JPH076348A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH076348A JPH076348A JP14960293A JP14960293A JPH076348A JP H076348 A JPH076348 A JP H076348A JP 14960293 A JP14960293 A JP 14960293A JP 14960293 A JP14960293 A JP 14960293A JP H076348 A JPH076348 A JP H076348A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- back coat
- coat layer
- vinyl chloride
- carbon black
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
バックコート層をエポキシ基を有する塩化ビニル系共重
合体を含有するバインダーと、アルカリ金属及びアルカ
リ土類金属のイオン抽出総量が500ppm以下である
カーボンブラックで構成する。 【効果】 優れた摩擦低減効果,帯電防止効果,耐摩耗
性を有するとともに表面に無機物結晶が発生することの
ないバックコート層が形成され、走行性,耐久性に優れ
た磁気記録媒体を得ることが可能である。
合体を含有するバインダーと、アルカリ金属及びアルカ
リ土類金属のイオン抽出総量が500ppm以下である
カーボンブラックで構成する。 【効果】 優れた摩擦低減効果,帯電防止効果,耐摩耗
性を有するとともに表面に無機物結晶が発生することの
ないバックコート層が形成され、走行性,耐久性に優れ
た磁気記録媒体を得ることが可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関し、特
に非磁性支持体上の磁性層が形成されている側とは反対
側の面に形成されるバックコート層の改良に関する。
に非磁性支持体上の磁性層が形成されている側とは反対
側の面に形成されるバックコート層の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばオーデイオテープ、ビデオテープ
等の磁気テープとしては、ポリエステルフィルム等の非
磁性支持体上に強磁性粉末や結合剤、分散剤、潤滑剤等
を有機溶剤に分散混練してなる磁性塗料を塗布すること
で磁性層が形成された,いわゆる塗布型の磁気テープ
や、強磁性金属を真空蒸着等の手段により直接被着する
ことで磁性層が形成された,いわゆる金属薄膜型の磁気
テープが知られている。
等の磁気テープとしては、ポリエステルフィルム等の非
磁性支持体上に強磁性粉末や結合剤、分散剤、潤滑剤等
を有機溶剤に分散混練してなる磁性塗料を塗布すること
で磁性層が形成された,いわゆる塗布型の磁気テープ
や、強磁性金属を真空蒸着等の手段により直接被着する
ことで磁性層が形成された,いわゆる金属薄膜型の磁気
テープが知られている。
【0003】これら磁気テープにおいては、ガイドロー
ラ等との摺動性を良好なものとし、走行性の安定化を図
るとともに、巻回された時に接触するテープ同士の摩擦
抵抗の低減,帯電特性の改善、帯電によるゴミ付着の防
止を目的として、非磁性支持体の上記磁性層が形成され
ている側とは反対側の面に、帯電防止効果,摩擦低減効
果を有する非磁性粉末が樹脂結合剤中に分散されてなる
バックコート層が設けられるのが一般的である。
ラ等との摺動性を良好なものとし、走行性の安定化を図
るとともに、巻回された時に接触するテープ同士の摩擦
抵抗の低減,帯電特性の改善、帯電によるゴミ付着の防
止を目的として、非磁性支持体の上記磁性層が形成され
ている側とは反対側の面に、帯電防止効果,摩擦低減効
果を有する非磁性粉末が樹脂結合剤中に分散されてなる
バックコート層が設けられるのが一般的である。
【0004】このようなバックコート層に用いられる非
磁性粉末としては、帯電防止効果に優れることからカー
ボンブラックが、結合剤としてはポリウレタン系樹脂,
ポリエステル系樹脂,ポリエーテル系樹脂,ポリカーボ
ネート系樹脂,フェノキノ系樹脂,スチレン系樹脂,ア
クリル系樹脂,ブタジエン系樹脂,アクリルニトリル系
樹脂が汎用されている。
磁性粉末としては、帯電防止効果に優れることからカー
ボンブラックが、結合剤としてはポリウレタン系樹脂,
ポリエステル系樹脂,ポリエーテル系樹脂,ポリカーボ
ネート系樹脂,フェノキノ系樹脂,スチレン系樹脂,ア
クリル系樹脂,ブタジエン系樹脂,アクリルニトリル系
樹脂が汎用されている。
【0005】しかしながら、これら樹脂を結合剤とする
バックコート層は、耐摩耗性が低く、ガイドローラ等の
走行系に多数回摺動されると徐々に摩耗してその機能が
劣化する。また、粘着性が高いといった欠点もあり、テ
ープを巻回したときにテープ同士が貼り付いたり、ガイ
ドローラに対する摺動性も良好であるとは言えない。
バックコート層は、耐摩耗性が低く、ガイドローラ等の
走行系に多数回摺動されると徐々に摩耗してその機能が
劣化する。また、粘着性が高いといった欠点もあり、テ
ープを巻回したときにテープ同士が貼り付いたり、ガイ
ドローラに対する摺動性も良好であるとは言えない。
【0006】そこで、耐摩耗性,粘着性を改善するため
に、結合剤として塩化ビニル系共重合体を使用すること
が試みられている。塩化ビニル系共重合体を結合剤とし
て用い、非磁性粉末としてカーボンブラックを用いるバ
ックコート層は、帯電防止効果,摩擦低減効果に優れ、
耐摩耗性が高く、低粘着性であり、バックコート層とし
て優れた機能を発揮する。
に、結合剤として塩化ビニル系共重合体を使用すること
が試みられている。塩化ビニル系共重合体を結合剤とし
て用い、非磁性粉末としてカーボンブラックを用いるバ
ックコート層は、帯電防止効果,摩擦低減効果に優れ、
耐摩耗性が高く、低粘着性であり、バックコート層とし
て優れた機能を発揮する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このバックコ
ート層においては、エージングを行うと塩化物結晶が形
成されて表面に白粉として析出するといったトラブルが
確認されており、実用性の点で問題がある。
ート層においては、エージングを行うと塩化物結晶が形
成されて表面に白粉として析出するといったトラブルが
確認されており、実用性の点で問題がある。
【0008】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、摩擦低減効果,帯電防止
効果に優れるとともに、耐摩耗性が高く、低粘着性であ
り、且つ表面に白粉が析出することのないバックコート
層が形成され、走行性,耐久性に優れた磁気記録媒体を
提供することを目的とする。
鑑みて提案されたものであり、摩擦低減効果,帯電防止
