JPH0740270B2 - 化学反応情報の記録・検索方法 - Google Patents

化学反応情報の記録・検索方法

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JPH0740270B2
JPH0740270B2 JP62030854A JP3085487A JPH0740270B2 JP H0740270 B2 JPH0740270 B2 JP H0740270B2 JP 62030854 A JP62030854 A JP 62030854A JP 3085487 A JP3085487 A JP 3085487A JP H0740270 B2 JPH0740270 B2 JP H0740270B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、化学反応情報の記録・検索方法に関するもの
であり、さらに詳しくは、化学反応に関与する物質につ
いての関連情報を記録し、検索処理する方法に関するも
のである。
[発明の技術的背景] 近年において、コンピュータの発達に伴ない、化学物
質、特に有機化合物の構造情報の記録方法について各種
の方法が提案され、利用されつつある。今日までに研究
され、解明された有機化合物および有機化学反応は膨大
な量にのぼるが、これらの既知の情報を有効に利用して
公知の化学物質または化学反応を短時間のうちに検索し
たり、さらには所望の特性を有する新規物質の合成方法
を見出すことが望まれている。そのためには、化学物質
および化学反応の表現形態として、技術者にとってその
構造的特徴を把握することが容易な従来の化学構造式の
代りに、コンピュータが処理できる(すなわち、コンピ
ュータが論理判断しうる)表現形態を開発し、利用する
ことが要求されている。
化学物質の記録方法としては、WLN(Wiswesser Linear
Notation)などの線型表記法および結合表による方法が
代表的なものであり、その詳細はたとえば、W.T.Wipke,
S.R.Heller,R.J.Feldmann,E.Hyde(Eds):“Computer
Representation and Manipulation of Chemical Inform
ation"(John Wiley and Sons,New York,1974)[ウィ
プケ、ヘラー、フェルドマン、ハイド(編):「化学情
報のコンピュータ表現および取扱い」(ジョン・ウィリ
ーアンドサンズ社)]に記載されている。結合表(conn
ection table)は、たとえば化学物質の構造式における
各原子の種類、それに結合する相手の原子および結合の
種類などを一覧表にまとめたものであり、上記の線型表
記法に比べて化学物質を原子単位で検索することができ
るとの利点がある。
また、化学物質の構造変化(化学反応)に関する情報を
記録する方法についても提案されているが、今までのと
ころ満足できる表現方法は知られていない。たとえば、
化学反応に関する情報を記録する方法として反応コード
による方法があり、具体的にはJ.Valls,O.Scheiner:“C
hemical Information Systems",E.Ash,E.Hyde(Eds),
(Ellis Horwood Limited,1975)p.241-258[バール、
シャイナー:「化学情報システム」、アッシュ、ハイド
編(エリス・ホアウッド社)]に記載された方法、M.A.
Lobeck,Angew.Chem.Intern.Ed.Engl.,9,578(1970)
[ロベック、アンゲバンテ・ヒェミー・インターナショ
ナル・エディション・イン・イングリッシュ]に記載さ
れた方法、およびH.J.Ziegler,J.Chem.Inf.Comput.Sc
i.,19,141(1979)[ジーグラー、ジャーナル・オブ・
ケミカル・インフォメーション・アンド・コンピューテ
ーショナル・サイエンス]に記載された方法などがあ
る。この方法では化学反応表現の観点が固定されている
ために、新しい化学反応が見い出された場合に記録でき
ないとの欠点がある。また、化学物質の構造情報とその
変化の情報とが別個の形態で記録されているので有効な
情報検索を行なうことができないとの欠点がある。
別に、化学物質の合成経路を設計する立場から案出され
た記録方法も知られている。たとえば、E.J.Corey,R.D.
