JPH0744764B2 - 直流モータの回生判別方法 - Google Patents

直流モータの回生判別方法

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JPH0744764B2
JPH0744764B2 JP24013893A JP24013893A JPH0744764B2 JP H0744764 B2 JPH0744764 B2 JP H0744764B2 JP 24013893 A JP24013893 A JP 24013893A JP 24013893 A JP24013893 A JP 24013893A JP H0744764 B2 JPH0744764 B2 JP H0744764B2
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勝久 藤田
智彦 中村
峰夫 尾関
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Meidensha Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は直流モータの回生判別
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電気車の走行用の直流モー
タにおいて同モータを発進加速させる場合又は逆転駆動
させる場合、まず、現時点で回生制動が可能かどうか判
断し、可能な場合には回生制動を実行しやがて回生制動
ができなくなった時、力行(プラギング)に移るように
なっている。反対に、可能でない場合には直ちに力行
(プラギング)を行うようになっている。
【0003】そして、前記回生制動が可能かどうかの判
断は、まず、回生コンタクタを離落した状態で走行用モ
ータの界磁巻線を一定時間予備励磁しその予備励磁に基
づいて生じた発電電流の値が予め定めたレベル以上の場
合には回生制動が可能と判断し、反対にレベル以下の場
合には回生制動ができないと判断するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記したよ
うに判断するにあたっては、一定時間(50〜100ミ
リ秒)、走行用モータの界磁巻線を予備励磁する必要が
あることから、回生制動すべきか、力行(プラギング)
すべきかの判断はその予備励磁をしている時間遅れてい
た。
【0005】特に発進加速すべき場合には、その判断後
に回生コンタクタを投入し力行状態にするため回生制動
の無い車両の制御と比較して前記予備励磁期間+判別期
間+電源励磁のための回生コンタクタ投入遅れ期間の合
計時間(約300ミリ秒程度)の分だけ遅れるため、通
常の車両よりも操作性が劣り省エネ効果の高い回生制動
の普及の妨げとなっていた。
【0006】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、従来の判別方法と全く異な
る方法を採用して、回生制動が可能か否かの判断をより
迅速かつ確実に行い得る直流モータの回生判別方法を提
供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、直流モータを静止した状態から一定
時間だけ直流電源を投入した後遮断し、直流電源を投入
した時点又は遮断した時点から予め定めた時間経過後の
電機子電流値を求め基準値として用意し、直流モータの
直流電源を投入する際、前記一定時間だけ直流電源を投
入した後遮断し、その投入遮断後であって前記予め定め
た時間経過後における直流モータの電機子電流を検出
し、その検出値と前記予め用意した基準値と比較し、検
出値が基準値より大きいとき、回生制動が可能とし、検
出値が基準値より小さいとき、回生制動ができないとす
る直流モータの回生判別方法をその要旨とする。
【0008】又、第2の発明は、直流モータを静止した
状態から予め定めた第1の時間だけ直流電源を投入した
後遮断し、直流電源を投入した時点又は遮断した時点か
ら直流モータの電機子電流が消失する前の予め定めた第
2の時間経過後に予め定めた第3の時間だけ直流電源を
投入した後遮断し、第3の時間に基づいて直流電源を投
入した時点又は遮断した時点から予め定めた第4の時間
経過後の電機子電流値を予め求め基準値として用意し、
直流モータの直流電源を投入する際、前記第1の時間だ