効果に優れるとともに、耐摩耗性が高く、低粘着性であ
り、且つ表面に白粉が析出することのないバックコート
層が形成され、走行性,耐久性に優れた磁気記録媒体を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、バックコー
ト層において、結合剤となる塩化ビニル系共重合体にエ
ポキシ基を導入するとともにカーボンブラックのアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量を規制す
ることにより、塩化物結晶の形成が抑えられるとの知見
を得るに至った。
めに、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、バックコー
ト層において、結合剤となる塩化ビニル系共重合体にエ
ポキシ基を導入するとともにカーボンブラックのアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量を規制す
ることにより、塩化物結晶の形成が抑えられるとの知見
を得るに至った。
【0010】本発明の磁気記録媒体はこのような知見に
基づいて完成されたものであって、非磁性支持体上の一
方の面に磁性層が形成され、他方の面にバックコート層
が形成されてなる磁気記録媒体において、上記バックコ
ート層は、エポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を
含有するバインダー中にカーボンブラックが分散されて
なるものであって、且つ上記カーボンブラックのアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属イオンの抽出総量が500
ppm以下であることを特徴とするものである。
基づいて完成されたものであって、非磁性支持体上の一
方の面に磁性層が形成され、他方の面にバックコート層
が形成されてなる磁気記録媒体において、上記バックコ
ート層は、エポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を
含有するバインダー中にカーボンブラックが分散されて
なるものであって、且つ上記カーボンブラックのアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属イオンの抽出総量が500
ppm以下であることを特徴とするものである。
【0011】また、塩化ビニル系共重合体を構成するエ
ポキシ基を有するモノマーの含有量が2〜10モル%で
あることを特徴とするものである。
ポキシ基を有するモノマーの含有量が2〜10モル%で
あることを特徴とするものである。
【0012】本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体の
一側面に磁性層が形成され、他の一側面上にバックコー
ト層が形成されてなるものである。
一側面に磁性層が形成され、他の一側面上にバックコー
ト層が形成されてなるものである。
【0013】上記バックコート層は、結合剤中に帯電防
止効果,摩擦低減効果を有する非磁性粉末を分散させて
なるものであり、磁気テープの走行安定性の向上,摩擦
抵抗の低減,帯電特性の改善等を目的として設けられ
る。
止効果,摩擦低減効果を有する非磁性粉末を分散させて
なるものであり、磁気テープの走行安定性の向上,摩擦
抵抗の低減,帯電特性の改善等を目的として設けられ
る。
【0014】本発明では、上記バックコート層を構成す
る結合剤としてエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合
体を用いるとともに結合剤に分散させる非磁性粉末とし
てアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量
が500ppm以下のカーボンブラックを用いることと
する。このように塩化ビニル系共重合体のうち特にエポ
キシ基を有するものを用いるとともにカーボンブラック
のアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量
を規制するのは、バックコート層表面に白粉が析出する
のを防止するためである。
る結合剤としてエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合
体を用いるとともに結合剤に分散させる非磁性粉末とし
てアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量
が500ppm以下のカーボンブラックを用いることと
する。このように塩化ビニル系共重合体のうち特にエポ
キシ基を有するものを用いるとともにカーボンブラック
のアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量
を規制するのは、バックコート層表面に白粉が析出する
のを防止するためである。
【0015】すなわち、エポキシ基を有さない塩化ビニ
ル系共重合体と上記イオン抽出総量が500ppmを越
えるカーボンブラックで構成されたバックコート層で
は、無機物結晶が形成されてバックコート層表面に白粉
として析出し、その特性に悪影響を及ぼす。この白粉と
して析出する無機物結晶は、塩化ビニル系共重合体から
遊離する塩酸とカーボンブラックに保持されているアル
カリ金属及びアルカリ土類金属によって形成されるもの
と考えられる。
ル系共重合体と上記イオン抽出総量が500ppmを越
えるカーボンブラックで構成されたバックコート層で
は、無機物結晶が形成されてバックコート層表面に白粉
として析出し、その特性に悪影響を及ぼす。この白粉と
して析出する無機物結晶は、塩化ビニル系共重合体から
遊離する塩酸とカーボンブラックに保持されているアル
カリ金属及びアルカリ土類金属によって形成されるもの
と考えられる。
【0016】これに対して、エポキシ基を有する塩化ビ
ニル系共重合体とアルカリ金属及びアルカリ土類金属の
イオン抽出総量が500ppm以下であるカーボンブラ
ックで構成されたバックコート層では、塩化ビニル系共
重合体から塩酸が遊離し難く、カーボンブラックに保持
されているアルカリ金属及びアルカリ土類金属の量が少
ないので、上述のような無機物結晶の形成が抑えられ
る。したがって、優れた摩擦低減効果,帯電防止効果.
耐摩耗性が得られるとともに放置中に表面に白粉が析出
することがなく、磁気記録媒体の走行性,耐久性の向上
に有効に寄与することになる。
ニル系共重合体とアルカリ金属及びアルカリ土類金属の
イオン抽出総量が500ppm以下であるカーボンブラ
ックで構成されたバックコート層では、塩化ビニル系共
重合体から塩酸が遊離し難く、カーボンブラックに保持
されているアルカリ金属及びアルカリ土類金属の量が少
ないので、上述のような無機物結晶の形成が抑えられ
る。したがって、優れた摩擦低減効果,帯電防止効果.
