JPH0959502A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH0959502A
JPH0959502A JP21168795A JP21168795A JPH0959502A JP H0959502 A JPH0959502 A JP H0959502A JP 21168795 A JP21168795 A JP 21168795A JP 21168795 A JP21168795 A JP 21168795A JP H0959502 A JPH0959502 A JP H0959502A
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JP
Japan
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resin
weight
compound
flame
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Application number
JP21168795A
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English (en)
Inventor
Atsushi Watanabe
淳 渡辺
Masanori Higano
正徳 日向野
Masaki Nakajima
正貴 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP21168795A priority Critical patent/JPH0959502A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ポリカーボネート系樹脂、(B)ポリ
カーボネート系樹脂以外の樹脂、(C)燐化合物、
(D)シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹
脂から選択される少なくとも1種、(E)金属不活性化
剤の各成分を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成
物。 【効果】 本発明によれば、金属不活性化剤を燐化合物
と、シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹脂
から選択される少なくとも1種と共に樹脂に配合するこ
とにより、相乗的な難燃化作用が得られるので、難燃剤
の配合量が従来よりも少量で済むため、難燃剤の配合に
由来する樹脂の物性低下が最小限に抑制される。更に、
優れた難燃性を示す樹脂組成物が提供され、電子・電気
製品、OA機器などの用途、各種部品の材料として好適
に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性樹脂組成物
に関するものである。さらに詳しくは、ポリカーボネー
ト系樹脂を含有するポリマーブレンドに燐化合物と、シ
リコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹脂から選
択される少なくとも1種、及び金属不活性化剤を配合し
た、難燃性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は優れた機械的
特性、熱的性質を有しているため、工業的に広く利用さ
れている。しかしながら溶融粘度が高く成形加工性に劣
る問題点があるため、スチレン系樹脂(アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン(ABS)系樹脂等)等を始
めとするポリカーボネート系樹脂以外の熱可塑性樹脂と
のポリマーブレンドが数多く開発されており、自動車分
野、OA機器分野、電子・電気分野等に広く利用されて
いる。一方、近年、OA機器、家電製品等の用途を中心
に、使用する樹脂材料の難燃化の要望が強く、これらの
要望に答えるために多数の難燃性樹脂が開発検討されて
いる。従来、ポリカーボネート系樹脂を含むポリマーブ
レンドの難燃化には、主に塩素或いは臭素含有化合物が
使用され、多くの場合、さらにそれらの難燃剤に加えて
三酸化アンチモンなどが難燃助剤として併用されてい
る。ところが、このような塩素或いは臭素含有化合物を
使用した場合、難燃化の効果は比較的大きいが、火災発
生時あるいは焼却処理時に、有毒性あるいは有害性の物
質を発生する為、救急活動あるいは消火活動を困難に
し、あるいは環境汚染を引き起こすなどの問題を有して
いる。このため塩素或いは臭素含有化合物を全く含有し
ないか、或いは塩素或いは臭素含有化合物の量が少ない
難燃性樹脂の開発が望まれている。そこで塩素或いは臭
素含有化合物以外の難燃剤として、燐化合物を用いた難
燃化方法が提案されている。しかしこの場合には、充分
な難燃性を得るためにはその配合量が多くなるために、
得られた難燃性樹脂の機械的物性や耐熱性等が大きく低
下するという問題点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
課題を背景になされたものであり、その目的とするとこ
ろは、優れた難燃性を有する樹脂組成物を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリカー
ボネート系樹脂を含有するポリマーブレンドの難燃性を
改善するべく鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、
難燃剤として燐化合物及びシリコーン、フッ素系樹脂、
及びフェノール系樹脂から選択される少なくとも1種を
配合したポリマーブレンドに金属不活性化剤を添加する
ことにより、難燃性が飛躍的に向上することを見い出し
本発明に到達した。即ち本発明は、 (1)次の(A)〜(E)の各成分を含有することを特
徴とする難燃性樹脂組成物。 (A)ポリカーボネート系樹脂 (B)ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂 (C)燐化合物 (D)シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹
脂から選択される少なくとも1種 (E)金属不活性化剤、 (2)(A)成分として、ポリカーボネート系樹脂99
〜5重量%及び(B)成分としてポリカーボネート系樹
脂以外の樹脂1〜95重量%からなるポリマーブレンド
100重量部に対して、(C)成分として、燐化合物1
〜40重量部、(D)成分として、シリコーン及び/又
はフッ素系樹脂0.01〜5重量部及び(E)成分とし
て、金属不活性化剤0.001〜5重量部を含有するこ
とを特徴とする(1)記載の難燃性樹脂組成物、 (3)(A)成分として、ポリカーボネート系樹脂99
〜5重量%及び(B)成分として、ポリカーボネート系
樹脂以外の樹脂1〜95重量%からなるポリマーブレン
ド100重量部に対して、(C)成分として、燐化合物