け直流電源を投入した後遮断し、直流電源を投入した時
点又は遮断した時点から前記第2の時間経過後に、前記
第3の時間だけ直流電源を投入した後遮断し、その投入
遮断後であって前記第4の時間経過後における直流モー
タの電機子電流を検出し、その検出値と前記予め用意し
た基準値と比較し、検出値が基準値より大きいとき、回
生制動が可能とし、検出値が基準値より小さいとき、回
生制動ができないとする直流モータの回生判別方法をそ
の要旨とする。
【0009】
【作用】第1の発明において、直流モータの電源を一定
時間投入した後遮断すると、直流モータの電機子電流の
立下りは同モータの回転方向とトルクの方向の相違に基
づく電機子電圧によって異なり、回転方向とトルクの方
向が異なる場合にはその立下りが緩やかになり、反対に
方向が同じ場合にはその立下りが急になる。そして、そ
の投入遮断後であって予め定めた時間経過後における直
流モータの電機子電流を検出し、その検出値が予め用意
した基準値より大きいとき回生制動が可能であると判断
し、検出値が予め用意した基準値より小さいとき回生制
動が不可能であると判断する。
【0010】又、第2の発明において、直流モータの電
源を第1の時間投入した後遮断すると、直流モータの電
機子電流の立下りは同モータの回転方向とトルクの方向
の相違に基づく電機子電圧によって異なり、回転方向と
トルクの方向が異なる場合にはその立下りが緩やかにな
り、反対に方向が同じの場合にはその立下りが急にな
る。そして、その投入遮断後であって予め定めた第2の
時間経過後に予め定めた第3の時間だけ再度電源を投入
した後遮断し、更に第4の時間経過後における直流モー
タの電機子電流を検出する。このように所定時間を隔て
て2回電源を投入することにより、その検出値が予め用
意した基準値より大きいとき回生制動が可能であると判
断し、検出値が予め用意した基準値より小さいとき回生
制動が不可能であると判断する判別精度が向上する。
【0011】本発明は以下のような実験結果に基づいて
なされたものである。すなわち、第6図に示す回路構成
でスイッチ1をオンして直巻直流モータ2を2000r
pm以上に正回転させた後、スイッチ1をオフさせると
ともに、正逆転切換用のコンタクタ3,4を矢印方向に
切換える(逆方向励磁)。モータ2が前記2000rp
mにまで減速した時、スイッチングトランジスタ5を1
ミリ秒間ドライブさせる。そして、スイッチングトラン
ジスタ5がドライブしたと同時にモータ2の電機子に流
れる電流を測定した結果、第7図に示す波形Pr200
0となった。
【0012】同様に、モータ2が1000rpm及び0
rpmに減速した場合にも前記と同様にスイッチングト
ランジスタ5をドライブしてモータ2の電機子に流れる
電流を測定しその波形Pr1000、P0を求めた。
【0013】次に、スイッチ1をオンして直巻直流モー
タ2を2000rpm以上に正回転させた後、正逆転切
換用のコンタクタ3,4をそのまま(順方向励磁)にし
てスイッチ1のみをオフさせる。モータ2が前記200
0rpmにまで減速した時、スイッチングトランジスタ
5を1ミリ秒間ドライブさせる。そして、スイッチング
トランジスタ5をドライブすると、モータ2の電機子に
流れる電流は第7図に示す波形Pf2000となった。
【0014】同様に、モータが1000rpmに減速し
た場合にも前記と同様にスイッチングトランジスタ5を
ドライブしてモータ2の電機子に流れる電流を測定しそ
の波形Pf1000を求めた。
【0015】この実験結果から、モータ2の回転数、励
磁方向と電機子電流との関係は電流の立上り、立下りで
電機子電圧の影響を受け、逆方向励磁においては200
0rpmと1000rpmにおける電機子に流れる電流
値は0rpmにおける電機子に流れる電流値より大きく
回転数が大きい程、電機子に流れる電流の立下りは緩や
かになり、順方向励磁においては2000rpmと10
00rpmにおける電機子に流れる電流値は0rpmに
おける電機子に流れる電流値より小さく回転数が大きい
程、電機子に流れる電流の立下りは急となることがわか
った。
【0016】又、残留磁気の大小、モータの回転方向の
相違、及びフライホイールの電圧降下の差等の諸条件を
変化させた場合においても上記とほぼ同様な波形が求め
られた。
【0017】すなわち、モータ2を逆方向励磁して求め
た電流波形の立下り状態において0rpmの回転数にお
ける電機子に流れる電流値より大きい電流値の状態にあ
