JPH07292233A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH07292233A
JPH07292233A JP6089813A JP8981394A JPH07292233A JP H07292233 A JPH07292233 A JP H07292233A JP 6089813 A JP6089813 A JP 6089813A JP 8981394 A JP8981394 A JP 8981394A JP H07292233 A JPH07292233 A JP H07292233A
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resin
flame
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polycarbonate
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JP6089813A
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English (en)
Inventor
Atsushi Watanabe
淳 渡辺
Masanori Higano
正徳 日向野
Yoshiaki Miyata
喜明 宮田
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の各成分(A)ポリカーボネート系樹脂
又は、ポリカーボネート系樹脂及びポリカーボネート
系樹脂以外の樹脂を含む熱可塑性樹脂、(B)フォスフ
ァゼン化合物(C)フッ素系樹脂を含有することを特徴
とする難燃性樹脂組成物。 【効果】 本発明によれば、優れた難燃性を有し、かつ
耐衝撃性及び耐熱性が良好な、バランスのとれた物性を
示す難燃性樹脂組成物が提供され、電子・電気製品、O
A機器などの用途、各種部品の材料として好適に使用で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性樹脂組成物に関す
るものである。さらに詳しくは、ポリカーボネート系樹
脂を含有する熱可塑性樹脂に、ホスファゼン化合物及び
フッ素系樹脂を配合した難燃性樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は優れた機械的
特性、熱的性質を有しているため、工業的に広く利用さ
れている。しかしながら加工性、成形性に劣る問題点が
あるため他の熱可塑性樹脂とのポリマーブレンドが数多
く開発されており、その中でもポリスチレン系樹脂、ア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)系樹
脂、ポリエステル系樹脂等とのポリマーブレンドは自動
車分野、OA機器分野、電子・電気分野等に広く利用さ
れている。一方、近年、OA機器、家電製品等の用途を
中心に、使用する樹脂材料の難燃化の要望が強く、これ
らの要望に答えるために多数の難燃性樹脂が開発検討さ
れている。従来、ポリカーボネート系樹脂を含む樹脂成
分の難燃化には、主に塩素或いは臭素含有化合物が使用
され、多くの場合、さらにそれらの難燃剤に加えて三酸
化アンチモンなどが難燃助剤として併用されている。ま
た塩素或いは臭素含有化合物以外の難燃剤として、燐化
合物を用いた難燃化方法がある。この場合、燐化合物と
して燐酸エステルが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ポリカーボネート系
樹脂を含む樹脂の難燃化のために塩素或いは臭素含有化
合物を使用した場合、難燃化の効果は比較的大きいが、
火災発生時あるいは焼却処理時に、有毒性あるいは有害
性の物質を発生する為、救急活動あるいは消火活動を困
難にし、あるいは環境汚染を引き起こすなどの問題を有
している。このため塩素或いは臭素含有化合物を全く含
有しないか、或いは塩素或いは臭素含有化合物の量が少
ない難燃性樹脂の開発が望まれている。また、難燃剤成
分として三酸化アンチモン等の無機物質を使用した場合
には、難燃性樹脂の機械的性質、特に衝撃強度の低下が
大きい等の問題点を有していた。更に、塩素或いは臭素
含有化合物以外の難燃剤である燐酸エステルを用いて難
燃化した場合、難燃性樹脂の熱的性質、特に熱変形温度
が大きく低下する等の欠点がある。本発明はこれら従来
の問題点を解決するものであり、その目的とするところ
は、優れた難燃性を有し、かつ耐衝撃性及び耐熱性が良
好な、バランスのとれた物性を示す難燃性樹脂組成物を
提供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、本質的
に塩素或いは臭素を含有しない難燃剤により、ポリカー
ボネート系樹脂または、ポリカーボネート系を1成分と
して含むポリマーブレンドについて、難燃性を改善する
べく鋭意研究を重ねた結果、ホスファゼン化合物及びフ
ッ素系樹脂を配合することにより、優れた難燃化効果が
発現されるばかりでなく、良好な耐衝撃性及び耐熱性を
も示すことを見い出し本発明に到達した。即ち本発明
は、 (1)次の成分(A)ポリカーボネート系樹脂又は
ポリカーボネート系樹脂及びポリカーボネート系樹脂以
外の樹脂を含む熱可塑性樹脂 (B)ホスファゼン化合物 (C)フッ素系樹脂 を含有する難燃性樹脂組成物、 (2)(1)記載の組成物が、(A’)ポリカーボネー
ト系樹脂99〜30重量%及びABS系樹脂1〜70重
量%からなるポリマーブレンド100重量部、(B’)
