
摺動空隙15の幅が、動作空隙(7)の幅の4倍以上の
場合に、顕著な効果が認められた。
【0055】実施例3 図7に、本発明のソレノイド装置のさらに他の実施例の
構成を示す。図7に示すソレノイド装置21において、
22は可動鉄心(プランジャ)、23は固定鉄心(コ
ア)、24は継鉄(ヨーク)、25はコイルであり、可
動鉄心24と継鉄23との間の摺動空隙35には磁性流
体28が封入してある。また、33は継鉄23の内壁と
コイル25の外周との間に挿入された軟磁性合金であ
り、本実施例では軟磁性合金33としてFe−Ni(4
5重量%)合金を使用したが、Fe−Al合金やアモル
ファス合金でも使用できる。
構成を示す。図7に示すソレノイド装置21において、
22は可動鉄心(プランジャ)、23は固定鉄心(コ
ア)、24は継鉄(ヨーク)、25はコイルであり、可
動鉄心24と継鉄23との間の摺動空隙35には磁性流
体28が封入してある。また、33は継鉄23の内壁と
コイル25の外周との間に挿入された軟磁性合金であ
り、本実施例では軟磁性合金33としてFe−Ni(4
5重量%)合金を使用したが、Fe−Al合金やアモル
ファス合金でも使用できる。
【0056】図8は図7の摺動空隙35の部分を拡大し
た詳細図であり、テーパー23b,23bは磁性流体シ
ールにおいて使用される方法であり、テーパー23b,
23bによって摺動空隙35(幅Hの部分)中の磁場を
強くすることで磁性流体28を摺動空隙35の部分に吸
着させるとともに、余分な磁性流体28の液溜り29と
しての働きがある。また、シール部材36,36は磁性
流体28の分散媒の蒸発を防ぐとともに、摺動空隙35
内の磁場が消失しても磁性流体28を封止しておく効果
がある(通常は、励磁電流が切れても残留磁化により、
摺動空隙35内の磁場は残存する)。また、本発明の目
的のためには、継鉄23を軟磁性合金のみで構成しても
よいが、強度上の問題やコストの点から、継鉄23の外
壁,動作空隙27の形成部分,摺動空隙35の形成部分
はSUM鋼(快削鋼)などの従来材であることが望まし
い。
た詳細図であり、テーパー23b,23bは磁性流体シ
ールにおいて使用される方法であり、テーパー23b,
23bによって摺動空隙35(幅Hの部分)中の磁場を
強くすることで磁性流体28を摺動空隙35の部分に吸
着させるとともに、余分な磁性流体28の液溜り29と
しての働きがある。また、シール部材36,36は磁性
流体28の分散媒の蒸発を防ぐとともに、摺動空隙35
内の磁場が消失しても磁性流体28を封止しておく効果
がある(通常は、励磁電流が切れても残留磁化により、
摺動空隙35内の磁場は残存する)。また、本発明の目
的のためには、継鉄23を軟磁性合金のみで構成しても
よいが、強度上の問題やコストの点から、継鉄23の外
壁,動作空隙27の形成部分,摺動空隙35の形成部分
はSUM鋼(快削鋼)などの従来材であることが望まし
い。
【0057】本実施例では、継鉄23の外径Dをφ46
(mm),長さLを50(mm),肉厚を2(mm)と
し、可動鉄心22の直径をφ15(mm),摺動空隙3
5の空隙長δを0.2(mm)とした。また、コイル2
5は630ターンのものを使用し、磁性流体28は市販
のマグネタイト磁性流体(Bs〜500(G))を使用
した。
(mm),長さLを50(mm),肉厚を2(mm)と
し、可動鉄心22の直径をφ15(mm),摺動空隙3
5の空隙長δを0.2(mm)とした。また、コイル2
5は630ターンのものを使用し、磁性流体28は市販
のマグネタイト磁性流体(Bs〜500(G))を使用
した。
【0058】軟磁性合金33として使用するFe−Ni
合金部材は、ソレノイド装置21が最大吸引力を発生す
る時に磁性飽和に達しない厚さを確保すればよく、本実
施例では2(mm)とした。また、摺動空隙35の幅
は、通常のソレノイド装置でよく用いられるように、本
実施例のソレノイド装置21が動作空隙27の長さ0.