1〜40重量部、(D)成分として、フェノール系樹脂
1〜30重量部及び(E)成分として、金属不活性化剤
0.001〜5重量部を含有することを特徴とする
(1)記載の難燃性樹脂組成物、 (4)金属不活性化剤が特定構造を有するチアゾール系
化合物、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物、硫
黄/窒素含有化合物、フェノール系化合物、ハイドロタ
ルサイト系化合物、及びアンチモン系化合物から選択さ
れる少なくとも1種であることを特徴とする(1)〜
(3)のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物を提供する
ものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるポリカーボネート系樹脂(A)は、2価フェ
ノール類とカーボネート前駆体とを溶液法または溶融法
で反応せしめて製造されるものである。2価フェノール
の代表的な例を挙げると、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ケトン等、及びその芳香族環にアル
キル基、アリール基等が置換されたものが挙げられる。
好ましい2価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)アルカン系であり、更に好ましくは、ビスフェノー
ルAを主原料とするものである。また、カーボネート前
駆体としてはカルボニルハライド、カルボニルエステル
またはハロホルメート等が挙げられ、具体的にはホスゲ
ン、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、
2価フェノールのジハロホルメート及びそれらの混合物
である。ポリカーボネート系樹脂を製造するに当たり、
これらの2価フェノールの1種以上を使用することがで
き、必要に応じて適当な分子量調節剤、反応を促進する
ための触媒等を使用することができる。また、本発明の
ポリカーボネート系樹脂には、多官能性化合物を共重合
した分岐ポリカーボネート樹脂や炭素数8以上の芳香族
又は脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエス
テルカーボネート樹脂を用いることもできる。このよう
にして得られたポリカーボネート系樹脂は1種のみ用い
てもよく、2種以上を併用することもできる。本発明で
は好ましくはハロゲン非含有ポリカーボネートが用いら
れる。
【0006】本発明で用いられるポリカーボネート系樹
脂以外の樹脂(B)は、熱可塑性樹脂であれば、特に制
限なく用いることができる。それらの中の代表的なもの
を例示すれば、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリアリレート、液晶性芳香族ポリエステ
ル等)をはじめとして、(変性)ポリエチレン、(変
性)ポリプロピレン、(変性)エチレン・プロピレン共
重合樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリエ
ーテルエステルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、スチレ
ン系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を
組み合わせて使用することも可能である。これらの中で
もスチレン系樹脂が好ましく用いられる。以下に、スチ
レン系樹脂について詳しく説明する。
【0007】本発明で好ましく用いられるスチレン系樹
脂は、下記の成分(B−1)、及び(B−2)を含有す
る。 (B−1)芳香族ビニル化合物、及び芳香族ビニル化合
物と共重合可能なビニル化合物を共重合して得られる共
重合体 (B−2)ゴム質重合体にビニル化合物をグラフトして
得られるグラフト共重合体 スチレン系樹脂における共重合体(B−1)に用いられ
る、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ヒ
ドロキシスチレン、ハロスチレン、スチレンスルホン酸
ナトリウム等が挙げられ、好ましくはスチレン、α−メ
チルスチレン等が用いられる。芳香族ビニル化合物と共
重合可能なビニル化合物としては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物や、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステルや、マレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−プロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、
N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−(ア
ルキル置換フェニル)マレイミド等のマレイミド系化合
物、更に無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物
系化合物等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリル、
メタクリル酸メチル、N−フェニルマレイミド、無水マ
レイン酸等が用いられる。上記の芳香族ビニル化合物、
芳香族ビニル化合物と共重合可能なビニル化合物はいず
れも単独又は2種以上併用して用いられる。スチレン系
樹脂における共重合体(B−1)に用いられる芳香族ビ
ニル化合物(x1 )、芳香族ビニル化合と共重合可能な
ビニル化合物(x2 )の割合は、(x1 )+(x2 )を
100重量%とした時に、(x1 )が10〜95重量
%、(x2 )が5〜90重量%の範囲が好ましく、より
好ましくは(x1 )が40〜90重量%、(x2 )が1
0〜60重量%の範囲であり、特に好ましくは(x1
が45〜80重量%、(x2 )が20〜55重量%の範
囲である。上記の範囲内にあると、耐衝撃性、耐熱性、
成形加工性等の物性が一段と優れた難燃性樹脂組成物が
得られる。
【0008】本発明の共重合体(B−1)として、好ま
しく用いられる共重合体はα−メチルスチレン/アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重
合体、スチレン/アクリロニトリル/メタクリル酸メチ
ル共重合体、α−メチルスチレン/アクリロニトリル/
メタクリル酸メチル共重合体、α−メチルスチレン/N
−フェニルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニ
ルマレイミド共重合体、スチレン/N−フェニルマレイ
ミド/アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン
/N−フェニルマレイミド/アクリロニトリル共重合
体、スチレン/N−フェニルマレイミド/無水マレイン
酸共重合体、α−メチルスチレン/N−フェニルマレイ