るモータ2は同モータ2の回転方向とトルクの方向が逆
となりそれに基づく電機子電圧によってその立下りが緩
やかになり、その結果、回生制動が可能となることがわ
かる。
【0018】従って、前記トランジスタ5のドライブ開
始後、一定時間経過した時の電機子に流れている電流値
と予め求めた前記0rpmの回転数におけるその時の電
流値の大小を比較することによってその時点において回
生制動が可能か、それとも、力行(プラギング)でなけ
ればならないかどうか判別できることがわかる。
【0019】さらに、本願発明者は前記トランジスタ5
を1ミリ秒間ドライブさせた後、電機子電流が立下って
行く途中でドランジスタ5を3ミリ秒間再びドライブさ
せその電機子電流の立下りを0rpm、800rpm及
び1600rpmの回転数の場合について比較した結
果、第8図に示すように0rpmにおける立下りの電機
子電流の値と各回転数における立下りの電機子電流の値
との差が大きくなることを見い出した。従って、このこ
とからトランジスタ5を2回ドライブさせて、その電機
子電流値を用いて回生制動が可能か、それとも、力行
(プラギング)でなければならないかどうか判別を行う
ものとすればより精度の高い判別ができることがわか
る。
【0020】
【実施例】以下、この発明の直流モータの回生判別方法
をバッテリフォークリフトに適用した一実施例を図面に
従って説明する。
【0021】第1図はバッテリフォークリフトにおける
走行用モータの駆動回路を示し、走行用モータ11は回
生用コンタクタ12を介して直流電源としてのバッテリ
ー13に接続されている。走行用のモータ11は直巻の
直流電動機であって、図示しない駆動輪を駆動させるよ
うになっている。
【0022】前記走行用モータ11の界磁巻線11aに
は前進用コンタクタ14及び後進用コンタクタ15が接
続され、両コンタクタ14,15の切換え動作に基づい
て走行用モータ11を正逆回転、すなわち、フォークリ
フトを前後進させるようになっている。
【0023】スイッチング素子としての走行用スイッチ
ングトランジスタ(以下、走行用トランジスタという)
16は前記走行用モータ11に対して直列に接続されて
いて、そのベース端子に入力される公知のチョッパ信号
に基づいてオン・オフし同走行用モータ11を駆動制御
する。
【0024】第1の走行フライホイールダイオード(以
下、第1の走行フライホイールという)17は前記界磁
巻線11aの前進用コンタクタ14側と前記バッテリー
13のプラス端子との間に接続され、第2の走行フライ
ホイールダイオード(以下、第2の走行フライホイール
という)18は前記界磁巻線11aの後進用コンタクタ
15側と前記バッテリー13のプラス端子との間に接続
されている。又、走行用モータ11の電機子11bと前
記回生用コンタクタ12との間には回生フライホイール
ダイオード(以下、回生フライホイールという)19の
一端が接続され、そのフライホイール19の他端はバッ
テリー13のマイナス端子に接続されている。
【0025】又、走行用モータ11の電機子11bには
電流検出器20が設けられ、同電機子11bに流れる電
流を検出する。次に、上記のように構成した駆動回路に
接続した各コンタクタ及びトランジスタを動作制御して
走行用モータ11の回生制動が可能かどうかを判断する
電気回路を第2図に従って説明する。
【0026】第2図において、アクセル操作量検出装置
21はポテンショメータよりなり、運転席に設けられた
アクセルペダル22の操作量を検出し、その操作量検出
信号をA/D変換器23を介して後記する中央処理装置
27に出力する。又、前記電流検出器20は前記走行用
モータ11の電機子11bに流れる電流Iを検出し、そ
の電流検出信号を同じくA/D変換器23を介して中央
処理装置27に出力するようになっている。
【0027】前後進検出器24はリミットスイッチより
なり、運転席に設けた前後進レバー25の操作位置(前
進、中立、後進)を検知し、その位置信号をインターフ
ェイス26を介して中央処理装置27に出力する。
【0028】コントローラ10は、中央処理装置(以
下、CPUという)27、プログラムメモリ28及び作
業用メモリ38から構成されており、プログラムメモリ
28は読み出し専用のメモリ(ROM)よりなり、作業
用メモリ38は読み出し及び書き替え可能なメモリ(R
AM)よりなる。そして、前記CPU27はプログラム