耐摩耗性が得られるとともに放置中に表面に白粉が析出
することがなく、磁気記録媒体の走行性,耐久性の向上
に有効に寄与することになる。
【0017】なお、本発明において規制したカーボンブ
ラックのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽
出総量は、カーボンブラック2gを純水100ml中に
投入して温度100℃で5時間煮沸して抽出水を得、こ
の抽出水を、蒸発分の純水を補った後、イオンクロマト
グラフ(Dionex社製)にかけて成分分析すること
で測定したものである。
ラックのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽
出総量は、カーボンブラック2gを純水100ml中に
投入して温度100℃で5時間煮沸して抽出水を得、こ
の抽出水を、蒸発分の純水を補った後、イオンクロマト
グラフ(Dionex社製)にかけて成分分析すること
で測定したものである。
【0018】上記バックコート層の結合剤として用いら
れる塩化ビニル系共重合体は、少なくとも塩化ビニル及
びエポキシ基を有するモノマーが共重合されてなるもの
である。この塩化ビニル系共重合体の塩化ビニルの含有
量は70モル%以上,エポキシ基を有するモノマーの含
有量は2〜10モル%であることが望ましい。例えば、
エポキシ基を有するモノマーの含有量が2モル%未満で
あると、該共重合体から塩酸が遊離し、塩化物結晶を形
成する虞れがある。
れる塩化ビニル系共重合体は、少なくとも塩化ビニル及
びエポキシ基を有するモノマーが共重合されてなるもの
である。この塩化ビニル系共重合体の塩化ビニルの含有
量は70モル%以上,エポキシ基を有するモノマーの含
有量は2〜10モル%であることが望ましい。例えば、
エポキシ基を有するモノマーの含有量が2モル%未満で
あると、該共重合体から塩酸が遊離し、塩化物結晶を形
成する虞れがある。
【0019】また、この共重合体には、塩化ビニル,エ
ポキシ基を有するモノマーの他に分散性の向上等を目的
として第3の成分モノマーを共重合させるようにしても
良い。第3の成分モノマーとしては、水酸基,カルボン
酸基,カルボン酸塩基,スルホン酸基,スルホン酸塩
基,硫酸基,硫酸塩基,1〜3級アミン基,4級アンモ
ニウム塩基等の極性基を有するモノマーが挙げらる。な
お、共重合体中の第3の成分モノマーの含有量が余り多
くなると、バックコート層の粘着性を上げる虞れがある
ので、第3の成分モノマーを共重合させる場合には量の
適正化が必要である。
ポキシ基を有するモノマーの他に分散性の向上等を目的
として第3の成分モノマーを共重合させるようにしても
良い。第3の成分モノマーとしては、水酸基,カルボン
酸基,カルボン酸塩基,スルホン酸基,スルホン酸塩
基,硫酸基,硫酸塩基,1〜3級アミン基,4級アンモ
ニウム塩基等の極性基を有するモノマーが挙げらる。な
お、共重合体中の第3の成分モノマーの含有量が余り多
くなると、バックコート層の粘着性を上げる虞れがある
ので、第3の成分モノマーを共重合させる場合には量の
適正化が必要である。
【0020】上記塩化ビニル系共重合体はこのようなモ
ノマーによって構成されるが、その重合度は200以上
であることが好ましい。塩化ビニル系共重合体の重合度
が200未満であるとバックコート層の粘着性が高くな
り、走行系に対する摩擦係数の増大を招く。
ノマーによって構成されるが、その重合度は200以上
であることが好ましい。塩化ビニル系共重合体の重合度
が200未満であるとバックコート層の粘着性が高くな
り、走行系に対する摩擦係数の増大を招く。
【0021】バックコート層の結合剤としては、このよ
うなエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を単独で
用いても差し支えないが、例えば、このエポキシ基を有
する塩化ビニル系共重合体と従来より用いられている樹
脂とを混合して用いるようにしても良い。この場合、上
記塩化ビニル系共重合体の全結合剤中の割合は40重量
%以上とすることが望ましい。上記塩化ビニル系共重合
体の結合剤中の割合が40重量%未満であると、やはり
バックコート層の粘着性が高くなり、走行系との摩擦係
数が増大する。
うなエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を単独で
用いても差し支えないが、例えば、このエポキシ基を有
する塩化ビニル系共重合体と従来より用いられている樹
脂とを混合して用いるようにしても良い。この場合、上
記塩化ビニル系共重合体の全結合剤中の割合は40重量
%以上とすることが望ましい。上記塩化ビニル系共重合
体の結合剤中の割合が40重量%未満であると、やはり
バックコート層の粘着性が高くなり、走行系との摩擦係
数が増大する。
【0022】一方、このような結合剤中に分散させるア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量が5
00ppm以下のカーボンブラックとしては、一次粒子
径が15〜30mμmのものが適当であるが、このよう
な小粒径のものに一次粒子径が30〜400mμmの大
粒径のものを加えることでバックコート層の摩擦係数を
制御するようにしても良い。
ルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量が5
00ppm以下のカーボンブラックとしては、一次粒子
径が15〜30mμmのものが適当であるが、このよう
な小粒径のものに一次粒子径が30〜400mμmの大
粒径のものを加えることでバックコート層の摩擦係数を
制御するようにしても良い。
【0023】なお、上記カーボンブラックの結合剤中の
構成比(カーボンブラック量/総結合剤量)は、0.5
/1〜3/1とすることが好ましい。カーボンブラック
の結合剤中の構成比が1/1より小さい場合には、バッ
クコート層表面のバインダーの占める割合が増えて粘着
性が高くなり、逆に3/1より大きい場合には結合剤に
よってカーボンブラックが保持しきれなくなり、テープ
走行中にカーボンブラックの脱落が発生する。
構成比(カーボンブラック量/総結合剤量)は、0.5
/1〜3/1とすることが好ましい。カーボンブラック
の結合剤中の構成比が1/1より小さい場合には、バッ
クコート層表面のバインダーの占める割合が増えて粘着
性が高くなり、逆に3/1より大きい場合には結合剤に
よってカーボンブラックが保持しきれなくなり、テープ
走行中にカーボンブラックの脱落が発生する。
【0024】磁気記録媒体において、以上のようなバッ
クコート層は非磁性支持体の磁性層が形成される側とは
反対側の面に形成される。上記磁性層は、磁性粉末、樹
脂結合剤等よりなる磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布
することにより形成される磁性塗膜、あるいは非磁性支
持体上に被着形成された強磁性金属薄膜である。
クコート層は非磁性支持体の磁性層が形成される側とは
反対側の面に形成される。上記磁性層は、磁性粉末、樹
脂結合剤等よりなる磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布
することにより形成される磁性塗膜、あるいは非磁性支
持体上に被着形成された強磁性金属薄膜である。
【0025】記録磁性層を磁性塗膜とする場合、磁性粉