5(mm)で(ストロークに対する)最大吸引力を発生
するとして、このときの動作空隙27のパーミアンスの
5倍以上となるように、Hの最小値を8(mm)とし、
ほかに、16(mm),24(mm)の場合で比較し
た。
合金部材は、ソレノイド装置21が最大吸引力を発生す
る時に磁性飽和に達しない厚さを確保すればよく、本実
施例では2(mm)とした。また、摺動空隙35の幅
は、通常のソレノイド装置でよく用いられるように、本
実施例のソレノイド装置21が動作空隙27の長さ0.
5(mm)で(ストロークに対する)最大吸引力を発生
するとして、このときの動作空隙27のパーミアンスの
5倍以上となるように、Hの最小値を8(mm)とし、
ほかに、16(mm),24(mm)の場合で比較し
た。
【0059】図9に、各摺動空隙35の幅Hにおける吸
引力増大率を、軟磁性合金33としてFe−Ni合金部
材を入れた場合と、Fe−Ni合金の代わりに同一形状
で継鉄23と同じ材料のSUM鋼部材を入れた場合とに
ついて示す。図9からわかるように、SUM鋼使用で
は、摺動空隙35は場を拡大しても増大率は2%以下で
あったが、Fe−Ni合金使用では幅Hの拡大により増
大率が6%まで増えた。
引力増大率を、軟磁性合金33としてFe−Ni合金部
材を入れた場合と、Fe−Ni合金の代わりに同一形状
で継鉄23と同じ材料のSUM鋼部材を入れた場合とに
ついて示す。図9からわかるように、SUM鋼使用で
は、摺動空隙35は場を拡大しても増大率は2%以下で
あったが、Fe−Ni合金使用では幅Hの拡大により増
大率が6%まで増えた。
【0060】このソレノイド装置21において、継鉄2
3の最外径はφ46(mm)であり、Fe−Ni合金部
材の内径はφ39(mm)であってこの部位の長さLは
50(mm)であるから、断面積対全長比Ryは(以
後、形状パーミアンス値と記す)10.6である。これ
に対して、摺動空隙部の形状パーミアンス値Rgは、可
動鉄心22の径がφ15(mm)なので
3の最外径はφ46(mm)であり、Fe−Ni合金部
材の内径はφ39(mm)であってこの部位の長さLは
50(mm)であるから、断面積対全長比Ryは(以
後、形状パーミアンス値と記す)10.6である。これ
に対して、摺動空隙部の形状パーミアンス値Rgは、可
動鉄心22の径がφ15(mm)なので
【0061】
【数式13】 となり、継鉄23との比Rg/Ryは
【0062】
【数式14】 となる。
【0063】摺動空隙35と継鉄23の磁気抵抗の比
は、この値に継鉄部材の比透磁率を乗じることにより得
られるが、従来の継鉄部材であるSUM鋼の比透磁率は
100〜1000程度であり、幅Hが24(mm)の時
は継鉄部材の磁気抵抗の方が大きくなる可能性がある。
これに対して、Fe−Ni合金の比透磁率は10000
程度あるため、従来のような問題を生じない。
は、この値に継鉄部材の比透磁率を乗じることにより得
られるが、従来の継鉄部材であるSUM鋼の比透磁率は
100〜1000程度であり、幅Hが24(mm)の時
は継鉄部材の磁気抵抗の方が大きくなる可能性がある。
これに対して、Fe−Ni合金の比透磁率は10000
程度あるため、従来のような問題を生じない。
【0064】これらの結果から、軟磁性合金33として
用いるFe−Ni合金部材は、継鉄23のコイル外周部
と摺動空隙部の形状パーミアンス値が180以上の場合
に特に効果的であることが分かった。
用いるFe−Ni合金部材は、継鉄23のコイル外周部
と摺動空隙部の形状パーミアンス値が180以上の場合
に特に効果的であることが分かった。
【0065】この実施例においては、市販品として入手
可能なマグネタイト磁性流体を例に説明したが、実験室
レベルで合成に成功している窒化鉄金属磁性流体(Bs
が500〜2000(G))等のように飽和磁束密度B
sの高い磁性流体を用いれば、更に吸引力の増大率を大
きくすることができる。
可能なマグネタイト磁性流体を例に説明したが、実験室
レベルで合成に成功している窒化鉄金属磁性流体(Bs
が500〜2000(G))等のように飽和磁束密度B
sの高い磁性流体を用いれば、更に吸引力の増大率を大
きくすることができる。
【0066】実施例4 図10に、本発明のソレノイド装置のさらに他の実施例
の構成を示す。図10に示すソレノイド装置21におい
ては、図7に示した継鉄23とコイル25との間に軟磁
性合金33を挿入した実施例のものにおいて、図1およ
び図4の実施例と同様に固定鉄心24に設けられたリン
グ状フランジ24aと可動鉄心23との間に環状空隙2
7を形成し、この環状空隙27の中にも磁性流体28を
封入させた構造とした場合を示している。
の構成を示す。図10に示すソレノイド装置21におい
ては、図7に示した継鉄23とコイル25との間に軟磁
