JPH074899B2 - 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム及びその製造方法 - Google Patents
油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム及びその製造方法Info
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- JPH074899B2 JPH074899B2 JP5458187A JP5458187A JPH074899B2 JP H074899 B2 JPH074899 B2 JP H074899B2 JP 5458187 A JP5458187 A JP 5458187A JP 5458187 A JP5458187 A JP 5458187A JP H074899 B2 JPH074899 B2 JP H074899B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気絶縁油に浸漬して、コンデンサ、電力ケー
ブル、トランス等の絶縁層として使用されるプロピレン
フイルム及びその製造方法に関するものである。
ブル、トランス等の絶縁層として使用されるプロピレン
フイルム及びその製造方法に関するものである。
[従来の技術] ポリプロピレンフイルムは、優れた電気絶縁性を有し、
しかも軽量であるため絶縁紙に代わって電力ケーブル、
コンデンサ、トランスなどに利用されるようになった。
しかしながら、ポリプロピレンフイルムは表面における
電気絶縁油(以下、油と記す)の拡散性が悪く、該フイ
ルムを例えばコンデンサの絶縁紙に代えて用いた場合、
油の含浸速度が遅く、均一に含浸されないという問題が
あり、該フイルムの表面を粗面化して油の拡散性を改良
する方法が種々提案されている(例えば、特開昭51−63
500号公報、特公昭61−57333号公報、特公昭61−26168
号公報など)。
しかも軽量であるため絶縁紙に代わって電力ケーブル、
コンデンサ、トランスなどに利用されるようになった。
しかしながら、ポリプロピレンフイルムは表面における
電気絶縁油(以下、油と記す)の拡散性が悪く、該フイ
ルムを例えばコンデンサの絶縁紙に代えて用いた場合、
油の含浸速度が遅く、均一に含浸されないという問題が
あり、該フイルムの表面を粗面化して油の拡散性を改良
する方法が種々提案されている(例えば、特開昭51−63
500号公報、特公昭61−57333号公報、特公昭61−26168
号公報など)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来の粗面化ポリプロピレンフイルムは
油に対する膨潤が極めて大きいという欠点があり、油に
含浸した場合、膨潤により部分的に厚さ方向に変形を起
こして、フイルム層間が密着して油の補給路を遮断し、
このために絶縁破壊電圧が低下したり、発熱等により素
子が短時間で破壊する問題点があった。
油に対する膨潤が極めて大きいという欠点があり、油に
含浸した場合、膨潤により部分的に厚さ方向に変形を起
こして、フイルム層間が密着して油の補給路を遮断し、
このために絶縁破壊電圧が低下したり、発熱等により素
子が短時間で破壊する問題点があった。
本発明は、かかる問題点を改善し、油含浸性に優れ、か
つ油膨潤変形の小さい油浸電気絶縁用ポリプロピレンフ
イルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
つ油膨潤変形の小さい油浸電気絶縁用ポリプロピレンフ
イルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、実質的に空孔を含有しないポリプロピレン層
(I)の少なくとも片面に空孔率が30〜85%、平均孔径
が0.01〜5μmである多孔質ポリプロピレン層(H)が
積層され、かつ(I)層の厚み分率が50〜90%であるこ
とを特徴とする油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイル
ム、及びその製造方法に関するものである。
