JPH07296367A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07296367A
JPH07296367A JP6113961A JP11396194A JPH07296367A JP H07296367 A JPH07296367 A JP H07296367A JP 6113961 A JP6113961 A JP 6113961A JP 11396194 A JP11396194 A JP 11396194A JP H07296367 A JPH07296367 A JP H07296367A
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JP
Japan
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magnetic layer
magnetic
thickness
particle size
coercive force
Prior art date
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Application number
JP6113961A
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English (en)
Inventor
Akira Horiguchi
晃 堀口
Nobuo Ishikawa
信夫 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性層を薄くしても高記録密度を実現しつつ
耐久性も向上させることができる磁気記録媒体を提供す
る。 【構成】 非磁性支持体2に強磁性金属粒子4及びバイ
ンダ5を主体とする磁性層3を設けてなる磁気記録媒体
1において、前記磁性層の厚みは0.3μm以下で、そ
の保磁力は1700Oe以上に設定され、前記磁性層中
に含まれる無機顔料の最大粒径は0.2μm以下で、そ
のモース硬度は6以上であり、前記無機顔料のpHは7
以下に設定する。これにより、磁性層を薄くしても記録
密度を向上させて耐久性も高く維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープ、磁気ディ
スク等の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気テープや磁気ディスク等の
磁気記録媒体の内、塗布型の磁気記録媒体は、ポリエス
テル等よりなる非磁性支持体表面に、記録を担う強磁性
粒子及びバインダを主体とする磁性層を形成して構成さ
れている。また、この磁性層中には、更に、テープの耐
摩耗性を向上させる研磨剤や遮光性、導電性及び潤滑性
等を付与させるカーボンブラック等の無機添加物が含ま
れている。
【0003】ところで、近年、磁気テープ、磁気ディス
ク等の磁気記録媒体は、特に高記録密度化がますます進
み、例えば同じテープ幅の記録媒体に、より多くの情報
を記録する必要が生じている。そのためには、必然的に
磁気記録媒体の高磁束密度化、高保磁力化が要求される
が、高保磁力化を推進するとオーバライト消去特性が悪
化するために磁性層の厚みを薄くする必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁性層
の厚みを単純に薄くするだけでは逆に磁気記録特性が劣
化する場合が発生し、これらを両立させることが困難で
ある。
【0005】また、磁性層中の無機添加物の粒径は、磁
気記録媒体に要求される性能に応じて決定されるが、一
般的には記録密度が高くなればなる程、小さい粒径が要
求される。これは粒径が大きくなればなる程、磁性層中
に含まれる無機顔料の粒径と磁性層の厚みの差が少なく
なるために無機顔料の粒度分布の影響を受け、磁性層表
面が粗れてスペーシングロスの影響が大きくなるからで
ある。従って、上述のように高記録密度化が進んで薄膜
化が進む程、磁性層表面の平滑化は重要な要素になって
くるが、実際の表面粗度は無機添加物の粒径の影響をか
なり受けることになる。従って、無機添加物の粒径に関
しては例えば特開平2−123521号公報等に開示さ
れているように、ある程度示されているが、磁性層表面
の平滑性は磁性層の厚みによっても左右されるため、こ
れらを総合的に検討しなければならない。
【0006】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は高記録密度を可能とすると共に表面粗さの抑制及び
耐久性の向上も図ることができる磁気記録媒体を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、磁性層の
厚みを薄くした時の磁気記録特性の劣化の1つの原因
は、磁性層中に含まれる無機顔料の粒径と磁性層の厚み
の差が少なくなるために無機顔料の粒度分布状態が磁性
層の表面状態に直接に影響を与えていることに起因す
る、という知見を得ることによりなされたものである。
【0008】すなわち、第1の発明は、非磁性支持体に
強磁性金属粒子及びバインダを主体とする磁性層を設け
てなる磁気記録媒体において、前記磁性層の厚みは0.
3μm以下で、その保磁力は1700Oe以上に設定さ
れ、前記磁性層中に含まれる無機顔料の最大粒径は0.