メモリ28に記憶された制御プログラムに従って動作す
るとともに、前記CPU27が演算した演算結果等を作
業用メモリ38に一時記憶するようになっている。
【0029】CPU27は前記アクセル操作量検出装置
21から出力される操作量検出信号に基づいてその時の
アクセルペダル22の操作量を割り出すようになってい
る。この割り出しは前記プログラムメモリ28に予め記
憶されている操作量検出信号に対する操作量データに基
づいて割り出すようになっている。
【0030】そして、CPU27はこの割り出したアク
セルペダル22の操作量に対応する走行用モータ11の
回転速度に同モータ11を制御するための制御信号をプ
ログラマブルタイマ(以下、PTMという)29に出力
する。PTM29はこの制御信号に基づいて、すなわ
ち、アクセルペダル22の操作量に応じてパルス幅変調
されたパルス信号を出力するようになっている。
【0031】このパルス信号はトランジスタ30に出力
され、同トランジスタ30をオン・オフさせることによ
って、前記走行用トランジスタ16のベース端子にチョ
ッパ信号を出力するようになっている。
【0032】又、CPU27は前記電流検出器20から
出力される電流検出信号に基づいてその時の走行用モー
タ11の電機子11bに流れる電流Iを割り出すように
なっている。この割り出しは前記プログラムメモリ28
に予め記憶されている電流検出信号に対する電流値デー
タに基づいて割り出すようになっている。
【0033】又、CPU27は前記前後進検出器24か
ら出力される位置信号に基づいてその時の前後進レバー
25の操作位置を割り出すようになっている。そして、
前後進レバー25の操作位置が後進位置から前進位置に
なった場合には、CPU27はフォークリフトを前進走
行、すなわち、走行用モータ11を正転させるための制
御信号をインターフェイス31を介して各トランジスタ
32,33に出力し、それぞれの前進用コンタクタ及び
後進用コンタクタコイル34,35を励磁制御する。そ
して、この励磁制御に基づいて前記前進用コンタクタ1
4は電機子側接点に、又、後進用コンタクタ15は走行
用トランジスタ側接点に接続保持されるようになってい
る。
【0034】反対に、前後進レバー25の操作位置が前
進位置から後進位置になった場合には、CPU27はフ
ォークリフトを後進走行、すなわち、走行用モータ11
を逆転させるための制御信号をインターフェイス31を
介して各トランジスタ32,33に出力し、それぞれの
前進用コンタクタ及び後進用コンタクタコイル34,3
5を励磁制御する。そして、この励磁制御に基づいて前
進用コンタクタ14は走行用トランジスタ側接点に、
又、後進用コンタクタ15は電機子側接点に接続保持さ
れるようになっている。
【0035】又、前後進レバー25が前進(又は後進)
から後進(又は前進)になった時、及び、中立位置から
前進又は後進になった時には、CPU27は回生判別処
理動作を実行する。
【0036】この回生判別処理において、まず、CPU
27は走行用トランジスタ16をオフさせるとともに、
前述した走行用モータ11の界磁巻線11aを前後進レ
バー25によって選択された方向に駆動するように励磁
すべく前記前進及び後進用コンタクタ14,15を切換
えるべく前記トランジスタ32,33を制御する。又、
回生コンタクタ12を閉路すべく回生コンタクタコイル
37を励磁すべくトランジスタ36を制御する。前記各
トランジスタ32,33,36及び各コンタクタコイル
34,35,37によりコンタクタ駆動回路が構成され
ている。
【0037】次に、CPU27は前記走行用トランジス
タ16を一定時間(本実施例では1ミリ秒)オンさせ、
以後オフ状態にするための制御信号を前記PTM29に
出力する。従って、例えば、前後進レバー25を前進か
ら後進に切り換え前記コンタクタ14,15を切り換え
た場合において、この1ミリ秒の間に電機子11bに流
れる電流は第3図に示す経路I1を流れ、1ミリ秒後の
電機子11bに流れる電流は第3図に示す経路I2を流
れることになる。
【0038】前記1ミリ秒間のトランジスタ16のドラ
イブ開始後所定時間(本実施例では7ミリ秒)経過する
と、CPU27は前記電流検出器20から出力されてく
る電流検出信号に基づいて割り出したその時の電機子1
1bに流れている電流値Iが予め設定された基準値kよ
り大きいかどうかを判別するようになっている。