一般式(I)
【化2】 (式中、R1 及びR2 は炭素数1〜20の脂肪族炭化水
素基または適宜アルキル基置換されていてもよい炭素数
6〜20の芳香族炭化水素基を表し、両者は同一であっ
ても異なっていてもよい。)で表される繰り返し単位の
組み合わせからなるホスファゼン化合物1〜30重量
部、(C’)ポリテトラフルオロエチレン0.01〜5
重量部を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物で
ある。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるポリカーボネート系樹脂は、2価フェノール
類とカーボネート前駆体とを溶液法または溶融法で反応
せしめて製造されるものである。2価フェノールの代表
的な例を挙げると、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン[ビスフェノールA]、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられる。好ま
しい2価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニル)
アルカン系であり、更に好ましくは、ビスフェノールA
を主原料とするものである。また、カーボネート前駆体
としてはカルボニルハライド、カルボニルエステルまた
はハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、
ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、2価
フェノールのジハロホルメート及びそれらの混合物であ
る。ポリカーボネート系樹脂を製造するに当たり、これ
らの2価フェノールの1種以上を使用することができ
る。またこのようにして得られたポリカーボネート系樹
脂は2種以上を併用することもできる。本発明では好ま
しくはハロゲン非含有ポリカーボネートが用いられる。
【0006】本発明で使用されるポリカーボネート系樹
脂以外の樹脂としては熱可塑性樹脂であれば特に制限無
く有効に利用できる。それらの中の代表的なものを例示
すれば、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、ポリエス
テル系樹脂(PBT、PET)をはじめとして、(変
性)ポリエチレン、(変性)ポリプロピレン、(変性)
エチレン・プロピレン共重合樹脂、ポリフェニレンエー
テル、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール、ポリメタク
リル酸メチル等が挙げられる。これらの樹脂は2種以上
を組み合わせて使用することも可能である。次に、これ
らのいくつかについて、更に詳しく説明する。
【0007】本発明で用いられるポリスチレン系樹脂
は、芳香族ビニル系単量体を含有する不飽和単量体を重
合することにより得られる重合体であり、さらには、該
重合体がゴム質重合体により改質された重合体をも包含
するものである。不飽和単量体として用いられる芳香族
ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ヒドロキシ
スチレン、ハロスチレン等が挙げられる。さらにこれら
の単量体と共に、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド
系単量体、不飽和ジカルボン酸無水物系単量体等から選
ばれる1種以上の単量体が使用できる。(メタ)アクリ
ル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が
挙げられる。マレイミド系単量体としては、マレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等
が挙げられる。不飽和ジカルボン酸無水物系単量体とし
ては、無水マレイン酸等が挙げられる。ポリスチレン系
樹脂の製造方法には、特に制約はなく塊状重合、溶液重
合、懸濁重合、乳化重合などの公知の方法が使用でき
る。
【0008】ポリスチレン系樹脂の具体例としては、ポ
リスチレン、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共
重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリ
ル酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、α
−メチルスチレン/アクリロニトリル/N−フェニルマ
レイミド共重合体、スチレン/アクリロニトリル/N−
フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニル
マレイミド/無水マレイン酸共重合体、およびそれらの
ゴム変性体等を挙げることができる。
【0009】本発明で用いられるABS系樹脂とは、ゴ
ム質重合体に芳香族ビニル系単量体を含有するビニル系
単量体をグラフト重合することにより得られるグラフト
重合体であり、さらには、芳香族ビニル系単量体を含有
するビニル系単量体を重合して得られる重合体と該グラ
フト重合体とのブレンド物をも包含するものである。グ
ラフト重合体は、ガラス転移温度が10℃以下であるゴ
ム質重合体に、芳香族ビニル系単量体および(メタ)ア
クリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、マレイ
ミド系単量体、不飽和ジカルボン酸無水物系単量体等か
