JPH08295796A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH08295796A
JPH08295796A JP10227095A JP10227095A JPH08295796A JP H08295796 A JPH08295796 A JP H08295796A JP 10227095 A JP10227095 A JP 10227095A JP 10227095 A JP10227095 A JP 10227095A JP H08295796 A JPH08295796 A JP H08295796A
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JP
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resin
weight
flame
polycarbonate
phosphate
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Application number
JP10227095A
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English (en)
Inventor
Atsushi Watanabe
淳 渡辺
Masanori Higano
正徳 日向野
Masaki Nakajima
正貴 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の各成分(A)重量平均分子量が7200
0〜110000及び/又はJIS K−7210に規
定するメルトフローレート(試験温度265℃、試験荷
重10kgf)が5〜29g/10分の特性を有するポ
リカーボネート系樹脂99〜5重量%及びポリカーボネ
ート系樹脂以外の樹脂1〜95重量%を含む熱可塑性樹
脂、(B)燐化合物、(C)シリコーン、フッ素系樹
脂、及びフェノール系樹脂から選択される少なくとも1
種を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。 【効果】 本発明によれば、優れた難燃性と良好な耐衝
撃性を有する、物性バランスの優れた難燃性樹脂組成物
を提供することができる。そして、電子・電気製品、O
A機器などの用途、及び各種部品の材料として好適に使
用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性樹脂組成物に関す
るものである。さらに詳しくは、特定のポリカーボネー
ト系樹脂を含有する熱可塑性樹脂に燐化合物及び、シリ
コーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹脂から選択
される少なくとも1種を配合した耐衝撃性の優れた難燃
性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は優れた機械的
特性、熱的性質を有しているため、工業的に広く利用さ
れている。しかしながら溶融粘度が高く成形加工性に劣
る問題点があるため、他の熱可塑性樹脂とのポリマーブ
レンドが数多く開発されており、その中でもポリスチレ
ン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
(ABS)系樹脂、ポリエステル系樹脂等とのポリマー
アロイは自動車分野、OA機器分野、電子・電気分野等
に広く利用されている。一方、近年、OA機器、家電製
品等の用途を中心に、使用する樹脂材料の難燃化の要望
が強く、これらの要望に答えるために多数の難燃性樹脂
が開発検討されている。従来、ポリカーボネート系樹脂
を含む樹脂成分の難燃化には、主に塩素或いは臭素含有
化合物が使用され、多くの場合、さらにそれらの難燃剤
に加えて三酸化アンチモンなどが難燃助剤として併用さ
れている。ところが、このような塩素或いは臭素含有化
合物を使用した場合、難燃化の効果は比較的大きいが、
火災発生時あるいは焼却処理時に、有毒性あるいは有害
性の物質を発生する為、救急活動あるいは消火活動を困
難にし、あるいは環境汚染を引き起こすなどの問題を有
している。このため塩素或いは臭素含有化合物を全く含
有しないか、或いは塩素或いは臭素含有化合物の量が少
ない難燃性樹脂の開発が望まれている。そこで塩素或い
は臭素含有化合物以外の難燃剤として、燐化合物を用い
た難燃化方法が提案されている。しかしこの場合には、
充分な難燃性を得るためにはその配合量が多くなるため
に、得られた難燃性樹脂の耐衝撃性等の物性が大きく低
下するという問題点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
課題を背景になされたものであり、その目的とするとこ
ろは、優れた難燃性を保持し、かつ良好な耐衝撃性を有
する、物性バランスの優れた難燃性樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、ポリカ
ーボネート系樹脂を1成分として含有する熱可塑性樹脂
の難燃性及び耐衝撃性等の機械的物性を改善するべく鋭
意研究を重ねた結果、驚くべきことに、ある特定のポリ
カーボネート系樹脂を含有するポリマーブレンドに対し
て燐化合物及び、シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェ
ノール系樹脂から選択される少なくとも1種を組み合わ
せることにより、優れた難燃性を保持しつつも耐衝撃性
を飛躍的に向上させることが可能になることを見い出し
本発明に到達した。 即ち本発明は、 (1)次の各成分 (A)重量平均分子量が72000〜110000及び
/又はJIS K−7210に規定するメルトフローレ
ート(試験温度265℃、試験荷重10kgf)が5〜
29g/10分の特性を有するポリカーボネート系樹脂
99〜5重量%及びポリカーボネート系樹脂以外の樹脂
1〜95重量%を含む熱可塑性樹脂 (B)燐化合物 (C)シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹
脂から選択される少なくとも1種 (2)(A)成分として、重量平均分子量が72000
〜110000及び/又はJIS K−7210に規定
するメルトフローレート(試験温度265℃、試験荷重
10kgf)が5〜29g/10分の特性を有するポリ
カーボネート系樹脂99〜5重量%及びABS系樹脂1
〜95重量%からなるポリマーブレンド100重量部、
(B)成分として、有機燐化合物1〜40重量部そし