2μm以下で、そのモース硬度は6以上であり、前記無
機顔料のpHは7以下に設定するように構成したもので
ある。
【0009】第2の発明は、磁性層の厚みを薄くした時
の磁気記録特性の劣化の他の1つの原因は、非磁性支持
体中のフィラーがカレンダ工程中に非磁性支持体及び磁
性塗膜が圧力を受けて変形する際に、磁性層の表面性に
大きく影響を与えていることに起因する、という知見を
得ることによりなされたものである。
【0010】すなわち、第2の発明は、非磁性支持体に
強磁性金属粒子及びバインダを主体とする磁性層を設け
てなる磁気記録媒体において、前記磁性層の厚みは0.
3μm以下で、その保磁力は1700Oe以上に設定さ
れ、前記非磁性支持体中に含まれるフィラーの最大粒径
が0.2μm以下に設定するように構成したものであ
る。
【0011】第3の発明は、磁性層の厚みを薄くした場
合、磁性層の表面性に大きな影響を与えないためには、
磁性層中の無機添加物の粒径と磁性層の厚みとの間に相
関関係が存在する、という知見を得ることによりなされ
たものである。
【0012】すなわち、第3の発明は、非磁性支持体に
強磁性金属粒子及びバインダを主体とする磁性層を設け
てなる磁気記録媒体において、前記磁性層の厚みをd、
前記磁性層中に含まれる無機添加物の中心粒径をeとそ
れぞれした場合、下記の式 1.0μm>d≧e・3/2 を満足するように構成したものである。
【0013】
【作用】第1の発明によれば、磁性層の厚み、保磁力、
磁性層中の無機顔料の最大粒径、モース硬度、pHを上
述のように規定することにより、高記録密度を達成する
と同時に、走行耐久性も向上させることが可能となる。
【0014】第2の発明によれば、磁性層の厚み、保磁
力、非磁性支持体中のフィラーの最大粒径を上述のよう
に規定することにより高記録密度を達成すると同時に、
磁性層の表面粗れの増加を抑制することができる。
【0015】第3の発明によれば、磁性層の厚みとこの
中に含まれる無機添加物の粒径との関係を上述のように
一定の関係に規定することにより、高記録密度を達成す
ると同時に磁性層の表面の平滑性を高くすることができ
る。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係る磁気記録媒体の一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る
磁気記録媒体を示す断面図である。
【0017】図示するようにこの磁気記録媒体1は、例
えばポリエステルフィルム等よりなる非磁性支持体2を
有し、この一面に強磁性金属粒子4をバインダ5中に分
散してなる磁性層3を形成して構成されている。
【0018】上記磁性層3中には更に、無機添加物とし
て例えばAl23 、Cr23 等よりなる無機顔料7
が混入されている。また、非磁性支持体2中には、所定
の粒径を有する、例えばAl2 CO3 、CaCO3 、S
iO2 等よりなるフィラー8が適当量だけ混入されてい
る。
【0019】第1の発明においては、上記磁性層3の厚
みを0.3μm以下、この磁性層3の保磁力Hcを17
00Oe以上にそれぞれ設定する。更に、磁性層3中に
含まれる無機顔料7の最大粒径を0.2μm以下に、こ
のモース硬度を6以上に、またこのpHを7以下となる
ようにそれぞれ設定する。このように各混入物のパラメ
ータを規定することにより、表面粗さ、記録密度特性を
示す半値反転密度D50、耐久性等を同時に向上させるこ
とができる。
【0020】ここで磁性層3の厚みを0.3μm以下に
する理由は、オーバライト特性及び記録密度特性を向上
させるためであり、保磁力Hcを1700Oe以上にす
る理由は、この値が1700Oe未満では記録密度特性
が劣化してしまうからである。
【0021】ところで、上述のように磁性層3の厚みを
かなり薄くすると、カレンダ工程時にフィルム状の非磁