【0039】基準値kは予め前記プログラムメモリ28
に記憶されていて、本実施例では前記第7図に示した逆
方向励磁における0rpmの回転数でトランジスタ16
のドライブ開始後7ミリ秒経過した立下り時点における
電機子に流れる電流の値より僅か(σ)に大きい値を基
準値kとしている。
【0040】そして、電流値Iが基準値kより大きい時
(I>k)、すなわち、モータ11の回転方向とトルク
の方向が逆でそれに基づく電機子電圧によって電流Iの
立下りが緩やかな時、CPU27はその時の走行用モー
タ11の状態が回生制動を行なえる状態と判断する。反
対に、電流値Iが基準値kより小さい時(I≦k)、す
なわち、モータ11の回転方向とトルクの方向が同じで
それに基づく電機子電圧によって電流Iの立下りが急な
時、走行用モータ11の状態が回生制動を行なえない状
態と判断するようになっている。
【0041】回生制動を行なえる状態と判断した時、C
PU27は直ちに前記回生コンタクタ12を離落させる
ために制御信号をインターフェイス31を介してトラン
ジスタ36に出力していたのを遮断し、回生コンタクタ
コイル37を離落制御するようになっている。そして、
この離落制御に基づいて回生コンタクタ12は離落され
る。
【0042】回生コンタクタ12が離落されると、第4
図に示すように経路I3で回生電流が流れ、回生制動が
開始する。この時、CPU27は前記アクセルペダル2
2の操作量に相対した制御信号をPTM29に出力し走
行用トランジスタ16を制御して、同トランジスタ16
を介してフライホイール電流を経路I4で流してその回
生制動による制動量を制御するようになっている。
【0043】この回生制動時において、CPU27は前
記電流検出器20からの検出信号に基づいて逐次その時
の電機子11bの電機子電流の電流値Iを割り出す。そ
して、その電流値Iが予め設定された回生下限電流以下
になった時、CPU27は回生制動が不能と判断し、直
ちに回生コンタクタコイル37を励磁制御する。そし
て、この励磁制御に基づいて回生コンタクタ12は閉路
される。
【0044】回生コンタクタ12が閉路されると、力行
(プラギング)が開始する。この時、CPU27はアク
セルペダル22の操作量に相対した制御信号をPTM2
9に出力し走行用トランジスタ16を制御して力行を制
御するようになっている。
【0045】なお、前記電流値Iと基準値kとの判断に
おいて、電流値Iが基準値kより小さい時、CPU27
はその時の走行用モータ11の状態が回生制動を行なえ
ない状態と判断し、前記回生制動することなく直ちに力
行に移るように制御するようになっている。すなわち、
前後進コンタクタ14,15、回生コンタクタ12は開
閉路の切換えを行なわずそのままの状態を維持する。
【0046】次に上記のように構成したフォークリフト
に具体化した直流モータの回生判別方法の作用について
説明する。今、アクセルペダル22の操作量に基づいて
前進走行している状態において、前後進レバー25を前
進から後進に切換えると、CPU27は前後進検出器2
4からの検出信号を入力し前後進レバー22が前進から
後進に切換わったことを判断して回生判別処理動作を実
行する。
【0047】CPU27は走行用トランジスタ16を直
ちにオフさせるとともに、走行用モータ11の界磁巻線
11aを逆方向に励磁すべく前進及び後進用コンタクタ
コイル34,35を励磁制御して前進及び後進用コンタ
クタ14,15を切換える。従って、この時点で走行用
モータ11の電源は遮断される。
【0048】次に、CPU27はPTM29に制御信号
を出力して走行用トランジスタ16を1ミリ秒の間ドラ
イブさせる。この1ミリ秒間のドライブ中の電機子11
bに流れる電流は第3図に示す経路I1を流れ、ドライ
ブ(1ミリ秒)後は同トランジスタ16がオフするた
め、電機子11bのフライホイール電流は経路I2を流
れる。従って、その電機子電流の電流波形は第7図に示
すようにドライブ中は立上り、ドライブ後は立下る。
【0049】この立下りは走行用モータ11の回転方向
とトルクの方向とが逆の場合にはそれに基づく電機子電
圧によって緩やかになり、反対に両方向が同じ場合には
急になる。
【0050】そして、ドライブ開始して7ミリ秒経過し
た時、その立下って行く電流値IをCPU27が割り出
す。この時、電流値Iが基準値kより大きい時、CPU
27はその時の走行用モータ11の状態が回生制動を行