(I)の少なくとも片面に空孔率が30〜85%、平均孔径
が0.01〜5μmである多孔質ポリプロピレン層(H)が
積層され、かつ(I)層の厚み分率が50〜90%であるこ
とを特徴とする油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイル
ム、及びその製造方法に関するものである。
本発明においてポリプロピレン層(I)を構成するポリ
プロピレンは、膨潤率を小さくするために、アイソタク
チックインデックス(II)が97%以上のものを用いるの
が好ましい。より好ましくは99%以上である。また、該
PPの極限粘度[η]が1.4〜2.3であると油への溶出分が
減少するばかりか、製膜製も良好となり、この結果、機
械特性、絶縁破壊電圧が良好となるので好ましい。
プロピレンは、膨潤率を小さくするために、アイソタク
チックインデックス(II)が97%以上のものを用いるの
が好ましい。より好ましくは99%以上である。また、該
PPの極限粘度[η]が1.4〜2.3であると油への溶出分が
減少するばかりか、製膜製も良好となり、この結果、機
械特性、絶縁破壊電圧が良好となるので好ましい。
さらに該PP層(I)は、配向していると、絶縁破壊電
圧、機械特性,膨潤特性いずれも良好となるので好まし
く、一軸配向の場合、複屈折が0.015〜0.035の範囲、二
軸配向の場合、面配向が0.010〜0.020の範囲のものが上
記観点から好ましい。
圧、機械特性,膨潤特性いずれも良好となるので好まし
く、一軸配向の場合、複屈折が0.015〜0.035の範囲、二
軸配向の場合、面配向が0.010〜0.020の範囲のものが上
記観点から好ましい。
さらに、PP層(I)は、実質的に空孔を含有していない
ことが必要である。本発明において実質的にとは、例え
ば、ポリプロピレン延伸等により付随的に生ずる微量な
空孔の含有は許される。しかしながら、絶縁破壊電圧を
良好とする上で、このような空孔は極力含有していない
ことが好ましく、この観点から該空孔の含有率は、5%
未満であることが好ましい。
ことが必要である。本発明において実質的にとは、例え
ば、ポリプロピレン延伸等により付随的に生ずる微量な
空孔の含有は許される。しかしながら、絶縁破壊電圧を
良好とする上で、このような空孔は極力含有していない
ことが好ましく、この観点から該空孔の含有率は、5%
未満であることが好ましい。
次に多孔質ポリプロピレン層(H)とは、空孔率が30〜
85%であることが必要であり、好ましくは、40〜80%で
ある。空孔率が、小さすぎると、絶縁油に浸漬した際の
膨潤率が増大するばかりか、絶縁油の流動性が低下し部
分発熱し絶縁破壊の原因となる。一方、空孔率が大きす
ぎると、(H)層がへき開し易くなり、特にケーブルの
様に大きな力が加わる場合(H)層が剥離して絶縁破壊
の原因となる。
85%であることが必要であり、好ましくは、40〜80%で
ある。空孔率が、小さすぎると、絶縁油に浸漬した際の
膨潤率が増大するばかりか、絶縁油の流動性が低下し部
分発熱し絶縁破壊の原因となる。一方、空孔率が大きす
ぎると、(H)層がへき開し易くなり、特にケーブルの
様に大きな力が加わる場合(H)層が剥離して絶縁破壊
の原因となる。
また、該多孔質PP層(H)の平均孔径は、0.01〜5μm
であることが必要であり、好ましくは、0.1〜3μmで
ある。平均孔径が小さすぎると、絶縁油の含浸性、流動
性に劣ると同時に、油による膨潤率も増大し絶縁破壊の
原因となる。一方、平均孔径が大きすぎると、絶縁破壊
電圧が低下する等の絶縁欠陥の原因となる。
であることが必要であり、好ましくは、0.1〜3μmで
ある。平均孔径が小さすぎると、絶縁油の含浸性、流動
性に劣ると同時に、油による膨潤率も増大し絶縁破壊の
原因となる。一方、平均孔径が大きすぎると、絶縁破壊
電圧が低下する等の絶縁欠陥の原因となる。
また、(H)層の機械強度を高める上で、該PPの[η]
は1.6〜3.0dl/gであることが好ましい。また、IIが96%
以上であると、絶縁油に対する溶解度が低下するので好
ましい。
は1.6〜3.0dl/gであることが好ましい。また、IIが96%