性支持体2及び磁性塗膜が圧力を受けて変形するが、こ
の時に、磁性塗膜中に含まれる無機顔料7の粒径や硬度
がカレンダ処理終了後の磁性層3の表面平滑性に大きく
影響を与えてしまうことが判明した。そこで、この第1
の発明においては、平滑性を高く維持して耐久性を確保
するために、上記無機顔料7の最大粒径を0.2μm以
下に設定し、且つこのモース硬度を6以上に設定した。
【0022】また、上述のように無機顔料7の粒径を小
さくする程、この分散が困難になり、表面が粗くなって
表面平滑性が逆に劣化してしまう。そこで、無機顔料を
良好に分散する手段を模索したところ、このpH値が7
以下であれば極めて分散性が向上することを見出し、こ
の第1の発明において無機顔料のpH値が7以下になる
ように規定した。尚、粉体等の粒径の規定として平均粒
径がよく用いられるが、実際には粒径はかなり広い範囲
に亘った分布を持つので適正ではなく、従って平均粒径
で規定するのは適当でなく、上述のように最大粒径によ
って無機顔料を規定した。
【0023】また、磁性層3中の無機顔料の含有量は、
特に規定されるものではないが、好ましくは0.5〜2
0重量%の範囲がよい。このように磁気記録媒体の各パ
ラメータを規定することにより、高い記録密度を達成し
つつ磁性層の表面粗れを抑制し、且つ耐久性も向上させ
ることができる。また、これによりデジタル記録特性も
向上させることが可能となる。
【0024】以下に、更に詳しい実施例を挙げて第1の
発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越え
ない限りこの実施例に限定されるものではない。
【0025】第1の発明 (実施例1) <組成> α−Fe(強磁性金属粒子) 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン 10重量部 酸化アルミニウム[無機顔料として] (最大粒径0.2μm、pH4) 8重量部 ステアリン酸 1重量部 ステアリン酸ブチル 1重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 シクロヘキサノン 60重量部
【0026】上記組成物を混合・分散した後、イソシア
ネート系硬化剤を5重量部加え、更に所定時間攪拌して
分散し、混合磁性物を作る。その後、ポリエステルフィ
ルム等よりなる非磁性支持体上にこの混合磁性物を塗布
し、配向処理、カレンダ処理、硬化処理を施し、その
後、所定の工程、例えば裁断等を経て磁気記録媒体を得
た。この場合、磁性層の厚みが乾燥硬化後に0.3μm
になるように磁性塗層の厚みを調整した。
【0027】(実施例2)無機顔料をCr23 に変え
た点及び磁性層の保磁力Hcを1813Oeに僅かに減
らした点を除き、実施例1と同様に形成した。
【0028】(実施例3)磁性層の厚みを0.2μmに
変え、その保磁力を1822Oeに僅かに増加し、無機
顔料の最大粒径を0.1μmに変更した点を除き、実施
例1と同様に形成した。
【0029】(実施例4)磁性層の厚みを0.15μm
に変え、その保磁力を1831Oeに僅かに増加し、無
機顔料の最大粒径を0.1μmに変更した点を除き、実
施例1と同様に形成した。
【0030】(実施例5)磁性層の保磁力を1815O
eに僅かに下げ、無機顔料のpHを7に上げた点を除
き、実施例1と同様に形成した。
【0031】(実施例6)磁性層の保磁力を1821O
eに僅かに下げ、無機顔料のpHを2に下げた点を除
き、実施例1と同様に形成した。
【0032】(実施例7)磁性層の保磁力を1904O
eに僅かに上げた点を除き、実施例1と同様に形成し
た。
【0033】(実施例8)磁性層の保磁力を2044O
eに僅かに上げた点を除き、実施例1と同様に形成し
た。
【0034】(実施例9)磁性層の保磁力を1715O