ミド/無水マレイン酸共重合体等であり、より好ましく
はスチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/N
−フェニルマレイミド/無水マレイン酸共重合体、スチ
レン/N−フェニルマレイミド共重合体等である。これ
らの重合体は1種のみ用いても良いし、2種以上組み合
わせて用いることもできる。
【0009】これらの重合体の製造方法には、特に制約
はなく塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの
公知の方法が使用できる。またスチレン/N−フェニル
マレイミド/無水マレイン酸共重合体等のように、芳香
族ビニル化合物と共重合可能なビニル化合物としてマレ
イミド系化合物を含有するビニル化合物を選択して得ら
れる共重合体は、第一段階でマレイミド系化合物の代わ
りにマレイミド系化合物に相当する量の無水マレイン酸
を共重合し、第2段階で重合体中の無水マレイン酸残基
の一部或いはほとんどを、所望するマレイミド系化合物
構造に対応するアニリンやアニリン誘導体等のアミノ化
合物によりイミド化することによっても製造することが
できる。
【0010】本発明によれば、優れた難燃性を有する樹
脂組成物が得られるが、更に良好な耐熱性をも付与し
た、優れた物性バランスを有する難燃性樹脂組成物を得
たい場合には、芳香族ビニル化合物と共重合可能なビニ
ル化合物としてマレイミド系化合物を選択して得られる
共重合体(B−1)を、スチレン系樹脂に含有させるこ
とが特に好ましい。マレイミド系化合物を単量体単位構
造として有する共重合体(B−1)を含有させることに
より、難燃性及び耐熱性の優れた、物性バランスが良好
な樹脂組成物を得ることができる。
【0011】スチレン系樹脂におけるグラフト共重合体
(B−2)に用いられるゴム質重合体とは、ガラス転移
温度が10℃以下であるゴム質重合体であり、例えば、
ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体等のブタジエン系ゴムや、アクリル系
ゴム、エチレン−プロピレン(ジエン成分)共重合体、
イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプ
レンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン
ブロック共重合体、ポリウレタン系ゴム、ポリアミド系
ゴム、シリコーン系ゴム等が挙げられる。またシリコー
ン系ゴムとアクリル系ゴムから成る複合ゴムやブタジエ
ン系ゴムとアクリル系ゴムから成る複合ゴムも用いるこ
とができる。本発明では好ましくは、ポリブタジエン、
ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル系ゴム、エチ
レン−プロピレン(ジエン成分)共重合体、シリコーン
系ゴム等が用いられる。
【0012】グラフト共重合体(B−2)に用いられ
る、ビニル化合物としては芳香族ビニル化合物、シアン
化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、マレイ
ミド系化合物、不飽和ジカルボン酸無水物系化合物等が
挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチ
レン、ヒドロキシスチレン、ハロスチレン、スチレンス
ルホン酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくはスチレ
ン、α−メチルスチレン等が用いられる。シアン化ビニ
ル化合物としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリル等が用い
られる。(メタ)アクリル酸エステルとしてはアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル等が挙げられ、好ましくはメタクリル酸メチル等が
用いられる。
【0013】マレイミド系化合物としてはマレイミド、
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プ
ロピルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−シク
ロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−
(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−(アルキ
ル置換フェニル)マレイミド等が挙げられ、好ましくは
N−フェニルマレイミド等が用いられる。
【0014】不飽和ジカルボン酸無水物系化合物として
は無水マレイン酸等が挙げられる。上記のビニル化合物
は単独又は2種以上併用して用いられる。この中で好ま
しくは、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エ
ステル、マレイミド系化合物及び不飽和ジカルボン酸無
水物系化合物から選ばれる少なくとも1種、及び芳香族
ビニル化合物からなる混合物が用いられ、具体的には、
アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、N−フェニル
マレイミド、無水マレイン酸から選ばれる1種とスチレ
ンの混合物等が挙げられる。また特に好ましくは、芳香
族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物からなる混合
物が用いられ、具体的にはスチレンとアクリロニトリル
の混合物が挙げられる。
【0015】また、グラフト共重合体(B−2)とし
て、コア/シェル型共重合体を用いることも可能であ
る。この場合コアとしてはポリブタジエン、ポリイソプ
レン、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴムとアクリル系
ゴムから成る複合ゴム等の前記ゴム質重合体を包含す
る。シェル構成物質は好ましくは前記芳香族ビニル化合
物及び(メタ)アクリル酸エステルの混合物から得られ
る共重合体や、(メタ)アクリル酸エステルのみから得
られる重合体等からなるが、これに限定されるものでは
ない。
【0016】グラフト共重合体(B−2)中のゴム質重
合体の割合は5〜95重量%の範囲で用いられるのが好
ましく、より好ましくは10〜90重量%の範囲であ
る。ゴム質重合体の割合が5重量%未満であると耐衝撃
性が十分でなく、95重量%を越えるとグラフト率、樹
脂の表面光沢性、成形加工性、難燃性が低下する。また
グラフト共重合体(B−2)中のグラフト成分の割合は
5〜95重量%が好ましく、より好ましくは10〜90
重量%である。
【0017】グラフト共重合体(B−2)のグラフト率
は、好ましくは5〜150重量%、更に好ましくは10
〜120重量%である。グラフト率が5重量%未満であ
ると十分な耐衝撃性が得られず、150重量%を越える