以上であると、絶縁油に対する溶解度が低下するので好
ましい。
ポリプロピレン層(I)と多孔質ポリプロピレン層
(H)との構成は、(I)/(H)あるいは(H)/
(I)/(H)であり、(I)層の全厚みに占める分率
は、50〜90%であり、好ましくは、60〜80%である。
(H)との構成は、(I)/(H)あるいは(H)/
(I)/(H)であり、(I)層の全厚みに占める分率
は、50〜90%であり、好ましくは、60〜80%である。
(I)層の厚み分率が小さすぎると、機械強度が低下す
るばかりか、絶縁破壊電圧が低下する。一方、厚み分率
が大きすぎると、油含浸性及び膨潤特性に劣り特にコロ
ナ放電電圧が低下し破壊し易くなる。
るばかりか、絶縁破壊電圧が低下する。一方、厚み分率
が大きすぎると、油含浸性及び膨潤特性に劣り特にコロ
ナ放電電圧が低下し破壊し易くなる。
本発明ポリプロピレンフイルムには、膨潤率をさらに低
下させる目的で、全層もしくは、(I)層のみにエンボ
スを施しても良いが、絶縁破壊電圧を低下させない観点
からエンボス率は、50%以下であることが好ましい。
下させる目的で、全層もしくは、(I)層のみにエンボ
スを施しても良いが、絶縁破壊電圧を低下させない観点
からエンボス率は、50%以下であることが好ましい。
次に本発明ポリプロピレンフイルムの製造方法について
説明する。
説明する。
本発明において、(H)層の原料としてポリプロピレン
に添加されるポリプロピレン以外の抽出可能な有機固体
とは、軟化点が35〜100℃、分子量が200〜1000のものが
好ましく、具体的には、ジシクロヘキシルフタレート
(DCHP),トリフエニレンホスフエイト(TPP)、セチ
ルパルミエート、ステアリルスアレート、パンタエリス
リトールステアレートなどであり、特に分子構造中に分
極性及び極性基を含有するDCHP、TPPが目的とする空孔
率及び平均孔径を得る上で好ましい。
に添加されるポリプロピレン以外の抽出可能な有機固体
とは、軟化点が35〜100℃、分子量が200〜1000のものが
好ましく、具体的には、ジシクロヘキシルフタレート
(DCHP),トリフエニレンホスフエイト(TPP)、セチ
ルパルミエート、ステアリルスアレート、パンタエリス
リトールステアレートなどであり、特に分子構造中に分
極性及び極性基を含有するDCHP、TPPが目的とする空孔
率及び平均孔径を得る上で好ましい。
本発明に於いては、上述の有機固体がポリプロピレン10
0重量部に対し、70〜180重量部であることが必要であ
り、好ましくは、90〜160重量部である。添加量が少な
すぎると、形成される孔の空孔率、孔径共に小さいもの
しか得られず、絶縁性の含浸性、膨潤特性共に劣り絶縁
破壊しやすくなる。一方、添加量が多すぎると、(H)
層の押出し時に、該組成物の粘度が著しく低下し押出し
が困難になるばかりか、(I)層への有機固体の移行層
が増大して、この結果製造されたポリプロピレンフイル
ムの絶縁破壊電圧が低下する等の問題を生じる。
0重量部に対し、70〜180重量部であることが必要であ
り、好ましくは、90〜160重量部である。添加量が少な
すぎると、形成される孔の空孔率、孔径共に小さいもの
しか得られず、絶縁性の含浸性、膨潤特性共に劣り絶縁
破壊しやすくなる。一方、添加量が多すぎると、(H)
層の押出し時に、該組成物の粘度が著しく低下し押出し
が困難になるばかりか、(I)層への有機固体の移行層
が増大して、この結果製造されたポリプロピレンフイル
ムの絶縁破壊電圧が低下する等の問題を生じる。
本発明においては、(I)層を形成するポリプロピレン
樹脂及び(H)層を形成するポリプロピレンと有機固体
からなる組成物とを別々の押出機より溶融押出し、一つ
の口金内で積層して、(I)/(H)あるいは、(H)
/(I)/(H)からなる構成のシートあるいはチュー
ブ状に形成し押出す。ここで口金内で積層するとは、口
金より押出された際にはすでに積層体として形成されて
いることを意味し、具体的には、該積層方法として押出
機よりポリマーを口金に導く短管内で積層する方法、及
び、口金内マニホールド部で積層する方法が挙げられる
が、特に有機固体の(H)層から(I)層への移行を考