て、(C)成分として、シリコーン及び/又はフッ素系
樹脂0.01〜5重量部を含有することを特徴とする
(1)記載の難燃性樹脂組成物、 (3)(A)成分として、重量平均分子量が72000
〜110000及び/又はJIS K−7210に規定
するメルトフローレート(試験温度265℃、試験荷重
10kgf)が5〜29g/10分の特性を有するポリ
カーボネート系樹脂99〜5重量%及びABS系樹脂1
〜95重量%からなるポリマーブレンド100重量部、
(B)成分として、有機燐化合物1〜40重量部そし
て、(C)成分として、フェノール系樹脂1〜30重量
部、を含有することを特徴とする(1)記載の難燃性樹
脂組成物を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるポリカーボネート系樹脂は、2価フェノール
類とカーボネート前駆体とを溶液法または溶融法で反応
せしめて製造されるものである。2価フェノールの代表
的な例を挙げると、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン[ビスフェノールA]、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ケトン等、及びその芳香族環にアルキル
基、アリール基等が置換されたものが挙げられる。好ま
しい2価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニル)
アルカン系であり、更に好ましくは、ビスフェノールA
を主原料とするものである。また、カーボネート前駆体
としてはカルボニルハライド、カルボニルエステルまた
はハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、
ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、2価
フェノールのジハロホルメート及びそれらの混合物であ
る。ポリカーボネート系樹脂を製造するに当たり、これ
らの2価フェノールの1種以上を使用することができ、
必要に応じて適当な分子量調節剤、反応を促進するため
の触媒等を使用することができる。また本発明のポリカ
ーボネート系樹脂には、多官能性化合物を共重合した分
岐ポリカーボネート樹脂や炭素数8以上の芳香族又は脂
肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカ
ーボネート樹脂を用いることもできる。このようにして
得られたポリカーボネート系樹脂は1種のみ用いてもよ
く、2種以上を併用することもできる。本発明では好ま
しくはハロゲン非含有ポリカーボネートが用いられる。
【0006】本発明で用いられるポリカーボネート系樹
脂は、重量平均分子量が72000〜110000及び
/又はJIS K−7210に規定するメルトフローレ
ート(試験温度265℃、試験荷重10kgf)が5〜
29g/10分の特性を有するものである。ポリカーボ
ネート系樹脂の有する1つの特性は、重量平均分子量が
72000〜110000であり、好ましくは7700
0〜110000、特に好ましくは80000〜110
000である。尚、本発明における重量平均分子量と
は、溶媒にテトラヒドロフランを用いたゲル透過クロマ
トグラフィーにより、ポリスチレン換算で測定して得ら
れるものである。具体的には、カラムにShodex
KF−80M(昭和電工社製)を1本とShodex
KF−8025(昭和電工社製)を1本使用して、以下
に示す条件でポリスチレン基準で測定して得られるもの
を挙げることができる。 条件 溶媒:テトラヒドロフラン 流速:1.0ml/min 検出:紫外検出器 波長272nm カラム温度:35℃
【0007】また、ポリカーボネート系樹脂の有するも
う1つの特性は、JIS K−7210に規定するメル
トフローレート(試験温度265℃、試験荷重10kg
f)が5〜29g/10分であり、好ましくは7〜20
g/10分である。なお、本発明におけるメルトフロー
レート(MFR)とは、JIS K−7210に記載さ
れている方法により、試験温度265℃、試験荷重10
kgfの条件でポリカーボネート系樹脂を規定の長さと
直径のダイを通して押出したときの押出速度であり、1
0分間に押出された試料の質量(g)として表される。
【0008】本発明では、上記の2つの特性の中の1つ
の特性のみを有するポリカーボネート系樹脂を用いるこ
ともできるし、2つの特性を同時に有するポリカーボネ
ート系樹脂も用いることができる。またこれらの特性を
有するポリカーボネート系樹脂を1種のみ用いてもよ
く、2種以上を併用することもできる。
【0009】本発明の難燃性樹脂組成物の特徴は、重量
平均分子量が72000〜110000及び/又はJI
S K−7210に規定するメルトフローレート(試験
温度265℃、試験荷重10kgf)が5〜29g/1
0分の特性を有するポリカーボネート系樹脂を用いるこ
とによって、耐衝撃性を大きく犠牲にすることなく、高
水準の難燃化を達成することが可能なことにある。
【0010】使用するポリカーボネート系樹脂の重量平
均分子量が72000〜110000の範囲にあると
き、及び/又はJIS K−7210に規定するメルト
フローレート(試験温度265℃、試験荷重10kg
f)が5〜29g/10分の範囲にあるときに、難燃性
が良好でかつ耐衝撃性が優れた、物性バランスの良好な
樹脂組成物を得ることができる。しかし、上記の特性を
有するポリカーボネート系樹脂を使用しない場合は、得
られる樹脂組成物の耐衝撃性の著しい低下や成形性の不
良等の問題点が生じ、また燃焼時に樹脂が滴下したり燃
焼時間が長くなる等の難燃性の低下が発生することもあ
り、好ましくない。
【0011】本発明で使用されるポリカーボネート系樹
脂以外の樹脂としては熱可塑性樹脂であれば特に制限無
く有効に利用できる。それらの中の代表的なものを例示
すれば、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、ポリエス
テル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアリレー
ト、液晶性芳香族ポリエステル等)をはじめとして、
(変性)ポリエチレン、(変性)ポリプロピレン、(変
性)エチレン・プロピレン共重合樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリアセタール、ポリエーテルエステルアミド、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
メタクリル酸メチル等が挙げられる。これらの樹脂は2