と燃焼時のドリッピングが起こり易くなる。
【0018】グラフト共重合体(B−2)に用いられる
ビニル化合物として、シアン化ビニル化合物、(メタ)
アクリル酸エステル、マレイミド系化合物及び不飽和ジ
カルボン酸無水物系化合物から選ばれる少なくとも1種
及び芳香族ビニル化合物からなる混合物を用いる場合、
芳香族ビニル化合物(y1)、及びシアン化ビニル化合
物、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド系化合物
及び不飽和ジカルボン酸無水物系化合物から選ばれる少
なくとも1種(y2)の割合は、(y1)+(y2)を100
重量%とした時に、(y1)が10〜95重量%、(y2)
が5〜90重量%の範囲が好ましく、より好ましくは
(y1)が50〜90重量%、(y2)が10〜50重量%
の範囲であり、特に好ましくは(y1)が60〜80重量
%、(y2)が20〜40重量%の範囲である。上記の範
囲内にあると、耐衝撃性、耐熱性、成形加工性等の物性
が一段と優れた難燃性樹脂組成物が得られる。
【0019】本発明のグラフト共重合体(B−2)は1
種のみ用いても良いし、2種以上組み合わせて用いるこ
ともできる。グラフト共重合体(B−2)の製造方法に
は、特に制約はなく塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳
化重合等の公知の方法が使用できる。
【0020】スチレン系樹脂における共重合体(B−
1)、グラフト共重合体(B−2)の含有割合は、共重
合体(B−1)+グラフト共重合体(B−2)を100
重量%とした時に、好ましくは共重合体(B−1)/グ
ラフト共重合体(B−2)=5/95〜95/5(重量
比)であり、より好ましくは10/90〜90/10
(重量比)である。上記の範囲内にあると、難燃性、耐
衝撃性、耐熱性等の物性のバランスが一段と優れた難燃
性樹脂組成物が得られる。
【0021】また本発明のスチレン系樹脂として好まし
い代表的な組成物としては、共重合体(B−1)として
スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/N−
フェニルマレイミド/無水マレイン酸共重合体、及びス
チレン/N−フェニルマレイミド共重合体から選択され
る少なくとも1種、及びグラフト共重合体(B−2)と
してポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリルの
混合物をグラフト重合して得られるグラフト共重合体を
含有するスチレン系樹脂等が挙げられる。
【0022】本発明においてポリカーボネート系樹脂
(A)とポリカーボネート系樹脂以外の樹脂(B)との
ポリマーブレンドの配合割合は、ポリカーボネート系樹
脂/ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂=99/1〜5
/95(重量比)の範囲であり、好ましくは95/5〜
10/90(重量比)の範囲、より好ましくは90/1
0〜20/80の範囲である。ポリカーボネート系樹脂
以外の樹脂の割合が95重量比を越えると、耐衝撃性、
耐熱性、難燃性等の特性が充分には得られなくなる場合
があり、また1重量比未満では良好な加工性、成形性が
得られない。
【0023】本発明で用いられる燐化合物は、燐原子を
有する化合物であれば特に制限はなく、赤燐、ポリリン
酸アンモニウム等の無機燐化合物や、トリフェニルホス
フィンオキシド、トリクレジルホスフィンオキシド、メ
タンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチ
ル、ホスファゼン化合物、燐酸エステル、亜燐酸エステ
ル等の有機燐化合物を挙げることができる。
【0024】燐酸エステルとしては、トリメチルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリ
ブトキシエチルホスフェート、トリオレイルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロ
ピルフェニル)ホスフェート、トリス(o−フェニルフ
ェニル)ホスフェート、トリス(p−フェニルフェニ
ル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジ
ルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホス
フェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェ
ート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェー
ト、o−フェニルフェニルジクレジルホスフェート、ジ
ブチルホスフェート、モノブチルホスフェート、ジ−2
−エチルヘキシルホスフェート、モノイソデシルホスフ
ェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフ
ェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホス
フェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチル
ホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシ
エチルホスフェート等及びこれらの縮合物、例えばレゾ
ルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシ
ノールビス(ジクレジルホスフェート)、レゾルシノー
ルビス(ジキシレニルホスフェート)、ハイドロキノン
ビス(ジフェニルホスフェート)、ハイドロキノンビス
(ジクレジルホスフェート)、ハイドロキノンビス(ジ
キシレニルホスフェート)、ビフェノールビス(ジキシ
レニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェ
ニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジクレジ
ルホスフェート)等のビスホスフェートやポリホスフェ
ートオリゴマー等が挙げられる。
【0025】またトリフェニルホスフェートやトリクレ
ジルホスフェートやそれらの縮合燐酸エステル等に1個
または2個以上のフェノール性水酸基を含有した、ヒド
ロキシル基含有芳香族系燐酸エステルも燐化合物として
用いることができる。ヒドロキシル基含有芳香族系燐酸
エステルとしては、ジフェニルレゾルシノールホスフェ
ート、フェニルジレゾルシノールホスフェート、ジクレ
ジルレゾルシノールホスフェート等が挙げられる。
【0026】亜燐酸エステルとしては、トリメチルホス
ファイト、トリエチルホスファイト、トリブチルホスフ
ァイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ト
リブトキシエチルホスファイト、トリオレイルホスファ