なえる状態と判断し、反対に電流値Iが基準値kより小
さい時、走行モータ11の状態が回生制動を行なえない
状態と判断する。
【0051】回生制動を行なえる状態と判断した時、C
PU27は直ちに回生コンタクタコイル37を励磁制御
して回生コンタクタ12を離落させる。回生コンタクタ
12が離落されると、電機子11bのフライホイール電
流は第4図に示す経路I3を流れ、回生制動が開始され
る。この時、CPU27はその時のアクセルペダル22
の操作量に相対した制御信号をPTM29に出力し走行
用トランジスタ16を制御して、同トランジスタ16を
介してフライホイール電流を流してその回生制動による
制動量を制御する。
【0052】やがて、フライホイール電流が予め設定し
た電流レベル以下になると、CPU27は回生制動が不
能と判断し、直ちに回生コンタクタコイル37を励磁制
御して回生コンタクタ12を閉路させる。
【0053】回生コンタクタ12が閉路されると、CP
U27は力行を開始する。この時、CPU27はアクセ
ルペダル22の操作量に相当した制御信号をPTM29
に出力し走行用トランジスタ16を制御して力行を制御
する。
【0054】一方、前記電流値Iと基準値kとの判断に
おいて、電流値Iが基準値kより小さい時、CPU27
はその時の走行用モータ11の状態が回生制動を行なえ
ない状態と判断し、前記回生制動することなく直ちに力
行(プラギング)に移る。
【0055】このように、本実施例では前進及び後進用
コンタクタ14,15を切換え、1ミリ秒の間走行用ト
ランジスタ16をドライブした後、7ミリ秒経過した時
の立下って行く電機子電流の値Iを予め定めた基準値k
と比較することによって回生制動が可能かどうかを判断
するので、従来のように回生制動が行なえるかどうかの
判断するにあたって、一定時間、走行用モータの界磁巻
線を予備励磁して回生制動すべきか、プラギングすべき
か判断するのに比べて非常にその判断は速くなる。
【0056】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、前記走行用トランジスタ16のドライブ
時間を数ミリ秒の範囲で適宜変更して実施してもよい
し、勿論、1ミリ秒以下のオーダで走行用トランジスタ
16をドライブさせるようにしてもよい。
【0057】次に、この発明の第2の実施例について説
明する。前記実施例が直流電源の遮断後、トランジスタ
16を1ミリ秒間オンさせ、7ミリ秒経過した立下り時
点における電機子に流れる電流値を基準値kと比較した
ものであったが、本実施例ではこの7ミリ秒経過した立
下り時点における電機子に流れる電流値が予め定めた範
囲(回生制動にすべきか力行にすべきか精度的に判断が
できない誤差範囲)の値である場合、もう一度同じよう
な電流検出を行ない、回生制動が行なえるかどうかの判
断の精度をより一層向上させるようにしたものである。
【0058】なお、本実施例では回路構成はCPU27
の処理動作と作業用メモリ38に記憶するデータが増え
ることを除いて前記実施例とほぼ同じなので、その相違
した構成のみ説明する。
【0059】CPU27が回生判別処理を行なって、7
ミリ秒経過後の電機子に流れる電流値Iを割り出した
時、CPU27はその値Iが予め定めた上限値ka(本
実施例では43アンペア)と下限値kb(本実施例では
32アンペア;=基準値k)の中間の第1の基準値k1
(本実施例では37アンペア)と同じかそれより大きい
かどうか判断する。
【0060】この上限値kaと下限値kbの範囲は回生
か力行かの判断が精度上誤差のある領域であって、経験
的に求めた値であり、その第1の基準値k1のデータは
予めプログラムメモリ28に記憶されている。
【0061】そして、電機子電流Iが第1の基準値k1
と同じ若しくはそれより大きいと判断した時には、CP
U27は回生可能と判断して前記実施例と同様な回生制
御を行うようになっている。
【0062】反対に、電機子電流Iが第1の基準値k1
より小さいと判断したときには、CPU27は直ちにト
ランジスタ16を所定時間(本実施例では3ミリ秒)ド
ライブさせるべくPTM29に制御信号を出力する。
【0063】トランジスタ16のドライブ後所定時間
(本実施例では7ミリ秒)経過した時、CPU27は前
記電流検出器20からの検出信号に基づいて割り出した
その時の電機子11bに流れている電流Iが予め定めた
第2の基準値k2(本実施例では105アンペア)と同