種以上を組み合わせて使用することも可能である。次
に、これらのいくつかについて、更に詳しく説明する。
【0012】本発明で用いられるポリスチレン系樹脂
は、芳香族ビニル系単量体を含有する不飽和単量体を重
合することにより得られる重合体であり、さらには、該
重合体がゴム質重合体により改質された重合体をも包含
するものである。
【0013】不飽和単量体として用いられる芳香族ビニ
ル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ヒドロキシスチ
レン、ハロスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウム等
が挙げられる。さらにこれらの単量体と共に、(メタ)
アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸エステル、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボ
ン酸無水物系単量体等から選ばれる1種以上の単量体が
使用できる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル等が挙げられる。マレイミド系単量体とし
ては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチル
マレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニ
ルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイ
ミド、N−(アルキル置換フェニル)マレイミド等が挙
げられる。不飽和ジカルボン酸無水物系単量体として
は、無水マレイン酸等が挙げられる。ポリスチレン系樹
脂の製造方法には、特に制約はなく塊状重合、溶液重
合、懸濁重合、乳化重合などの公知の方法が使用でき
る。
【0014】ポリスチレン系樹脂の具体例としては、ポ
リスチレン、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共
重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリ
ル酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、α
−メチルスチレン/アクリロニトリル/N−フェニルマ
レイミド共重合体、スチレン/アクリロニトリル/N−
フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニル
マレイミド共重合体、スチレン/N−フェニルマレイミ
ド/無水マレイン酸共重合体、およびそれらのゴム変性
体等を挙げることができる。
【0015】本発明で用いられるABS系樹脂とは、ゴ
ム質重合体に芳香族ビニル系単量体を含有するビニル系
単量体をグラフト重合することにより得られるグラフト
重合体であり、さらには、芳香族ビニル系単量体を含有
するビニル系単量体を重合して得られる重合体と該グラ
フト重合体とのブレンド物をも包含するものである。
【0016】グラフト重合体は、ガラス転移温度が10
℃以下であるゴム質重合体に、芳香族ビニル系単量体お
よび(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エ
ステル、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボン酸無水
物系単量体等から選ばれる1種以上の単量体をグラフト
重合することにより得られる。
【0017】芳香族ビニル系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチル
スチレン、ヒドロキシスチレン、ハロスチレン、スチレ
ンスルホン酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくはスチ
レン、α−メチルスチレン等が用いられる。(メタ)ア
クリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられ
る。マレイミド系単量体としては、マレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピル
マレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−シクロヘキ
シルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(4−
ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−(アルキル置換
フェニル)マレイミド等が挙げられる。不飽和ジカルボ
ン酸無水物系単量体としては、無水マレイン酸等が挙げ
られる。(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸エステル、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボン酸
無水物系単量体等から選ばれる1種以上の単量体として
は、好ましくはアクリロニトリル、メタクリル酸メチ
ル、N−フェニルマレイミド、無水マレイン酸等が用い
られる。これらの単量体はそれぞれ2種以上併用して用
いることもできる。
【0018】グラフト重合に用いられる、芳香族ビニル
系単量体および(メタ)アクリロニトリル、(メタ)ア
クリル酸エステル、マレイミド系単量体、不飽和ジカル
ボン酸無水物系単量体等から選ばれる1種以上の単量体
の割合は、芳香族ビニル系単量体/(メタ)アクリロニ
トリル、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド系単
量体、不飽和ジカルボン酸無水物系単量体等から選ばれ
る1種以上の単量体=10/90〜99/1(重量比)
の範囲が好ましい。上記の範囲内にあると、耐衝撃性、
耐熱性、成形加工性等の物性が一段と優れた難燃性樹脂
組成物が得られる。
【0019】グラフト重合体に用いられるゴム質重合体
を例示すると、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン
共重合体、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水
素添加ブタジエン−スチレンブロック共重合体、ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体等のブタジエン系ゴム