eに僅かに下げた点を除き、実施例1と同様に形成し
た。
【0035】(比較例1)磁性層の厚みを0.4μmに
変え、その保磁力を1812Oeに僅かに減少させた点
を除き、実施例1と同様に形成した。この場合は、磁性
層の厚みが、本発明の範囲から逸脱して大きくなってい
る。
【0036】(比較例2)磁性層の厚みを1μmに変
え、その保磁力を1808Oeに僅かに減少させ、無機
顔料の最大粒径を0.4μmに変えた点を除き、実施例
1と同様に形成した。この場合は、磁性層の厚み及び無
機顔料の最大粒径が本発明の範囲から逸脱している。
【0037】(比較例3)磁性層の保磁力を1824O
eに変え、無機顔料の最大粒径を0.3μmに変えた点
を除き、実施例1と同様に形成した。この場合は、無機
顔料の最大粒径が本発明の範囲から逸脱している。
【0039】(比較例4)磁性層の保磁力を1806O
eに僅かに減らし、無機顔料の最大粒径を0.4μmに
変えた点を除き、実施例1と同様に形成した。この場合
は、無機顔料の最大粒径が本発明の範囲から逸脱してい
る。
【0040】(比較例5)磁性層の保磁力を1650O
eに変えた点を除き、実施例1と同様に形成した。この
場合は、保磁力が本発明の範囲から逸脱している。
【0041】(比較例6)磁性層の保磁力を1568O
eに変えた点を除き、実施例1と同様に形成した。この
場合は、保磁力が本発明の範囲から逸脱している。
【0042】(比較例7)磁性層の保磁力を1833O
eに変え、無機顔料のpHを9に変えた点を除き、実施
例1と同様に形成した。この場合は、pHが本発明の範
囲から逸脱している。
【0043】(比較例8)磁性層の保磁力を1852O
eに変え、無機顔料のpHを12に変えた点を除き、実
施例1と同様に形成した。この場合は、pHが本発明の
範囲から逸脱している。
【0044】(比較例9)磁性層の保磁力を1821O
eに変え、無機顔料の種類をCaCo3 (モース硬度
3)に変え、実施例1と同様に形成した。この場合は、
モース硬度が本発明の範囲を逸脱している。
【0045】以上のように形成した第1の発明の実施例
1〜9と比較例1〜9の表面粗さ、記録密度を表す半値
反転密度D50、オーバライト消去率、耐久性をそれぞれ
調べたが、その評価結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】ここで、デジタル記録特性はドラムテスタ
を用い、テープ・ヘッド相対速度は3.5m/sec、
ヘッドギャップ長は0.2μmにそれぞれ設定し、トラ
ック幅は18μmのセンダストヘッドを用いた。また、
耐久性の評価方法は、市販のVHSデッキで繰り返し走
行させた時の塗膜の傷付き状態で判断した。○印は傷付
き無し、△印は傷付き有り、×印は塗膜はがれをそれぞ
れ示す。
【0048】図2中において、1は磁気記録媒体として
の磁気テープ、9はテープに沿って回転する回転ドラ
ム、10はテープに記録再生を行なう磁気ヘッド、11
はモータの回転を制御するモータ・サーボコントロー
ラ、12は録画と再生の切替えを行なう録画・再生切替
えスイッチ、13は録画信号を発生する信号発生器、1
4は録画信号を増幅する記録用増幅器、15は再生信号
を増幅する再生用増幅器、16は再生信号を視覚的に見
るためのオシロスコープである。
【0049】尚、記録密度特性は半値反転密度D50を用
いて示した。D50は再生出力が孤立再生パルス波形出力
(低記録密度)の半分になる記録密度で定義した。オー
バライト特性はあらかじめ記録しておいた長波長信号
(3μm)の上に短波長信号(0.5μm)を重ね書き
した時の長波長信号(3μm)の減衰量で表した。
【0050】表1から明らかなように、実施例1〜9に
おいては、表面粗さは3.0〜4.4nm、D50は78
〜105、オーバライト消去率は−17.5〜−20.