性合金33を挿入した実施例のものにおいて、図1およ
び図4の実施例と同様に固定鉄心24に設けられたリン
グ状フランジ24aと可動鉄心23との間に環状空隙2
7を形成し、この環状空隙27の中にも磁性流体28を
封入させた構造とした場合を示している。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ソレノイド装置の吸引力をより一層増大させること
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
ば、ソレノイド装置の吸引力をより一層増大させること
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【図1】本発明の第1実施例における磁性流体入りソレ
ノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
ノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
【図2】図1に示した本発明の第1実施例における磁性
流体入りソレノイド装置の動作空隙部の詳細を示す断面
説明図である。
流体入りソレノイド装置の動作空隙部の詳細を示す断面
説明図である。
【図3】図1に示した本発明の第1実施例におけるソレ
ノイド装置の動作空隙中の磁束とコイルの励磁電流との
関係を示す特性図である。
ノイド装置の動作空隙中の磁束とコイルの励磁電流との
関係を示す特性図である。
【図4】本発明の第2実施例における磁性流体入りソレ
ノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
ノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
【図5】図4に示した本発明の第2実施例における磁性
流体入りソレノイド装置の摺動空隙部の詳細を示す断面
説明図である。
流体入りソレノイド装置の摺動空隙部の詳細を示す断面
説明図である。
【図6】図4に示した本発明の第2実施例における磁性
流体入りソレノイド装置における摺動空隙の幅と吸引力
増大率との相関を示すプロット図である。
流体入りソレノイド装置における摺動空隙の幅と吸引力
増大率との相関を示すプロット図である。
【図7】本発明の第3実施例における磁性流体入りソレ
ノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
ノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
【図8】図7に示した本発明の第3実施例における磁性
流体入りソレノイド装置の摺動空隙部の詳細を示す断面
説明図である。
流体入りソレノイド装置の摺動空隙部の詳細を示す断面
説明図である。
【図9】図7に示した本発明の第3実施例における磁性
流体入りソレノイド装置における摺動空隙の幅と吸引力
増大率との相関を示すプロット図である。
流体入りソレノイド装置における摺動空隙の幅と吸引力
増大率との相関を示すプロット図である。
【図10】本発明の第4実施例における磁性流体入りソ
レノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
レノイド装置の基本構成を示す断面説明図である。
【図11】従来の一例における磁性流体入りソレノイド
装置の基本構成を示す断面説明図である。
装置の基本構成を示す断面説明図である。
【図12】従来の他の例における磁性流体入りソレノイ
ド装置の基本構成を示す断面説明図である。
ド装置の基本構成を示す断面説明図である。
【図13】磁性流体の磁気特性を示す説明図である。
【図14】従来の磁性流体入りソレノイド装置の吸引力
対ストローク特性を示す説明図である。
対ストローク特性を示す説明図である。
1 ソレノイド装置 2 可動鉄心(プランジャ) 2b テーパー 3 継鉄(ヨーク) 4 固定鉄心(コア) 4a リング状フランジ 4b テーパー 5 コイル 6 固定鉄心の穴 7 環状空隙(動作空隙) 8 磁性流体 9 液溜り 12 シール部材 14 シール部材 15 摺動空隙 21 ソレノイド装置 22 可動鉄心(プランジャ) 23 継鉄(ヨーク) 24 固定鉄心(コア) 25 コイル 27 環状空隙(動作空隙) 28 磁性流体 33 軟磁性合金 35 摺動空隙
Claims (5)
- 【請求項1】 コイルにより発生した起磁力を、固定鉄
心と可動鉄心との間の動作空隙に印加し、可動鉄心に吸
引力を作用させて駆動するソレノイド装置において、固
定鉄心の可動鉄心対向部の形状が、可動鉄心を円筒状に
包み込む形に形成してあって、固定鉄心と可動鉄心との