ら選ばれる1種以上の単量体をグラフト重合することに
より得られる。芳香族ビニル系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチル
スチレン、ヒドロキシスチレン、ハロスチレン等が挙げ
られる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル等が挙げられる。マレイミド系単量
体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−
エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキ
シルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−
フェニルマレイミド等が挙げられる。不飽和ジカルボン
酸無水物系単量体としては、無水マレイン酸等が挙げら
れる。これらの単量体はそれぞれ2種以上併用して用い
ることもできる。本発明で使用されるグラフト重合体に
好ましく用いられる単量体は、スチレンと、アクリロニ
トリル及び/またはメタクリル酸メチルである。グラフ
ト重合体の製造方法には、特に制約はなく塊状重合、溶
液重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の方法が使用でき
る。
【0010】グラフト重合体に用いられるゴム質重合体
を例示すると、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン
共重合体、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水
素添加ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、アクリル系ゴム、エ
チレン−プロピレン(ジエン成分)共重合体、イソブチ
レン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック
共重合体、ポリウレタン系ゴム、ポリアミド系ゴム、シ
リコーン系ゴム等が挙げられる。本発明では好ましく
は、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、
アクリル系ゴム、エチレン−プロピレン(ジエン成分)
共重合体、シリコーン系ゴム等が用いられる。
【0011】グラフト重合体とブレンドする重合体とし
ては、前記のグラフト重合体に用いられる単量体を重合
して得られる重合体を用いることができる。好ましく用
いられる重合体はα−メチルスチレン/アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、α
−メチルスチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸メチル共重合体、α−メチルスチレ
ン/アクリロニトリル/N−フェニルマレイミド共重合
体、スチレン/アクリロニトリル/N−フェニルマレイ
ミド共重合体、スチレン/N−フェニルマレイミド/無
水マレイン酸共重合体等である。これらの重合体は1種
のみ用いても良いし、2種以上組み合わせて用いること
もできる。これらの重合体の製造方法には、特に制約は
なく塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公
知の方法が使用できる。
【0012】本発明においてポリカーボネート系樹脂と
ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂とのポリマーブレン
ドを用いる場合、その配合割合はポリカーボネート系樹
脂/ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂=99/1〜3
0/70(重量比)の範囲が好ましく、より好ましくは
95/5〜40/60(重量比)の範囲である。ポリカ
ーボネート系樹脂以外の樹脂の割合が70重量比を越え
ると、ポリカーボネート系樹脂本来の特性が維持出来な
くなる場合があり、好ましくない。また樹脂組成物に難
燃性が良好で、バランスのとれた物性を付与するために
は、ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂として、前記A
BS系樹脂が好ましく使用される。
【0013】本発明で用いられるホスファゼン化合物
は、燐原子と窒素原子が二重結合で結ばれた構造を有す
る化合物であれば特に制限はないが、好ましくは
【化3】 で表される繰り返し単位の組み合わせからなるホスファ
ゼン化合物が用いられる。ここでRはいかなる化学構造
の官能基でも構わないが、好ましくは塩素或いは臭素を
含有しない官能基である。具体的にはアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルア
ミノ基、アリールアミノ基等の有機性基やアミノ基等の
無機性基が挙げられる。これらの官能基は1種のみ用い
てもよいし、2種以上組み合わせて用いることもでき
る。また上式で表される繰り返し単位は環状に結合して
いてもよく、鎖状に結合していてもよい。さらに上式で
表される繰り返し単位の数は3、4または5以上であ
り、オリゴマー状であってもポリマー状であっても構わ
ない。
【0014】特に好ましいホスファゼン化合物は、一般
式(I)
【化4】 (式(I)中、R1 及びR2 は炭素数1〜20の脂肪族
炭化水素基または適宜アルキル基置換していてもよい炭