Cramer,W.J.Howe,J.Am.Chem.Soc.,94,440(1972)[コ
ーリ、クラマー、ホウエ、ジャーナル・オブ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサエティ]、I.Ugi,J.Bauer,J.Braud
t,J.Friedrich,J.Gasteiger,L.Jochum,W.Schubert,Ange
w.Chem.Intern.Ed.Engl.,18,111(1979)[ウギ、バウ
アー、ブラウト、フリードリッヒ、ガスタイガー、ジョ
ッチャム、シューベルト、アンゲバンテ・ヒェミー・イ
ンターナショナル・エディション・イン・イングリッシ
ユ]に記載された方法がある。しかしながら、この方法
は個々の化学反応を記録するのには適していない。
なお、本出願人は虚遷移構造および/または結合表を用
いて化学反応情報を記録保存する方法、また虚遷移構造
および/または結合表に図形処理もしくは演算処理を施
すことにより種々の部分構造を得る方法、さらにはこれ
らを用いて化学反応および反応に関与する物質構造など
を検索処理する方法について既に特許出願している(特
願昭60-177345号、同特願昭60-185386号、同60-197463
号、同60-213184号、同60-221087号等)。
[発明の要旨] 本発明は、化学反応情報と化学反応に関与する物質につ
いての関連情報とを対応づけて、記録・検索するための
処理方法を提供することをその目的とするものである。
特に本発明は、化学反応情報に基づいて化学反応に関与
する物質についての関連情報をコンピュータ処理による
検索および表示記録可能とするための処理方法を提供す
ることをその目的とするものである。
すなわち、本発明は、少なくとも一つの出発物質から少
なくとも一つの生成物質を生ずる化学反応の出発物質の
構造と生成物質の構造とをトポロジカルに重ねあわせ、
(1)出発物質および生成物質に共通して存在するノー
ド間の結合、(2)出発物質のみに存在するノード間の
結合および(3)生成物質のみに存在するノード間の結
合をそれぞれ区別して表わす結合表を作成し、該化学反
応に関与する物質の物質名、分子式、重量、容量、モル
数、純度、物性値、スペクトル情報、立体化学および収
率からなる群より選ばれる関連情報に対応づけられてい
る少なくとも一つの識別符号をこの結合表に付す工程;
得られた結合表を、コンピュータに付設された記録媒体
に記録保存する工程;そして上記の記録保存された結合
表中のノード間の結合と識別符号とを利用してコンピュ
ータでの処理を行なうことにより、化学反応の情報と共
に上記関連情報を検索する工程;を含む化学反応情報の
記録・検索方法にある。
また、本発明は、触媒の関与下にて少なくとも一つの出
発物質から少なくとも一つの生成物質を生ずる化学反応
の出発物質の構造と生成物質の構造とをトポロジカルに
重ねあわせ、(1)出発物質および生成物質に共通して
存在するノード間の結合、(2)出発物質のみに存在す
るノード間の結合および(3)生成物質のみに存在する
ノード間の結合をそれぞれ区別して表わし、さらに触媒
を独立のノードとして表わす結合表を作成し、該化学反
応に関与する物質の物質名、分子式、重量、容量、モル
数、純度、物性値、スペクトル情報、立体化学および収
率からなる群より選ばれる関連情報に対応づけられてい
る少なくとも一つの識別符号をこの結合表に付す工程;
得られた結合表を、コンピュータに付設された記録媒体
に記録保存する工程;そして上記の記録保存された結合
表中のノード間の結合、触媒のノードそして識別符号を
利用してコンピュータでの処理を行なうことにより、化
学反応の情報と共に上記関連情報を検索する工程;を含
む化学反応情報の記録・検索方法にもある。
本発明の方法によれば、出発物質、生成物質さらには触
媒などの化学反応に関与する物質についての関連情報
(本発明においては、物質名、分子式、重量、容量、モ
ル数、純度、物性値、スペクトル情報、立体化学および
収率から選ばれる一以上の情報をいう)を、固有の識別
符号として虚遷移構造から導かれた結合表に付すことに