や、アクリル系ゴム、エチレン−プロピレン(ジエン成
分)共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレ
ン−イソプレンブロック共重合体、ポリウレタン系ゴ
ム、ポリアミド系ゴム、シリコーン系ゴム等が挙げられ
る。またシリコーン系ゴムとアクリル系ゴムから成る複
合ゴムやブタジエン系ゴムとアクリル系ゴムから成る複
合ゴムも用いることができる。本発明では好ましくは、
ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、アク
リル系ゴム、エチレン−プロピレン(ジエン成分)共重
合体、シリコーン系ゴム等が用いられる。
【0020】グラフト重合体中のゴム質重合体の割合は
5〜95重量%の範囲で用いられるのが好ましく、より
好ましくは10〜90重量%の範囲である。ゴム質重合
体の割合が5重量%未満であると耐衝撃性が十分でな
く、95重量%を越えるとグラフト率、樹脂の表面光沢
性、成形加工性、難燃性が低下する。またグラフト重合
体中のグラフト成分の割合は5〜95重量%が好まし
く、より好ましくは10〜90重量%である。
【0021】グラフト重合体のグラフト率は、好ましく
は5〜150重量%、更に好ましくは10〜120重量
%である。グラフト率が5重量%未満であると十分な耐
衝撃性が得られず、150重量%を越えると燃焼時のド
リッピングが起こり易くなる。
【0022】またグラフト重合体として、コア/シェル
型共重合体を用いることも可能である。この場合、コア
としてはポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリル系
ゴム、シリコーン系ゴムとアクリル系ゴムから成る複合
ゴム等の前記ゴム質重合体を包含する。シェル構成物質
は好ましくは前記芳香族ビニル系単量体及び(メタ)ア
クリル酸エステルを含む単量体の共重合体からなる。ま
たABS系樹脂として、グラフト重合体と芳香族ビニル
系単量体を含有するビニル系単量体を重合して得られる
重合体をブレンドした物を使用する場合に、コア/シェ
ル型共重合体をグラフト重合体に用いる時は、シェル構
成物質が芳香族ビニル系単量体を含まず、(メタ)アク
リル酸エステルのみを含む単量体の重合体からなるコア
/シェル型共重合体を使用することもできる。
【0023】グラフト重合体の製造方法には、特に制約
はなく塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の公
知の方法が使用できる。
【0024】グラフト重合体とブレンドする重合体とし
ては、前記のグラフト重合体に用いられる単量体を重合
して得られる重合体を用いることができる。単量体とし
て用いられる、芳香族ビニル系単量体および(メタ)ア
クリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、マレイ
ミド系単量体、不飽和ジカルボン酸無水物系単量体等か
ら選ばれる1種以上の単量体の割合は、芳香族ビニル系
単量体/(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸エステル、マレイミド系単量体、不飽和ジカルボン酸
無水物系単量体等から選ばれる1種以上の単量体=10
/90〜99/1(重量比)の範囲が好ましい。上記の
範囲内にあると、耐衝撃性、耐熱性、成形加工性等の物
性が一段と優れた難燃性樹脂組成物が得られる。
【0025】グラフト重合体とブレンドする重合体とし
て、好ましく用いられる重合体はα−メチルスチレン/
アクリロニトリル共重合体、スチレン/アクリロニトリ
ル共重合体、α−メチルスチレン/メタクリル酸メチル
共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、α
−メチルスチレン/アクリロニトリル/N−フェニルマ
レイミド共重合体、スチレン/アクリロニトリル/N−
フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニル
マレイミド共重合体、スチレン/N−フェニルマレイミ
ド/無水マレイン酸共重合体等であり、より好ましくは
スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/N−
フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニル
マレイミド/無水マレイン酸共重合体等である。これら
の重合体は1種のみ用いても良いし、2種以上組み合わ
せて用いることもできる。これらの重合体の製造方法に
は、特に制約はなく塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳
化重合などの公知の方法が使用できる。またスチレン/
N−フェニルマレイミド/無水マレイン酸共重合体等
の、マレイミド系単量体を含有するビニル系単量体を重
合して得られる共重合体については、第一段階でマレイ
ミド系単量体の代わりにマレイミド系単量体に相当する
量の無水マレイン酸を共重合し、第2段階で重合体中の
無水マレイン酸残基の一部或いはほとんどを、所望する
マレイミド系単量体構造に対応する、アニリンやアニリ
ン誘導体等のアミノ化合物によりイミド化することによ
っても製造することができる。
【0026】本発明で用いられるABS系樹脂は、ゴム
質重合体に芳香族ビニル系単量体を含有するビニル系単
量体をグラフト重合することにより得られるグラフト重
合体であり、さらには、芳香族ビニル系単量体を含有す
るビニル系単量体を重合して得られる重合体と該グラフ
ト重合体とのブレンド物をも包含するものである。芳香
族ビニル系単量体を含有するビニル系単量体から得られ
る重合体とグラフト重合体とのブレンド物をABS系樹
脂として用いる場合、その含有割合は好ましくは芳香族
ビニル系単量体を含有するビニル系単量体から得られる
共重合体/グラフト重合体=5/95〜95/5(重量
比)であり、より好ましくは10/90〜90/10
(重量比)である。上記の範囲内にあると、耐衝撃性、
耐熱性、成形加工性等の物性のバランスが一段と優れた
難燃性樹脂組成物が得られる。
【0027】また本発明のABS系樹脂として好ましい
代表的な組成物としては、(a)スチレン/アクリロニ
トリル共重合体(b)スチレン/N−フェニルマレイミ
ド/無水マレイン酸共重合体および(c)スチレン/N
−フェニルマレイミド共重合体から選ばれる少なくとも
1種と、ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリ
ルの混合物をグラフト重合して得られるグラフト重合体
とのブレンド物等を挙げることができる。
【0028】本発明においてポリカーボネート系樹脂と
ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂とのポリマーブレン
ドの配合割合はポリカーボネート系樹脂/ポリカーボネ
ート系樹脂以外の樹脂=99/1〜5/95(重量比)
の範囲であり、好ましくは95/5〜10/90(重量
比)の範囲、より好ましくは90/10〜20/80の
範囲である。ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂の割合
が95重量比を越えると、ポリカーボネート系樹脂本来
の特性が維持出来なくなる場合があり、また1重量比未
満ではポリカーボネート系樹脂の加工性、成形性が改善
されない。
【0029】また得られる樹脂組成物に、優れた難燃性
とバランスのとれた物性を付与するためには、ポリカー
ボネート系樹脂以外の樹脂として、前記ABS系樹脂が
好ましく使用される。
【0030】本発明で用いられる燐化合物は、燐原子を
有する化合物であれば特に制限はないが、好ましくは一
般式(I)で表される有機燐化合物が用いられる。
【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は互いに独立して、水素原
子または有機基を表すが、R1 =R2 =R3 =Hの場合
を除く。Xは2価以上の有機基を表し、Yは酸素原子ま
たは硫黄原子、Zはアルコキシ基またはメルカプト基を
表す。pは0または1であり、qは1〜30の整数、r
は0以上の整数、nは0または1を表す。しかし、これ
らに限定されるものではない。)
【0031】上記式において、有機基とは例えば、置換
されていてもいなくてもよいアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基などがあてられる。また、置換されて
いる場合、置換基としては例えばアルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基等が挙げられ、またこれらの置換
基を組み合わせた基(例えばアリールアルコキシアルキ
ル基など)またはこれらの置換基を酸素原子、硫黄原
子、窒素原子などにより結合して組み合わせた基(例え
ば、アリールスルホニルアリール基など)を置換基とし
て用いてもよい。また、2価以上の有機基とは上記した
有機基から、炭素原子に結合している水素原子の一個以
上を除いてできる2価以上の基を意味する。例えばアル
キレン基、及び好ましくは(置換)フェニレン基、多核
フェノール類例えばビスフェノール類から誘導されるも
のが挙げられ、2以上の遊離原子価の相対的位置は任意
である。特に好ましいものとして、ヒドロキノン、レゾ
ルシノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビ
スフェノールA]、ジヒドロキシジフェニル、p,p’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシナフ
タレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ケトンなどが挙げられる。
【0032】(B)の燐化合物を例示すると、燐酸エス
テルとしては、トリメチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチ
ルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフ
ェート、トリオレイルホスフェート、トリフェニルホス
フェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニル
ホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフ
ェート、トリス(o−フェニルフェニル)ホスフェー
ト、トリス(p−フェニルフェニル)ホスフェート、ト
リナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェ
ート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル
(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピ
ルフェニル)フェニルホスフェート、o−フェニルフェ
ニルジクレジルホスフェート、ジブチルホスフェート、
モノブチルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルホス
フェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロ
イルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリ
ロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル
−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェ
ニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート等
及びこれらの縮合物、例えばレゾルシノールビス(ジフ
ェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジクレジ
ルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジキシレニル
ホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジフェニルホス
フェート)、ハイドロキノンビス(ジクレジルホスフェ
ート)、ハイドロキノンビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、ビフェノールビス(ジキシレニルホスフェー
ト)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ビスフェノールAビス(ジクレジルホスフェー
ト)等のビスホスフェートやポリホスフェートオリゴマ
ー等が挙げられる。
【0033】また、トリフェニルホスフェートやトリク
レジルホスフェートやそれらの縮合燐酸エステル等に1
個または2個以上のフェノール性水酸基を含有した、ヒ
ドロキシル基含有芳香族系燐酸エステルも燐化合物とし
て用いることができる。ヒドロキシル基含有芳香族系燐