末、樹脂結合剤等は従来公知のものがいずれも使用可能
で、何等限定されるものではない。磁性粉末としては、
γ−Fe2 O3 、コバルト被着γ−Fe2 O3 等の強磁
性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム系粒子、Fe、C
o、Ni等の金属やこれらを含んだ合金からなる強磁性
金属系粒子、六角板状の六方晶フェライト微粒子等が例
示される。
末、樹脂結合剤等は従来公知のものがいずれも使用可能
で、何等限定されるものではない。磁性粉末としては、
γ−Fe2 O3 、コバルト被着γ−Fe2 O3 等の強磁
性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム系粒子、Fe、C
o、Ni等の金属やこれらを含んだ合金からなる強磁性
金属系粒子、六角板状の六方晶フェライト微粒子等が例
示される。
【0026】樹脂結合剤としては、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエ
ン、アクリロニトリル等の重合体、あるいはこれらの二
種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。これら
の結合剤には、磁性粉末の分散性を改善するために、ス
ルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等の親水性基が
導入されてもよい。
ニル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエ
ン、アクリロニトリル等の重合体、あるいはこれらの二
種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。これら
の結合剤には、磁性粉末の分散性を改善するために、ス
ルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等の親水性基が
導入されてもよい。
【0027】磁性塗膜には、前記磁性粉末、樹脂結合剤
の他、添加剤として分散剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆
剤等が加えられてもよい。
の他、添加剤として分散剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆
剤等が加えられてもよい。
【0028】一方、記録磁性層を強磁性金属薄膜とする
場合、強磁性金属薄膜は、真空蒸着法やイオンプレーテ
ィング法,スパッタリング法等の真空薄膜形成技術によ
り連続膜として形成される。
場合、強磁性金属薄膜は、真空蒸着法やイオンプレーテ
ィング法,スパッタリング法等の真空薄膜形成技術によ
り連続膜として形成される。
【0029】上記真空蒸着法は、10-4〜10-8Tor
rの真空下で強磁性金属材料を抵抗加熱,高周波加熱,
電子ビーム加熱等により蒸発させ、ディスク基板上に蒸
発金属(強磁性金属材料)を沈着するというものであ
り、一般に高い抗磁力を得るため基板に対して上記強磁
性金属材料を斜めに蒸着する斜方蒸着法が採用される。
あるいは、より高抗磁力を得るために酸素雰囲気中で上
記蒸着を行うものも含まれる。
rの真空下で強磁性金属材料を抵抗加熱,高周波加熱,
電子ビーム加熱等により蒸発させ、ディスク基板上に蒸
発金属(強磁性金属材料)を沈着するというものであ
り、一般に高い抗磁力を得るため基板に対して上記強磁
性金属材料を斜めに蒸着する斜方蒸着法が採用される。
あるいは、より高抗磁力を得るために酸素雰囲気中で上
記蒸着を行うものも含まれる。
【0030】上記イオンプレーティング法も真空蒸着法
の一種であり、10-4〜10-3Torrの不活性ガス雰
囲気中でDCグロー放電,RFグロー放電を起こして、
放電中で上記強磁性金属材料を蒸発させるというもので
ある。
の一種であり、10-4〜10-3Torrの不活性ガス雰
囲気中でDCグロー放電,RFグロー放電を起こして、
放電中で上記強磁性金属材料を蒸発させるというもので
ある。
【0031】上記スパッタリング法は、10-3〜10-1
Torrのアルゴンガスを主成分とする雰囲気中でグロ
ー放電を起こし、生じたアルゴンガスイオンでターゲッ
ト表面の原子をたたき出すというものであり、グロー放
電の方法により直流2極,3極スパッタ法や、高周波ス
パッタ法、またはマグネトロン放電を利用したマグネト
ロンスパッタ法等がある。このスパッタリング法による
場合には、CrやW,V等の下地膜を形成しておいても
よい。
Torrのアルゴンガスを主成分とする雰囲気中でグロ
ー放電を起こし、生じたアルゴンガスイオンでターゲッ
ト表面の原子をたたき出すというものであり、グロー放
電の方法により直流2極,3極スパッタ法や、高周波ス
パッタ法、またはマグネトロン放電を利用したマグネト
ロンスパッタ法等がある。このスパッタリング法による
場合には、CrやW,V等の下地膜を形成しておいても
よい。
【0032】なお、上記いずれの方法による場合にも、
予め非磁性支持体上にBi,Sb,Pb,Sn,Ga,
In,Cd,Ge,Si,Tl等の非磁性金属の下地膜
を形成しておき、上記強磁性金属材料を垂直方向から蒸
着あるいはスパッタし、強磁性金属薄膜中にこれら非磁
性金属を拡散せしめ、配向性を解消するとともに、抗磁
力を確保するようにしてもよい。
予め非磁性支持体上にBi,Sb,Pb,Sn,Ga,
In,Cd,Ge,Si,Tl等の非磁性金属の下地膜
を形成しておき、上記強磁性金属材料を垂直方向から蒸
着あるいはスパッタし、強磁性金属薄膜中にこれら非磁
性金属を拡散せしめ、配向性を解消するとともに、抗磁
力を確保するようにしてもよい。
【0033】このような真空薄膜形成技術により金属磁
性薄膜を形成する際に、使用される強磁性金属材料とし
ては、Fe,Co,Ni等の金属の他に、Co−Ni合
金,Co−Pt合金,Co−Ni−Pt合金、Fe−C
o合金,Fe−Ni合金,Fe−Co−Ni合金,Fe
−Co−B合金,Co−Ni−Fe−B合金,Co−C
r合金あるいはこれらにCr,Al等の金属が含有され
たもの等が挙げられる。特に、Co−Cr合金を使用し
た場合には、垂直磁化膜が形成される。
性薄膜を形成する際に、使用される強磁性金属材料とし
ては、Fe,Co,Ni等の金属の他に、Co−Ni合
金,Co−Pt合金,Co−Ni−Pt合金、Fe−C
o合金,Fe−Ni合金,Fe−Co−Ni合金,Fe
−Co−B合金,Co−Ni−Fe−B合金,Co−C
r合金あるいはこれらにCr,Al等の金属が含有され
たもの等が挙げられる。特に、Co−Cr合金を使用し
た場合には、垂直磁化膜が形成される。
【0034】なお、記録磁性層上には防錆剤や潤滑剤よ
りなるトップコート層が設けられているものであっても
良い。
りなるトップコート層が設けられているものであっても
良い。
【0035】また、以上のようなバックコート層、磁性
層が形成される非磁性支持体としては、ポリエステル
類,ポリオレフィン類、セルロース誘導体、ビニル系樹
脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリエステル等に代
表されるような高分子支持体が挙げられる。
層が形成される非磁性支持体としては、ポリエステル
類,ポリオレフィン類、セルロース誘導体、ビニル系樹
脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリエステル等に代
表されるような高分子支持体が挙げられる。
【0036】
【作用】エポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体とア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量が5
00ppm以下であるカーボンブラックで構成されたバ
ックコート層では、塩化ビニル系共重合体から塩酸が遊
離し難く、カーボンブラックに保持されているアルカリ
金属及びアルカリ土類金属の量が少ないので、無機物結
晶が形成され難い。したがって、優れた摩擦低減効果,
帯電防止効果,耐摩耗性が得られるとともに放置中に表
面に白粉が析出することがなく、磁気記録媒体の走行
性,耐久性の向上に有効に寄与することになる。
ルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量が5
00ppm以下であるカーボンブラックで構成されたバ
ックコート層では、塩化ビニル系共重合体から塩酸が遊
離し難く、カーボンブラックに保持されているアルカリ
金属及びアルカリ土類金属の量が少ないので、無機物結
晶が形成され難い。したがって、優れた摩擦低減効果,
帯電防止効果,耐摩耗性が得られるとともに放置中に表
面に白粉が析出することがなく、磁気記録媒体の走行
性,耐久性の向上に有効に寄与することになる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について実験
結果に基づいて説明する。
結果に基づいて説明する。
【0038】表1に本実施例で用いた塩化ビニル系共重
合体を構成するエポキシ基含有モノマー及び第3の成分
モノマーの種類,含有量と共重合体の重合度を示す。
合体を構成するエポキシ基含有モノマー及び第3の成分
モノマーの種類,含有量と共重合体の重合度を示す。
【0039】
【表1】
【0040】以下の実施例1〜実施例9及び比較例1〜
比較例3ではこれら塩化ビニル系共重合体をバックコー
ト層の結合剤に用い、ラーベン2500U,ラーベン1
255(以上、コロンビアンケミカルズ社製,商品名)
及びブラックパールス700(キャボット社製,商品
名)をバックコート層の分散させるカーボンブラックと
して用いて各種磁気テープを作製した。
比較例3ではこれら塩化ビニル系共重合体をバックコー
ト層の結合剤に用い、ラーベン2500U,ラーベン1
255(以上、コロンビアンケミカルズ社製,商品名)
及びブラックパールス700(キャボット社製,商品
名)をバックコート層の分散させるカーボンブラックと
して用いて各種磁気テープを作製した。
【0041】実施例1 まず、以下の磁性塗料組成に基づいて各種磁性塗料組成
物を秤り採って混合した。 磁性塗料組成 磁性粉末 メタル磁性粉末(比表面積50m2 /g) 100重量部 研磨剤 アルミナ 7重量部 (住友化学工業社製,商品名AKP−50) 分散剤 オレイン酸 1重量部 滑剤 ブチルステアレート 2重量部 結合剤 塩化ビニル系共重合体 12重量部 (セキスイ化学工業社製,商品名エスレックスA) ポリエステルポリウレタン 8重量部 (日本ポリウレタン工業社製,商品名N−2304) 溶剤 メチルエチルケトン 180重量部 トルエン 80重量部
物を秤り採って混合した。 磁性塗料組成 磁性粉末 メタル磁性粉末(比表面積50m2 /g) 100重量部 研磨剤 アルミナ 7重量部 (住友化学工業社製,商品名AKP−50) 分散剤 オレイン酸 1重量部 滑剤 ブチルステアレート 2重量部 結合剤 塩化ビニル系共重合体 12重量部 (セキスイ化学工業社製,商品名エスレックスA) ポリエステルポリウレタン 8重量部 (日本ポリウレタン工業社製,商品名N−2304) 溶剤 メチルエチルケトン 180重量部 トルエン 80重量部
【0042】この混合物をサンドグライダーミルに投入
し、6時間混合して磁性塗料とし、フィルター処理を施
した後、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)を
4重量部添加した。そして、このコロネートLが添加さ
れた磁性塗料を、厚さ8μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に塗布,乾燥することで膜厚2.5μm
の磁性層を形成し、カレンダー処理を施した。
し、6時間混合して磁性塗料とし、フィルター処理を施
した後、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)を
4重量部添加した。そして、このコロネートLが添加さ
れた磁性塗料を、厚さ8μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に塗布,乾燥することで膜厚2.5μm
の磁性層を形成し、カレンダー処理を施した。
【0043】一方、以下のバックコート塗料組成に基づ
いて各種バックコート塗料組成物を秤り採って混合し
た。 バックコート塗料組成 非磁性粉末 カーボンブラック 100重量部 (コロンビアンケミカルズ社製,商品名ラーベン2500U) 結合剤 エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体 60重量部 (表1記載の300A5) ポリエステルポリウレタン 7重量部 (日本ポリウレタン工業社製,商品名N−3109) 分散剤 リン酸エステル 0.5重量部 溶剤 メチルエチルケトン 400重量部 トルエン 100重量部 なお、上記カーボンブラックのアルカリ金属及びアルカ
リ金属のイオン抽出総量は270ppmであった。
いて各種バックコート塗料組成物を秤り採って混合し
た。 バックコート塗料組成 非磁性粉末 カーボンブラック 100重量部 (コロンビアンケミカルズ社製,商品名ラーベン2500U) 結合剤 エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体 60重量部 (表1記載の300A5) ポリエステルポリウレタン 7重量部 (日本ポリウレタン工業社製,商品名N−3109) 分散剤 リン酸エステル 0.5重量部 溶剤 メチルエチルケトン 400重量部 トルエン 100重量部 なお、上記カーボンブラックのアルカリ金属及びアルカ
リ金属のイオン抽出総量は270ppmであった。
【0044】この混合物をサンドグライダーミルに投入
し、8時間混合してバックコート塗料とし、フィルター
処理を施した後、コロネートL(日本ポリウレタン工業
社製)を12重量部添加した。そして、このコロネート
Lが添加されたバックコート塗料を、上記PETフィル
ムの磁性層が形成された側とは反対側の面に塗布,乾燥
することで膜厚が0.5μmのバックコート層を形成
し、カレンダー処理を施した。
し、8時間混合してバックコート塗料とし、フィルター
処理を施した後、コロネートL(日本ポリウレタン工業
社製)を12重量部添加した。そして、このコロネート
Lが添加されたバックコート塗料を、上記PETフィル
ムの磁性層が形成された側とは反対側の面に塗布,乾燥
することで膜厚が0.5μmのバックコート層を形成
し、カレンダー処理を施した。
【0045】そして、このようにして磁性層,バックコ
ート層が形成されたPETフィルムを、8mm幅にスリ