より、この識別符号を介して化学反応情報と関連情報と
を随時対応づけ、記録し、検索することができる。
上記の虚遷移構造(imaginary transition structure
s、以下においてITSと略称する)とは、化学反応に関与
する物質の構造変化を、(1)出発物質のみに存在する
結合、(2)生成物質のみに存在する結合および(3)
両者に共通に存在する結合からなる三種類に区別して表
わした二次元もしくは三次元の構造図(図形)をいう。
この構造図は、化合物についての従来の構造式および三
次元的構造図に準じて技術者が視覚的になじみやすく、
また容易に理解できる形態で化学反応を表わすことがで
きるものである。
また、結合表(connection table)は、化学反応におけ
るノードの種類、該ノードに結合する相手ノードおよび
上記三種類に区別して表わしたこれらノード間の結合な
どの組合せからなる簡単かつ明瞭な一覧表であり、そし
てこの結合表は化学反応情報をたいして大きな容量を必
要とせずに記録媒体に蓄積保存することができるもので
ある。特に、登録形態として結合表を用いることにより
コンピュータによる情報の処理が容易となり、化学反応
の登録を簡便に行なうことができるためこれらの情報の
蓄積、管理が容易となる。
上記虚遷移構造および結合表において、化学反応は基本
的に原子、原子団などからなるノード(節、node)とノ
ードとの間の結合についての簡易な表現で表わされ、か
つ反応系におけるノード間の結合は上記三種類に区別し
て表わされている。従って、コンピュータに登録された
虚遷移構造および結合表は、化学反応のみならず反応に
関与する化学物質(反応の出発物質および生成物質等)
についての情報も包含している。
また、本発明においては、上記結合表(そして虚遷移構
造)にさらに識別符号を付して、この識別符号に出発物
質の使用量、生成物質の収率、触媒の量あるいはこれら
物質の各種の物性(融点、沸点等)、立体化学などを対
応づけておくことにより、反応に関与する物質について
の関連情報(これを『単位情報項目』と呼ぶ)を該化学
反応と対応させて容易に引き出すことができる。すなわ
ち、上記の形態で記録保存された化学反応情報を検索し
て一つの化学反応を引き出した場合に、さらに識別符号
に基づいて関連情報を簡単に導き出すことができる。こ
の関連情報の入手は、化学反応の包括的な理解、実施お
よび生成物質等の理解、応用性を知る上で大きな助けと
なるものであり、反応情報の利用性および汎用性を高め
ることができる。
特に、識別符号をノードおよび/または結合に付すこと
により、各関連情報を出発物質、生成物質さらには触媒
それぞれと明確に対応づけることができる。
識別符号が付された結合表(そして虚遷移構造)は、コ
ンピュータに記録保存したり、更には白紙に記録した
り、CRTなどの画面に表示することができる。また、こ
れらの関連情報は虚遷移構造等とともにあるいは単独
で、白紙に記録したり、CRTなどの画面に表示したり、
更には適当な記録媒体に記録保存することができる。
さらに、化学反応情報を処理する際に、触媒に関する情
報を如何に処理するかということは大きな問題である
が、本発明者は触媒について種々検討した結果、情報処
理上少なくとも二種類の触媒が存在することを見い出し
た。本発明によれば、触媒の種類によらず反応過程にお
ける触媒の役割を的確に記述することができる。すなわ
ち、反応に携わる触媒を独立のノードとして表わすこと
により、結合表(そして虚遷移構造)は触媒についての
情報をも包含する。また、この場合には反応過程におけ
る触媒の作用を虚遷移構造上で明示することができる。
そして、登録された反応情報に基づいて化学反応に関す
る情報検索を短時間のうちに効率良く行なうことができ
るため、技術者の個々の研究において情報の収集、調査
等に要する時間を短縮化し、かつ得られる情報の密度を
高めて、研究を効率的に進めることができる。
これらの利点に加えて、本発明の方法においては、化学
反応情報とこれに対応づけられている関連情報とを組み
合わせて利用することにより、更には反応に関与する物