酸エステルとしては、ジフェニルレゾルシノールホスフ
ェート、フェニルジレゾルシノールホスフェート、ジク
レジルレゾルシノールホスフェート等が挙げられる。
【0034】亜燐酸エステルとしては、トリメチルホス
ファイト、トリエチルホスファイト、トリブチルホスフ
ァイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ト
リブトキシエチルホスファイト、トリオレイルホスファ
イト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスフ
ァイト、トリキシレニルホスファイト、トリス(イソプ
ロピルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェニル
ホスファイト、トリス(o−フェニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(p−フェニルフェニル)ホスファイ
ト、トリナフチルホスファイト、クレジルジフェニルホ
スファイト、キシレニルジフェニルホスファイト、ジフ
ェニル(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジ(イソ
プロピルフェニル)フェニルホスファイト、o−フェニ
ルフェニルジクレジルホスファイト、ジブチルホスファ
イト、モノブチルホスファイト、ジ−2−エチルヘキシ
ルホスファイト、モノイソデシルホスファイト及びこれ
らの縮合物等が挙げられる。
【0035】また、これ以外の燐化合物としては、トリ
フェニルホスフィンオキシド、トリクレジルホスフィン
オキシド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホス
ホン酸ジエチル、ホスファゼン化合物、赤燐等を挙げる
ことができる。
【0036】本発明では有機燐化合物として燐酸エステ
ルが好ましく用いられ、その中でも特に好ましくはトリ
フェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェ
ニル)ホスフェート、クレジルジフェニルホスフェー
ト、キシレニルジフェニルホスフェート、ジ(イソプロ
ピルフェニル)フェニルホスフェート等のモノホスフェ
ートや、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ビスフェノールAビス(ジクレジルホスフェー
ト)等のビスホスフェート等が挙げられる。これら燐化
合物は1種のみ用いても良いし、2種以上組み合わせて
用いることもできる。
【0037】これらの燐化合物の配合量は、(A)成分
100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは3〜
30重量部、更に好ましくは5〜25重量部である。1
重量部よりも少ない量では充分な難燃化効果が得られ
ず、40重量部よりも多い量では、得られる組成物の耐
熱性および耐衝撃性の著しい低下、成型加工時の揮発分
の増加等の弊害を生じる。樹脂の燃焼時に燃焼した溶融
樹脂が滴下する現象は、防災上好ましい現象ではない。
このような樹脂の滴下を防止する目的に対し、シリコー
ン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹脂はいずれも有
効に作用する。
【0038】本発明で用いられるシリコーンは、原則と
してその分子構造中に
【化2】 骨格を有するものであれば特に制限はない。本発明で用
いられるシリコーンを例示すると、ポリジメチルシロキ
サン、ポリメチルフェニルシロキサン、アミノ変性シリ
コーン、メルカプト変性シリコーン、エポキシ変性シリ
コーン等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに、これ
らのシリコーンは、分子量数百〜数百万の広範囲のもの
が使用でき、その形態はオイル状、ワニス状、ガム状、
樹脂状等如何なるものであってよい。本発明では好まし
くはポリジメチルシロキサンが用いられる。
【0039】本発明で用いられるフッ素系樹脂は、フッ
素原子を含有する樹脂であれば、特に制限はない。本発
明で用いられるフッ素系樹脂を例示すると、ポリ四フッ
化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共
重合体、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−エチレン共重
合体、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、
2種以上組み合わせて用いてもよい。フッ素系樹脂の形
態は、エマルジョン状、懸濁状、ミクロフィブリル状、
粉末状、粒状等如何なるものであってもよい。本発明で
は好ましくはポリ四フッ化エチレンが用いられる。
【0040】本発明でシリコーン、フッ素系樹脂を用い
る場合その添加量は、(A)成分100重量部に対し、
0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜2重量部、
更に好ましくは0.1〜1重量部である。シリコーン、
フッ素系樹脂の量が0.01重量部以下では充分な滴下
防止効果が得られず、5重量部を越える場合は配合した
樹脂組成物の成形品の外観不良、溶融粘度の増加等の不
良現象を生ずる場合がある。
【0041】本発明で用いられるフェノール系樹脂は、
フェノール類とアルデヒド類を酸性又はアルカリ性触媒
下で反応させて得られる。フェノール類としては、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノー
ル、プロピルフェノール、ブチルフェノール、アミルフ
ェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、フ
ェノキシフェノール、ハイドロキノン、レゾルシノー
ル、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
サルファイド、ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン等、及びこれらの混合物が
挙げられる。
【0042】アルデヒド類としては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオ
キサール等が挙げられる。また一分子中に少なくともフ
ェノール性水酸基を一個有する芳香族モノアルデヒドも
用いることができる。このような芳香族モノアルデヒド