イト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスフ
ァイト、トリキシレニルホスファイト、トリス(イソプ
ロピルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェニル
ホスファイト、トリス(o−フェニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(p−フェニルフェニル)ホスファイ
ト、トリナフチルホスファイト、クレジルジフェニルホ
スファイト、キシレニルジフェニルホスファイト、ジフ
ェニル(2−エチルヘキシル)ホスファイト、ジ(イソ
プロピルフェニル)フェニルホスファイト、o−フェニ
ルフェニルジクレジルホスファイト、ジブチルホスファ
イト、モノブチルホスファイト、ジ−2−エチルヘキシ
ルホスファイト、モノイソデシルホスファイト及びこれ
らの縮合物等が挙げられる。
【0027】本発明の難燃性樹脂組成物における燐化合
物として、好ましくは有機燐化合物が用いられ、その中
でも一般式(VII)で表される有機化合物が特に好まし
い。
【化7】 (式中、R1 、R2 及びR3 は互いに独立して、水素原
子または有機基を表すが、R1 =R2 =R3 =Hの場合
を除く。Xは2価以上の有機基を表し、Yは酸素原子ま
たは硫黄原子、Zはアルコキシ基またはメルカプト基を
表す。pは0または1であり、qは1〜30の整数、r
は0以上の整数、nは0または1を表す。しかし、これ
らに限定されるものではない。) 上記式において、有機基とは例えば、置換されていても
いなくてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基などがあてられる。また、置換されている場合、置
換基としては例えばアルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基等が挙げられ、またこれらの置換基を組み合わ
せた基(例えばアリールアルコキシアルキル基など)ま
たはこれらの置換基を酸素原子、硫黄原子、窒素原子な
どにより結合して組み合わせた基(例えば、アリールス
ルホニルアリール基など)を置換基として用いてもよ
い。また、2価以上の有機基とは上記した有機基から、
炭素原子に結合している水素原子の一個以上を除いてで
きる2価以上の基を意味する。例えばアルキレン基、及
び好ましくは(置換)フェニレン基、多核フェノール類
例えばビスフェノール類から誘導されるものが挙げら
れ、2以上の遊離原子価の相対的位置は任意である。特
に好ましいものとして、ヒドロキノン、レゾルシノー
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノ
ールA]、ジヒドロキシジフェニル、p,p’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシナフタレン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ケトンなどが挙げられる。
【0028】一般式(VII)で表される有機燐化合物の中
でも、燐酸エステルが好ましく用いられ、その中でもト
リフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフ
ェニル)ホスフェート、クレジルジフェニルホスフェー
ト、キシレニルジフェニルホスフェート、ジ(イソプロ
ピルフェニル)フェニルホスフェート等のモノホスフェ
ートや、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェー
ト)、ビスフェノールAビス(ジクレジルホスフェー
ト)等のビスホスフェート等が特に好ましい。本発明の
難燃性樹脂組成物に用いられる燐化合物は1種のみ用い
ても良いし、2種以上組み合わせて用いることもでき
る。これらの燐化合物の配合量は、(A)成分と(B)
成分の合計100重量部に対して1〜40重量部、好ま
しくは3〜30重量部、更に好ましくは5〜25重量部
である。1重量部よりも少ない量では充分な難燃化効果
が得られず、40重量部よりも多い量では、得られる組
成物の耐熱性および耐衝撃性の著しい低下、成型加工時
の揮発分の増加等の弊害を生じる。
【0029】本発明では、燃焼時の溶融した樹脂の滴下
を低減或いは防止して難燃性を高めるために、前記
(D)シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹
脂から選択される少なくとも1種を樹脂組成物に配合す
る。
【0030】本発明で用いられるシリコーンは、原則と
してその分子構造中に
【化8】 骨格を有するものであれば特に制限はない。本発明で用
いられるシリコーンを例示すると、ポリジメチルシロキ
サン、ポリメチルフェニルシロキサン、アミノ変性シリ
コーン、メルカプト変性シリコーン、エポキシ変性シリ
コーン等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよい
し、2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに、これ
らのシリコーンは、分子量数百〜数百万の広範囲のもの
が使用でき、その形態はオイル状、ワニス状、ガム状、
樹脂状等如何なるものであってよい。本発明では好まし
くはポリジメチルシロキサンが用いられる。
【0031】本発明で用いられるフッ素系樹脂は、フッ
素原子を含有する樹脂であれば、特に制限はない。本発
明で用いられるフッ素系樹脂を例示すると、ポリ四フッ
化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共
重合体、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−エチレン共重
合体、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン等が挙げられる。これらは1種のみ用いてもよいし、
2種以上組み合わせて用いてもよい。フッ素系樹脂の形
態は、エマルジョン状、懸濁状、ミクロフィブリル状、
粉末状、粒状等如何なるものであってもよい。本発明で
は好ましくはポリ四フッ化エチレンが用いられる。
【0032】本発明でシリコーン、フッ素系樹脂を用い
る場合その添加量は、(A)成分と(B)成分の合計1
00重量部に対し、0.01〜5重量部、好ましくは
0.05〜3重量部、更に好ましくは0.1〜2重量
部、特に好ましくは0.1〜1重量部である。シリコー
ン、フッ素系樹脂の量が0.01重量部以下では充分な
滴下防止効果が得られず、5重量部を越える場合は配合
した樹脂組成物の成形品の外観不良、溶融粘度の増加等
の不良現象を生ずる場合がある。
【0033】本発明で用いられるフェノール系樹脂は、
フェノール類とアルデヒド類を酸性又はアルカリ性触媒
下で反応させて得られる。フェノール類としては、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノー
ル、プロピルフェノール、ブチルフェノール、アミルフ
ェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、フ
ェノキシフェノール、ハイドロキノン、レゾルシノー
ル、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
サルファイド、ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン等、及びこれらの混合物が
挙げられる。
【0034】アルデヒド類としては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオ
キサール等が挙げられる。また一分子中に少なくともフ
ェノール性水酸基を一個有する芳香族モノアルデヒドも
用いることができる。このような芳香族モノアルデヒド
として、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、β−レゾルシルアルデヒド、バニリン等が挙げられ
る。
【0035】ケトン類としては、アセトン等が挙げられ
る。これらアルデヒド及び/又はケトン類は1種のみ用
いても良いし、2種以上組み合わせて用いることもでき
る。
【0036】本発明では、フェノール系樹脂としてレゾ
ール型、ノボラック型のどちらも使用することが可能で
あるが、好ましくはノボラック型フェノール樹脂が用い
られる。本発明で用いられるノボラック型フェノール樹
脂は、上記フェノール類と上記アルデヒド及び/又はケ
トン類を酸触媒下、公知の方法で反応させて得られる。
また本発明においては、上記アルデヒド及び/又はケト
ン類の一部、或いは全部をジシクロペンタジエンに置き
換え、上記フェノール類と反応させて得られるノボラッ
ク型フェノール樹脂も用いることができる。
【0037】更に本発明では、上記アルデヒド及び/又
はケトン類の一部、或いは全部をアラルキルハライド及
び/又はアラルキルアルコール誘導体に置き換え、上記
フェノール類と反応させて得られるノボラック型フェノ
ール樹脂も用いることができる。本発明におけるアラル
キルハライド及び/又はアラルキルアルコール誘導体
は、一般式(IX)
【化9】 (式中、Rは塩素、臭素等のハロゲン原子、水酸基、ま
たはアルコキシ基である化合物である。)アルコキシ基
としては炭素数4以下の低級アルコキシ基が好ましい。
好ましく使用されるアラルキルハライドとしては、α,
α’−ジクロロ−p−キシレン、α,α’−ジブロモ−
p−キシレン、α,α’−ジヨード−p−キシレン等が
挙げられ、また好ましく使用されるアラルキルアルコー
ル誘導体としては、α,α’−ジヒドロキシ−p−キシ
レン、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’
−ジエトキシ−p−キシレン、α,α’−ジプロポキシ
−p−キシレン、α,α’−ジ−n−ブトキシ−p−キ
シレン、α,α’−ジ−sec−ブトキシ−p−キシレ
ン、α,α’−ジ−イソブトキシ−p−キシレン等が挙
げられる。
【0038】本発明でフェノール系樹脂を用いる場合そ
の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計100重量
部に対し、1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部
の範囲である。フェノール系樹脂の量が1重量部よりも
少ない量では滴下防止効果が充分に得られず難燃性に劣
り、30重量部を越える量では得られる樹脂組成物の耐
光性や耐衝撃性の著しい低下等の弊害を生じる場合があ
る。
【0039】本発明では、シリコーン、フッ素系樹脂、
及びフェノール系樹脂はいずれも燃焼の際の樹脂の滴下
の低減或いは防止に対して有効に作用するが、特に耐光
性の優れた難燃性樹脂組成物を得たい場合には、フッ素
系樹脂及び/又はシリコーンを用いるのが好ましい。
【0040】本発明で用いられる金属不活性化剤(E)
は、金属イオン及び/又は金属原子と相互作用する性質
を有する官能基を持つ有機系化合物をいい、金属イオン
及び/又は金属原子と相互作用する性質を有する官能基
として、カルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、フェ
ノール性水酸基、アルコール性水酸基、ホスフィノ基、
アミド基、エステル基、メルカプト基、チオカルバメー
ト基等が挙げられる。また金属イオン及び/又は金属原
子と作用して金属錯化合物及び/又は金属塩を形成する
性質を有する有機化合物も包含され、例えばグリシン、
しゅう酸、エチレンジアミン4酢酸、アセチルアセトン
等のような金属キレートを形成しうる化合物や、クラウ
ンエーテル、ポリフィリン、フタロシアニン等のような
環状構造を有する配位子となる化合物、またトリアゾー
ル誘導体、チアゾール誘導体、イミダゾール誘導体等の
ような窒素原子及び/又は硫黄原子を有する化合物等が
挙げられる。
【0041】更に、金属イオン及び/又は金属原子を吸
着したり、或いは金属イオンをイオン交換する等によ
り、金属イオン及び/又は金属原子を不活性化する無機
系化合物も本発明の金属不活性化剤に包含される。この
ような無機系化合物としては、ハイドロタルサイト系化
合物、酸性白土、白雲石、ゼオライト、五酸化アンチモ
ンや四酸化二アンチモン等のアンチモン系化合物、ジル
コニウム系化合物、スズ系化合物、ビスマス系化合物、
チタン系化合物、アルミニウム系化合物等が挙げられ
る。
【0042】本発明で好ましく用いられる金属不活性化
剤としては、一般式(I)
【化10】 を有するチアゾール系化合物、一般式(II)又は(III)
【化11】
【化12】 を有するトリアゾール系化合物、一般式(IV)
【化13】 を有するイミダゾール系化合物、一般式(V)
【化14】 を有する硫黄/窒素含有化合物、一般式(VI)
【化15】 を有するフェノール系化合物、ハイドロタルサイト系化
合物、及びアンチモン系化合物等が挙げられる。
【0043】これらの金属不活性化剤を具体的に例示す
ると、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチア
ジルジスルフィド、N−シクロヘキシルベンゾチアゾー
ルスルフェンアミド、N−オキシジエチレンベンゾチア
ゾールスルフェンアミド等のチアゾール系化合物や、
1,2,3−ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリア
ゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール等のトリアゾール系化合物や、2−
メルカプトベンゾイミダゾール等のイミダゾール系化合
物や、ジフェニルチオカルバゾン、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、
テトラメチルチウラムモノスルフィド等の硫黄/窒素含