質情報をも合わせて利用することにより、薬品製造等に
たずさわる技術者にとって要望が大である化学物質の構
造解析、分子設計(molecular modeling)、有機合成経
路設計(heuristic analysis of organic synthesis)
を行なうことが可能である。さらに、化学物質の部分構
造検索、構造−活性相関、未知化合物の構造自動決定、
および複雑な化合物をある条件下で反応させた場合の反
応機構および反応生成物の予測(mechanistic evaluati
on of organic reaction)などを短時間のうちに十分実
用可能な範囲内で行なうことが可能である。
[発明の構成] 本発明の化学反応情報の記録・検索処理方法において
は、ノード間の結合を出発物質のみに存在する結合、生
成物質のみに存在する結合および両者に共通に存在する
結合からなる三種類に区別して表わした虚遷移構造およ
び/または結合表として記述されている化学反応情報に
さらに固有の識別符号を付す操作、および反応に関与す
る物質についての関連情報に同一の識別符号を付して対
応づける操作が行なわれ、これにより、反応情報と関連
情報とが識別符号を介して対応づけられる。
以下に、本発明の方法を酢酸エチルを塩酸によって加水
分解する反応を例に挙げて説明する。
この化学反応は、 CH3COOCH2CH3+H2O+HCl →CH3COOH+CH3CH2OH+HCl (反応式1) で表わされる。反応の虚遷移構造(ITS)はたとえば以
下のように表わすことができる。
ここで、 出発物質および生成物質に共通して存在する結合を表わ
し、 出発物質にのみ存在する結合を表わし、そして iii)記号…は、生成物質にのみ存在する結合を表わし
ている。
すなわち、虚遷移構造(ITS)とは、出発物質の構造と
生成物質の構造とをトポロジカルに重ね合わせて、各ノ
ード間の結合を上記i)〜iii)の三種類で区別した二
次元もしくは三次元の構造をいう。なお、『トポロジカ
ルに重ね合わせる』とは具体的に、出発物質の構造に現
れるノードと生成物質の構造に現れるノードとを一致さ
せてこれらの構造を一つに組み合わせることをいう。
上記の虚遷移構造(ITS)において、化学反応に関与す
る物質のノードは、原系(出発物質群)および生成系
(生成物質群)に含まれる原子を単位として表わされて
いてもよいし、あるいはメチル基[上記ノード(1)、
(5)]、メチレン基[上記ノード(4)]のような官
能基などの原子団単位で表わされてもよい。また、化学
反応を表現するに際して、原系および生成系に現れるノ
ードが一部省略して表わされていてもよい。
また、三種類の結合の区別は上記i)〜iii)のような
記号による表示に限定されるものではなく、たとえば数
字(1、2、3)等の簡単な文字による表示、あるいは
色彩(黒色、赤色、緑色)による色分け表示など利用者
が五感により判断でき、かつコンピュータ処理が可能で
ある限り、いかなる手段が用いられていてもよい。
以下本明細書において、 i)出発物質および生成物質に共通の結合 を『無色の結合』または恒結合(par-bond)と呼び、 ii)出発物質にのみ存在する結合 を『出結合』(out-bond)と呼び、 iii)生成物質にのみ存在する結合(記号…)を『入結
合』(in-bond)と呼び、 そして、出結合と入結合とを総称して『有色の結合』と
呼び、また虚遷移構造に現れるこれら三種の結合を総称
して『虚結合』と呼ぶことにする。
具体的に、虚遷移構造に現れる結合の種類を第1表にま
とめて示す。なお、第1表において横の数値は結合の出
入の指標を意味する。
第1表において、たとえば記号『…』で表わされた結合
は単入結合(single in-bond)であって、一対の数字
(0+1)で表わすことができる。ここで、0は反応前
の原系において結合が存在しないことを意味し、+1は
反応後の生成系において単結合が生じていることを意味
する。同様にして、 で表わされた結合は単出結合(single out-bond)であ
って(1−1)で表わし、反応前の原系において単結合
が存在するが反応後の生成系において単結合が消滅して