間に環状空隙が形成してあり、環状空隙に磁性流体が封
入してあることを特徴とするソレノイド装置。 - 【請求項2】 継鉄内にコイルが設けてあり、継鉄と可
動鉄心との間の摺動空隙に磁性流体が封入してある請求
項1に記載のソレノイド装置。 - 【請求項3】 継鉄内にコイルが設けてあり、継鉄内壁
とコイル外周との間に軟磁性合金が挿入してある請求項
1または2に記載のソレノイド装置。 - 【請求項4】 継鉄内に設けたコイルにより発生した起
磁力を、固定鉄心と可動鉄心との間の動作空隙に印加
し、可動鉄心に吸引力を作用させて駆動するソレノイド
装置において、継鉄と可動鉄心との間の摺動空隙に磁性
流体が封入してあると共に、継鉄内壁とコイル外周との
間に軟磁性合金が挿入してあることを特徴とするソレノ
イド装置。 - 【請求項5】 固定鉄心の可動鉄心対向部の形状が、可
動鉄心を円筒状に包み込む形に形成してあって、固定鉄
心と可動鉄心との間に環状空隙が形成してあり、環状空
隙に磁性流体が封入してある請求項4に記載のソレノイ
ド装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32770993A JPH07183123A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | ソレノイド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32770993A JPH07183123A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | ソレノイド装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07183123A true JPH07183123A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18202115
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32770993A Pending JPH07183123A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | ソレノイド装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07183123A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014109375A (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | Aisin Seiki Co Ltd | 電磁クラッチ |
| JP2018026474A (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | Kyb株式会社 | ソレノイドアクチュエータ |
| CN113586789A (zh) * | 2021-07-14 | 2021-11-02 | 杭州群科荟科技有限公司 | 一种气隙磁导式电磁阀的磁导计算方法及行程取值方法 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP32770993A patent/JPH07183123A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014109375A (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | Aisin Seiki Co Ltd | 電磁クラッチ |
| JP2018026474A (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | Kyb株式会社 | ソレノイドアクチュエータ |
| WO2018030053A1 (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | Kyb株式会社 | ソレノイドアクチュエータ |
| CN113586789A (zh) * | 2021-07-14 | 2021-11-02 | 杭州群科荟科技有限公司 | 一种气隙磁导式电磁阀的磁导计算方法及行程取值方法 |
| CN113586789B (zh) * | 2021-07-14 | 2024-03-29 | 杭州群科荟科技有限公司 | 一种气隙磁导式电磁阀的磁导计算方法及行程取值方法 |
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