ット加工して磁気テープ形状とした後、8mmカセット
に組み込んだ。
ート層が形成されたPETフィルムを、8mm幅にスリ
ット加工して磁気テープ形状とした後、8mmカセット
に組み込んだ。
【0046】実施例2〜実施例9 バックコート塗料を調製するに際して、エポキシ基含有
塩化ビニル系共重合体の種類,添加量,ポリエステルポ
リウレタンの添加量,カーボンブラックの種類を表2に
示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして磁気
テープを作製し、カセットに組み込んだ。
塩化ビニル系共重合体の種類,添加量,ポリエステルポ
リウレタンの添加量,カーボンブラックの種類を表2に
示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして磁気
テープを作製し、カセットに組み込んだ。
【0047】比較例1 表2に示すようにバックコート塗料を調製するに際して
エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体の代わりにエポキ
シを含有しない塩化ビニル系共重合体を用いること以外
は実施例1と同様にして磁気テープを作製し、カセット
に組み込んだ。
エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体の代わりにエポキ
シを含有しない塩化ビニル系共重合体を用いること以外
は実施例1と同様にして磁気テープを作製し、カセット
に組み込んだ。
【0048】比較例2 表2に示すようにバックコート塗料を調製するに際して
カーボンブラックとしてアルカリ金属及びアルカリ土類
金属のイオン抽出総量が500ppm以上のものを用い
ること以外は実施例1と同様にして磁気テープを作製
し、カセットに組み込んだ。
カーボンブラックとしてアルカリ金属及びアルカリ土類
金属のイオン抽出総量が500ppm以上のものを用い
ること以外は実施例1と同様にして磁気テープを作製
し、カセットに組み込んだ。
【0049】比較例3 表2に示すようにバックコート塗料を調製するに際して
エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体の代わりにエポキ
シを含有しない塩化ビニル系共重合体を用いるとともに
カーボンブラックとしてアルカリ金属及びアルカリ土類
金属のイオン抽出総量が500ppm以上のものを用い
ること以外は実施例1と同様にして磁気テープを作製
し、カセットに組み込んだ。
エポキシ基含有塩化ビニル系共重合体の代わりにエポキ
シを含有しない塩化ビニル系共重合体を用いるとともに
カーボンブラックとしてアルカリ金属及びアルカリ土類
金属のイオン抽出総量が500ppm以上のものを用い
ること以外は実施例1と同様にして磁気テープを作製
し、カセットに組み込んだ。
【0050】
【表2】
【0051】以上のようにして作製された磁気テープに
ついて、バックコート層の摩擦係数,粘着性,白粉の発
生状況,カーボンブラックの脱落状況を評価した。その
結果を表3に示す。
ついて、バックコート層の摩擦係数,粘着性,白粉の発
生状況,カーボンブラックの脱落状況を評価した。その
結果を表3に示す。
【0052】なお、摩擦係数は、外径4mmのステンレ
ス(商品名SUS304)製のシリンダの円筒面に対し
て、温度25℃,相対湿度60%環境下、角度90°,
荷重20g,摺動速度5m/秒の摺動条件で、磁気テー
プのバックコート層を摺動させ、そのときの摩擦係数を
フリクションテスター(ソニー社製)で測定することに
よって調べた。
ス(商品名SUS304)製のシリンダの円筒面に対し
て、温度25℃,相対湿度60%環境下、角度90°,
荷重20g,摺動速度5m/秒の摺動条件で、磁気テー
プのバックコート層を摺動させ、そのときの摩擦係数を
フリクションテスター(ソニー社製)で測定することに
よって調べた。
【0053】粘着性は、磁気テープが組み込まれたカセ
ットについて、温度60℃,相対湿度90%環境下、1
週間放置した後、記録再生装置にて記録を行い、そのと
き磁気テープに生じるテンションの大きさを測定するこ
とによって評価した。表1中では、テンションの増加が
少ない場合を良,テンション増加が激しい場合を不良と
記載した。
ットについて、温度60℃,相対湿度90%環境下、1
週間放置した後、記録再生装置にて記録を行い、そのと
き磁気テープに生じるテンションの大きさを測定するこ
とによって評価した。表1中では、テンションの増加が
少ない場合を良,テンション増加が激しい場合を不良と
記載した。
【0054】白粉の発生状況は、磁気テープが組み込ま
れたカセットについてエージングを行い、エージング
後、磁気テープバック面の塩化物結晶の有無を微分干渉
顕微鏡(対物レンズ×50)にて観察することによって
評価した。
れたカセットについてエージングを行い、エージング
後、磁気テープバック面の塩化物結晶の有無を微分干渉
顕微鏡(対物レンズ×50)にて観察することによって
評価した。
【0055】
【表3】
【0056】表3からわかるように、バックコート層の
結合剤成分としてエポキシを有する塩化ビニル系共重合
体を用い、且つバックコート層に分散させる非磁性粉末
としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出
総量が500ppm以下のカーボンブラックを用いた実
施例1〜実施例9の磁気テープでは、バックコート層表
面に白粉が発生することがなく、またバックコート層の
粘着性が低く、摩擦係数も低い値となっている。
結合剤成分としてエポキシを有する塩化ビニル系共重合
体を用い、且つバックコート層に分散させる非磁性粉末
としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出
総量が500ppm以下のカーボンブラックを用いた実
施例1〜実施例9の磁気テープでは、バックコート層表
面に白粉が発生することがなく、またバックコート層の
粘着性が低く、摩擦係数も低い値となっている。
【0057】これに対して、バックコート層の結合剤成
分としてエポキシを有さない塩化ビニル系共重合体を用
いた比較例1の磁気テープ,バックコート層に分散させ
る非磁性粉末としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属
のイオン抽出総量が500ppm以上のカーボンブラッ
クを用いた比較例2の磁気テープ,バックコート層の結
合剤成分としてエポキシを有さない塩化ビニル系共重合
体を用い、且つバックコート層に分散させる非磁性粉末
としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出
総量が500ppm以上のカーボンブラックを用いた比
較例3の磁気テープでは、バックコート層表面に白粉の
発生が認められ、特に比較例3の磁気テプにおいて著し
い。
分としてエポキシを有さない塩化ビニル系共重合体を用
いた比較例1の磁気テープ,バックコート層に分散させ
る非磁性粉末としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属
のイオン抽出総量が500ppm以上のカーボンブラッ
クを用いた比較例2の磁気テープ,バックコート層の結
合剤成分としてエポキシを有さない塩化ビニル系共重合