いることを意味する。また、(2−1)で表わされる結
合は単出の二重結合(double bond singly cleaved)で
あり、 で表記される。
このように結合の種類はまた、一対の数字:(a,b)
[ただし、aは出発物質における結合多重度を表わす整
数であり、bは化学反応における結合多重度の変化を表
わす整数である] で表わすことができ、これを『複素結合数』(complex
bond number)または『虚多重度』(imaginary multipl
icity)と呼ぶことにする。なお、(a,b)の表記のうち
コンマ(,)は省略してもよい。この表記によれば、結
合多重度が二以上であっても簡潔に表わすことができ
る。また、記憶容量をそれほど必要としなく、かつ直接
にコンピュータ処理が可能である点で化学反応の記録保
存に特に好ましいものであり、以下に述べる結合表の作
成に際して好適に用いられる表現方法である。
虚遷移構造には反応に関与する物質についての関連情報
(単位情報項目)に対応づけられている識別符号が付さ
れる。
ここで、反応に関与する物質とは具体的に、出発物質
(反応式1においては酢酸エチル)、生成物質(酢酸)
および触媒(塩酸)を意味する。また、単位情報項目と
は、これらの物質の分子式、名称、重量、容量、モル
数、純度、物性(融点、沸点、比重等)、スペクトル情
報(可視、UV、IR、NMR、マススペクトル等)、立体化
学(R、S、シス、トランス等)、さらに生成物質の場
合には収率などを意味する。なお、触媒をITS中に記述
しない場合には単位情報項目に触媒を含ませることがで
きる。
これらの単位情報項目のうちの少なくとも一つと対応づ
けられた識別符号が少なくとも一つ虚遷移構造に付され
る。
識別符号としては、ITS1に示したように、[−1]、
[+1]、[#1]などの記号が用いられる。ここで、
『−』は出発物質を、『+』は生成物質を、『#』は触
媒を意味し、二種以上の出発物質(または生成物質また
は触媒)について単位情報項目を対応づける場合には通
し番号が付される。
ただし、識別符号は上記の記号に限定されるものではな
く、虚遷移構造に表わされているノード、結合と混同が
生じずかつコンピュータが可読な限り任意の数値、アル
ファベット、その他の記号およびこれらの組合せを用い
ることができる。
識別符号は、ITS1に示したように、該物質中で反応の核
となるノード(酢酸エチルおよび酢酸におけるノード
(2)C、塩酸におけるノード(11)Cl)に附随させる
ことができる。あるいは反応の核となる結合に附随させ
てもよい。上記ITS1においてはたとえば、酢酸エチルで
あればノード(2)(3)間の 酢酸であればノード(2)(7)間の結合(…)、塩酸
であればノード(10)(11)間の にそれぞれ対応する識別符号を付すことができる。
虚遷移構造中のノードまたは結合に識別符号を付すこと
により、単位情報項目との対応づけをより一層明確にす
ることができる。
あるいは識別符号は、以下に示すように、原系および生
成系を抽出する操作[それぞれ、『原系への投影』(pr
ojection to the starting stage、PSと略称する)、
『生成系への投影』(projection to the product stag
e、PPと略称する)]を行なうことにより得られる出発
物質および生成物質に付してもよい。この場合に、理解
しやすいようにPS操作により得られる物質には『−』お
よび『#』の識別符号を付し、PP操作により得られる物
質には『+』および『#』の識別符号を付すのが好まし
い。
また、識別符号は、PS操作およびPP操作自体と対応づけ
られていてもよい。
なお、PS操作は虚遷移構造(ITS1)から入結合(記号
…)を無視して出結合 を恒結合とみなす操作であり、PP操作はITS1から出結合
を無視して入結合を恒結合とみなす操作である。PS操作
およびPP操作の詳細については前記特願昭60-185386号
明細書に記載されている。
化学反応はまた、各ノード、該ノードに結合する結合相
手のノードおよび該ノード間の結合に関する情報を含む