3dBで、良好な特性を示している。また、耐久性につ
いても全て○印であり、良好な結果となっている。
【0051】これに対して、表面粗さについては、比較
例3、4、7、8はかなり大きくなって好ましくなく、
特に、比較例3、4に示すように無機顔料の最大粒径が
0.2μmより大きくなると磁性層の表面粗さがカレン
ダ処理後に著しく粗くなり、結果的にD50も劣化する。
【0052】また、記録密度を間接的に示すD50は、比
較例9を除いて非常に劣っており、特に、無機顔料の最
大粒径が0.2μm以下でもpHが7より大きいと、分
散不良により磁性層表面が粗れ、D50が著しく低下す
る。
【0053】また、オーバライト消去率は、各比較例を
通じてそれ程低下はしていないが、比較例1、2に示す
ように磁性層の厚みが大きくなると、低レベルで一定に
なる傾向にある。
【0054】また、耐久性に関しては、比較例3、4、
7、8、9においてはかなり劣っており、特に比較例9
のようにモース硬度が6より小さくなると、著しく耐久
性が劣化する。
【0055】次に、第2の発明について説明する。この
第2の発明の磁気記録媒体の基本構成は、先に図1にお
いて説明したと同様に構成されている。
【0056】特に、この第2の発明においては、上記磁
性層3(図1参照)の厚みを0.3μm以下、この磁性
層の保磁力を1700Oe以上にそれぞれ設定する。更
に、非磁性支持体2中に含まれるフィラー8の最大粒径
を0.2μm以下に設定する。このように各混入物のパ
ラメータを規定することにより、記録密度特性、オーバ
ライト特性、耐久性をそれぞれ向上させることができ
る。上記フィラー8としては、MgO、MgCO3 、C
aCO3 、CaSO4 、BaSO4 、Al23、Si
2 、TiO2 等を用いることができる。
【0057】ここで磁性層3の厚みを0.3μm以下に
する理由は、第1の発明と同様にオーバライト特性及び
記録密度特性を向上させるためであり、保磁力を170
0Oe以上にする理由は、前述と同様、この値が170
0Oe未満では記録密度特性が劣化してしまうからであ
る。
【0058】ところで、上述のように磁性層3の厚みを
かなり薄くすると、カレンダ工程時にフィルム状の非磁
性支持体2及び磁性塗膜が圧力を受けて変形するが、非
磁性支持体2中に含まれるフィラー8がカレンダ処理終
了後の磁性層3の表面平滑性に大きく影響を与えてしま
うことが判明した。そこで、この第2の発明において
は、平滑性を高く維持するためにフィラー8の最大粒径
を0.2μm以下に設定してカレンダ処理時にフィラー
8の影響が磁性層表面に出難いようにした。
【0059】尚、この場合にも粉体等の粒径の規定とし
て平均粒径がよく用いられるが、実際には粒径はかなり
広い範囲に亘った分布を持つので、適正ではなく上述の
ように最大粒径によってフィラーを規定した。
【0060】このように磁気記録媒体の各パラメータを
規定することにより、高い記録密度を達成しつつ磁性層
の表面粗れを抑制することができる。また、これにより
デジタル記録特性も向上させることが可能となる。
【0061】以下に、更に詳しい実施例を挙げて第2の
発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越え
ない限りこの実施例に限定されるものではない。
【0062】第2の発明 (実施例1) <組成> α−Fe(強磁性金属粒子) 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン 10重量部 酸化アルミニウム 8重量部 ステアリン酸 1重量部 ステアリン酸ブチル 1重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 シクロヘキサノン 60重量部
【0063】上記組成物を混合・分散した後、イソシア