素数6〜20の芳香族炭化水素基を表し、両者は同一で
あっても異なっていてもよい。)で表される繰り返し単
位の組み合わせからなる燐化合物である。ここで、式
(I)で表される繰り返し単位の数は、3,4または5
以上の整数である。より具体的にホスファゼン化合物を
例示すると、式(II) で表されるような、式(I)の繰
り返し単位が3個結合して環構造を形成している燐化合
物、
【化5】 式 (III)で表されるような、式(I)の繰り返し単位が
4個結合して環構造を形成している燐化合物、
【化6】 更に、式(I)の繰り返し単位が5個以上鎖状に結合し
た燐化合物を挙げることができる。但し式(II) 及び式
(III) 中、R1 及びR2 は炭素数1〜20の脂肪族炭化
水素基または適宜アルキル基置換していてもよい炭素数
6〜20の芳香族炭化水素基を表し、両者は同一であっ
ても異なっていてもよい。本発明のホスファゼン化合物
は、式(II) で表される燐化合物、式(III)で表される
燐化合物、又は式(I)の繰り返し単位が5個以上鎖状
に結合した燐化合物をそれぞれ単独で用いても良いし、
これらの化合物の混合物を用いることもできる。好まし
くは式(II) 又は式(III)で表される燐化合物を単独で
用いるか、或いは式(II) で表される燐化合物と式(II
I)で表される燐化合物の混合物を用いる。特に好ましく
は式(II) で表される燐化合物と式(III)で表される燐
化合物の混合物を用いるのがよい。
【0015】前記式(I)〜(III)において、R1 及び
2 は炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基または適宜ア
ルキル基置換していてもよい炭素数6〜20の芳香族炭
化水素基であり、両者は同一であっても、異なっていて
もよい。R1 及びR2 を具体的に例示すると、脂肪族炭
化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基等が挙げられ、芳香族炭化水素基としてはフェニ
ル基、クレジル基やプロピルフェニル基等のアルキル置
換フェニル基、ナフチル基、アルキル置換ナフチル基等
が挙げられる。このなかでも好ましくは芳香族炭化水素
基が用いられ、特に好ましくはフェニル基が用いられ
る。本発明におけるホスファゼン化合物として特に好ま
しくは、前記式(II) で表される燐化合物と前記式(II
I)で表される燐化合物の混合物であり、かつ式(II) 及
び式(III)においてR1 及びR2 がフェニル基であるも
のが用いられる。このようなホスファゼン化合物の例と
して、P−3800(商品名、日本曹達(株)製)が挙
げられる。
【0016】ホスファゼン化合物の配合量は特に制限は
ないが、好ましくは(A)成分100重量部に対し1〜
30重量部の範囲である。更に好ましくは5〜25重量
部の範囲である。1重量部よりも少ない量では充分な難
燃化効果が得られず、30重量部よりも多い量では、得
られる組成物の耐熱性の著しい低下、成型加工時の揮発
分の増加等の弊害を生じる。
【0017】本発明では前記ホスファゼン化合物にフッ
素系樹脂を併用することにより、相乗的な難燃効果が得
られる。またフッ素系樹脂は燃焼時の着火した溶融樹脂
の滴下を防止する目的からも配合される。
【0018】本発明で用いられるフッ素系樹脂はフッ素
化されたポリマーであれば特に制限はないが、好ましく
はポリマー主鎖に直接フッ素が結合したポリマーが用い
られる。本発明で用いられるフッ素系樹脂を例示する
と、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、
ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等が
挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、2種以
上組み合わせて用いてもよい。フッ素系樹脂の形態は、
エマルジョン状、懸濁状、ミクロフィブリル状、粉末
状、粒状等如何なるものであってもよい。本発明では好
ましくはポリテトラフルオロエチレンが用いられる。
【0019】本発明で用いられるフッ素系樹脂の量は、
(A)成分の合計100重量部に対し、0.01〜5重
量部の範囲、好ましくは0.05〜2重量部の範囲、更
に好ましくは0.08〜1重量部の範囲である。フッ素
系樹脂の量が0.01重量部以下では充分な滴下防止効
果が得られず、5重量部を越える場合は配合した樹脂組
成物が成形品の外観不良、溶融粘度の増加等の不良現象
を生ずる場合がある。
【0020】本発明の難燃性樹脂組成物は、臭素或いは
塩素を含有する化合物を難燃化成分として使用せずに、
優れた難燃効果を発現するものであるが、通常、用いら
れる公知の難燃化添加剤を併用することもできる。難燃
化添加剤は、通常、難燃化効果を有するものであれば特
に制限はなく、塩素或いは臭素含有化合物、アンチモン
化合物、赤燐、燐酸エステル、ホスホン酸エステル、ホ
スフィンオキシド、窒素含有化合物、硼素化合物、シリ
コーン、熱膨張性グラファイト、金属酸化物、金属水酸
化物、アルカリ(土類)金属塩、フェノール樹脂、ポリ
核置換ヒドロキシスチレン等の難燃化添加剤が使用でき
る。これら難燃化添加剤は1種のみ用いても良いし、2
種以上組み合わせて用いることも可能である。
【0021】樹脂及び難燃剤等の混合方法には特別の制
限はなく、これらを均一に混合できる手段であればいず
れの手段をも採用できる。例えば、押出機、ヘンシェル
型ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、加熱ロー