結合表(connection table)として表わすことができ
る。
上記エステルの加水分解反応についての結合表を第2表
に示す。なお、結合表は各ノードの二次元座標(xy座
標)に関する情報をも包含している。
第2表に示すように、結合表は加水分解反応に関与する
原系(酢酸エチル、水、塩酸)および生成系(酢酸、エ
タノール、塩酸)について、全てのノード、その二次元
座標(ノード(1)を原点にとってある)、各ノードに
結合する全てのノードおよびこれらノード間の結合の種
類がノード番号順に記載された一覧表である。
また、本発明において結合表には、反応に関与する物質
についての単位情報項目と対応づけられている識別符号
が付される。第2表では、ノードに出発物質、生成物質
および触媒それぞれについての識別符号(−1、+1、
#1)が付されている。結合表に付す場合にも、前記と
同様に識別符号はこれらの記号に限定されるものではな
く、またノード以外の結合などに付すこともできる。
上記のように反応の虚遷移構造に基づいて結合表を作成
することが可能であり、逆に結合表が各ノードの位置情
報を含んでいる場合には結合表から虚遷移構造を作成す
ることができる。換言すれば、虚遷移構造と結合表と
は、化学反応情報の登録および表示形態として表裏一体
の関係をなすものと言える。結合表には、上記のように
各ノードの位置座標等に関する入力情報が併記されてい
てもよい。
次に、触媒の取扱いについて説明する。
触媒は、その作用上記大きく二種類に分類することがで
きる。第一は、上記酢酸エチルの加水分解反応(反応式
1)における塩酸のように、反応の前後(ITS1にPSおよ
びPP操作を施すことにより得られる)におけるHClは分
子種としては同一であるが、ノードに番号を付して区別
した場合にはそれぞれ別個のノードを含んでいる(ITS1
参照)場合である。化学的には同一であるために触媒と
みなされる。このように、分子種としては同一であるが
ノードの異なるものが原系および生成系の両方に現れる
場合に、この物質を第一種触媒と称する。
第二は、反応の前後において分子種およびノードとも同
一であり、ITSにおいては恒結合のみからなる独立の部
分構造して現れる。独立部分構造とは、ITSの他の部分
と全く結合関係を持たない一群のノードよりなる部分構
造をいう。このような恒結合で結ばれた独立部分構造
は、ITSにPSおよびPP操作を施した場合に原系および生
成系にもそのままの形で出現するため、触媒とみなすこ
とができる。これを、第二種触媒と称する。単一のノー
ドよりなる独立部分構造も第二種触媒に含まれる。
第二種触媒について、具体的にシクロヘキセンをパラジ
ウム触媒を用いて水素添加してシクロヘキサンを得る反
応を例に挙げて説明する。
この化学反応は、次のような反応式で表わされる。
反応の虚遷移構造はたとえば以下のように表わすことが
できる。
ITS2に対応する結合表を第3表に示す。なお、第3表に
おいて表示座標は省略されている。
触媒Pdは、上記ITS2において独立部分構造[単一のノー
ド(9)]として現れる。ITS2にPSおよびPP操作を施す
と、以下に示す原系および生成系が得られる。
このように有色の結合(入結合および出結合)を含まな
い独立部分構造は触媒とみなす。独立部分構造であるか
否かは、たとえば結合表で結合関係をたどっていくこと
により判断、検出することができる。
また、ITS2に付した識別符号[−1]と対応させて、原
系のシクロヘキセンに関する単位情報項目を格納するこ
とができ、[+1]と対応させて生成系のシクロヘキサ
ンに関する単位情報項目を格納することができる。同様
に、[#1]と対応させて触媒Pdの単位情報項目を格納
することができる。そして、ITS2で表わされた反応情報
の利用に際してはこれらの識別符号を介して単位情報項
目を得ることができる。
上記反応における触媒の作用は、次のような二段階の素
反応に分解することにより容易に理解することができ
る。ここで、ノードの過不足を防ぐために反応式2に現
われる全てのノードを最初から取り上げることにする。
各素反応についてITS2-1およびITS2-2が得られる。ま