慮するとマニホールド部で積層する方法が好ましい。ま
た、積層方法としては、(I)層のみを形成しておき、
未延伸あるいは少なくとも1軸に延伸した後に別の押出
機及び口金を使用して(H)層を形成する技術も適応し
得る。しかし有機固体を多量に含有した(H)と(I)
層を強く接着、強固に一体化させるためには前者の方法
が優れている。
樹脂及び(H)層を形成するポリプロピレンと有機固体
からなる組成物とを別々の押出機より溶融押出し、一つ
の口金内で積層して、(I)/(H)あるいは、(H)
/(I)/(H)からなる構成のシートあるいはチュー
ブ状に形成し押出す。ここで口金内で積層するとは、口
金より押出された際にはすでに積層体として形成されて
いることを意味し、具体的には、該積層方法として押出
機よりポリマーを口金に導く短管内で積層する方法、及
び、口金内マニホールド部で積層する方法が挙げられる
が、特に有機固体の(H)層から(I)層への移行を考
慮するとマニホールド部で積層する方法が好ましい。ま
た、積層方法としては、(I)層のみを形成しておき、
未延伸あるいは少なくとも1軸に延伸した後に別の押出
機及び口金を使用して(H)層を形成する技術も適応し
得る。しかし有機固体を多量に含有した(H)と(I)
層を強く接着、強固に一体化させるためには前者の方法
が優れている。
以上の様に押出されたシートあるいはチューブ状物は,
冷却ドラムあるいは冷却マンドレル、水槽等で冷却した
後に、抽出層に導き有機固体を抽出する、該有機固体の
場合、ポリプロピレンを溶出しない有効な抽出溶媒とし
ては、トリクロルエチレン、トリクロルメタン、メチル
エチルケトン、トルエン、キシレン、メタノール、酢酸
エチル等が挙げられる。
冷却ドラムあるいは冷却マンドレル、水槽等で冷却した
後に、抽出層に導き有機固体を抽出する、該有機固体の
場合、ポリプロピレンを溶出しない有効な抽出溶媒とし
ては、トリクロルエチレン、トリクロルメタン、メチル
エチルケトン、トルエン、キシレン、メタノール、酢酸
エチル等が挙げられる。
また、本発明においては、抽出前あるいは、抽出後又は
抽出中に、延伸を行っても良く、さらに、部分的に有機
固体を抽出しておき、延伸を行なった後、完全に有機固
体を抽出する方法でも良いが、延伸工程では、添加して
いる物質の移動が層間で生じ易く、この観点から、延伸
前に少なくとも添加している有機固体の一部、好ましく
は、30%以上を抽出しておくことが好ましい。
抽出中に、延伸を行っても良く、さらに、部分的に有機
固体を抽出しておき、延伸を行なった後、完全に有機固
体を抽出する方法でも良いが、延伸工程では、添加して
いる物質の移動が層間で生じ易く、この観点から、延伸
前に少なくとも添加している有機固体の一部、好ましく
は、30%以上を抽出しておくことが好ましい。
また、延伸時の延伸倍率は一軸方向について、2〜15
倍、2軸延伸する場合は、面倍率で5〜48倍の範囲であ
るとフイルムの平面性、機械特性、絶縁破壊電圧いずれ
も良好となるので好ましい。
倍、2軸延伸する場合は、面倍率で5〜48倍の範囲であ
るとフイルムの平面性、機械特性、絶縁破壊電圧いずれ
も良好となるので好ましい。
上記工程の後、完全に有機固体が抽出された状態で、12
0〜170℃の温度で熱処理して本発明フイルムを得る。
0〜170℃の温度で熱処理して本発明フイルムを得る。
本発明は、以上に述べたような特性を持つことを特徴と
するものであるが、このフイルムの長手方向の熱収縮率
が0.5〜6%、好ましくは1〜4%の範囲にあると、油
浸時の寸法変化が小さくなり、素子の巻締り、しわの発
生がなくなり長期信頼性が向上するので好ましい。
するものであるが、このフイルムの長手方向の熱収縮率
が0.5〜6%、好ましくは1〜4%の範囲にあると、油
浸時の寸法変化が小さくなり、素子の巻締り、しわの発
生がなくなり長期信頼性が向上するので好ましい。
[作用] 本発明は、ポリプロピレン層(I)の少なくとも片面に
平均孔径が0.01〜5μm、空孔率を20〜80%とした多孔
質ポリプロピレン層(H)を積層したことにより油含浸
性を良好とし、しかも、油による膨潤を抑制できたもの
である。