有化合物や、サリチル酸、サリチル酸フェニル、サリチ
ル酸メチル、サリチルアミド、サリチルアニリド、一般
式(X)で表される化合物等のフェノール系化合物、
【化16】 さらにハイドロタルサイト類(ハイドロタルサイトを焼
成したものも含む)、五酸化アンチモン等のアンチモン
系化合物等が挙げられる。
【0044】本発明の金属不活性化剤の中で特に好まし
くは、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−
ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−メルカプトベン
ゾイミダゾール、ジフェニルチオカルバゾン、サリチル
酸、サリチル酸フェニル、サリチル酸メチル、サリチル
アミド、サリチルアニリド、式(X)で表される化合
物、ハイドロタルサイト、五酸化アンチモン等が用いら
れ、更に好ましくはサリチル酸メチル、サリチル酸フェ
ニル、式(X)で表される化合物が用いられ、特に好ま
しくは、式(X)で表される化合物が用いられる。これ
らの金属不活性化剤は1種のみ用いてもよいし、2種以
上組み合わせて用いることもできる。
【0045】本発明の難燃性樹脂組成物は、金属不活性
化剤を燐化合物及びシリコーン、フッ素系樹脂、及びフ
ェノール系樹脂から選択される少なくとも1種と共に樹
脂に配合することにより、相乗的な難燃化作用が得ら
れ、それにより難燃剤の配合量が従来よりも少量で済む
ため、難燃剤の配合に由来する樹脂の物性低下が最小限
に抑制される。
【0046】本発明の金属不活性化剤の添加量は、
(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、好
ましくは0.001〜5重量部、特に好ましくは0.0
05〜2重量部、更に好ましくは0.01〜1重量部の
範囲である。金属不活性化剤の量が0.001重量部よ
りも少ない量では難燃性に劣り、5重量部を越える量で
は耐衝撃性等の機械的物性の低下が生じる場合がある。
【0047】本発明の難燃性樹脂組成物は、臭素或いは
塩素を含有する化合物を難燃化成分として使用せずに、
優れた難燃効果を発現するものであるが、通常用いられ
る公知の難燃化添加剤を併用することもできる。難燃化
添加剤は、通常難燃化効果を有するものであれば特に制
限はなく、塩素或いは臭素含有化合物、アンチモン化合
物、窒素化合物、熱膨張性グラファイト、カルボン酸金
属塩、スルホン酸金属塩、硼酸金属塩、金属酸化物、金
属水酸化物、フェロセン、グアナミン樹脂、メラミン樹
脂、ユリア樹脂等の難燃化添加剤が使用できる。これら
難燃化添加剤は1種のみ用いても良いし、2種以上組み
合わせて用いることも可能である。
【0048】樹脂及び難燃剤等の混合方法には特別の制
限はなく、これらを均一に混合できる手段であればいず
れの手段をも採用できる。例えば、押出機、ヘンシェル
型ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、加熱ロー
ルなど各種の混合用機械による混合、混練等が適宜採用
できる。混練に際しては、各成分を一括混練してもよ
く、また任意の成分を混練したのち、残りの成分を添加
し混練してもよい。好ましい混練方法は、押出機を用い
る方法であり、押出機としては2軸押出機が特に好まし
い。
【0049】この際、必要に応じて難燃性を阻害しない
範囲でその効果が発現する量の種々の充填材や添加剤等
を配合できる。それらを例示するとガラス繊維、アスベ
スト、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリ
ウムウイスカー繊維、金属繊維、セラミックス繊維、ボ
ロンウイスカー繊維等の繊維状充填材、マイカ、シリ
カ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、
ガラスバルーン、ガラスフレーク等の充填材や、離型
剤、滑剤、可塑剤、分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
酸化防止剤、耐熱安定剤、老化防止剤、染(顔)料等の
添加剤等が挙げられる。更にはポリマーブレンドの特性
を向上させるための衝撃強度改良剤、相溶化成分等も配
合することができる。
【0050】
【実施例】本発明をさらに説明するために以下に実施例
を挙げるが、これらの実施例はいかなる意味においても
本発明を制限するものではない。以下に実施例1〜18
及び比較例1〜9の配合処方に使用したものを示す。 ポリカーボネート系樹脂:帝人化成社製 パンライトK-
1285 ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂として、代表的なも
のとしてスチレン系樹脂を用いた。スチレン系樹脂を構
成する共重合体(B−1)、グラフト共重合体(B−
2)として、下記のものを用いた。 (B−1)成分の共重合体: (b−1−1)スチレン/アクリロニトリル(重量比7
5/25)混合物を乳化重合して得た共重合体。還元粘
度(メチルエチルケトン中、濃度0.01g/ml、3
0℃で測定)が0.55dl/g。 (b−1−2)スチレン/N−フェニルマレイミド/無
水マレイン酸(重量比49/50.7/0.3)を溶液
重合して得た共重合体。還元粘度(メチルエチルケトン
中、濃度0.01g/ml、30℃で測定)が0.34
dl/g。 (B−2)成分のグラフト共重合体: (b−2−1)撹拌機を備えた反応器を用い、公知の乳
化重合法により、固形分換算で50重量部のポリブタジ
エンラテックス(平均粒径0.35μm、ゲル含有率9
2%)の存在下でスチレン37.5重量部、アクリロニ
トリル12.5重量部からなる混合物をクメンハイドロ
パーオキサイドを重合開始剤とし重合を行い反応を完結
させた。得られた重合体ラテックスは塩化カルシウムで
凝固し、水洗、濾過、乾燥してグラフト共重合体(b−
2−1)を得た。 燐化合物(1):大八化学工業社製トリフェニルフォス
フェート 燐化合物(2):大八化学工業社製レゾルシノールビス
(ジフェニルホスフェート) CR-733S フッ素系樹脂:三井デュポンフロロケミカル社製ポリ四
フッ化エチレン テフロン6J シリコーン:東レダウコーニングシリコーン社製ポリジ
メチルシロキサンSH-200オイル(粘度30000cs) 金属不活性化剤(1):和光純薬工業社製1,2,3−
ベンゾトリアゾール 金属不活性化剤(2):和光純薬工業社製2−メルカプ
トベンズイミダゾール 金属不活性化剤(3):和光純薬工業社製2−メルカプ
トベンゾチアゾール 金属不活性化剤(4):和光純薬工業社製ジフェニルチ
オカルバゾン 金属不活性化剤(5):和光純薬工業社製サリチル酸 金属不活性化剤(6):和光純薬工業社製サリチル酸フ
ェニル 金属不活性化剤(7):和光純薬工業社製サリチル酸メ
チル 金属不活性化剤(8):和光純薬工業社製サリチルアミ
ド 金属不活性化剤(9):和光純薬工業社製サリチルアニ
リド 金属不活性化剤(10):旭電化工業社製アデカスタブ
CDA-1 この構造式は、一般式(X) で表される。