じかそれより大きいかどうか判断する。
【0064】この第2の基準値k2は経験的に求めた値
であり、その第2の基準値k2のデータは予めプログラ
ムメモリ28に記憶されている。そして、電機子電流I
が第2の基準値k2と同じ若しくはそれより大きいと判
断した時には、CPU27は回生可能と判断して前記実
施例と同様な回生制御を行うようになっている。
【0065】反対に、電機子電流Iが第2の基準値k2
より小さいと判断した時には、CPU27は回生制動が
できないと判断して直ちに前記実施例と同様に力行制御
に移るようになっている。
【0066】次に、上記のように構成した直流モータの
回生判別方法の作用について説明する。今、アクセルペ
ダル22の操作量に基づいて前進走行している状態にお
いて、前後進レバー25を中立から後進に切換えると、
CPU27は前後進検出器24からの検出信号に基づい
て前後進レバー25が中立から後進に切換わったことを
判断して回生判別処理動作を実行する。
【0067】CPU27は回生コンタクタ12を投入し
た状態で走行用トランジスタ16を直ちにオフさせると
ともに、前進及び後進用コンタクタ14,15を後進状
態に切換え回生コンタクタ12を投入確認した後、10
ミリ秒待つ。
【0068】従って、この時点でトランジスタ12がオ
フ状態であることに基づいて走行用モータ11の電源は
遮断される。次に、CPU27はアクセルペダル22が
踏込まれているかどうかチェックした後、PTM29に
制御信号を出力して走行用トランジスタ16を1ミリ秒
の間ドライブさせる。従って、前記実施例と同様にその
電機子電流の電流波形はドライブ中は立上り、ドライブ
後は立下る。
【0069】そして、ドライブ開始後7ミリ秒経過した
時、CPU27はその立下って行く電流値IをCPU2
7が割り出し、その電流値Iと第1の基準値k1の大小
を比較する。そして、第1の基準値k1と同じかそれよ
り大きいと判断した時、CPU27はその時の走行用モ
ータ11の状態が回生制動を行なえる状態と判断する。
【0070】反対に、電流値Iが基準値Iが基準値k1
より小さい時、CPU27は再びPTM29に制御信号
を出力して走行用トランジスタ16を3ミリ秒の間ドラ
イブさせる。従って、その電機子電流の電流波形は第8
図に示すようにドライブ中は前記以上に立上り、ドライ
ブ後は立下る。そして、ドライブ後11ミリ秒経過した
時、CPU27はその立下って行く電流値Iを割り出
し、その電流値Iと第2の基準値k2の大小を比較す
る。そして、第2の基準値k2と同じかそれより大きい
と判断した時、CPU27はその時の走行用モータ11
の状態が回生制動を行なえる状態と判断する。
【0071】回生制動を行なえる状態と判断した時、C
PU27は直ちに走行用モータ11の界磁巻線11aを
逆方向に励磁すべく前進及び後進用コンタクタ14,1
5を切換えるとともに、回生コンタクタ12を離落させ
る。
【0072】回生コンタクタ12が離落されると、CP
U27はトランジスタ12をドライブさせ界磁巻線11
aを予備励磁させて回生制動を実行させる。この時、C
PU27はその時のアクセルペダル22の操作量に相対
した制御信号をPTM29に出力し走行用トランジスタ
16を制御して、同トランジスタ16を介してフライホ
イール電流を流してその回生制動による制動量を制御し
ている。
【0073】やがて、フライホイール電流が予め設定し
た電流レベル以下になると、CPU27は回生制動の終
了を判断し直ちに走行用モータ11の界磁巻線11aを
元の方向に励磁すべく前進及び後進用コンタクタ14,
15を切換えるとともに、回生コンタクタ12を閉路さ
せる。以後、CPU27はアクセルペダル22の操作量
に相対した制御信号をPTM29に出力し走行用トラン
ジスタ16を制御して力行を制御する。
【0074】一方、前記電流値Iと第2の基準値k2と
の判断において、電流値Iが第2の基準値k2より小さ
いと判断した時、CPU27はその時の走行用モータ1
1の状態が回生制動を行なえない状態と判断し、前記回
生制動することなく直ちに力行に移る。
【0075】このように本実施例では前記実施例の効果
に加えてトランジスタ16を2回ドライブさせて走行用
モータ11の各状態における電機子11bに流れる電流
値Iの変化の差を大きくするようにしたので、回生制動
が可能かどうかの判別精度を一層向上させることができ
る。
