JPH0724569B2 - パパイヤ果実からの蒸留酒の製造方法 - Google Patents

パパイヤ果実からの蒸留酒の製造方法

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JPH0724569B2
JPH0724569B2 JP1149285A JP1149285A JPH0724569B2 JP H0724569 B2 JPH0724569 B2 JP H0724569B2 JP 1149285 A JP1149285 A JP 1149285A JP 1149285 A JP1149285 A JP 1149285A JP H0724569 B2 JPH0724569 B2 JP H0724569B2
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玄信 仲宗根
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仲宗根 博躬
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はパパイヤ果実からの蒸留酒の製造方法に関す
る。
[従来の技術] パパイヤは沖縄等の温暖な気候地帯で植生し、その栽培
に土質を選ばずしかも年間を通して着実するため極めて
生産性の高い果樹である。パパイヤの果実は現在ではそ
の大部分が自家消費されている他は市場の一部にも出荷
されているが、今後果実としてはそれほど大量の需要の
伸びは期待できず、その新たな用途の開発が地域産業の
発展のために望まれている。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者はパパイヤの果実が芳香に富みかつ相当な糖分
および澱粉質を有することに着目して、これを原料とす
る蒸留酒の製造について研究、開発を重ねた結果、パパ
イヤ果実から品質のすぐれた風味のある蒸留酒を容易に
得る方法を発見して本発明を完成するに到った。
本発明によれば、(a)パパイヤの果肉を麹、全体の糖
度が18゜〜20゜の範囲となるような量の糖分および水と
混合して一次醪仕込みし、(b)前記一次醪仕込みを所
定温度に維持して醗酵させ、(c)前記醗酵した一次醪
仕込みに麹、酵母、乳酸、全体の糖度が18゜から20゜の
範囲となるような量の糖分および水を加えて所定温度に
維持して醗酵させ、(d)醗酵した醪を蒸留してアルコ
ール分を実質的に完全に回収し、(e)得られたアルコ
ール分を上層液成分と下層液成分とに分離して前記下層
液成分を前記醪醗酵の工程(b)に循環し、(f)次い
で前記上層液成分を再度蒸留して所定度数の範囲のアル
コール分を製品として得ると共に、(g)前記範囲以外
の約0.5%の初期蒸留分および25゜以下のアルコール分
を前記醪醗酵の工程(b)に循環させることによってパ
パイヤ果実から蒸留酒が製造される。
[作用] 本発明においては原料のパパイヤ果実の平均糖度が10〜
13゜であることを考慮しこれに糖分を加えて糖度を18〜
20゜の範囲に増大させて本来の醪仕込みに先立ってある
程度の醗酵を行なわせるようにしてあるので、醪の醗酵
が効果的に行なわれアルコールへの転化率が良好にな
る。
さらに、本発明においては、醗酵させた醪を蒸留する際
に、生成された実質的に全てのアルコール分が蒸留され
るので(初回蒸留)、アルコールの回収率が極めて高く
原料が有効に利用される。
そしてこのようにして初回蒸留によって得られたアルコ
ール分は再度蒸留され、所定のアルコール度数の範囲に
ある留分が区分されて製品として取出されるので、品質
が一定しかつ白濁等のないすぐれた蒸留酒を容易に得る
ことができる。たとえば、この再留にあたってアルコー
ル度数45゜以上の留分(約0.5%の初期蒸留分を除く)
および25〜45゜の範囲の留分を夫々区分して取出し、前
者を高級なブランデー酒用の原酒として、また後者を一
般に焼酎用酒として用いるようにすれば、夫々の用途に
適した内容の製品が効果的に得られることになる。
さらに、前者再蒸留時に除かれた所定アルコール度数以
外の留分、たとえば、初期蒸留分および25゜以下の留分
は全て醪醗酵の工程に循環して再度使用されるので、結
局生成されたアルコール分のほとんどが有効に利用され
ることになり製造コストが著しく低下する。
尚アルコール分をほとんど取出された残りの醪かすは豚
等の家畜に利用しやすい形態の飼料とすることができ
る。
製造工程 (パパイヤ果実原料の処理) 本発明における主要原料としてのパパイヤ果実は完熟し
た良品を選択して適宜に破断し、外皮に付着した不純物
および種子等を完全に除いて得られた果肉部分を原料と
して用いる。
パパイヤ果実の糖度は通常約10〜13゜でそのままでは醗
酵に適していないので、これに砂糖等の糖分を加えてそ
の糖度を18゜〜20゜の範囲とし、さらに種麹を混合して
ミキサ等で混練し一次醗酵をさせて一次仕込原料とす
る。
(麹の製造) 本発明の方法に用いられる麹は米麹または麦麹等任意の
もので良く、たとえば麦麹の場合では常法にしたがって
蒸煮した大麦に放冷後種麹を混入し、成麹室で保温しな
がら製麹して黄麹としたものを用いることができる。