ネート系硬化剤を5重量部加え、更に所定時間攪拌して
分散し、混合磁性物を作る。また、フィラーとして最大
粒径0.2μmのAl23 を混入してポリエステル等
よりなる非磁性支持体を予め形成しておき、この非磁性
支持体上に先の混合磁性物を塗布し、以後は先の第1の
発明にて説明したと同様な処理を施して磁気記録媒体を
得た。この場合も、磁性層の厚みが乾燥硬化後に0.3
μmになるように磁性塗層の厚みを調整した。
【0064】(実施例2)磁性層の保磁力を1811O
eに僅かに減らした点、フィラーをCaCO3 に変更し
た点を除き、実施例1と同様に形成した。
【0065】(実施例3)磁性層の保磁力を1816O
eに僅かに減らした点、フィラーをSiO2 に変更した
点を除き、実施例1と同様に形成した。
【0066】(実施例4)磁性層の厚みを0.2μmに
変え、その保磁力を1825Oeに僅かに増加し、フィ
ラーの最大粒径を0.1μmに変えた点を除き、実施例
1と同様に形成した。
【0067】(実施例5)磁性層の厚みを0.15μm
に変え、その保磁力を1829Oeに僅かに増加し、フ
ィラーの最大粒径を0.1μmに変えた点を除き、実施
例1と同様に形成した。
【0068】(実施例6)磁性層の保磁力を1910O
eに僅かに増加した点を除き、実施例1と同様に形成し
た。
【0069】(実施例7)磁性層の保磁力を2051O
eに僅かに増加した点を除き、実施例1と同様に形成し
た。
【0070】(実施例8)磁性層の保磁力を1720O
eに僅かに減らした点を除き、実施例1と同様に形成し
た。
【0071】(比較例1)磁性層の厚みを0.4μmに
変え、その保磁力を1811Oeに僅かに減らした点を
除き、実施例1と同様に形成した。この場合には、磁性
層の厚みが、本発明の範囲から逸脱している。
【0072】(比較例2)磁性層の厚みを1.0μmに
変え、その保磁力を1783Oeに僅かに減らし、更に
フィラーの最大粒径を0.4μmに変えた点を除き、実
施例1と同様に形成した。
【0073】(比較例3)磁性層の保磁力を1829O
eに僅かに増加し、フィラーの最大粒径を0.3μmに
変えた点を除き、実施例1と同様に形成した。この場合
は、フィラーの最大粒径が本発明の範囲を逸脱してい
る。
【0074】(比較例4)磁性層の保磁力を1810O
eに僅かに減らし、フィラーの最大粒径を0.4μmに
変えた点を除き、実施例1と同様に形成した。この場合
は、フィラーの最大粒径が本発明の範囲を逸脱してい
る。
【0075】(比較例5)磁性層の保磁力を1652O
eに僅かに減らした点を除き、実施例1と同様に形成し
た。この場合は、保磁力が本発明の範囲を逸脱してい
る。
【0076】(比較例6)磁性層の保磁力を1569O
eに僅かに減らした点を除き、実施例1と同様に形成し
た。この場合は、保磁力が本発明の範囲を逸脱してい
る。
【0077】以上のように形成した第2の発明の実施例
1〜8と比較例1〜6の表面粗さ、記録密度を表す半値
反転密度D50、オーバライト消去率をそれぞれ調べた
が、その評価結果を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】ここで、測定方法は図2に示す測定系を用
いて第1の発明の場合と全く同様な方法を採用した。表
2から明らかなように実施例1〜8においては、表面粗
さは4.0〜4.9nm、D50は79〜108、オーバ
ライト消去率は−17.5〜−20.3で、比較的良好
な特性を示している。
【0080】これに対して、表面粗さについては比較例
3、4に示すようにフィラーの最大粒径を大きく設定す
ると粗さが過度に大きくなって好ましくない。また、比
較例2のようにフィラーの最大粒径を大きくしても磁性
層の厚みを大きく設定すれば、表面粗さの劣化を防止で
きるが、この場合にはD50が75KFRPIまで低下
し、好ましくない。従って、フィラーの最大粒径は0.