平均孔径が0.01〜5μm、空孔率を20〜80%とした多孔
質ポリプロピレン層(H)を積層したことにより油含浸
性を良好とし、しかも、油による膨潤を抑制できたもの
である。
[特性の測定方法並びに効果の評価方法] 次に本発明についての測定方法及び評価方法について、
まとめて示す。
まとめて示す。
(1)アイソタクチックインデックス(II) 試料を130℃で2時間真空乾燥する。これから重量W(m
g)の試料をとり、ソックスレー抽出器に入れ、沸騰n
−ヘプタンで12時間抽出する。
g)の試料をとり、ソックスレー抽出器に入れ、沸騰n
−ヘプタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した後、
130℃で6時間真空乾燥し、その後重量W′(mg)を測
定し、次式で求める。
130℃で6時間真空乾燥し、その後重量W′(mg)を測
定し、次式で求める。
II(%)=(W′/W)×100 (2)極限粘度([η]) ASTM D 1601に従って、資料0.1gを135℃のテトラリン10
0mlに完全溶解させ、測定したもので、dl/gで表す。
0mlに完全溶解させ、測定したもので、dl/gで表す。
(3)平均孔径 走査型電子顕微鏡(SEM)による表面および断面観察結
果から求めた。
果から求めた。
(4)空孔率(Pr) 試料(10cm×10cm)を流動パラフインに24時間浸漬し、
表層の流動パラフインを十分に拭きとった後の重量
(W2)を測定し、該試料の浸漬前の重量(W1)流動パラ
フインの密度(ρ)より空孔体積(V0)を次式で求め
る。
表層の流動パラフインを十分に拭きとった後の重量
(W2)を測定し、該試料の浸漬前の重量(W1)流動パラ
フインの密度(ρ)より空孔体積(V0)を次式で求め
る。
V0=(W2−W1)/ρ 空孔率(Pr)は、全層の見掛け体積(厚み、寸法より計
算される値)V、空孔体積V0及びポリプロピレン層
(I)の体積(V1)を用いて次式で求める。
算される値)V、空孔体積V0及びポリプロピレン層
(I)の体積(V1)を用いて次式で求める。
Pr=V0/(V−V1)×100(%) (5)複屈折 アッベの屈折計を用いて、フイルムの長手方向の屈折率
(Ny)及び幅方向の屈折率(Nx)を測定し、NyとNxとの
差の絶対値を複屈折とする。尚、測定時の光源にはナト
リウムD線を用い、マウント液としては、サリチル酸メ
チルを用いる。
(Ny)及び幅方向の屈折率(Nx)を測定し、NyとNxとの
差の絶対値を複屈折とする。尚、測定時の光源にはナト
リウムD線を用い、マウント液としては、サリチル酸メ
チルを用いる。
(6)面配向 アッベの屈折計を用いて、フイルムの長手方向、幅方
向、厚み方向のそれぞれの屈折率、Ny,Nx,Nzを測定し、
次式で求める。
向、厚み方向のそれぞれの屈折率、Ny,Nx,Nzを測定し、
次式で求める。
面配向=(Ny+Nx)/2−Nz 尚、測定条件は複屈折と同様である。
(7)熱収縮率 フイルムから、長さ200mm,幅10mmの試料を切取る(熱収
縮率を測定する方向を長さ方向とする)。この試料を20
℃の熱風循環オーブン中に15分間保持した後、室温中に
取出し、その長さL(mm)を測定し、次式で求める。
縮率を測定する方向を長さ方向とする)。この試料を20
℃の熱風循環オーブン中に15分間保持した後、室温中に
取出し、その長さL(mm)を測定し、次式で求める。
熱収縮率(%)=100×(200−L)/200 (8)絶縁油による膨潤度 フイルムから、30mm×30mmの試料を切取り、厚み(D1)
を測定する。次にこの試料を100℃のアルキルベンゼン
油中に浸し、1kg/mm2の荷重下で24時間油浸後、室温ま
で冷却し直ちにこの試料を取出し厚み(D2)を測定す
る。膨潤度は、次式で計算される。
を測定する。次にこの試料を100℃のアルキルベンゼン
油中に浸し、1kg/mm2の荷重下で24時間油浸後、室温ま
で冷却し直ちにこの試料を取出し厚み(D2)を測定す
る。膨潤度は、次式で計算される。
膨潤度(%)=100×(D2−D1)/D1 (9)絶縁油の流通性 フイルムとアルミニウム箔とを交互巻きにして、コンデ