た、これらのITSに対応する結合表をまとめて第4表に
示す。
上記虚遷移構造および結合表から、触媒Pdは、ITS2-1お
よび2-2においては反応に関与しているが、全過程のITS
2においては独立ノードであることが明らかである。
なお、ITS2は、図形上でITS2-1と2-2を重ね合わせるこ
とにより得ることができる。あるいは、結合表に(a,
b)で表わされたノード間の結合に次のような演算処理
を行なうことにより、結合関係としても得ることができ
る。
各段階の反応における各ノード間の結合が、一対の数字
(aij k,bij k)[ただし、kは1≦k≦nの範囲の正整
数であり、nは全反応の総段階数を表わす2以上の正整
数であり、iおよびjはそれぞれノード番号を表わし、
aij kはk段階の反応の出発物質におけるノードiとj間
の結合の多重度を表わす整数であり、bij kはk段階の反
応におけるノードiとj間の結合の多重度の変化を表わ
す整数である]で表わされているとき、 aij 1m=aij 1 bij 1m=bij 1+bij 1+1+…+bij m-1+bij m [ただし、lおよびmはそれぞれ1≦l≦m≦nなる条
件を満足する正整数であり、iおよびjはそれぞれノー
ド番号を表わし、aij lmは1段階からm段階までの反応
の出発物質におけるノードiとj間の結合の多重度を表
わす整数であり、bij lmは1段階からm段階までの反応
におけるノードiとj間の結合の多重度の変化を表わす
整数である] なる演算を行なう。
上記多段階反応のITSおよび結合表の詳細は、本出願人
による特願昭60-203690号明細書に記載されている。
識別符号の付された結合表のコンピュータへの登録は、
コンピュータ内の主記憶装置に記録保存することにより
行なってもよいし、あるいは適当な記録媒体(磁気ディ
スク、光ディスク、磁気テープなど)を介して記録保存
してもよい。識別符号で対応づけられた単位情報項目も
同様にして別個に記録保存することができる。
また、登録された結合表は識別符号を介して単位情報項
目と対応づけた後、単位情報項目と一緒に適当な記録装
置によりプレインペーパーなど各種の記録材料上に記録
したり、あるいはコンピュータや電子機器に接続したカ
ラーブラウン管などに表示(グラフィックディスプレ
イ)することができる。
以下に、本発明を実施例を用いて更に説明する。
[実施例1]ナフタレンの臭素化反応 ナフタレンを臭素化して1−ブロモナフタレンを得る反
応において、出発物質としてナフタレン512gおよび臭素
707gを用いて1−ブロモナフタレン600〜620g(収率72
〜75%、基準:ナフタレン)が得られる。
この反応の虚遷移構造を以下のように表わした。
ITS3に示すように、3つの識別符号[−1]、[−2]
および[+1]をノードに付した。一方出発物質につい
ての単位情報項目として、ナフタレンの重量512gに識別
符号[−1]を、臭素の重量707gに識別符号[−2]
を、生成物質についての二つの単位情報項目として1−
ブロモナフタレンの重量および収率に識別符号[+1]
を付した。これにより、識別符号[−1]、[−2]お
よび[+1]を介してITSの情報と各単位情報項目とが
対応づけられた。
また、ITS1にPS操作を施すことにより、原系を得た。
識別符号[−1]を介して、出発物質であるナフタレン
の構造式と上記単位情報項目とが対応づけられた。ま
た、識別符号[−2]を介して、出発物質である臭素の
構造式と上記単位情報項目とが対応づけられた。
ITS1にPP操作を施すことにより、生成系を得た。なお、
理解しやすくするためにプラスの識別符号のみを残し
た。
識別符号[+1]を介して、生成物質の構造式と上記単
位情報項目とが対応づけられた。
[実施例2] 実施例1のITS3を結合表により表わした。得られた結果
を第5表に示す。識別符号と単位情報項目との対応は実
施例1と同じである。なお、第5表において表示座標は
省略されている。
[実施例3]ベンゼンのフリーデルクラフツ反応 この化学反応は、次のように表わされる。
この反応の虚遷移構造を以下のように表わした。
また、ITS4に対応する結合表を作成した。なお、第6表