として、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、β−レゾルシルアルデヒド、バニリン等が挙げられ
る。
【0043】ケトン類としては、アセトン等が挙げられ
る。これらアルデヒド及び/又はケトン類は1種のみ用
いても良いし、2種以上組み合わせて用いることもでき
る。
【0044】本発明では、フェノール系樹脂としてレゾ
ール型、ノボラック型のどちらも使用することが可能で
あるが、好ましくはノボラック型フェノール樹脂が用い
られる。本発明で用いられるノボラック型フェノール樹
脂は、上記フェノール類と上記アルデヒド及び/又はケ
トン類を酸触媒下、公知の方法で反応させて得られる。
また本発明においては、上記アルデヒド及び/又はケト
ン類の一部、或いは全部をジシクロペンタジエンに置き
換え、上記フェノール類と反応させて得られるノボラッ
ク型フェノール樹脂も用いることができる。更に本発明
では、上記アルデヒド及び/又はケトン類の一部、或い
は全部をアラルキルハライド及び/又はアラルキルアル
コール誘導体に置き換え、上記フェノール類と反応させ
て得られるノボラック型フェノール樹脂も用いることが
できる。本発明におけるアラルキルハライド及び/又は
アラルキルアルコール誘導体は、一般式(II)で表され
る。
【化3】 (式中、Rは塩素、臭素等のハロゲン原子、水酸基、ま
たはアルコキシ基である化合物である。)アルコキシ基
としては炭素数4以下の低級アルコキシ基が好ましい。
好ましく使用されるアラルキルハライドとしては、α,
α’−ジクロロ−p−キシレン、α,α’−ジブロモ−
p−キシレン、α,α’−ジヨード−p−キシレン等が
挙げられ、また好ましく使用されるアラルキルアルコー
ル誘導体としては、α,α’−ジヒドロキシ−p−キシ
レン、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’
−ジエトキシ−p−キシレン、α,α’−ジプロポキシ
−p−キシレン、α,α’−ジ−n−ブトキシ−p−キ
シレン、α,α’−ジ−sec−ブトキシ−p−キシレ
ン、α,α’−ジ−イソブトキシ−p−キシレン等が挙
げられる。
【0045】本発明でフェノール系樹脂を用いる場合そ
の添加量は、(A)成分100重量部に対し、1〜30
重量部、好ましくは1〜20重量部の範囲である。フェ
ノール系樹脂の量が1重量部よりも少ない量では滴下防
止効果が充分に得られず難燃性に劣り、30重量部を越
える量では得られる樹脂組成物の耐光性や耐衝撃性を著
しく低下させるなどの弊害が生じるため好ましくない。
【0046】本発明では、シリコーン、フッ素系樹脂、
及びフェノール系樹脂はいずれも燃焼の際の樹脂の滴下
の防止に対して有効に作用するが、特に耐光性の優れた
難燃性樹脂組成物を得る場合には、フッ素系樹脂及び/
又はシリコーンを用いるのが好ましい。
【0047】本発明の難燃性樹脂組成物は、臭素或いは
塩素を含有する化合物を難燃化成分として使用せずに、
優れた難燃効果を発現するものであるが、通常用いられ
る公知の難燃化添加剤を併用することもできる。難燃化
添加剤は、通常難燃化効果を有するものであれば特に制
限はなく、塩素或いは臭素含有化合物、アンチモン化合
物、窒素化合物、熱膨張性グラファイト、カルボン酸金
属塩、スルホン酸金属塩、硼酸金属塩、金属酸化物、金
属水酸化物、フェロセン、グアナミン樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂等の難燃化添加剤が使用できる。これら
難燃化添加剤は1種のみ用いても良いし、2種以上組み
合わせて用いることも可能である。
【0048】樹脂及び難燃剤等の混合方法には特別の制
限はなく、これらを均一に混合できる手段であればいず
れの手段をも採用できる。例えば、押出機、ヘンシェル
型ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、加熱ロー
ルなど各種の混合用機械による混合、混練等が適宜採用
できる。混練に際しては、各成分を一括混練してもよ
く、また任意の成分を混練したのち、残りの成分を添加
し混練してもよい。好ましい混練方法は、押出機を用い
る方法であり、押出機としては2軸押出機が特に好まし
い。
【0049】この際、必要に応じて難燃性を阻害しない
範囲でその効果が発現する量の種々の充填材や添加剤等
を配合できる。それらを例示するとガラス繊維、アスベ
スト、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリ
ウムウイスカー繊維、金属繊維、セラミックス繊維、ボ
ロンウイスカー繊維等の繊維状充填材、マイカ、シリ
カ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、
ガラスバルーン、ガラスフレーク等の充填材や、離型
剤、滑剤、可塑剤、分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
酸化防止剤、耐熱安定剤、老化防止剤、染(顔)料等の
添加剤等が挙げられる。更にはポリマーブレンドの特性
を向上させるための衝撃強度改良剤、相溶化成分等も配
合することができる。
【0050】
【実施例】本発明をさらに説明するために以下に実施例
を挙げるが、これらの実施例はいかなる意味においても
本発明を制限するものではない。 実施例1〜15、比較例1〜10 表1〜3記載の各成分を表1〜3記載の配合割合で、ヘ
ンシェルミキサーにて混合後、30mmφ2軸押出機(池
貝鉄工社製、PCM−30)を使用し、280℃で溶融
混練押出しし、ペレタイザーによりペレット化した。こ
のようにして得たペレットを充分乾燥した後、射出成形
にて試験片を作成し、樹脂組成物の難燃性をUL燃焼試
験により評価した。また樹脂組成物の耐衝撃性の指標と
してアイゾット衝撃強度を測定した。それらの結果を同
じく表1〜3に示す。難燃性は、得られたペレットから
射出成形にて127mm×12.7mm×1.6mmの
燃焼テストピースを作製し、米国アンダーライターズ・
ラボラトリー社のサブジェクト94(UL94)垂直燃
焼試験に従い測定した。アイゾット衝撃強度は幅3.2
mmのノッチ付きテストピース及び幅6.4mmのノッ
チ付きテストピースを作製し、JIS K−7110に
従い測定した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】尚、表1〜表3中の記号は以下の通りであ