ンサー素子を作る。これを絶縁油中に浸して、油を真空
含浸せしめる。しかる後、素子を解体して、素子のあら
ゆる層間に、絶縁油がいきわたっているかどうかを肉眼
で判定する。
ンサー素子を作る。これを絶縁油中に浸して、油を真空
含浸せしめる。しかる後、素子を解体して、素子のあら
ゆる層間に、絶縁油がいきわたっているかどうかを肉眼
で判定する。
ランクA:全面に均一にいきわたっている。
ランクB:微かに油のない点が存在する。
ランクC:油のない部分が面状に存在する。
(10)電気絶縁油 鉱油、ヒマシ油、アルキルベンゼン、ジアリルアルカ
ン、ポリブテン油、シリコン油など、各種公知の電気絶
縁油の総称である。
ン、ポリブテン油、シリコン油など、各種公知の電気絶
縁油の総称である。
[実施例] 次に実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1及び2 PP層(I)として、IIが97%、[η]が1.8dl/gのPP樹
脂、多孔質PP層(H)の原料として、IIが97%、[η]
が2.8dl/gのPP樹脂100重量部とジシクロヘキシルフタレ
ート(DCHP,融点63℃)150重量部との組成物を用意しそ
れぞれ別の押出機を用いて溶融押出し、Tダイ内マニホ
ールド部で積層し、(I)層/(H)層からなるシート
押出した。かかるシートは、60℃の冷却ドラム上で冷却
固化し、直ちにトリクレンバス中に導き、(H)層中の
DCHPを99.7%以上抽出した。
脂、多孔質PP層(H)の原料として、IIが97%、[η]
が2.8dl/gのPP樹脂100重量部とジシクロヘキシルフタレ
ート(DCHP,融点63℃)150重量部との組成物を用意しそ
れぞれ別の押出機を用いて溶融押出し、Tダイ内マニホ
ールド部で積層し、(I)層/(H)層からなるシート
押出した。かかるシートは、60℃の冷却ドラム上で冷却
固化し、直ちにトリクレンバス中に導き、(H)層中の
DCHPを99.7%以上抽出した。
こうして得られたシートは、全厚みが700μmであり、
(I)層が600μm、(H)層が100μmであった。次に
該シートを140℃で予熱し長手方向(以下MDと略称す
る)に7.5倍に延伸後、150℃にてMDに5%のリラックス
を許しながら熱処理して巻き取った(実施例1)。
(I)層が600μm、(H)層が100μmであった。次に
該シートを140℃で予熱し長手方向(以下MDと略称す
る)に7.5倍に延伸後、150℃にてMDに5%のリラックス
を許しながら熱処理して巻き取った(実施例1)。
また、該シートを140℃にてMDに4.5倍延伸後、ステンタ
ーに導き横方向(以下TDと略称する)に155℃にて9倍
に延伸し、160℃にて7%のリラックスを許しながら熱
処理を行いエッジ部をスリット後巻きとった(実施例
2) 以上の様にして得られたフイルムの特性を評価したとこ
ろ表1の様になり、いずれも、油含浸性、膨潤特性に優
れ油浸絶縁材料として極めて優れていることが分る。
ーに導き横方向(以下TDと略称する)に155℃にて9倍
に延伸し、160℃にて7%のリラックスを許しながら熱
処理を行いエッジ部をスリット後巻きとった(実施例
2) 以上の様にして得られたフイルムの特性を評価したとこ
ろ表1の様になり、いずれも、油含浸性、膨潤特性に優
れ油浸絶縁材料として極めて優れていることが分る。
比較例1及び2 市販の油浸コンデンサ用2軸延伸ポリプロピレンフイル
ムの平滑タイプ(比較例1)、及び片面粗面化タイプ
(比較例2)を入手し、評価を行った。この結果を実施
例と比較して、表1にまとめて示すが、比較例2では、
油含浸性を有しているものの、比較例1、2いずれも膨
潤度が大きく、油浸絶縁材料として問題があることがわ
かる。
ムの平滑タイプ(比較例1)、及び片面粗面化タイプ
(比較例2)を入手し、評価を行った。この結果を実施
例と比較して、表1にまとめて示すが、比較例2では、
油含浸性を有しているものの、比較例1、2いずれも膨
潤度が大きく、油浸絶縁材料として問題があることがわ
かる。
実施例3 PP層(I)として、IIが99.2%、[η]が2.1dl/gのPP
樹脂、多孔質PP層(H)として、IIが99%、[η]が2.