【化17】 実施例1〜18、比較例1〜9 表1、表2記載の各成分を表1、表2記載の配合割合
で、ヘンシェルミキサーにて混合後、30mmφ2軸押出
機(池貝鉄工社製、PCM−30)を使用し、250〜
280℃で溶融混練押出しし、ペレタイザーによりペレ
ット化した。このようにして得たペレットを充分乾燥し
た後、射出成形にて試験片を作成し、樹脂組成物の難燃
性を評価した。それらの結果を同じく表1及び表2に示
す。難燃性は、得られたペレットから射出成形にて12
7mm×12.7mm×1.6mmの燃焼テストピース
を作製し、米国アンダーライターズ・ラボラトリー社の
サブジェクト94(UL94)垂直燃焼試験に従い測定
した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】以下に実施例19〜22及び比較例10〜
14の配合処方に使用したものを示す。 ポリカーボネート系樹脂:帝人化成社製 パンライトK-
1285 ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂として、代表的なも
のとしてスチレン系樹脂を用いた。スチレン系樹脂を構
成する共重合体(B−1)、グラフト共重合体(B−
2)として、下記のものを用いた。 (B−1)成分の共重合体: (b−1−1)スチレン/アクリロニトリル(重量比7
5/25)混合物を乳化重合して得た共重合体。還元粘
度(メチルエチルケトン中、濃度0.01g/ml、3
0℃で測定)が0.55dl/g。 (b−1−2)スチレン/N−フェニルマレイミド/無
水マレイン酸(重量比49/50.7/0.3)を溶液
重合して得た共重合体。還元粘度(メチルエチルケトン
中、濃度0.01g/ml、30℃で測定)が0.34
dl/g。 (B−2)成分のグラフト共重合体: (b−2−1)撹拌機を備えた反応器を用い、公知の乳
化重合法により、固形分換算で50重量部のポリブタジ
エンラテックス(平均粒径0.35μm、ゲル含有率9
2%)の存在下でスチレン37.5重量部、アクリロニ
トリル12.5重量部からなる混合物をクメンハイドロ
パーオキサイドを重合開始剤とし重合を行い反応を完結
させた。得られた重合体ラテックスは塩化カルシウムで
凝固し、水洗、濾過、乾燥してグラフト共重合体(b−
2−1)を得た。 (b−2−2)三菱レイヨン社製シリコーン・アクリル
系ゴムグラフト共重合体メタブレンS-2001 燐化合物:大八化学工業社製トリフェニルフォスフェー
ト フェノール系樹脂:昭和高分子社製ノボラック型フェノ
ール樹脂 BRG-555 重量平均分子量900、平均構造式が一般式(XI) で表
される。
【化18】 金属不活性化剤(11):旭電化工業社製アデカスタブ
CDA-1 金属不活性化剤(12):日産化学工業社製五酸化アン
チモン サンエポックNA-1030 金属不活性化剤(13):協和化学工業社製ハイドロタ
ルサイト(化学組成Mg0.7Al0.3O 1.15)キョーワードKW
-2000
【0054】実施例19〜22、比較例10〜14 表3記載の各成分を表3記載の配合割合で、ヘンシェル
ミキサーにて混合後、30mmφ2軸押出機(池貝鉄工社
製、PCM−30)を使用し、250〜280℃で溶融
混練押出しし、ペレタイザーによりペレット化した。こ
のようにして得たペレットを充分乾燥した後、射出成形
にて試験片を作成し、樹脂組成物の難燃性を評価した。
それらの結果を同じく表3に示す。難燃性は、得られた
ペレットから射出成形にて127mm×12.7mm×
1.6mmの燃焼テストピースを作製し、米国アンダー
ライターズ・ラボラトリー社のサブジェクト94(UL
94)垂直燃焼試験に従い測定した。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、金属不活性化剤を燐化
合物と、シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系
樹脂から選択される少なくとも1種と共に樹脂に配合す
ることにより、相乗的な難燃化作用が得られるので、難
燃剤の配合量が従来よりも少量で済むため、難燃剤の配
合に由来する樹脂の物性低下が最小限に抑制される。更
に、優れた難燃性を示す樹脂組成物が提供され、電子・
電気製品、OA機器などの用途、各種部品の材料として
好適に使用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/47 KKL C08K 5/47 KKL 5/49 KKM 5/49 KKM C08L 101/00 LTA C08L 101/00 LTA //(C08L 69/00 83:04 27:12 61:04)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(A)〜(E)の各成分を含有する
    ことを特徴とする難燃性樹脂組成物。 (A)ポリカーボネート系樹脂 (B)ポリカーボネート系樹脂以外の樹脂 (C)燐化合物 (D)シリコーン、フッ素系樹脂、及びフェノール系樹
    脂から選択される少なくとも1種 (E)金属不活性化剤
  2. 【請求項2】 (A)成分として、ポリカーボネート系
    樹脂99〜5重量%及び(B)成分としてポリカーボネ
    ート系樹脂以外の樹脂1〜95重量%からなるポリマー
    ブレンド100重量部に対して、(C)成分として、燐
    化合物1〜40重量部、(D)成分として、シリコーン
    及び/又はフッ素系樹脂0.01〜5重量部及び(E)
    成分として、金属不活性化剤0.001〜5重量部を含
    有することを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)成分として、ポリカーボネート系
    樹脂99〜5重量%及び(B)成分として、ポリカーボ
    ネート系樹脂以外の樹脂1〜95重量%からなるポリマ
    ーブレンド100重量部に対して、(C)成分として、
    燐化合物1〜40重量部、(D)成分として、フェノー
    ル系樹脂1〜30重量部及び(E)成分として、金属不
    活性化剤0.001〜5重量部を含有することを特徴と
    する請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 金属不活性化剤が、一般式(I) 【化1】 を有するチアゾール系化合物、一般式(II)又は(III) 【化2】 【化3】 を有するトリアゾール系化合物、一般式(IV) 【化4】 を有するイミダゾール系化合物、一般式(V) 【化5】 を有する硫黄/窒素含有化合物、一般式(VI) 【化6】 を有するフェノール系化合物、ハイドロタルサイト系化
    合物、及びアンチモン系化合物から選択される少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の難燃性樹脂組成物。
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