体を用い、且つバックコート層に分散させる非磁性粉末
としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出
総量が500ppm以上のカーボンブラックを用いた比
較例3の磁気テープでは、バックコート層表面に白粉の
発生が認められ、特に比較例3の磁気テプにおいて著し
い。
【0058】このことからバックコート層の結合剤成分
としてエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を用い
るとともにバックコート層に分散させるカーボンブラッ
クのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総
量を500ppm以下に抑えることは、バックコート層
表面の白粉の発生を抑え、実用性に優れた磁気テープを
得る上で有効であることがわかった。
としてエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を用い
るとともにバックコート層に分散させるカーボンブラッ
クのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総
量を500ppm以下に抑えることは、バックコート層
表面の白粉の発生を抑え、実用性に優れた磁気テープを
得る上で有効であることがわかった。
【0059】次に、エポキシ基を有する塩化ビニル系共
重合体とアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽
出総量を500ppm以下のカーボンブラックを用いる
場合の条件を検討するために、実施例1の磁気テープを
基準として塩化ビニル系共重合体のモノマー構成,添加
量及びカーボンブラックの添加量を表4に示すように変
化させて磁気テープ(サンプルテープ1〜サンプルテー
プ5)を作製した。
重合体とアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽
出総量を500ppm以下のカーボンブラックを用いる
場合の条件を検討するために、実施例1の磁気テープを
基準として塩化ビニル系共重合体のモノマー構成,添加
量及びカーボンブラックの添加量を表4に示すように変
化させて磁気テープ(サンプルテープ1〜サンプルテー
プ5)を作製した。
【0060】
【表4】
【0061】そして、作製された磁気テープについて、
上述と同様にして摩擦係数,粘着性,白粉の発生状況,
カーボンブラックの脱落状況について評価した。その結
果を実施例1の磁気テープの結果と併せて表5に示す。
上述と同様にして摩擦係数,粘着性,白粉の発生状況,
カーボンブラックの脱落状況について評価した。その結
果を実施例1の磁気テープの結果と併せて表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】表5からわかるように、バックコート層中
の塩化ビニル系共重合体の量がポリエステルポリウレタ
ンの量に比べて少ないサンプルテープ1,重合度の小さ
い塩化ビニル系共重合体を用いたサンプルテープ2,エ
ポキシ基含有モノマーを多量に有する塩化ビニル系共重
合体を用いたサンプルテープ3は、バックコート層表面
の白粉の発生は抑えられているもののバックコート層の
粘着性が高くなっており、摩擦係数も高い値となってい
る。また、バッコート層中のカーボンブラックの量が少
ないサンプルテープ4も、粘着性が高く、摩擦係数が高
い値となっており、逆にカーボンブラックの量が多いサ
ンプルテープ5は、バックコート層からカーボンブラッ
クが脱落するといったトラブルが発生する。
の塩化ビニル系共重合体の量がポリエステルポリウレタ
ンの量に比べて少ないサンプルテープ1,重合度の小さ
い塩化ビニル系共重合体を用いたサンプルテープ2,エ
ポキシ基含有モノマーを多量に有する塩化ビニル系共重
合体を用いたサンプルテープ3は、バックコート層表面
の白粉の発生は抑えられているもののバックコート層の
粘着性が高くなっており、摩擦係数も高い値となってい
る。また、バッコート層中のカーボンブラックの量が少
ないサンプルテープ4も、粘着性が高く、摩擦係数が高
い値となっており、逆にカーボンブラックの量が多いサ
ンプルテープ5は、バックコート層からカーボンブラッ
クが脱落するといったトラブルが発生する。
【0064】このことから、バックコート層の結合成分
としてエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を用
い、バックコート層に分散させる非磁性粉末としてアル
カリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量を50
0ppm以下のカーボンブラックを用いる場合には、塩
化ビニル系共重合体のモノマー構成,添加量及びカーボ
ンブラックの添加量の適正化が必要であることがわか
る。
としてエポキシ基を有する塩化ビニル系共重合体を用
い、バックコート層に分散させる非磁性粉末としてアル
カリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出総量を50
0ppm以下のカーボンブラックを用いる場合には、塩
化ビニル系共重合体のモノマー構成,添加量及びカーボ
ンブラックの添加量の適正化が必要であることがわか
る。
【0065】すなわち、塩化ビニル系共重合体におい
て、該塩化ビニルの含有量は70モル%以上,エポキシ
基を有するモノマーの含有量は2〜10モル%、重合度
は200以上であることが好ましい。また、塩化ビニル
系共重合体の全結合剤中の割合は40重量%以上とする
ことが望ましい。一方、カーボンブラックは、カーボン
ブラック量/総結合剤量が0.5/1〜3/1となるよ
うに結合剤中に分散させることが好ましい。
て、該塩化ビニルの含有量は70モル%以上,エポキシ
基を有するモノマーの含有量は2〜10モル%、重合度
は200以上であることが好ましい。また、塩化ビニル
系共重合体の全結合剤中の割合は40重量%以上とする
ことが望ましい。一方、カーボンブラックは、カーボン
ブラック量/総結合剤量が0.5/1〜3/1となるよ
うに結合剤中に分散させることが好ましい。
【0066】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体においては、バックコート層が、エポ
キシ基を有する塩化ビニル系共重合体を含有するバイン
ダー中にカーボンブラックが分散されてなるものであっ
て、且つ上記カーボンブラックのアルカリ金属及びアル
カリ土類金属のイオン抽出総量が500ppm以下であ
るので、摩擦低減効果,帯電防止効果に優れるととも
に、耐摩耗性が高く、低粘着性であり、且つ表面に無機
物結晶が発生することのないバックコート層が形成さ
れ、走行性,耐久性に優れた磁気記録媒体を得ることが
可能である。
明の磁気記録媒体においては、バックコート層が、エポ
キシ基を有する塩化ビニル系共重合体を含有するバイン
ダー中にカーボンブラックが分散されてなるものであっ
て、且つ上記カーボンブラックのアルカリ金属及びアル
カリ土類金属のイオン抽出総量が500ppm以下であ
るので、摩擦低減効果,帯電防止効果に優れるととも
に、耐摩耗性が高く、低粘着性であり、且つ表面に無機
物結晶が発生することのないバックコート層が形成さ
れ、走行性,耐久性に優れた磁気記録媒体を得ることが