2μm以下でなければならない。
【0081】また、記録密度を間接的に示すD50につい
ては、全ての比較例が65〜75KFRPIと好ましく
ない値となっており、高い記録密度を得ることができな
い。特に、比較例1、2に示すように磁性層の厚みが
0.3μmを超えて大きくなるとD50の値は低いレベル
で一定となる。従って、磁性層の厚みは0.3μm以下
に設定しなければならない。また、オーバライト消去率
に関しては、比較例1、2に示すように磁性層の厚みを
大きくするとある程度の低いレベルで一定となる傾向に
ある。
【0082】このように、磁性層の厚みを0.3μm以
下にし、保磁力Hcを1700Oe以上に設定すること
により、記録密度を大幅に高め、磁性層が薄くなった時
に生ずる磁性層表面の粗れの問題については非磁性支持
体中のフィラーの最大粒径を0.2μm以下に設定する
ことにより解決することができる。
【0083】次に、第3の発明について説明する。この
第3の発明の磁気記録媒体の基本構成は、先に図1にお
いて説明したと同様に構成されている。特に、この第3
の発明においては、磁性層3の厚みをdとし、この磁性
層3中に含まれる無機添加物、例えば無機顔料7の最大
粒径をe(図1参照)とした場合には、下記の式を満足
するように設定されている。 1.0(μm)>d≧e・3/2 ここで粒径eは、中心粒径を意味する。
【0084】すなわち磁性層の厚みを1.0μmより小
さく設定して上記式を満たせば、磁性層表面を平滑な状
態に保つことができる。ここで平滑な状態とは表面粗さ
Raが6.0nm以下、好ましくは5.0nm以下のこ
とを意味する。
【0085】磁性層の厚みdを1.0より小さく設定し
た理由は、この磁性層の厚みdが1.0μm以上になる
と、無機添加物の粒径eが比較的大きくなった場合に、
磁性層の表面粗れやC/N比(キャリア信号対雑音比)
が過度に劣化してしまう。すなわち、関係式d≧e・3
/2のみを満足しただけでは、表面粗れやC/N比が過
度に劣化する場合が生ずる(後述する比較例1、2参
照)。
【0086】このように、前記した式を満足するように
磁性層の厚み、磁性層中に含まれる無機添加物の中心粒
径を規定することにより、メタル塗布媒体やデジタル記
録媒体等の記録媒体において高記録密度媒体を得るため
の高C/N比を確保しつつ磁性層の平滑性も高く維持す
ることができる。
【0087】以下に、更に詳しい実施例を挙げて第3の
発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越え
ない限りこの実施例に限定されるものではない。
【0088】第3の発明 (実施例1) <組成> α−Fe(強磁性金属粒子) 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10重量部 ポリウレタン 10重量部 酸化アルミニウム[無機添加物] (中心粒径0.2μm) 8重量部 ステアリン酸 1重量部 ステアリン酸ブチル 1重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 シクロヘキサノン 60重量部
【0089】上記組成物を混合・分散した後、イソシア
ネート系硬化剤を5重量部加え、更に所定時間攪拌して
分散し、混合磁性物を作る。その後、ポリエステルフィ
ルム等よりなる非磁性支持体上にこの混合磁性物を塗布
し、配向処理、カレンダ処理、硬化処理を施し、その
後、所定の工程、例えば裁断等を経て磁気記録媒体を得
た。この場合、磁性層の厚みが乾燥硬化後に0.3μm
になるように磁性塗膜層の厚みを調整した。この時、磁
性層の厚みdは0.3μmに、また、無機添加物である
酸化アルミニウムの中心粒径eは0.2μmにそれぞれ
設定した。
【0090】(実施例2)磁性層の厚みを0.5μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.3μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。
【0091】(実施例3)磁性層の厚みを0.7μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.4μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。
【0092】(実施例4)磁性層の厚みを0.9μmに
変えた点以外、実施例1と同様に形成した。
【0093】(実施例5)磁性層の厚みを0.9μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.4μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。
【0094】(実施例6)磁性層の厚みを0.9μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.6μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。
【0095】(比較例1)磁性層の厚みを1.0μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.6μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。この場
合、d≧e・3/2は満たすが1.0μm>dは満たし
ていない。
【0096】(比較例2)磁性層の厚みを1.5μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を1.0μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。この場
合、d≧e・3/2は満たすが1.0μm>dは満たし
ていない。
【0097】(比較例3)磁性層の厚みを0.9μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.7μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。この場