ルなど各種の混合用機械による混合、混練等が適宜採用
できる。
【0022】この際、必要に応じて難燃性を阻害しない
範囲でその効果が発現する量の種々の充填材や添加剤等
を配合できる。それらを例示するとガラス繊維、アスベ
スト、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリ
ウムウイスカー繊維、金属繊維、セラミックス繊維、ボ
ロンウイスカー繊維等の繊維状充填材、マイカ、シリ
カ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、
ガラスバルーン、ガラスフレーク等の充填材や、離型
剤、滑剤、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤、耐熱安定剤、老化防止剤、染(顔)料等の添加剤等
が挙げられる。更にはポリマーブレンドの特性を向上さ
せるための衝撃強度改良剤、相溶化成分等も配合するこ
とができる。
【0023】
【実施例】本発明をさらに説明するために以下に実施例
を挙げるが、これらの実施例はいかなる意味においても
本発明を制限されるものではない。 実施例1〜4、比較例1〜6 表1記載の各成分を表記載の配合割合で、ヘンシェルミ
キサーにて混合後、30mmφ2軸押出機(池貝鉄工社
製、PCM−30)を使用し、250〜280℃で溶融
混練押出しし、ペレタイザーによりペレット化した。得
られたペレットから射出成形機を用いてテストピースを
作製し、燃焼性及び物性を評価した。結果を表1に示
す。UL燃焼試験は、得られたペレットから射出成形に
て127mm×12.7mm×1.6mmの燃焼テストピース
を作製し、米国アンダーライターズ・ラボラトリー社の
サブジェクト94(UL−94)垂直燃焼試験に従い測
定した。酸素指数は、JIS K−7201に従い測定
した。アイゾット衝撃強度は、ノッチ付きテストピース
(幅3.2mm試験片)を作製し、JIS K7110に
従い測定した。熱変形温度は、JIS K7207に従
い18.5kgf/cm2 荷重で測定した。
【0024】
【表1】
【0025】なお、表1中の記号は以下の通りである。 (A)PC :ポリカーボネート(三菱化成(株)ノバ
レックス7030PJ) (B)ABS:ABS樹脂(電気化学工業(株)GR−
2000) (C)P1 :フェノキシホスファゼンオリゴマー(日
本曹達(株)P−3800) 繰り返し単位が次式
【化7】 で表される環状フェノキシホスファゼン化合物(n=3
〜4)。 (D)TPP:トリフェニルフォスフェート((株)大
八化学工業所TPP) (E)PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(三井デ
ュポンフロロケミカル(株)テフロン6J) UL94:UL94垂直燃焼試験評価 OI:酸素指数(JIS K7201準拠) Izod:アイゾット衝撃強度(JIS K−7110
準拠) HDT:熱変形温度(JIS K−7207準拠)
【0026】表1中、比較例1〜4は樹脂成分及び樹脂
成分にホスファゼン化合物(P1)又はフッ素系樹脂
(PTFE)を単独で配合したものの燃焼性に着目した
ものであるが、ホスファゼン化合物またはフッ素系樹脂
それのみでは難燃化効果はもたらされないことがわか
る。一方、本発明品の実施例1〜4は良好な難燃性を示
した。このことからホスファゼン化合物とフッ素系樹脂
との相乗作用により顕著な難燃化効果が得られたものと
解される。また比較例5〜6は従来の燐酸エステル(T
PP)を用いたものであるが、本発明品の実施例1〜4
に較べて難燃性が大きく劣っている。更に本発明品の実
施例3〜4は良好なアイゾット衝撃強度及び熱変形温度
を示すが、燐酸エステルを用いた比較例6はアイゾット
衝撃強度及び熱変形温度が大きく低下し、好ましくな
い。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、優れた難燃性を有し、
かつ耐衝撃性及び耐熱性が良好な、バランスのとれた物
性を示す難燃性樹脂組成物が提供され、電子・電気製
品、OA機器などの用途、各種部品の材料として好適に
使用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の各成分を含有することを特徴とする
    難燃性樹脂組成物。 (A)ポリカーボネート系樹脂又は ポリカーボネート系樹脂及びポリカーボネート系樹脂
    以外の樹脂を含む熱可塑性樹脂 (B)ホスファゼン化合物 (C)フッ素系樹脂
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物が、(A’)ポリ
    カーボネート系樹脂99〜30重量%及びABS系樹脂
    1〜70重量%からなるポリマーブレンド100重量
    部、(B’)一般式(I) 【化1】 (式中、R1 及びR2 は炭素数1〜20の脂肪族炭化水
    素基または適宜アルキル基置換されていてもよい炭素数
    6〜20の芳香族炭化水素基を表し、両者は同一であっ
    ても異なっていてもよい。)で表される繰り返し単位の
    組み合わせからなるホスファゼン化合物1〜30重量
    部、(C’)ポリテトラフルオロエチレン0.01〜5
    重量部を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
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