5dl/gのPP樹脂100重量部とトリフエニレンホスフエイト
(TPP、融点49℃)140重量部との組成物をそれぞれ別の
押出機を用いて溶融押出し、(H)/(I)/(H)3
層からなるシートを口金内で積層して押出し、70℃の冷
却ドラム上で冷却固化し、実施例2と同様にして抽出
後、4.2×9倍(MD×TD)の2軸延伸、熱固定を行い厚
さ50μmのフイルムを得た。かかるフイルムの特性を表
1にまとめて示すが、実施例1、2同様、油含浸性、膨
潤特性共に良好であることが分る。
樹脂、多孔質PP層(H)として、IIが99%、[η]が2.
5dl/gのPP樹脂100重量部とトリフエニレンホスフエイト
(TPP、融点49℃)140重量部との組成物をそれぞれ別の
押出機を用いて溶融押出し、(H)/(I)/(H)3
層からなるシートを口金内で積層して押出し、70℃の冷
却ドラム上で冷却固化し、実施例2と同様にして抽出
後、4.2×9倍(MD×TD)の2軸延伸、熱固定を行い厚
さ50μmのフイルムを得た。かかるフイルムの特性を表
1にまとめて示すが、実施例1、2同様、油含浸性、膨
潤特性共に良好であることが分る。
比較例3 (H)層の原料として、IIが97%、[η]が1.8dl/gのP
P樹脂と炭酸カルシウム(金平炭カル製、平均粒径3μ
m)25重量部との組成物を用いた以外は実施例3と同様
にして溶融押出し、溶融シート冷却後、2軸延伸しフイ
ルムを得た。かかるフイルムの特性を評価した結果を表
1にまとめて示すが、(H)層の平均孔径は30μmと大
きいために、絶縁油に対する濡れ性に劣り、絶縁油の流
通性はランクCであり、油浸絶縁材料としては使用でき
ないことが分る。
P樹脂と炭酸カルシウム(金平炭カル製、平均粒径3μ
m)25重量部との組成物を用いた以外は実施例3と同様
にして溶融押出し、溶融シート冷却後、2軸延伸しフイ
ルムを得た。かかるフイルムの特性を評価した結果を表
1にまとめて示すが、(H)層の平均孔径は30μmと大
きいために、絶縁油に対する濡れ性に劣り、絶縁油の流
通性はランクCであり、油浸絶縁材料としては使用でき
ないことが分る。
実施例4 PP層(I)及び多孔質PP層(H)として実施例1と同じ
原料を用意し、今度は(I)層原料のみを押出機より、
Tダイより単層で押出し、50℃の冷却ドラム上で冷却
し、引続き140℃にて4.2倍にMDに延伸した。かかる一軸
延伸フイルムをステンターに導く前に、多孔質PP層原料
を別な押出機より押出し該一軸延伸フイルムの片面に積
層し、150℃にてTDに9倍延伸しエッジ部スリット後巻
きとった。
原料を用意し、今度は(I)層原料のみを押出機より、
Tダイより単層で押出し、50℃の冷却ドラム上で冷却
し、引続き140℃にて4.2倍にMDに延伸した。かかる一軸
延伸フイルムをステンターに導く前に、多孔質PP層原料
を別な押出機より押出し該一軸延伸フイルムの片面に積
層し、150℃にてTDに9倍延伸しエッジ部スリット後巻
きとった。
次にかかる2軸延伸フイルムを実施例1と同様にしてト
リクレンバス中に導き、(H)層中のDCHPを99.7%以上
抽出した後、120℃で乾燥後、155℃で緊張熱処理をした
後巻きとった。
リクレンバス中に導き、(H)層中のDCHPを99.7%以上
抽出した後、120℃で乾燥後、155℃で緊張熱処理をした
後巻きとった。
かかるフイルムの構成及び特性をまとめて表1に示す
が、膨潤度、絶縁油の流通性ともに優れた特性を有して
いることが分る。
が、膨潤度、絶縁油の流通性ともに優れた特性を有して
いることが分る。
[発明の効果] かくして得られた本発明の油浸電気絶縁用ポリプロピレ
ンフイルム及びその製造方法は、次のような効果を奏す
るものである。
ンフイルム及びその製造方法は、次のような効果を奏す
るものである。
(1)絶縁油の含浸性・流動性に優れ素子を油浸素子を
形成した際の初期特性が安定している。
形成した際の初期特性が安定している。
(2)絶縁油浸漬時の膨潤率が極めて小さいために素子
内圧が上昇する等のトラブルがなく長期信頼性が高い。
内圧が上昇する等のトラブルがなく長期信頼性が高い。