合、1.0μm>dは満たすが、d≧e・3/2は満た
していない。
【0098】(比較例4)磁性層の厚みを0.9μm
に、酸化アルミニウムの中心粒径を0.9μmにそれぞ
れ変えた点以外は、実施例1と同様に形成した。この場
合、1.0μm>dは満たすが、d≧e・3/2は満た
していない。
【0099】(比較例5)酸化アルミニウムの中心粒径
を0.3μmに変えた点以外は、実施例1と同様に形成
した。この場合、1.0μm>dは満たすが、d≧e・
3/2は満たしていない。
【0100】(比較例6)酸化アルミニウムの中心粒径
を0.5μmに変えた点以外は、実施例1と同様に形成
した。この場合、1.0μm>dは満たすが、d≧e・
3/2は満たしていない。
【0101】以上のように形成した第3の発明の実施例
1〜6と比較例1〜6の磁性層の表面粗さ、C/N比を
調べたが、その評価結果を表3に示す。
【0102】
【表3】
【0103】ここでC/N比は、10MHzの正弦波を
記録し、再生した時の10MHzの出力と、9MHzの
レベルをノイズレベルとした時の比である。
【0104】表3から明らかなように実施例1〜6にお
いては、磁性層の表面粗さは3.0〜5.9nm、C/
N比は0.2〜1.1でそれぞれ良好な特性を示してい
る。
【0105】これに対して、比較例1、2のようにd≧
e・3/2の関係を満たしても1μm>dの関係を満た
していない場合、或いは比較例3〜6のように1μm>
dの関係を満たしてもd≧e・3/2の関係を満足しな
い場合には、磁性層の表面粗さ及びC/N比ともにかな
り劣っており、良好な特性を示していないことが判明す
る。従って、上述した関係式を全て満たさないと磁性層
表面が粗くなって10MHzのC/N比が劣化し、この
ため高記録密度を達成することができないことが判明す
る。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体によれば次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。第1の発明によれば、磁性層の厚み、保磁
力、磁性層中の無機顔料の最大粒径、モース硬度及びp
Hをそれぞれ所定の範囲内に規定したので、高記録密度
を達成しつつ磁性層の表面粗れを抑制し、且つ耐久性も
向上させることができる。また、これによりデジタル記
録特性も向上させることができる。第2の発明によれ
ば、磁性層の厚み、保磁力、非磁性支持体中に含まれる
フィラーの最大粒径をそれぞれ所定の範囲内に規定した
ので、高記録密度を達成しつつ磁性層の表面粗れを抑制
することができる。また、これによりデジタル記録特性
も向上させることができる。第3の発明によれば、磁性
層の厚みとこの中の無機添加物の粒径との間に所定の関
係を持たせるようにしたので、磁性層の平滑性及びC/
N比を向上させて高記録密度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体を示す断面図であ
る。
【図2】磁気記録媒体の諸特性を測定するための測定系
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…磁気記録媒体、2…非磁性支持体、3…磁性層、4
…強磁性金属粒子、5…バインダ、6…カーボンブラッ
ク、7…無機添加物(無機顔料)、8…フィラー。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体に強磁性金属粒子及びバイ
    ンダを主体とする磁性層を設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、前記磁性層の厚みは0.3μm以下で、その保磁
    力は1700Oe以上に設定され、前記磁性層中に含ま
    れる無機顔料の最大粒径は0.2μm以下で、そのモー
    ス硬度は6以上であり、前記無機顔料のpHは7以下に
    設定されることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体に強磁性金属粒子及びバイ
    ンダを主体とする磁性層を設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、前記磁性層の厚みは0.3μm以下で、その保磁
    力は1700Oe以上に設定され、前記非磁性支持体中
    に含まれるフィラーの最大粒径が0.2μm以下に設定
    されることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性支持体に強磁性金属粒子及びバイ
    ンダを主体とする磁性層を設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、前記磁性層の厚みをd、前記磁性層中に含まれる
    無機添加物の中心粒径をeとそれぞれした場合、下記の
    式 1.0μm>d≧e・3/2 を満足することを特徴とする磁気記録媒体。
JP6113961A 1994-04-28 1994-04-28 磁気記録媒体 Pending JPH07296367A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05258283A (ja) * 1992-03-13 1993-10-08 Sony Corp 磁気記録媒体
JPH05282658A (ja) * 1992-03-31 1993-10-29 Konica Corp 磁気記録媒体
JPH0668449A (ja) * 1992-08-18 1994-03-11 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体

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