る。 ポリカーボネート系樹脂(1):帝人化成社製パンライトK-1300W 重量平均分子量:102000 MFR:− ポリカーボネート系樹脂(2):帝人化成社製パンライトK-1300 重量平均分子量:92000 MFR:9g/10 分 ポリカーボネート系樹脂(3):住友ダウ社製カリバー200-3 重量平均分子量:83900 MFR:10g/10分 ポリカーボネート系樹脂(4):住友ダウ社製カリバー200-5 重量平均分子量:78000 MFR:18g/10分 ポリカーボネート系樹脂(5):住友ダウ社製カリバー200-10 重量平均分子量:71000 MFR:30g/10分 ポリカーボネート系樹脂(6):住友ダウ社製カリバー200-13 重量平均分子量:64200 MFR:39g/10分 ポリカーボネート系樹脂(7):住友ダウ社製カリバー200-20 重量平均分子量:57900 MFR:65g/10分 なお、ポリカーボネートの重量平均分子量はゲル透過ク
ロマトグラフィーにより、カラムにShodex KF
−80M(昭和電工社製)1本及びShodexKF−
8025(昭和電工社製)1本を使用して、以下に示す
条件でポリスチレン基準で測定した。 条件 溶媒:テトラヒドロフラン 流速:1.0ml/min 検出:紫外検出器 波長272nm カラム温度:35℃ また、ポリカーボネートのメルトフローレート(MF
R)はJIS K−7210に従い、試料を充分乾燥し
た後、試験温度265℃、試験荷重10kgfの条件で
測定した。
【0055】ポリカーボネート系樹脂樹脂以外の樹脂
(1):スチレン/アクリロニトリル(重量比75/25)混
合物60重量% を平均粒径0.3 μmのポリブタジエン系ゴ
ム40重量% に乳化重合によりグラフトさせたグラフト重
合体 ポリカーボネート系樹脂樹脂以外の樹脂(2):スチレ
ン/アクリロニトリル(重量比72/28)混合物を懸濁重合
して得た共重合体 ポリカーボネート系樹脂樹脂以外の樹脂(3):スチレ
ン/N−フェニルマレイミド(重量比47/53)を溶液重合
して得た共重合体 ポリカーボネート系樹脂樹脂以外の樹脂(4):スチレ
ン/N−フェニルマレイミド/無水マレイン酸(重量比
47/52.5/0.5)混合物を溶液重合して得た共重合体 ポリカーボネート系樹脂樹脂以外の樹脂(5):スチレ
ン/アクリロニトリル/N−フェニルマレイミド(重量
比65/25/10) を懸濁重合して得た共重合体 ポリカーボネート系樹脂樹脂以外の樹脂(6):三菱レ
イヨン社製シリコーン・アクリル系ゴムグラフト共重合
体メタブレンS-2001 燐化合物(1):大八化学工業社製トリフェニルフォス
フェート 燐化合物(2):大八化学工業社製レゾルシノールビス
(ジフェニルホスフェートCR-733S フッ素系樹脂:三井デュポンフロロケミカル社製ポリ四
フッ化エチレン テフロン6J シリコーン:東レダウコーニングシリコーン社製ポリジ
メチルシロキサンSH-200オイル(粘度30000cs) フェノール系樹脂:明和化成社製ノボラック型フェノー
ル樹脂MEH7800 重量平均分子量1000、平均構造式が一般式(III)で
表される。
【化4】 表1〜3より、使用するポリカーボネートが重量平均分
子量が72000〜110000であること、JIS
K−7210に規定するメルトフローレート(試験温度
265℃、試験荷重10kgf)が5〜29g/10分
であることのいずれか1つの特性を満たすことにより、
良好なアイゾット衝撃強度と高い難燃性を有する樹脂組
成物が得られることがわかる。一方、上記特性を満たさ
ないポリカーボネートを用いた場合は得られる樹脂組成
物のアイゾット衝撃強度が著しく低下し、また燃焼時の
樹脂の滴下や燃焼時間が長くなる等の難燃性の低下も生
じる場合があり、好ましくない。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、優れた難燃性と良好な
耐衝撃性を有する、物性バランスの優れた難燃性樹脂組
成物が提供することができる。そして、電子・電気製
品、OA機器などの用途、及び各種部品の材料として好
適に使用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 55/02 LMF C08L 55/02 LMF 61/06 LMT 61/06 LMT LMY LMY LNA LNA LNB LNB 83/04 LRT 83/04 LRT LRY LRY 101/00 LSY 101/00 LSY

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(A)、(B)、及び(C)の各成
    分を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。 (A)重量平均分子量が72000〜110000及び
    /又はJIS K−7210に規定するメルトフローレ
    ート(試験温度265℃、試験荷重10kgf)が5〜
    29g/10分の特性を有するポリカーボネート系樹脂
    99〜5重量%及びポリカーボネート系樹脂以外の樹脂
    1〜95重量%を含む熱可塑性樹脂 (B)燐化合物 (C)シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹
    脂から選択される少なくとも1種
  2. 【請求項2】 (A)成分として、重量平均分子量が7
    2000〜110000及び/又はJIS K−721
    0に規定するメルトフローレート(試験温度265℃、
    試験荷重10kgf)が5〜29g/10分の特性を有
    するポリカーボネート系樹脂99〜5重量%及びABS
    系樹脂1〜95重量%からなるポリマーブレンド100
    重量部、 (B)成分として、有機燐化合物1〜40重量部そし
    て、 (C)成分として、シリコーン及び/又はフッ素系樹脂
    0.01〜5重量部 を含有することを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分として、重量平均分子量が7
    2000〜110000及び/又はJIS K−721
    0に規定するメルトフローレート(試験温度265℃、
    試験荷重10kgf)が5〜29g/10分の特性を有
    するポリカーボネート系樹脂99〜5重量%及びABS
    系樹脂1〜95重量%からなるポリマーブレンド100
    重量部、 (B)成分として、有機燐化合物1〜40重量部そし
    て、 (C)成分として、フェノール系樹脂1〜30重量部を
    含有することを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組
    成物。
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