可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性支持体上の一方の面に磁性層が形
成され、他方の面にバックコート層が形成されてなる磁
気記録媒体において、 上記バックコート層は、エポキシ基を有する塩化ビニル
系共重合体を含有するバインダー中にカーボンブラック
が分散されてなるものであって、且つ上記カーボンブラ
ックのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のイオン抽出
総量が500ppm以下であることを特徴とする磁気記
録媒体。 - 【請求項2】 塩化ビニル系共重合体を構成するエポキ
シ基を有するモノマーの含有量が2〜10モル%である
ことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14960293A JPH076348A (ja) | 1993-06-21 | 1993-06-21 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14960293A JPH076348A (ja) | 1993-06-21 | 1993-06-21 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH076348A true JPH076348A (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=15478798
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14960293A Withdrawn JPH076348A (ja) | 1993-06-21 | 1993-06-21 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH076348A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4945899A (en) * | 1988-07-14 | 1990-08-07 | Nihon Kohden Corporation | Method of and apparatus for artificial respiration in synchronism with voluntary breathing of a patient |
| JP2018137015A (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-30 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ |
-
1993
- 1993-06-21 JP JP14960293A patent/JPH076348A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4945899A (en) * | 1988-07-14 | 1990-08-07 | Nihon Kohden Corporation | Method of and apparatus for artificial respiration in synchronism with voluntary breathing of a patient |
| JP2018137015A (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-30 | 富士フイルム株式会社 | 磁気テープ |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7115331B2 (en) | Magnetic recording medium having narrow pulse width characteristics | |
| JPH0481261B2 (ja) | ||
| JPH0479049B2 (ja) | ||
| JPH076348A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH076351A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP3355791B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2843038B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2745516B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0757232A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0766511B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| US5997987A (en) | Magnetic recording medium | |
| US6989204B2 (en) | Magnetic recording medium having a dimensionally stable substrate | |
| JP2822436B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2576529B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS60125922A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2781004B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH01176319A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH01173318A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| US20060159963A1 (en) | Magnetic recording medium having low broadband noise | |
| JPH08129742A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| US20060166042A1 (en) | Magnetic recording medium having high squareness | |
| JPH04106719A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS6238528A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0243255B2 (ja) | ||
| US20050129983A1 (en) | Magnetic recording medium having a backside coating dispersion |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000905 |