【0076】なお、本実施例では2回目のトランジスタ
16のドライブ時間(3ミリ秒)を1回目のドライブ時
間(1ミリ秒)より長くしたが、これは1回目のドライ
ブ後の電機子11bの電流の減衰分が2回目のドライブ
の始まりで残るためその分を考慮したためで、その考慮
の範囲で2回目のトランジスタ16のドライブ時間を適
宜変更してもよい。
【0077】又、前記各実施例ではフォークリフトに応
用したが、その他の電気車の走行用の直流モータに応用
したり、その他電気車以外のものに使用される直流モー
タに応用してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように、第1の発明によれ
ば、回生制動可能か否かの判断を従来に比べてより迅速
に行うことができるという優れた効果を奏する。
【0079】又、第2の発明によれば、上記の効果に加
え、回生制動が可能か否かの判別精度を向上させること
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化したフォークリフトの走行用モ
ータのモータ駆動回路図である。
【図2】フォークリフトの電気ブロック回路図である。
【図3】力行時の電機子電流の流れを説明するための説
明図である。
【図4】回生制動時の電機子電流の流れを説明するため
の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するためのフロー
チャート図である。
【図6】本発明を説明するための電気回路図である。
【図7】本発明を説明するための電機子電流の波形図で
ある。
【図8】本発明を説明するための電機子電流の波形図で
ある。
【符号の説明】
11…直流モータ、13…直流電源としてのバッテリ
ー、20…電流検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 智彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社 豊田自動織機製作所 内 (72)発明者 尾関 峰夫 愛知県一宮市浅井町河田54 (72)発明者 鈴木 哲治 愛知県西春日井郡西枇把島町押花5 若竹 寮

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流モータ(11)を静止した状態から
    一定時間だけ直流電源を投入した後遮断し、直流電源を
    投入した時点又は遮断した時点から予め定めた時間経過
    後の電機子電流値を求め基準値として用意し、 直流モータ(11)の直流電源(13)を投入する際、
    前記一定時間だけ直流電源(13)を投入した後遮断
    し、その投入遮断後であって前記予め定めた時間経過後
    における直流モータ(11)の電機子電流を検出し、 その検出値と前記予め用意した基準値と比較し、検出値
    が基準値より大きいとき、回生制動が可能とし、検出値
    が基準値より小さいとき、回生制動ができないとする直
    流モータの回生判別方法。
  2. 【請求項2】 直流モータ(11)を静止した状態から
    予め定めた第1の時間だけ直流電源を投入した後遮断
    し、直流電源を投入した時点又は遮断した時点から直流
    モータ(11)の電機子電流が消失する前の予め定めた
    第2の時間経過後に予め定めた第3の時間だけ直流電源
    を投入した後遮断し、第3の時間に基づいて直流電源を
    投入した時点又は遮断した時点から予め定めた第4の時
    間経過後の電機子電流値を予め求め基準値として用意
    し、 直流モータ(11)の直流電源(13)を投入する際、
    前記第1の時間だけ直流電源(13)を投入した後遮断
    し、直流電源(13)を投入した時点又は遮断した時点
    から前記第2の時間経過後に、前記第3の時間だけ直流
    電源(13)を投入した後遮断し、その投入遮断後であ
    って前記第4の時間経過後における直流モータ(11)
    の電機子電流を検出し、 その検出値と前記予め用意した基準値と比較し、検出値
    が基準値より大きいとき、回生制動が可能とし、検出値
    が基準値より小さいとき、回生制動ができないとする直
    流モータの回生判別方法。
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