(酵母の製造) 本発明の方法に用いられる酵母は常法にしたがって、た
とえば前記麦麹に乳酸、砂糖、種醪等を配合したものを
適温で醗酵培養することによりつくることができる。
(醪の醗酵) このようにして得られた前記パパイヤ醗酵原料を前記
麹、酵母ならびに糖分、必要によってはアルコール等と
共に醪仕込して充分に醗酵させる。ここでも糖分は醪の
全体の糖度が充分大きな値、たとえば約18゜〜20゜とな
るような量で加えられる。
(蒸留) 醗酵した醪からまず初回蒸留によって醪中に含まれるほ
とんどのアルコール分を回収し、アルコール回収後の醪
かすは豚等の家畜の飼料に供される。
初回蒸留によって得られたアルコール成分は不純物によ
って白濁しているのでこれを静置して上下液成分に分離
し、下方の液成分はろ過して沈澱物を除いた後前記醪醗
酵の工程に戻される。
下方の液成分はさらに再蒸留にかけ、特定のアルコール
度数の範囲によって留分を適宜に区分して回収する(た
とえば、45゜以上、24〜45゜の範囲等)。尚、前記所定
のアルコール度数以外の留分(ほとんどは低度数留分)
は前記醪醗酵の工程に戻して生成されたアルコールの完
全な利用がはかられる。
以下本発明の方法を具体的な実施例によってさらに説明
する。
[実施例] 完熟したパパイヤ果実の果肉部を適宜に砕断して充分に
水洗し、砂糖および種麹と共にミキサで混合して糖度約
20゜の粘稠な液体とした後、約20〜24時間醗酵させて醗
酵パパイヤ原料をつくった。
(麹の調製) 大麦を蒸煮放冷した後、その約1%量の種麹を混入して
成麹室で切返しを行ないながら約70〜80時間保温して生
成された黄麹を本例における麹として用いた。
(酵母の調製) 下記の配合例の原料を混合し約20〜25℃に保温して20〜
24時間醗酵させて酵母を調製した。
水 40 麦麹 30kg 乳酸 3 砂糖 10kg 種醪 5〜8 (醪仕込) 前記のようにして予め醗酵させたパパイヤ果実原料100k
gを前記のように調製した麦麹30kgおよび酵母20なら
びに75%乳酸5、砂糖30kgおよびアルコール(30゜)
に対して水250と共に配合し醪仕込みをした。砂糖の
添加によって醪の全糖度は約20゜に調整された。
(蒸留) 次いでこの醪を20〜25℃の温度で充分に醗酵熟成させ通
常の蒸留器によって直ちに蒸留した。
(i)初回蒸留 まず醗酵によって仕込醪中に生成されたほとんどのアル
コール分を蒸留によって回収し、幾分白濁した蒸留液を
静置して上下の液成分に分離し、下方の液成分をろ過し
てろ液を前記の醪醗酵工程に戻した。
(ii)再蒸留 前記初回蒸留によって得られたアルコール蒸留液の清澄
な上方の液成分を再度蒸留した。ここでは生成留分の
中、アルコール度数45゜以上の留分(約0.5%程度の揮
発性の初期蒸留分を除く)と25゜〜45゜の範囲の留分の
みを夫々区分して回収した。再蒸留によって得られた各
アルコール留分からの蒸留液はほとんど濁りのない透明
な状態を呈し、そのままで製品として供することが可能
であった。アルコール度数45゜以上の留分の収量は80
、アルコール度数25〜45゜の範囲(平均度数35゜)の
収量は90.5であった。前者はブランデー用原酒とし
て、また後者は一般の焼酎用酒として夫々用いることが
できた。
再蒸留に際して生じた全体の約0.5%の揮発性の高い初
期蒸留分およびアルコール度数25゜以下の留分はこれに
醪醗酵の工程に戻して前記初回蒸留のために再度利用し
た。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、従来市場において大量の消費用
途がなかったパパイヤの果実から付加価値の高い蒸留酒
を容易に製造することができる。そして特に本発明の方
法によれば原料から生成されたアルコール分の回収率が
極めて高いため原料の利用率を改善して製造コストを低
下させることができる。また品質が良好でかつアルコー
ルの度数を適宜に区分した蒸留酒を得ることができるの
で用途に応じた多様な製品を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)パパイヤの果肉を麹、全体の糖度が
    18゜〜20゜の範囲となるような量の糖分および水と混合
    して一次醪仕込みし、 (b)前記一次醪仕込みを所定温度に維持して醗酵さ
    せ、 (c)前記醗酵した一次醪仕込みに麹、酵母、乳酸、全
    体の糖度が18゜〜20゜の範囲となるような量の糖分およ
    び水を加えて所定温度に維持して醗酵させ、 (d)醗酵した醪を蒸留してアルコール分を実質的に完
    全に回収し、 (e)得られたアルコール分を上層液成分と下層液成分
    とに分離して前記下層液成分を前記醪醗酵の工程(b)
    に循環し、 (f)次いで前記上層液成分を再度蒸留して所定度数の
    範囲のアルコール分を製品として得ると共に、 (g)前記範囲以外の約0.5%の初期蒸留分および25゜
    以下のアルコール分を前記醪醗酵の工程(b)に循環さ
    せることを特徴とするパパイヤ果実からの蒸留酒の製造
    方法。
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