において表示座標は省略されている。
ITS4および結合表から、Al Cl3は独立部分構造でありか
つ有色の結合を含まないので触媒として検出された。ま
た、ITS4および結合表に付された識別符号[−1]、
[−2]、[+1]および[#1]はそれぞれ相応する
単位情報項目と対応づけられた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの出発物質から少なくとも
    一つの生成物質を生ずる化学反応の出発物質の構造と生
    成物質の構造とをトポロジカルに重ねあわせ、(1)出
    発物質および生成物質に共通して存在するノード間の結
    合、(2)出発物質のみに存在するノード間の結合およ
    び(3)生成物質のみに存在するノード間の結合をそれ
    ぞれ区別して表わす結合表を作成し、該化学反応に関与
    する物質の物質名、分子式、重量、容量、モル数、純
    度、物性値、スペクトル情報、立体化学および収率から
    なる群より選ばれる関連情報に対応づけられている少な
    くとも一つの識別符号をこの結合表に付す工程; 得られた結合表を、コンピュータに付設された記録媒体
    に記録保存する工程; そして 上記の記録保存された結合表中のノード間の結合と識別
    符号とを利用してコンピュータでの処理を行なうことに
    より、化学反応の情報と共に上記関連情報を検索する工
    程; を含む化学反応情報の記録・検索方法。
  2. 【請求項2】上記結合表中のノード間の結合を一対の数
    字(a,b)[ただし、aは出発物質における結合多重度
    を表わす整数であり、bは化学反応における結合多重度
    の変化を表わす整数である]によって区別して表わす特
    許請求の範囲第1項記載の化学反応情報の記録・検索方
    法。
  3. 【請求項3】上記識別符号が、化学反応の出発物質およ
    び生成物質からなる群より選ばれる少なくとも1つの物
    質についての関連情報に対応するものである特許請求の
    範囲第1項記載の化学反応情報の記録・検索方法。
  4. 【請求項4】触媒の関与下にて少なくとも一つの出発物
    質から少なくとも一つの生成物質を生ずる化学反応の出
    発物質の構造と生成物質の構造とをトポロジカルに重ね
    あわせ、(1)出発物質および生成物質に共通して存在
    するノード間の結合、(2)出発物質のみに存在するノ
    ード間の結合および(3)生成物質のみに存在するノー
    ド間の結合をそれぞれ区別して表わし、さらに触媒を独
    立のノードとして表わす結合表を作成し、該化学反応に
    関与する物質の物質名、分子式、重量、容量、モル数、
    純度、物性値、スペクトル情報、立体化学および収率か
    らなる群より選ばれる関連情報に対応づけられている少
    なくとも一つ識別符号をこの結合表に付す工程; 得られた結合表を、コンピュータに付設された記録媒体
    に記録保存する工程; そして 上記の記録保存された結合表中のノード間の結合、触媒
    のノードそして識別符号を利用してコンピュータでの処
    理を行なうことにより、化学反応の情報と共に上記関連
    情報を検索する工程; を含む化学反応情報の記録・検索方法。
  5. 【請求項5】上記結合表中のノード間の結合を一対の数
    字(a,b)[ただし、aは出発物質における結合多重度
    を表わす整数であり、bは化学反応における結合多重度
    の変化を表わす整数である]によって区別して表わす特
    許請求の範囲第4項記載の化学反応情報の記録・検索方
    法。
  6. 【請求項6】上記識別符号が、化学反応の出発物質、生
    成物質および触媒からなる群より選ばれる少なくとも1
    つの物質についての関連情報に対応するものである特許
    請求の範囲第4項記載の化学反応情報の記録・検索方
    法。
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