(3)表層に形成されている多孔質層の均一性が極めて
高いために特にコロナ破壊電圧が高い。
高いために特にコロナ破壊電圧が高い。
従って、コンデンサ、ケーブル、トランス、モーター、
ジェネレータ等の油浸電気機器等の絶縁層として好適な
ものであり、特に、油浸コンデンサにおいては、電極を
アルミニウム、亜鉛等の金属蒸着により形成するタイプ
では、本発明フイルムの多孔質ポリプロピレン層側に該
蒸着層を形成してやると該層の油浸時の寸法変化が極め
て小さいため、該蒸着層に亀裂が入りコンデンサのtan
δが増大する等の問題が避けられ好ましい。
ジェネレータ等の油浸電気機器等の絶縁層として好適な
ものであり、特に、油浸コンデンサにおいては、電極を
アルミニウム、亜鉛等の金属蒸着により形成するタイプ
では、本発明フイルムの多孔質ポリプロピレン層側に該
蒸着層を形成してやると該層の油浸時の寸法変化が極め
て小さいため、該蒸着層に亀裂が入りコンデンサのtan
δが増大する等の問題が避けられ好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H01B 17/60 4232−5G H01G 4/22
Claims (3)
- 【請求項1】実質的に空孔を含有しないポリプロピレン
層(I)の少なくとも片面に空孔率が30〜85%、平均孔
径が0.01〜5μmである多孔質ポリプロピレン層(H)
が積層され、かつ(I)層の厚み分率が50〜90%である
ことを特徴とする油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイル
ム。 - 【請求項2】ポリプロピレン100重量部と、ポリプロピ
レン以外の抽出可能な有機固体70〜180重量部からなる
組成物(イ)とポリプロピレン樹脂(ロ)とをそれぞれ
別の押出し機を用い溶融押出し口金内で積層し、溶融形
成した後に、該有機固体を抽出することを特徴とする特
許請求の範囲第1項の油浸電気絶縁用ポリプロピレンフ
イルムの製造方法。 - 【請求項3】抽出可能な有機固体がジシクロヘキシルフ
タレートとトリフエニレンフォスフエイトから選ばれた
少なくとも一種であることを特徴とする特許請求の範囲
第2項に記載の油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5458187A JPH074899B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5458187A JPH074899B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63221037A JPS63221037A (ja) | 1988-09-14 |
| JPH074899B2 true JPH074899B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=12974664
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5458187A Expired - Lifetime JPH074899B2 (ja) | 1987-03-10 | 1987-03-10 | 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH074899B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5956314B2 (ja) * | 2012-11-19 | 2016-07-27 | 日東電工株式会社 | モーター用電気絶縁性樹脂シート |
-
1987
- 1987-03-10 JP JP5458187A patent/JPH074899B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63221037A (ja) | 1988-09-14 |
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